JP4718826B2 - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4718826B2
JP4718826B2 JP2004373680A JP2004373680A JP4718826B2 JP 4718826 B2 JP4718826 B2 JP 4718826B2 JP 2004373680 A JP2004373680 A JP 2004373680A JP 2004373680 A JP2004373680 A JP 2004373680A JP 4718826 B2 JP4718826 B2 JP 4718826B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
cleaning
electrophotographic
image
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004373680A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005208622A (ja
Inventor
良一 北嶋
英利 紙
佳明 河崎
直博 戸田
麻衣子 近藤
宏 永目
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2004373680A priority Critical patent/JP4718826B2/ja
Publication of JP2005208622A publication Critical patent/JP2005208622A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4718826B2 publication Critical patent/JP4718826B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Cleaning In Electrography (AREA)

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、レーザープリンタ、ダイレクトデジタル製版機等に応用される電子写真装置と電子写真用カートリッジに関する。
電子写真画像形成装置は、複写機、レーザープリンタなどに応用されているが、それに使用される電子写真感光体(単に、感光体とも言う)としては、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機感光体が主流であった時代から、現在では、地球環境への負荷低減、低コスト化、および設計自由度の高さで無機感光体よりも有利な有機感光体(OPC)が広く利用されるようになっている。
この有機感光体は、層構成別に分類することができ、例えば、(1)ポリビニルカルバゾ−ル(PVK)に代表される光導電性樹脂やPVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移動錯体を導電性支持体上に設ける均質単層型、(2)フタロシアニンやペリレンなどの顔料を樹脂中に分散させたものを導電性支持体上に設ける分散単層型、(3)導電性支持体上に設ける感光層を、アゾ顔料などの電荷発生物質を含有する電荷発生層(CGL)と、トリフェニルアミンなどの電荷輸送物質を含有する電荷輸送層(CTL)に機能分離した積層型に分類することができる。
積層型の場合、電荷発生層の上に電荷輸送層を設ける構造と、これと逆の構造があり、前者が一般的であり、後者を特に逆層と呼ぶ場合がある。
特に、積層型は、高感度化に有利であり、加えて、高感度化や高耐久化に対する設計上の自由度が高いこともあって、現在、有機感光体の多くは、この層構成が採られている。
近年、地球環境保全に配慮したものづくりの重要度が増すに至り、電子写真感光体はサプライ製品(使い捨てされる消耗品)から機械部品としての転換が求められている。このためには電子写真感光体の高寿命化が必要であり、この対応として、特に有機感光体の場合、感光層の上に耐摩耗性に優れた保護層で表面層が形成されるケースが一般的となりつつある。
また、電子写真に用いられる現像用トナーは、トナー製造時の地球環境負荷低減の向上や、低温定着による低消費電力対応、および高画質化に有利であることから、重合トナー、球形トナーおよび小粒径トナー(大凡、6μm以下)を使用することが主流となりつつある。
一方、転写工程後に感光体上に残留するトナーの除去は、ゴムなどの弾性体からなるクリーニングブレードのエッジを感光体表面に、回転方向に対して対向する向き、いわゆるカウンター方向で圧接させて掻き落とす構成としたものが広く知られている。
感光体からトナーを除去すると言う点では、トナー粒径が小さくなるにつれて難かしくなり、特にクリーニングブレードによるクリーニングの場合、トナー粒径が小さくなるにつれてエッジをすり抜け易くなるため、クリーニングブレードとクリーニングブラシとを併用することが知られている。
従来提案されているクリーニングブラシは、主として直毛状(例えば、特許文献1〜4参照。)とループ状(例えば、特許文献5、6参照。)の何れかに大別され、直毛状とループ状を併用した形式のもの(例えば、特許文献7参照。)もある。
ブラシの材質には、ナイロン系、ポリエステル系、アクリル系の繊維や、炭素繊維等が使用される。
直毛状のブラシでは、毛倒れがあって使用していくうちにクリーニング性が低下する問題があり、ループ状のブラシでは、クリーニング効果は直毛状に比べ良好であるが、繊維の間にトナーが入り込み、目詰まりを起こすことによるクリーニング低下という問題がある。また、クリーニングブラシとクリーニングブレードとを併用すると、クリーニング能力を高めるのに有効である。
また、クリーニングブレードとしては、1〜5mm幅にカットしたゴム製の短冊状(シート状)のものを、アルミニウムや鉄製の板状支持基体に取り付けたものが提案されている(例えば、特許文献8〜10参照。)。
このゴム材料は、反発弾性率がいずれも30〜60%であるが、ゴム硬度(JIS−A硬度)については50度〜90度の間でバラツキがあり、特許文献8では60〜85度、特許文献9では50〜90度、特許文献10では50〜80度と記載されている。
ブレード材料として使用されるポリウレタンゴムは、特に、耐久性が高く、有機感光体と極めて密着性が良好であるため、クリーニング性能が高いために、トナーなどの残留粉体をクリーニングするために好ましく採用されるものである。
しかしながら、トナーに含有する添加剤、特にWAX、無機酸化物微粒子がトナーから脱離・分離し、感光体表面に付着すると、それらの付着物は、従来のクリーニング手段ではクリーニング困難になり、感光体表面に残留し、ブレードの圧力と摩擦熱によって固着する、いわゆるフィルミングが発生する。
また、無機酸化物微粒子が感光体表面に埋没し、そこが核になって、トナー及びその添加物、さらには転写紙からの紙粉などが堆積し、フィルミングが発生する原因となる。
このようなフィルミングが発生すると、感光体表面に吸着する放電生成物、転写紙からの紙粉などの除去を阻害し、空気中の水分の吸着と相俟って、感光体表面の電気抵抗を低下させ、画像解像度の低下、画像流れ現象へとつながり、重大な問題を引き起こす原因となる。
クリーニングブレードとクリーニングブラシとを併用したクリーニング手段を使用する場合には、クリーニングブラシは、クリーニングブレードで取れにくい異物を強制的に除去する働きを有するが、フィルミングのように感光体表層に強く固着した薄膜は、殆ど除去することは出来ない。
このフィルミングの対策として、クリーニングブレード・ブラシの条件をきつくすることによって、感光体最表面を僅かに削りながら、合わせてフィルミング物も除去していくことが一般的に行われているが、このようなやり方によると、感光体が繰返し使用により摩耗しその寿命を著しく短くしている。
ところが、前述したように、近年の感光体の高耐久化要求によって、感光層の上に耐摩耗性に優れた保護層で感光体表面層が形成されるケースが一般的となりつつある。
これによって、感光体の耐摩耗性は向上し寿命は延びるものの、従来行なわれている、感光体最表面を僅かに削りながら合わせてフィルミング物も除去するといったフィルミング対策が難しいことになる。
特開平7−155222号公報 特開平6−236134号公報 特開平9−22155号公報 特開平11−167224号公報 特許第2793647号公報 特許第2619424号公報 特許第2868539号公報 特開平08−248851号公報 特開2001−242758号公報 特開2002−055582号公報
本発明の課題は、上記の実情に鑑みて、耐摩耗性の高い高耐久性感光体を用いて、放電生成物、紙粉、トナー構成物等が作用して起こるフィルミングの生成を未然に抑止し、良好な解像度の高画像品質が維持可能な、画像形成装置、それに用いる電子写真要感光体、クリーニング手段、画像形成方法およびプロセスカートリッジならびにタンデム型中間転写カラー画像形成装置を提供することである。
また、本発明の課題は、コロナ生成物、紙粉、トナー等が感光体に固着して生じるフィルミング現象を未然に回避し、解像度低下と画像流れを起こさずに、良好な解像度の高画像品質が維持可能な、画像形成装置、それに用いる電子写真用感光体、クリーニング手段、画像形成方法およびプロセスカートリッジを提供することである。
上記課題は、本発明の(1)「導電性基体上に少なくとも感光層と表面保護層が設けられてなる電子写真用感光体、前記電子写真用感光体の表面を帯電する帯電手段、露光によって静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像をトナーによって現像する現像手段、現像されたトナー像を転写する転写手段および前記電子写真用感光体表面をクリーニングするクリーニング手段を少なくとも具備してなる電子写真式画像形成装置であって、
前記電子写真用感光体の表面保護層は、反応性水酸基を含有する架橋性電荷輸送物質と、熱硬化性樹脂単量体と熱硬化性界面活性剤との架橋反応によって得られる樹脂によって構成されたものであり、前記クリーニング手段は基布に導電性繊維が植毛されたクリーニングブラシを備え、該基布にウレタンエラストマーとエポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂が含浸されたものであることを特徴とする電子写真式画像形成装置」、
(2)「導電性基体上に少なくとも感光層と表面保護層が設けられてなる電子写真用感光体、前記電子写真用感光体の表面を帯電する帯電手段、露光によって静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像をトナーによって現像する現像手段、現像されたトナー像を転写する転写手段および前記電子写真用感光体表面をクリーニングするクリーニング手段を少なくとも具備してなる電子写真式画像形成装置であって、
前記電子写真用感光体の表面保護層は、少なくとも無機フィラーと結着樹脂によって構成されたものであり、前記クリーニング手段は基布に導電性繊維が植毛されたクリーニングブラシを備え、該基布にウレタンエラストマーとエポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂が含浸されたものであることを特徴とする電子写真式画像形成装置」、
(3)「導電性基体上に少なくとも感光層と表面保護層が設けられてなる電子写真用感光体、前記電子写真用感光体の表面を帯電する帯電手段、露光によって静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像をトナーによって現像する現像手段、現像されたトナー像を転写する転写手段および前記電子写真用感光体表面をクリーニングするクリーニング手段を少なくとも具備してなる電子写真式画像形成装置であって、
前記電子写真用感光体の表面保護層は、少なくとも電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーと電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を熱または光のエネルギーで硬化した架橋樹脂によって構成されたものであり、前記クリーニング手段は基布に導電性繊維が植毛されたクリーニングブラシを備え、該基布にウレタンエラストマーとエポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂が含浸されたものであることを特徴とする電子写真式画像形成装置」、
(4)「前記導電性繊維は、前記熱硬化性樹脂でコートされたものであることを特徴とする前記第(1)項乃至(3)項のいずれかに記載の電子写真用感光体」、
(5)「前記クリーニングブラシは、導電性繊維を先端がループ状に植毛したものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項に記載の電子写真用感光体」により達成される。
本発明によれば、電子写真用感光体として、10万回の繰返し使用による表面保護層の膜厚の減少量が平均1μm以下の高耐久感光体を、クリーニング手段として、少なくとも樹脂含浸されたクリーニングブラシを備えたものを用いることによって、放電生成物、紙粉、トナー構成物等の作用によって起こるフィルミングの生成を未然に抑止し、良好な解像度の高画像品質が維持可能な、画像形成装置、それに用いる電子写真用感光体、クリーニング手段、画像形成方法およびプロセスカートリッジならびにタンデム型中間転写カラー画像形成装置を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、感光体にクリーニングブラシが作用する状態の一例を表わした、本発明の特徴部を示す概略構成図である。
図1中、耐摩耗性に優れた表面保護層を有する感光体(1)(以後感光体(1)と記載)が、矢印(A)方向に回転し、樹脂が含浸してなるクリーニングブラシ(2)(以後クリーニングブラシ(2)と記載)は矢印(B)方向に回転している。
クリーニングブレード(5)は、ホルダー(6)に保持固定されて、感光体(1)の回転方向に対向するいわゆるカウンター方向で、所定の圧力で感光体(1)にそのエッジが圧接されている。
クリーニングブラシ(2)は、感光体(1)とのブラシニップ部(7)を形成するように設けられており、また、芯金(3)には、不図示の電源から所定のバイアスが印加されていても良いし、接地されていても良い。
感光体表面から転写手段によって転写紙等の転写媒体に転写されずに残ったトナー(8)は、ブラシニップ部(7)で芯金(3)に印加されたバイアスの作用で、電気的にクリーニングブラシ(2)の毛部分に移行する。また、一部のトナー(8)は、クリーニングブラシ(2)の回転によって機械的に感光体(1)から除去される。
このように、電気的かつ機械的作用によって、トナー(8)をその極性や量に関係なく効果的に除去することができる。その際、感光体(1)の表面に強固に付着したフィルミング状態のもの(不図示)もトナー同様に除去される。
クリーニングブラシ(2)は、クリーニングブラシ(2)に食い込んだフリッカー(4)によって付着したトナー(8)を弾き飛ばして、トナー回収部(不図示)にトナー(8)を回収する。
クリーニングブラシを繰り返し使用すると、そのブラシ繊維の中(間)にクリーニングされたトナーが蓄積してくるため、フリッカーは、この蓄積したトナーをブラシから取り除くために、ブラシを叩く様に設置されるものである。
クリーニングブラシ(2)の回転方向(B)を、感光体(1)の回転方向Aに対して連れ周り方向にして、感光体(1)に対してクリーニングブラシ(2)先端付近の毛が速度差を持って回転させると効果的である。
図2は、樹脂含浸されたクリーニングブラシの一例の断面模式図である。
図2を用いて、クリーニングブラシの作製方法について、その一例として説明する。
基布(21)に導電性繊維(22)を先端がループ状になるように植毛して、ブラシを形成した後、基布(21)の裏側に熱硬化性樹脂液を塗布して熱硬化性樹脂層(23)を形成し、基布(21)に熱硬化性樹脂を含浸させる。
基布(21)の裏側には熱硬化性樹脂層(23)を形成する。この熱硬化性樹脂層形成用液を基布(21)の裏側に塗布すると、毛細管現象によって熱硬化性樹脂液が導電性繊維(22)の表面をつたい吸い上げられ、導電性繊維(22)表面全体に熱硬化性樹脂液がコートされる。その後、熱により熱硬化性樹脂液を乾燥・硬化させる。
次に、こうして加工された基布(21)を所定の大きさに裁断した後、回転可能な芯金(3)に巻き付けながら接着して、腰の強い樹脂含浸クリーニングブラシが作製される。
得られたクリーニングブラシをクリーニング手段の一つとして設置された画像形成装置によると、感光体(1)の表面に強固に付着したフィルミング状態のものもトナー同様に除去することができる。
本発明におけるクリーニングブラシを作製するのに用いられるブラシ材料及び含浸用の樹脂としては、熱硬化性樹脂が好ましいが、光硬化性樹脂、または熱可塑性樹脂でも同様の効果は期待できる。
例えば、ポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂などの熱可塑性又は熱硬化性樹脂を挙げることができる。
熱硬化性樹脂層(23)形成用塗工液を調製する際に使用できる分散溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブなどのエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳香族類、クロロベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類等を挙げることができる。これらの溶媒は単独としてまたは混合して用いることができる。
特に、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンが、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエンおよびキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。
図2の模式図では、導電性繊維(22)を、先端がループ状になるように植毛したものを示したが、ループ状の先端をカットした、いわゆる直毛状の植毛でも適用可能である。
また、導電性繊維(22)としては、ナイロン系、ポリエステル系、スチレン系、アクリル系などの樹脂からなる合成繊維に導電性を付与したものを使用することができる。
次に、本発明に用いる電子写真感光体について説明する。
図3は、耐摩耗性に優れた表面保護層が設けられた感光体の断面模式図である。
図3に示される感光体は、導電性基体(13)上に感光層(11)を設け、最表面に耐摩耗性に優れた表面保護層(12)が設けられたものである。
感光層(11)は、電荷発生層(112)、電荷輸送層(113)の機能分離型積層構造であっても、さらに下引き層(111)があっても良い。また、保護層(12)中に後述する電荷輸送機能を有する化合物が含有されていても良い。
導電性基体(13)としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、鉄などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの酸化物を、蒸着又はスパッタリングによりフィルム状又は円筒状のプラスチック、紙などに被覆したもの、或いはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板、及び、それらを、Drawing Ironing法、Impact Ironing法、Extruded Ironing法、Extruded Drawing法、切削法等の工法により素管化後、切削、超仕上げ、研磨などにより表面処理した管などを使用することができる。
本発明における感光層(11)としては、電荷発生層(112)と電荷輸送層(113)を順次積層させた積層型感光層が好適である。
積層型感光体における各層のうち、はじめに、電荷発生層(112)について説明する。電荷発生層(112)は、積層型感光層の一部を指し、露光によって電荷を発生する機能をもつ。この層は含有される化合物のうち、電荷発生物質を主成分とする。電荷発生層(112)は必要に応じてバインダ−樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
無機系材料としては、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコンなどが挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子又はハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子などをドープしたものが好ましく用いられる。
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることが出来、例えば、チタニルフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニンなどの金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、フルオレノン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。
このうち、金属フタロシアニン、フルオレノン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料およびペリレン系顔料は電荷発生の量子効率が軒並み高く、本発明に用いる材料として好適である。これらの電荷発生物質は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
電荷発生層(112)に必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、ポリアリレート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。このうちポリビニルブチラールが使用されることが多く、有用である。これらのバインダー樹脂は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
電荷発生層(112)を形成する方法としては、大きく分けて真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法がある。
前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD(化学気相成長)法などがあり、上述した無機系材料や有機系材料からなる層が良好に形成できる。
また、キャスティング法によって電荷発生層(112)を設けるには、上述した無機系又は有機系電荷発生物質を、必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、分散液を適度に希釈して塗布すればよい。
このうちの溶媒として、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンは、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエンおよびキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。塗布は、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法などにより行うことが出来る。
以上のようにして設けられる電荷発生層(112)の膜厚は0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
次に、電荷輸送層(113)について説明する。
電荷輸送層(113)は、電荷発生層で生成した電荷を注入、輸送し、帯電によって設けられた感光体の表面電荷を中和する機能を担う積層型感光層の一部を構成するものである。該電荷輸送層(113)の主成分は、電荷輸送成分とこれを結着するバインダー成分である。
電荷輸送層(113)は、電荷輸送成分とバインダー成分を主成分とする混合物ないし共重合体を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成出来る。塗工方法としては浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が採用される。
電荷輸送層(113)の膜厚は、実用上、必要とされる感度と帯電能を確保する都合、15〜40μm程度が適当であり、好ましくは15〜30μm程度、解像力が要求される場合、25μm以下が適当である。
電荷輸送層(113)の上層には、保護層(12)が積層されているため、この構成における電荷輸送層(113)の膜厚は、実使用上の膜削れを考慮した電荷輸送層の厚膜化の設計が不要であり、薄膜化も可能となる。
電荷輸送層(113)塗工液を調製する際に使用できる分散溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブなどのエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳香族類、クロロベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類等を挙げることができる。
このうち、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンは、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエンおよびキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。これらの溶媒は単独としてまたは混合して用いることができる。
電荷輸送層(113)のバインダー成分として用いることのできる高分子化合物としては、例えば、ポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂などの熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられる。
このうち、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネートは電荷輸送成分のバインダー成分として用いる場合、電荷移動特性が良好な性能を示すものが多く、有用である。
また、電荷輸送層(113)は、この上層に感光体最表面層または保護層が積層されるため、電荷輸送層(113)は従来型の電荷輸送層に対する機械強度の必要性が要求されない。このため、ポリスチレンなど、透明性が高いものの機械強度が多少低い材料で従来技術では適用が難しいとされた材料も、電荷輸送層(113)のバインダー成分として有効に利用することができる。
これらの高分子化合物は単独又は2種以上の混合物として、或いはそれらの原料モノマー2種以上からなる共重合体として、更には、電荷輸送物質と共重合化して用いることができる。
電荷輸送材料には、正孔輸送材料と電子輸送材料とがある。
電子輸送材料としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性材料が挙げられる。
正孔輸送材料としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−ガルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラジン誘導体、インデン誘導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。これらの電荷輸送材料は単独、または2種以上混合して用いられる。
また、必要により、電荷輸送層(113)には、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤などの低分子化合物およびレベリング剤を添加することもできる。
これらの化合物は単独または2種以上の混合物として用いることができる。低分子化合物およびレベリング剤を併用すると感度劣化を来すケースが多い。このため、これらの使用量は概して、0.1〜20phr、好ましくは、0.1〜10phr、レベリング剤の使用量は、0.001〜0.1phr程度が適当である。
次に、表面保護層(12、単に保護層とも言う)について説明する。
本発明における保護層は、該保護層を表面に有する電子写真用感光体を10万回繰り返し使用による平均膜厚減少量が1μm以下のものである。
ここで、平均膜厚減少量とは、感光体上の測定場所を変えて測定した場合の膜厚減少量の平均値であり、また、同一の感光体について、10万回の繰返し後の膜厚減少量測定を複数回行なった場合は、それら複数の測定値の平均値ということである。
なお、「10万回の繰返し使用」については、複写時の感光体の回転数と、それにより複写される複写紙の数(プリント数)が一致しない場合(例えば、感光体が3回転することにより1枚のプリントがなされる場合等)は、10万回の繰返し使用とは、実際の感光体の回転数が10万回であることを意味する。
保護層(12)として、反応性水酸基を含有する架橋性電荷輸送物質と、熱硬化性樹脂単量体と、熱硬化性界面活性剤との架橋反応によって得られる樹脂によって構成される保護層(12)が例示される。
保護層(12)の膜厚は1μm以上であることが好まく、より好ましくは2μm以上が好ましい。
保護層(12)の塗工溶媒に使用できる分散溶媒は、ケトン類、エーテル類、芳香族化合物類、ハロゲン化合物類、エステル類等である。このうち、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンは、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエンおよびキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。
保護層(12)に含有される電荷輸送物質の種類およびこれらの使用量は、前述の電荷輸送層について説明した材料および使用量と同じ条件で用いることができるが、熱硬化樹脂と反応性を有するものを含有させる必要がある。
保護層(12)に含有される界面活性剤としては、公知の材料を用いることができる。
例えば、特開平07−068398号公報標識番号[0017]に記載されている(1)フルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレートを含む共重合体として、例えば特開昭60−221410号公報および特開昭60−228588号公報に記載のフッ素を含まないビニル型モノマーと含フッ素ビニル型モノマーとからなるブロック共重合体、(2)フッ素系グラフトポリマーとして、例えば特開昭60−187921号公報に記載のポリメチルメタクリレートを側鎖にもつメタクリレートマクロモノマーとフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレートを共重合した櫛型グラフトポリマーが挙げられる。
これらのフッ素系樹脂は、塗料添加剤として市販されており、例えば、含フッ素ランダム共重合体としては旭硝子株式会社から樹脂表面改質剤SC−101、SC−105として市販されている。
含フッ素ブロック共重合体として、フッ化アルキル基含有重合体セグメントとアクリル系重合体セグメントからなるブロック共重合体として日本油脂株式会社から市販されているモディパーFシリーズ(例えば、F100、F110、F200、F210、F2020)がある。
フッ素系グラフトポリマーとしては、東亜合成株式会社よりアロンGF−150、GF−300、RESEDA GF−2000の名前で市販されており、有用である。
これらの界面活性剤は、単独で用いても良く、架橋樹脂成分として用いても良い。特に、本発明ではメタクリル酸エステルとアクリル酸フッ化アルキルとの共重合体が有効である。
また、本発明における保護層(12)は、少なくとも無機フィラーと結着樹脂からなる保護層であっても良い。
無機フィラーとしては、酸化チタン、シリカ、酸化錫、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、窒化ケイ素、酸化カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム等が挙げられる。
これら無機フィラーは、分散性向上などの理由から無機物、有機物で表面処理されてもよい。一般に撥水性処理としてシランカップリング剤で処理したもの、あるいはフッ素系シランカップリング剤処理したもの、高級脂肪酸処理したもの、無機物処理としては、フィラー表面をアルミナ、ジルコニア、酸化スズ、シリカ処理したものが知られている。
バインダー樹脂としては、低分子電荷輸送物質、及び高分子電荷輸送物質と粉砕、分散し、塗工される。バインダー樹脂としてはアクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート(ビスフェノ−ルAタイプ、ビスフェノ−ルZタイプ、ビスフェノールCタイプ、あるいはこれら共重合体)、ポリアリレート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、エポキシ樹脂等が挙げられ、保護層中の無機フィラー含有量は3〜50重量%で好ましくは5〜30重量%であり、3重量%以下であると耐摩耗性はあるものの十分でない、40重量%以上であると感光層の透明性が損なわれる。
また、必要により適当な酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤などの低分子化合物およびレベリング剤を添加することも出来る。
これらの化合物は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
低分子化合物の使用量は、樹脂成分100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは、0.1〜20重量部、レベリング剤の使用量は、樹脂成分100重量部に対して0.001〜5重量部程度が適当である。
このような保護層(12)の形成方法として、浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が採用される。特にスプレー塗工法とリングコート法は生産上、品質の安定性を確保し易い方法であり好適である。
また、本発明における保護層(12)は、少なくとも電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーと電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を熱または光のエネルギーで硬化した架橋樹脂からなる保護層であっても良い。
電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーとは、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しておらず、且つラジカル重合性官能基を有するモノマーを指す。このラジカル重合性官能基とは、炭素−炭素2重結合を有し、ラジカル重合可能な基であれば何れでもよい。
これらのラジカル重合性官能基の中では、特にアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が有用であり、例えば水酸基がその分子中にある化合物とアクリル酸(塩)、アクリル酸ハライド、アクリル酸エステルを用い、エステル化反応あるいはエステル交換反応させることにより得ることができる。また、メタクリロイルオキシ基を有する化合物も同様にして得ることができる。
電荷輸送性構造を有しない具体的なラジカル重合性モノマーとしては、以下のものが例示されるが、これらの化合物に限定されるものではない。
すなわち、本発明において使用する上記ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリル(HPA)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキサイド(EO)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド(PO)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、HPA変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、エピクロルヒドリン(ECH)変性グリセロールトリアクリレート、EO変性グリセロールトリアクリレート、PO変性グリセロールトリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられ、これらは、単独又は2種類以上を併用しても差し支えない。
また、電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とは、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しており、且つラジカル重合性官能基を有する化合物を指す。このラジカル重合性官能基としては、先のラジカル重合性モノマーで示したものが挙げられ、特にアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が有用である。
さらに、電荷輸送性構造としてはトリアリールアミン構造の効果が高く、中でも下記一般式(1)又は(2)で示される化合物を用いた場合、感度、残留電位等の電気的特性が良好に持続される。
Figure 0004718826
Figure 0004718826
(上記一般式(1)、(2)中、Rは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアリール基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COOR(Rは水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基)、ハロゲン化カルボニル基若しくはCONR(R及びRは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい)を表わし、Ar、Arは置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、同一であっても異なってもよい。Ar、Arは置換もしくは無置換のアリール基を表わし、同一であっても異なってもよい。Xは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。Zは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、アルキレンオキシカルボニル基を表わす。m、nは0〜3の整数を表わす。)
以下に、前記一般式(1)、(2)で示される化合物について具体的に説明する。
前記一般式(1)、(2)において、R基中、アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等が、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等がそれぞれ挙げられ、これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等により置換されていてもよい。
基のうち、特に好ましいものは水素原子、メチル基である。
また、R基が−COOR基、−CONR基である場合のR、R、Rが置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアリール基については、前記R基において説明したものと同様である。
さらに、Ar、Arは置換もしくは無置換のアリール基であり、アリール基としては縮合多環式炭化水素基、非縮合環式炭化水素基及び複素環基が挙げられる。
該縮合多環式炭化水素基としては、好ましくは環を形成する炭素数が18個以下のもの、例えば、ペンタニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、及びナフタセニル基等が挙げられる。
該非縮合環式炭化水素基としては、ベンゼン、ジフェニルエーテル、ポリエチレンジフェニルエーテル、ジフェニルチオエーテル及びジフェニルスルホン等の単環式炭化水素化合物の1価基、あるいはビフェニル、ポリフェニル、ジフェニルアルカン、ジフェニルアルケン、ジフェニルアルキン、トリフェニルメタン、ジスチリルベンゼン、1,1−ジフェニルシクロアルカン、ポリフェニルアルカン、及びポリフェニルアルケン等の非縮合多環式炭化水素化合物の1価基、あるいは9,9−ジフェニルフルオレン等の環集合炭化水素化合物の1価基が挙げられる。
複素環基としては、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、オキサジアゾール、及びチアジアゾール等の1価基が挙げられる。
また、前記Ar、Arで表わされるアリール基は、例えば以下に示すような置換基を有してもよい。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等。
(2)アルキル基、好ましくは、C〜C12とりわけC〜C、更に好ましくはC〜Cの直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基には更にフッ素原子、水酸基、シアノ基、C〜Cのアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C〜Cのアルキル基もしくはC〜Cのアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−ブチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−プロピル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキエチル基、2−エトキシエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR)であり、Rは(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基であり、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C〜Cのアルコキシ基、C〜Cのアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基等が挙げられる。
(5)アルキルメルカプト基またはアリールメルカプト基であり、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)
Figure 0004718826
(式中、R及びRは各々独立に水素原子、前記(2)で定義したアルキル基、またはアリール基を表わす。アリール基としては、例えばフェニル基、ビフェニル基又はナフチル基が挙げられ、これらはC〜Cのアルコキシ基、C〜Cのアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。R及びRは共同で環を形成してもよい)
具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(トリール)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基等が挙げられる。
(7)メチレンジオキシ基、又はメチレンジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチオ基等が挙げられる。
(8)置換又は無置換のスチリル基、置換又は無置換のβ−フェニルスチリル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジトリルアミノフェニル基等。
前記Ar、Arで表わされるアリーレン基としては、前記Ar、Arで表されるアリール基から誘導される2価基である。
前記Xは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。
置換もしくは無置換のアルキレン基としては、例えばC〜C12、好ましくはC〜C、更に好ましくはC〜Cの直鎖または分岐鎖のアルキレン基であり、これらのアルキレン基には更にフッ素原子、水酸基、シアノ基、C〜Cのアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C〜Cのアルキル基もしくはC〜Cのアルコキシ基で置換されたフェニル基等を有していてもよい。具体的にはメチレン基、エチレン基、n−ブチレン基、i−プロピレン基、t−ブチレン基、s−ブチレン基、n−プロピレン基、トリフルオロメチレン基、2−ヒドロキエチレン基、2−エトキシエチレン基、2−シアノエチレン基、2−メトキシエチレン基、ベンジリデン基、フェニルエチレン基、4−クロロフェニルエチレン基、4−メチルフェニルエチレン基、4−ビフェニルエチレン基等が挙げられる。
置換もしくは無置換のシクロアルキレン基としては、例えばC〜Cの環状アルキレン基であり、これらの環状アルキレン基にはフッ素原子、水酸基、C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基等を有していても良い。具体的にはシクロヘキシリデン基、シクロへキシレン基、3,3−ジメチルシクロヘキシリデン基等が挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基としては、エチレンオキシ、プロピレンオキシ、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコール等から誘導される基を表わし、アルキレンエーテル基はヒドロキシル基、メチル基、エチル基等の置換基を有してもよい。
ビニレン基は、
Figure 0004718826
で表わされ、Rは水素原子、アルキル基(前記(2)で定義されるアルキル基と同じ)、アリール基(前記Ar、Arで表わされるアリール基と同じ)、aは1または2、bは1〜3を表わす。
前記Zは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、アルキレンオキシカルボニル基を表わす。
置換もしくは無置換のアルキレン基としては、前記Xのアルキレン基と同様なものが挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基としては、前記Xのアルキレンエーテル基と同様なものが挙げられる。
アルキレンオキシカルボニル基としては、カプロラクトン変性基が挙げられる。
本発明においては、必要に応じてこの硬化反応を効率よく進行させるために重合開始剤を含有させてもよい。
熱重合開始剤としては、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシ)プロパンなどの過酸化物系開始剤、アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸などのアゾ系開始剤が挙げられる。
光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、などのアセトフェノン系またはケタール系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、などのベンゾインエーテル系光重合開始剤、ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニールエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼン、などのベンゾフェノン系光重合開始剤、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、などのチオキサントン系光重合開始剤、その他の光重合開始剤としては、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレン、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物、が挙げられる。また、光重合促進効果を有するものを単独または上記光重合開始剤と併用して用いることもできる。例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、などが挙げられる。
これらの重合開始剤は1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
このような保護層(12)の形成方法として、浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等で塗布後、外部からエネルギーを与え硬化させ、保護層(12)を形成する方法等が採用される。このとき用いられる外部エネルギーとしては熱、光、放射線等がある。熱のエネルギーを加える方法としては、空気、窒素などの気体、蒸気、あるいは各種熱媒体、赤外線、電磁波を用い塗工表面側あるいは支持体側から加熱することによって行なわれる。加熱温度は100℃以上、170℃以下が好ましい。100℃未満では反応速度が遅く、完全に硬化反応が終了しない。一方170℃より高温では硬化反応が不均一に進行し架橋型電荷輸送層中に大きな歪みや多数の未反応残基、反応停止末端が発生する。硬化反応を均一に進めるために、100℃未満の比較的低温で加熱後、更に100℃以上に加温し反応を完結させる方法も有効である。光のエネルギーとしては主に紫外光に発光波長をもつ高圧水銀灯やメタルハライドランプなどのUV照射光源が利用できるが、ラジカル重合性含有物や光重合開始剤の吸収波長に合わせ可視光光源の選択も可能である。照射光量は50mW/cm以上、1000mW/cm以下が好ましい。50mW/cm未満では硬化反応に時間を要する。一方1000mW/cmより強いと反応の進行が不均一となり、保護層(12)表面に局部的な皺が発生したり、多数の未反応残基、反応停止末端が生ずる。また、急激な架橋により内部応力が大きくなり、クラックや膜剥がれの原因となる。放射線のエネルギーとしては電子線を用いるものが挙げられる。これらのエネルギーの中で、反応速度制御の容易さ、装置の簡便さから熱及び光のエネルギーを用いたものが有用である。
また、本発明の画像形成装置に用いられる感光体(1)には、導電性基体(13)と感光層(11)との間に適宜下引き層(111)を設けることも出来る。
下引き層(111)は、一般に樹脂を主成分とするものが用いられるが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤を用いて塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン、等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
また、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物、あるいは金属硫化物、金属窒化物などの微粉末を、下引き層中のフィラーとして加えることによって、さらに安定した帯電性を保持することができる。
これらの下引き層は、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することが出来、膜厚としては0〜10μm、好ましくは0.2〜6μmが適当である。
次に図面を用いて本発明の画像形成方法及び画像形成装置について説明する。
図4は、本発明の電子写真プロセスを用いた画像形成方法及び画像形成装置を説明するための概略図であり、下記のような例も本発明の範疇に属するものである。
図4において、感光体(1)には少なくとも感光層、表面保護層が設けられる。感光体(1)はドラム状の形状をしているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。帯電チャージャ(3)、転写前チャージャ(7)、転写チャージャ(10)、分離チャージャ(11)、クリーニング前チャージャ(13)には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラ等が用いられ、公知の手段がすべて使用可能である。
転写手段には、一般に上記の帯電器が使用できるが、図に示されるように転写チャージャと分離チャージャを併用したものが効果的である。
また、画像露光部(5)、除電ランプ(2)等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
光源等は、図4に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、或いは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。
さて、現像ユニット(6)により感光体(1)上に現像されたトナーは、転写紙(9)に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、感光体(1)上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、クリーニングブラシ(15)、ファーブラシ(14)により感光体より除去される。クリーニングは、クリーニングブラシだけで行なわれることもある。
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
本発明の画像形成装置は、電子写真感光体に接触して摺擦する当接部材を具備させることができる。加圧された接触部材としては、フッ素樹脂微粒子の露出部分の摺擦を目的とした接触部材を設けても良いし、帯電ローラなどの接触帯電部材、クリーニングブレード、クリーニングブラシなどのクリーニング部材、転写ベルト、中間転写ベルトなどの転写部材など一般的に画像形成装置に用いられる部材に加圧する機構を設けたようなものでもよい。
図5には、本発明による電子写真プロセスを用いた画像形成方法及び画像形成装置の別の例を示す。
感光体(21)は少なくとも感光層、表面保護層を有し、駆動ローラ(22a,22b)により駆動され、帯電器(23)による帯電、光源(24)による像露光、現像(図示せず)、転写チャージャ(25)を用いる転写、光源(26)によるクリーニング前露光、クリーニングブラシ(27)によるクリーニング、光源(28)による除電が繰返し行なわれる。図5においては、感光体(21)(勿論この場合は支持体が透光性である)に支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。
以上の図示した電子写真プロセスは、本発明における実施形態を例示するものであって、他の実施形態も可能であることは言うまでもない。例えば、図5において支持体側よりクリーニング前露光を行っているが、これは感光層側から行ってもよいし、また、像露光、除電光の照射を支持体側から行ってもよい。
一方、光照射工程は、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に、転写前露光、像露光のプレ露光、及びその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行うこともできる。
以上に示すような画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込んでもよいが、プロセスカートリッジの形でそれらの装置内に組み込んでもよい。プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段から選ばれる少なくとも1つの手段を含んだ1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状等は多種多様であるが、一般的な例として、図6に示すものが挙げられる。感光体(16)は、導電性支持体上に少なくとも感光層、表面保護層を有する。
例えば、上記クリーニング手段を電子写真感光体と一体に少なくとも具備したプロセスカートリッジとして、画像形成装置本体に着脱自在としたものとすることができ、このロセスカートリッジを用いる場合には、画像形成装置自体がクリーニング手段と電子写真感光体を搭載しないものであることは言うまでもないことである。
更に、本発明を適用したフルカラー画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
図7は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。
図7において、潜像担持体である感光体(56)は、図中反時計回りに回転駆動されながら、その表面がコロトロンやスコロトロンなどを用いる帯電チャージャ(53)によって一様帯電させられた後、図示しないレーザ光学装置から発せられるレーザ光Lの走査を受けて静電潜像を担持する。この走査はフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報に基づいてなされるため、感光体ドラム(56)上にはイエロー、マゼンタ、シアン又はブラックという単色用の静電潜像が形成される。感光体ドラム(56)の図中左側には、リボルバ現像ユニット(50)が配設されている。これは、回転するドラム状の筺体の中にイエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器を有しており、回転によって各現像器を感光体ドラム(56)に対向する現像位置に順次移動させる。なお、イエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器は、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーを付着せしめて静電潜像を現像するものである。感光体ドラム(56)上には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の静電潜像が順次形成され、これらはリボルバ現像ユニット(50)の各現像器によって順次現像されてイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像となる。
上記現像位置よりも感光体ドラム(56)の回転下流側には中間転写ユニットが配設されている。これは、張架ローラ(59a)、転写手段たる中間転写バイアスローラ(57)、2次転写バックアップローラ(59b)、ベルト駆動ローラ(59c)によって張架している中間転写ベルト(58)を、ベルト駆動ローラ(59c)の回転駆動によって図中時計回りに無端移動させる。感光体ドラム(56)上で現像されたイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像は、感光体ドラム(56)と中間転写ベルト(58)とが接触する中間転写ニップに進入する。そして中間転写バイアスローラ(57)からのバイアスの影響を受けながら、中間転写ベルト(58)上に重ね合わせて中間転写されて4色重ね合わせトナー像となる。
回転に伴って中間転写ニップを通過した感光体ドラム(56)の表面は、ドラムクリーニングユニット(55)によって転写残トナーがクリーニングされる。
転写残トナーがクリーニングされた感光体ドラム(56)の表面は、除電ランプ(54)によって除電される。除電ランプ(54)には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などが用いられている。また、上記レーザ光学装置の光源には半導体レーザが用いられている。これら発せられる光については、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターにより、所望の波長域だけを用いるようにしてもよい。
一方、図示しない給紙カセットから送られてきた転写紙(60)を2つのローラ間に挟み込んでいるレジストローラ対(61)は、転写紙(60)を中間転写ベルト(58)上の4色重ね合わせトナー像に重ね合わせ得るタイミングで上記2次転写ニップに向けて送り込む。中間転写ベルト(58)上の4色重ね合わせトナー像は、2次転写ニップ内で紙転写バイアスローラー(63)からの2次転写バイアスの影響を受けて転写紙(60)上に一括して2次転写される。この2次転写により転写紙(60)上にはフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写紙(60)は、転写ベルト(62)によって搬送ベルト(64)に送られる。搬送ベルト(64)は、転写ユニットから受け取った転写紙(60)を定着ユニット(65)内に送り込む。定着ユニット(65)は、送り込まれた転写紙(60)を加熱ローラとバックアップローラとの当接によって形成された定着ニップに挟み込みながら搬送する。転写紙(60)上のフルカラー画像は、加熱ローラからの加熱や、定着ニップ内での加圧力の影響を受けて転写紙(60)上に定着せしめられる。
なお、図示を省略しているが、転写ベルト(62)や搬送ベルト(64)には、転写紙(60)を吸着させるためのバイアスが印加されている。また、転写紙(60)を除電する紙除電チャージャや、各ベルト(中間転写ベルト(58)、転写ベルト(62)、搬送ベルト(64))を除電する3つのベルト除電チャージャが配設されている。また、中間転写ユニットは、ドラムクリーニングユニット(55)と同様の構成のベルトクリーニングユニットも備えており、これによって中間転写ベルト(58)上の転写残トナーをクリーニングする。
図8の装置は、中間転写ベルト(87)を有するタンデム型の画像形成装置であり、感光体ドラム(80)を各色で共有させるのではなく、各色用の感光体ドラム(80Y、80M、80C、80Bk)を備えている。また、ドラムクリーニングユニット(85)、除電ランプ(83)、ドラムを一様帯電せしめる帯電ローラ(84)も、各色用のものを備えている。なお、図7に示したプリンタではドラム一様帯電手段として帯電チャージャ(53)を設けていたが、この装置では帯電ローラ(84)を設けている。
タンデム型画像形成装置では、各色の潜像形成や現像を並行して行うことができるため、リボルバ式と比較して、画像形成速度を高速化させることができる。
なお、前記図4〜図8に示す本発明の画像形成装置、及びプロセスカートリッジにおいては、電子写真用感光体及びクリーニング手段として本発明の電子写真用感光体及びクリーニング手段を具備するものである。
以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
始めに、本発明に関わる測定方法について説明する。
(1) 膜厚測定
渦電流方式膜厚測定器(FISCHER SCOPE mms、フィッシャー社製)により、感光体ドラム長手方向1cm間隔に膜厚を測定し、それらの平均値を初期感光体膜厚とした。
(2)平均膜厚減少量測定と画像評価法
感光体をデジタル複写機Imagio MF6550(リコー製)に搭載して、非露光部電位(VD)が−900Vになるように帯電器の電圧を調節したのち、600dpi相当の書き込みによって形成された画像を出力し、初期画像評価を行なった(画像評価項目:解像度)。
さらに、連続10万回の画像出力を行った後、同様にして繰り返し使用後の画像評価を行なった(画像評価項目:解像度)。
また、(1)膜厚測定法を用いて10万回繰返し使用後の感光体膜厚を測定し、初期感光体膜厚との差分を平均膜厚減少量とした。
実施例1
φ100mmアルミニウムドラム上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.5μmの電荷発生層、22μmの電荷輸送層を形成した。次に表面保護層用塗工液1をスプレーで塗工し、5μmの保護層を設け本発明の電子写真感光体を得た。保護層用塗工液1はφ2mmジルコニアボールを用いて2時間の振動ミル分散を施した。
〔下引き層用塗工液〕
アルキッド樹脂(ベッコゾール 1307−60−EL,
大日本インキ化学工業製) 10重量部
メラミン樹脂(スーパーベッカミン G−821−60,
大日本インキ化学工業製) 7重量部
酸化チタン(CR−EL 石原産業社製) 40重量部
メチルエチルケトン 200重量部
〔電荷発生層用塗工液〕
下記構造のビスアゾ顔料(リコー社製) 5重量部
Figure 0004718826

ポリビニルブチラール(XYHL、UCC社製) 1重量部
シクロヘキサノン 200重量部
メチルエチルケトン 80重量部
〔電荷輸送層用塗工液〕
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、粘度平均分子量;5万、帝人化成社製)10重量部
下記構造の低分子電荷輸送物質 7重量部
Figure 0004718826

テトラヒドロフラン 100重量部
1%シリコーンオイル(KF50−100CS信越化学工業社製)
テトラヒドロフラン溶液 1重量部
〔表面保護層用塗工液1〕
下記構造の低分子電荷輸送物質 2重量部
Figure 0004718826

フッ素樹脂粒子(MPE−056、三井デュポンフロロケミカル社製) 10重量部
フッ素系界面活性剤(モディパーF200、日本油脂社製)
10重量部(固形分:3重量部)
メラミン樹脂(スーパーベッカミン G−821−60,
大日本インキ化学工業製) 5重量部
テトラヒドロフラン 180重量部
シクロヘキサノン 50重量部
感光体の表面保護層は、上記〔表面保護層用塗工液1〕を塗布した後、加熱温度150℃にて30分間加熱乾燥して形成した。
〔樹脂含浸されたクリーニングブラシの作成〕
<樹脂含浸されるクリーニングブラシの材料>
アクリル系導電性繊維製のSA−7(東レ社製)
<樹脂含浸に用いた樹脂とブラシ製造例>
樹脂含浸用液A
主剤:ウレタンエラストマー(トーヨーポリマー製メルシ585) 90重量部
硬化剤:エポキシ樹脂(トーヨーポリマー製AD-C-65) 5重量部 イオン交換水 5重量部
まず、硬化剤とイオン交換水を混合撹拌し、次に、その混合液を主剤に添加してさらに混合撹拌し、樹脂含浸用液Aを調整した。
次に、先端がループ状になるように上記繊維を基布に植毛し、ブラシを形成した後、基布の裏側に樹脂含浸用液Aを塗布、乾燥工程を経て、熱硬化性樹脂層を形成し、繊維を植毛した基布に熱硬化性樹脂を含浸させた。
その後、熱硬化性樹脂を含浸させ処理した該基布を幅10mmのひも状にカットし、φ9mmの真鍮製ロッド棒に巻き付け接着剤を用いて貼り付け固定されたループ状クリーニングブラシを作成した。
以上のように作製した感光体をデジタル複写機Imagio MF6550(リコー製)に搭載して、デジタル複写機Imagio MF6550標準装備のクリーニングブラシを上記の製造例により作成した樹脂含浸されたクリーニングブラシに交換して、連続10万回繰返しテストを行い、繰り返し使用後の画像評価(画像評価項目:解像度)と10万回繰返し使用後の平均膜厚減少量を測定した。
実施例2
実施例1における感光体表面保護層塗工液を次のものに変えた以外は実施例1と全く同様にして電子写真感光体を得た。
〔表面保護層用塗工液2〕
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、粘度平均分子量;5万、帝人化成社製)4重量部
下記構造の低分子電荷輸送物質 3重量部
Figure 0004718826

テトラヒドロフラン 80重量部
シクロヘキサノン 280重量部
アルミナ微粒子(平均一次粒径0.3μm) 0.7重量部
感光体の表面保護層は、上記〔表面保護層用塗工液2〕を塗布した後、加熱温度130℃にて20分間加熱乾燥して形成した。
以上のように作製した感光体を実施例1と同様の方法で連続10万回繰返しテストを行い、繰り返し使用後の画像評価(画像評価項目:解像度)と10万回繰返し使用後の平均膜厚減少量を測定した。
実施例3
実施例1における感光体表面保護層塗工液及び保護層作成方法を次のものに変えた以外は実施例1と全く同様にして電子写真感光体を得た。
〔表面保護層用塗工液3〕
電荷輸送性構造を有さないラジカル重合性モノマー
(KAYARAD TMPTA、日本化薬製) 8重量部
電荷輸送性構造を有さないラジカル重合性モノマー
(KAYARAD DPCA120、日本化薬製) 2重量部
下記構造の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物 10重量部
Figure 0004718826
光重合開始剤(イルガキュア184、
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 1重量部
テトラヒドロフラン 80重量部
電荷輸送層上に〔表面層用塗工液3〕を用いて、スプレー塗工した後、光エネルギー照射槽内に感光体ドラムを取り付け、光エネルギー照射時、感光体表面の最高温度が60℃を越えないように感光体ドラム内部に冷風を送り込んだ。光照射ランプにはメタルハライドランプを用い、照射光強度:450mW/cm、照射時間:120秒の条件で光照射を行ない、更に130℃で30分乾燥を加え5.0μmの架橋表面保護層を設けた。
以上のように作製した感光体を実施例1と同様の方法で連続10万回繰返しテストを行い、繰り返し使用後の画像評価(画像評価項目:解像度)と10万回繰返し使用後の平均膜厚減少量を測定した。
比較例1
実施例1で作製した感光体を、クリーニングブラシとしてデジタル複写機Imagio MF6550標準装備のクリーニングブラシ(実施例1で作成したクリーニングブラシの、樹脂を含浸させないこと以外は同じ方法で作成したクリーニングブラシ)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で連続10万回繰返しテストを行い、繰り返し使用後の画像評価(画像評価項目:解像度)と10万回繰返し使用後の平均膜厚減少量を測定した。
比較例2
実施例2で作製した感光体を、クリーニングブラシとしてデジタル複写機Imagio MF6550標準装備のクリーニングブラシを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で連続10万回繰返しテストを行い、繰り返し使用後の画像評価(画像評価項目:解像度)と10万回繰返し使用後の平均膜厚減少量を測定した。
比較例3
実施例3で作製した感光体を、クリーニングブラシとしてデジタル複写機Imagio MF6550標準装備のクリーニングブラシを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で連続10万回繰返しテストを行い、繰り返し使用後の画像評価(画像評価項目:解像度)と10万回繰返し使用後の平均膜厚減少量を測定した。
比較例4
実施例1における表面保護層を設けずに、電荷輸送層膜厚を27μmの3層感光体とした以外は実施例1と全く同様にして電子写真感光体を得た。
以上のように作製した感光体を実施例1と同様の方法で連続10万回繰返しテストを行い、繰り返し使用後の画像評価(画像評価項目:解像度)と10万回繰返し使用後の平均膜厚減少量を測定した。
試験結果を表1に記す。
Figure 0004718826
但し、連続10万回繰返しテスト前の初期画像評価結果は、いずれも7本/mm以上で良好であった。
実施例は樹脂を含浸したクリーニングブラシを適用することで感光体の高い耐摩耗性を維持しつつ、良好な画像が得られることが明らかである。
本発明の画像形成装置におけるクリーニング手段の構成を示す概略図である。 本発明の画像形成装置に用いるクリーニングブラシの断面模式図である。 本発明の画像形成装置に用いる耐摩耗性に優れた表面保護層を有する感光体の断面模式図である。 本発明の画像形成方法及び画像形成装置を説明するための概略図である。 本発明の画像形成方法及び画像形成装置を説明するための別の例の概略図である。 本発明のプロセスカートリッジの例の概略図である。 本発明の画像形成装置を用いたプリンタの例の概略構成図である。 本発明のタンデム型中間転写カラー画像形成装置の例の概略図である。
符号の説明
(図1〜3)
1 感光体
2 クリーニングブラシ
3 芯金
4 フリッカー
5 ブレード
6 ブレードホルダー
7 ブラシニップ部
8 トナー
A 感光体回転方向
B クリーニングブラシ回転方向
11 感光層
111 下引き層
112 電荷発生層
113 電荷輸送層
12 耐摩耗性に優れた保護層(表面層)
13 導電性基体
21 基布
22 導電性繊維
23 熱硬化性樹脂層

Claims (5)

  1. 導電性基体上に少なくとも感光層と表面保護層が設けられてなる電子写真用感光体、前記電子写真用感光体の表面を帯電する帯電手段、露光によって静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像をトナーによって現像する現像手段、現像されたトナー像を転写する転写手段および前記電子写真用感光体表面をクリーニングするクリーニング手段を少なくとも具備してなる電子写真式画像形成装置であって、
    前記電子写真用感光体の表面保護層は、反応性水酸基を含有する架橋性電荷輸送物質と、熱硬化性樹脂単量体と熱硬化性界面活性剤との架橋反応によって得られる樹脂によって構成されたものであり、前記クリーニング手段は基布に導電性繊維が植毛されたクリーニングブラシを備え、該基布にウレタンエラストマーとエポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂が含浸されたものであることを特徴とする電子写真式画像形成装置。
  2. 導電性基体上に少なくとも感光層と表面保護層が設けられてなる電子写真用感光体、前記電子写真用感光体の表面を帯電する帯電手段、露光によって静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像をトナーによって現像する現像手段、現像されたトナー像を転写する転写手段および前記電子写真用感光体表面をクリーニングするクリーニング手段を少なくとも具備してなる電子写真式画像形成装置であって、
    前記電子写真用感光体の表面保護層は、少なくとも無機フィラーと結着樹脂によって構成されたものであり、前記クリーニング手段は基布に導電性繊維が植毛されたクリーニングブラシを備え、該基布にウレタンエラストマーとエポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂が含浸されたものであることを特徴とする電子写真式画像形成装置。
  3. 導電性基体上に少なくとも感光層と表面保護層が設けられてなる電子写真用感光体、前記電子写真用感光体の表面を帯電する帯電手段、露光によって静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像をトナーによって現像する現像手段、現像されたトナー像を転写する転写手段および前記電子写真用感光体表面をクリーニングするクリーニング手段を少なくとも具備してなる電子写真式画像形成装置であって、
    前記電子写真用感光体の表面保護層は、少なくとも電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーと電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を熱または光のエネルギーで硬化した架橋樹脂によって構成されたものであり、前記クリーニング手段は基布に導電性繊維が植毛されたクリーニングブラシを備え、該基布にウレタンエラストマーとエポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂が含浸されたものであることを特徴とする電子写真式画像形成装置。
  4. 前記導電性繊維は、前記熱硬化性樹脂でコートされたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真式画像形成装置。
  5. 前記クリーニングブラシは、導電性繊維を先端がループ状に植毛したものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真式画像形成装置。
JP2004373680A 2003-12-25 2004-12-24 画像形成装置および画像形成方法 Expired - Fee Related JP4718826B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004373680A JP4718826B2 (ja) 2003-12-25 2004-12-24 画像形成装置および画像形成方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003429839 2003-12-25
JP2003429839 2003-12-25
JP2004373680A JP4718826B2 (ja) 2003-12-25 2004-12-24 画像形成装置および画像形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005208622A JP2005208622A (ja) 2005-08-04
JP4718826B2 true JP4718826B2 (ja) 2011-07-06

Family

ID=34914118

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004373680A Expired - Fee Related JP4718826B2 (ja) 2003-12-25 2004-12-24 画像形成装置および画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4718826B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4874733B2 (ja) * 2006-07-25 2012-02-15 株式会社リコー 画像形成装置
JP2008096537A (ja) * 2006-10-06 2008-04-24 Ricoh Co Ltd クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP5641308B2 (ja) * 2010-09-14 2014-12-17 株式会社リコー 画像形成装置、及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
US9239970B2 (en) 2011-12-27 2016-01-19 Showa Aluminum Can Corporation Image forming system
US10473825B2 (en) 2013-03-27 2019-11-12 Lg Chem, Ltd. Resin composition for a polarizer protective film, a polarizer protective film, a polarizing plate including the same, and a preparation method of a polarizing plate
CN105073797B (zh) 2013-03-27 2017-06-06 Lg化学株式会社 偏光器保护膜用树脂组合物、偏光器保护膜、含有该保护膜的偏光板及偏光板的制备方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000293013A (ja) * 1999-04-09 2000-10-20 Tsuchiya Tsco Co Ltd 画像形成装置用のブラシ
JP2001255682A (ja) * 2000-03-10 2001-09-21 Konica Corp 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JP2002209634A (ja) * 2001-01-22 2002-07-30 Tsuchiya Tsco Co Ltd 導電性ベロア材
JP2002333805A (ja) * 2001-03-09 2002-11-22 Ricoh Co Ltd 電子写真法を使用した画像形成方法及び画像形成装置
JP2003043721A (ja) * 2001-07-30 2003-02-14 Canon Inc 電子写真感光体、電子写真装置及びプロセスカートリッジ
JP2003262965A (ja) * 2002-03-11 2003-09-19 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2003270064A (ja) * 2002-03-12 2003-09-25 Tsuchiya Tsco Co Ltd トルク測定装置及びそれを使用したトルク測定方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000293013A (ja) * 1999-04-09 2000-10-20 Tsuchiya Tsco Co Ltd 画像形成装置用のブラシ
JP2001255682A (ja) * 2000-03-10 2001-09-21 Konica Corp 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JP2002209634A (ja) * 2001-01-22 2002-07-30 Tsuchiya Tsco Co Ltd 導電性ベロア材
JP2002333805A (ja) * 2001-03-09 2002-11-22 Ricoh Co Ltd 電子写真法を使用した画像形成方法及び画像形成装置
JP2003043721A (ja) * 2001-07-30 2003-02-14 Canon Inc 電子写真感光体、電子写真装置及びプロセスカートリッジ
JP2003262965A (ja) * 2002-03-11 2003-09-19 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2003270064A (ja) * 2002-03-12 2003-09-25 Tsuchiya Tsco Co Ltd トルク測定装置及びそれを使用したトルク測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005208622A (ja) 2005-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4145820B2 (ja) 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP4491261B2 (ja) 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP4194973B2 (ja) 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP2004302451A (ja) 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP5402279B2 (ja) 電子写真感光体、その製造方法、及びそれを使用した画像形成装置
JP4216228B2 (ja) 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP5205941B2 (ja) 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP2008261971A (ja) 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP5606848B2 (ja) 電子写真感光体及び画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP4712351B2 (ja) 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP4118839B2 (ja) 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP4608438B2 (ja) 電子写真感光体、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP5540657B2 (ja) 電子写真感光体、並びにプロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法
JP4718826B2 (ja) 画像形成装置および画像形成方法
JP2005215042A (ja) 画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JP4118258B2 (ja) 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP2005189828A (ja) 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP4420397B2 (ja) 電子写真感光体、画像形成装置および画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP4195420B2 (ja) 画像形成装置
JP4194996B2 (ja) 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP4098221B2 (ja) 電子写真装置及びプロセスカートリッジ
JP5025028B2 (ja) 電子写真感光体、画像形成方法、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP5929201B2 (ja) 画像形成装置
JP2012098639A (ja) 電子写真感光体、それを用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2010210952A (ja) 電子写真感光体及び画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110204

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees