JP4718826B2 - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents
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Description
積層型の場合、電荷発生層の上に電荷輸送層を設ける構造と、これと逆の構造があり、前者が一般的であり、後者を特に逆層と呼ぶ場合がある。
特に、積層型は、高感度化に有利であり、加えて、高感度化や高耐久化に対する設計上の自由度が高いこともあって、現在、有機感光体の多くは、この層構成が採られている。
近年、地球環境保全に配慮したものづくりの重要度が増すに至り、電子写真感光体はサプライ製品(使い捨てされる消耗品)から機械部品としての転換が求められている。このためには電子写真感光体の高寿命化が必要であり、この対応として、特に有機感光体の場合、感光層の上に耐摩耗性に優れた保護層で表面層が形成されるケースが一般的となりつつある。
感光体からトナーを除去すると言う点では、トナー粒径が小さくなるにつれて難かしくなり、特にクリーニングブレードによるクリーニングの場合、トナー粒径が小さくなるにつれてエッジをすり抜け易くなるため、クリーニングブレードとクリーニングブラシとを併用することが知られている。
ブラシの材質には、ナイロン系、ポリエステル系、アクリル系の繊維や、炭素繊維等が使用される。
直毛状のブラシでは、毛倒れがあって使用していくうちにクリーニング性が低下する問題があり、ループ状のブラシでは、クリーニング効果は直毛状に比べ良好であるが、繊維の間にトナーが入り込み、目詰まりを起こすことによるクリーニング低下という問題がある。また、クリーニングブラシとクリーニングブレードとを併用すると、クリーニング能力を高めるのに有効である。
このゴム材料は、反発弾性率がいずれも30〜60%であるが、ゴム硬度(JIS−A硬度)については50度〜90度の間でバラツキがあり、特許文献8では60〜85度、特許文献9では50〜90度、特許文献10では50〜80度と記載されている。
ブレード材料として使用されるポリウレタンゴムは、特に、耐久性が高く、有機感光体と極めて密着性が良好であるため、クリーニング性能が高いために、トナーなどの残留粉体をクリーニングするために好ましく採用されるものである。
しかしながら、トナーに含有する添加剤、特にWAX、無機酸化物微粒子がトナーから脱離・分離し、感光体表面に付着すると、それらの付着物は、従来のクリーニング手段ではクリーニング困難になり、感光体表面に残留し、ブレードの圧力と摩擦熱によって固着する、いわゆるフィルミングが発生する。
また、無機酸化物微粒子が感光体表面に埋没し、そこが核になって、トナー及びその添加物、さらには転写紙からの紙粉などが堆積し、フィルミングが発生する原因となる。
このフィルミングの対策として、クリーニングブレード・ブラシの条件をきつくすることによって、感光体最表面を僅かに削りながら、合わせてフィルミング物も除去していくことが一般的に行われているが、このようなやり方によると、感光体が繰返し使用により摩耗しその寿命を著しく短くしている。
ところが、前述したように、近年の感光体の高耐久化要求によって、感光層の上に耐摩耗性に優れた保護層で感光体表面層が形成されるケースが一般的となりつつある。
これによって、感光体の耐摩耗性は向上し寿命は延びるものの、従来行なわれている、感光体最表面を僅かに削りながら合わせてフィルミング物も除去するといったフィルミング対策が難しいことになる。
また、本発明の課題は、コロナ生成物、紙粉、トナー等が感光体に固着して生じるフィルミング現象を未然に回避し、解像度低下と画像流れを起こさずに、良好な解像度の高画像品質が維持可能な、画像形成装置、それに用いる電子写真用感光体、クリーニング手段、画像形成方法およびプロセスカートリッジを提供することである。
前記電子写真用感光体の表面保護層は、反応性水酸基を含有する架橋性電荷輸送物質と、熱硬化性樹脂単量体と熱硬化性界面活性剤との架橋反応によって得られる樹脂によって構成されたものであり、前記クリーニング手段は基布に導電性繊維が植毛されたクリーニングブラシを備え、該基布にウレタンエラストマーとエポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂が含浸されたものであることを特徴とする電子写真式画像形成装置」、
(2)「導電性基体上に少なくとも感光層と表面保護層が設けられてなる電子写真用感光体、前記電子写真用感光体の表面を帯電する帯電手段、露光によって静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像をトナーによって現像する現像手段、現像されたトナー像を転写する転写手段および前記電子写真用感光体表面をクリーニングするクリーニング手段を少なくとも具備してなる電子写真式画像形成装置であって、
前記電子写真用感光体の表面保護層は、少なくとも無機フィラーと結着樹脂によって構成されたものであり、前記クリーニング手段は基布に導電性繊維が植毛されたクリーニングブラシを備え、該基布にウレタンエラストマーとエポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂が含浸されたものであることを特徴とする電子写真式画像形成装置」、
(3)「導電性基体上に少なくとも感光層と表面保護層が設けられてなる電子写真用感光体、前記電子写真用感光体の表面を帯電する帯電手段、露光によって静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像をトナーによって現像する現像手段、現像されたトナー像を転写する転写手段および前記電子写真用感光体表面をクリーニングするクリーニング手段を少なくとも具備してなる電子写真式画像形成装置であって、
前記電子写真用感光体の表面保護層は、少なくとも電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーと電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を熱または光のエネルギーで硬化した架橋樹脂によって構成されたものであり、前記クリーニング手段は基布に導電性繊維が植毛されたクリーニングブラシを備え、該基布にウレタンエラストマーとエポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂が含浸されたものであることを特徴とする電子写真式画像形成装置」、
(4)「前記導電性繊維は、前記熱硬化性樹脂でコートされたものであることを特徴とする前記第(1)項乃至(3)項のいずれかに記載の電子写真用感光体」、
(5)「前記クリーニングブラシは、導電性繊維を先端がループ状に植毛したものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項に記載の電子写真用感光体」により達成される。
図1は、感光体にクリーニングブラシが作用する状態の一例を表わした、本発明の特徴部を示す概略構成図である。
図1中、耐摩耗性に優れた表面保護層を有する感光体(1)(以後感光体(1)と記載)が、矢印(A)方向に回転し、樹脂が含浸してなるクリーニングブラシ(2)(以後クリーニングブラシ(2)と記載)は矢印(B)方向に回転している。
クリーニングブレード(5)は、ホルダー(6)に保持固定されて、感光体(1)の回転方向に対向するいわゆるカウンター方向で、所定の圧力で感光体(1)にそのエッジが圧接されている。
クリーニングブラシ(2)は、感光体(1)とのブラシニップ部(7)を形成するように設けられており、また、芯金(3)には、不図示の電源から所定のバイアスが印加されていても良いし、接地されていても良い。
感光体表面から転写手段によって転写紙等の転写媒体に転写されずに残ったトナー(8)は、ブラシニップ部(7)で芯金(3)に印加されたバイアスの作用で、電気的にクリーニングブラシ(2)の毛部分に移行する。また、一部のトナー(8)は、クリーニングブラシ(2)の回転によって機械的に感光体(1)から除去される。
このように、電気的かつ機械的作用によって、トナー(8)をその極性や量に関係なく効果的に除去することができる。その際、感光体(1)の表面に強固に付着したフィルミング状態のもの(不図示)もトナー同様に除去される。
クリーニングブラシ(2)は、クリーニングブラシ(2)に食い込んだフリッカー(4)によって付着したトナー(8)を弾き飛ばして、トナー回収部(不図示)にトナー(8)を回収する。
クリーニングブラシを繰り返し使用すると、そのブラシ繊維の中(間)にクリーニングされたトナーが蓄積してくるため、フリッカーは、この蓄積したトナーをブラシから取り除くために、ブラシを叩く様に設置されるものである。
クリーニングブラシ(2)の回転方向(B)を、感光体(1)の回転方向Aに対して連れ周り方向にして、感光体(1)に対してクリーニングブラシ(2)先端付近の毛が速度差を持って回転させると効果的である。
図2を用いて、クリーニングブラシの作製方法について、その一例として説明する。
基布(21)に導電性繊維(22)を先端がループ状になるように植毛して、ブラシを形成した後、基布(21)の裏側に熱硬化性樹脂液を塗布して熱硬化性樹脂層(23)を形成し、基布(21)に熱硬化性樹脂を含浸させる。
基布(21)の裏側には熱硬化性樹脂層(23)を形成する。この熱硬化性樹脂層形成用液を基布(21)の裏側に塗布すると、毛細管現象によって熱硬化性樹脂液が導電性繊維(22)の表面をつたい吸い上げられ、導電性繊維(22)表面全体に熱硬化性樹脂液がコートされる。その後、熱により熱硬化性樹脂液を乾燥・硬化させる。
次に、こうして加工された基布(21)を所定の大きさに裁断した後、回転可能な芯金(3)に巻き付けながら接着して、腰の強い樹脂含浸クリーニングブラシが作製される。
得られたクリーニングブラシをクリーニング手段の一つとして設置された画像形成装置によると、感光体(1)の表面に強固に付着したフィルミング状態のものもトナー同様に除去することができる。
例えば、ポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂などの熱可塑性又は熱硬化性樹脂を挙げることができる。
特に、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンが、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエンおよびキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。
また、導電性繊維(22)としては、ナイロン系、ポリエステル系、スチレン系、アクリル系などの樹脂からなる合成繊維に導電性を付与したものを使用することができる。
図3は、耐摩耗性に優れた表面保護層が設けられた感光体の断面模式図である。
図3に示される感光体は、導電性基体(13)上に感光層(11)を設け、最表面に耐摩耗性に優れた表面保護層(12)が設けられたものである。
感光層(11)は、電荷発生層(112)、電荷輸送層(113)の機能分離型積層構造であっても、さらに下引き層(111)があっても良い。また、保護層(12)中に後述する電荷輸送機能を有する化合物が含有されていても良い。
積層型感光体における各層のうち、はじめに、電荷発生層(112)について説明する。電荷発生層(112)は、積層型感光層の一部を指し、露光によって電荷を発生する機能をもつ。この層は含有される化合物のうち、電荷発生物質を主成分とする。電荷発生層(112)は必要に応じてバインダ−樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
このうち、金属フタロシアニン、フルオレノン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有する対称型若しくは非対称型のアゾ顔料およびペリレン系顔料は電荷発生の量子効率が軒並み高く、本発明に用いる材料として好適である。これらの電荷発生物質は、単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
電荷発生層(112)を形成する方法としては、大きく分けて真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法がある。
前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD(化学気相成長)法などがあり、上述した無機系材料や有機系材料からなる層が良好に形成できる。
また、キャスティング法によって電荷発生層(112)を設けるには、上述した無機系又は有機系電荷発生物質を、必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、分散液を適度に希釈して塗布すればよい。
このうちの溶媒として、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンは、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエンおよびキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。塗布は、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法などにより行うことが出来る。
以上のようにして設けられる電荷発生層(112)の膜厚は0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
電荷輸送層(113)は、電荷発生層で生成した電荷を注入、輸送し、帯電によって設けられた感光体の表面電荷を中和する機能を担う積層型感光層の一部を構成するものである。該電荷輸送層(113)の主成分は、電荷輸送成分とこれを結着するバインダー成分である。
電荷輸送層(113)は、電荷輸送成分とバインダー成分を主成分とする混合物ないし共重合体を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成出来る。塗工方法としては浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が採用される。
電荷輸送層(113)の膜厚は、実用上、必要とされる感度と帯電能を確保する都合、15〜40μm程度が適当であり、好ましくは15〜30μm程度、解像力が要求される場合、25μm以下が適当である。
電荷輸送層(113)の上層には、保護層(12)が積層されているため、この構成における電荷輸送層(113)の膜厚は、実使用上の膜削れを考慮した電荷輸送層の厚膜化の設計が不要であり、薄膜化も可能となる。
このうち、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンは、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエンおよびキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。これらの溶媒は単独としてまたは混合して用いることができる。
このうち、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネートは電荷輸送成分のバインダー成分として用いる場合、電荷移動特性が良好な性能を示すものが多く、有用である。
これらの高分子化合物は単独又は2種以上の混合物として、或いはそれらの原料モノマー2種以上からなる共重合体として、更には、電荷輸送物質と共重合化して用いることができる。
電子輸送材料としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性材料が挙げられる。
これらの化合物は単独または2種以上の混合物として用いることができる。低分子化合物およびレベリング剤を併用すると感度劣化を来すケースが多い。このため、これらの使用量は概して、0.1〜20phr、好ましくは、0.1〜10phr、レベリング剤の使用量は、0.001〜0.1phr程度が適当である。
本発明における保護層は、該保護層を表面に有する電子写真用感光体を10万回繰り返し使用による平均膜厚減少量が1μm以下のものである。
ここで、平均膜厚減少量とは、感光体上の測定場所を変えて測定した場合の膜厚減少量の平均値であり、また、同一の感光体について、10万回の繰返し後の膜厚減少量測定を複数回行なった場合は、それら複数の測定値の平均値ということである。
なお、「10万回の繰返し使用」については、複写時の感光体の回転数と、それにより複写される複写紙の数(プリント数)が一致しない場合(例えば、感光体が3回転することにより1枚のプリントがなされる場合等)は、10万回の繰返し使用とは、実際の感光体の回転数が10万回であることを意味する。
保護層(12)の膜厚は1μm以上であることが好まく、より好ましくは2μm以上が好ましい。
保護層(12)の塗工溶媒に使用できる分散溶媒は、ケトン類、エーテル類、芳香族化合物類、ハロゲン化合物類、エステル類等である。このうち、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンは、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエンおよびキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。
保護層(12)に含有される電荷輸送物質の種類およびこれらの使用量は、前述の電荷輸送層について説明した材料および使用量と同じ条件で用いることができるが、熱硬化樹脂と反応性を有するものを含有させる必要がある。
例えば、特開平07−068398号公報標識番号[0017]に記載されている(1)フルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレートを含む共重合体として、例えば特開昭60−221410号公報および特開昭60−228588号公報に記載のフッ素を含まないビニル型モノマーと含フッ素ビニル型モノマーとからなるブロック共重合体、(2)フッ素系グラフトポリマーとして、例えば特開昭60−187921号公報に記載のポリメチルメタクリレートを側鎖にもつメタクリレートマクロモノマーとフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレートを共重合した櫛型グラフトポリマーが挙げられる。
これらのフッ素系樹脂は、塗料添加剤として市販されており、例えば、含フッ素ランダム共重合体としては旭硝子株式会社から樹脂表面改質剤SC−101、SC−105として市販されている。
含フッ素ブロック共重合体として、フッ化アルキル基含有重合体セグメントとアクリル系重合体セグメントからなるブロック共重合体として日本油脂株式会社から市販されているモディパーFシリーズ(例えば、F100、F110、F200、F210、F2020)がある。
フッ素系グラフトポリマーとしては、東亜合成株式会社よりアロンGF−150、GF−300、RESEDA GF−2000の名前で市販されており、有用である。
これらの界面活性剤は、単独で用いても良く、架橋樹脂成分として用いても良い。特に、本発明ではメタクリル酸エステルとアクリル酸フッ化アルキルとの共重合体が有効である。
無機フィラーとしては、酸化チタン、シリカ、酸化錫、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、窒化ケイ素、酸化カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム等が挙げられる。
これら無機フィラーは、分散性向上などの理由から無機物、有機物で表面処理されてもよい。一般に撥水性処理としてシランカップリング剤で処理したもの、あるいはフッ素系シランカップリング剤処理したもの、高級脂肪酸処理したもの、無機物処理としては、フィラー表面をアルミナ、ジルコニア、酸化スズ、シリカ処理したものが知られている。
バインダー樹脂としては、低分子電荷輸送物質、及び高分子電荷輸送物質と粉砕、分散し、塗工される。バインダー樹脂としてはアクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート(ビスフェノ−ルAタイプ、ビスフェノ−ルZタイプ、ビスフェノールCタイプ、あるいはこれら共重合体)、ポリアリレート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、エポキシ樹脂等が挙げられ、保護層中の無機フィラー含有量は3〜50重量%で好ましくは5〜30重量%であり、3重量%以下であると耐摩耗性はあるものの十分でない、40重量%以上であると感光層の透明性が損なわれる。
これらの化合物は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
低分子化合物の使用量は、樹脂成分100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは、0.1〜20重量部、レベリング剤の使用量は、樹脂成分100重量部に対して0.001〜5重量部程度が適当である。
このような保護層(12)の形成方法として、浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が採用される。特にスプレー塗工法とリングコート法は生産上、品質の安定性を確保し易い方法であり好適である。
電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーとは、例えばトリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾールなどの正孔輸送性構造、例えば縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基やニトロ基を有する電子吸引性芳香族環などの電子輸送構造を有しておらず、且つラジカル重合性官能基を有するモノマーを指す。このラジカル重合性官能基とは、炭素−炭素2重結合を有し、ラジカル重合可能な基であれば何れでもよい。
これらのラジカル重合性官能基の中では、特にアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基が有用であり、例えば水酸基がその分子中にある化合物とアクリル酸(塩)、アクリル酸ハライド、アクリル酸エステルを用い、エステル化反応あるいはエステル交換反応させることにより得ることができる。また、メタクリロイルオキシ基を有する化合物も同様にして得ることができる。
すなわち、本発明において使用する上記ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリル(HPA)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキサイド(EO)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド(PO)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、HPA変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、エピクロルヒドリン(ECH)変性グリセロールトリアクリレート、EO変性グリセロールトリアクリレート、PO変性グリセロールトリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられ、これらは、単独又は2種類以上を併用しても差し支えない。
前記一般式(1)、(2)において、R1基中、アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等が、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等がそれぞれ挙げられ、これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等により置換されていてもよい。
R1基のうち、特に好ましいものは水素原子、メチル基である。
該縮合多環式炭化水素基としては、好ましくは環を形成する炭素数が18個以下のもの、例えば、ペンタニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、及びナフタセニル基等が挙げられる。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等。
(2)アルキル基、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、更に好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基には更にフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−ブチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−プロピル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキエチル基、2−エトキシエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR2)であり、R2は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基であり、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基等が挙げられる。
(5)アルキルメルカプト基またはアリールメルカプト基であり、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(トリール)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基等が挙げられる。
(7)メチレンジオキシ基、又はメチレンジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチオ基等が挙げられる。
(8)置換又は無置換のスチリル基、置換又は無置換のβ−フェニルスチリル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジトリルアミノフェニル基等。
置換もしくは無置換のアルキレン基としては、前記Xのアルキレン基と同様なものが挙げられる。
置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基としては、前記Xのアルキレンエーテル基と同様なものが挙げられる。
アルキレンオキシカルボニル基としては、カプロラクトン変性基が挙げられる。
熱重合開始剤としては、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシ)プロパンなどの過酸化物系開始剤、アゾビスイソブチルニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸などのアゾ系開始剤が挙げられる。
これらの重合開始剤は1種又は2種以上を混合して用いてもよい。
下引き層(111)は、一般に樹脂を主成分とするものが用いられるが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤を用いて塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン、等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
これらの下引き層は、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することが出来、膜厚としては0〜10μm、好ましくは0.2〜6μmが適当である。
図4は、本発明の電子写真プロセスを用いた画像形成方法及び画像形成装置を説明するための概略図であり、下記のような例も本発明の範疇に属するものである。
図4において、感光体(1)には少なくとも感光層、表面保護層が設けられる。感光体(1)はドラム状の形状をしているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。帯電チャージャ(3)、転写前チャージャ(7)、転写チャージャ(10)、分離チャージャ(11)、クリーニング前チャージャ(13)には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラ等が用いられ、公知の手段がすべて使用可能である。
また、画像露光部(5)、除電ランプ(2)等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
光源等は、図4に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、或いは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。
かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
感光体(21)は少なくとも感光層、表面保護層を有し、駆動ローラ(22a,22b)により駆動され、帯電器(23)による帯電、光源(24)による像露光、現像(図示せず)、転写チャージャ(25)を用いる転写、光源(26)によるクリーニング前露光、クリーニングブラシ(27)によるクリーニング、光源(28)による除電が繰返し行なわれる。図5においては、感光体(21)(勿論この場合は支持体が透光性である)に支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。
一方、光照射工程は、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に、転写前露光、像露光のプレ露光、及びその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行うこともできる。
例えば、上記クリーニング手段を電子写真感光体と一体に少なくとも具備したプロセスカートリッジとして、画像形成装置本体に着脱自在としたものとすることができ、このロセスカートリッジを用いる場合には、画像形成装置自体がクリーニング手段と電子写真感光体を搭載しないものであることは言うまでもないことである。
図7は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。
図7において、潜像担持体である感光体(56)は、図中反時計回りに回転駆動されながら、その表面がコロトロンやスコロトロンなどを用いる帯電チャージャ(53)によって一様帯電させられた後、図示しないレーザ光学装置から発せられるレーザ光Lの走査を受けて静電潜像を担持する。この走査はフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報に基づいてなされるため、感光体ドラム(56)上にはイエロー、マゼンタ、シアン又はブラックという単色用の静電潜像が形成される。感光体ドラム(56)の図中左側には、リボルバ現像ユニット(50)が配設されている。これは、回転するドラム状の筺体の中にイエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器を有しており、回転によって各現像器を感光体ドラム(56)に対向する現像位置に順次移動させる。なお、イエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器は、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーを付着せしめて静電潜像を現像するものである。感光体ドラム(56)上には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の静電潜像が順次形成され、これらはリボルバ現像ユニット(50)の各現像器によって順次現像されてイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像となる。
転写残トナーがクリーニングされた感光体ドラム(56)の表面は、除電ランプ(54)によって除電される。除電ランプ(54)には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などが用いられている。また、上記レーザ光学装置の光源には半導体レーザが用いられている。これら発せられる光については、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターにより、所望の波長域だけを用いるようにしてもよい。
タンデム型画像形成装置では、各色の潜像形成や現像を並行して行うことができるため、リボルバ式と比較して、画像形成速度を高速化させることができる。
(1) 膜厚測定
渦電流方式膜厚測定器(FISCHER SCOPE mms、フィッシャー社製)により、感光体ドラム長手方向1cm間隔に膜厚を測定し、それらの平均値を初期感光体膜厚とした。
(2)平均膜厚減少量測定と画像評価法
感光体をデジタル複写機Imagio MF6550(リコー製)に搭載して、非露光部電位(VD)が−900Vになるように帯電器の電圧を調節したのち、600dpi相当の書き込みによって形成された画像を出力し、初期画像評価を行なった(画像評価項目:解像度)。
さらに、連続10万回の画像出力を行った後、同様にして繰り返し使用後の画像評価を行なった(画像評価項目:解像度)。
また、(1)膜厚測定法を用いて10万回繰返し使用後の感光体膜厚を測定し、初期感光体膜厚との差分を平均膜厚減少量とした。
φ100mmアルミニウムドラム上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.5μmの電荷発生層、22μmの電荷輸送層を形成した。次に表面保護層用塗工液1をスプレーで塗工し、5μmの保護層を設け本発明の電子写真感光体を得た。保護層用塗工液1はφ2mmジルコニアボールを用いて2時間の振動ミル分散を施した。
〔下引き層用塗工液〕
アルキッド樹脂(ベッコゾール 1307−60−EL,
大日本インキ化学工業製) 10重量部
メラミン樹脂(スーパーベッカミン G−821−60,
大日本インキ化学工業製) 7重量部
酸化チタン(CR−EL 石原産業社製) 40重量部
メチルエチルケトン 200重量部
〔電荷発生層用塗工液〕
下記構造のビスアゾ顔料(リコー社製) 5重量部
ポリビニルブチラール(XYHL、UCC社製) 1重量部
シクロヘキサノン 200重量部
メチルエチルケトン 80重量部
〔電荷輸送層用塗工液〕
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、粘度平均分子量;5万、帝人化成社製)10重量部
下記構造の低分子電荷輸送物質 7重量部
フッ素樹脂粒子(MPE−056、三井デュポンフロロケミカル社製) 10重量部
フッ素系界面活性剤(モディパーF200、日本油脂社製)
10重量部(固形分:3重量部)
メラミン樹脂(スーパーベッカミン G−821−60,
大日本インキ化学工業製) 5重量部
テトラヒドロフラン 180重量部
シクロヘキサノン 50重量部
感光体の表面保護層は、上記〔表面保護層用塗工液1〕を塗布した後、加熱温度150℃にて30分間加熱乾燥して形成した。
<樹脂含浸されるクリーニングブラシの材料>
アクリル系導電性繊維製のSA−7(東レ社製)
<樹脂含浸に用いた樹脂とブラシ製造例>
樹脂含浸用液A
主剤:ウレタンエラストマー(トーヨーポリマー製メルシ585) 90重量部
硬化剤:エポキシ樹脂(トーヨーポリマー製AD-C-65) 5重量部 イオン交換水 5重量部
まず、硬化剤とイオン交換水を混合撹拌し、次に、その混合液を主剤に添加してさらに混合撹拌し、樹脂含浸用液Aを調整した。
次に、先端がループ状になるように上記繊維を基布に植毛し、ブラシを形成した後、基布の裏側に樹脂含浸用液Aを塗布、乾燥工程を経て、熱硬化性樹脂層を形成し、繊維を植毛した基布に熱硬化性樹脂を含浸させた。
その後、熱硬化性樹脂を含浸させ処理した該基布を幅10mmのひも状にカットし、φ9mmの真鍮製ロッド棒に巻き付け接着剤を用いて貼り付け固定されたループ状クリーニングブラシを作成した。
実施例1における感光体表面保護層塗工液を次のものに変えた以外は実施例1と全く同様にして電子写真感光体を得た。
〔表面保護層用塗工液2〕
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、粘度平均分子量;5万、帝人化成社製)4重量部
下記構造の低分子電荷輸送物質 3重量部
テトラヒドロフラン 80重量部
シクロヘキサノン 280重量部
アルミナ微粒子(平均一次粒径0.3μm) 0.7重量部
感光体の表面保護層は、上記〔表面保護層用塗工液2〕を塗布した後、加熱温度130℃にて20分間加熱乾燥して形成した。
実施例1における感光体表面保護層塗工液及び保護層作成方法を次のものに変えた以外は実施例1と全く同様にして電子写真感光体を得た。
〔表面保護層用塗工液3〕
電荷輸送性構造を有さないラジカル重合性モノマー
(KAYARAD TMPTA、日本化薬製) 8重量部
電荷輸送性構造を有さないラジカル重合性モノマー
(KAYARAD DPCA120、日本化薬製) 2重量部
下記構造の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物 10重量部
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製) 1重量部
テトラヒドロフラン 80重量部
電荷輸送層上に〔表面層用塗工液3〕を用いて、スプレー塗工した後、光エネルギー照射槽内に感光体ドラムを取り付け、光エネルギー照射時、感光体表面の最高温度が60℃を越えないように感光体ドラム内部に冷風を送り込んだ。光照射ランプにはメタルハライドランプを用い、照射光強度:450mW/cm2、照射時間:120秒の条件で光照射を行ない、更に130℃で30分乾燥を加え5.0μmの架橋表面保護層を設けた。
実施例1で作製した感光体を、クリーニングブラシとしてデジタル複写機Imagio MF6550標準装備のクリーニングブラシ(実施例1で作成したクリーニングブラシの、樹脂を含浸させないこと以外は同じ方法で作成したクリーニングブラシ)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で連続10万回繰返しテストを行い、繰り返し使用後の画像評価(画像評価項目:解像度)と10万回繰返し使用後の平均膜厚減少量を測定した。
実施例2で作製した感光体を、クリーニングブラシとしてデジタル複写機Imagio MF6550標準装備のクリーニングブラシを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で連続10万回繰返しテストを行い、繰り返し使用後の画像評価(画像評価項目:解像度)と10万回繰返し使用後の平均膜厚減少量を測定した。
実施例3で作製した感光体を、クリーニングブラシとしてデジタル複写機Imagio MF6550標準装備のクリーニングブラシを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で連続10万回繰返しテストを行い、繰り返し使用後の画像評価(画像評価項目:解像度)と10万回繰返し使用後の平均膜厚減少量を測定した。
実施例1における表面保護層を設けずに、電荷輸送層膜厚を27μmの3層感光体とした以外は実施例1と全く同様にして電子写真感光体を得た。
以上のように作製した感光体を実施例1と同様の方法で連続10万回繰返しテストを行い、繰り返し使用後の画像評価(画像評価項目:解像度)と10万回繰返し使用後の平均膜厚減少量を測定した。
1 感光体
2 クリーニングブラシ
3 芯金
4 フリッカー
5 ブレード
6 ブレードホルダー
7 ブラシニップ部
8 トナー
A 感光体回転方向
B クリーニングブラシ回転方向
11 感光層
111 下引き層
112 電荷発生層
113 電荷輸送層
12 耐摩耗性に優れた保護層(表面層)
13 導電性基体
21 基布
22 導電性繊維
23 熱硬化性樹脂層
Claims (5)
- 導電性基体上に少なくとも感光層と表面保護層が設けられてなる電子写真用感光体、前記電子写真用感光体の表面を帯電する帯電手段、露光によって静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像をトナーによって現像する現像手段、現像されたトナー像を転写する転写手段および前記電子写真用感光体表面をクリーニングするクリーニング手段を少なくとも具備してなる電子写真式画像形成装置であって、
前記電子写真用感光体の表面保護層は、反応性水酸基を含有する架橋性電荷輸送物質と、熱硬化性樹脂単量体と熱硬化性界面活性剤との架橋反応によって得られる樹脂によって構成されたものであり、前記クリーニング手段は基布に導電性繊維が植毛されたクリーニングブラシを備え、該基布にウレタンエラストマーとエポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂が含浸されたものであることを特徴とする電子写真式画像形成装置。 - 導電性基体上に少なくとも感光層と表面保護層が設けられてなる電子写真用感光体、前記電子写真用感光体の表面を帯電する帯電手段、露光によって静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像をトナーによって現像する現像手段、現像されたトナー像を転写する転写手段および前記電子写真用感光体表面をクリーニングするクリーニング手段を少なくとも具備してなる電子写真式画像形成装置であって、
前記電子写真用感光体の表面保護層は、少なくとも無機フィラーと結着樹脂によって構成されたものであり、前記クリーニング手段は基布に導電性繊維が植毛されたクリーニングブラシを備え、該基布にウレタンエラストマーとエポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂が含浸されたものであることを特徴とする電子写真式画像形成装置。 - 導電性基体上に少なくとも感光層と表面保護層が設けられてなる電子写真用感光体、前記電子写真用感光体の表面を帯電する帯電手段、露光によって静電潜像を形成する画像露光手段、前記静電潜像をトナーによって現像する現像手段、現像されたトナー像を転写する転写手段および前記電子写真用感光体表面をクリーニングするクリーニング手段を少なくとも具備してなる電子写真式画像形成装置であって、
前記電子写真用感光体の表面保護層は、少なくとも電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマーと電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を熱または光のエネルギーで硬化した架橋樹脂によって構成されたものであり、前記クリーニング手段は基布に導電性繊維が植毛されたクリーニングブラシを備え、該基布にウレタンエラストマーとエポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂が含浸されたものであることを特徴とする電子写真式画像形成装置。 - 前記導電性繊維は、前記熱硬化性樹脂でコートされたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真式画像形成装置。
- 前記クリーニングブラシは、導電性繊維を先端がループ状に植毛したものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真式画像形成装置。
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