JP2006221132A - 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 現像剤担持体に対向するケースの対向面へのトナーの付着堆積が軽減されて、画像汚れ等の異常画像が生じることのない現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供する。
【解決手段】 対向部材46の位置に現像剤担持体23aに担持された現像剤が穂立ちする第1領域(P5)とそれ以外の第2領域(P4〜P5、P5〜P1)とが形成される。そして、対向部材46は、第1領域では穂立ちする現像剤に当接し、第2領域では現像剤担持体23aに近接するように形成される。
【選択図】 図4

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置とそこに設置される現像装置及びプロセスカートリッジとに関し、特に、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を用いた現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置において、非磁性トナーと磁性キャリアとからなる2成分現像剤(外添剤等を添加する場合も含むものとする。)を収容した現像装置が多く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、現像装置は、現像ローラ(現像剤担持体)、ドクターブレード(現像剤規制部材)、2つの搬送スクリュ、等で構成される。
そして、現像装置内におけるトナー消費に応じて、現像装置の一端に設けられたトナー補給口から装置内に適宜にトナーが補給される。補給されたトナーは、現像装置内の現像剤とともに、2つの搬送スクリュによって、装置内を長手方向に循環しながら混合される。その混合された現像剤は、その一部が、現像ローラに対向する搬送スクリュによって、現像ローラに供給される。現像ローラに担持された現像剤は、ドクターブレードとの対向位置(第2対向位置)で適量に規制された後に、その現像剤中のトナーが感光体ドラム(像担持体)との対向位置(第1対向位置)で感光体ドラム上の潜像に付着する。
現像装置では、装置内の現像剤が装置外に飛翔するのを防止するために、第2対向位置から第1対向位置に至る間にケースが設けられることが多い(例えば、特許文献2参照。)。ケースは、現像ローラに対向する対向面と現像ローラとの間隙(ケースギャップ)が均一になるように形成されている。また、ケースは、ドクターブレードや入口シールを支持する構成になっているものが多い。ここで、入口シールは、第1対向位置における現像装置の開口(現像ローラの一部が露呈している。)の一部(ドクターブレード側である。)を覆う、ウレタンゴム等からなる可撓性部材(第2可撓性部材)である。
一方、特許文献2等には、リサイクルトナーに含まれる劣化トナー等が感光体ドラム上に地肌汚れとして付着する不具合を抑止することを目的として、現像ローラに対向するケースの対向面(ガイド面)に導電性を有する対向部材を貼着する技術が開示されている。
特開2000−89550号公報 特開2004−29044号公報
上述した従来の現像装置は、現像剤担持体に対向するケースの対向面にトナーが付着したものが堆積されて、やがて堆積したトナーが現像剤担持体に担持された現像剤上に落下する不具合が発生する場合があった。このように、現像剤担持体に担持された現像剤上に多量のトナーが落下すると、そのトナーがそのまま像担持体上に付着した後に記録媒体上に転写されて、記録媒体に画像汚れが発生することになる。
このような問題を解決するために、ケースの対向面にアルミ蒸着マイラー等のシール部材を貼着して、対向面にトナーが静電的に付着しにくくする方策も考えられる。しかし、本願発明者は、研究を重ねた結果、ケースの対向面の材質を最適化するだけでは、対向面におけるトナー付着を充分に抑止できないことを知るに至った。
一方、上述の特許文献2等の技術は、現像ローラに対向するケースの対向面に導電性を有する対向部材を貼着するものであって、上述の本願発明者の研究結果と同様に、対向面におけるトナー付着を充分に抑止する効果は期待できない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、現像剤担持体に対向するケースの対向面へのトナーの付着堆積が軽減されて、画像汚れ等の異常画像が生じることのない現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することにある。
本願発明者は、上述した課題を解決するために研究を重ねた結果、次の事項を知るに至った。
すなわち、現像剤担持体に対向するケースの対向面へのトナーの付着堆積を軽減するためには、第1に、現像剤担持体に担持された現像剤を穂立ちさせて対向面に当接させることが有効である。すなわち、対向面にトナーが付着していても、穂立ちした現像剤によって付着トナーをクリーニングすることができる。
第2に、対向面において、現像剤担持体に担持された現像剤を穂立ちさせることができない領域については、現像剤担持体との間隙(ケースギャップ)を最適化する必要がある。すなわち、できるだけケースギャップを狭くして、現像剤担持体に担持された現像剤によって生じる気流を速めることで、対向面にトナーが付着していても、気流の層によって付着トナーをクリーニングすることができる。
この発明は以上述べた事項に基づくものであり、すなわち、この発明の請求項1記載の発明にかかる現像装置は、像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置であって、第1対向位置で前記像担持体に対向するとともに、トナー及びキャリアを有する現像剤が担持される現像剤担持体と、第2対向位置で前記現像剤担持体に対向するとともに、前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、前記第2対向位置から前記第1対向位置までの間で前記現像剤担持体に対向する対向部材と、を備え、前記対向部材の位置に前記現像剤担持体に担持された前記現像剤が穂立ちする第1領域とそれ以外の第2領域とが形成され、前記対向部材は、前記第1領域では穂立ちする前記現像剤に当接し、前記第2領域では前記現像剤担持体に近接するように形成されたものである。
また、請求項2記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記対向部材は、前記第2領域における前記現像剤担持体との間隙をG2(mm)とし、前記第2対向位置における前記現像剤担持体と前記現像剤規制部材との間隙をDG(mm)としたときに、
DG≦G2≦DG+1
なる関係が成立するように形成されたものである。
また、請求項3記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項2に記載の発明において、前記対向部材は、前記第1領域における前記現像剤担持体との間隙をG1(mm)としたときに、
G2≦G1
なる関係が成立するように形成されたものである。
また、請求項4記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記対向部材は、その一部が支持部材に支持された可撓性部材であって、該支持部材に支持されない先端部が前記第1対向位置に近接するように形成されたものである。
また、請求項5記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項4に記載の発明において、前記像担持体に当接して前記第1対向位置における現像剤規制部材側の開口を覆う第2可撓性部材を備え、前記可撓性部材は、前記先端部が前記現像剤担持体に担持される前記現像剤に直接的に当接するように形成されて、前記第2可撓性部材は、前記現像剤担持体に担持される前記現像剤に直接的に当接しないように形成されたものである。
また、請求項6記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項5に記載の発明において、前記可撓性部材が前記先端部から前記像担持体に当接する位置まで延設されたときの仮の当接位置に対して、前記第2可撓性部材が前記像担持体に当接する当接位置が前記像担持体の回転方向上流側になるように形成されたものである。
また、請求項7記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項4〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前記像担持体に当接して前記第1対向位置における現像剤規制部材側の開口を覆う第2可撓性部材と、前記可撓性部材と前記第2可撓性部材と前記支持部材とによって形成される空隙を長手方向両端部で封止する封止部材と、を備えたものである。
また、この発明の請求項8記載の発明にかかる現像装置は、像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置であって、第1対向位置で前記像担持体に対向するとともに、トナー及びキャリアを有する現像剤が担持される現像剤担持体と、第2対向位置で前記現像剤担持体に対向するとともに、前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、前記第2対向位置から前記第1対向位置までの間で前記現像剤担持体に対向するとともに、その一部が支持部材に支持されて当該支持部材に支持されない先端部が前記第1対向位置に近接するように形成された可撓性部材と、前記像担持体に当接して前記第1対向位置における現像剤規制部材側の開口を覆う第2可撓性部材と、前記可撓性部材と前記第2可撓性部材と前記支持部材とによって形成される空隙を長手方向両端部で封止する封止部材と、を備えたものである。
また、請求項9記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項7又は請求項8に記載の発明において、前記封止部材は、弾性材料で形成されるとともに前記像担持体に当接するように配設されたものである。
また、請求項10記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項9に記載の発明において、前記封止部材は、前記像担持体に当接する長手方向の範囲が、前記像担持体を帯電する帯電部と当該像担持体とのギャップを定めるギャップ規制部材が当該像担持体に当接する長手方向の範囲を含むように形成されたものである。
また、請求項11記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項7〜請求項10のいずれかに記載の発明において、前記第2可撓性部材は、その一部が前記支持部材に支持されて当該支持部材に支持されない先端部が前記像担持体に当接するように形成されたものである。
また、請求項12記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項4〜請求項11のいずれかに記載の発明において、前記可撓性部材を、アルミ蒸着マイラーとしたものである。
また、請求項13記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項4〜請求項12のいずれかに記載の発明において、前記支持部材を、前記現像剤規制部材を支持するケースとしたものである。
また、この発明の請求項14記載の発明にかかるプロセスカートリッジは、画像形成装置の装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、請求項1〜請求項13のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とが一体化されたものである。
また、この発明の請求項15記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項13のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とを備えたものである。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電部と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置(現像部)と、像担持体上をクリーニングするクリーニング部とのうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたユニットと定義する。
本発明は、第1領域においては穂立ちする現像剤に当接して、第2領域においては現像剤担持体に近接するように、対向部材を形成している。これにより、現像剤担持体に対向するケースの対向面へのトナーの付着堆積が軽減されて、画像汚れ等の異常画像が生じることのない現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1〜図4にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのカラー複写機の装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部(露光部)、20Y、20M、20C、20BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応したプロセスカートリッジ、21は各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにそれぞれ収容された像担持体としての感光体ドラム、22は感光体ドラム21上を帯電する帯電ローラ(帯電部)、23Y、23M、23C、23BKは感光体ドラム21上に形成される静電潜像を現像する現像装置(現像部)、24は感光体ドラム21上に形成されたトナー像を中間転写ベルト27に転写する転写バイアスローラ、25は感光体ドラム21上の未転写トナーを回収するクリーニング部を示す。
また、27は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、28は中間転写ベルト27上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する第2転写バイアスローラ、29は中間転写ベルト27上の未転写トナーを回収する中間転写ベルトクリーニング部、30は4色カラーのトナー像が転写された記録媒体Pを搬送する搬送ベルト、32Y、32M、32C、32BKは各現像装置23Y、23M、23C、23BKに各色のトナーを補給するトナー補給部、51は原稿Dを原稿読込部55に搬送する原稿搬送部、55は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部(スキャナ)、61は転写紙等の記録媒体Pが収納される給紙部、66は記録媒体P上の未定着画像を定着する定着部を示す。
ここで、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKは、それぞれ、感光体ドラム21、帯電部22、クリーニング部25が、一体化されたものである。そして、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKは、装置本体1に対して所定の交換サイクルにて交換される。同様に、各現像装置23Y、23M、23C、23BKも、装置本体1に対して所定の交換サイクルにて交換される。
各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにおける感光体ドラム21上では、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像形成がおこなわれる。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部51の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部55のコンタクトガラス53上に載置される。そして、原稿読込部55で、コンタクトガラス53上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部55は、コンタクトガラス53上の原稿Dの画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿Dにて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿Dのカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部(不図示である。)で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部2に送信される。そして、書込み部2からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光(露光光)が、それぞれ、対応するプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21上に向けて発せられる。
一方、4つの感光体ドラム21は、それぞれ、図1の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム21の表面は、帯電部22との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム21上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム21表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
書込み部2において、光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応して射出される。レーザ光は、ポリゴンミラー3に入射して反射した後に、レンズ4、5を透過する。レンズ4、5を透過した後のレーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、ミラー6〜8で反射された後に、紙面左側から1番目のプロセスカートリッジ20Yの感光体ドラム21表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラー3により、感光体ドラム21の回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電部22にて帯電された後の感光体ドラム21上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、マゼンタ成分に対応したレーザ光は、ミラー9〜11で反射された後に、紙面左から2番目のプロセスカートリッジ20Mの感光体ドラム21表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光は、ミラー12〜14で反射された後に、紙面左から3番目のプロセスカートリッジ20Cの感光体ドラム12表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、ミラー15で反射された後に、紙面左から4番目のプロセスカートリッジ20BKの感光体ドラム21表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム21表面は、それぞれ、現像装置23Y、23M、23C、23BKとの対向位置に達する。そして、各現像装置23Y、23M、23C、23BKから感光体ドラム21上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム21上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム21表面は、それぞれ、フォトセンサ41(図2を参照できる。)との対向位置を通過した後に、中間転写ベルト27との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト27の内周面に当接するように転写バイアスローラ24が設置されている。そして、転写バイアスローラ24の位置で、中間転写ベルト27上に、感光体ドラム21上に形成された各色の画像が、順次重ねて転写される(第1転写工程である。)。
そして、第1転写工程後の感光体ドラム21表面は、それぞれ、クリーニング部25との対向位置に達する。そして、クリーニング部25で、感光体ドラム21上に残存する未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。
その後、感光体ドラム21表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
他方、感光体ドラム21上の各色の画像が重ねて転写された中間転写ベルト27表面は、図中の矢印方向に走行して、第2転写バイアスローラ28の位置に達する。そして、第2転写バイアスローラ28の位置で、記録媒体P上に中間転写ベルト27上のフルカラーの画像が2次転写される(第2転写工程である。)。
その後、中間転写ベルト27表面は、中間転写ベルトクリーニング部29の位置に達する。そして、中間転写ベルト27上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部29に回収されて、中間転写ベルト27上の一連の転写プロセスが完了する。
ここで、第2転写バイアスローラ28位置の記録媒体Pは、給紙部61から搬送ガイド63、レジストローラ64等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部61から、給紙ローラ62により給送された転写紙Pが、搬送ガイド63を通過した後に、レジストローラ64に導かれる。レジストローラ64に達した記録媒体Pは、中間転写ベルト27上のトナー像とタイミングを合わせて、第2転写バイアスローラ28の位置に向けて搬送される。
その後、フルカラー画像が転写された記録媒体Pは、搬送ベルト30により、定着部66に導かれる。定着部66では、加熱ローラ67と加圧ローラ68とのニップにて、カラー画像が記録媒体P上に定着される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラ69によって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2及び図3にて、画像形成装置の作像部について詳述する。図2は作像部を示す断面図であり、図3はその現像装置を示す長手方向(図2の紙面垂直方向である。)の断面図である。
なお、装置本体1に設置される4つの作像部は、作像プロセスに用いられるトナーTの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、プロセスカートリッジ及び現像装置及びトナー補給部における符号のアルファベット(Y、M、C、BK)を省略して図示する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ20には、主として、像担持体としての感光体ドラム21と、帯電部22と、クリーニング部25とが、筐体26に一体的に収納されている。クリーニング部25には、感光体ドラム21に当接するクリーニングブレード25a及びクリーニングローラ25bが設置されている。
現像装置23は、主として、感光体ドラム21に対向する現像剤担持体としての現像ローラ23a、現像ローラ23aに対向する第1搬送スクリュ23b、仕切部材23eを介して第1搬送スクリュ23bに対向する第2搬送スクリュ23c、現像ローラ23aに対向する現像剤規制部材としてのドクターブレード23d、等で構成される。図3を参照して、現像ローラ23aは、内部に固設されてローラ周面に磁極を形成するマグネット23a1、マグネット23a1の周囲を回転するスリーブ23a2、等で構成される。スリーブ23a2は、その外径が18mmであって、その幅が320mmであって、外周面にはV溝が周方向に所定ピッチで形成されている。マグネット23a1によって現像ローラ23a上に5つの磁極P1〜P5が形成される(図4を参照できる。)。
現像領域(第1対向位置X1)における現像ローラ23aと感光体ドラム21との間隙(現像ギャップ)は、0.4±0.05mmとなるように設定されている。現像ローラ23aとドクターブレード23dとの間隙(ドクターギャップDG)は、0.55±0.04mmとなるように設定されている。ドクターブレード23dは、SUS316等の非磁性材料で形成され、その一部にSUS430等からなる磁性板48が設置されている(図4を参照できる。)。第1搬送スクリュ23b及び第2搬送スクリュ23cは、直径が5mmの軸部に外径が14mmの羽根が20mmピッチで螺旋状に形成されたものである。
現像装置23内には、キャリアCとトナーTとからなる2成分現像剤Gが収容されている。
現像剤G中のキャリアCは、芯材表面に樹脂被覆層を有したものである。キャリアの樹脂被覆層の層中には、基体粒子表面に二酸化スズ層と二酸化スズ層上に設けた二酸化スズを含む酸化インジウム層とからなる導電性被覆層を設けてなる導電性粒子が含有されている。樹脂被覆層中に含有された導電性粒子は、その吸油量が10〜300ml/100gになるように形成されている。
なお、導電性粒子の吸油量は、JIS−K5101「顔料試験方法」における「21吸油量」に準じて測定することができる。
導電性粒子の基体粒子としては、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、硫化バリウム、酸化ジルコニウムのうち少なくとも1種類を用いることができる。導電性粒子の粉体比抵抗は、200Ω・cm以下になるように形成されている。樹脂被覆層の層中には、導電性粒子の他に、非導電性粒子が含有されている。そして、キャリアCの体積固有抵抗が、10〜16Log(Ω・cm)の範囲になるように形成されている。
以上述べたように、本実施の形態1のキャリアCは、基体粒子の表面に、二酸化スズ層、二酸化スズを含む酸化インジウム層を順次形成しているために、導電層が粒子表面に均一かつ強固に固定される。樹脂被覆層中に含有された導電性粒子は、その吸油量が10〜300ml/100gになるように形成されている。
また、本実施の形態1において、現像剤G中のキャリアCは、その重量平均粒径が35μmになるように形成されている。
また、本実施の形態1におけるトナーTは、平均粒径が6.8μmになるように形成されている。なお、トナーTの平均粒径は、3.5〜7.5μmの範囲になるように形成することが好ましい。
また、本実施の形態1におけるトナーTは、主として、結着樹脂、離型剤、着色剤で構成される。トナーTの結着樹脂は、ビニル系重合体とポリエステル系重合体とを有するハイブリッド樹脂を含有する。また、離型剤の含有量に対するハイブリッド樹脂の含有量が、0.5〜3の範囲になるように形成されている。
ハイブリッド樹脂は、縮重合系樹脂の原料モノマーと付加重合系樹脂の原料モノマーを含む混合物を用いて、同一反応容器中で縮重合反応と付加重合反応とを同時に又はそれぞれ独立におこなうことで得られる。離型剤は、カルナウバワックス、モンタンワックス、酸化ライスワックス等を用いることができて、その含有量を3.5〜10重量%とすることが好ましい。
先に述べた作像プロセスを、現像工程を中心にしてさらに詳しく説明する。
現像ローラ23aは、図2中の矢印方向に回転している。現像装置23内の現像剤Gは、図3に示すように、間に仕切部材23eを介在するように配設された第1搬送スクリュ23b及び第2搬送スクリュ23cの矢印方向の回転によって、トナー補給部32からトナー補給口23fを介して補給されたトナーTとともに撹拌混合されながら長手方向に循環する(図3中の破線矢印方向の循環である。)。
そして、摩擦帯電してキャリアCに吸着したトナーTは、キャリアCとともに現像ローラ23a上に担持される。現像ローラ23a上に担持された現像剤Gは、その後にドクターブレード23dの位置(第2対向位置X2)に達する(図4を参照できる。)。そして、現像ローラ23a上の現像剤Gは、ドクターブレード23dの位置で適量に調整された後に、感光体ドラム21との対向位置(第1対向位置X1)に達する。
その後、現像領域(第1対向位置X1)において、現像剤G中のトナーTが、感光体ドラム21表面に形成された静電潜像に付着する。詳しくは、レーザ光Lが照射された画像部の潜像電位(露光電位)と、現像ローラ23aに印加された現像バイアスとの、電位差(現像ポテンシャル)によって形成される電界によって、トナーTが潜像に付着する。
その後、現像工程にて感光体ドラム21に付着したトナーTは、そのほとんどが中間転写ベルト27上に転写される。そして、感光体ドラム21上に残存した未転写のトナーTが、クリーニングブレード25a及びクリーニングローラ25bによってクリーニング部25内に回収される。
なお、本実施の形態1においては、現像ローラ23aに印加される現像バイアスとして、AC成分の現像バイアスは印加されておらず、DC成分の現像バイアスのみが印加されている。
ここで、装置本体1に設けられたトナー補給部32は、交換自在に構成されたトナーボトル33と、トナーボトル33を保持・回転駆動するとともに現像装置23にフレッシュトナーTを補給するトナーホッパ部34と、で構成されている。また、トナーボトル33内には、トナーT(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれかである。)が収容されている。また、トナーボトル33の内周面には、螺旋状の突起が形成されている。
なお、トナーボトル33内のトナーTは、現像装置23内のトナーTの消費にともない、トナー補給口23fから現像装置23内に適宜に補給されるものである。現像装置23内のトナーTの消費は、感光体ドラム21に対向する反射型フォトセンサ41と、現像装置23の第2搬送スクリュ23cの下方に設置された磁気センサ40と、によって間接的又は直接的に検知される。また、トナー補給口23fは、第2搬送スクリュ23cの長手方向(図3の左右方向である。)の一端であって、第2搬送スクリュ23cの上方に設けられている。
ここで、本実施の形態1では、トナー濃度(TC)が所定範囲内になるように制御されている。具体的には、磁気センサ40や反射型フォトセンサ41の検知結果が上述したトナー濃度(現像剤G中のトナーTの割合である。)の範囲に対応する出力値になるように、トナー補給部32からトナー補給口23fを介して現像装置23にトナーが補給される。
以下、図4を用いて、本実施の形態1で特徴的な構成・動作について詳述する。
図4は、現像装置23の現像ローラ23a近傍を示す部分拡大図である。図4に示すように、現像ローラ23aの外周には、マグネットによって5つの磁極P1〜P5が形成されている。
P1磁極は、第1対向位置X1で現像ローラ23a上の現像剤を穂立ちさせて、感光体ドラム21上の潜像にトナーを付着させるためのものである。P2磁極は、現像後の現像剤を現像装置23内に搬送するためのものである。P2磁極とP3磁極との間では、現像ローラ23a上にほとんど磁力が及ばずに、この位置で一旦現像剤が現像ローラ23aから離脱する。P3磁極は、現像装置23内の現像剤を現像ローラ23a上に汲み上げるためのものである。P4磁極は、現像ローラ23a上に担持された現像剤を第2対向位置X2まで搬送して、ドクターブレード23dによって現像剤量を規制するためのものである。P5磁極は、量が規制された現像剤を第2対向位置X2から第1対向位置X1まで搬送するためのものであって、その経路中に現像剤は穂立ちすることになる。
第2対向位置X2から第1対向位置X1までの間には、対向部材としてのシール部材46が設置されている。シール部材46は、可撓性部材であって、アルミ蒸着マイラーやウレタンシート等で形成することが好ましい。シール部材46は、ドクターブレード23d及び入口シール47を支持する支持部材としてのケース45の対向面(現像ローラ23aとの対向面である。)に貼着されている。シール部材46の先端部46aは、ケース45に支持されずに、自由端として第1対向位置X1に近接されている。
本実施の形態1において、シール部材46(又は、ケース45)によって形成される現像ローラ23aとの間隙(ケースギャップ)は、第2対向位置X2側から第1対向位置X1側にかけて均一になっていない。
シール部材46と現像ローラ23aとの対向面において、現像剤が穂立ちされる第1領域(P5磁極の位置である。)では、穂立ちした現像剤にシール部材46が当接するようにケースギャップG1が設定されている。
これに対して、現像剤が穂立ちされない第2領域(第2対向位置X2とP5磁極との間の領域と、P5磁極と第1対向位置X1との間の領域と、である。)では、ケースギャップG2、G2´が現像剤の搬送を妨げずに極力狭くなるように設定されている。
具体的に、P5磁極直前のケースギャップG2(mm)と、現像ローラ23aとドクターブレード23dとのドクターギャップDG(mm)と、には、
DG≦G2≦DG+1
なる関係が成立するように設定されている。
同様に、P5磁極直後のケースギャップG2´(mm)と、ドクターギャップDG(mm)と、にも、
DG≦G2´≦DG+1
なる関係が成立するように設定されている。
このように、ケースギャップG2、G2´をできるだけ狭くすることで、現像ローラ23aに担持された現像剤によって生じる気流を速めることができる。これにより、シール部材46の対向面にトナーが付着していても、速められた気流の層が付着トナーをクリーニングすることになる。なお、上式における上下限の範囲は、現像剤の搬送を妨げずに、付着トナーをクリーニングする効果を得るための好適な条件である。
他方、P5磁極のケースギャップG1(mm)は、P5磁極によって穂立ちする現像剤に当接するように設定されている。第2領域におけるケースギャップG2、G2´とには、
G2≦G1、 G2´≦G1
なる関係が成立するように設定されている。
このように、シール部材46の対向面を穂立ちする現像剤に当接させることで、シール部材46の対向面にトナーが付着していても、穂立ちした現像剤が付着トナーをクリーニングすることになる。なお、上式の関係を設定することで、穂立ちする現像剤の搬送を妨げずに、付着トナーをクリーニングする効果を得ることができる。
一方、ケース45に支持された第2可撓性部材としての入口シール47は、感光体ドラム21に当接して、第1対向位置X1における開口の一部(ドクターブレード23d側である。)を覆って、現像装置23からのトナー飛散を抑止するものである。入口シール47は、ウレタンゴム等で形成することができる。
本実施の形態1では、入口シール47が、現像ローラ23aに担持(搬送)された現像剤に直接的に当接しないように配設されている。これに対して、シール部材46の先端部46aは、第1対向位置X1に近接していて、現像ローラ23aに担持(搬送)された現像剤(第1対向位置X1近傍の現像剤である。)に直接的に当接する。入口シール47の先端部47aが現像ローラ23aに搬送された現像剤に直接的に当接しないことで、入口シール47の先端部47aにトナーが付着堆積するのを防止することができる。
具体的に、図4を参照して、シール部材46が先端部46aから感光体ドラム21に当接する位置まで延設されたときの仮の当接位置Aに対して、入口シール47が感光体ドラム21に当接する当接位置Bが、感光体ドラム21の回転方向上流側になるように設定されることで、入口シール47の先端部47aにトナーが付着堆積するのを効果的に防止することができる。
以上説明したように、本実施の形態1によれば、第1領域(P5磁極)においては穂立ちする現像剤に当接して、第2領域(P5磁極の前後)においては現像ローラ23aに近接するように、シール部材46(及びケース45)を形成している。これにより、現像ローラ23aに対向するシール部材46の対向面へのトナーの付着堆積が軽減されて、画像汚れ等の異常画像の発生を抑止することができる。
実施の形態2.
図5〜図7にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図5は、実施の形態2における現像装置の現像ローラ23a近傍を示す部分拡大図であって、前記実施の形態1における図4に相当する図である。また、図6(A)は現像ローラ23a及び入口シール47を感光体ドラム21側から長手方向にみた図であって、図6(B)は感光体ドラム21及び帯電部22を長手方向にみた図である。
本実施の形態2の現像装置23は、長手方向両端部に封止部材50が設置されている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
図5を参照して、本実施の形態2の現像装置も、前記実施の形態1のものと同様に、可撓性部材(対向部材)としてのシール部材46や第2可撓性部材としての入口シール47が、支持部材としてのケース45に貼着されている。詳しくは、シール部材46は、その一部がケース45に貼着されて、ケース45に貼着されない先端部46aが第1対向位置X1に近接するように形成されている。入口シール47は、その一部がケース45に貼着されて、ケース45に貼着されない先端部47aが感光体ドラム21に当接するように形成されている。
さらに、図5及び図6(A)を参照して、本実施の形態2の現像装置には、前記実施の形態1のものとは異なり、シール部材46と入口シール47とケース45とによって形成される空隙を長手方向両端部で封止する封止部材50が設置されている。
詳しくは、封止部材50は、発泡ウレタン等の弾性材料で形成され、ケース45の長手方向両端部に両面テープを介してそれぞれ貼着されている(図6(A)を参照できる。)。発泡ウレタンとしては、例えば、「F−10S」(イノアックコーポレーション社製)や、「モルトプレンSM55」(イノアックコーポレーション社製)や、「マイクロセルホームUCN」(ブリヂストン社製)、等を用いることができる。
図5を参照して、封止部材50は、シール部材46と入口シール47とケース45とで囲まれる略三角形のスペース(空隙)を埋めるとともに、感光体ドラム21に当接するように配設されている。したがって、封止部材50が設置されていない長手方向両端部以外の範囲では、シール部材46と入口シール47とケース45とで囲まれる略三角形のスペースが確保されている。
このような構成により、現像ローラ23aに担持された現像剤中のトナーが飛翔しても、その飛翔トナーは長手方向両端部の封止部材50によって現像装置23外に飛散するのを抑止される。すなわち、シール部材46と入口シール47とケース45とで囲まれる長手方向中央部の略三角形スペースは、封止部材50によって密閉されたスペースになっている。
ここで、封止部材50が設置されていない場合には、図7に示すように、第1対向位置X1近傍で飛翔したトナーが、図中の矢印で示す気流にのって長手方向両端部から現像装置23外に飛散してしまうことになる。
詳しくは、外周に磁気ブラシを有する現像ローラ23aが回転すると、現像ローラ23aが一種のファンとして作用して第1対向位置X1近傍に気流が発生してしまう。この気流は感光体ドラム21に当接する入口シール47によって軽減されるものの、長手方向両端部には隙間があるために図7中の矢印方向の気流が生じてしまう。この矢印方向の気流にのってトナーが現像装置23外に飛散してしまうと、装置本体1内を汚染してしまったり、さらには装置本体1外にトナーが飛散してしまったりすることになる。
本実施の形態2では、図7に示す矢印方向の気流をせき止める封止部材50を設置しているために、、第1対向位置X1近傍で飛翔したトナーが現像装置23外に飛散する不具合を抑止することができる。
なお、封止部材50は、上述したように弾性材料で形成されているために、感光体ドラム21に当接しても、感光体ドラム21の表面にダメージを与えにくくなる。
さらに、図6(A)及び図6(B)を参照して、封止部材50は、感光体ドラム21に当接する長手方向の範囲Sが、感光体ドラム21を帯電する帯電ローラ22(帯電部)と感光体ドラム21とのギャップWを定めるギャップ規制部材22aが感光体ドラム21に当接する長手方向の範囲を含むように形成されている。
詳しくは、帯電ローラ22(帯電部)の長手方向両端部には、低摩擦樹脂材料等からなるギャップ規制部材22aが巻装されている。これにより、帯電ローラ22と感光体ドラム21との間には、0.04〜0.06mm程度の微小なギャップWが形成される。この微小ギャップWは、帯電ローラ22が感光体ドラム21上をムラなく均一に帯電するためのものである。そのため、ギャップ規制部材22aの表面に飛散トナー等の異物が付着すると、ギャップWの大きさや左右バランスが変動して、帯電ムラが生じてしまう。
感光体ドラム21に対して、封止部材50の当接位置は、ギャップ規制部材22aの当接位置よりも、感光体ドラム21の回転方向下流側となっている。また、感光体ドラム21における封止部材50の長手方向当接範囲(図中のSの範囲である。)と、感光体ドラム21におけるギャップ規制部材22aの長手方向当接範囲と、はいずれも実際に画像形成がおこなわれる範囲外(非画像領域)である。
そして、本実施の形態2では、図6(A)及び図6(B)に示すように、感光体ドラム21における封止部材50の長手方向当接範囲(図中のSの範囲である。)は、感光体ドラム21におけるギャップ規制部材22aの長手方向当接範囲をオーバーラップするように構成されている。
これにより、感光体ドラム21におけるギャップ規制部材22aの長手方向当接範囲は、封止部材50によって常にクリーニングされることになる。したがって、感光体ドラム21表面にトナー等の異物が付着した場合であっても、その異物は封止部材50によって除去されるために、ギャップ規制部材22aの表面に異物が付着して適正なギャップWが維持できなくなる不具合が未然に防止される。
以上説明したように、本実施の形態2においても、前記実施の形態1と同様に、第1領域(P5磁極)においては穂立ちする現像剤に当接して、第2領域(P5磁極の前後)においては現像ローラ23aに近接するように、シール部材46(及びケース45)を形成している。これにより、現像ローラ23aに対向するシール部材46の対向面へのトナーの付着堆積が軽減されて、画像汚れ等の異常画像の発生を抑止することができる。
さらに、シール部材46と入口シール47と支持部材45とによって形成される空隙であって長手方向両端部に封止部材を設けているために、第1対向位置X1近傍における長手方向両端部からのトナー飛散を確実に軽減することができる。
なお、前記各実施の形態では、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKを、それぞれ、感光体ドラム21、帯電部22、クリーニング部25を一体化して構成した。また、各現像装置23Y、23M、23C、23BKを、単体のユニットとして構成した。これに対して、各現像装置23Y、23M、23C、23BKを、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKと一体化することもできる。すなわち、プロセスカートリッジ20を、感光体ドラム21、帯電部22、現像装置23、クリーニング部25で構成することもできる。この場合にも、前記各実施の形態と同様の効果を奏することになる。さらには、作像部のメンテナンス性が向上する。
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す全体構成図である。 図1の画像形成装置における作像部を示す断面図である。 現像装置を長手方向にみた断面図である。 現像装置の現像ローラ近傍を示す部分拡大図である。 この発明の実施の形態2における現像装置の現像ローラ近傍を示す部分拡大図である。 図5の現像装置における封止部材の長手方向の設置範囲を示す図である。 図6の封止部材を設置しなかった場合に生じる気流を示す図である。
符号の説明
1 画像形成装置本体(装置本体)、
20、20Y、20M、20C、20BK プロセスカートリッジ、
21 感光体ドラム(像担持体)、
22 帯電ローラ(帯電部)、 22a ギャップ規制部材、
23、23Y、23M、23C、23BK 現像装置(現像部)、
23a 現像ローラ(現像剤担持体)、
23d ドクターブレード(現像剤規制部材)、
45 ケース(支持部材)、
46 シール部材(対向部材、可撓性部材、アルミ蒸着マイラー)、
46a 先端部、
47 入口シール(第2可撓性部材)、
47a 先端部、 48 磁性板、
50 封止部材、
X1 第1対向位置、 X2 第2対向位置、
A 仮の当接位置、 B 当接位置、
G 2成分現像剤(現像剤)、 C キャリア、 T トナー。

Claims (15)

  1. 像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置であって、
    第1対向位置で前記像担持体に対向するとともに、トナー及びキャリアを有する現像剤が担持される現像剤担持体と、
    第2対向位置で前記現像剤担持体に対向するとともに、前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、
    前記第2対向位置から前記第1対向位置までの間で前記現像剤担持体に対向する対向部材と、を備え、
    前記対向部材の位置に前記現像剤担持体に担持された前記現像剤が穂立ちする第1領域とそれ以外の第2領域とが形成され、
    前記対向部材は、前記第1領域では穂立ちする前記現像剤に当接し、前記第2領域では前記現像剤担持体に近接するように形成されたことを特徴とする現像装置。
  2. 前記対向部材は、前記第2領域における前記現像剤担持体との間隙をG2(mm)とし、前記第2対向位置における前記現像剤担持体と前記現像剤規制部材との間隙をDG(mm)としたときに、
    DG≦G2≦DG+1
    なる関係が成立するように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記対向部材は、前記第1領域における前記現像剤担持体との間隙をG1(mm)としたときに、
    G2≦G1
    なる関係が成立するように形成されたことを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記対向部材は、その一部が支持部材に支持された可撓性部材であって、該支持部材に支持されない先端部が前記第1対向位置に近接するように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の現像装置。
  5. 前記像担持体に当接して前記第1対向位置における現像剤規制部材側の開口を覆う第2可撓性部材を備え、
    前記可撓性部材は、前記先端部が前記現像剤担持体に担持される前記現像剤に直接的に当接するように形成されて、
    前記第2可撓性部材は、前記現像剤担持体に担持される前記現像剤に直接的に当接しないように形成されたことを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
  6. 前記可撓性部材が前記先端部から前記像担持体に当接する位置まで延設されたときの仮の当接位置に対して、前記第2可撓性部材が前記像担持体に当接する当接位置が前記像担持体の回転方向上流側になるように形成されたことを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
  7. 前記像担持体に当接して前記第1対向位置における現像剤規制部材側の開口を覆う第2可撓性部材と、
    前記可撓性部材と前記第2可撓性部材と前記支持部材とによって形成される空隙を長手方向両端部で封止する封止部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれかに記載の現像装置。
  8. 像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置であって、
    第1対向位置で前記像担持体に対向するとともに、トナー及びキャリアを有する現像剤が担持される現像剤担持体と、
    第2対向位置で前記現像剤担持体に対向するとともに、前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、
    前記第2対向位置から前記第1対向位置までの間で前記現像剤担持体に対向するとともに、その一部が支持部材に支持されて当該支持部材に支持されない先端部が前記第1対向位置に近接するように形成された可撓性部材と、
    前記像担持体に当接して前記第1対向位置における現像剤規制部材側の開口を覆う第2可撓性部材と、
    前記可撓性部材と前記第2可撓性部材と前記支持部材とによって形成される空隙を長手方向両端部で封止する封止部材と、
    を備えたことを特徴とする現像装置。
  9. 前記封止部材は、弾性材料で形成されるとともに前記像担持体に当接するように配設されたことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の現像装置。
  10. 前記封止部材は、前記像担持体に当接する長手方向の範囲が、前記像担持体を帯電する帯電部と当該像担持体とのギャップを定めるギャップ規制部材が当該像担持体に当接する長手方向の範囲を含むように形成されたことを特徴とする請求項9に記載の現像装置。
  11. 前記第2可撓性部材は、その一部が前記支持部材に支持されて当該支持部材に支持されない先端部が前記像担持体に当接するように形成されたことを特徴とする請求項7〜請求項10のいずれかに記載の現像装置。
  12. 前記可撓性部材は、アルミ蒸着マイラーであることを特徴とする請求項4〜請求項11のいずれかに記載の現像装置。
  13. 前記支持部材は、前記現像剤規制部材を支持するケースであることを特徴とする請求項4〜請求項12のいずれかに記載の現像装置。
  14. 画像形成装置の装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、
    請求項1〜請求項13のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とが一体化されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  15. 請求項1〜請求項13のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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