JP2006126299A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】 現像剤担持体と像担持体とのギャップを高精度に設定することができて、高画質化が達成できる画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】 静電潜像が形成される像担持体21と、現像剤を担持する現像剤担持体23aを像担持体21との対向位置に備えるとともに像担持体21上の静電潜像を現像する現像部23と、を備える。現像剤担持体23aは、回転駆動されるスリーブ232と、スリーブ232内に固設されてスリーブ232上に磁力を形成するマグネット231と、を備える。さらに、スリーブ232と像担持体21とを回転自在に位置決めする位置決め部材70を備える。
【選択図】 図3

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置とそこに設置されるプロセスカートリッジとに関し、特に、スリーブとマグネットとで構成される現像剤担持体を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
従来から、カラー複写機、カラープリンタ等の画像形成装置において、スリーブとマグネットとで構成される現像剤担持体上にトナーとキャリアとからなる2成分現像剤を担持して現像工程をおこなうものが知られている。そして、このような画像形成装置においては、現像剤担持体と像担持体とのギャップ(現像ギャップ)が画質の良否に大きく影響することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特に、カラー画像形成装置では、高画質化を目的として、現像ギャップを精度高く設定するための技術が多く開示されている。
特許文献1等には、現像剤担持体(現像ローラ)のマグネットローラ軸を、像担持体(感光体ドラム)の回転軸が位置決めされた本体側板上に設置されたホルダに挿設して、現像ギャップを定める技術が開示されている。
また、特許文献2等には、現像剤担持体(現像ローラ)のマグネット支軸と、像担持体(感光体ドラム)の軸心部と、を位置決めする間隔規制部材をユニット本体に設けて、現像ギャップを定める技術が開示されている。
特許第3057124号明細書 特開平6−208293号公報
上述した従来の技術は、現像剤担持体と像担持体とのギャップをさらに高精度に設定することが難しかった。特に、高画質化された出力画像を安定的に供給することが要求されるカラー画像形成装置においては、上述の技術によるギャップ精度では不充分であった。
上述した特許文献1等の技術は、現像剤担持体のマグネットローラ軸を、像担持体の回転軸が位置決めされた本体側板上に設置されたホルダに挿設している。そのために、スリーブ表面と像担持体表面との距離(現像ギャップ)の精度には、マグネットに対するスリーブの位置精度(ガタ等による精度である。)や、本体側板上に設置されるホルダの位置精度や、関係する複数の構成部品の部品精度等が、係わってくることになる。すなわち、特許文献1等の技術では、種々の精度誤差が積み上がってしまい、現像ギャップを高精度に設定することができなかった。
また、特許文献2等の技術は、現像剤担持体のマグネット支軸と像担持体の軸心部とを位置決めする間隔規制部材をユニット本体に設けている。そのため、スリーブ表面と像担持体表面との距離の精度には、マグネットに対するスリーブの位置精度や、関係する複数の構成部品の部品精度等が、係わってくることになる。すなわち、特許文献2等の技術においても、種々の精度誤差が積み上がってしまい、現像ギャップを高精度に設定することができなかった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、現像剤担持体と像担持体とのギャップを高精度に設定することができて、高画質化が達成できる画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる画像形成装置は、静電潜像が形成される像担持体と、現像剤を担持する現像剤担持体を前記像担持体との対向位置に備えるとともに、前記像担持体上の静電潜像を現像する現像部と、を備え、前記現像剤担持体は、回転駆動されるスリーブと、該スリーブ内に固設されて当該スリーブ上に磁力を形成するマグネットと、を備え、前記スリーブと前記像担持体とを回転自在に位置決めする位置決め部材を備えたものである。
また、請求項2記載の発明にかかる画像形成装置は、上記請求項1に記載の発明において、前記位置決め部材は、前記スリーブの端部に挿設されたフランジ軸と前記像担持体の回転軸とを直接的に位置決めするものである。
また、請求項3記載の発明にかかる画像形成装置は、上記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記位置決め部材を、前記像担持体と前記現像剤担持体とを保持する筐体に設置される面板としたものである。
また、請求項4記載の発明にかかる画像形成装置は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記位置決め部材は、前記スリーブと前記像担持体とのギャップが0.3±0.05mmとなるように位置決めするものである。
また、請求項5記載の発明にかかる画像形成装置は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記スリーブにDCの現像バイアスのみを印加するものである。
また、請求項6記載の発明にかかる画像形成装置は、上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の発明において、前記現像剤担持体は、前記スリーブ上に汲み上げられて前記対向位置に至る現像剤の汲み上げ量が40〜55mg/cm2になるように形成されたものである。
また、請求項7記載の発明にかかる画像形成装置は、上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前記スリーブは、外周面に周方向に所定のピッチで形成された溝部を備えたものである。
また、この発明の請求項8記載の発明にかかるプロセスカートリッジは、請求項1〜請求項6に記載の画像形成装置の装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、前記像担持体と前記現像部とが一体化されたものである。
また、請求項9記載の発明にかかるプロセスカートリッジは、上記請求項8に記載の発明において、前記位置決め部材がさらに一体化されたものである。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電部と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部と、像担持体上をクリーニングするクリーニング部とのうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたユニットと定義する。
本発明は、現像剤担持体のスリーブと像担持体とを位置決めしているので、現像剤担持体と像担持体とのギャップが高精度に設定されて、高画質化が達成される画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することができる。
実施の形態.
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのカラー複写機の装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部(露光部)、20Y、20M、20C、20BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応したプロセスカートリッジ、21は各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにそれぞれ収容された像担持体としての感光体ドラム、22は感光体ドラム21上を帯電する帯電部、23は感光体ドラム21上に形成される静電潜像を現像する現像部、24は感光体ドラム21上に形成されたトナー像を中間転写ベルト27に転写する転写バイアスローラ、25は感光体ドラム21上の未転写トナーを回収するクリーニング部を示す。
また、27は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、28は中間転写ベルト27上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する第2転写バイアスローラ、29は中間転写ベルト27上の未転写トナーを回収する中間転写ベルトクリーニング部、30は4色カラーのトナー像が転写された記録媒体Pを搬送する搬送ベルト、32Y、32M、32C、32BKは各現像部23に各色のトナーを補給するトナー補給部、51は原稿Dを原稿読込部55に搬送する原稿搬送部、55は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部(スキャナ)、61は転写紙等の記録媒体Pが収納される給紙部、66は記録媒体P上の未定着画像を定着する定着部を示す。
ここで、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKは、それぞれ、感光体ドラム21、帯電部22、現像部23、クリーニング部25が、一体化されたものである。そして、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKは、装置本体1に対して所定の交換サイクルにて交換される。
各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにおける感光体ドラム21上では、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像形成がおこなわれる。
なお、本実施の形態では、感光体ドラム21、帯電部22、現像部23、クリーニング部25を一体化してプロセスカートリッジ20を構成したが、感光体ドラム21、帯電部22、現像部23、クリーニング部25をそれぞれ独立したユニットとすることもできる。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部51の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部55のコンタクトガラス53上に載置される。そして、原稿読込部55で、コンタクトガラス53上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部55は、コンタクトガラス53上の原稿Dの画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿Dにて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿Dのカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部(不図示である。)で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部2に送信される。そして、書込み部2からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光(露光光)が、それぞれ、対応するプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21上に向けて発せられる。
一方、4つの感光体ドラム21は、それぞれ、図1の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム21の表面は、帯電部22との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム21上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム21表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
書込み部2において、光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応して射出される。レーザ光は、ポリゴンミラー3に入射して反射した後に、レンズ4、5を透過する。レンズ4、5を透過した後のレーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、ミラー6〜8で反射された後に、紙面左側から1番目のプロセスカートリッジ20Yの感光体ドラム21表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラー3により、感光体ドラム21の回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電部22にて帯電された後の感光体ドラム21上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、マゼンタ成分に対応したレーザ光は、ミラー9〜11で反射された後に、紙面左から2番目のプロセスカートリッジ20Mの感光体ドラム21表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光は、ミラー12〜14で反射された後に、紙面左から3番目のプロセスカートリッジ20Cの感光体ドラム12表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、ミラー15で反射された後に、紙面左から4番目のプロセスカートリッジ20BKの感光体ドラム21表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム21表面は、それぞれ、現像部23との対向位置に達する。そして、各現像部23から感光体ドラム21上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム21上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム21表面は、それぞれ、フォトセンサ41(図2を参照できる。)との対向位置を通過した後に、中間転写ベルト27との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト27の内周面に当接するように転写バイアスローラ24が設置されている。そして、転写バイアスローラ24の位置で、中間転写ベルト27上に、感光体ドラム21上に形成された各色の画像が、順次重ねて転写される(第1転写工程である。)。
そして、第1転写工程後の感光体ドラム21表面は、それぞれ、クリーニング部25との対向位置に達する。そして、クリーニング部25で、感光体ドラム21上に残存する未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。
その後、感光体ドラム21表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
他方、感光体ドラム21上の各色の画像が重ねて転写された中間転写ベルト27表面は、図中の矢印方向に走行して、第2転写バイアスローラ28の位置に達する。そして、第2転写バイアスローラ28の位置で、記録媒体P上に中間転写ベルト27上のフルカラーの画像が2次転写される(第2転写工程である。)。
その後、中間転写ベルト27表面は、中間転写ベルトクリーニング部29の位置に達する。そして、中間転写ベルト27上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部29に回収されて、中間転写ベルト27上の一連の転写プロセスが完了する。
ここで、第2転写バイアスローラ28位置の記録媒体Pは、給紙部61から搬送ガイド63、レジストローラ64等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部61から、給紙ローラ62により給送された転写紙Pが、搬送ガイド63を通過した後に、レジストローラ64に導かれる。レジストローラ64に達した記録媒体Pは、中間転写ベルト27上のトナー像とタイミングを合わせて、第2転写バイアスローラ28の位置に向けて搬送される。
その後、フルカラー画像が転写された記録媒体Pは、搬送ベルト30により、定着部66に導かれる。定着部66では、加熱ローラ67と加圧ローラ68とのニップにて、カラー画像が記録媒体P上に定着される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラ69によって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2〜図5にて、画像形成装置のプロセスカートリッジについて詳述する。図2はプロセスカートリッジを示す断面図であり、図3はそのの要部を示す幅方向(図2の紙面垂直方向である。)の断面図である。また、図4はプロセスカートリッジの一部を示す斜視図であり、図5は現像ローラのスリーブ表面を示す断面図である。
なお、装置本体1に設置される4つの作像部は、作像プロセスに用いられるトナーTの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、プロセスカートリッジ及びトナー補給部における符号のアルファベット(Y、M、C、BK)を省略して図示する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ20には、主として、像担持体としての感光体ドラム21と、帯電部22と、現像部23と、クリーニング部25とが、ケース26(筐体)に一体的に収納されている。クリーニング部25には、感光体ドラム21に当接するクリーニングブレード25a及びクリーニングローラ25bが設置されている。
現像部23は、主として、感光体ドラム21に対向する現像剤担持体としての現像ローラ23aと、現像ローラ23aに対向する第1搬送スクリュ23bと、仕切部材23eを介して第1搬送スクリュ23bに対向する第2搬送スクリュ23cと、現像ローラ23aに対向するドクターブレード23dと、で構成される。
図3を参照して、現像ローラ23aは、内部に固設されてローラ周面に磁極を形成するマグネット231と、マグネット231の周囲を回転するスリーブ232と、で構成される。
マグネット231は、現像ローラ23a上に7つの磁極を形成する。7つの磁極のうち現像領域に形成される主極は、主極角度が3±2度となって、ピーク磁力が120±5mTとなって、半値幅が23±2度となるように形成されている。7つの磁極のうち、現像ローラ23a上に現像剤Gを汲み上げるための汲み上げ磁極は、現像領域における汲み上げ量が40〜55mg/cm2となるように形成されている。また、マグネット231の両端には、軸部231aが設けられている。
スリーブ232は、アルミニウム材料からなり、その外径が25mmであって、その幅が328mmであって、外周面にはV字状の溝部232cが円周方向に等ピッチ間隔で形成されている(図5を参照できる。)。詳しくは、溝部232cは、深さが0.1mmであって、周方向に100本形成されている。このように、スリーブ232外周面に溝部232cを設けることで、安定した現像剤の汲み上げが可能になって、スリーブ232表面へのトナー固着も軽減することができる。
また、スリーブ232の両端には、それぞれ、SUS材料からなり、玉軸受232bが圧入されたフランジ軸232aが挿設されている。そして、スリーブ232の玉軸受232bに、マグネット231の軸部231aが支持されて、スリーブ232に対するマグネット231の位置が定められている。
以下、本実施の形態で特徴的な、現像領域(対向位置)における現像ローラ23aと感光体ドラム21とのギャップD(現像ギャップ)の位置決め手段について説明する。
図3及び図4を参照して、プロセスカートリッジ20のケース26には、その両端に位置決め部材としての面板70が、ネジ締結等によって設置されている。面板70には、2つの軸受71、72が圧入されていて、一方の軸受71には現像ローラ23aにおけるスリーブ232のフランジ軸232aが回転自在に支持され、他方の軸受72には感光体ドラム21の回転軸21aが回転自在に支持されている。
このような構成によって、現像ギャップDは、ほとんど面板70の部品精度のみによって決定されることになる(厳密には、感光体ドラム21及びスリーブ232の偏心量も影響する。)。すなわち、本実施の形態の構成によれば、現像ローラ23aのスリーブ232と感光体ドラム21とを直接的に位置決めしているために、スリーブ232に対するマグネット231の位置精度に係わらず、積み上げ誤差が少なくて現像ギャップDを高精度に設定することができる。
なお、図示は省略するが、マグネット231の軸部231aにはDカット面が設けられていて、これが面板70上に設置される固定部材(D穴を有する。)に係合することでマグネット231が固定される。また、図示は省略するが、スリーブ232の片側のフランジ軸232aにはギアが一体的に設置されていて、これが装置本体1の駆動ギアに噛合する。このような構成によって、スリーブ232は、固定されたマグネット231の周りを回転駆動することになる。
本実施の形態では、上述の面板70を用いて、現像ギャップDが0.3±0.05mmとなるように設定している。
また、現像ローラ23aとドクターブレード23dとのギャップ(ドクターギャップ)は、0.3±0.04mmとなるように設定されている。ドクターブレード23dは、磁性材料で形成され、現像ローラ23a上に形成されるピーク磁力が56±4mTの磁極(P6磁極)上に配設されている。第1搬送スクリュ23b及び第2搬送スクリュ23cは、直径が8mmの芯軸上に外径が18mmのスクリュが25mmピッチで形成されたものである。
また、現像部23内のスペースNには、キャリアCとトナーTとからなる2成分現像剤Gが収容されている。
現像剤G中のキャリアCは、芯材表面に樹脂被覆層を有したものであって、その重量平均粒径が35μmとなるように形成されている。キャリアの樹脂被覆層の層中には、基体粒子表面に二酸化スズ層と二酸化スズ層上に設けた二酸化スズを含む酸化インジウム層とからなる導電性被覆層を設けてなる導電性粒子が含有されている。樹脂被覆層中に含有された導電性粒子は、その吸油量が10〜300ml/100gになるように形成されている。
なお、導電性粒子の吸油量は、JIS−K5101「顔料試験方法」における「21吸油量」に準じて測定することができる。
導電性粒子の基体粒子としては、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、硫化バリウム、酸化ジルコニウムのうち少なくとも1種類を用いることができる。導電性粒子の粉体比抵抗は、200Ω・cm以下になるように形成されている。樹脂被覆層の層中には、導電性粒子の他に、非導電性粒子が含有されている。そして、キャリアCの体積固有抵抗が、10〜16Log(Ω・cm)の範囲になるように形成されている。
このように構成されたキャリアCは、基体粒子の表面に二酸化スズ層、二酸化スズを含む酸化インジウム層を順次形成しているために、導電層が粒子表面に均一かつ強固に固定されて、経時においてトナー帯電量を安定させることができる。
また、トナーTは、主として、結着樹脂、離型剤、着色剤で構成されていて、その平均粒径が6.8μmになるように形成されている。トナーTの結着樹脂は、ビニル系重合体とポリエステル系重合体とを有するハイブリッド樹脂を含有する。また、離型剤の含有量に対するハイブリッド樹脂の含有量が、0.5〜3の範囲になるように形成されている。
ハイブリッド樹脂は、縮重合系樹脂の原料モノマーと付加重合系樹脂の原料モノマーを含む混合物を用いて、同一反応容器中で縮重合反応と付加重合反応とを同時に又はそれぞれ独立におこなうことで得られる。離型剤は、カルナウバワックス、モンタンワックス、酸化ライスワックス等を用いることができて、その含有量を3.5〜10重量%とすることが好ましい。
このように構成されたトナーTは、耐久性が高くて、光沢ムラ等のない高画質で、トナー凝集や定着オフセット等の不具合の少ない出力画像を提供するものである。
先に述べた作像プロセスを、現像工程を中心にしてさらに詳しく説明する。
現像ローラ23aは、回転数が430.9rpmで、現像領域における感光体ドラム21に対する線速比が2となるように、図2中の矢印方向に回転している。現像部23内の現像剤Gは、図3に示すように、間に仕切部材23eを介在するように配設された第1搬送スクリュ23b及び第2搬送スクリュ23cの矢印方向の回転(回転数が521.6rpmである。)によって、トナー補給部32から補給口23fを介して補給されたトナーTとともに撹拌混合されながら長手方向に循環する(図3中の破線矢印方向の循環である。)。そして、摩擦帯電してキャリアCに吸着したトナーTは、キャリアCとともに現像ローラ23a上に担持される。
現像ローラ23a上に担持された現像剤Gは、その後にドクターブレード23dの位置に達する。そして、現像ローラ23a上の現像剤Gは、ドクターブレード23dの位置で適量に調整された後に、感光体ドラム21との対向位置(現像領域である。)に達する。
その後、現像領域において、現像剤G中のトナーTが、感光体ドラム21表面に形成された静電潜像に付着する。詳しくは、レーザ光Lが照射された画像部の潜像電位(露光電位)と、現像ローラ23aに印加された現像バイアスとの、電位差(現像ポテンシャル)によって形成される電界によって、トナーTが潜像に付着する。
その後、現像工程にて感光体ドラム21に付着したトナーTは、そのほとんどが中間転写ベルト27上に転写される。そして、感光体ドラム21上に残存した未転写のトナーTが、クリーニングブレード25a及びクリーニングローラ25bによってクリーニング部25内に回収される。
なお、本実施の形態においては、現像ローラ23a(スリーブ232)に印加される現像バイアスとして、AC成分の現像バイアスは印加されておらず、DC成分の現像バイアスのみが印加されている。これにより、現像バイアスを供給する電源部の構成と制御とが比較的簡易化される。さらに、現像ローラ23aにDC成分の現像バイアスのみを印加することによって、抵抗の低いキャリアに対してボソツキ画像の発生を軽減することができる。なお、本実施の形態では、現像ギャップDを比較的狭く精度高く設定できるために、DC成分のみを現像バイアスとする現像方式に好適である。
ここで、装置本体1に設けられたトナー補給部32は、交換自在に構成されたトナーボトル33と、トナーボトル33を保持・回転駆動するとともに現像部23にフレッシュトナーTを補給するトナーホッパ部34と、で構成されている。また、トナーボトル33内には、トナーT(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれかである。)が収容されている。また、トナーボトル33の内周面には、螺旋状の突起が形成されている。
なお、トナーボトル33内のトナーTは、現像部23内のトナーTの消費にともない、補給口23fから現像部23内に適宜に補給されるものである。現像部23内のトナーTの消費は、感光体ドラム21に対向する反射型フォトセンサ41と、現像部23内に設置された磁気センサ(不図示である。)と、によって間接的又は直接的に検知される。また、補給口23fは、第2搬送スクリュ23cの長手方向(図3の左右方向である。)の一端であって、第2搬送スクリュ23cの上方に設けられている。
ここで、本実施の形態では、トナー濃度(現像剤G中のトナーTの割合である。)が6〜12重量%の範囲内になるように制御されている。具体的には、上述した磁気センサや反射型フォトセンサ41の検知結果が上述したトナー濃度の範囲に対応する出力値になるように、トナー補給部32から現像部23にトナーが適宜に補給される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、現像ローラ23aのスリーブ232と感光体ドラム21とを面板70によって直接的に位置決めしているので、現像ギャップDが高精度に設定される。これにより、現像領域における電界が安定してトナー像の画像濃度も安定して高画質化を達成することができる。また、現像ギャップDを極限まで狭くすることができるために、現像能力が向上して高画質化を達成することができる。また、現像領域における電界が安定するために、電界の乱れによる異常画像の発生を抑止することができる。さらには、駆動時における現像ギャップDの変動量も小さくなるために、現像領域近傍で発生する気流変化も軽減されてトナー飛散が軽減される。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 図1の画像形成装置におけるプロセスカートリッジを示す断面図である。 プロセスカートリッジの要部を示す幅方向の断面図である。 プロセスカートリッジの一部を示す斜視図である。 現像ローラのスリーブ表面を示す断面図である。
符号の説明
1 画像形成装置本体(装置本体)、
2 書込み部、
20、20Y、20M、20C、20BK プロセスカートリッジ、
21 感光体ドラム(像担持体)、 21a 回転軸、 22 帯電部、
23 現像部、
23a 現像ローラ(現像剤担持体)、 25 クリーニング部、
26 ケース(筐体)、
32、32Y、32M、32C、32BK トナー補給部、
70 面板(位置決め部材)、 71、72 軸受、
231 マグネット、 231a 軸部、
232 スリーブ、 232a フランジ軸、
232b 玉軸受、 232c 溝部、
G 2成分現像剤、 T トナー、 C キャリア。

Claims (9)

  1. 静電潜像が形成される像担持体と、
    現像剤を担持する現像剤担持体を前記像担持体との対向位置に備えるとともに、前記像担持体上の静電潜像を現像する現像部と、を備え、
    前記現像剤担持体は、回転駆動されるスリーブと、該スリーブ内に固設されて当該スリーブ上に磁力を形成するマグネットと、を備え、
    前記スリーブと前記像担持体とを回転自在に位置決めする位置決め部材を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記位置決め部材は、前記スリーブの端部に挿設されたフランジ軸と前記像担持体の回転軸とを直接的に位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記位置決め部材は、前記像担持体と前記現像剤担持体とを保持する筐体に設置される面板であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記位置決め部材は、前記スリーブと前記像担持体とのギャップが0.3±0.05mmとなるように位置決めすることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記スリーブにDCの現像バイアスのみを印加することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記現像剤担持体は、前記スリーブ上に汲み上げられて前記対向位置に至る現像剤の汲み上げ量が40〜55mg/cm2になるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記スリーブは、外周面に周方向に所定のピッチで形成された溝部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 請求項1〜請求項6に記載の画像形成装置の装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、
    前記像担持体と前記現像部とが一体化されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 前記位置決め部材がさらに一体化されたことを特徴とする請求項8に記載のプロセスカートリッジ。
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