JP2006219637A - ポリビニルアルコール系フィルムおよび偏光膜 - Google Patents

ポリビニルアルコール系フィルムおよび偏光膜 Download PDF

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Abstract

【課題】光学ムラがなく、かつ長尺のフィルムをロール状態に巻き取って長期間保存しても、フィルム同士がブロッキングを起こすことなくフィルム外観が非常に優れ、偏光膜を得るための原反となるポリビニルアルコール系フィルム、ならびに色ムラ等の障害のない光学的外観に優れた偏光膜を提供する。
【解決手段】フィルム表面について、飛行時間型二次イオン質量分析計で負イオン分析を行ない、全負イオンの検出強度の合計を1としたときに、炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計a、含硫黄フラグメントイオンの検出強度の合計b、および含窒素フラグメントイオンの検出強度の合計cが、いずれも0.0001〜0.01の範囲であることを特徴とするポリビニルアルコール系フィルム、ならびに該フィルムからなる偏光膜である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリビニルアルコール系フィルムおよび偏光膜に関する。更に詳しくは、本発明は、光学ムラがなく、かつ長尺のフィルムをロール状態に巻き取って長期間保存しても、フィルム同士がブロッキングを起こすことのないポリビニルアルコール系フィルム、ならびに色ムラ等の障害のない偏光膜に関する。
従来、ポリビニルアルコール系フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂を水などの溶媒に溶解して原液を調製したのち、溶液流延法(キャスト法)により製膜して、金属加熱ロール等を使用して乾燥することにより製造される。このようにして得られたポリビニルアルコール系フィルムは、透明性、染色性に優れたフィルムとして多くの用途に利用されており、その有用な用途の一つに光学用フィルム、特に偏光フィルムが挙げられる。かかる偏光フィルムは、上記ポリビニルアルコール系フィルムを一軸延伸し、染色したフィルムであり、液晶ディスプレイの基本構成要素として用いられている。
このような中、液晶テレビなどの画面の大型化に伴い、従来品より一段と長尺幅広のポリビニルアルコール系フィルム、および偏光フィルムが要望されており、特に近年、ポリビニルアルコール系フィルムは2000m以上の長尺ロールとして保管、輸送されることが多い。かかる長尺のロールは必然的に巻き厚が大きくなるので、フィルム同士のブロッキングが起こりやすく、フィルム外観を損なうだけでなく、偏光フィルムの製造時に該ロールからフィルムを巻き出すときにフィルム破断が起こったり、巻き出しのスピードが低下して生産性を落としたりしていた。更に、偏光膜の製造工程において、ブロッキング部分に色素の染色ムラが生じ、偏光性能の面内均一性が低下するなどの問題が生じていた。かかる対策としては、例えば、製膜用の原液を表面粗さが3S以下の金属表面上に流延し、厚さが均一なポリビニルアルコール系フィルムを得る製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、特許文献1の開示技術をもってしてもブロッキング抑制の効果は充分ではなく、特に、比較的高温高湿下でフィルムロールを保管した場合にはブロッキングが発生する。キャスト工程において種々の界面活性剤を添加することは有効であるが、最終的な製品フィルムの表面に存在する界面活性剤の種類と量が適切でないため、ブロッキングが発生するのである。製膜前のポリビニルアルコール系樹脂溶液に添加された界面活性剤は、製膜中に揮発、分解、あるいはキャスティング基材や乾燥ロールへの付着により減少する。この減少の程度は界面活性剤の種類によって異なるが、初期の添加量と最終的なフィルムの含有量は異なる。したがって、目的とする保管および輸送中のブロッキング防止のためには、製品フィルムの表面に、適切な量の界面活性剤成分が存在することが必要となるのである。
特開2001−315138号公報
本発明は、優れた光学特性を有し、かつブロッキングのないポリビニルアルコール系フィルム、ならびに色ムラ等の障害のない偏光膜および偏光板の提供を目的とするものである。
本発明は、フィルム表面について、飛行時間型二次イオン質量分析計で負イオン分析を行ない、全負イオンの検出強度の合計を1としたときに、炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計a、含硫黄フラグメントイオンの検出強度の合計b、および含窒素フラグメントイオンの検出強度の合計cが、いずれも0.0001〜0.01の範囲であるポリビニルアルコール系フィルムに関する。
前記フィルムは、炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計a、含硫黄フラグメントイオンの検出強度の合計b、および含窒素フラグメントイオンの検出強度の合計cが、a≦b≦cを満たすことが好ましい。
前記フィルムは、さらに、炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンが、炭素数12のラウリン酸、炭素数14のミリスチン酸、炭素数16のパルミチン酸、炭素数18のオレイン酸および炭素数18のステアリン酸から選ばれる少なくとも1種のフラグメントイオンを含み、
炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計を1としたときに、炭素数12のラウリン酸フラグメントイオンの検出強度が0.5以上であり、
炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計を1としたときに、炭素数14のミリスチン酸、炭素数16のパルミチン酸、炭素数18のオレイン酸および炭素数18のステアリン酸のフラグメントイオンの検出強度の合計が0.1〜0.5であることが好ましい。
前記フィルムは、重量平均分子量140000〜260000のポリビニルアルコール系樹脂からなることが好ましい。
前記フィルムは、フィルム幅が3.0m以上であることが好ましい。
前記フィルムは、フィルムの長さが4000m以上であることが好ましい。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、偏光膜の原反フィルムとして用いることが好ましい。
また、本発明は、前記ポリビニルアルコール系フィルムからなる偏光膜に関する。
さらに、本発明は、前記偏光膜の少なくとも片面に、保護膜を設けてなる偏光板に関する。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、その表面に適切な種類および量の界面活性剤成分を含有するため、光学ムラなどがなく、ロール状態での保管および輸送中にも優れた耐ブロッキング効果を発揮することができるものである。したがって、本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、色ムラ等の障害のない偏光膜の原反として、好ましく用いられる。
本発明は、下記条件(1)を満たすポリビニルアルコール系フィルムに関する。
(1)フィルム表面について、飛行時間型二次イオン質量分析計(以下、TOF−SIMSという)で負イオン分析を行ない、全負イオンの検出強度の合計を1と(正規化)したときに、炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計a、含硫黄フラグメントイオンの検出強度の合計b、および含窒素フラグメントイオンの検出強度の合計cが、いずれも0.0001〜0.01の範囲であること。
ポリビニルアルコール系フィルムを製膜する際には界面活性剤が配合されるが、製膜中に、界面活性剤は揮発またはドラム型ロールや乾燥ロールへの付着により減少する。また、製膜工程における加熱により分解も生じるため、界面活性剤の成分自体にも変化が見られる。本発明者らが確認したのは、界面活性剤のアルキル基部分が脱離し、酸化されることにより生じる炭素数10〜30のラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの一連の高級脂肪酸である。本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、フィルムの表面に存在する、このような高級脂肪酸などの界面活性剤由来成分の種類および量を限定することにより、優れた耐ブロッキング性を発現するものである。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、フィルム表面について、TOF−SIMSで負イオン分析を行ない、全負イオンの検出強度の合計を1としたときに、炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計a、含硫黄フラグメントイオンの検出強度の合計b、および含窒素フラグメントイオンの検出強度の合計cが、いずれも0.0001〜0.01の範囲となる。炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計a、含硫黄フラグメントイオンの検出強度の合計b、および含窒素フラグメントイオンの検出強度の合計cのうち、少なくとも1つの検出強度が0.0001未満であっても、フィルムの耐ブロッキング性は確保できず、逆にa、bおよびcのうち、少なくとも1つが0.01を超えると、フィルム表面が白濁するなど外観が低下することとなる。炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計aは、好ましくは0.0001〜0.005、更に好ましくは0.0002〜0.004である。含硫黄フラグメントイオンの検出強度の合計bは、好ましくは0.0002〜0.006、更に好ましくは0.0003〜0.005である。含窒素フラグメントイオンの検出強度の合計cは、0.0003〜0.01、更に好ましくは0.0005〜0.009である。
また、本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計a、含硫黄フラグメントイオンの検出強度の合計b、および含窒素フラグメントイオンの検出強度の合計cが、下記条件(2)を満たすことが好ましい。
(2) a≦b≦c
炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計aが、含硫黄フラグメントイオンの検出強度の合計bや含窒素フラグメントイオンの検出強度の合計cより大きい場合は、フィルム表面が白濁するなど外観が低下することとなり、含硫黄フラグメントイオンの検出強度の合計bが、含窒素フラグメントイオンの検出強度の合計cより大きい場合は、フィルム内部の白濁などで透明性が劣ることとなり好ましくない。
更に、本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、次の条件(3)、(4)および(5)を満たすことが好ましい。
(3)炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンが、炭素数12のラウリン酸、炭素数14のミリスチン酸、炭素数16のパルミチン酸、炭素数18のオレイン酸および炭素数18のステアリン酸から選ばれる少なくとも1種のフラグメントイオンを含むこと。
(4)炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計を1と(正規化)したときに、炭素数12のラウリン酸フラグメントイオンの検出強度が0.5以上であること。
(5)炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計を1と(正規化)したときに、炭素数14のミリスチン酸、炭素数16のパルミチン酸、炭素数18のオレイン酸および炭素数18のステアリン酸のフラグメントイオンの検出強度の合計が0.1〜0.5であること。
炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンが、炭素数12のラウリン酸、炭素数14のミリスチン酸、炭素数16のパルミチン酸、炭素数18のオレイン酸および炭素数18のステアリン酸のフラグメントイオンの少なくとも1種を含有しない場合には、ブロッキングが増大する傾向がある。
炭素数12のラウリン酸フラグメントイオンの検出強度は、炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計を1としたときに、好ましくは0.5以上であり、0.6以上がより好ましく、0.7以上が更に好ましい。炭素数12のラウリン酸フラグメントイオンの検出強度が0.5未満の場合は、相対的により長鎖の高級脂肪酸がフィルム表面に存在するため、白濁などの外観低下を起こす傾向にある。炭素数14のミリスチン酸、炭素数16のパルミチン酸、炭素数18のオレイン酸および炭素数18のステアリン酸のフラグメントイオンの検出強度の合計は、好ましくは0.1〜0.5であり、0.1〜0.4がより好ましく、0.1〜0.3が更に好ましい。0.1未満の場合は耐ブロッキング性に劣り、0.5を超える場合は白濁などの外観低下を起こす傾向にある。
なお、フィルム表面に存在する界面活性剤に由来する成分は、TOF−SIMSを用いた負イオン測定により分析される。好ましくは、ION−TOF社製TOF−SIMS IV装置が用いられる。測定は、一次イオンとしてAu+を用い、一次イオン加速電圧25kV、一次イオン電流0.5pA、200μm角走査二次イオン負イオン収集、積算150秒の条件下で行なわれる。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂を製膜して得られるものであるが、その製造方法はとくに限定されず、たとえば、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を調製し、該水溶液をドラム型ロールに流延して製膜し、乾燥させることにより製造することができる。以下に、本発明のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法の一例を説明する。
ポリビニルアルコール系フィルムの主成分であるポリビニルアルコール系樹脂としては、通常、酢酸ビニルを重合して得られるポリ酢酸ビニルをケン化して製造される樹脂が使用されるが、本発明のポリビニルアルコール系フィルムにおいては、必ずしもこれに限定されるものではなく、酢酸ビニル以外に少量の不飽和カルボン酸(塩、エステル、アミド、ニトリル等を含む)、炭素数2〜30のオレフィン類(エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテン等)、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸塩等の酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有させた変性ポリビニルアルコール系樹脂であってもよい。
また、ポリビニルアルコール系樹脂として、側鎖に1,2−グリコール結合を有するポリビニルアルコール系樹脂を用いることも好ましい。側鎖に1,2−グリコール結合を有するポリビニルアルコール系樹脂は、例えば、(ア)酢酸ビニルと3,4−ジアセトキシ−1−ブテンとの共重合体をケン化する方法、(イ)酢酸ビニルとビニルエチレンカーボネートとの共重合体をケン化および脱炭酸する方法、(ウ)酢酸ビニルと2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとの共重合体をケン化および脱ケタール化する方法、(エ)酢酸ビニルとグリセリンモノアリルエーテルとの共重合体をケン化する方法、等により得られる。
ポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量は、120000〜300000が好ましく、より好ましくは140000〜260000、更に好ましくは160000〜200000である。重量平均分子量が120000未満では、本発明のポリビニルアルコール系フィルムを光学フィルムとする場合に充分な光学性能が得られず、300000を超えると延伸が困難となり工業的な生産が難しくなり好ましくない。なお、本発明のポリビニルアルコール系フィルムの製造に用いられるポリビニルアルコール系樹脂の分子量は、GPC−LALLS法により測定される重量平均分子量である。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、80モル%以上であることが好ましく、より好ましくは85〜100モル%、更に好ましくは98〜100モル%である。ケン化度が80モル%未満では、本発明のポリビニルアルコール系フィルムを光学フィルムとする場合に充分な光学性能が得られないことがあるので好ましくない。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムを製造する際には、前記ポリビニルアルコール系樹脂に、ノニオン系、アニオン系、カチオン系などの各種界面活性剤が複数添加される。これらの中では、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液との相溶性の点から、ノニオン系界面活性剤およびアニオン系界面活性剤が好ましい。
ノニオン系界面活性剤としては、下記一般式
R−O(C24O)n
で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテル、下記一般式
RCONH−R'−OH または RCON−(R'−OH)2
で示される高級脂肪酸モノまたはジアルカノールアミド、下記一般式
RCONH2
で示される高級脂肪酸アミド、下記一般式
RNH(C24O)xH または H(C24O)yN(R)(C24O)x
で示されるポリオキシエチレンアルキルアミン等の含窒素型ノニオン系界面活性剤等が挙げられる。
前記一般式において、Rはアルキル基であり、その炭素数は6〜22、好ましくは8〜18である。Rは単独のアルキル基であっても、複数のアルキル基であってもよい。また、やし油、パーム油、パーム核油、牛脂等から得られるアルキル分布を有するアルキル基であってもよい。またRはアルケニル基でもよい。nは1〜70、より好ましくは10〜30の整数である。R'は−C24−、−C36−、−C48−のいずれかである。xおよびyは1〜20の整数である。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルの具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンヘプチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンノニルエーテル、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテル、ポリオキシエチレンエイコシルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、やし油還元アルコールエチレンオキサイド付加物、牛脂還元アルコールエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。これらの中でも、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテル、やし油還元アルコールエチレンオキサイド付加物、牛脂還元アルコールエチレンオキサイド付加物等の使用が有利である。
高級脂肪酸アルカノールアミドの具体例としては、例えば、カプロン酸モノまたはジエタノールアミド、カプリル酸モノまたはジエタノールアミド、カプリン酸モノまたはジエタノールアミド、ラウリン酸モノまたはジエタノールアミド、パルミチン酸モノまたはジエタノールアミド、ステアリン酸モノまたはジエタノールアミド、オレイン酸モノまたはジエタノールアミド、やし油脂肪酸モノまたはジエタノールアミド、あるいはこれらのエタノールアミドに代えてプロパノールアミド、ブタノールアミドが挙げられる。これらの中でも、ラウリン酸ジエタノールアミドおよびやし油脂肪酸ジエタノールアミドが好適に使用され、特にその製造過程で副生する該ジエタノールアミドとジエタノールアミン〔NH−(C24OH)2〕との付加物との混合物(1:2モル型)の使用が水溶性の点で有利である。
高級脂肪酸アミドの具体例としては、例えば、カプロン酸アミド、カプリル酸アミド、カプリン酸アミド、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等が挙げられる。これらの中でも、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミドが有利に使用される。
ポリオキシエチレンアルキルアミンの具体例としては、例えば、ヒドロキシエチルラウリルアミン、ポリオキシエチレンヘキシルアミン、ポリオキシエチレンヘプチルアミン、ポリオキシエチレンオクチルアミン、ポリオキシエチレンノニルアミン、ポリオキシエチレンデシルアミン、ポリオキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレンテトラデシルアミン、ポリオキシエチレンヘキサデシルアミン、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキシエチレンエイコシルアミン等が挙げられる。これらの中でも、ヒドロキシエチルラウリルアミンとポリオキシエチレンドデシルアミンが有利に使用される。
また、ノニオン系界面活性剤としては、前述した界面活性剤の他に、ポリオキシエチレン高級脂肪酸アミドやアミンオキシドも用いることができる。ポリオキシエチレン高級脂肪酸アミドの具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンカプロン酸アミド、ポリオキシエチレンカプリル酸アミド、ポリオキシエチレンカプリン酸アミド、ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンパルミチン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等が挙げられ、中でもポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミドが有利に使用される。また、アミンオキシドの具体例としては、例えば、ジメチルラウリルアミンオキシド、ジメチルステアリルオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド等が挙げられ、中でもジメチルラウリルアミンオキシドが有利に使用される。
アニオン系の界面活性剤としては、例えば硫酸エステル塩型のアニオン系界面活性剤が挙げられる。代表的には、一般式
ROSO3 -
で示されるアルキル硫酸エステル塩、一般式
R−O(C24O)mSO3 -
で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、一般式
R−X−O(C24O)mSO3 -
で示されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、一般式
RCONH−(C24O)mSO3 -
で示される高級脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩が挙げられる。
これらの一般式中、Rはアルキル基であり、その炭素数は6〜22、好ましくは8〜18である。Rは単独のアルキル基であっても、複数のアルキル基であってもよい。また、やし油、パーム油、パーム核油、牛脂等から得られるアルキル分布を有するアルキル基であってもよい。またRはアルケニル基でもよい。Xは、アルキル基、アルコキシ基、またはハロゲン基で置換されていてもよい炭素数6〜18のフェニレン基である。mは1〜20、好ましくは1〜10の整数を示す。
アルキル硫酸エステル塩の具体例としては、例えば、ヘキシル硫酸ナトリウム、ヘプチル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、ノニル硫酸ナトリウム、デシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、エイコシル硫酸ナトリウム、あるいはこれらのカリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等の有機アミン塩等が挙げられる。これらの中でも、ドデシル硫酸アンモニウムが有利に使用される。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンヘキシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンヘプチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンテトラデシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンエイコシルエーテル硫酸ナトリウム、あるいはこれらのカリウム塩、アンモニウム塩等の有機アミン塩等が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩としては、例えば、ポリオキシエチレンヘキシルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンヘプチルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンデシルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンテトラデシルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンヘキサデシルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオクタデシルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンエイコシルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、あるいはこれらのカリウム塩、アンモニウム塩等の有機アミン塩等が挙げられる。
高級脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩の具体例としては、例えば、カプロン酸エタノールアミド硫酸ナトリウム、カプリル酸エタノールアミド硫酸ナトリウム、カプリン酸エタノールアミド硫酸ナトリウム、ラウリン酸エタノールアミド硫酸ナトリウム、パルミチン酸エタノールアミド硫酸ナトリウム、ステアリン酸エタノールアミド硫酸ナトリウム、オレイン酸エタノールアミド硫酸ナトリウムあるいはこれらのカリウム塩、更にはこれらエタノールアミドに代えてプロパノールアミド、ブタノールアミド等が挙げられる。
アニオン系の界面活性剤としては、その他、硫酸化油、高級アルコールエトキシサルフェート、モノグリサルフェート等の硫酸エステル塩も使用し得る。また、もちろん、上記硫酸エステル塩型以外の脂肪酸石鹸、N−アシルアミノ酸およびその塩、ポリオキシエチレンアルキルエステルカルボン酸塩、アシル化ペプチド等のカルボン酸塩型、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸の塩ホルマリン重縮合物、メラミンスルホン酸の塩ホルマリン縮合物、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、スルホコハク酸アルキル二塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン塩、ジメチル−5−スルホイソフタレートナトリウム塩等のスルホン酸塩型、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩、アルキルリン酸塩等のリン酸エステル塩型等の他のアニオン系界面活性剤を併用しても差し支えない。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法においては、製膜後に得られる製品フィルムの表面に存在する界面活性剤の種類と量が重要であり、製膜前の界面活性剤の添加量は、特に限定されないが、添加する界面活性剤の総量は、ポリビニルアルコール系樹脂に対して、10〜100000ppm、好ましくは100〜10000ppmの範囲から選択するのが適切である。10ppm未満ではキャスト基材からフィルムを剥離するのが困難となる傾向があり、100000ppmを超えるとフィルムが白濁する傾向がある。
ポリビニルアルコール系樹脂には、界面活性剤以外に、必要に応じてグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリエチレングリコール等の一般的に使用される可塑剤の1種または2種以上を、ポリビニルアルコール系樹脂に対して好ましくは30重量%以下、より好ましくは3〜25重量%、更に好ましくは5〜20重量%含有させることもできる。可塑剤の含有量が30重量%を超えると、得られるフィルムの強度が劣り好ましくない。
前述したポリビニルアルコール系樹脂、界面活性剤、必要に応じて可塑剤を含有するポリビニルアルコール系樹脂水溶液の調製に際しては、溶媒として水、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリドン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロールプロパン等の多価アルコール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のアミン類およびこれらの混合物が使用される。ポリビニルアルコール系樹脂水溶液中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度は、5〜50重量%が実用的である。
ポリビニルアルコール系樹脂水溶液は、溶解缶の中で加熱および加圧して、完全に溶解させることが好ましい。加熱および加圧の手法は特に限定されないが、例えば、攪拌しながら水溶液を加熱し、70〜100℃となった時点で水蒸気を吹き込みながら加圧することが好ましい。溶解缶内の圧力は0.15MPa以上であることが好ましく、より好ましくは0.2〜0.5MPaである。110〜150℃で1時間以上攪拌することにより、完全に均一な水溶液を得ることができる。
このようにして得られるポリビニルアルコール系樹脂水溶液は、次に、T型スリットダイよりドラム型ロールまたはエンドレスベルトに流延され、製膜される。流延に際しては、幅広化や長尺化、膜厚の均一性などの点からドラム型ロールで行なうことが好ましい。
ドラム型ロールの材質としては、特に限定されないが、通常ステンレスが好適に用いられ、かかるドラム表面には傷つき防止のため金属メッキが施されていることが好ましい。金属メッキの種類としては、例えば、クロムメッキ、ニッケルメッキ、亜鉛メッキ等が好適に用いられ、単独で、または2種以上の金属メッキの多層の組み合わせで使用することができるが、特に表面平滑化の容易さやその耐久性の点から、最表面がクロムメッキであることが好ましい。ドラムの表面は平滑性を保持することが望ましく、表面粗さが3S以下、特に0.5S以下であることが望ましい。
製膜時のドラム型ロールの温度は50〜120℃が実用的であり、フィルムは、フィルムの含水率が5〜30重量%程度に達した時点でドラムから剥離される。剥離されたフィルムは、続いて、単独または多段ロールを用いて乾燥され、未延伸のポリビニルアルコール系フィルムとなる。乾燥は、多段ロールにより、フィルムの表裏面の交互乾燥を継続することにより行なわれることが好ましい。乾燥後には、必要に応じて、熱処理や調湿が行なわれ、芯管にロール状態に巻き取られる。ドラム型ロールや乾燥用ロールの加熱手段としては、スチーム、熱媒、温水、電気ヒーター等が採用される。また、温風や冷風等を吹き付けたり、装置周辺の空気や蒸気を吸引するための補助装置の設置も可能である。
このようにして得られる本発明のポリビニルアルコール系フィルムの幅は、2.0m以上であることが好ましく、より好ましくは3.0m以上、更に好ましくは3.2〜4.5m、特に好ましくは、3.4〜4.3mである。幅が2.0m未満では、近年の幅広化の要望に答えられない。また、本発明のポリビニルアルコール系フィルムの長さは、4000m以上であることが好ましい。より好ましくは4500〜12000m、更に好ましくは5000〜10000mである。長さが4000m未満では、近年の長尺化の要望に答えられない。本発明のポリビニルアルコール系フィルムの膜厚は、特に限定されないが、20〜100μmが好ましく、特には30〜70μmが好ましい。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、フィルムの膜厚均一性に優れ、光学的スジ等のない優れた光学特性を有し、かつ耐ブロッキング性に優れた効果を発揮するものであり、偏光膜の原反フィルムとして非常に有用である。また、もちろん、包装用フィルム、剥型フィルム、農業用フィルム、建材用フィルム等の用途にも有用である。
以下、本発明のポリビニルアルコール系フィルムを用いた本発明の偏光膜の製造方法について説明する。
偏光膜に用いられる本発明のポリビニルアルコール系フィルムの膜厚としては、30〜100μmが好ましく、より好ましくは30〜90μm、更に好ましくは30〜70μmである。膜厚が30μm未満では延伸が難しく、一方100μmを超えると膜厚精度が低下して好ましくない。
本発明の偏光膜の製造方法としては、ポリビニルアルコール系フィルムを延伸してヨウ素または二色性染料の溶液に浸漬し染色したのち、ホウ素化合物処理する方法、延伸と染色を同時に行なったのち、ホウ素化合物処理する方法、ヨウ素または二色性染料により染色して延伸したのち、ホウ素化合物処理する方法、染色したのち、ホウ素化合物の溶液中で延伸する方法などがあり、適宜選択して用いることができる。このように、ポリビニルアルコール系フィルム(未延伸フィルム)は、延伸と染色、さらにホウ素化合物処理を別々に行なっても同時に行なってもよいが、染色工程、ホウ素化合物処理工程の少なくとも一方の工程中に一軸延伸を実施することが、生産性の点より望ましい。
延伸は一軸方向に3〜10倍、好ましくは3.5〜6倍延伸することが望ましい。この際、延伸方向の直角方向にも若干の延伸(幅方向の収縮を防止する程度、またはそれ以上の延伸)を行なっても差し支えない。延伸時の温度条件は、40〜170℃から選ぶのが望ましい。更に、かかる延伸倍率は最終的に前記範囲に設定されればよく、延伸操作は一段階のみならず、製造工程の任意の範囲の段階に実施すればよい。
フィルムへの染色は、フィルムにヨウ素または二色性染料を含有する液体を接触させることによって行なわれる。通常は、ヨウ素−ヨウ化カリウムの水溶液が用いられ、ヨウ素の濃度は0.1〜20g/l、ヨウ化カリウムの濃度は10〜70g/l、ヨウ化カリウム/ヨウ素の重量比は10〜100が適当である。染色時間は30〜500秒程度が実用的であり、処理浴の温度は5〜60℃が好ましい。水溶液には、水溶媒以外に水と相溶性のある有機溶媒を少量含有させて使用しても差し支えない。接触手段としては浸漬、塗布、噴霧等の任意の手段が適用できる。
染色処理されたフィルムは、ついでホウ素化合物によって処理される。ホウ素化合物としては、ホウ酸、ホウ砂が実用的である。ホウ素化合物は水溶液または水−有機溶媒混合液の形で濃度0.3〜2モル/l程度で用いられ、液中には少量のヨウ化カリウムを共存させるのが実用上望ましい。処理法は浸漬法が望ましいが、もちろん塗布法、噴霧法も実施可能である。処理時の温度は40〜70℃程度、処理時間は2〜20分程度が好ましく、また必要に応じて処理中に延伸操作を行なってもよい。
このようにして得られる本発明の偏光膜は、その少なくとも片面に、光学的に等方性の高分子フィルムまたはシートを保護膜として積層接着して、偏光板として用いることもできる。かかる保護膜としては、例えば、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリアリーレンエステル、ポリ−4−メチルペンテン、ポリフェニレンオキサイド、シクロ系ないしはノルボルネン系ポリオレフィン等のフィルムまたはシートが挙げられる。
また、本発明の偏光膜には、薄膜化を目的として上記保護膜の代わりに、その片面または両面に、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレア樹脂等の硬化性樹脂を塗布し、積層させることもできる。
本発明の偏光膜(少なくとも片面に保護膜または硬化性樹脂を積層したものを含む)は、その一方の表面に、必要に応じて透明な感圧性接着剤層が通常知られている方法で形成されて、実用に供される場合もある。感圧性接着剤層としては、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステルと、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、メタクリル酸、クロトン酸等のα−モノオレフィンカルボン酸との共重合物(アクリルニトリル、酢酸ビニル、スチロールのようなビニル単量体を添加したものも含む)を主体とするものが、偏光フィルムの偏光特性を阻害することがないので特に好ましいが、これに限定されることなく、透明性を有する感圧性接着剤であれば使用可能で、例えばポリビニルエーテル系、ゴム系等でもよい。
また、前記感圧性接着剤が設けられた本発明の偏光板の片面(感圧性接着剤が設けられていない面)に各種機能層を設けることも可能である。機能層としては、例えばアンチグレア層、ハードコート層、アンチリフレクション層、ハーフリフレクション層、反射層、蓄光層、拡散層、エレクトロルミネッセンス層、視野角拡大層、輝度向上層等が挙げられる。更に、2種以上の層の組み合わせを設けることも可能であり、このような組み合わせとしては、例えばアンチグレア層とアンチリフレクション層、蓄光層と反射層、蓄光層とハーフリフレクション層、蓄光層と光拡散層、蓄光層とエレクトロルミネッセンス層、ハーフリフレクション層とエレクトロルミネッセンス層等の組み合わせが挙げられる。ただし、これらの組み合わせに限定されることはない。
本発明の偏光膜は、電子卓上計算機、電子時計、ワープロ、パソコン、モニター、液晶テレビ、携帯情報端末機、自動車や機械類の計器類等の液晶表示装置、サングラス、防眩メガネ、立体メガネ、表示素子(CRT、LCD等)用反射低減層、医療機器、建築材料、玩具等に有用である。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。なお、実施例中、「部」、「%」とあるのは特に断りのない限り重量基準である。
(1)重量平均分子量
GPC−LALLS法により、以下の条件で測定する。
1)GPC
装置:Waters製244型ゲル浸透クロマトグラフ
カラム:東ソー(株)製TSK−gel−GMPWXL(内径8mm、長さ30cm、2本)
溶媒:0.1M−トリス緩衝液(pH7.9)
流速:0.5ml/分
温度:23℃
試料濃度:0.040%
ろ過:東ソー(株)製0.45μmマイショリディスクW−25−5
注入量:0.2ml
検出感度(示差屈折率検出器):4倍
2)LALLS
装置:Chromatrix製KMX−6型低角度レーザー光散乱光度計
温度:23℃
波長:633nm
第2ビリアル係数×濃度:0mol/g
屈折率濃度変化(dn/dc):0.159ml/g
フィルター:MILLIPORE製0.45μmフィルターHAWP01300
ゲイン:800mV
(2)負イオン分析
ION−TOF社製TOF−SIMS IVを用いて、以下の条件で測定する。
2次イオン極性:負
測定質量範囲:0〜3500
ラスターサイズ:200μm
測定時間:150秒
エネルギーフィルター:無し
後段加速:3kV
1次イオン種:Au+
1次イオンエネルギー:25kV
パルス周波数:5kHz
パルス幅:7ns
帯電中和:無し
時間分解能:200ps/ch
(3)耐ブロッキング性
得られたフィルムロールを30℃、90%RHの環境下に1週間放置したのちに巻き出して評価する。付着や破断なく4000mを巻き出せたものを○、巻き出せなかったものを×とする。
(4)光学ムラ
耐ブロッキング性評価で○のポリビニルアルコール系フィルムを全幅×500mmに切り出し、暗室下で白色スクリーンと投影機の間にポリビニルアルコール系フィルムを配置して、スクリーンに写る陰影を観察することにより評価する。
○:何も見えず均一である。
△:かすかな濃淡が確認できる。
×:不連続な濃淡やスジ状の濃淡が確認できる。
(5)色ムラ
偏光膜をクロスニコル状態の2枚の偏光板(単体透過率43.5%、偏光度99.9%)の間に45°の角度で挟んだのちに、表面照度14000ルックスのライトボックスを用いて、透過モードで光学的色ムラを観察し、以下の基準で評価する。
○:色ムラなし
△:かすかに色ムラあり
×:色ムラあり
実施例1
(ポリビニルアルコール系フィルムの製造)
重量平均分子量166000、ケン化度99.8モル%のポリビニルアルコール系樹脂を用いて、以下の成分組成からなる樹脂濃度25%のポリビニルアルコール系樹脂水溶液を調製した。
・ポリビニルアルコール系樹脂 100部
・ポリオキシエチレンドデシルエーテル 0.05部
(ポリオキシエチレンの縮合度は21を中心とした10〜30)
・ヒドロキシエチルラウリルアミン 0.20部
・ジメチルラウリルアミンオキシド 0.03部
・ラウリル硫酸アンモニウム 0.040部
・グリセリン 12部
次いで、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を、130℃、0.3MPaの条件下で2時間攪拌して完全に溶解させた。
ポリビニルアルコール系樹脂水溶液をT型スリットダイより90℃に加熱されたドラム型ロール(ステンレス母材に、ニッケルメッキ、更にクロムメッキを施したもの)に流延製膜した。含水率10%まで乾燥し、続いて120℃で3分間熱処理を行ない、最後に調湿を行ない、含水率4%、平均厚さ50μm、フィルム幅3.0mのポリビニルアルコール系フィルムを、4000m巻きジワなく芯管に巻き取り、フィルムロールを得た。得られたポリビニルアルコール系フィルムについて、フィルム表面の負イオン、耐ブロッキング性および光学ムラを評価した結果を表2に示す。
(偏光膜の製造)
得られたポリビニルアルコール系フィルムを巻き出し、水洗槽(24℃)で膨潤させたのち、ヨウ素槽(20℃、ヨウ素濃度0.05g/l)で1.3倍、ホウ酸槽(50℃、ヨウ素濃度0.0012g/l、ホウ酸濃度47g/l)で1.7倍の一軸延伸を行ない、更に、一軸延伸を続け、トータル6倍の一軸延伸を行ない、偏光膜を得た。得られた偏光膜の色ムラを評価した結果を表2に示す。
実施例2〜6
表1に示す界面活性剤を用いる以外は実施例1と同様にして、ポリビニルアルコール系フィルムおよび偏光膜を得た。得られたポリビニルアルコール系フィルムおよび偏光膜について実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
比較例1〜3
表1に示す界面活性剤を用いる以外は実施例1と同様にして、ポリビニルアルコール系フィルムおよび偏光膜を得た。得られたポリビニルアルコール系フィルムおよび偏光膜について実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
Figure 2006219637
Figure 2006219637

Claims (9)

  1. フィルム表面について、飛行時間型二次イオン質量分析計で負イオン分析を行ない、全負イオンの検出強度の合計を1としたときに、炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計a、含硫黄フラグメントイオンの検出強度の合計b、および含窒素フラグメントイオンの検出強度の合計cが、いずれも0.0001〜0.01の範囲であることを特徴とするポリビニルアルコール系フィルム。
  2. 炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計a、含硫黄フラグメントイオンの検出強度の合計b、および含窒素フラグメントイオンの検出強度の合計cが、a≦b≦cを満たすことを特徴とする請求項1記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  3. 炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンが、炭素数12のラウリン酸、炭素数14のミリスチン酸、炭素数16のパルミチン酸、炭素数18のオレイン酸および炭素数18のステアリン酸から選ばれる少なくとも1種のフラグメントイオンを含み、
    炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計を1としたときに、炭素数12のラウリン酸フラグメントイオンの検出強度が0.5以上であり、
    炭素数10〜30の脂肪族カルボン酸フラグメントイオンの検出強度の合計を1としたときに、炭素数14のミリスチン酸、炭素数16のパルミチン酸、炭素数18のオレイン酸および炭素数18のステアリン酸のフラグメントイオンの検出強度の合計が0.1〜0.5であることを特徴とする請求項1または2記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  4. 重量平均分子量140000〜260000のポリビニルアルコール系樹脂からなることを特徴とする請求項1、2または3記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  5. フィルム幅が3.0m以上であることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  6. フィルムの長さが4000m以上であることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  7. 偏光膜の原反フィルムとして用いることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6または7記載のポリビニルアルコール系フィルムからなることを特徴とする偏光膜。
  9. 請求項8記載の偏光膜の少なくとも片面に、保護膜を設けてなることを特徴とする偏光板。
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