JP2018090691A - ポリビニルアルコールフィルムおよびそれを用いた偏光フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
LCD用偏光板には高い光学性能が求められ、その構成要素である偏光フィルムに対しても高い光学性能が要求される。
[1]PVA(A)、ノニオン系界面活性剤(B)、アニオン系界面活性剤(C)および炭素数6〜30である脂肪族モノアルコール(D)を含有する樹脂組成物からなるポリビニルアルコールフィルムであって、ポリビニルアルコール(A)100質量部に対するノニオン系界面活性剤(B)、アニオン系界面活性剤(C)および脂肪族モノアルコール(D)の合計含有量が0.10〜5.0質量部であり、ノニオン系界面活性剤(B)に対する、アニオン系界面活性剤(C)および脂肪族モノアルコール(D)の合計の質量比[(C+D)/B]が0.10〜0.80であり、かつアニオン系界面活性剤(C)に対する脂肪族モノアルコール(D)の質量比(D/C)が0.05〜0.8である、ポリビニルアルコールフィルム、
[2]アニオン系界面活性剤(C)が炭素数9以上のアルキル鎖を有するアニオン系界面活性剤を含む、前記[1]に記載のPVAフィルム、
[3]アニオン系界面活性剤(C)が硫酸エステル型のアニオン系界面活性剤を含む、前記[1]または[2]に記載のPVAフィルム、
[4]アニオン系界面活性剤(C)のカウンターカチオンがアルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンである、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のPVAフィルム、
[5]前記[1]〜[4]のいずれかに記載のPVAフィルムを染色する工程と延伸する工程とを有する偏光フィルムの製造方法、に関する。
重合度 = ([η]×103/8.29)(1/0.62)
実施例で得られたPVAフィルムから3cm角のサンプル片を採取した。株式会社キーエンス製レーザー顕微鏡「VK−X200」(顕微鏡倍率は20倍)を用いて、JIS B0601:1994に準じて、前記PVAフィルムの各コーナー付近4点とフィルム中央部の1点のRa値をそれぞれ求め、その平均値を表面平滑性の指標とした。
PVAフィルム上の、製膜時の流れ方向(MD方向)に平行に存在するスジ状の欠点を目視で観察して評価した。具体的には、以下の実施例で得られたPVAフィルムから切り出したサンプル片をMD方向が水直になるように吊り下げ、その背後に30Wの直管状蛍光灯を水直に置いて点灯し、サンプル片を通して蛍光灯を見たときに観察されるスジ状の欠点について、以下の基準で評価した。
A:スジ状の欠点が全くない
B:スジ状の欠点がごくわずかにあるが実用上問題ない
C:スジ状の欠点がわずかにあるが実用上問題ない
D:スジ状の欠点が多数ある
以下の実施例で得られたPVAフィルムから、MD方向が15cm、幅方向(TD方向)が165cmの長方形のサンプルを採取した。濁度(ΔL値)の測定は、スガ試験機株式会社製のカラーメーター「SM-T45」を用いて反射法により行った。TD方向50cm当たり10ヶ所測定して、その平均値をPVAフィルムの濁度とした。ここでΔL値はサンプルに垂直な方向から45°傾いた方向から光を照射した際の反射光の強度であり、白濁性の尺度となる。ΔLが高ければ白濁していることを意味しており、透明性を損なっていると解釈できる。
PVA(A)として、重合度2400、けん化度99.9モル%のPVA(酢酸ビニルの単独重合体のけん化物)のチップを用いた。当該PVAのチップ100質量部を35℃の蒸留水2500質量部に24時間浸漬した後、遠心脱水を行い、PVA含水チップを得た。得られたPVA含水チップ中の揮発分率は70質量%であった。当該PVA含水チップ333質量部(乾燥状態のPVAは100質量部)に対して、グリセリンを12質量部、ノニオン系界面活性剤(B)としてラウリン酸ジエタノールアミドを0.2質量部、アニオン系界面活性剤(C)としてラウリル硫酸ナトリウムを0.08質量部、脂肪族モノアルコール(D)としてラウリルアルコールを0.02質量部混合した後、得られた混合物をベント付き二軸押出機で加熱溶融(最高温度130℃)して製膜原液とした。
ノニオン系界面活性剤(B)、アニオン系界面活性剤(C)および脂肪族モノアルコール(D)の使用量を表1に示されるとおりに変更したこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルム(およびフィルムロール)の製造および評価を行った。結果を表1に示す。
Claims (5)
- ポリビニルアルコール(A)、ノニオン系界面活性剤(B)、アニオン系界面活性剤(C)および炭素数6〜30である脂肪族モノアルコール(D)を含有する樹脂組成物からなるポリビニルアルコールフィルムであって、ポリビニルアルコール(A)100質量部に対するノニオン系界面活性剤(B)、アニオン系界面活性剤(C)および脂肪族モノアルコール(D)の合計含有量が0.10〜5.0質量部であり、ノニオン系界面活性剤(B)に対する、アニオン系界面活性剤(C)および脂肪族モノアルコール(D)の合計の質量比[(C+D)/B]が0.10〜0.80であり、かつアニオン系界面活性剤(C)に対する脂肪族モノアルコール(D)の質量比(D/C)が0.05〜0.8である、ポリビニルアルコールフィルム。
- アニオン系界面活性剤(C)が炭素数9以上のアルキル鎖を有するアニオン系界面活性剤を含む、請求項1に記載のポリビニルアルコールフィルム。
- アニオン系界面活性剤(C)が硫酸エステル型のアニオン系界面活性剤を含む、請求項1又は2に記載のポリビニルアルコールフィルム。
- アニオン系界面活性剤(C)のカウンターカチオンがアルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンである、請求項1〜3のいずれかに記載のポリビニルアルコールフィルム。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のポリビニルアルコールフィルムを染色する工程と延伸する工程とを有する偏光フィルムの製造方法。
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