JP2006219450A - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
Description
(但し、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は−(OC2H4)−R3、又はアミノ酸残基。R3はホスホリルコリン基、又は糖残基を表す。)
(2) 前記生体成分類似高分子が、下記一般式(II)で表される部分構造を有するものであることを特徴とする(1)に記載の皮膚外用剤。
(4) 前記メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸アルキルとの共重合体、におけるメタクリル酸アルキルのアルキル基がn−ブチル基であることを特徴とする(1)〜(3)の何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(5) コエンザイムQ10の皮膚内貯留性を向上させることを特徴とする(1)〜(4)の何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(6) 化粧料乃至は医薬部外品であることを特徴とする(1)〜(5)の何れか1項に記載の皮膚外用剤。
本発明の皮膚外用剤は、一般式(I)で表される化合物をその構成単量体として、重合又は共重合ことによって得られる生体成分類似高分子、言い換えれば一般式(II)に示される部分構造を有する生体成分類似高分子を含有することを特徴とする。本発明の生体成分類似高分子とは、側鎖にホスホリルコリン基、糖残基、アミノ酸残基などの生体成分を含有している重合体若しくは他の単量体との共重合体である。この様な重合体(ホモ重合体)、共重合体において生体成分を主鎖に直接結合させることもできるし、エチレングリコール(オキシエチレン基)などの2官能性基を介して結合させることもできる。また、主鎖としては、メタクリル酸乃至はそのエステル、アクリル酸乃至はそのエステル、ビニルアルコール乃至はそのエステルなどの重合体、共重合体が例示できる。中でも、メタクリル酸乃至はそのエステル、アクリル酸乃至はそのエステルの重合体乃至は共重合体が好ましく例示できる。また、共重合体において、重合様式はランダム共重合、交互共重合、ブロック重合などが挙げられるが、これらの共重合体における重合様式は何れでも良く、重合様式にはとらわれない。この様な生体成分類似高分子の例として、ホスホリルコリン基を有するものとしてはメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成モノマーとする重合体乃至は共重合体を例示できる。メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成モノマーとする重合体乃至は共重合体は、皮膚上に保湿膜を形成して肌を保護する作用があることから、敏感な肌状態のヒトに使用するのに向いているものである。このようなメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成モノマーとする重合体(ホモ重合体)としては、市販品(日本油脂社製「Lipidure−HMシリーズ」)があるので、これらを入手して使用することが可能であり、好ましい。また、メタクリルオキシエチルホスホリルコリンと共重合するメタクリル酸アルキルとしては、通常入手できるメタクリル酸アルキルが使用可能であるが、具体的にはメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ミリスチル、メタクリル酸ステアリルなどが例示できる。これらの単量体の内、メタクリル酸ブチルが特に好ましい。メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸アルキルの共重合体の単量体の組成比は97:3〜45:55が好ましく例示できる。これより、メタクリル酸アルキル組成比が少なくなると、共重合体とする効果が無くなるし、逆に多くなると、水への馴染みが少なくなってしまう。また、メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ブチルの共重合体としては、メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ブチルのモル比が、およそ80:20であり、平均分子量が100,000〜1,000,000程度のメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体の5%水溶液が市販されており、これらの市販品(日本油脂社製;Lipidure−PMBシリーズ)を入手して使用することも可能であり、好ましい。糖残基を有する生体成分類似高分子としては、ポリメタクリロイルオキシエチルグルコシドが例示でき、このものは市販品(日本精化株式会社製「P−GEMA−S」)があるので、これを入手して使用することが可能であり、好ましい。また、その平均分子量は、10,000〜1,000,000のものが好ましい。アミノ酸残基を有する生体成分類似高分子としては、メタクリル酸やアクリル酸にアミノ酸がアミド結合をしたものを構成単量体とした重合体が挙げられる。このようなアミノ酸の例としては、アラニン、グルタミン、リジン、アルギニンなどのアミノ酸やペプチド類が挙げられるが、これらの中では、メタクリル酸に塩基性アミノ酸であるL−リジンが結合したメタクリロイル−L−リジンの重合体であるポリメタクリロイル−L−リジン(岐阜セラック製造所製)が例示でき、好ましい。また、その平均分子量は1,000〜200,000のものが好ましい。これらの生体成分類似高分子の皮膚外用剤中での含有量は、0.0001重量%〜5重量%が好ましく、0.001重量%〜1重量%が更に好ましく、0.002重量%〜0.3重量%が特に好ましい。
ポリメタクリロイル−L−リジンの製造例
炭酸水素カリウム5.51gを蒸留水100mlに溶解し、これにL−リジン塩酸塩9.13gを溶解し、さらにメタノール80mlを加えた。氷冷下、激しく撹拌しながら、メタクリル酸クロリド5.23gを約10分で滴下し、そのまま約2時間激しく撹拌した。反応液を濃塩酸でpH1〜2にした後、食塩を加え飽和させ、酢酸エチル100mlで3回抽出・洗浄した。洗浄後の水溶液に窒素ガスを30分通気した後、過硫酸カリウム100mgを加え溶解させ、3時間加熱環流した。室温まで冷却した後、メタノール中に注ぎ、沈殿を析出させた。静置後、上澄をデカンテーションにて捨て、析出物に水を加えて再度溶解した。これを、再度メタノール中に注ぎ込み、析出物を濾取した。この操作をもう一度繰り返して、析出物を濾取、乾燥し、目的重合体を白色粉末として得た(4.00g)。
本発明に使用されるコエンザイムQ10は、ユビキノン類(2,3−ジメトキシ−5−メチル−6−ポリプレニル−1,4−ベンゾキノン)の側鎖のイソプレン単位が10のユビキノン類であり、ユビデカレノン又は補酵素Q10とも呼ばれている。このものは、日本薬局方に記載されており、黄色〜橙色の粉末であり、鐘淵化学工業(株)や日清ファルマ(株)よりコエンザイムQ10の名称で販売されており、このような市販品を購入して使用することができる。このような、コエンザイムQ10は、外用剤中に0.001〜5質量%含有することが好ましく、0.01〜3質量%含有することがより好ましい。
本発明の皮膚外用剤は、前記生体成分類似高分子とコエンザイムQ10を必須成分として含有することを特徴としている。
ベヘニルアルコール 0.5 質量%
スクワラン 10.0 質量%
ジメチコン 2.0 質量%
ソルビタンセスキステアレート 1.5 質量%
POE(45)ステアリン酸 1.0 質量%
グリチルレチン酸ステアリル 0.1 質量%
コエンザイムQ10 0.5 質量%
ロ)
1,3−ブタンジオール 5.0 質量%
1,2−オクタンジオール 0.5 質量%
グリセリン 5.0 質量%
Lipidure−HM(日本油脂製) 0.5 質量%
カルボキシビニルポリマー 0.3 質量%
水 50.0 質量%
ハ)
水 22.5 質量%
水酸化カリウム 0.6 質量%
ヘアレスマウスの背部皮膚を採取し、余分な皮下組織を除去後、約3cmφにカットし、これを拡散セル(開口部直径2cm)に固定した。拡散セルのリザーバーにはtriton-xを添加したPBSを満たし、37℃の水槽内に置き、リザーバー内に入れた、マグネチックスターラーにて撹拌した。この拡散セルの上側である皮膚部分に、各種サンプル(実施例1,実施例2、実施例3、実施例4、および比較例1)を1gづつ載せ、開放系にて放置した。48時間後に、拡散セルより皮膚を外し、皮膚表面に残存している外用剤を拭い取った。皮膚を細かく裁断後、ホモジナイズし、クロロホルム/メタノール=1/1にて抽出、クロロホルム層を採取後、窒素ガスを吹き付けて乾燥後、一定量のメタノールでメスアップして、液体クロマトグラフィー(ODSカラム 4.6mm×150mm、カラム温度35℃、溶出溶媒;メタノール/エタノール(99.5%)=8/2、流速1ml/min、紫外部検知 275nm)にて定量し、皮膚中に貯留していたコエンザイムQ10の量を定量した。なお定量は、絶対検量線法にて行ない、製剤へのコエンザイムQ10の仕込量に対する皮膚貯留量の割合で評価した。結果を表1に示す。
イ)
ベヘニルアルコール 0.5 質量%
スクワラン 10.0 質量%
ジメチコン 2.0 質量%
ソルビタンセスキステアレート 1.5 質量%
POE(45)ステアリン酸 1.0 質量%
グリチルレチン酸ステアリル 0.1 質量%
コエンザイムQ10 0.05質量%
ロ)
1,3−ブタンジオール 5.0 質量%
1,2−ペンタンジオール 0.5 質量%
グリセリン 5.0 質量%
Lipidure−HM(日本油脂製) 2.0 質量%
カルボキシビニルポリマー 0.3 質量%
水 50.0 質量%
ハ)
水 21.45質量%
水酸化カリウム 0.6 質量%
イ)
ベヘニルアルコール 0.5 質量%
スクワラン 10.0 質量%
ジメチコン 2.0 質量%
ソルビタンセスキステアレート 1.5 質量%
POE(45)ステアリン酸 1.0 質量%
グリチルレチン酸ステアリル 0.1 質量%
コエンザイムQ10 2.0 質量%
ロ)
1,3−ブタンジオール 5.0 質量%
1,2−ペンタンジオール 0.5 質量%
グリセリン 5.0 質量%
Lipidure−HM(日本油脂製) 0.02質量%
カルボキシビニルポリマー 0.3 質量%
水 50.0 質量%
ハ)
水 21.48質量%
水酸化カリウム 0.6 質量%
イ)
スクワラン 10.0 質量%
ホホバ油 5.0 質量%
マイクロクリスタリンワックス 2.0 質量%
バチルアルコール 3.0 質量%
コエンザイムQ10 3.0 質量%
ロ)
1,3−ブタンジオール 3.0 質量%
1,2−ペンタンジオール 0.5 質量%
ペミレンTR−2 1.0 質量%
トリメチルグリシン 0.5 質量%
グリチルリチン酸 0.1 質量%
水 50.0 質量%
ハ)
水酸化カリウム 0.6 質量%
水 21.3 質量%
試験例1と同様の方法で、実施例5、実施例6、実施例7に関して、皮膚貯留性試験を実施した。結果を表2に示す。
Claims (6)
- 前記生体成分類似高分子が、ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸アルキルとの共重合体、ポリメタクリロイルオキシエチルグルコシド、ポリメタクリロイル−L−リジンから選ばれる1種乃至2種以上である請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
- 前記メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸アルキルとの共重合体、におけるメタクリル酸アルキルのアルキル基がn−ブチル基であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の皮膚外用剤。
- コエンザイムQ10の皮膚内貯留性を向上させることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の皮膚外用剤。
- 化粧料乃至は医薬部外品であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の皮膚外用剤。
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- 2005-02-14 JP JP2005035969A patent/JP2006219450A/ja active Pending
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