JP2005132726A - アスコルビン酸類を含有する皮膚外用剤 - Google Patents

アスコルビン酸類を含有する皮膚外用剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 高濃度にアスコルビン酸類を含有し、且つ、安定性に優れる皮膚外用剤の製剤を提供する。
【解決手段】 1)架橋型シリコーンと2)アスコルビン酸、その誘導体及びそれらの塩から選択される1種乃至は2種以上を4〜20質量%とを皮膚外用剤に含有させる。かかる架橋型シリコーンとしては、架橋型メチルポリシロキサン((ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー)や架橋型メチルフェニルポリシロキサン((ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー)、架橋型ポリエーテル変性メチルシロキサン等が好適に例示できる。アスコルビン酸類の好ましい含有量は、総量で、皮膚外用剤全量に対して、4〜20質量%であり、更に好ましくは、6〜10質量%である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、皮膚外用剤に関し、更に詳細には、ニキビの予防と改善などに有用な、高濃度のアスコルビン酸、その誘導体又はそれらの塩を含有する皮膚外用剤に関する。
アスコルビン酸やその誘導体は、美白作用などの作用が存することが知られており、この目的で化粧料などの皮膚外用剤に1〜3質量%の濃度で含有されてきた。かかるアスコルビン酸類は、極めて高い安全性を有しているため、有用な美白剤であるが、最大の問題点は安定性であり、アスコルビン酸類の含有量が高くなるほど、分解、失活、着色の問題が著しくなった。この為、3質量%以上の高濃度で使用する場合には、経時において、その有効量を確保するために、増量して配合するのが常であった。近年、アスコルビン酸類には、4〜20質量%と言う、更に高濃度域において、ニキビの改善作用や予防作用などの今まで知られていない作用が存することが明らかになっている。(例えば、特許文献1を参照)この様な有用性を実用化するためには、高濃度であってもアスコルビン酸を安定に含有できる剤形の開発が望まれていた。
一方、架橋型ポリエーテル変性シリコーンは、油中水エマルションを作りやすい界面活性剤として、化粧料分野で汎用されている。(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4を参照)更に、この様な系では、低濃度で含有させた美白剤の経皮吸収が高まることも知られている。(例えば、特許文献5を参照)しかしながら、この様な架橋型ポリエーテル変性シリコーンを含有する系に、アスコルビン酸類を高濃度含有させると、極めて、アスコルビン酸類の安定性が向上することは全く知られていなかった。又、1)架橋型シリコーンと2)アスコルビン酸、その誘導体及びそれらの塩から選択される1種乃至は2種以上を4〜20質量%とを含有するものは全く知られていなかった。
特開平11−79930号公報 特開2003−81806号公報 特開2003−63919号公報 特開2002−338448号公報 特開2003−81806号公報
本発明は、この様な状況下為されたものであり、高濃度にアスコルビン酸類を含有し、且つ、安定性に優れる皮膚外用剤の製剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、この様な状況に鑑みて、高濃度にアスコルビン酸類を含有し、且つ、安定性に優れる皮膚外用剤の製剤を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、1)架橋型シリコーンと2)アスコルビン酸、その誘導体及びそれらの塩から選択される1種乃至は2種以上を4〜20質量%とを含有する皮膚外用剤が、その様な特性を備えていることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下に示す技術に関するものである。
(1)1)架橋型シリコーンと2)アスコルビン酸、その誘導体及びそれらの塩から選択される1種乃至は2種以上を4〜20質量%とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
(2)水分の含有量が0〜10質量%であることを特徴とする、(1)に記載の皮膚外用剤。
(3)前記架橋型シリコーンが、架橋型ポリエーテル変性シリコーンであることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の皮膚外用剤。
(4)前記架橋型シリコーンの含有量が、1〜20質量%であることを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(5)アスコルビン酸の誘導体が、アスコルビン酸リン酸エステル又はアスコルビン酸配糖体であることを特徴とする、(1)〜(4)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(6)ニキビ用の皮膚外用剤であることを特徴とする、(1)〜(5)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
本発明によれば、高濃度にアスコルビン酸類を含有し、且つ、安定性に優れる皮膚外用剤の製剤を提供することができる。
<1>本発明の皮膚外用剤の必須成分である架橋型シリコーン
本発明の乳化組成物は架橋型シリコーンを必須成分として含有する。
架橋型シリコーンは三次元の結合を含むシリコーン類であり、例えば架橋型メチルポリシロキサンや架橋型ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。この架橋型メチルポリシロキサンや架橋型ポリエーテル変性シリコーンとして、架橋型メチルポリシロキサン((ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー)や架橋型メチルフェニルポリシロキサン((ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー)、架橋型ポリエーテル変性シリコーン(ジメチコンポリオールクロスポリマー)等が知られており、これらの何れもが本発明の乳化組成物では使用することができる。これらのシリコーンは既に既知の化合物であり、常法に従って製造することができる。例えば、架橋型メチルポリシロキサンであれば、ジメトキシジメチルシロキサンとビニルジメチルメトキシシロキサンを脱アルコール縮合させた後、アゾビスイソブチロニトリル等の重合開始剤を用いて、付加重合させることにより製造することができる。他の架橋型シリコーンについても、モノマーを対応するものに適宜変えて重合することにより、これに準じて製造することができる。
又、この様な架橋型シリコーンについては、既に市販されているものがあり、この様な市販品を利用することもできる。好ましい市販品としては、架橋型メチルポリシロキサンのジメチコン溶液(約25重量%)である、シリコーンKSG−16(信越シリコーン株式会社製)、架橋型メチルフェニルポリシロキサンのフェニルトリメチコン溶液(約15重量%)である、シリコーンKSG−18(信越シリコーン株式会社製)、架橋型ポリエーテル変性シリコーンのジメチコン溶液(約27重量%)である、シリコーンKSG−15、シリコーンKF6017、シリコーンKF6028、シリコーンKSG−21或いはシリコーンKSG−210(と何れも信越シリコーン株式会社製)等が例示できる。このほか、架橋型アルキルポリエーテル変性シリコーンの溶液である、シリコーンKSG−31、シリコーンKSG−32、シリコーンKSG−33(何れも信越シリコーン株式会社製)なども使用することができる。
かかる架橋型シリコーンは唯一種含有させることもできるし、二種以上を組み合わせて含有させることもできる。本発明の乳化組成物に於ける架橋型シリコーンの好ましい含有量は、乳化組成物全量に対して、総量で1〜20重量%であり、更に好ましくは3〜10重量%である。また、特に好ましい態様としては、少なくとも架橋型ポリエーテル変性シリコーンを4〜8重量%を含有する。
<2>本発明の皮膚外用剤の必須成分であるアスコルビン酸類
本発明の皮膚外用剤は、必須成分としてアスコルビン酸類を含有することを特徴とする。本発明の皮膚外用剤に於いて、用いることのできるアスコルビン酸類としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸のリン酸エステル、アスコルビン酸グルコシドなどのアスコルビン酸の配糖体、該配糖体のアシル化体及びこれらの塩などが例示でき、塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の有機アミン塩類、リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示できる。これらの化合物群の内、特に好ましいものはアスコルビン酸リン酸エステル、アスコルビン酸グルコシド及びその塩から選択される1種乃至は2種以上であり、塩としてはマグネシウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩が好ましく例示できる。これらは唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有させることも出来る。かかるアスコルビン酸類の好ましい含有量は、総量で、皮膚外用剤全量に対して、4〜20質量%であり、更に好ましくは、6〜10質量%である。これは少なすぎると、美白作用以外の作用である、ニキビ等に対する改善或いは予防効果を発揮しない場合があり、多すぎても効果が頭打ちで皮膚刺激などの毒性を発現する場合があるからである。
<3>本発明の皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、1)架橋型シリコーンと2)アスコルビン酸、その誘導体及びそれらの塩から選択される1種乃至は2種以上を4〜20質量%とを含有することを特徴とする。本発明の皮膚外用剤においては、かかる必須成分以外に、通常化粧料などの皮膚外用剤で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキシレングリコール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸,ローカストビーンガム,サクシノグルカン,カロニン酸,キチン,キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩,ビタミンB6トリパルミテート,ビタミンB6ジオクタノエート,ビタミンB2又はその誘導体,ビタミンB12,ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。これらの内、特に好ましい形態としては、水の含有量を極力抑えた形態であり、具体的には水の含有量を、水分の含有量が0〜10質量%に抑える形態であり、より好ましくは0〜5質量%、更に好ましくは実質的に含有しない形態である。これは、既にアスコルビン酸類が水の存在によって、分解、着色を起こすことが知られているためであり、その様な反応を極力抑えた本発明の製剤においても、僅かながらのこの様な反応が観測されるためである。加えて、抗菌性多価アルコールを10質量%以上、より好ましくは12質量%以上含有させて、パラベンなどの防腐剤を含有させない形態は、スティギング発現を抑制させるので好ましい。ここで、抗菌性多価アルコールとは、微生物に対して、静菌的乃至は殺菌的に働く多価アルコール類の総称であり、前記抗菌性多価アルコールとしては、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2,4−ヘキシレングリコール或いは1,2−オクタンジオールなどが好適に例示できる。又、本発明の皮膚外用剤の剤形は、油中水乳化剤形乃至は最外相に油相が存在する多相乳化剤形である。この様な剤形を取ることにより、アスコルビン酸類の安定性を向上させることが出来る。又、本発明の皮膚外用剤が適用できる、皮膚外用剤の種類としては、例えば、化粧料(医薬部外品を含む)や皮膚外用医薬が好ましく例示できる。本発明の皮膚外用剤は安全性が非常に高いため、化粧料に適用することが特に好ましい。本発明の化粧料は、前記必須成分と、任意成分を常法に従って処理することにより製造することが出来る。かくして得られた本発明の皮膚外用剤は、高濃度のアスコルビン酸類を含有しているにもかかわらず、安定性に優れ、且つ、皮膚への刺激も非常の少ない。
以下に、実施例を挙げて、本発明の皮膚外用剤について更に詳細に説明を加えるが、本発明が、かかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
<実施例1>
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である化粧料(油中水乳化剤形)を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分をそれぞれ80℃に加熱し、イにロを分散させ、これに攪拌しながらハを徐々に加え、ホモジナイザーで粒子を均一化し、攪拌冷却して本発明の化粧料1を得た。

「シリコーンKSG−210」 5 質量部
「シリコーンKSG−15」 2 質量部
「シリコーンKF6017」 1 質量部
有機変性ベントナイト 0.5質量部
ジメチコン 12 質量部

1,3−ブタンジオール 15 質量部
フェノキシエタノール 0.5質量部
硫酸マグネシウム 0.7質量部
アスコルビン酸リン酸ナトリウム 6 質量部

水 57.3質量部
<試験例1>
前記化粧料1と、このものの架橋型シリコーンを、非架橋型のポリオール変性シリコーンに置換した比較例1と、単なるアスコルビン酸リン酸ナトリウムの水溶液である対照例1とを作成し、褐色瓶に充填し、40℃で6ヶ月の保存試験を行い、残存量をHPLCで求めた。又、色差計により、5℃保存品との色差(ΔE)を測定した。結果を表1に示す。これより、本発明の皮膚外用剤である化粧料1は安定性に優れることが判る。
(比較例1)
非架橋ポリオール変性シリコーン 8 質量部
有機変性ベントナイト 0.5質量部
ジメチコン 12 質量部

1,3−ブタンジオール 15 質量部
フェノキシエタノール 0.5質量部
硫酸マグネシウム 0.7質量部
アスコルビン酸リン酸ナトリウム 6 質量部

水 57.3質量部
Figure 2005132726
<試験例2>
パネラー10名を用い、上腕内側部をガムテープで2回ストリッピングし、化粧料1、比較例1及び対照例1を24時間クローズドパッチテストし、パッチ絆除去後30分に皮膚反応を本邦パッチテスト基準に従って、観察、判定を行った。結果を表2に出現率として示す。これより、本発明の皮膚外用剤は安全性に優れることが判る。
(本邦パッチテスト基準)
++:浮腫又は丘疹を伴う反応
+ :明瞭な紅斑を伴う反応
± :紅斑が疑わしい反応を伴う反応
− :無反応
Figure 2005132726
<実施例2>
化粧料1と同様に下記に示す処方に従って、化粧料2を作成した。このものについて、試験例1、試験例2と同様に評価した。比較例2は、化粧料2の架橋型シリコーンを、非架橋型のポリオール変性シリコーンに置換したものであり、対照例2はアスコルビン酸−2−グルコシドの単なる水溶液である。評価結果を表3、4に示す。本発明の皮膚外用剤は安定性と安全性に優れることが判る。

「シリコーンKSG−210」 5 質量部
「シリコーンKSG−15」 2 質量部
「シリコーンKF6017」 1 質量部
有機変性ベントナイト 0.5質量部
ジメチコン 12 質量部

1,3−ブタンジオール 15 質量部
フェノキシエタノール 0.5質量部
硫酸マグネシウム 0.7質量部
アスコルビン酸−2−グルコシド 6 質量部

水 57.3質量部
Figure 2005132726
Figure 2005132726
<実施例3>
化粧料2の抗菌性多価アルコールを他のものに置換して、化粧料3を作成し、その40℃6ヶ月の保存状況での安定性(残存率)を調べた。結果を表5に示す。何れの多価アルコールも使用可能であることが判る。

「シリコーンKSG−210」 5 質量部
「シリコーンKSG−15」 2 質量部
「シリコーンKF6017」 1 質量部
有機変性ベントナイト 0.5質量部
ジメチコン 12 質量部

表5に記載の多価アルコール 15 質量部
フェノキシエタノール 0.5質量部
硫酸マグネシウム 0.7質量部
アスコルビン酸−2−グルコシド 6 質量部

水 57.3質量部
Figure 2005132726
本発明は、ニキビの予防、改善に有用な、安全で安定な皮膚外用剤に適用できる。

Claims (6)

  1. 1)架橋型シリコーンと2)アスコルビン酸、その誘導体及びそれらの塩から選択される1種乃至は2種以上を4〜20質量%とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
  2. 水分の含有量が0〜10質量%であることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. 前記架橋型シリコーンが、架橋型ポリエーテル変性シリコーンであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
  4. 前記架橋型シリコーンの含有量が、1〜20質量%であることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の皮膚外用剤。
  5. アスコルビン酸の誘導体が、アスコルビン酸リン酸エステル又はアスコルビン酸配糖体であることを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載の皮膚外用剤。
  6. ニキビ用の皮膚外用剤であることを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の皮膚外用剤。
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