JP2006216803A - 処理装置 - Google Patents

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JP2006216803A JP2005028388A JP2005028388A JP2006216803A JP 2006216803 A JP2006216803 A JP 2006216803A JP 2005028388 A JP2005028388 A JP 2005028388A JP 2005028388 A JP2005028388 A JP 2005028388A JP 2006216803 A JP2006216803 A JP 2006216803A
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克浩 鉄屋
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良夫 佐原
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Abstract

【課題】 薬液槽等のケミカル成分発生源を収容した物品処理ユニット内の空気を循環する処理装置において、物品処理ユニット内のケミカル成分濃度の変化に対応する新規な循環空気の制御システムを提案する。
【解決手段】
物品処理ユニットU1内の筺体1にケミカル成分発生源となる薬液槽6を設置し、前記物品処理ユニットU1内の空気A1を循環させる空気循環ライン60にケミカル成分を除去する空気浄化ユニットU2と空気の一部A4を排出する排気ライン61と補充空気A5を供給する給気ライン62とを接続してなる処理装置において、前記物品処理ユニットU1内のケミカル成分濃度を濃度変化検知手段により検知して該ケミカル成分濃度に応じて前記空気循環ライン60からの排気A4の風量及び/又は前記空気循環ライン60内へ補給する補充空気A5の風量を制御するようにした空気循環制御手段をそなえる。
【選択図】 図1

Description

本願発明は、例えば、半導体基板の洗浄処理のように、その処理工程において有害物質が発生する処理装置の構造に関するものである。
例えば、半導体基板等の製造は、空気中の塵埃による品質低下を回避する観点から、通常、クリーンルーム内で行なわれるが、その製造工程の中には、基板等を薬液を用いて洗浄する洗浄工程とか、有機溶剤を基板等に塗布する塗布工程のように、その処理作業に伴って有害物質が蒸発して周囲の空気中に混入し有害雰囲気(汚染空気)を生成する工程も有る。このような汚染空気がクリーンルーム内に漏洩すると、クリーンルーム内の清浄な環境を悪化させることになるため、通常、このような有害物質の発生が予想される処理工程は、クリーンルーム内の空間から隔絶された環境にある個別の処理装置内で行なわれる。
そして、このような処理装置としては、洗浄装置の例について説明すると、
(1)処理用の薬液が貯留された薬液槽の上方側に、該薬液槽側に向けてダウンフロー気流を吹出すダウンフロー発生部を配置し、該薬液槽側にダウンフロー気流を吹付けながら洗浄作業を行なう処理ユニットのみを備え、ダウンフロー発生部にクリーンルーム内の空気を給気するとともに、上記薬液槽側において発生した有害物質を含む汚染空気を排気としてその全量を外部へ排出する所謂「完全排気式」の処理装置と、
(2)上記処理ユニットに加えて、該処理ユニットにおいて発生した有害物質を含んだ汚染空気を該処理ユニット側から取り出して有害物質を除去し、これを清浄化してその全量を再度処理ユニット側へ還流させる空気浄化ユニットを付設した「完全循環式」の処理装置(例えば、特許文献1、特許文献2 参照)と、
(3)上記「完全循環式」の構成を基本とした上で、上記処理ユニットからの汚染空気の一部をそのまま外部へ排出し、それ以外の汚染空気はこれを上記処理ユニット側から空気浄化ユニットに導入し有害物質を除去してこれを清浄化し、再度、処理ユニット側へ還流させる一方、外部へ排気として排出される空気量に略見合う量のクリーンルーム内空気を給気として上記ダウンフロー発生部へ供給するようにした「一部循環式」の処理装置(例えば、特許文献3 参照)が、従来から知られている。
しかし、これら各種の処理装置のうち、上記「完全排気式」の処理装置は、外部への排気量が多く排気動力費が嵩むとともに、クリーンルーム内の恒温・恒湿に調製された空気を外部へ放出するため極めて不経済である等のことから、「完全循環式」、「一部循環式」の処理装置が考え出された。
特開2004−20120号公報(段落「0014」、「0015」、「0017」,「0028」、図1) 特開2002−301332号公報(段落「0013」〜「0014」「0041」〜「0043」、図1) 特開2002−301332号公報(段落「0051」〜「0054」、「図4」)。
ところで、上記の循環式処理装置のうちでも、完全循環式の処理装置は、ケミカル成分を完全除去する性能をもたせなければならず、装置全体が大型化するとともに、ケミカル成分の完全除去に要するランニングコストが大幅に上昇するという問題がある。
そのため、本願発明は、一部循環式の処理装置を対象として、その有利な構成(特に循環空気の制御システム)を提案することを目的とするものである。
すなわち、これをさらに具体的にいうと、本願発明が対象とする処理装置は、密閉された筺体内に半導体基板等の被処理物品を処理するための薬液槽等の物品処理手段を収容しており、筺体内にはこの物品処理手段から発生するケミカル成分が漏洩し、筺体内の雰囲気を汚染する。しかし、この筺体内におけるケミカル成分濃度は常に一定ではなく、処理装置の運転状況(たとえば、薬液槽の蓋を開いて該薬液槽に対して半導体基板等の被処理物品を出し入れする状況や、薬液槽の蓋を密閉して薬液槽内で被処理物品を処理する状況等)に応じて大きく変化する。また、何らかの装置異常による一時的なケミカル成分濃度の急上昇などによっても処理装置の筺体内におけるケミカル成分濃度が急変する場合がある。
上記のように処理装置の物品処理ユニット内におけるケミカル成分濃度は、常に一定でないにもかかわらず、上記公知の文献等においても、そのような処理装置の物品処理ユニット内におけるケミカル成分濃度の変化に対する対応手段が示されていない。
本願発明は、上記のような事情に鑑みてなされたもので、一部循環式の処理装置において、物品処理ユニット内のケミカル成分濃度の変化に対応する新規な循環空気の制御システムを提案しようとするものである。
本願発明は、上記の課題を解決するためになされたので、図1,図2に例示するように、筺体1内に薬液槽6等のケミカル成分発生源を有してなる物品処理ユニットU1内に空気A1を循環させる空気循環ライン60の途中に前記空気循環ライン60を流通する空気からケミカル成分を除去する空気浄化ユニットU2を設ける一方、前記空気循環ライン60に該空気循環ライン60から空気の一部A4を排出する排気ライン61と該空気循環ライン60に補充空気A5を供給する給気ライン62とを接続してなる処理装置において、前記物品処理ユニットU1内のケミカル成分濃度を濃度変化検知手段により検知して該ケミカル成分濃度に応じて前記空気循環ライン60からの排気A4の風量及び/又は前記空気循環ライン60内へ補給する補充空気A5の風量を制御するようにした空気循環制御手段をそなえたことを基本的特徴とするものである。この場合において、前記濃度変化検知手段は物品処理ユニットU1内のケミカル成分濃度変化を直接的に検知するケミカル成分濃度センサSであってもよく、または、何らかの手段で物品処理ユニットU1内のケミカル成分濃度変化を間接的に検知する手段であってもよい。
本願発明の処理装置においては、物品処理ユニットU1内におけるケミカル成分濃度が予じめ設定した濃度をこえないように、空気循環制御手段による排気A4の風量と補充空気A5の風量の制御が行われる。
本願発明の処理装置においては、また、物品処理ユニットU1内における循環空気A2の風速が予じめ設定した許容値範囲にあるように、空気循環ライン60における全風量が制御されるようにすることが推奨される。
本願発明の処理装置においては、さらに、物品処理ユニットU1内において、ロボット等から発生する各種粒子状有害物質の汚染度及び物品処理ユニットU1内におけるケミカル成分濃度がそれぞれ予じめ設定した値をこえないように(たとえば、JIS:Class1以下)空気循環ライン60における全風量、排気ライン61による排気風量及び給気ライン62による補充空気風量が制御されることが推奨される。
本願発明の処理装置においては、以上に加えて、物品処理ユニットU1内におけるケミカル成分濃度が予じめ設定した数値をこえて急上昇したときに、排気A4の排出が最大となるように制御が行われるようにすることが望ましい。
本願発明は、上記のように、筺体1内に薬液槽6等のケミカル成分発生源を有してなる物品処理ユニットU1内に空気A1を循環させる空気循環ライン60の途中に前記空気循環ライン60を流通する空気からケミカル成分を除去する空気浄化ユニットU2を設ける一方、前記空気循環ライン60に該空気循環ライン60から空気の一部A4を排出する排気ライン61と該空気循環ライン60に補充空気A5を供給する給気ライン62とを接続してなる処理装置において、前記物品処理ユニットU1内のケミカル成分濃度を濃度変化検知手段により検知して該ケミカル成分濃度に応じて前記空気循環ライン60からの排気A4の風量及び/又は前記空気循環ライン60内へ供給する補充空気A5の風量を空気循環制御手段により制御するようにしたものであるから、基板処理ユニットU1内の空気汚染度(ケミカル成分濃度)に応じた適切な排気A4の量及び補充空気A5の補給量を設定することができ、処理装置の円滑な運転とランニングコストの低減を図ることができる。
本願発明の処理装置では、その際、物品処理ユニットU1内におけるケミカル成分濃度が予じめ設定した濃度をこえないように、空気循環制御手段による排気A4の風量と補充空気A5の風量の制御が行われるようにされているから、処理装置の安定した連続操業に寄与する効果がある。
また、本願発明の処理装置において、物品処理ユニットU1内における循環空気A2の風速が予じめ設定した許容値範囲にあるように、空気循環ライン60における全風量が制御されるようにすれば、物品処理ユニットU1内において、ロボット等から発生する微粒子状物質が飛散することがなく、物品処理ユニットU1内の雰囲気を良好に維持することができる。
さらに、本願発明の処理装置において、物品処理ユニットU1内におけるケミカル成分濃度が予じめ設定した数値をこえて急上昇したときに、排気A4の排出が最大となるように制御が行われるようにしておけば、何らかの理由で物品処理ユニットU1に異常が発生しても、同物品処理ユニットU1内の雰囲気悪化を可及的に抑制することができる。
次に添付の図面を参照して本願発明の好適な実施例を説明すると、図1及び図2には密閉筺体1内に被処理物品(半導体基板等)Wを薬液Lで化学処理するための薬液槽(特許請求の範囲中の「ケミカル成分発生源」に該当する)6を収容した基板処理ユニット(特許請求の範囲中の「物品処理ユニット」に該当する)U1が示されており、図1は薬液槽6の蓋体7を開放して薬液槽6に対して被処理物品Wを出し入れしている状態を示し、図2は薬液槽6を蓋体7で密閉して被処理物品Wを薬液処理している状態を示している。なお、蓋体7の開閉及び被処理物品Wの薬液槽6への出し入れ、搬入・搬出は図示していないロボットを使用して行うようになっている。
筺体1には上部1Aからケミカル成分等の有害物質をほとんど含まない空気(浄化循環空気)A1が供給され、その循環空気A1は微粒子フィルター8を通って微粒子を除去されたあと、ダウンフロー気流A2となり、さらに薬液槽6周辺でケミカル成分等の有害物質を含んだ有害物質含有空気となるが、同有害物質含有空気A3は空気浄化ユニットU2を通ってケミカル成分等の有害物質を除去され、さらに温湿度制御装置Tで必要とされる温度と湿度を与えられたあと、ファン(循環ファン)25により浄化循環空気A1として筺体1内に循環供給される。
この実施例では、この一連の空気循環径路を空気循環ライン60という。この空気循環ライン60の途中で、筺体1の底部1Bと空気浄化ユニットU2の間には開度調節可能なバルブ(排気バルブ)V1が設けられており、この排気バルブV1が開かれたときには有害物質含有空気A3の一部(排気)A4がファン(排気ファン)26により排気ライン61から排出されるようになっている。
また、空気循環ライン60の途中で、空気浄化ユニットU2と温湿度制御装置Tの間にも開度調節可能なバルブ(給気バルブ)V2が設けられており、この給気バルブV2が開かれたときには、給気ライン62からクリーンルームR内の清浄な空気(給気)A5が空気循環ライン60に供給されるようになっている。図1及び図2において符号Sは筺体1内のケミカル成分の濃度を測定する濃度センサ(特許請求の範囲中の「濃度変化検知手段」に該当する)、Mは筺体1内でロボット等から発生する微粒子状有害物質(パーティクル)を測定するパーティクルモニタ、Dは排気バルブV1及び給気バルブV2の開閉、循環ファン25及び排気ファン26の回転等を制御するコントローラ(特許請求の範囲中の「空気循環制御手段」に該当する)を示している。なお、給気バルブV2の位置は、図示の実施例に限定されず、空気浄化ユニットU2の前でもよく、また、循環ファン25の位置も図示の位置に限定されないものとする。
続いて、図1及び図2に示す実施例の処理装置における循環空気の制御方法について図3に示す制御サイクル説明図を併用して説明すると、図1及び図2に示す実施例では、薬液槽6の蓋体7を開いて(図1)、薬液槽(ケミカル成分発生源)6に対して基板(被処理物品)Wを出し入れするのに要する時間(基板搬送時間)を20秒とし、薬液槽6の蓋体7を閉じて(図2)、薬液槽6内で基板Wを薬液処理するのに要する時間(基板処理時間)を120秒としており、両者を合わせた1サイクルの時間は140秒である。
図1及び図2に示す実施例の処理装置では、物品処理ユニットU1内でのケミカル成分濃度の許容上限値を1ppbとしており、空気浄化ユニットU2にその許容上限値に見合った空気浄化性能を付与している(この実施例では、ケミカル成分除去率を95%としている)。
また、この実施例の処理装置では、薬液槽6の蓋体7の開放時すなわち、基板搬送時間中(図1)には、薬液槽6から200μg/min程度のケミカル成分Gが筺体1内に放出され、薬液槽6の蓋体7の閉鎖時、すなわち基板処理時間中(図2)には、薬液槽6から20μg/min程度のケミカル成分Gが放出される。その結果、基板搬送時間中(20秒:図1)においては、筺体1内の上部領域1Cにおけるケミカル成分濃度は1μg/m3、筺体1内の下部側領域1Dにおけるケミカル成分濃度は21μg/m3程度となり、一方、基板処理時間中(120秒:図2)においては、筺体1内の上部領域1Cにおけるケミカル成分濃度は0.1μg/m3程度、筺体1内の下部側領域1Dにおけるケミカル成分濃度は2.1μg/m3程度となる。
図示の実施例では、上記操業条件に合わせて、浄化循環空気A1の全風量を10m3/min、基板搬送時の排気A4の風量を5m3/min、給気A5の風量を5m3/minとしている(基板処理時は、それぞれ0m3/min)。このため、1サイクル(140秒)中の平均排気量は0.71m3/minとなり、全量排気(10m3/min)の場合の7.1%程度となる。
上記実施例のような制御方式とした場合には、装置内の環境を「完全排気式処理装置」の場合と同程度に維持しつつ、排気排出量の低減による排出動力費及びクリーンルーム内空調費の削減がはかれるものである。
なお、図示の処理装置においては、物品処理ユニットU1内での基板搬送や、蓋体開閉のためのロボットが装備されている。そして当該ロボットからは微粒子状有害物質(パーティクル)が発生するが、そのようなパーティクルが基板Wに付着するのを防止するために、物品処理ユニットU1内における空気流速(換言すれば循環風量)を一定許容値範囲(たとえば、0.2〜0.5m/sec)に抑制してパーティクル飛散を防止するようにしている。
上記のように、図示実施例の処理装置においては、1サイクルの基板処理サイクルの中でも筺体1内におけるケミカル成分発生条件が異なるため、図示の処理装置においては本願発明の技術思想を応用して次のように空気送風状態を制御するようにしている。
すなわち、図示の実施例の処理装置では、物品処理ユニットU1内での許容最大風速を考慮して物品処理ユニットU1へ供給される浄化循環風量(A1)を10m3/min程度としている。
物品処理ユニットU1内のケミカル成分濃度はケミカル成分濃度センサSにより、また、パーティクル発生量はパーティクルモニタMにより検出されてそれぞれコントローラDに入力されるが、コントローラDは、これらの検出値に応じて排気バルブV1、給気バルブV2の開閉(及び開度)を制御し、さらに循環ファン25、排気ファン26の回転数を制御する。
コントローラDは、ケミカル成分濃度センサSの検知による物品処理ユニットU1内のケミカル成分濃度が上昇すれば、排気バルブV1を開いて(又は開度を大きくして)有害物質含有空気A3の一部(排気)A4を空気循環ライン60外へ排出し、それとともに給気バルブV2を開いて(又は開度を大きくして)前記排気A4に見合うだけのクリーンルーム内の清浄空気A5を空気循環ライン60に補給する。一方、コントローラDは、上記と逆の場合、すなわち、ケミカル成分濃度センサSの検知による物品処理ユニットU1内のケミカル成分濃度が下降すれば、排気バルブV1を閉じて(又は開度を小さくして)排気A4の排出を中止し(又は排気量を減少させ)、それとともに給気バルブV2を閉じて(又は開度を小さくして)空気循環ライン60への清浄空気A5の補給を中止(又は補給
量を減少)する。
さらに、何らかの原因で物品処理ユニットU1内のケミカル成分濃度が急上昇した場合には、排気バルブV1と給気バルブV2を最大開度まで開いて排気A4の量を最大にする。ただし、上記いずれの場合においても、パーティクルモニタMにより検出されるパーティクル量に応じて、物品処理ユニットU1内における風速が予じめ設定している許容値範囲にあるように循環ファン25及び排気ファン26の回転数を制御する。
続いて本願発明の処理装置を構成する全ての各種構成要素(物品処理ユニットU1、空気浄化ユニットU2及びそれらの各ユニットU1,U2を構成するための各種機器、部材、及びそれらの各ユニットU1,U2に付設される各種機器、部材等)に関連する具体的構成例について説明する。なお、以下の説明文及び図4ないし図22の記述は、全て必要に応じて、本願の各請求項に記載される発明及びその発明の詳細な説明のための記述としても使用できるものである。
以下、本願発明の処理装置に関連する各種機器の具体的構成例について説明する。
物品処理ユニット(基板処理ユニット)U1と空気浄化ユニットU2の一体化
本願発明が対象とする循環式の処理装置は、上述のように、装置の本体部をなす物品処理ユニットU1に空気浄化ユニットU2を付設した構成を基本としているが、この空気浄化ユニットU2における有害物質除去機構としては、例えば、噴霧ノズルから噴射される噴霧に有害物質を含む汚染空気を接触させて水粒子に有害物質を吸着させて除去する噴霧式(例えば、特許文献2 参照)とか、散水ノズルから噴射される水を充填材に浸透させ、該充填材において有害物質を含む汚染空気を接触させ、水に有害物質を吸収させて除去する散水式(特許文献1 参照)とか、滴下ノズルから滴下される水を充填材に浸透させ、該充填材において有害物質を含む汚染空気を接触させ、水に有害物質を吸収させて除去する滴下式、等の直接接触式除去機構が採用されるのが通例であった。
しかし、このような直接接触式除去機構を採用した空気浄化ユニットにおいては、処理水を受けるドレンパンを備えることが必須であり、且つ該ドレンパンはその機能上、上方に開口した設置形態をとることが必要であることから、処理装置の設計時において上記空気浄化ユニットの設置形態が制約され、その設計自由度が低く、場合によっては、設置スペース上の制約から処理装置そのものの設置が困難になることも有り得る。
また、直接接触式除去機構を採用した空気浄化ユニットにおいては、ドレンパンの設置が必要であるとともに、処理水と汚染空気との適正な接触状態を確保するために比較的大きな内部スペースを必要とする、等のことから、空気浄化ユニットそのものが大型化する。そのため、この空気浄化ユニットを物品処理ユニットと一体的に形成することは構造上及び設置上において困難であり、例えば、特許文献1に示されように、個別に製作された物品処理ユニットと空気浄化ユニットを並置し且つこれら両者を複雑に屈曲したダクトで接続する構成を採用せざるを得ず、その結果、処理装置の設置自由度が阻害されるとともに、その製造に伴うイニシャルコストが高くつくという問題もあった。
一方、その他の有害物質除去機構として、ケミカルフィルタ(例えば、特許文献1 参照)を用いたものもあるが、このケミカルフィルタは低濃度のケミカル成分を捕集除去する場合に適したものであるため、除去能力維持期間(耐用年数)が短く、常時汚染空気が循環する環境下での使用には不向きである。
そこで図4〜図8に示す関連構成例では、イニシャルコスト及びランニングコストが低廉で、且つ設置自由度の高い処理装置を提供することを目的として構成されている。
すなわち、、図4〜図8の5つの関連構成例では、処理工程において有害物質を発生する処理部15と該処理部15に向けてダウンフロー気流を吹出すダウンフロー発生部16を設けた物品処理ユニットU1と、空気入口32から導入される有害物質を含む汚染空気を浄化して清浄空気を空気出口34から吹出す空気浄化ユニットU2を備えるとともに、上記物品処理ユニットU1の上記処理部15と上記空気浄化ユニットU2の空気入口32とを、また上記物品処理ユニットU1の上記ダウンフロー発生部16と上記空気浄化ユニットU2の空気出口34とを、それぞれ接続して空気循環系を構成した処理装置において、上記空気浄化ユニットU2を、気体の透過を許容し水の透過を阻止する性状をもつ多孔膜の一方側に汚染空気を、他方側に水をそれぞれ流し、多孔膜を透過する汚染空気中の有害物質を水に溶解させて除去する有害物質除去部22を備えた構成とするとともに、上記物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を一体構造物としたことを共通の構成している。
また、図5〜図7の構成例では、上記共通の構成に加えて、上記物品処理ユニットU1の上記処理部15と上記空気浄化ユニットU2の上記空気入口32と、上記物品処理ユニットU1の上記ダウンフロー発生部16と上記空気浄化ユニットU2の上記空気出口34とを、それぞれ接続ダクト27,28を介して接続した構成としている。
また、図8の構成例では、上記共通の構成に加えて、上記物品処理ユニットU1の上記ダウンフロー発生部16がその上面にファン9に臨むファン吸込口18を備えた構成であって、該ファン吸込口18と上記空気浄化ユニットU2の空気出口34とを接続ダクト29によって接続した構成としている。
また、図4〜図8の各構成例では、上記共通の構成に加えて、上記物品処理ユニットU1の上記ダウンフロー発生部16に給気する給気口11を設けるとともに、上記処理部15に外部排出路14を設けた構成としている。
また、図4,5,7の各構成例では、上記共通の構成に加えて、上記給気口11の近傍に、該給気口11から導入される給気と上記空気浄化ユニットU2側から還流される清浄空気を混合させる混合チャンバー13を設けた構成としている。
また、図4,8の構成例では、上記共通の構成に加えて、上記空気浄化ユニットU2を、上記有害物質除去部22内を空気が垂直方向に流れるように配置される構造としている。
また、図5,6の構成例では、上記共通の構成に加えて、上記空気浄化ユニットU2を、上記有害物質除去部22内を空気が水平方向に流れるように配置される構造としている。
図4〜図8の各構成例では、上記のような構成により、次のような効果が得られる。
(a)先ず図4〜図8の各構成例によれば、処理工程において有害物質を発生する処理部15と該処理部15に向けてダウンフロー気流を吹出すダウンフロー発生部16を設けた物品処理ユニットU1と、空気入口32から導入される有害物質を含む汚染空気を浄化して清浄空気を空気出口34から吹出す空気浄化ユニットU2を備えるとともに、上記物品処理ユニットU1の上記処理部15と上記空気浄化ユニットU2の空気入口32とを、また上記物品処理ユニットU1の上記ダウンフロー発生部16と上記空気浄化ユニットU2の空気出口34とを、それぞれ接続して空気循環系を構成した処理装置において、上記空気浄化ユニットU2を、気体の透過を許容し水の透過を阻止する性状をもつ多孔膜の一方側に汚染空気を、他方側に水をそれぞれ流し、多孔膜を透過する汚染空気中の有害物質を水に溶解させて除去する有害物質除去部22を備えた構成とするとともに、上記物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を一体構造物として構成しているので、
(a−1) 例えば、従来の処理装置のように、物品処理ユニットと空気浄化ユニットが別体構成であってこれら両者を複雑に屈曲した長大なダクトで接続する構成のものに比して、構造の簡略化及びコンパクト化が促進され、その結果、処理装置のイニシャルコストの低減と、占有スペースの狭小化による設置自由度の向上が図れる、
(a−2) 上記有害物質除去ユニットU2を、多孔膜の透過作用を利用した有害物質除去部22で構成したことから、例えば、有害物質除去部を噴霧式とか散水式等の直接接触式除去機構で構成した従来の処理装置のように、該有害物質除去部22の設置形態が垂直通風配置に限定されることなく、垂直通風配置でも水平通風配置でも必要に応じてその設置形態を選択可能であり、上記有害物質除去ユニットU2、更には物品処理ユニットU1も含んだ処理装置全体のレイアウトの自由度が高く、それだけ処理装置の汎用性が向上することになる。
(a−3) 上記有害物質除去ユニットU2を、多孔膜の透過作用を利用した有害物質除去部22で構成したことから、例えば、有害物質除去部を噴霧式とか散水式等の湿式除去機構で構成した従来の処理装置のように、ドレンパンを付設する必要が無く、また処理水と汚染空気との適正な接触状態を得るための大きな内部スペースを確保する必要がないことから、上記有害物質除去ユニットU2の構造の簡略化及びそのコンパクト化が促進され、処理装置全体としてのイニシャルコストの低減が図れるとともに、その設置自由度の更なる向上が期待できる。
(b)また、図5,6,7の各構成例の場合は、上記物品処理ユニットU1の上記有害物質発生部15と上記空気浄化ユニットU2の上記排気導入口32と、上記物品処理ユニットU1の上記ダウンフロー発生部16と上記空気浄化ユニットU2の上記空気出口34とを、それぞれ接続ダクト27,28を介して接続しているので、上記接続ダクト27,28の形状変更のみによって、上記物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を一体構造物として形成したことによるコンパクト化という利点を確保しつつ、処理装置の設置形態の自由度をさらに高めることができる。
(c)また、図8の構成例の場合は、上記物品処理ユニットU1の上記ダウンフロー発生部16が上記ファン9に臨んでファン吸込口18を備えた構成、即ち、従来の完全排気式の処理装置におけるダウンフロー発生部16の構成をもつものにおいて、該ファン吸込口18と上記空気浄化ユニットU2の空気出口34とを接続ダクト29によって接続しているので、例えば、完全排気式の処理装置に上記有害物質除去ユニットU2を付設することで、容易に完全循環式あるいは一部循環式の処理装置とすることができ、既存設備の高機能化を実現できる。
(d)また、図4〜図8の各構成例の場合では、上記物品処理ユニットU1の上記ダウンフロー発生部16に給気する給気口11を設ける一方、上記有害物質発生部15に外部排出路14を設けているので、即ち、処理装置を一部循環式に構成したので、上記給気口11から導入される給気と上記有害物質除去ユニットU2側から還流される清浄空気の混合空気が上記ダウンフロー発生部16にダウンフロー気流として吹出されることから、例えば、給気の供給がない完全循環式の場合に比してダウンフロー気流中の有害物質濃度が低く、またこのダウンフロー気流に上記処理部15から発生した有害物質が含まれた汚染空気の一部は上記外部排出路14から外部に排出されるので、上記有害物質除去ユニットU2側に導入される汚染空気の有害物質濃度は低く抑えられ、その結果、該空気浄化ユニットU2における浄化負担の軽減が可能となる。
(e)また、図4,5,7の各構成例の場合は、上記給気口11の近傍に、該給気口11から導入される外気と上記空気浄化ユニットU2側から還流される清浄空気を混合させる混合チャンバー13を設けているので、該混合チャンバー13において上記給気と微少ながらも有害物質を含んだ上記清浄空気とが効率よく混合され、上記ダウンフロー発生部16からのダウンフロー気流においては有害物質濃度が可及的に均等化され、その結果、上記有害物質除去ユニットU2側に導入される汚染空気における有害物質濃度が均等化される。
さらに、図4〜図8の各構成例のものは、一部循環式の処理装置であることから、例えば、完全循環式の処理装置の場合に比して、上記有害物質除去ユニットU2における有害物質の除去率を比較的低く設定することができ、その結果、上記有害物質除去ユニットU2の構造の簡略化、小型化、及び低性能化が可能であって、それだけ処理装置全体としてのイニシャルコストの更なる低減が図れる。
(f)また、図4,5,8の各構成例の場合は、上記空気浄化ユニットU2を、上記有害物質除去装置22内を空気が垂直方向に流れるように配置される構造としているので、水平方向よりも垂直方向にスペース的な余裕がある場所に設置するに好適な処理装置を得ることができる。
(g)また、図6の構成例の場合は、上記空気浄化ユニットU2を、上記有害物質除去装置22内を空気が水平方向に流れるように配置される構造としているので、垂直方向よりも水平方向にスペース的な余裕がある場所に設置するに好適な処理装置を得ることができる。
以下、図4〜図8の各関連構成例のさらに詳細な具体的態様について具体的に説明する。
詳細な具体的態様例1
図4には、詳細な具体的態様例1として、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置Z1を示している。
上記処理装置Z1は、次述する物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を備えて構成されるものであって、これら二つのユニットを一体化した一体構造物とされ、恒温恒湿に環境調整されたクリーンルーム内に設置される。
「物品処理ユニットU1の構成」
上記物品処理ユニットU1は、閉鎖空間をもつ筐体1を備える。この筐体1は、その内部空間を、上部側に位置し且つ開口37を備えた隔壁35と下部側に位置し且つ多数の通孔38を備えた隔壁36とによって上下方向に三つに区画して、上下方向中央に位置する処理室2と、該処理室2の上側に位置する給気室3と、上記処理室2の下側に位置する排気室4を形成している。そして、上記処理室2側には次述の処理部15が、上記給気室3側には次述のダウンフロー発生部16が、それぞれ設けられている。
上記処理部15は、上記隔壁36の略中央位置に、その開口部を上記処理室2に臨ませて固定配置された薬液槽6を備えて構成される。この薬液槽6内には、基板Wの洗浄処理に使用される薬液Lが所定量貯留されている。そして、上記基板Wの洗浄処理時には、上記薬液L内に上記基板Wが、図示しない作業手段(ロボット)によって浸漬される。尚、上記薬液槽6の底部側は、上記排気室4内に突出している。
上記ダウンフロー発生部16は、上記処理部15側に向けてダウンフロー気流A2を吹出すもので、上記隔壁35の上記開口37に取り付けた微粒子フィルター8と、該微粒子フィルター8に対向するようにして上記給気室3内に配置したファン9を備えて構成される。
また、上記筐体1の上記給気室3の上側隅部の上面側にはプレフィルター12を備えた給気口11が、また該上側隅部分の側面側には次述の空気浄化ユニットU2が接続される還流口10が、それぞれ設けられている。さらに、上記筐体1の上記排気室4の底面側には、外部排出路14が接続されている。
「空気浄化ユニットU2の構成」
上記有害物質除去ユニットU2は、縦長の閉鎖空間をもつ筐体21内に、次述の有害物質除去部22と循環ファン25を、該有害物質除去部22の上側に上記循環ファン25が位置するように配置して構成される。そして、上記筐体21の下端部には空気入口32が、上端部には空気出口34が、それぞれ設けられている。
ここで、上記有害物質除去ユニットU2の具体的な構成を、図9を参照して説明する。上記有害物質除去ユニットU2は、上述のように、縦長の筐体21内に上記有害物質除去部22と循環ファン25を配置して構成されるものであるが、この詳細な具体的態様例1においては上記有害物質除去部22の構成に最大の特徴を有している。
即ち、この詳細な具体的態様例1においては、上記有害物質除去部22を、気体の透過を許容し水の透過を阻止する性状をもつ多孔膜を用いて構成している。具体的には、多孔膜で構成された扁平筒状の扁平筒状素子(図示省略)を所定間隔で積層してなる枠状の多孔膜エレメント23を所定枚数積層し、該各扁平筒状素子内の空間を水流路(図示省略)とし、該各扁平筒状素子間の対向空間及び各多孔膜エレメント23,23間の対向空間をそれぞれ空気流路(図示省略)とするとともに、各多孔膜エレメント23,23,・・の側部に水循環部24を配置して構成される。尚、上記空気流路は上記筐体21の内部空間(即ち、汚染空気の流路)に連通し、上記水流路は上記水循環部24に連通している。
そして、上記筐体21の空気入口32から導入される有害物質(ガス成分)を含んだ汚染空気を上記空気流路に順次流す一方、上記水流路に上記水循環部24側から水を流すと、上記汚染空気が上記空気流路内を流れる間に該汚染空気に含まれている有害物質が上記多孔膜を上記空気流路側から上記水流路側へ透過し、該水流路内を流れる水に溶解され、これによって、汚染空気の清浄化が図られものである。従って、上記有害物質除去部22を通過して上記筐体21の上記空気出口34から送出される空気は有害物質濃度の極めて低い比較的清浄な空気とされる。
尚、上記水循環部24には、水流入路45と水流出路46が接続されており、該水流入路45から上記水循環部24に流入する清浄な水は、該水循環部24を流通する間に有害物質を溶解し、汚染水として上記水流出路46から外部へ排出される。
このように、上記有害物質除去ユニットU2の有害物質除去部22を多孔膜の透過作用を利用した構成とすれば、該有害物質除去部22に供給される汚染空気と水は共に閉鎖された流路内を流れることから、上記有害物質除去ユニットU2の配置形態が重力方向によって制約されることがない。このため、図4及び図9に示すように、上記有害物質除去ユニットU2を垂直通風配置(即ち、上記各孔膜エレメント23が垂直方向に積層された配置構造)としたり、図10に示すように水平通風配置(即ち、上記各孔膜エレメント23が水平方向に積層された配置構造)とする等、該空気浄化ユニットU2の設置形体を必要に応じて任意に設定することができる。
再び、図4に戻って、上述の如く構造された上記有害物質除去ユニットU2は、上記物品処理ユニットU1と一体化され、一体物としての処理装置Z1を構成する。即ち、上記物品処理ユニットU1の上記空気出口31と上記有害物質除去ユニットU2の上記空気入口32を、また、上記物品処理ユニットU1の上記還流口10と上記有害物質除去ユニットU2の上記空気出口34を、それぞれ接続し、これら物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2の間に空気の循環系を構成する。
尚、上記有害物質除去ユニットU2の上記空気出口34と上記物品処理ユニットU1側の上記給気口11とは近接状態で直交方向に指向している。従って、上記給気口11からの給気A6と上記空気出口34からの還流空気A1は、上記給気室3に流入した際に衝突するが、この衝突による混合作用をさらに促進させるために、この詳細な具体的態様例1では上記空気出口34の下側縁部に略水平に向けてバファ壁41を設け、該バファ壁41の上側部位に混合チャンバー13を形成している。
「処理装置Z1の作動等」
続いて、処理装置Z1の作動等について説明する。
上記物品処理ユニットU1において上記基板Wの洗浄処理を行なう場合、上記ダウンフロー発生部16の上記ファン9を運転し、上記給気室3側の空気を上記処理室2内の上記薬液槽6側に向けてダウンフロー気流A2として吹出させるが、この場合、吹出空気を上記微粒子フィルター8に通すことで、吸入空気中に混入している微粒子が上記微粒子フィルター8において捕集除去され、微粒子が殆ど混入していない清浄な空気がダウンフロー気流A2として上記薬液槽6側へ吹出される。
また、この際、上記有害物質除去ユニットU2も運転され、上記循環ファン25から吹出される清浄な空気は、還流空気A1として上記還流口10から上記物品処理ユニットU1の上記給気室3側に導入される。一方、上記給気口11からは、クリーンルーム内の空気がプレフィルター12を通って上記給気室3側に給気A6として導入される。そして、この還流空気A1と給気A6は、上記給気室3に導入後、上記混合チャンバー13において混合され、ダウンフロー用空気として上記ファン9側に吸入される。
一方、上記処理部15においては、上記薬液槽6内の薬液Lに基板Wを浸漬させて所要の洗浄処理が行なわれるが、この際、上記薬液Lから蒸発した有害物質(ケミカル成分)Gが、上記ダウンフロー気流A2に混入し、有害物質Gを高濃度に含む汚染空気A3が生成される。この汚染空気A3は、上記隔壁36の通孔38を通って上記処理室2側から上記排気室4側へ流入する。
そして、上記汚染空気A3の一部(A4)は、上記外部排出路14からそのまま外部へ排出される。尚、この外部へ排出された汚染空気A4は、図示しない処理手段によって有害物質が除去され、清浄な空気として大気に放出される。
これに対して、上記汚染空気A3の他の一部は、上記排気室4から上記有害物質除去ユニットU2側に導入される。この空気浄化ユニットU2側に導入された汚染空気A3は、上記有害物質除去部22の各多孔膜エレメント23,23,・・を通過することで、これに含まれた有害物質Gが該有害物質除去部22内を流れる水側に溶解除去され、有害物質濃度の極めて低い清浄空気とされ、上記循環ファン25によって上記物品処理ユニットU1の混合チャンバー13側に還流空気A1として還流される。そして、この還流空気A1が上記給気口11からの給気A6と混合されて、上記ファン9によって上記薬液槽6側へダウンフロー気流A2として吹出されるものである。
尚、上記給気口11からの給気量と、上記外部排出路14からの排出量の関係は、排出量が僅かに給気量を上回るように設定されており、係る設定によって上記処理室2の内圧が常時負圧側に維持され、有害物質を含んだ汚染空気A3がクリーンルーム内へ漏洩するのが防止されている。
以上のように構成され且つ運転される上記処理装置Z1においては、以下のような作用効果が得られる。
即ち、この詳細な具体的態様例1の処理装置Z1では、上記空気浄化ユニットU2を多孔膜式の有害物質除去部22を備えた構成とするとともに、上記物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を一体構造物として構成している。この結果、
(イ) 例えば、従来の処理装置のように、物品処理ユニットと空気浄化ユニットが別体構成であってこれら両者を複雑に屈曲した長大なダクトで接続する構成のものに比して、構造の簡略化及びコンパクト化が促進され、延いては、処理装置Z1のイニシャルコストの低減と、占有スペースの狭小化による設置自由度の向上を図ることができる、
(ロ) 上記有害物質除去ユニットU2を多孔膜式の有害物質除去部22で構成したことから、例えば、有害物質除去部を噴霧式とか散水式等の直接接触式除去機構で構成した従来の処理装置のように、該有害物質除去部22の設置形態が垂直通風配置に限定されることなく、垂直通風配置でも水平通風配置でも必要に応じてその設置形態を設定可能であり、上記有害物質除去ユニットU2、更には物品処理ユニットU1も含んだ処理装置Z1全体のレイアウトの自由度が向上し、延いては、処理装置Z1の汎用性が向上する、
(ハ) 有害物質除去部を噴霧式とか散水式等の直接接触式除去機構で構成した従来の処理装置のように、ドレンパンを付設する必要が無く、また処理水と有害雰囲気との適正な接触状態を得るための大きな内部スペースを確保する必要がないことから、上記有害物質除去ユニットU2の構造の簡略化及びそのコンパクト化が促進され、処理装置Z1全体としてのイニシャルコストの低減が図れるとともに、その設置自由度の更なる向上が期待できる、等の作用効果が得られる。
さらに、この詳細な具体的態様例1の処理装置Z1では、上記物品処理ユニットU1の上記ダウンフロー発生部16に給気口11を設ける一方、上記有害物質発生部15に外部排出路14を設けて一部循環式の処理装置Z1を構成しているので、上記給気口11から導入される給気と上記有害物質除去ユニットU2側から還流される清浄空気との混合空気が上記ダウンフロー発生部16にダウンフロー空気として吹出されることから、例えば、給気の供給がない完全循環式の場合に比してダウンフロー気流中の有害物質濃度が低く、またこのダウンフロー気流に上記処理部15から発生した有害物質が含まれた排気の一部は上記外部排出路14から外部に排出されるので、上記有害物質除去ユニットU2側に導入される排気の有害物質濃度は低く抑えられ、その結果、該空気浄化ユニットU2における浄化負担の軽減が可能となる。
また、一部循環式の処理装置Z1であることから、例えば、完全循環式の処理装置の場合に比して、上記有害物質除去ユニットU2における有害物質の除去率を比較的低く設定することができ、その結果、上記有害物質除去ユニットU2の構造の簡略化、小型化、及び低性能化が可能であって、それだけ処理装置Z1全体としてのイニシャルコストの低減が図れる。
一方、この詳細な具体的態様例1の処理装置Z1では、上記外気導入口11の近傍に、該外気導入口11から導入される外気と上記空気浄化ユニットU2側から還流される清浄空気を混合させる混合チャンバー13を設けているので、該混合チャンバー13において上記給気と微少ながらも有害物質を含んだ上記清浄空気とが効率よく混合され、上記ダウンフロー発生部16からのダウンフロー気流においては有害物質濃度が可及的に均等化され、その結果、上記有害物質除去ユニットU2側に導入される排気における有害物質濃度が均等化され、それだけ多孔膜における有害物質除去性能が高められることになる。
さらに、この詳細な具体的態様例1の処理装置Z1では、上記空気浄化ユニットU2を、上記有害物質除去装置22内を空気が垂直方向に流れるように配置される垂直通風配置構造としているので、水平方向よりも垂直方向にスペース的な余裕がある場所に設置するに好適な処理装置を得ることができる。
尚、この詳細な具体的態様例1では、上記処理装置Z1を一部循環式構造としているが、この処理装置Z1において、上記物品処理ユニットU1側の上記給気口11と上記外部排出路14を除去することで、該処理装置Z1を完全循環式構造とすることができる。
詳細な具体的態様例2
図5には、詳細な具体的態様例2として、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置Z2を示している。
この詳細な具体的態様例2の処理装置Z2は、上記具体的態様例1に係る処理装置Z1と基本構成を同じにするものであって、これと異なる点は、上記詳細な具体的態様例1においては上記物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を完全に一体化していたのに対して、この詳細な具体的態様例2においては、上記物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を短いダクトを介して接続して一体化した点である。即ち、この詳細な具体的態様例2の処理装置Z2では、上記物品処理ユニットU1の上記筐体1に設けた上記還流口10及び上記空気出口34と、上記有害物質除去ユニットU2の上記筐体21に設けた上記空気入口32及び上記空気出口34とを、接続ダクト27及び接続ダクト28で接続して、上記物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2の間に空気の循環系を構成したものである。
従って、この詳細な具体的態様例2の処理装置Z2においては、上記具体的態様例1の処理装置Z1において得られたと同様の作用効果が得られることは勿論であるが、さらにこれに加えて、上記接続ダクト27,28の形状変更のみによって、上記物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を一体構造物として形成したことによるコンパクト化という利点を確保しつつ、処理装置の設置形態の自由度をさらに高めることができるという特有の利点がある。
また、この詳細な具体的態様例2では、上記物品処理ユニットU1側の上記還流口10に対して上記接続ダクト28を略接続ダクト28を略水平方向から接続した関係上、上記給気口11の上記還流口10から遠い側の縁部に縦壁状のバファ壁42を設け、該バファ壁42の内側部分に上記混合チャンバー13を形成している。
尚、上記以外の構成要素及び作用効果は上記具体的態様例1の処理装置Z1と同様であるので、図5の各構成要素に、上記詳細な具体的態様例1の各構成要素に対応させて同一の符号を付し、該詳細な具体的態様例2の該当説明を援用することでここでの説明を省略する。
また、この詳細な具体的態様例2では、上記処理装置Z2を一部循環式構造としているが、この処理装置Z2において、上記物品処理ユニットU1側の上記給気口11と上記外部排出路14を除去することで、該処理装置Z2を完全循環式構造とすることができる。
詳細な具体的態様例3
図6には、詳細な具体的態様例3として、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置Z3を示している。
この詳細な具体的態様例3の処理装置Z3は、上記具体的態様例1に係る処理装置Z1と基本構成を同じにするものであって、これと異なる点は、上記詳細な具体的態様例1の処理装置Z1においては上記有害物質除去ユニットU2を垂直通風の配置構造とし、且つこれを物品処理ユニットU1の側部に並置していたのに対して、この詳細な具体的態様例3の処理装置Z3では上記有害物質除去ユニットU2を水平通風の配置構造とし、且つこれを上記物品処理ユニットU1の天面上に設置した点である。
即ち、この詳細な具体的態様例3では、上記有害物質除去ユニットU2を、図6及び図10に示すように、水平方向に長い形体をもつ筐体21内に上記有害物質除去部22と循環ファン25を配置して構成し、これを上記物品処理ユニットU1の天面上に載置する一方、上記物品処理ユニットU1の上記空気出口31と上記有害物質除去ユニットU2の上記空気入口32を接続ダクト27で接続するとともに、上記物品処理ユニットU1の上記筐体1の上面に設けた上記還流口10と上記有害物質除去ユニットU2の上記筐体21の下面に設けた上記空気出口34を直接接続したものである。
そして、水平通風の配置構造をもつ上記有害物質除去ユニットU2側から還流される還流空気A1と上記給気口11から導入される給気A6を上記給気室3内において混合させ、この混合空気を上記ファン9によって上記微粒子フィルター8を通して上記薬液槽6側へダウンフロー気流A2として吹出すようにしている。
従って、この詳細な具体的態様例3の処理装置Z3においては、上記具体的態様例1の処理装置Z1において得られたと同様の作用効果が得られることは勿論であるが、さらにこれに加えて、上記有害物質除去ユニットU2が上記物品処理ユニットU1の上側に配置される形態であることから、水平方向のスペースが制約され、垂直方向のスペースに余裕があるような設置場所に設置するに好適な処理装置を提供できる。
尚、上記以外の構成要素及び作用効果は上記詳細な具体的態様例1の処理装置Z1と同様であるので、図6の各構成要素に、上記詳細な具体的態様例1の各構成要素に対応させて同一の符号を付し、該具体的態様例1の該当説明を援用することでここでの説明を省略する。
また、この詳細な具体的態様例3では、上記処理装置Z3を一部循環式構造としているが、この処理装置Z3において、上記物品処理ユニットU1側の上記給気口11と上記外部排出路14を除去することで、該処理装置Z3を完全循環式構造とすることができる。
詳細な具体的態様例4
図7には、詳細な具体的態様例4として、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置Z4を示している。
この詳細な具体的態様例4の処理装置Z4は、上記具体的態様例2に係る処理装置Z2と基本構成を同じにするものであって、これと異なる点は、上記詳細な具体的態様例2の処理装置Z2においては上記有害物質除去ユニットU2を垂直通風の配置構造とし、これを上記物品処理ユニットU1の側方に設置するとともに、これら物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2とを接続ダクト27,28を介して接続し、これらを一体化していたのに対して、この詳細な具体的態様例4の処理装置Z4では、上記有害物質除去ユニットU2を水平通風の配置構造とし、これを上記物品処理ユニットU1の側方に設置するとともに、これら物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を接続ダクト27,28を介して接続し、これらを一体化した点である。尚、上記有害物質除去ユニットU2の具体的構造は、図10を参照して既述した通りである。
そして、水平通風の配置構造をもつ上記有害物質除去ユニットU2側から還流される還流空気A1と上記給気口11から導入される給気A6を上記給気室3内において混合させ、この混合空気を上記ファン9によって上記微粒子フィルター8を通して上記薬液槽6側へダウンフロー気流A2として吹出すようにしている。
従って、この詳細な具体的態様例4の処理装置Z4においては、上記具体的態様例2の処理装置Z2において得られたと同様の作用効果が得られることは勿論であるが、さらにこれに加えて、上記有害物質除去ユニットU2が上記物品処理ユニットU1の側方に配置される形態であることから、垂直方向のスペースが制約され、水平方向のスペースに余裕があるような設置場所に設置するに好適な処理装置を提供できる。
尚、上記以外の構成要素及び作用効果は上記詳細な具体的態様例2の処理装置Z2と同様であるので、図7の各構成要素に、上記具体的態様例2の各構成要素に対応させて同一の符号を付し、該具体的態様例2の該当説明を援用することでここでの説明を省略する。
また、この詳細な具体的態様例4では、上記処理装置Z4を一部循環式構造としているが、この処理装置Z4において、上記物品処理ユニットU1側の上記給気口11と上記外部排出路14を除去することで、該処理装置Z4を完全循環式構造とすることができる。
詳細な具体的態様例5
図8には、詳細な具体的態様例5として、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置Z5を示している。
この詳細な具体的態様例5の処理装置Z5は、既存の完全排気式処理装置を、一部循環式処理装置に改変した構成をもつものであって、上記各詳細な具体的態様例1〜4のものと同様に、物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を一体化して構成されるものである。
上記物品処理ユニットU1は、上記具体的態様例1に係る処理装置Z1の上記物品処理ユニットU1と基本構造を同じにするものであって、これと異なる点は、上記具体的態様例1における上記物品処理ユニットU1では上記筐体1の上面の側部に上記給気口11を設けていたのに対して、この詳細な具体的態様例5の物品処理ユニットU1ではこれが完全排気式処理装置を構成するものであることから、上記筐体1の上面の上記ファン9に対向する位置に大径のファン吸込口18を設けている点である。
従って、係る構造の物品処理ユニットU1を一部循環式処理装置の物品処理ユニットU1とすべく、上記物品処理ユニットU1の側方に配置された上記有害物質除去ユニットU2の上記空気出口34と上記物品処理ユニットU1の上記ファン吸込口18とを、上記給気口11を備えた接続ダクト29で接続し、上記ファン9側に上記有害物質除去ユニットU2からの還流空気A1と上記給気口11からの給気A6をそれぞれ導入し得るようにしている。尚、上記物品処理ユニットU1の上記空気出口31と上記有害物質除去ユニットU2の上記空気入口32は、接続ダクト30によって接続されている。
そして、上記有害物質除去ユニットU2側から還流される還流空気A1と上記給気口11から導入される給気A6を上記給気室3内において混合させ、この混合空気を上記ファン吸込口18から上記ファン9側に」吸込み、上記微粒子フィルター8を通して上記薬液槽6側へダウンフロー気流A2として吹出すようにしている。
従って、この詳細な具体的態様例5の処理装置Z5においては、上記具体的態様例1の処理装置Z1おいて得られたと同様の作用効果が得られることは勿論であるが、さらにこれに加えて、完全排気式の処理装置に上記有害物質除去ユニットU2を付設することで、完全循環式あるいは一部循環式の処理装置とすることができ、既存設備の高機能化を容易に実現することができるものである。
尚、上記以外の構成要素及び作用効果は上記詳細な具体的態様例1の処理装置Z1と同様であるので、図5の各構成要素に、上記具体的態様例1の各構成要素に対応させて同一の符号を付し、該詳細な具体的態様例1の該当説明を援用することでここでの説明を省略する。
また、この詳細な具体的態様例5では、上記処理装置Z5を一部循環式構造としているが、この処理装置Z5において、上記物品処理ユニットU1側の上記給気口11と上記外部排出路14を除去することで、該処理装置Z5を完全循環式構造とすることができる。
さらに、上記各詳細な具体的態様例1〜4では、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置を例にとって説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、例えば、基板等の塗布装置等の有害物質の発生を伴う処理装置に広く適用できるものである。
空気循環系に対する腐食対策
本願発明が対象とする処理装置は、それが、もし「完全排気式」のものであるならば、薬液槽側において発生した有害物質を含む汚染空気を排気としてその全量を外部へ排出するとともに、この排気量に見合う量の清浄空気を薬液槽側に給気する構成であることから、上記汚染空気に含まれた有害物質による空気循環系の腐食は殆ど問題とならない。
しかし、循環式の処理装置においては、これが「完全循環式」であっても「一部循環式」であっても、汚染空気に含まれた有害物質による空気循環系の腐食が問題となる。
即ち、「完全循環式」の処理装置においては、空気浄化ユニットにおける有害物質除去率を略100%に設定するため、空気浄化ユニット側から物品処理ユニット側へ還流される還流空気には有害物質は殆ど含まれていないものの、該物品処理ユニットの薬液槽側において発生した有害物質を含む汚染空気はそのまま空気浄化ユニット側へ導入されて浄化処理がなされるため、該空気浄化ユニットより空気上流側の空気循環系に存在する部位及び部材、及び該空気浄化ユニットの内部においては、この汚染空気に含まれた有害物質による腐食が発生し、装置の耐久性が低下し、装置運転上の信頼性が損なわれることが懸念される。
また、「一部循環式」の処理装置においては、空気浄化ユニットにおける有害物質除去率を100%よりも低く設定するため、該空気浄化ユニットから物品処理ユニット側へ還流される空気には微小ではあるが、有害物質が存在する。このため、空気浄化ユニットより空気上流側の空気循環系に存在する部位及び部材、及び該空気浄化ユニットの内部のみならず、該空気浄化ユニットの下流側の空気循環系存在する部位及び部材においても、この汚染空気に含まれた有害物質による腐食が発生し、装置の耐久性が低下し、装置運転上の信頼性が損なわれることが懸念される。
しかるに、このような循環式の処理装置の腐食対策について有効な提案がされていないのが現状である。
そこで図11〜図17の各関連構成例では、循環式の処理装置において、装置の耐食性を高め、運転上の信頼性を確保することを目的としている。
図11〜図17の各関連構成例ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
図11〜図17の各関連構成例では、処理工程において有害物質を発生する処理部15と該処理部15に向けてダウンフロー気流を吹出すダウンフロー発生部16を設けた物品処理ユニットU1と、上記物品処理ユニットU1の上記処理部15内の有害物質を含む汚染空気を浄化して清浄な還流空気としてこれを上記ダウンフロー発生部16へ還流させる空気浄化ユニットU2を備えた処理装置において、上記物品処理ユニットU1と上記空気浄化ユニットU2間の空気循環系に存在する部位及び部材を耐薬品性及び耐腐食性を備えた構成としたことを共通の構成としている。
また、同各構成例では、上記ダウンフロー発生部16へ清浄空気を給気する給気手段と、上記処理部15内の汚染空気の一部を外部へ排気する排気手段を備えている。
また、図11〜図17の各構成例では、上記構成に加えて、空気循環系に存在する部位が、上記物品処理ユニットU1と上記有害物質除去ユニットU2の外壁をそれぞれ構成する筐体1、21及びこれらの間を接続する接続ダクト27,28であって、該筐体1、21及び接続ダクト27,28を樹脂材で構成し、又は金属材の表面に耐薬品性及び耐腐食性素材をコーテイングした構成としている。
また、図11〜図17の各構成例では、上記構成に加えて、空気循環系に存在する部材が、上記ダウンフロー発生部16に設けられる微粒子フィルター8であって、該微粒子フィルター8をPTFE製としている。
また、上記各構成例では、上記構成に加えて、空気循環系に存在する部材が、上記有害物質除去ユニットU2に設けられるファン25であって、該ファン25は、図18に示すように、ファンケーシング25A及びファンロータ25Bを樹脂材で構成し、且つ金属部分25Cには耐薬品性及び耐腐食性素材をコーテイングするとともに、ファンモータ19を上記筐体21の外部に配置している。
また、図11の構成例では、上記構成に加えて、空気循環系に存在する部材が、上記ダウンフロー発生部16に設けられるファン9であって、該ファン9は、翼車9Aを樹脂製とするとともに、ファンモータ9Bを耐薬品性及び耐腐食性素材をコーテイングしたケーシングをもつ全閉式としている。
また、図11〜図17の各構成例では、上記構成に加えて、空気循環系に存在する部材が、上記有害物質除去ユニットU2に設けられた有害物質除去部22であって、該有害物質除去部22を耐薬品性及び耐腐食性を備えた構成としている。
また、図11,16,17の各構成例では、上記構成に加えて、上記有害物質除去部22が、気体の透過を許容し水の透過を阻止する性状をもつ多孔膜を備えた多孔膜エレメント23で構成され、且つ該多孔膜がPTFE製又は疎水性多孔膜で構成されている。
また、図11〜図17の各構成例では、上記構成に加えて、上記有害物質除去部22が、多孔膜式の除去機構、噴霧式又は散水式又は滴下式の除去機構、有害物質吸着機能をもつハニカムロータ又はケミカル成分吸着機能をもつ除去機構の何れか一つ、又はこれら複数の除去機構の組合わせで構成されている。
図11〜図17の各関連構成例に係る処理装置によれば、該処理装置のうち、有害物質を含んだ汚染空気の循環系に存在して該有害物質による腐食が懸念される部位及び部材にそれぞれ所要の腐食対策を施すことで、処理装置全体としての耐食性能が向上し、装置運転上の信頼性が確保されるものである。そして、係る効果は、一部循環式の処理装置でも、完全循環式の処理装置においても同様に得られるものである。
以下、図11〜図17の各関連構成例のさらに詳細な具体的態様例(6〜12)について具体的に説明する。
詳細な具体的態様例6
図11には、詳細な具体的態様例6として、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置Z6を示している。
上記処理装置Z6は、次述する物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を備え、上記物品処理ユニットU1で発生した汚染空気を上記有害物質除去ユニットU2で浄化して清浄空気として上記物品処理ユニットU1側へ還流させるとともに、上記物品処理ユニットU1側への給気を行いつつ、該物品処理ユニットU1内の汚染空気の一部を外部へ排気するようにした一部循環式の処理装置であって、恒温恒湿に環境調整されたクリーンルーム内に設置される。
「物品処理ユニットU1の構成」
上記物品処理ユニットU1は、閉鎖空間をもつ筐体1を備える。この筐体1は、その内部空間を、上部側に位置し且つ開口37を備えた隔壁35と下部側に位置し且つ多数の通孔38を備えた隔壁36とによって上下方向に三つに区画して、上下方向中央に位置する処理室2と、該処理室2の上側に位置する給気室3と、上記処理室2の下側に位置する排気室4を形成している。そして、上記処理室2側には次述の処理部15が、上記給気室3側には次述のダウンフロー発生部16が、それぞれ設けられている。
上記処理部15は、上記隔壁36の略中央位置に、その開口部を上記処理室2に臨ませて固定配置された薬液槽6を備えて構成される。この薬液槽6内には、基板Wの洗浄処理に使用される酸やアルカリの薬液Lが所定量貯留されている。そして、上記基板Wの洗浄処理時には、上記薬液L内に上記基板Wが、図示しない作業手段(ロボット)によって浸漬される。尚、上記薬液槽6の底部側は、上記排気室4内に突出している。
上記ダウンフロー発生部16は、上記処理部15側に向けてダウンフロー気流A2を吹出すもので、上記隔壁35の上記開口37に取り付けた微粒子フィルター8と、該微粒子フィルター8に対向するようにして上記給気室3内に配置したファン9を備えて構成される。
また、上記筐体1の上記給気室3の天井面にはプレフィルター12を備えた給気口11が、また該給気室3の側壁には次述の空気浄化ユニットU2が接続される還流口10が、それぞれ設けられている。さらに、上記筐体1の上記排気室4の底面側には、外部排出路14が接続されている。
「空気浄化ユニットU2の構成」
上記有害物質除去ユニットU2は、縦長の閉鎖空間をもつ筐体21内に、次述の有害物質除去部22と循環ファン25を、該有害物質除去部22の上側に上記循環ファン25が位置するように配置して構成される。そして、上記筐体21の下端部には空気入口32が、上端部には空気出口34が、それぞれ設けられている。
上述の如く構造された上記物品処理ユニットU1と上記有害物質除去ユニットU2は、上記物品処理ユニットU1の上記空気出口31と上記有害物質除去ユニットU2の上記空気入口32を、また、上記物品処理ユニットU1の上記還流口10と上記有害物質除去ユニットU2の上記空気出口34を、それぞれ接続し、これら物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2の間に空気の循環系を構成する。
ここで、上記有害物質除去ユニットU2の具体的な構成を説明する。この詳細な具体的態様例6においては、上記有害物質除去部22を、気体の透過を許容し水の透過を阻止する性状をもつ多孔膜を用いて構成している。具体的には、多孔膜で構成された扁平筒状の扁平筒状素子(図示省略)を所定間隔で積層してなる枠状の多孔膜エレメント23を所定枚数積層し、該各扁平筒状素子内の空間を水流路(図示省略)とし、該各扁平筒状素子間の対向空間及び各多孔膜エレメント23,23間の対向空間をそれぞれ空気流路(図示省略)とするとともに、各多孔膜エレメント23,23,・・の側部に水循環部24を配置して構成される。尚、上記空気流路は上記筐体21の内部空間(即ち、汚染空気の流路)に連通し、上記水流路は上記水循環部24に連通している。
そして、上記筐体21の空気入口32から導入される有害物質(ガス成分)を含んだ汚染空気を上記空気流路に順次流す一方、上記水流路に上記水循環部24側から水を流すと、上記汚染空気が上記空気流路内を流れる間に該汚染空気に含まれている有害物質が上記多孔膜を上記空気流路側から上記水流路側へ透過し、該水流路内を流れる水に溶解され、これによって、汚染空気の清浄化が図られものである。
ところで、この詳細な具体的態様例6の処理装置Z6においては、空気浄化ユニットU2の大型化、高コスト化を回避する等の観点から、該処理装置Z6を「一部循環式」とし、上記有害物質除去部22に於ける有害物質の除去率を90〜95%に設定している。従って、上記有害物質除去部22を通過して上記筐体21の上記空気出口34から上記物品処理ユニットU1の給気室3側へ還流される還流空気A1は有害物質を低濃度に含んだものとされる。
尚、上記水循環部24には、水流入路45と水流出路46が接続されており、該水流入路45から上記水循環部24に流入する清浄な水は、該水循環部24を流通する間に有害物質を溶解し、汚染水として上記水流出路46から外部へ排出される。
「処理装置Z6の作動等」
続いて、処理装置Z6の作動等を簡単に説明する。
上記物品処理ユニットU1において上記基板Wの洗浄処理を行なう場合、上記ダウンフロー発生部16の上記ファン9を運転し、上記給気室3側の空気を上記処理室2内の上記薬液槽6側に向けてダウンフロー気流A2として吹出させるが、この場合、吹出空気を上記微粒子フィルター8に通すことで、吸入空気中に混入している微粒子が上記微粒子フィルター8において捕集除去され、微粒子が殆ど混入していない清浄な空気がダウンフロー気流A2として上記薬液槽6側へ吹出され、搬送途中の上記基板Wに空気中の浮遊部分粒子が付着して該基板Wの洗浄品質を低下させるのが未然に防止されている。
また、この際、上記有害物質除去ユニットU2も運転され、上記循環ファン25から吹出される有害物質を低濃度に含んだ還流空気A1が上記還流口10から上記物品処理ユニットU1の上記給気室3側に導入される。一方、上記給気口11からは、クリーンルーム内の空気がプレフィルター12を通って上記給気室3側に給気A6として導入される。そして、この還流空気A1と給気A6は、上記給気室3に導入後、混合され、ダウンフロー用空気として上記ファン9側に吸入される。
さらに、上記処理部15においては、上記薬液槽6内の薬液Lに基板Wを浸漬させて所要の洗浄処理が行なわれるが、この際、上記薬液Lから蒸発した有害物質Gが、上記ダウンフロー気流A2に混入し、有害物質Gを高濃度に含む汚染空気A3が生成される。この汚染空気A3は、上記隔壁36の通孔38を通って上記処理室2側から上記排気室4側へ流入する。
そして、上記汚染空気A3の一部(A4)は、上記外部排出路14からそのまま外部へ排出されるが、他の一部は、上記排気室4から上記有害物質除去ユニットU2側に導入され、該空気浄化ユニットU2の上記有害物質除去部22において、これに含まれた有害物質Gが除去され、有害物質濃度の低い清浄空気とされ、再び上記循環ファン25によって上記物品処理ユニットU1の混合チャンバー13側に還流空気A1として還流される。
ここで、この詳細な具体的態様例6では、例えば、上記ダウンフロー気流A2の流量を「10 m3/min」とした場合、上記給気口11からの給気A6の導入量を「2 m3/min」、上記外部排出路14からの上記汚染空気A3の排出量を「2 m3/min」、上記有害物質除去ユニットU2側への還流量を「8 m3/min」とするようにダウンフロー気流A2の流量に対する給気量と排出量及び還流量の比率を設定しており、係る設定によって、上記処理室2内の雰囲気は、例えば、汚染空気を全量排出するとともにこの排出量に見合うだけの給気量をクリーンルーム内から導入する「完全排気式の処理装置」の場合における有害物質濃度と殆ど変わらない程度の清浄度に維持される。
従って、この詳細な具体的態様例6のように「一部循環式処理装置」とした場合には、装置内の環境を「完全排気式処理装置」の場合と同程度に維持しつつ、排出量の低減による排気動力費及びクリーンルーム内空調費の削減が図れるものである。
ところが、このような「一部循環式処理装置」の場合には、上述のように、上記有害物質除去ユニットU2の有害物質除去部22における有害物質除去率を90〜95%程度に設定していることから、微量とはいえ、この有害物質を含んだ汚染空気が還流空気A1として上記有害物質除去ユニットU2側から上記物品処理ユニットU1側へ還流され、該空気浄化ユニットU2内において上記ダウンフロー発生部16からダウンフロー気流A2として上記処理室2内に吹出される。この場合、この詳細な具体的態様例6にように上記処理装置Z6が洗浄装置であると、フッ酸、塩酸、硫酸、過酸化水素、アンモニアのケミカル成分等が有害物質として放出される。従って、これらの有害物質を含んだ汚染空気に触れる部位及び部材は、有害物質によって次第に腐食され、その耐久性が低下し装置運転上の信頼性が損なわれることになる。
このため、この詳細な具体的態様例6の処理装置Z6においては、有害物質による腐食を防止するために、以下のような腐食対策を採用している。以下、この腐食対策を説明する。
先ず、有害物質を含んだ汚染空気の循環系に存在する部位として、上記物品処理ユニットU1の筐体1の内面と上記有害物質除去ユニットU2の筐体21の内面、及び上記接続ダクト27と接続ダクト28の内面が考えられ、この詳細な具体的態様例ではこれらが強度性能を考慮して金属製とされていることから、これらの内面全域に、耐薬品性及び耐腐食性素材をコーテイングして耐食性コーテング層5を形成して、耐食性を確保している。
また、上記物品処理ユニットU1側の上記隔壁35及び隔壁36は、これを耐食性の樹脂材で構成している。
一方、有害物質を含んだ汚染空気の循環系に存在する部材として、上記物品処理ユニットU1側の上記ファン9及び微粒子フィルター8、上記有害物質除去ユニットU2側の上記有害物質除去部22及び循環ファン25が考えられる。そこで、この詳細な具体的態様例では、先ず、上記微粒子フィルター8についてはこれをPTFE(ポリテトラフロロエチレン)製としてその耐食性を確保している。上記ファン9については、これがプロペラファンであって上記給気室3内に内装されることから、その翼車9Aはこれを樹脂材で、そのファンモータ9Bは金属表面に耐食性コーテング層を形成したケーシングで密閉した密閉式ファンモータとしてその耐食性を確保している。
上記有害物質除去ユニットU2側の上記処理室2については、これが多孔膜式であることから、この多孔膜をPTFE(ポリテトラフロロエチレン)製としてその耐食性を確保している。また、この有害物質除去部22の多孔膜エレメント23の枠体とか上記水循環部24はこれを樹脂製としてその耐食性を確保している。さらに、上記循環ファン25については、これがターボファンで構成されることから、図18に示すように、そのファンケーシング25A及びファンロータ25Bを樹脂製とするとともに、ファンモータ19はこれを上記筐体21の外側に配置して汚染空気との接触を絶つことで、その耐食性を確保している。
このように、処理装置Z6のうち、有害物質を含んだ汚染空気の循環系に存在して該有害物質による腐食が懸念される部位及び部材にそれぞれ所要の腐食対策を施すことで、処理装置Z6全体としての耐食性能が向上し、装置運転上の信頼性が確保されるものである。
尚、この詳細な具体的態様例6では上記処理装置Z6を一部循環式の処理装置として構成しているが、係る構成に限定されるものではなく、給気と排気を共に行なわず(具体的には、上記構成から、上記給気口11と上記外部排出路14を除去する)、上記物品処理ユニットU1側で発生した有害物質を含んだ汚染空気の全量を上記有害物質除去ユニットU2において浄化して上記物品処理ユニットU1側へ還流させるようにした完全循環式の処理装置として構成することができ、且つこの完全循環式の処理装置においても上記一部循環式の場合と同様の効果を得ることができるものである。この点は、以下に説明する詳細な具体的態様例7〜12に係る処理装置Z7〜Z12においても同様である。
詳細な具体的態様例7
図12には、詳細な具体的態様例7として、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置Z7を示している。
この詳細な具体的態様例7の処理装置Z2は、上記具体的態様例6に係る処理装置Z1と同様に、物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を備えて構成されるものであって、これと異なる点は、上記空気浄化ユニットU2の上記有害物質除去部22を、有害物質の吸着機能をもつハニカム構造の円板体でなり、所定速度で連続回転されるハニカムロータ51、該ハニカムロータ51の一側に配置されて該ハニカムロータ51を加熱することで吸着捕集した有害物質を放出させて該ハニカムロータ51の能力再生を図る再生器52を備えたハニカムロータ式除去機構で構成した点である。
そして、この処理装置に於ける各部位及び各部材の腐食対策は上記具体的態様例6の処理装置の場合と同様である。ただ、この詳細な具体的態様例7では、上述のように上記有害物質除去部22をハニカムロータ式除去機構で構成したことから、このハニカムロータ51及び再生器52の腐食対策として、先ず上記ハニカムロータ51においては、該ハニカムロータ51そのものは吸着材のコーテングによって耐食性は問題にならないが、その回転軸は金属性であるためその表面に耐食性コーテング層を形成してその耐食性を確保している。また、上記再生器52については、耐熱性を考慮して金属製とされているため、この再生器52についても、その表面に耐食性コーテング層を形成してその耐食性を確保している。
なお、他の部位及び部材の構成及びその腐食対策については、詳細な具体的態様例6の該当説明を援用することで、ここでの説明を省略する。
このように、この処理装置Z7においても、有害物質を含んだ汚染空気の循環系に存在して該有害物質による腐食が懸念される部位及び部材にそれぞれ所要の腐食対策を施すことで、処理装置Z7全体としての耐食性能が向上し、装置運転上の信頼性が確保されるものである。
詳細な具体的態様例8
図13には、詳細な具体的態様例8として、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置Z8を示している。
この詳細な具体的態様例8の処理装置Z8は、上記具体的態様例6に係る処理装置Z6と同様に、物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を備えて構成されるものであって、これと異なる点は、上記空気浄化ユニットU2の上記有害物質除去部22を、従来周知の噴霧式除去機構で構成した点である。
そして、この処理装置に於ける各部位及び各部材の腐食対策は上記詳細な具体的態様例6の処理装置の場合と同様である。ただ、この詳細な具体的態様例8では、上述のように上記有害物質除去部22を噴霧式除去機構で構成したことから、その腐食対策として、噴霧ノズル53、エリミネータ54及びドレンパン55を樹脂製とするか、又は金属表面に耐食性コーテング層を形成することでその耐食性を確保している。また、水ポンプ56及び水循環路59も、これを樹脂製として、その耐食性を確保している。
なお、他の部位及び部材の構成及びその腐食対策については、詳細な具体的態様例6の該当説明を援用することで、ここでの説明を省略する。
このように、この処理装置Z8においても、有害物質を含んだ汚染空気の循環系に存在して該有害物質による腐食が懸念される部位及び部材にそれぞれ所要の腐食対策を施すことで、処理装置Z8全体としての耐食性能が向上し、装置運転上の信頼性が確保されるものである。
詳細な具体的態様例9
図14には、詳細な具体的態様例9として、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置Z9を示している。
この詳細な具体的態様例9の処理装置Z9は、上記具体的態様例6に係る処理装置Z6と同様に、物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を備えて構成されるものであって、これと異なる点は、上記空気浄化ユニットU2の上記有害物質除去部22を、従来周知の散布式除去機構で構成した点である。
そして、この処理装置に於ける各部位及び各部材の腐食対策は上記詳細な具体的態様例6の処理装置の場合と同様である。ただ、この詳細な具体的態様例では、上述のように上記有害物質除去部22を散布式除去機構で構成したことから、その腐食対策として、散水ノズル57,水ポンプ56及び水循環路59をそれぞれ樹脂製とするか、又は金属表面に耐食性コーテング層を形成することでその耐食性を確保している。また、充填材58については、これをPTFE(ポリテトラフロロエチレン)製とすることで、その耐食性を確保している。
なお、他の部位及び部材の構成及びその腐食対策については、詳細な具体的態様例6の該当説明を援用することで、ここでの説明を省略する。
このように、この処理装置Z9においても、有害物質を含んだ汚染空気の循環系に存在して該有害物質による腐食が懸念される部位及び部材にそれぞれ所要の腐食対策を施すことで、処理装置Z4全体としての耐食性能が向上し、装置運転上の信頼性が確保されるものである。
詳細な具体的態様例10
図15には、詳細な具体的態様例10として、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置Z10を示している。
この詳細な具体的態様例10の処理装置Z10は、上記具体的態様例6に係る処理装置Z6と同様に、物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を備えて構成されるものであって、これと異なる点は、上記空気浄化ユニットU2の上記有害物質除去部22を、従来周知の滴下式除去機構で構成した点である。
そして、この処理装置に於ける各部位及び各部材の腐食対策は上記詳細な具体的態様例6の処理装置の場合と同様である。ただ、この詳細な具体的態様例10では、上述のように上記有害物質除去部22を滴下式除去機構で構成したことから、その腐食対策として、滴下ノズル60、水ポンプ56及び水循環路59をそれぞれ樹脂製とするか、又は金属表面に耐食性コーテング層を形成することでその耐食性を確保している。また、充填材61については、これをPTFE(ポリテトラフロロエチレン)製とすることで、その耐食性を確保している。
なお、他の部位及び部材の構成及びその腐食対策については、詳細な具体的態様例6の該当説明を援用することで、ここでの説明を省略する。
このように、この処理装置Z10においても、有害物質を含んだ汚染空気の循環系に存在して該有害物質による腐食が懸念される部位及び部材にそれぞれ所要の腐食対策を施すことで、処理装置Z10全体としての耐食性能が向上し、装置運転上の信頼性が確保されるものである。
詳細な具体的態様例11
図16には、詳細な具体的態様例11として、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置Z11を示している。
この詳細な具体的態様例11の処理装置Z11は、上記具体的態様例6に係る処理装置Z6と同様に、物品処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を備えて構成されるものであって、これと異なる点は、上記空気浄化ユニットU2の上記有害物質除去部22を、多孔膜式除去機構とハニカムロータ式除去機構を空気流れ方向前後に並置して構成した点である。
そして、この処理装置に於ける各部位及び各部材の腐食対策は上記詳細な具体的態様例6の処理装置の場合と同様である。ただ、この詳細な具体的態様例6では、上述のように上記有害物質除去部22を多孔膜式除去機構とハニカムロータ式除去機構を組み合わせて構成したことから、その腐食対策として、先ず、多孔膜式除去機構においては多孔膜エレメント23の多孔膜をPTFE(ポリテトラフロロエチレン)製としてその耐食性を確保している。また、この有害物質除去部22の多孔膜エレメント23の枠体とか上記水循環部24はこれを樹脂製としてその耐食性を確保している。
また、ハニカムロータ式除去機構においては、ハニカムロータ51の回転軸は金属製であるためその表面に耐食性コーテング層を形成してその耐食性を確保している。
詳細な具体的態様例12
図17には、詳細な具体的態様例12として、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置Z12を示している。
この詳細な具体的態様例12の処理装置Z12は、上記具体的態様例6に係る処理装置Z6と同様に、処理ユニットU1と空気浄化ユニットU2を備えて構成されるものであって、これと異なる点は、上記空気浄化ユニットU2の上記有害物質除去部22を、多孔膜式除去機構とケミカルフィルター式除去機構を空気流れ方向前後に並置して構成した点である。
そして、この処理装置に於ける各部位及び各部材の腐食対策は上記詳細な具体的態様例6の処理装置の場合と同様である。ただ、この詳細な具体的態様例6では、上述のように上記有害物質除去部22を多孔膜式除去機構とケミカルフィルター式除去機構を組み合わせて構成したことから、その腐食対策として、先ず、多孔膜式除去機構においては多孔膜エレメント23の多孔膜をPTFE(ポリテトラフロロエチレン)製としてその耐食性を確保している。また、この有害物質除去部22の多孔膜エレメント23の枠体とか上記水循環部24はこれを樹脂製としてその耐食性を確保している。
また、ケミカルフィルター式除去機構においては、ケミカル成分を捕集しこれを蓄積するものであって、捕集能力が低下したときには交換するものであることから、格別な腐食対策は必要ない。
なお、他の部位及び部材の構成及びその腐食対策については、詳細な具体的態様例6の該当説明を援用することで、ここでの説明を省略する。
このように、この処理装置Z12においても、有害物質を含んだ汚染空気の循環系に存在して該有害物質による腐食が懸念される部位及び部材にそれぞれ所要の腐食対策を施すことで、処理装置Z7全体としての耐食性能が向上し、装置運転上の信頼性が確保されるものである。
また、複数の除去機構を組み合わせることで、これら各除去機構を単独で用いる場合に比して、有害物質除去能力を高めることができ、延いては空気浄化ユニットU2の小型化にも寄与し得る。
尚、上記各詳細な具体的態様例6〜12では、半導体の基板Wを洗浄処理する処理装置を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、基板等の塗布装置等の有害物質の発生を伴う処理装置に広く適用できるものである。
基板に対するウォーターマーク発生の防止
半導体デバイスなどのマイクロエレクトロニック構造体は、回路パターンの微細化や高密度化・高集積化が年々進み、最小加工寸法も一段と微小化されている。これに伴い、ウェーハ表面上のパーティクル、金属・金属イオン、有機物などの汚染物サイズも微小化し、かつ清浄度レベルも厳しくなってきている。このような被洗浄物の洗浄に関して、これまでに採用されている洗浄方式としては、ウェット洗浄とドライ洗浄に大別することができる。しかし、現時点では、ドライ洗浄単独で満足すべきウェーハの清浄度レベルを維持することは難しく、ドライ洗浄を採用した場合にもウェット洗浄などの技術と併用される場合が多く、基本的にはウェット洗浄が主流である。
そして、ウェット洗浄の場合、その洗浄媒体として、一般に有機系、水系、活性剤添加物などが採用されている。また最近では、従来のRCA洗浄方式を改良した洗浄方法や、オゾン水、電解水やキレート剤などの新技術も開発されている。
さらに、環境対応については、旧来のような出口側での処理ではない対策として環境負荷の少ない洗浄媒体の使用や薬剤、薬液を工程外に排出しないクローズド技術が開発されている。
ところで、このようなウェット方式の洗浄装置の場合、例えば半導体デバイス等被洗浄物の表面に水滴が付着したまま乾燥すると、電子回路上有害なウォータマークと呼ばれる痕跡がのこる。
そこで、洗浄の最終工程である乾燥工程では、これを防止しながら効率の良い乾燥を行うために、これまで次のような洗浄乾燥手段が採られていた。
(1) 先ず第1の従来技術では、多槽式洗浄装置におけるウォータマークの発生を防止するようにした乾燥方法として、
洗浄処理後の基板を純水で満たした内槽に搬入、浸漬し、かつ内槽を収容した外槽(圧力容器)の槽内雰囲気を窒素ガスで置換し、かつ槽内を減圧状態に保ったまま、外槽に窒素ガスを流しながら内槽に純水を供給して基板をオーバーフローリンスし、次いで内槽に接続した受水槽との間の差圧により内槽から受水槽へ排水して基板を水切りした後、続いて外槽内に窒素ガスを供給しつつ真空引きし、併せてランプヒータを点灯して基板を加熱しながら減圧乾燥させるようにしたもの(特開平6−163508号公報参照)、
(2) また第2の従来技術では、ウォータマークの発生を抑制するようにした洗浄乾燥方法として、
処理用薬液および純水のスプレーにより半導体材料を洗浄する手段と、チャンバー内に他の処理用薬液を充填して前記半導体材料を浸漬させて処理する手段と、チャンバーの中で半導体材料が浸漬された処理用薬液または純水に乾燥用の薬液もしくは蒸気を接触させて界面層で遮断しながら処理用薬液または純水を排出する手段とを備え、先ず順次イソプロピルアルコール蒸気をチャンバー上部より供給しながら、この界面層を保つことのできる速度で下方から純水をドレインする。続いて液体がすべてチャンバー内から排水された後、チャンバー上部より窒素を供給してチャンバー内をパージすることによってイソプロピルアルコール雰囲気を排出する。これにより、気体(外気、雰囲気、大気)と液体(純水)とを完全に分離し乾燥することができ、ウォータマークの発生しない清浄なウェハー表面が得られるようにしたもの(特開平10−144650号公報参照)、
(3) さらに第3の従来技術として、アンモニアや過酸化水素を含む洗浄液からの排気をエアワッシャーで浄化処理するようにしたもの(特開2002−253927号公報参照)、などがある。
一般に上述のような洗浄装置は、フッ酸、塩酸、硫酸、アンモニア、過酸化水素などの人体や周囲の装置に有害な薬液を用いているため、蒸発成分による内部濃度の上昇防止、装置隙間からの外部への漏れ防止のため、大量の内部雰囲気を屋外に排出する。この排気分の補充及び搬送工程での基板へのパーティクル付着防止のため、洗浄室内清浄空気が上部のダウンフローユニットを経由して流入するようになっているが、これは温度が23℃、湿度が40%RH程度の低湿度空気であるため、それが装置内の湿度を下げ、乾燥にいたるまでの槽間搬送途中での意図せぬ乾燥を生じる恐れがある。
しかし、上記従来の技術では、それらの何れにも乾燥にいたる洗浄途中の搬送工程でのウォータマークの発生防止については、何ら配慮がなされていない。
したがって、同乾燥にいたる洗浄途中でのウォータマークの発生を防止することはできない問題がある。
また、排気は大気へ直接放出できないので、屋外や階下に中和処理装置を設けて処理しており、これらの動力費・設備費が大きなものとなっている。このような費用増に対応するため上述した第3の従来技術では循環型排気処理装置として構成しているが、それは処理装置側の工夫のみでの対応であり、洗浄装置を含む全体の使い方には全く考慮がなされていない。
以下に述べる関連構成例(図19〜図22に示す)は、このような事情に基いてなされたもので、洗浄室内の洗浄手段周囲の雰囲気を加湿手段で効果的に加湿して、被洗浄物の周辺雰囲気を所定値以上の高湿度に維持することによって、乾燥にいたる洗浄途中でのウォータマークの発生を効果的に防止することができるようにし、また排気動力の低減をも可能とした洗浄装置を提供することを目的とするものである。
図19〜図22に示す関連構成例のものは、上記の目的を達成するために、次のような具体的構成を備えて構成されている。
(1) 第1の構成
この第1の構成は、洗浄室102A内に洗浄手段104A,104Bを有し、洗浄室102A内に搬入された被洗浄物106A,106Bを洗浄手段104A,104Bで洗浄した後、乾燥させるようにしてなる洗浄装置において、上記洗浄室102A内の洗浄手段104A,104B周辺の雰囲気を加湿する加湿手段113A〜113Fを設け、上記洗浄室102A内の被洗浄物104A,104Bの周辺を該加湿手段113A〜113Fで加湿することにより、被洗浄物106A,106B周辺の雰囲気を所定値以上の高湿度に維持するようにしたことを特徴としている。
このような構成によると、洗浄室102A内の洗浄手段104A,104B周囲の雰囲気密度が必要な高湿度レベルに加湿されるので、乾燥にいたる洗浄途中の被洗浄物106A,106Bの意図せぬウォータマークの発生をも有効に防止することができるようになる。
(2) 第2の構成
この第2の構成は、上記第1の構成において、加湿手段113A〜113Fは、多孔膜エレメントにより構成されていることを特徴としている。
このように、加湿手段113A〜113Fとして多孔膜エレメントを用いると、通風方向の制約がなく設置方向が自由であり、また、多段構成にして洗浄装置にあわせた天井設置型、側面設置型、背面設置型などの占有床面積の小さい任意の設置形態を選ぶことができ、場合によっては洗浄装置内の空きスペースにエレメントを分散配置することも可能である。
したがって、排気処理部を含めた最適な使い方を実現することができる。
また、上記多孔膜エレメント113A〜113Fは、分子レベルで空気を加湿することができるので、水滴を生じさせることなく加湿でき、送風経路に使用される微粒子フィルター等の目詰まりを生じさせる恐れもない。
(3) 第3の構成
この第3の構成は、上記第2の構成において、多孔膜エレメントは、洗浄室102Aへの給気部と洗浄室102A内からの排気部とを結ぶ空気還流路115a,115bに設けられていることを特徴としている。
このように、多孔膜エレメントを、洗浄室102Aへの給気部と洗浄室102A内からの排気部とを結ぶ空気還流路115a,115bに設けると、環境負荷を考慮して、クローズドタイプの環流型洗浄装置を構成した場合において、効率の良い加湿を行うことができる。
(4) 第4の構成
この第4の構成は、上記第2又は第3の構成において、多孔膜エレメントは、上記洗浄室102Aからの排出空気中の有害物質を除去する有害物質除去手段として構成されており、加湿と同時に洗浄液蒸発成分等排気中に含まれる有害物質の除去を行うようになっていることを特徴としている。
このように構成すれば、多孔膜エレメントの有害物質除去作用により、屋外への排気量を大幅に減らしても、洗浄室内の有害ガス成分の濃度を低く維持することができる。
したがって、洗浄能力を低下させることなく、有効に外部への排気量を低減することができる。
(5) 第5の構成
この第5の構成は、上記第2,第3又は第4の構成において、多孔膜エレメントに水を供給する水供給回路を循環回路構成としてガス回収作用を有する水再生手段120を設け、加湿と同時に洗浄液蒸発成分の回収除去を行うようにしたことを特徴としている。
このように構成すれば、水再生手段120の有害ガス回収作用により、加湿および有害ガス回収用の水を繰り返し使用することができる。その結果、高価な純水の使用量を減らすことができるとともに、部分排水量を大きく減らすことができる。
以上の結果、上記関連構成例によると、先ず乾燥にいたる洗浄途中での意図せぬ乾燥をも有効に防止できるようになり、従来のようなウォータマーク発生の恐れのない信頼性の高い洗浄装置を提供することができるようになる。
また、従来のような排気処理のための中和装置が不要となり、排気動力を大幅に低減することができるので、設備を簡略化でき、そのコストを大きく下げることができる。
また、その結果、装置の小型化、設置スペースの狭域化が可能となる。
以下、図19〜図22を参照して、上記関連構成例の詳細な具体的構成例を説明する。
詳細な具体的態様例13
先ず図19〜図21は、詳細な具体的構成例13に係る洗浄装置の全体および要部の構成を示している。
この具体的態様例13の構成の場合、例えば被洗浄物の一例として、シリコンウエハー等の半導体デバイス106A,106B・・・が選択されており、所定の洗浄空間102を有する洗浄装置101は、同半導体デバイス106A,106B・・・の製造ラインの基板処理工程に対応して設置されている。また、この洗浄装置101は後述する有害物質除去ユニット112と共に半導体製造施設のクリーンルーム内に設けられている。
そして、その洗浄空間102内には被洗浄物である半導体デバイス106A,106B・・・の洗浄手段として、薬液槽104A,104B(複数でも単数でもよい)を備え、該薬液槽104A,104B内の薬液105,105中に被洗浄物である半導体デバイス106A,106B・・・を浸漬することによって洗浄するウェット洗浄方式が採用されている。そして、薬液105,105としては、例えばフッ酸、塩酸、硫酸、アンモニア、過酸化水素などが採用されている。
また洗浄装置101の洗浄空間102の上方部には、上方側から下方側に向けて空気流を吹き付ける耐食性の高い送風機108A,108Bと該送風機108A,108Bから下方に向けて吹き出される空気中の微細な汚染物質を除去する微粒子フィルター109A,109Bよりなるダウンフローユニット107が仕切壁110を介して設けられている。微粒子フィルター109A,109Bは、微粒子フィルターとして有効な例えば耐食性のある所定のPTFE製のものによって形成されている。
また、同洗浄空間102の下方には、パンチングプレートその他の通風性の良好な仕切壁111が設けられ、この仕切壁111を介して、上述の薬液槽104A,104Bが図示のようにダウンフローユニット107の送風機108A,108Bの直下方に対応するようにして設置されている。そして、該下方側の仕切壁111と上記ダウンフローユニット107側の仕切壁110との間が、洗浄室102Aに形成されている。
また、上記洗浄空間102の下方側の仕切壁111と洗浄装置101の底面との間には、排気室102Bが形成されている。そして、該排気室102Bと上記ダウンフローユニット107内の後述する給気室103との間を装置本体の外側で連通させる空気環流流路(後述)には、上記ダウンフローされている洗浄室102A内の空気中の有害物質を除去回収する有害物質除去ユニット112が設けられている。
この有害物質除去ユニット112は、例えば図20に示されるように、縦長の閉鎖空間をもつ筐体112a内に、有害物質除去部、循環ファン部114、水循環部112bを各々配置して構成されている。そして、上記筐体112aの下端部には、上記排気室102Bからの排気導入路115aが、また上端部には上記給気室103への排気導出路115bが、それぞれ接続(連通)されている。
すなわち、この具体的態様例13の構成においては、上記有害物質除去部を、気体の透過を許容し、水の透過を阻止する性状をもつ多孔膜を用いて構成している。具体的には、多孔膜で構成された扁平筒状の扁平筒状素子(又はチューブ状素子)を所定の間隔で積層(又は配設)してなる枠状の多孔膜エレメント113A〜113Fを所定枚数積層し、該各扁平筒状素子内の空間を水流路(図示省略)とし、該各扁平筒状素子間の対向空間及び各多孔膜エレメント113A〜113F間の対向空間をそれぞれ空気流路(図示省略)とするとともに、各多孔膜エレメント113A〜113Fの側部に水循環部112bを配置して構成されている。なお、上記空気流路は上記筐体112aの内部空間(すなわち、汚染空気の流路)に連通し、上記水流路は上記水循環部112bに連通している。
そして、上記筐体112aの排気導入路115aから導入される有害物質(ガス成分)を含んだ汚染空気を上記空気流路に順次流す一方、上記水流路に上記水循環部112b側から水を流すと、上記汚染空気が上記空気流路内を流れる間に該汚染空気に含まれている有害物質が、上記多孔膜を上記空気流路側から上記水流路側へ透過し、該水流路内を流れる水に溶解され、これによって、汚染空気の清浄化が図られる。したがって、上記多孔膜エレメント113A〜113Fよりなる有害物質除去部を通過して上記筐体112aの上記排気導出路115bから導出される空気は有害物質濃度の極めて低い比較的清浄な空気となる。
なお、上記水循環部112bには、純水供給路116aと排水路116bが接続されており、該純水供給路116aから上記水循環部112bに流入する清浄な純水は、該水循環部112bを流通する間に有害物質を溶解し、汚染水として上記排水路116bから外部へ排出される。
このように、上記有害物質除去ユニット112の有害物質除去部を多孔膜の透過作用を利用した構成にすれば、該有害物質除去部に供給される汚染空気と水は共に閉鎖された流路内を流れることから、上記有害物質除去ユニット112の配置形態が重力の方向によって制約されることがなくなる。このため、例えば図20に示すように、上記有害物質除去ユニット112を垂直配置(すなわち、上記各多孔膜エレメント113A〜113Fが垂直方向に積層された配置構造)としたり、または図21に示すように水平配置(すなわち、上記各多孔膜エレメント113A〜113Fが水平方向に積層された配置構造)とするなど、該有害物質除去ユニット112の設置形体を必要に応じて任意の方向に設定することができる。
また、多段構成にして洗浄装置101にあわせた天井設置型、側面設置型、背面設置型などの占有床面積の小さい任意の設置形態を選ぶことができ、場合によっては洗浄装置101内の空きスペースに多孔膜エレメント113A〜113Fを分散配置することも可能である。
したがって、排気処理部を含めた最適な使い方を実現することができる。
なお、この場合の上記多孔膜の材質としては、例えばポリテトラフロロエチレン(PTFE)が好ましい。また、その他にポリエチレン、ポリプロピレン等の疎水性多孔質膜も使用することができる。
そして、以上のような半導体デバイス等洗浄装置において、上記半導体デバイス106A,106B・・・の洗浄処理を行なう場合、上記ダウンフロー構造の上記送風機108A,108Bを運転し、上記給気室103側の空気を上記洗浄室102A内の上記薬液槽104A,104B方向側に向けてダウンフロー気流として吹き出させるが、この場合、同吹出空気を上記微粒子フィルター109A,109Bに通すことで、吸入空気中に混入している汚染微粒子が上記微粒子フィルター109A,109Bにおいて捕集除去され、微粒子が混入していない清浄な空気がダウンフロー気流として上記薬液槽104A,104B側へ吹き出される。
この時、上記有害物質除去ユニット112も併せて運転され、上述のように多孔膜エレメント113A〜113Fで有害物質の大部分が除去されて循環ファン114から吹き出される清浄な空気は、還流空気として上記排気導出路116bを介して上記ダウンフローユニット107の給気室103に導入される(略外部への排気分に対応)。一方、ダウンフローユニット107の天板部に設けられている上記給気口107aからは、洗浄室102A外の所定量の新気がプレフィルター107bを通って上記給気室103側に給気として一部導入される。そして、この還流空気と外部からの給気は、上記給気室103に導入された後に混合され、ダウンフロー用の空気として上記送風機108A,108Bに供給されて下方側洗浄室102A内に吹き出される。
一方、上記洗浄室102A内においては、上記薬液槽104A,104B内の薬液105,105に半導体デバイス106A,106B・・・を浸漬させて所要の洗浄処理が行なわれるが、この際、上記薬液105,105から蒸発した有害物質が、上記ダウンフロー気流中に混入し、有害物質を高濃度に含む汚染空気が生成される。この高ガス濃度の汚染空気(破線の矢印参照)は、上記下方側の仕切板111の多数の通孔を通って上記洗浄室102A側から上記排気室102B側へ流入する。
そして、同汚染空気の一部は、排気室102B下方の分岐排出路117からそのまま外部排出路18へ排出される。もちろん、この外部へ排出された汚染空気は、図示しない適正な中和処理手段によって有害物質が除去され、清浄な空気として大気に放出される。
これに対して、上記排気室102B内に導入された汚染空気の大部分は、上記のように同排気室102Bから上記有害物質除去ユニット112側に導入される。そして、有害物質除去ユニット112側に導入された汚染空気は、上記有害物質除去部の各多孔膜エレメント113A〜113Fを通過することで、それに含まれた有害物質が該有害物質除去部の多孔膜エレメント113A〜113F間を流れる水側に溶解除去され、有害物質濃度の極めて低い清浄な空気に浄化された上で、上記循環ファン114により排気導出路115bを介して上記ダウンフローユニット107の給気室103側に還流空気として還流される。そして、この還流空気が上記給気口107aからのプレフィルタを介して供給される107b給気と混合されて、再度上記洗浄室102A内の薬液槽104A,104B周囲へダウンフロー気流として吹出される。
この場合、上記給気口107aからの給気量と上記分岐排出路117から外部排出路18への排気量との関係は、外部への排出量が僅かに給気量を上回るように設定されており、このような設定によって上記洗浄室102A内の内圧が常時負圧側に維持され、有害物質を含んだ汚染空気が洗浄室102A内へ漏洩するのを防止するようにしている。
ところで、上記有害物質除去ユニット112の有害物質除去部を構成している多孔膜エレメント113A〜113Fは、上記のように膜面に接触して流れる水側に排気中に含まれている汚染ガス等の有害物質を溶解させて除去すると同時に逆に空気側に水分子を移動させて通過する空気を分子レベルで加湿する作用を果たし、給気室103を介して洗浄室102A内に供給される低ガス濃度の循環空気を所定値以上の高湿度状態(高水分子状態)のものとするようにもなっている。
すなわち、以上のように、洗浄用の薬液として、フッ酸、塩酸、硫酸、アンモニア、過酸化水素などを用いた場合、蒸発成分による内部濃度の上昇防止、装置各部の隙間からの外部への漏れ防止のために、ダウンフローユニット107を用いて大量の内部雰囲気を循環させなければならない。
ところが、このダウンフロー空気は、例えば温度が23℃、湿度が40%RH程度の低湿度空気であるために、必然的に上記洗浄室102A内の湿度をも下げ、図19に示すような槽間搬送途中での半導体デバイス106A,106B・・・に意図せぬ乾燥を生じさせる恐れがある。
その結果、そのままでは、同乾燥にいたる槽間搬送途中でウォータマークが発生する恐れがある(もちろん、乾燥工程に搬送することなく、洗浄室内で洗浄した後、被洗浄物を動かさずに当該洗浄内に乾燥空気を流して乾燥する場合も同様である)。
しかし、この具体的態様例13では、上述のように有害物質除去ユニット112側の有害物質除去手段が、洗浄室102A内に還流される空気(つまりは、洗浄室102A内の薬液槽104A,104B周囲の雰囲気)を分子レベルで有効に加湿する多孔膜エレメント113A〜113Fにより構成されている。そして、それにより上述の循環空気を効果的に加湿して、洗浄途中の半導体デバイス106A,106B・・・搬送経路(槽間搬送経路)の周辺雰囲気を、例えば図19に示すように所定値以上の高湿度状態に維持するようになっている。
したがって、洗浄室102A内の薬液槽104A,104B周囲の雰囲気湿度がウォータマークを発生させないようにするのに必要な高湿度レベルに加湿されるので、乾燥にいたる洗浄途中の槽間搬送工程でのウォータマークの発生をも有効に防止することができるようになる。
しかも、上記多孔膜エレメント113A〜113Fは、分子レベルで空気を加湿することができるので、水滴を生じさせることなく加湿でき、微粒子フィルター109A,109Bの目詰まりを生じさせる恐れもない。
以上のように、この具体的態様例13の半導体デバイス等洗浄装置の構成では、洗浄室内に洗浄手段を有し、洗浄室内に搬入された被洗浄物を洗浄手段で洗浄した後、乾燥させるようにしてなる洗浄装置において、上記洗浄室内の洗浄手段周辺の雰囲気を所定の湿度に加湿する加湿手段を設け、上記洗浄室内の被洗浄物の周辺を該加湿手段で効果的に加湿することによって、被洗浄物周辺の雰囲気を所定値以上の高湿度に維持するようにしたことを特徴としている。
このような構成によると、洗浄室内の洗浄手段周囲の雰囲気密度が必要な高湿度レベルに加湿されるので、乾燥にいたる洗浄途中の槽間搬送工程等でのウォータマークの発生をも有効に防止することができるようになる。
しかも、この具体的態様例13の構成では、上記加湿手段は、多孔膜エレメントにより構成されていることを特徴としている。
このように、加湿手段として多孔膜エレメントを用いると、通風方向の制約がなく設置方向が自由であり、また、多段構成にして洗浄装置にあわせた天井設置型、側面設置型、背面設置型などの占有床面積の小さい任意の設置形態を選ぶことができ、場合によっては洗浄装置内の空きスペースにエレメントを分散配置することも可能である。
したがって、排気処理部を含めた最適な使い方を実現することができる。
しかも、上記多孔膜エレメントは、分子レベルで空気を加湿することができるので、水滴を生じさせることなく加湿でき、送風経路に使用される微粒子フィルター等の目詰まりを生じさせる恐れもない。
また、この具体的態様例13の構成では、上記多孔膜エレメントは、洗浄室への給気部と洗浄室内からの排気部とを結ぶ空気還流路に設けられていることを特徴としている。
このように、多孔膜エレメントを、洗浄室への給気部と洗浄室内からの排気部とを結ぶ空気還流路に設けると、環境負荷を考慮して、クローズドタイプの環流型洗浄装置を構成した場合において、効率の良い加湿を行うことができる。
さらに、この具体的態様例13の構成では、上記多孔膜エレメントは上記洗浄室からの排気空気中の有害物質を除去する有害物質除去手段として構成されており、加湿と同時に洗浄液の蒸発成分等排気中に含まれる有害物質の除去をも行うようになっていることを特徴としている。
このように構成すれば、多孔膜エレメントの有害物質除去作用により、屋外への排気量を大幅に減らしても、洗浄室内の有害ガス成分の濃度を低く維持することができる。
したがって、洗浄能力を低下させることなく、有効に外部への排気量を低減することができる。
以上の結果、同構成によると、先ず乾燥にいたる洗浄途中での意図せぬ乾燥を有効に防止できるようになり、ウォータマーク発生の恐れのない信頼性の高い洗浄装置を提供することができるようになる。
また、従来のような排気処理のための中和装置が不要となり、排気動力を大幅に低減することができるので、設備を簡略化し、コストを大きく低減することができる。
また、その結果、装置の小型化、設置スペースの狭域化が可能となる。
具体的態様例14
次に図22は、具体的態様例14に係る洗浄装置の全体的な構成を示している。
この具体的態様例14の構成では、上記具体的態様例13の図19の構成において、多孔膜エレメント113A〜113F間の水循環部112bに純水を供給し、また回収する水供給回路部分を殆んど水を排出しない循環回路構成116a〜116b〜116aとし、その水供給側部分(水還流側部分)に純水補給路116c、排水側部分に部分排水路116dをそれぞれ設けて水の循環を可能としたことを特徴としている。
そして、この場合、同水循環回路116a〜116b〜116a途中の部分排水路116d連通部と純水補給路116c連通部との間には、循環水中に溶解した有害ガス成分を回収除去する水再生手段120が設けられる。
このような構成によると、加湿と同時に循環水中の洗浄液蒸発成分の回収除去を行うことが可能となり、一旦使用した純水を再生しながら無駄なく使用することができるようになる。
つまり、上記のような水再生手段120を設けると、高価な純水の使用量を減らせるとともに部分排水量をも大きく減らすことができる。
上記有害成分を吸収した水はその中の有害成分イオン濃度が上昇すると除去率が低下するため、濃度がある程度以上にならないように一部を常に新鮮な水に入れ替えているが、上記のように水再生手段120を設けてイオン濃度の上昇を抑えてやれば、純水の入れ替え量そのものを少なくすることができる。
(その他の実施の形態)
なお、上述の各具体的態様例では、洗浄対象として例えば半導体デバイスの場合で説明したが、上記各具体的態様例の洗浄対象は、これに限られるものではなく、その他の各種のマイクロマシンにも適用できることは言うまでもない。
本願発明の実施例にかかる処理装置のシステム説明図である。 図1に示す処理装置の作用説明図である。 図1及び図2に示す処理装置の作用説明用グラフである。 本願発明の関連構成例としての処理装置のシステム図である。 本願発明の関連構成例としての処理装置のシステム図である。 本願発明の関連構成例としての処理装置のシステム図である。 本願発明の関連構成例としての処理装置のシステム図である。 本願発明の関連構成例としての処理装置のシステム図である。 縦置型の空気浄化ユニットの構造を示す斜視図である。 横置型の空気浄化ユニットの構造を示す斜視図である。 本願発明の関連構成例としての処理装置のシステム図である。 本願発明の関連構成例としての処理装置のシステム図である。 本願発明の関連構成例としての処理装置のシステム図である。 本願発明の関連構成例としての処理装置のシステム図である。 本願発明の関連構成例としての処理装置のシステム図である。 本願発明の関連構成例としての処理装置のシステム図である。 本願発明の関連構成例としての処理装置のシステム図である。 ファンの耐食構造を示す断面図である。 本願発明の関連構成例としての洗浄装置の全体的な構成を示す全体図である。 同装置の垂直配置された有害物除去ユニットの構成を示すスケルトン状態の斜視図である。 同装置の水平配置された有害物除去ユニットの構成を示すスケルトン状態の斜視図である。 本願発明の関連構成例としての洗浄装置の全体的な構成を示す全体図である。
符号の説明
1 ・・筐体
2 ・・処理室
3 ・・給気室
4 ・・排気室
6 ・・薬液槽
7 ・・蓋体
8 ・・微粒子フィルター
9 ・・ファン
10 ・・還流口
11 ・・給気口
12 ・・プレフィルター
13 ・・混合チャンバー
14 ・・外部排出路
15 ・・処理部
16 ・・ダウンフロー発生部
18 ・・ファン吸込口
21 ・・筐体
22 ・・有害物質除去部
23 ・・多孔膜エレメント
24 ・・水循環部
25 ・・循環ファン
26 ・・排気ファン
27 ・・接続ダクト
28 ・・接続ダクト
29 ・・接続ダクト
30 ・・接続ダクト
31 ・・空気出口
32 ・・空気入口
34 ・・空気出口
35 ・・隔壁
36 ・・隔壁
37 ・・開口
38 ・・通孔
60 ・・空気循環ライン
61 ・・排気ライン
62 ・・給気ライン
M ・・パーティクルモータ
S ・・ケミカル成分濃度センサ
U1 ・・処理ユニット
U2 ・・空気浄化ユニット
W ・・基板

Claims (7)

  1. 筺体(1)内にケミカル成分発生源を有してなる物品処理ユニット(U1)内に空気(A1)を循環させる空気循環ライン(60)の途中に前記空気循環ライン(60)を流通する空気からケミカル成分を除去する空気浄化ユニット(U2)を設ける一方、前記空気循環ライン(60)に該空気循環ライン(60)から空気の一部(A4)を排出する排気ライン(61)と該空気循環ライン(60)に補充空気(A5)を供給する給気ライン(62)とを接続してなる処理装置であって、前記物品処理ユニット(U1)内のケミカル成分濃度を濃度変化検知手段により検知して該ケミカル成分濃度に応じて前記空気循環ライン(60)からの排気(A4)の風量及び/又は前記空気循環ライン(60)内へ補給する補充空気(A5)の風量を制御するようにした空気循環制御手段をそなえていることを特徴とする処理装置。
  2. 濃度変化検知手段が物品処理ユニット(U1)内のケミカル成分濃度変化を直接的に検知するケミカル成分濃度センサ(S)であることを特徴とする請求項1記載の処理装置。
  3. 濃度変化検知手段が物品処理ユニット(U1)内のケミカル成分濃度変化を間接的に検知する手段であることを特徴とする請求項1記載の処理装置。
  4. 物品処理ユニット(U1)内におけるケミカル成分濃度が予じめ設定した濃度をこえないように、空気循環制御手段による排気(A4)の風量と補充空気(A5)の風量の制御が行われるようにされていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の処理装置。
  5. 物品処理ユニット(U1)内における循環空気(A2)の風速が予じめ設定した許容値範囲にあるように、空気循環ライン(60)における全風量が制御されることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の処理装置。
  6. 物品処理ユニット(U1)内における粒子状有害物質の汚染度及び物品処理ユニット(U1)内におけるケミカル成分濃度がそれぞれ予じめ設定した許容値範囲にあるように空気循環ライン(60)における全風量、排気ライン(61)による排気風量及び給気ライン(62)による補充空気風量が制御されることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の処理装置。
  7. 物品処理ユニット(U1)内におけるケミカル成分濃度が予じめ設定した数値をこえて急上昇したときに、排気(A4)の排出が最大となるように制御が行われることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の処理装置。
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