JP2006212835A - オーバーラップ包装用フィルムおよび包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温ヒートシール性、耐ブロッキング性、帯電防止性、スリップ性、透明性、密封性等に優れたオーバーラップ包装用フィルムおよび当該オーバーラップ包装用フィルムで包装されてなる包装体を提供する。
【解決手段】プロピレン系重合体(D)から得られる二軸延伸ポリプロピレンフィルム基材層の両面に、特定の融解特性を有するプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)と、特定の融解特性を有する1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)とから得られるプロピレン共重合体組成物からなる熱融着層が積層されなることを特徴とするオーバーラップ包装用フィルムおよび当該オーバーラップ包装用フィルムで包装されてなる包装体に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は高速、低圧下における低温ヒートシール性に優れ、且つ耐ブロッキング性、帯電防止性(静防性)、スリップ性、密封性、透明性等も優れているオーバーラップ包装用フィルムおよび当該オーバーラップ包装用フィルムで包装されてなる包装体に関する。
二軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下OPPフィルムと呼ぶことがある)は、その優れた透明性、機械的強度、防湿性、剛性等を活かして包装材料をはじめ広い分野で使用されている。しかしながら、OPPフイルムは単層ではヒートシール可能温度が高く、しかもヒートシールの適正な温度範囲が狭いという欠点がある。そこで、OPPフイルムのヒートシール性を改善するために、OPPフイルムの片面又は両面に低融点のプロピレン・エチレン共重合体層を積層した二軸延伸複合フィルム(特許文献1)、特定の三元ランダム共重合体層をヒートシール層としたフィルム(特許文献2)、特定のプロピレン・1−ブテンランダム共重合体と結晶性プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体との組成物を積層したポリプロピレン複合フィルム(特許文献3、4、5)等、ポリプロピレンに比べて低融点の樹脂を積層させる方法が多数提案され、且つ、幅広く使用されている。
特公昭49−14343号公報 特公平8−5174号公報 特公昭61−42626号公報 特開平8−238731号公報 特開平8−238733号公報
しかしながら、かかる方法で得られる複合フィルムを自動包装機等で被包装物を高速下で包装した場合には、包装条件によって、側面のヒートシールが不十分である場合があり、高速包装下においても安定したヒートシール強度が得られるオーバーラップ包装用フィルムが望まれている。
そこで本発明は、オーバーラップ特性に優れた二軸延伸多層ポリプロピレンフィルムを開発することを目的として種々検討した結果、OPPフィルムからなる基材層の両面に特定の結晶融解特性を有するプロピレン共重合体組成物を用いることにより、高速、低圧化における低温ヒートシール性および密封性が改良されることを見出し本発明を完成するに至った。
本発明は、プロピレン系重合体(D)から得られる二軸延伸ポリプロピレンフィルム基材層の両面に、DSCに基づく結晶融解曲線から求められるピーク温度(Tp)が70〜100℃および融解開始温度(Ts)と融解終了温度(Te)との差(Te−Ts)が70℃未満のプロピレンを主体とするプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)、DSCに基づく結晶融解曲線から求められるピーク温度(Tp)が105〜150℃のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)及び1−ブテン含有量が60〜99重量%およびDSCに基づく結晶融解曲線から求められるピーク温度(Tp)が50〜130℃の1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)を含むプロピレン共重合体組成物からなる熱融着層が積層されてなることを特徴とするオーバーラップ包装用フィルムおよび当該オーバーラップ包装用フィルムで包装されてなる包装体である。
本発明の望ましい態様によれば、熱融着層を形成するプロピレン共重合体組成物が、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)が40〜90重量%、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)が5〜40重量%、1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)が1〜30重量%の範囲にある熱融着層が積層されてなることを特徴とするオーバーラップ包装用フィルムおよび当該オーバーラップ包装用フィルムで包装されてなる包装体である。
本発明の他の好適な態様によれば、プロピレン系重合体(D)から得られる二軸延伸ポリプロピレンフィルム基材層の両表面層に積層されたプロピレン共重合体組成物からなる熱融着層が、ブロッキング防止剤を含んでなるオーバーラップ包装用フィルムおよび当該オーバーラップ包装用フィルムで包装されてなる包装体を提供するものである。
本発明の他の態様によれば、共押出し成形して得られるプロピレン共重合体組成物からなる熱融着層及び基材層とからなる多層シートを二軸延伸することによりオーバーラップ包装用フィルムおよび当該オーバーラップ包装用フィルムで包装されてなる包装体を提供するものである。
本発明のオーバーラップ包装用フィルムは、熱融着層として特定の熱融解特性を有するプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)とプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)と1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)とから得られるプロピレン共重合体組成物層を有するので、高速、低圧下における低温ヒートシール性に優れ、且つ耐ブロッキング性、帯電防止性(静防性)、スリップ性、透明性、密封性等も優れているので、前記被包装物を従来に比べ、より高速包装が可能であり、省エネルギー化も可能である。
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)
本発明に係わるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)は、DSCに基づく結晶融解曲線から求められるピーク温度(Tp)が70〜100℃及び融解開始温度(Ts)と融解終了温度(Te)との差(Te−Ts)が70℃未満のプロピレンを主体とするプロピレンとα−オレフィンのランダム共重合体である。このプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体は、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等の炭素数が2〜10のα−オレフィン(プロピレンを除く)との共重合体が好適であり、中でもプロピレン・1−ブテンランダム共重合体が最も好適である。α−オレフィン含有量は、ピーク温度(Tp)が上記範囲にある限り、とくに限定はされないが、通常10〜50重量%の範囲にある。又、MFR(メルトフローレート;ASTM D−1238 荷重2160g、温度230℃)はフィルム形成能がある限りとくに限定はされないが、通常0.5〜20g/10分、好ましくは2〜10g/10分の範囲にある。このプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)は、得られる二軸延伸多層ポリプロピレンフィルムの低温ヒートシール性の改良効果がある。
本発明に係わるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)は、後述のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)および1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)とともにオーバーラップ包装用フィルムの熱融着層の原料となる。
このようなプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)は、たとえば、特開平8−238731号公報あるいは特開平8−238733号公報などに開示されているように、シングルサイト触媒を用いて重合することにより得ることができる。
シングルサイト触媒は、活性点が均一(シングルサイト)である触媒であり、例えばメタロセン触媒(いわゆるカミンスキー触媒)、幾何拘束触媒やブルックハート触媒などがあげられる。例えばメタロセン触媒は、メタロセン系遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合物および上記メタロセン系遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物とからなる触媒であり、無機物に担持されていてもよい。
前記メタロセン系遷移金属化合物としては、例えば特開平5−209014号公報、特開平6−100579号公報、特開平1−301704号公報、特開平3−193796号公報、特開平5−148284号公報、特開2000−20431号公報等に記載された化合物などがあげられる。
有機アルミニウム化合物としては、アルキルアルミニウム、または鎖状あるいは環状アルミノキサン等があげられる。上記鎖状あるいは環状アルミノキサンは、アルキルアルミニウムと水とを接触させることにより生成される。例えば重合時にアルキルアルミニウムを加えておいて、後で水を添加するか、あるいは錯塩の結晶水または有機、無機化合物の吸着水とアルキルアルミニウムとを反応させることにより得られる。
前記メタロセン系遷移金属化合物と反応してイオン対を形成する化合物は、例えば特開平1−501950号公報、特開平3−207704号公報、特開2002−20431号公報等に記載された化合物などがあげられる。シングルサイト触媒を担持させる前記無機物としては、シリカゲル、ゼオライト、珪藻土等があげられる。
重合方法としては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、気相重合等があげられる。これらの重合はバッチ法であっても連続法であっても良い。重合条件は通常、重合温度;−100〜+250℃、重合時間;5分〜10時間、反応圧力;常圧〜300Kg/cm(ゲージ圧)である。
本発明に係わるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)の上記ピーク温度(Tp)、融解開始温度(Ts)及び融解終了温度(Te)は以下の方法で測定した。プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)約5mgを秤量し、TAインスツルメント社製の示差走査熱量計(DSC Q100)を用いて、昇温速度;10℃/分で240℃まで昇温し、240℃で5分間保持した後、降温速度;10℃/分で−50℃まで冷却し、再度、昇温速度;10℃/分で−50℃〜240℃まで昇温したときの融解曲線を測定し、かかる融解曲線からピ−ク温度(Tp)、融解終了以上の融解曲線上から低温側にベースラインを引き、融解曲線との低温側の交点を融解開始温度(Ts)、高温側の接点を融解終了温度(Te)して求めた。
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)
本発明に係わるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)は、DSCに基づく結晶融解曲線から求められるピーク温度(Tp)が105〜150℃、好ましくは110〜140℃、の範囲にある。プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)のα−オレフィンの含有量は上記熱融解特性を有する限りとくに制限はされないが、通常はα−オレフィンの含有量は1.0〜20重量%、より好ましくは1.5〜15重量%の範囲にある。α−オレフィン(プロピレン以外)としては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル・1−ペンテン、1−オクテン等が例示できる。これらの中では、エチレン及び/又は1−ブテンが好ましい。又、MFR(メルトフローレート;ASTM D−1238 荷重2160g、温度230℃)はフィルム成形能がある限りとくに限定はされないが、通常0.5〜20g/10分、好ましくは2〜10g/10分の範囲にある。
本発明に係わるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)は、前述のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)、後述の1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)とともにオーバーラップ包装用フィルムの熱融着層の原料となる。
また、本発明に係わるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)は、シングルサイト触媒を用いて製造することもでき、本発明の好適な態様の1つである。シングルサイト触媒としては、上記のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)の製造に用いられる触媒を用いることができる。このようなプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)としてプロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・1−ブテン・エチレン三元ランダム共重合体がある。
本発明に係わるプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)の上記ピーク温度(Tp)は、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)と同様の方法で測定した。
1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)
本発明に係わる1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)は、1−ブテン含有量が60〜99重量%、好ましくは65〜96重量%、DSCに基づく結晶融解曲線から求められるピーク温度(Tp)が50〜130℃、好ましくは60〜125℃、好ましくは135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.5〜6dl/g、より好ましくは1〜5dl/g、好ましくはX線回折法によって測定した結晶化度が5〜60%、より好ましくは10〜58%の範囲にある1−ブテンとプロピレン、エチレン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等の炭素数が2〜10のα−オレフィンとのランダム共重合体、好ましくは1−ブテン・プロピレンランダム共重合体である。この1−ブテン・α―オレフィンランダム共重合体(C)は、得られるオーバーラップ包装用フィルムの低温ヒートシール性及び密封性の効果がある。本発明に係わる1−ブテン・α―オレフィンランダム共重合体(C)は、前述のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)及びプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)とともにオーバーラップ包装用フィルムの熱融着層の原料となる。
本発明に係わる1-ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)の上記ピーク温度(Tp)は、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)と同様の方法で測定した。
プロピレン系重合体(D)
本発明に係るプロピレン系重合体(D)は、一般にポリプロピレンの名称で製造・販売されているプロピレンを主体とした重合体で、通常、密度が0.890〜0.930g/cm、MFR(ASTM D1238 荷重2160g、温度230℃)が0.5〜60g/10分、好ましくは0.5〜10g/10分、更に好ましくは1〜5g/10分のプロピレンの単独重合体若しくはプロピレンと他の少量例えば、1重量%以下のα−オレフィン、例えばエチレン、ブテン、ヘキセン−1等との共重合体、あるいは単独重合体と共重合体との組成物である。これらの中でも、二軸延伸ポリプロピレンフィルム基材層として、プロピレンの単独重合体、若しくは1重量%以下のランダム共重合体でアイソタクテシティの高い重合体もしくはそれらの組成物が、得られるオーバーラップ包装用フィルムの透明性、剛性が優れるので好ましい。
また、本発明に係るプロピレン系重合体(D)には、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料、無機または有機の充填剤等の通常ポリα−オレフィンに用いる各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加しておいてもよい。
さらに、本発明に係わるプロピレン系重合体(D)には、防湿性や熱収縮性を改良するために、一般に製造・販売されている粘着付与剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加しておいてもよい。具体的には、クマロン・インデン樹脂等のクマロン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、テルペン・フェノール樹脂、ポリテルペン樹脂及びキシレン・ホルムアルデヒド樹脂等のフェノール,テルペン樹脂、合成ポリテルペン樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、脂肪族系環状炭化水素樹脂、脂肪族・脂環族系石油樹脂、脂肪族・芳香族系石油樹脂、不飽和炭化水素重合体、水素添加炭化水素樹脂及び炭化水素系粘着化樹脂等の石油系炭化水素樹脂、ロジンのペンタエリスリトール・エステル、ロジンのグリセロール・エステル、水素添加ロジン、水素添加ロジン・エステル、特殊ロジンエステル及びロジン系粘着付与剤等のロジン誘導体及びテルペン系粘着付与剤等を例示できる。
これらの中では、軟化点が110℃以上、好ましくは125〜145℃の範囲にある水素添加率が95%以上、更には99%以上の水素添加炭化水素樹脂、水素添加脂肪族系環状炭化水素樹脂、水素添加脂肪族・脂環族系石油樹脂、水素添加テルペン樹脂、水素添加合成ポリテルペン樹脂等の水素添加樹脂が、プロピレン系重合体(D)との相溶性に優れるので好ましい。軟化点が110℃未満のものは成形時に発煙の問題が発生し、成形機を汚ごす虞が生ずる場合があり、一方、145℃を超えるものはプロピレン系重合体(D)と相溶しづらくなるため得られるオーバーラップ包装用フィルムの外観が悪くなる虞がある。
プロピレン共重合体組成物
本発明に係わるプロピレン共重合体組成物は、前記プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)及び1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)を含む組成物であり、好ましくはプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)が40〜90重量%、とくに好ましくは35〜85重量%の範囲、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)が好ましくは5〜40重量%、とくに好ましくは15〜35重量%の範囲、1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)が好ましくは1〜30重量%、とくに好ましくは5〜25重量%の組成物である。
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)が40重量%未満では、得られるオーバーラップ包装用フィルムの低温ヒートシール性が改良されない虞があり、90重量%を超えると得られるオーバーラップ包装用フィルムのフィルム表面が白化し透明性が悪くなる虞がある。プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)が5重量%未満では、得られるオーバーラップ包装用フィルムのフィルム表面が白化し透明性が悪くなるとともに耐ブロッキング性に劣る虞があり、40重量%を超えると得られるオーバーラップ包装用フィルムの低温ヒートシール性が改良されない虞がある。1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)が1重量%未満では、得られるオーバーラップ包装用フィルムの熱融着層の低温ヒートシール性が改良されない虞があり、40重量%を超えると得られるオーバーラップ包装用フィルムのフィルム表面が白化し透明性が悪くなるとともに耐ブロッキング性が劣る虞がある。
本発明に係わるプロピレン共重合体組成物は組成物を構成する成分としてプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)を用いることにより、高速、低圧下における低温ヒートシール性に優れ、且つ耐ブロッキング性、帯電防止性(静防性)、スリップ性、密封性、透明性等に有するオーバーラップ包装用フィルムが得られる。
本発明に係るプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)あるいは1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)若しくはプロピレン共重合体組成物には耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料、無機または有機の充填剤等の通常ポリα−オレフィンに用いる各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加しておいてもよい。
中でも、熱融着層を形成するプロピレン共重合体組成物にブロッキング防止剤を0.01〜3.0重量%、好ましくは0.05〜1.0重量%を添加しておくと、透明性に優れ、且つブロッキング防止性を有するオーバーラップ包装用フィルムとすることができる。ブロッキング防止剤の量が0.01重量%未満では、得られるオーバーラップ包装用フィルムのブロッキング防止効果が充分でなく、一方、3.0重量%を越えると、得られるオーバーラップ包装用フィルムの透明性が劣る傾向にある。かかるブロッキング防止剤としては、種々公知のもの、例えば、シリカ、タルク、雲母、ゼオライトや更には金属アルコキシドを焼成して得た金属酸化物等の無機化合物粒子、ポリメタクリル酸メチル、メラミンホルマリン樹脂、メラミン尿素樹脂、ポリエステル樹脂等の有機化合物粒子等を用い得る。これらの中でも、シリカ、ポリメタクリル酸メチルがアンチブロッキング性、透明性の面から特に好ましい。
本発明においてプロピレン共重合体組成物の好適な組み合わせを以下に記す。
(イ)シングルサイト触媒を用いて重合されたプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)とシングルサイト触媒を用いて重合されたプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)と1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)を含むプロピレン共重合体組成物。
(ロ)シングルサイト触媒を用いて重合されたプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)とそれ以外の触媒、例えば、チタン成分を含む触媒成分とする担体付触媒を用いて重合されたプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)と1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)を含むプロピレン共重合体組成物。
(ハ)上記(イ)または(ロ)にさらにブロッキング防止剤を0.01〜3.0重量%を含有するプロピレン共重合体組成物。
オーバーラップ包装用フィルム
本発明のオーバーラップ包装用フィルムは、二軸延伸された前記プロピレン系重合体(D)から得られる基材層の両面に前記プロピレン共重合体組成物から得られる熱融着層が積層されている。又、本発明のオーバーラップ包装用フィルムは、熱融着層を形成する前記プロピレン共重合体組成物に夫々ブロッキング防止剤を含んでなるオーバーラップ包装用フィルムである。
かかる構成を有するオーバーラップ包装用フィルムの厚さは用途により種々決められるものであり、とくに限定はされないが、通常、前記プロピレン系重合体(D)か得られうる基材層が7〜100μm、好ましくは10〜50μmの範囲、プロピレン共重合体組成物からなる熱融着層が0.1〜5μm、好ましくは0.2〜2μmの範囲にある。
本発明のオーバーラップ包装用フィルムは、基材層となるプロピレン系重合体(D)の両面に、熱融着層としてプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)及び1−ブテン・α−プロピレンランダム共重合体(C)を含むプロピレン共重合体組成物とを共押出し成形して得た多層シートを、公知の同時二軸延伸法あるいは逐次二軸延伸法等の二軸延伸フィルム製造方法により得られる。二軸延伸の条件は、公知のOPPフィルムの製造条件、例えば、逐次二軸延伸法では、縦延伸温度を100℃〜145℃、延伸倍率を4〜7倍の範囲、横延伸温度を150〜190℃、延伸倍率を8〜11倍の範囲にすればよい。
本発明のオーバーラップ包装用フィルムを得る際には、熱融着層を構成するプロピレン共重合体組成物は、予め所定の量でプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)とプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)と1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)とを溶融混練して用いてもよいし、所定の量でプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)とプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)と1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)とを混合した後、直接押出し機に投入してもよい。
本発明のオーバーラップ包装用フィルムは、熱融着層の少なくとも片面に公知の帯電防止剤を塗布すると更に帯電防止性に優れたオーバーラップ包装用フィルムが得られる。かかる帯電防止剤としては、例えば、アルキルアミンおよびその誘導体、高級アルコール、高級脂肪酸のグリセリンエステル類、ピリジン誘導体、硫酸化油、石鹸類、オレフィンの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル類、脂肪酸エチルスルフォン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、ナフタレンスルフォン酸塩、琥珀酸エステルスルフォン酸塩、リン酸エステル塩、多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、脂肪アミノまたは脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、第四級アンモニウム類が挙げられる。かかる帯電防止剤は、通常0.5〜5重量%、好ましくは1〜3重量%の水溶液として熱融着層に塗布し、塗布量は乾燥状態として、通常1〜20mg/m、好ましくは5〜15mg/mの範囲にある。
本発明のオーバーラップ包装用フィルムは必要に応じて片面あるいは両面をコロナ処理、火炎処理、プラズマ処理等の表面処理をしてもよい。
包装体
本発明の包装体は、前記プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)及び1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)を含むプロピレン共重合体組成物を熱融着層とした二軸延伸多層フィルムからなるオーバーラップ包装用フィルムで種々公知の被包装材料を包装してなる包装体である。被包装材料としては、例えばチョコレート、ガム、キャンデー等の菓子類、たばこ、化粧品等の嗜好品、カセットテープ、ビデオテープ、CD、CD−R、DVD、ゲームソフト等の記録材料、およびそれらの集積包装材料、箱物包装等が上げられる。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例に制約されるものではない。
実施例及び比較例における物性値等は、以下の評価方法により求めた。
(評価方法)
(1)ヒートシール強度(N/15mm)
オーバーラップ包装用フィルムの熱融着層(I)面(外面)と熱融着層(II)面(内面)を重ね合わせ、ヒートシールテスター(東洋精機社製)の幅5mmのシールバーを用い、表1記載の温度で圧力;0.1MPa、0.05MPa、0.025MPaで各0.5秒間の条件でヒートシールした後、室温下で放冷した。これを15mm幅に切り出し、引張り試験機(東洋精機社製)を用い、引張速度;300mm/分でヒートシール部の剥離強度を測定しヒートシール強度とした。
(2)帯電防止性
株式会社アドバンテスト社製デジタル超高抵抗/微少電流計R8340A、レジスティビティ・チェンバR12704を用いJIS K 6911に準じ測定した。
(3)透明性
日本電色工業株式会社製ヘイズメーターNDH2000を用い、JIS K 7105に準じ測定した。
(4)スリップ性
株式会社安田精機製作所製スリップテスターNo.162SLDを用い、傾斜角法から静摩擦係数を測定した。
(5)包装機械適性の評価
W322型包装機(東京自働機械製作所製)を用いてサイド(サイドシール)及び胴部(胴貼りシール)のシール温度115℃、125℃、135℃、145℃、ショット数;200個/分の条件で包装した。包装適性は、開封時の官能試験にて評価し、シールされているものを○、シールされていないものを×とした。
(6)密封性
W322型包装機(東京自働機械製作所製)を用いてサイド(サイドシール)及び胴部(胴貼りシール)のシール温度;145℃、ショット数;100個/分の条件で包装した。次いで、JTトーシ社製デジタルリークテスタDL−01型を用いて得られた包装品の一部に小さな穴をあけ、その部分に一定圧力の空気を注入し、漏れ出る空気の量(エアーリーク量)(ml/分)を測定し、密封性を評価した。
(7)ブロッキング力(N/20mm)
オーバーラップ包装用フィルムを20mm×100mm幅の短冊状の試験片を切り出し、熱融着層(I)面(外面)を重ね合わせ、中央付近で250g/cmの加重をかけ、55℃のオーブン中で24時間放置後、試験片を引張り試験機(東洋精機社製)を用い引張速度;300mm/分でせん断剥離強度を測定しブロッキング力とした。
実施例1
<基材層>
プロピレン単独重合体(D−1:Tp;162℃、MFR;2.0g/10分)に耐熱安定剤としてテトラキス[メチレン−3−(3’、5’−ジ−t−ブチル−4’ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(日本チバガイキー社製品 製品名イルガノックス1010)1000ppm及びステアリン酸カルシウム(日本油脂製)1000ppm、帯電防止剤としてアミン系帯電防止剤、ベタイン系帯電防止剤の混合物5000ppmを加えたプロピレン系重合体組成物を基材層として用意した。
<熱融着層>
熱融着層を構成するプロピレン共重合体組成物として、下記のプロピレン・1−ブテンランダム共重合体(A−1):70重量%、プロピレン・1−ブテン・エチレン三元ランダム共重合体(B−1):20重量%及び1−ブテン・プロピレンランダム共重合体(C−1):10重量%からなるプロピレン共重合体組成物を用意した。
(A)プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体
(A−1)プロピレン・1−ブテンランダム共重合体:Ts;63.2℃、Tp;79.0℃、Te;85.8℃、Te−Ts;49.6℃、MFR;7.0g/10分(230℃)。
(B)プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体
(B−1)プロピレン・1−ブテン・エチレン三元ランダム共重合体:エチレン含有量;2.4重量%、1−ブテン含有量;3.4重量%、Tp;132.4℃、Mw/Mn;3.9、MFR;7g/10分(230℃)。
(C)1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体
(C−1)1−ブテン・プロピレンランダム共重合体:1−ブテン含有量;84重量%、Tp;74.0℃、MFR;4g/10分(190℃)
このプロピレン共重合体組成物に、下記の配合剤を配合して熱融着層用のプロピレン共重合体組成物を用意した。
・ブロッキング防止剤:ポリメチルメタクリレート粒子;0.10重量%
・耐熱安定剤:テトラキス[メチレン−3−(3’、5’−ジ−t−ブチル−4’ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(日本チバガイキー社製品 製品名イルガノックス1010)1000ppm
・ステアリン酸カルシウム(日本油脂製);1000ppm
<二軸延伸多層フィルムの製造>
前記、熱融着層用のプロピレン共重合体組成物、基材層用のプロピレン系重合体組成物及び熱融着層用のプロピレン共重合体組成物を押出量比(1/23/1)になるよう各々スクリュー押出機を用いて溶融押出しマルチマニホールドタイプT−ダイを用いて押出し、冷却ロール上にて急冷し厚さ約1.25mmの多層シートを得た。このシートを120℃で加熱しフィルムの流れ方向(縦方向)に5倍延伸した。この5倍延伸したシートを160℃で加熱し流れ方向に対して直交する方向(横方向)に10倍延伸した後、熱融着層(II)の表面(内面)にコロナ処理を施し、基材層の厚さ:23μm、両熱融着層の厚さ:1.0μm(合計厚さ:25μm)のオーバーラップ包装用フィルムを得た。かかるオーバーラップ包装用フィルムの物性等を前記記載の方法で測定した。
評価結果を表1に示す。
実施例2
実施例1の熱融着層に用いたプロピレン・1−ブテンランダム共重合体(A−1)に代えて、下記のプロピレン・1−ブテンランダム共重合体(A−2)を用いる以外は実施例1と同様に行いオーバーラップ包装フィルムを得た。
評価結果を表1に示す。
(A−2)プロピレン・1−ブテンランダム共重合体:Ts;47.0℃、Tp;86.9℃、Te;98.2℃、Te−Ts;57.2℃、MFR;7g/10分(230℃)。
実施例3
実施例1の熱融着層に用いたプロピレン・1−ブテン・エチレン三元ランダム共重合体(B−1)に代えて、下記のプロピレン・エチレンランダム共重合体(B−2)を用いる以外は実施例1と同様に行いオーバーラップ包装用フィルムを得た。
評価結果を表1に示す。
(B−2)プロピレン・エチレンランダム共重合体:エチレン含量;3.1重量%、Tp;126.6℃、Mw/Mn;2.7、MFR;7g/10分(230℃)。
実施例4
実施例2の熱融着層に用いたプロピレン・1−ブテン・エチレン三元ランダム共重合体(B−1)に代えて、実施例3で用いたプロピレン・エチレンランダム共重合体(B−2)を用いる以外は実施例2と同様に行いオーバーラップ包装用フィルムを得た。
評価結果を表1に示す。
実施例5
実施例1示す方法で得た多層シートを110℃で機械方向に5倍ロール延伸した後、帯電防止剤を熱融着層の表面(上面)に乾燥状態で7.5mg/mになるように塗布した。次いでテンターを用いて160℃で横方向10倍延伸した後、他方の熱融着層の表面(内面)にコロナ処理を施し、基材層の厚さが23μm、熱融着層の厚さが夫々1μmのオーバーラップ包装用フィルムを得た。
評価結果を表1に示す。
比較例1
実施例1の熱融着層に用いたプロピレン・1−ブテンランダム共重合体(A−1)に代えて、プロピレン・1−ブテンランダム共重合体(E)を用いる以外は実施例1と同様に行いオーバーラップ包装用フィルムを得た。
評価結果を表1に示す。
(E)プロピレン・1−ブテンランダム共重合体:Ts;48.5℃、Tp;110.6℃、Te;145.9℃、Te−Ts;97.4℃、MFR;6g/10分(230℃)。
比較例2
実施例3の熱融着層に用いたプロピレン・1−ブテンランダム共重合体(A−1)に代えて、比較例1に用いたプロピレン・1−ブテンランダム共重合体(E)を用いる以外は実施例3と同様に行いオーバーラップ包装用フィルムを得た。
評価結果を表1に示す。
比較例3
比較例1に示す方法で得た多層シートを、実施例5に示す方法で同様に帯電防止剤を塗布した二軸延伸多層ポリプロピレンフィルムを得た。
評価結果を表1に示す。
Figure 2006212835
表1の結果から明らかなように、本発明のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)とプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)と1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)から得られるプロピレン共重合体組成物層を熱融着層としたオーバーラップ包装用フィルム(実施例1〜4)は、比較例1および2に示した二軸延伸フィルムに比べ、低温ヒートシール性に優れ、且つ耐ブロッキング性、帯電防止性、スリップ性、透明性、密封性および高速包装適性に優れていることが分かる。
また、帯電防止剤を塗布したオーバーラップ包装フィルムは(実施例5および比較例3)は、更に塗布面の帯電防止性能が改良されていることが分かる。
本発明のオーバーラップ包装用フィルムは、熱融着層として特定の熱融解特性を有するプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)とプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)と1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)とから得られるプロピレン共重合体組成物層を有するので、高速、低圧下における低温ヒートシール性に優れ、且つ耐ブロッキング性、帯電防止性(静防性)、スリップ性、透明性、密封性等も優れているので、前記被包装物を従来に比べ、より高速包装が可能であり、省エネルギー化も可能である。
また、本発明のオーバーラップ包装用フィルムは、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)とプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)と1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)からなるプロピレン共重合体組成物を熱融着層とした二軸延伸多層フィルムからなるオーバーラップ包装用フィルムで種々公知の被包装材料を包装してなる包装体である。被包装材料としては、例えばチョコレート、ガム、キャンデー等の菓子類、たばこ、化粧品等の嗜好品、カセットテープ、ビデオテープ、CD、CD−R、DVD、ゲームソフト等の記録材料、およびそれらの集積包装材料、箱物包装等が上げられる。

Claims (9)

  1. プロピレン系重合体(D)から得られる二軸延伸ポリプロピレンフィルム基材層の両面に、DSCに基づく結晶融解曲線から求められるピーク温度(Tp)が70〜100℃および融解開始温度(Ts)と融解終了温度(Te)との差(Te−Ts)が70℃未満のプロピレンを主体とするプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)、DSCに基づく結晶融解曲線から求められるピーク温度(Tp)が105〜150℃のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)及び1−ブテン含有量が60〜99重量%およびDSCに基づく結晶融解曲線から求められるピーク温度(Tp)が50〜130℃の1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)を含むプロピレン共重合体組成物からなる熱融着層が積層されてなることを特徴とするオーバーラップ包装用フィルム。
  2. 熱融着層を形成するプロピレン共重合体組成物が、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)を40〜90重量%、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)を5〜40重量%、1−ブテン・α−オレフィンランダム共重合体(C)を1〜30重量%含むことを特徴とする請求項1記載のオーバーラップ包装用フィルム。
  3. 熱融着層を形成するプロピレン共重合体組成物のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)のα−オレフィン含有量が10〜50重量%である請求項1または2に記載のオーバーラップ包装用フィルム。
  4. 熱融着層を形成するプロピレン共重合体組成物のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(A)のα−オレフィンが1−ブテンである請求項1〜3のいずれか1項に記載のオーバーラップ包装用フィルム。
  5. 熱融着層を形成するプロピレン共重合体組成物のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)のα−オレフィンがエチレン及び/又は1−ブテンである請求項1〜4のいずれか1項に記載のオーバーラップ包装用フィルム。
  6. 熱融着層を形成するプロピレン共重合体組成物が、ブロッキング防止剤を含んでなる請求項1〜5のいずれか1項に記載のオーバーラップ包装用フィルム。
  7. プロピレン系重合体(D)から得られる二軸延伸ポリプロピレンフィルム基材層が、帯電防止剤を含んでなる請求項1〜6のいずれか1項に記載のオーバーラップ包装用フィルム。
  8. 熱融着層の少なくとも片面に帯電防止剤が塗布されてなる請求項1〜7のいずれか1項に記載のオーバーラップ包装用フィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のオーバーラップ包装用フィルムで包装されてなる包装体。
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