JP2006207796A - ソレノイドバルブ - Google Patents

Abstract

【課題】 空気圧が一定値以下に低くなっても，スプールが復元してしまうのを防止し，スプールがスムーズに作動して機器の誤作動などを防止できるソレノイドバルブを提供する。
【解決手段】 複数のポート１２及び第１のエアホール１３が形成されたバルブ本体１と，空気圧の流れを切り換えるスプール２と，密閉部３と，セミパイロット部４と，アマチュア胴体５と，を備えたソレノイドバルブにおいて；密閉部３は，圧着室３１ｂと，第２のエアホール３１ａと，第２のエアホール３１ａ及び圧着室３１ｂと連通する貫通ホール３１ｃを有する胴体３１と，圧着室３１ｂ内の両側面とスプール２の外周縁との間に装着される複数のピストン３２と，各々のピストン３２に装着され，空気圧の漏れを防止する複数のゴムＵパッキング３３と，を有する。
【選択図】 図３

Description

本発明はソレノイドバルブに係り，特にスリーポジションエアソレノイドバルブ（Ｔｈｅ ｔｈｒｅｅ−ｐｏｓｉｔｉｏｎ ａｉｒ ｓｏｌｅｎｏｉｄ ｖａｌｖｅ）に関するものである。

一般的に広く用いられているソレノイドバルブのうち，図５に示すように，５ポート３位置ソレノイドであり，図５（ａ）はクローズドセンター（ｃｌｏｓｅｄ ｃｅｎｔｅｒ），図５（ｂ）はエグゾーストセンター（ｅｘｈａｕｓｔ ｃｅｎｔｅｒ），図５（ｃ）はプレッシャーセンター（ｐｒｅｓｓｕｒｅ ｃｅｎｔｅｒ）バルブであって，これは空気圧によって内部のスプールが移送するようになり，スプールの移送方向に沿って供給ホースを通じて供給される空気圧の移送される方向が切り換えられてソレノイドが設置される機械が異なる動作をするようになっているものである。

通常のソレノイドバルブは，電子バルブを始めとして各種の機械装置に幅広く利用されているが，このような従来のソレノイドバルブの概略断面が図１及び図２に示されている。

図１及び図２を参照して説明すれば，ソレノイドバルブは，シリンダー１０１と連通されるように複数のポート１０２が構成され，シリンダー１０１に連通されて空気圧が流入されるようにエアホール１０３が構成されたバルブ本体１００と，バルブ本体１００のシリンダー１０１内に装着されて空気圧の流れを切り換えるスプール１１０と，バルブ本体１００の一端面にエアホール１０３と連通されるようにエアホール１２１が構成された密閉部１２０と，密閉部１２０及びバルブ本体１００の他端面に締結固定されたセミパイロット部１３０と，各セミパイロット部１３０に固定されたアマチュア胴体１４０と，で構成されている。

密閉部１２０は，内部にスプール１１０を外周面として複数の固定部材１２２が装着され，固定部材１２２の間には膨張スプリング１２３が装着され構成されている。

セミパイロット部１３０は，装着部１３２，エアホール１２１と連通されるエアホール１３３，及び装着部１３２に貫通されるホール１３３ａが構成された胴体１３１と，装着部１３２内に挿入されるゴムＵパッキング１３４と，ゴムＵパッキング１３４に嵌められてスプール１１０と密着されるピストン１３５と，で構成されている。

しかし，前記の通り構成された従来のソレノイドバルブは，次のような欠陥を有している。まず，ポート１０２を通じてシリンダー１０１内に空気圧が流入されると，この空気圧がエアホール１０３を通じて密閉部１２０のエアホール１２１とパイロット部１３０のエアホール１３３を経てアマチュア胴体１４０に流入しながら更にセミパイロット部１３０のホール１３３ａを通じて装着部１３２内に流入され，膨張スプリング１２３の弾性力以上の圧力が伝達されるとピストン１３５を押すようになり，ピストン１３５はスプール１１０を押して空気圧の移送方向を切り換えるようになる。

その後，前記のようにピストン１３５を押す圧力が，逆に複数個のエアホールへ排出されると，膨張スプリング１２３の弾性力がピストン１３５を押す圧力より大きくなり，膨張スプリング１２３の弾性力によって，ピストン１３５が復元されてしまい，エアホールへ排出される空気圧が遮断される欠陥が発生する。

そこで，本発明は，このような問題に鑑みてなされたもので，その目的とするところは，空気圧が一定値以下に低くなっても，スプールが復元してしまうのを防止し，スプールがスムーズに作動して機器の誤作動などを防止できるソレノイドバルブを提供することである。

上記課題を解決するために，本発明のある観点によれば，シリンダーと連通する複数のポート，及びシリンダーに連通して空気圧が流入する第１のエアホールが形成されたバルブ本体と，シリンダー内に装着され，空気圧の流れを切り換えるスプールと，バルブ本体の一端面に装着された密閉部と，密閉部，及びバルブ本体の他端面に，締結固定されたセミパイロット部と，各々の前記セミパイロット部に固定されたアマチュア胴体と，を備えたソレノイドバルブにおいて；
前記密閉部は，圧着室と，第１のエアホールと連通する第２のエアホールと，第２のエアホール及び圧着室と連通する貫通ホールを有する胴体と，圧着室内の両側面とスプールの外周縁との間に装着される複数のピストンと，各々のピストンに装着され，空気圧の漏れを防止する複数のゴムＵパッキングと，を有することを特徴とする，ソレノイドバルブが提供される。

上記の構成により，ピストンに加えられる圧力が低くなっても，従来のように密閉部内に復元用の膨張スプリングを用いておらず，貫通ホールを通じて密閉部の圧着室内に空気圧が流入することにより，スプールは元の位置に戻ることなく，現状態をそのまま維持できるようになるので，機器の誤作動を防止することができる。また，スプールのスムーズな作動がなされるようになるため，燃料費を最少化することができ，作業性を向上させることができる。

また，貫通ホールには，第２のエアホール及び貫通ホールを通じて流入する空気圧が外部へ抜け出るのを防止するボールが装着されてもよい。

以上詳述したように本発明によれば，復元用のスプリングを用いず，バルブ本体の密閉部に連通する貫通ホールを構成したことにより，ピストンを押す空気圧の圧力が低くなっても密閉部内に空気圧が流入されてスプールが復元するのを防止することができ，機器の誤作動を防止できる効果がある。

以下に添付図面を参照しながら，本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお，本明細書及び図面において，実質的に同一の機能構成を有する構成要素については，同一の符号を付することにより重複説明を省略する。

本実施の形態によるソレノイドバルブは，シリンダー１１と連通する複数のポート１２，及びシリンダー１１に連通して空気圧が流入するエアホール１３（第１のエアホール）が形成されたバルブ本体１と，バルブ本体１のシリンダー１１内に装着されて空気圧の流れを切り換えるスプール２と，バルブ本体１の一端面に装着された密閉部３と，密閉部３及びバルブ本体１の他端面に締結固定されたセミパイロット部４と，各々のセミパイロット部４に固定されたアマチュア胴体５と，を備えており，密閉部３は，内部に圧着室３１ｂと，エアホール１３と連通するエアホール３１ａ（第２のエアホール）と，エアホール３１ａ及び圧着室３１ｂと連通する貫通ホール３１ｃを有する胴体３１と，圧着室３１ｂ内の両側面とスプール２の外周縁との間に装着されるピストン３２,３２ａと，各々のピストン３２,３２ａの空気圧の漏れを防止するゴムＵパッキング３３と，を有して構成される。

また，貫通ホール３１ｃにはエアホール３１ａや貫通ホール３１ｃを通じて流入する空気圧が外部へ抜け出るのを防止するボール３４が装着構成される。

一方，セミパイロット部４は，装着部４１ａと，エアホール３１ａと連通するエアホール４１ｂと，装着部４１ａに貫通するエアホール４１ｃが形成されたセミパイロット４１と，装着部４１ａ内に挿入されるゴムＵパッキング４２と，ゴムＵパッキング４２が嵌められてスプール２と密着するピストン４３と，を有して構成される。また，スプール２の端部には，ピストン３２の離脱を防止する固定リング６が装着される。

前記のような構成から成る本実施の形態のソレノイドバルブの動作は，次の通りである。ポート１２を通じてシリンダー１１内に空気圧を流入させると，この圧力はエアホール１３及び密閉部３のエアホール３１ａを経て，セミパイロット部４のエアホール４１ｂを通じてアマチュア胴体５方向へ流入する。

これと共に，セミパイロット部４のエアホール４１ｃを通じて装着部４１ａ内に流入する圧力によって，ピストン４３が一方向へ押されるようになる。そして，ピストン４３を押した圧力が逆にエアホール４１ｃ,４１ｂとエアホール３１ａおよびエアホール１３を通じて排出されるようになるが，この際，貫通ホール３１ｃを通じて圧着室３１ｂ内に空気圧が流入されるようになる。

そして，ピストン４３に加えられる圧力が低くなっても圧着室３１ｂ内に流入する空気圧により，スプール２は復元されることなく，現状態をそのまま維持できるようになるのである。

従って，ピストン４３に加えられる圧力がエアホール１３を通じて排出される圧力により低くなっても，従来におけるように復元スプリングを用いないため，スプール２が復元される欠陥を防止して，スプール２をスムーズに作動させることができるので，機器の誤作動を防止することができる。

一方，図６は本実施の形態による５ポート３位置ソレノイドバルブの空気圧回路を図示したものであって，図６（ａ）はクローズドセンター（ｃｌｏｓｅｄ ｃｅｎｔｅｒ）であり，図６（ｂ）はエグゾーストセンター（ｅｘｈａｕｓｔ ｃｅｎｔｅｒ）であり，図６（ｃ）はプレッシャーセンター（ｐｒｅｓｓｕｒｅ ｃｅｎｔｅｒ）バルブを示したものである。

以上，添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが，本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば，特許請求の範囲に記載された範疇内において，各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり，それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

本発明は，ソレノイドバルブに適用可能であり，特にスリーポジション（３位置）エアソレノイドバルブに適用可能である。

従来のソレノイドバルブの内部構成を示す概略断面図である。 従来のソレノイドバルブの作動状態を示す概略断面図である。 本実施の形態のソレノイドバルブの内部構成を示す概略断面図である。 本実施の形態のソレノイドバルブの作動状態を示す概略断面図である。 一般的な５ポート３位置ソレノイドバルブの空気圧回路を示した説明図である。 本実施の形態の５ポート３位置ソレノイドバルブの空気圧回路を示した説明図である。

符号の説明

１ バルブ本体
２ スプール
３ 密閉部
４ セミパイロット部
５ アマチュア胴体
６ 固定リング
１１ シリンダー
１２ ポート
１３ エアホール
３１ 胴体
３１ａ エアホール
３１ｂ 圧着室
３１ｃ 貫通ホール
３２ ピストン
３２ａ ピストン
３３ ゴムＵパッキング
３４ ボール
４１ セミパイロット
４１ａ 装着部
４１ｂ ゴムＵパッキング
４１ｃ エアホール
４２ ゴムＵパッキング
４３ ピストン

Claims (2)

1. シリンダーと連通する複数のポート，及び前記シリンダーに連通して空気圧が流入する第１のエアホールが形成されたバルブ本体と，
   前記シリンダー内に装着され，空気圧の流れを切り換えるスプールと，
   前記バルブ本体の一端面に装着された密閉部と，
   前記密閉部，及び前記バルブ本体の他端面に，締結固定されたセミパイロット部と，
   各々の前記セミパイロット部に固定されたアマチュア胴体と，
   を備えたソレノイドバルブにおいて；
   前記密閉部は，
   圧着室と，
   前記第１のエアホールと連通する第２のエアホールと，
   前記第２のエアホール及び前記圧着室と連通する貫通ホールを有する胴体と，
   前記圧着室内の両側面と前記スプールの外周縁との間に装着される複数のピストンと，
   各々の前記ピストンに装着され，空気圧の漏れを防止する複数のゴムＵパッキングと，
   を有することを特徴とする，ソレノイドバルブ。
2. 前記貫通ホールに，前記第２のエアホール及び前記貫通ホールを通じて流入する空気圧が外部へ抜け出るのを防止するボールが装着されることを特徴とする，請求項１に記載のソレノイドバルブ。
   

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