JP2006207730A - 保持器にころを組み付ける方法及び装置 - Google Patents

保持器にころを組み付ける方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 保持器5の各ポケット11、11へ各球面ころ4、4を組み付ける作業を、効率良く行なう。
【解決手段】 第一の治具17に上記保持器5を支持すると共に、第二の治具18のころ保持部23に上記各球面ころ4、4を保持する。又、第三の治具20により、上記保持器5を上側から抑える。この状態で、各押圧片19、19により上記各球面ころ4、4を一斉に押圧し、これら各球面ころ4、4を上記保持器5の径方向内方に向けて変位させる。この結果、これら各球面ころ4、4を上記各ポケット11、11に同時に組み付けられ、この組み付け作業を効率良く行なえる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、自動調心ころ軸受や円すいころ軸受、円筒ころ軸受等のころ軸受を組み立てる際、外輪と内輪との間に保持器並びに各ころを組み込む以前に、これら各ころを保持器の各ポケットに組み付ける為に利用する。
例えばハウジングの内側に回転軸を回転自在に支承する為に従来から、自動調心ころ軸受や円すいころ軸受、円筒ころ軸受等の各種ころ軸受が使用されている。図17〜18は、この様な各種ころ軸受のうち、特許文献1に記載されて従来から知られている、自動調心ころ軸受1を示している。この自動調心ころ軸受1は、互いに同心に組み合わされた外輪2と内輪3との間に、それぞれがころである複数個の球面ころ4、4を転動自在に配列して成る。そして、1対の保持器5、5により、これら複数の球面ころ4、4の分離防止を図っている。これら各保持器5、5は、金属板をプレス成形して成る、所謂プレス保持器である。
又、上記外輪2の内周面には、単一の中心を有する球状凹面である外輪軌道6を形成している。又、上記内輪3の外周面の幅方向(図17の左右方向)両側には、それぞれが上記外輪軌道6と対向する、一対の内輪軌道7、7を形成している。又、上記複数の球面ころ4、4は、その最大径部が各球面ころ4、4の軸方向長さの中央部にある対称形で、上記外輪軌道6と上記一対の内輪軌道7、7との間に、2列に亙って転動自在に配列されている。
又、上記各保持器5、5は、円すい筒状の主部8と、この主部8の大径側端縁部から直径方向外側に延びた外向フランジ部9と、小径側端縁部から直径方向内側に延びた内向フランジ部10とを有する。上記主部8には内外両周面を貫通する状態で複数のポケット11、11を形成して、これら各ポケット11、11内にそれぞれ1個ずつの上記球面ころ4、4を、転動自在に保持している。
又、上記外向フランジ部9の片側面で上記各ポケット11、11に対向する部分に、突起12、12を形成している。上記各ポケット11、11に上記各球面ころ4、4を組み付けた状態で、上記各突起12、12の先端面が、上記球面ころ4、4の軸方向一端面に近接若しくは摺接する事により、これら各球面ころ4、4が案内され、これら各球面ころ4、4の回転中心軸が正規の状態から傾斜する(スキューする)事が防止される。
又、上記外向フランジ部9の内周縁部で各ポケット11、11の円周方向中間部に、舌片13を形成している。これら各舌片13は、その先端が上記各ポケット11、11側に突出する方向に、上記外向フランジ部9に対し傾斜している。自動調心ころ軸受1を組み立てた状態で、上記保持器5、5の主部8は、上記球面ころ4、4のピッチ円よりも直径方向内方に位置する。そして上記各舌片13は、それぞれ球面ころ4、4の軸方向端面の中央部に形成した円形の凹部14、14に係合し、これら各球面ころ4、4がポケット11、11から直径方向外方に抜け出るのを防止する。
上述の様に構成される自動調心ころ軸受1により、例えばハウジングの内側に回転軸を支承する場合、外輪2をハウジングに内嵌固定し、内輪3を回転軸に外嵌固定する。回転軸と共に内輪3が回転する場合には、複数の球面ころ4、4が転動して、この回転を許容する。上記ハウジングの軸心と上記回転軸の軸心とが不一致の場合、上記外輪2の内側で上記内輪3が調心する(外輪2の中心軸に対し内輪3の中心軸を傾斜させる)事で、この不一致を補償する。この場合に、外輪軌道6は単一球面状に形成されている為、上記複数の球面ころ4、4の転動は、不一致補償後に於いても、円滑に行なわれる。
ところで、上述の様な自動調心ころ軸受1を組み立てる場合に従来は、例えば図19に示す様に、プラスチック製のハンマー15を用いて、保持器5の各ポケット11、11内に球面ころ4、4を組み付けていた。即ち、内輪3の外径側に支持した上記保持器5の何れかのポケット11に、上記球面ころ4を対向させ、この球面ころ4に上記ハンマー15を打ち付ける事により、この球面ころ4を上記ポケット11に1個ずつ組み付けていた。この様な組み付け作業は、面倒で熟練を要すると共に、作業時間も長くなる為、製造コストが増大していた。しかも、上記各球面ころ4、4に打撃を加える為、これら各球面ころ4、4の転動面が損傷したり、上記保持器5の各ポケット11、11同士の間部分である柱部16、16等が変形する可能性もあった。
尚、特許文献2には、円筒ころ軸受を構成する各円筒ころを保持器の各ポケットに、この保持器の径方向内側から2回に分けて組み付ける、円筒ころ軸受の組立方法が記載されている。この様な組立方法の場合、前述の図19に示した様な、各球面ころ4、4を1個ずつポケット11、11に組み付ける場合に比べ、作業時間の短縮を図れる。但し、上記特許文献2に記載された組立方法の場合は、上記円筒ころを上記各ポケットに一斉に(1回で)組み付けるものではない為、この様に一斉に組み付ける場合に比べて時間を要する事が避けられない。又、上記各円筒ころを上記保持器の径方向内側から組み付ける為、これら各円筒ころを一斉に組み付けようとしても、この円筒ころの本数や寸法によっては、上記保持器の径方向内側に必要な本数(各ポケットと同数)の円筒ころを配置できない可能性もある。この様な場合には、これら各円筒ころを組み付ける作業を2回以上に分けて行なわざるを得ず、やはり好ましくない。
特開平8−296653号公報 特公平7−73815号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、保持器の各ポケットへ各ころを組み付ける作業を効率良く行なえる方法及び装置を実現すべく発明したものである。
本発明の保持器にころを組み付ける方法及び装置は何れも、自動調心ころ軸受や円すいころ軸受、円筒ころ軸受等のころ軸受を構成する複数個のころ(球面ころ、円すいころ、円筒ころ)を、同じくこのころ軸受を構成する保持器の円周方向複数個所に設けた各ポケットに組み付けるものである。
このうちの請求項1に記載した保持器にころを組み付ける方法は、先ず、上記保持器を中心軸を鉛直方向に向けて支持すると共に、上記各ポケットの数以下で複数個{ポケットと同数又は同数より数本(例えば1、2本)少ない数}の上記各ころを、上記保持器の径方向外側で、円周方向に関し上記各ポケットと整合する位置に、それぞれの中心軸を上記保持器の中心軸を含む仮想平面と一致する状態で配置する。そして、この様に保持器を支持すると共に各ころを配置した後、上記各ころを上記保持器の径方向内方に向けて一斉に変位させ、これら各ころを上記各ポケットの外径側開口縁から進入させる事により、これら各ころを上記各ポケットに同時に組み付ける。
又、請求項3に記載した保持器にころを組み付ける装置は、保持器支持手段と、ころ配置手段と、ころ変位手段とを備える。
このうちの保持器支持手段は、上記保持器を中心軸を鉛直方向に向けて支持するものである。
又、上記ころ配置手段は、上記各ポケットと同数の上記各ころを、上記保持器支持手段により支持される上記保持器の径方向外側で、円周方向に関し上記各ポケットと整合する位置に、それぞれの中心軸を上記保持器の中心軸を含む仮想平面と一致させた状態で配置するものである。
又、上記ころ変位手段は、上記各ころを上記保持器の径方向内方に向けて変位させるものである。
そして、上記ころ配置手段により配置された上記各ころを、上記ころ変位手段により変位させて、これら各ころを上記各ポケットの外径側開口縁から進入させる事により、これら各ころを上記各ポケットに組み付ける。
上述の様に構成する本発明の保持器にころを組み付ける方法によれば、保持器の径方向外方から各ころを一斉に保持器の径方向内側に向けて変位させて、これら各ころを各ポケットに同時に組み付ける為、組み付け作業を効率良く短時間で行なえ、ころ軸受の量産化、低廉化を図れる。
又、本発明の保持器にころを組み付ける装置によれば、ころの本数や寸法に拘らず、保持器の径方向外方にこの保持器の各ポケットと同数のころを配置できる。この為、これら各ころをころ変位手段により一斉に変位させれば、これら各ころを各ポケットに同時に組み付ける事ができ、組み付け作業を短時間で効率良く行なえ、ころ軸受の量産化、低廉化を図れる。
請求項1に記載した本発明の保持器にころを組み付ける方法を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、保持器を、軸方向一端に向かう程外径が小さくなる方向に傾斜した円すい筒状の主部に、内外両周面を貫通する状態で各ポケットを設けたものとする。そして、この様な保持器を、軸方向一端部を鉛直方向下側に向けて支持すると共に、各ころを上記各ポケットよりも鉛直方向下側に配置し、これら各ころを上記保持器の径方向内方に変位させつつ鉛直方向上方にも変位させる事により、上記各ころを上記各ポケットに組み付ける。
この様に構成すれば、保持器の主部が軸方向一端に向かう程外径が小さくなる方向に傾斜した円すい筒状のものであっても、この様な主部に設けた各ポケットに上記各ころを、これら各ポケットの鉛直方向下側から円滑に組み付ける事ができる。
又、本発明の保持器にころを組み付ける方法を実施する場合に好ましくは、各ころを各ポケットの外径側開口縁から進入させつつ、これら各ころの軸方向端面に設けた凹部と上記各ポケットに設けた舌片とを係合させる事により、これら各ころを上記各ポケットから脱落するのを阻止した状態で組み付ける。
この様に構成すれば、保持器の各ポケットに各ころを組み付けた状態で、他の治具等を必要とする事なく、これら保持器と各ころとを一体に取り扱える。この為、これら保持器と各ころとを搬送し易くできると共に、これら保持器と各ころとをころ軸受の内輪と外輪との間に組み付ける作業を効率良く行なえる。
尚、上記舌片は、保持器の径方向内方に向かう程、ポケットの内側に突出する方向に傾斜したものとする。この様に構成すれば、これら各ころの軸方向端面により上記舌片をこの端面から離れる方向に弾性変形させつつ、上記各ころを上記各ポケット内に進入させられる。そして、上記舌片と上記凹部とが対向した状態で、この舌片の先端が上記凹部内に入り込み、この舌片の先端部とこの先端部と軸方向に対向するポケットの外径側開口縁との距離が上記ころの軸方向両端面同士の距離よりも小さくなる事で、上記各ころが上記ポケットから脱落するのを阻止される。
又、上述の様な舌片を各ポケットに設ける場合に好ましくは、これら各舌片の先端部とこの先端部と軸方向に対向するポケットの外径側開口縁とを結ぶ仮想線の、上記保持器の中心軸に対するなす角をγとし、各ころの軸方向端面の、水平面に対するなす角をθ1 とした場合に、θ1 ≧γとした状態で上記各ころを変位させ、これら各ころを上記各ポケットの外径側開口縁から進入させる。
この様に構成すれば、上記各ころを各ポケット内に進入させる際に、上記舌片とこの舌片と係合する凹部とが係合し始めるのに先立って、上記各ポケットの外径側開口縁に上記各ころの軸方向側面を進入させられる。この結果、これら各ころの軸方向側面が上記各ポケットの外径側開口縁に案内されつつこれら各ころが上記ポケット内で変位する為、上記舌片と上記凹部とを円滑に係合させつつ、これら各ころを上記各ポケットに組み付けられる。
又、本発明の保持器にころを組み付ける方法を実施する場合に好ましくは、ころ軸受を自動調心ころ軸受とする。そして、この自動調心ころ軸受は、内周面に単一の中心を有する球状凹面である外輪軌道を形成した外輪と、外周面に上記外輪軌道と対向する1対の内輪軌道を形成した内輪と、上記外輪軌道と内輪軌道との間に2列に亙って転動自在に設けられたそれぞれがころである複数の球面ころと、上記球面ころを転動自在に保持する複数のポケットを有する1対の保持器とから成り、このうちの保持器はそれぞれ、軸方向に向かう程外径が小さくなる方向に傾斜した円すい筒状の主部と、この主部の内外両周面を貫通する状態で設けた各ポケットと、上記主部の大径側端縁部に径方向外側に延びる状態で形成された外向フランジ部と、上記主部の小径側端縁部に径方向内側に延びる状態で形成された内向フランジ部と、上記外向フランジ部の内周縁部で上記各ポケットの円周方向中間部に形成された舌片とを備えたものとし、上記各球面ころは、軸方向端面に上記舌片と係合自在の凹部を設けたものとする。
この様に構成すれば、自動調心ころ軸受を構成する保持器の各ポケットに各球面ころを効率良く組み付けられる。
又、請求項3に記載した本発明の保持器にころを組み付ける装置を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した様に、保持器支持手段を、保持器の軸方向一端部をこの保持器が径方向に変位するのを阻止した状態で支持する保持器支持部を有するものとする。又、ころ配置手段を、上面を各ころの軸方向一端面を載置するころ載置面とすると共に、円周方向に関し上記保持器の各ポケットと同位相で上記各ころを保持するころ保持部を有するものとする。そして、上記載置面から連続する状態で、上記各ころの軸方向一端面を上記保持器支持部に支持した上記保持器の各ポケットの開口縁に案内するころガイド面を設ける。
この様に構成すれば、上記ころ保持部に保持した各ころを前記ころ変位手段により上記ガイド面に沿って変位させる事で、これら各ころを上記保持器支持部に支持した保持器の各ポケットに組み付けられる。この為、簡素な構造で、上記各ころを上記保持器の各ポケットに効率良く組み付けられる。
又、上述の様な請求項4に記載した装置を実施する場合に好ましくは、保持器支持部の径方向内側に、各ころと当接してこれら各ころがそれ以上径方向内方に進むのを阻止するころ位置決め部を設ける。
この様に構成すれば、各ころを各ポケットに組み付ける際に、これら各ころによりポケットの開口縁が押し拡げられたり、これら各ころが上記保持器の径方向内側から抜け出たりする事を防止できる。この為、上記各ポケットの開口縁を構成する柱部等が変形したり、上記各ころの転動面が損傷する事なく、これら各ころを上記各ポケットの適正位置に組み付けられる。
又、上述の様な本発明の保持器にころを組み付ける装置を実施する場合に好ましくは、請求項5に記載した様に、保持器の各ポケットところ配置手段に配置された各ころとの円周方向に関する位相を一致させた状態で、上記保持器を保持器支持手段に取り付ける保持器取付手段を備えたものとする。この場合に、センサ等の検出手段により上記保持器の各ポケットの位置を検出し、この検出結果に基づき上記保持器をモータ等の駆動手段により回転等する事で、上記保持器の各ポケットと各ころとの位相を一致させる事ができる。
この様に構成すれば、手動で上記各ころと上記各ポケットとの位相を一致させる必要がなくなり、更なる組み付けの自動化を図れる。又、この様に位相を一致させた状態で各ころを上記各ポケット内に進入させる為、これら各ころの変位に基づき上記各ポケットの開口縁に無理な力が加わり、これら各ポケットの開口縁を構成する柱部等が変形したり、上記各ころの転動面が損傷する事もない。
又、上述の様な本発明の保持器にころを組み付ける装置を実施する場合に好ましくは、請求項6に記載した様に、ころ保持部の載置面及びころガイド面を、保持器支持部に支持された保持器に近付くほど外径が小さくなる方向に傾斜した円すい凸面状の傾斜面とする。又、この場合に、上記ころ保持部の載置面及びころガイド面の水平面に対する傾斜角をθ1 とし、各ポケットに設けた舌片の先端部とこの先端部と軸方向に対向するポケットの外径側開口縁とを結ぶ仮想線の、上記保持器の中心軸に対するなす角をγとした場合に、θ1 ≧γとする。
この様に構成すれば、各ころを案内するガイド面が、これら各ころの進行方向(変位方向)に対して昇り坂となる為、これら各ころを変位させる際に、これら各ころを前方に倒れにくく(つんのめりにくく)できる。又、上述の様に傾斜角θ1 を規制すれば、上記各ころを各ポケット内に進入させる際に、上記舌片とこの舌片と係合する凹部とが係合し始めるのに先立って、上記各ポケットの外径側開口縁に上記各ころの軸方向側面を進入させられる。この結果、これら各ころの軸方向側面が上記各ポケットの外径側開口縁に案内されつつこれら各ころがポケット内を進入する為、上記舌片と上記凹部とを円滑に係合させつつ、これら各ころを上記各ポケットに組み付けられる。
又、上述の様な本発明の保持器にころを組み付ける装置を実施する場合に好ましくは、請求項7に記載した様に、ころ変位手段は、それぞれが各ころを押圧する押圧片を、保持器支持手段に支持される保持器のポケットと同数備えたものとする。そして、これら各押圧片を、ころ配置手段により配置される各ころよりも、上記保持器の径方向に関して外側に設けると共に、この保持器の中心軸に向け同期して変位自在とする。又、例えば上述の請求項6に記載した様に、各ころを案内するガイド面を水平面に対し傾斜させた場合には、上記各押圧片もこれに合わせて傾斜させる。即ち、請求項8に記載した様に、上記各押圧片を、保持器支持手段に支持された保持器に近付くほど上方に向かう方向に傾斜させる。又、この場合に好ましくは、上記各押圧片の水平面に対する傾斜角をθ2 とし、ころ軸受に組み付けた状態での各ころの接触角αとした場合に、上記傾斜角θ2 をこの接触角αとほぼ同じ(θ2 ≒α)にする。
この様に構成すれば、上記各ポケットに上記各ころを安定して組み付けられる。即ち、これら各ころと同数の上記各押圧片によりこれら各ころを上記保持器の中心軸に向け同期して押圧する為、組み付けに伴いこれら各ころから保持器に加わる力を、この保持器の径方向に関して均一にできると共に、互いに相殺させられる。この為、上記各ころを上記各ポケットに安定して組み付けられ、組み込み不良の低減を図れる。又、上述の様に押圧片の傾斜角θ2 を規制した場合には、各ころを各ポケットの開口縁に進入させる際に、この開口縁と上記各ころの軸方向端面との当接部を支点としてこれら各ころを起き上がらせつつ、これら各ころを各ポケットに組み付けられる。この為、これら各ころの組み付けを円滑に行なえる。
又、本発明の保持器にころを組み付ける装置を実施する場合に好ましくは、請求項9に記載した様に、保持器の軸方向他端面と当接して、この保持器が鉛直方向上側に変位するのを阻止する保持器抑え手段を備える。
この様に構成すれば、各ころを保持器の各ポケットに組み込む際に、例えばこれら各ポケットに設けた舌片が、各ころの軸方向端面により押圧され、この保持器が鉛直方向上方に向けて変位する傾向となっても、上記保持器抑え手段によりこの変位を阻止できる。この為、上記各ころを上記ポケットに円滑に組み付けられる。
又、本発明の保持器にころを組み付ける装置を実施する場合に好ましくは、ころ軸受を自動調心ころ軸受とする。そして、この自動調心ころ軸受を、内周面に単一の中心を有する球状凹面である外輪軌道を形成した外輪と、外周面に上記外輪軌道と対向する1対の内輪軌道を形成した内輪と、上記外輪軌道と内輪軌道との間に2列に亙って転動自在に設けられた複数の球面ころと、上記球面ころを転動自在に保持する複数のポケットを有する1対の保持器とから成り、このうちの保持器はそれぞれ、軸方向に向かう程外径が小さくなる方向に傾斜した円すい筒状の主部と、この主部の内外両周面を貫通する状態で設けた各ポケットと、上記主部の大径側端縁部に径方向外側に延びる状態で形成された外向フランジ部と、上記主部の小径側端縁部に径方向内側に延びる状態で形成された内向フランジ部と、上記外向フランジ部の内周縁部で上記各ポケットの円周方向中間部に形成された舌片とを備えたものとし、上記各球面ころは、軸方向端面に上記舌片と係合自在の凹部を設けたものとする。
この様に構成すれば、自動調心ころ軸受を構成する保持器の各ポケットに各球面ころを効率良く組み付けられる。
図1〜16は、本発明の実施例を示している。本実施例は、前述の図17に示した様な自動調心ころ軸受1を構成する保持器5の各ポケット11、11に、同じく自動調心ころ軸受1を構成する各球面ころ4、4を組み付ける場合を示している。即ち、これら各球面ころ4、4を、図5に示す様な保持器5の各ポケット11、11に、図4に示す様に組み付ける。この様に組み付けた状態で、図1〜3に示す様に、上記各球面ころ4、4の軸方向両端面に設けた凹部14、14と、上記各ポケット11、11の円周方向中間部に設けた舌片13、13とが係合し(各舌片13、13の先端が各凹部14、14内に入り込み)、上記各球面ころ4、4が上記各ポケット11、11から脱落するのを阻止される。
本実施例の場合、上記舌片13、13を、上記保持器5の径方向内方に向かう程、上記各ポケット11、11の内側に突出する方向に傾斜させている。この様な舌片13、13は、後述する様に、上記各球面ころ4、4の上記ポケット11、11内への進入に伴い、これら各球面ころ4、4の軸方向端面に押圧され、この端面から離れる方向に弾性変形する。そして、上記舌片13、13と上記凹部14、14とが対向した状態で、この舌片13、13の弾性変形が解除され、この舌片13、13の先端が上記凹部14、14内に入り込む。この状態で、図2に示す様に、上記舌片13、13の先端部とこの先端部と軸方向に対向するポケット11、11の外径側開口縁との距離Xが、上記球面ころ4、4の軸方向両端面同士の距離Yよりも小さく(X<Y)なり、これら各球面ころ4、4が上記各ポケット11、11から脱落するのを阻止される。
上述の様な保持器5に各球面ころ4、4を組み付ける作業を行なう為の、本実施例の組み付け装置は、保持器支持手段である第一の治具17と、ころ配置手段である第二の治具18と、ころ変位手段である複数個の押圧片19、19と、保持器抑え手段である第三の治具20とを備える。このうちの第一の治具17は、上記保持器5を中心軸を鉛直方向に向けて支持するものである。この為に、上記第一の治具17の上面に、上記保持器5の軸方向一端部、即ち、この保持器5の主部8の小径側端縁部から直径方向内側に延びた内向フランジ部10を全周に亙って支持自在の環状凹溝21を設けている。本実施例の場合、この環状凹溝21が、特許請求の範囲に記載した保持器支持部に相当する。
この様な環状凹溝21の内径d1 (図6)は、上記内向フランジ部10の内周縁をがたつきなく外嵌自在とすべく、この内向フランジ部10の内径d2 (図5)と、ほぼ同じ(同じ乃至極く小径)にしている。又、上記環状凹溝21の外径d3 (図6)は、上記保持器5の各ポケット11、11の外径側開口縁(保持器5の径方向外側の開口縁)のうちの小径側端縁(主部8の外径が小さくなる側の端縁)を結ぶ仮想円の直径d4 (図5)と、ほぼ同じ(同じ乃至若干大径)にしている。又、上記環状凹溝21の外径側の深さh1 は、上記内向きフランジ部10の側面から上記各ポケット11、11の小径側端縁までの高さ寸法h2 と、ほぼ同じに(同じ乃至若干深く)している。
又、上記第二の治具18は、上記各ポケット11、11と同数の前記各球面ころ4、4を、上記第一の治具18に支持される上記保持器5の径方向外側で、円周方向に関し上記各ポケット11、11と整合する位置に、それぞれの中心軸を上記保持器5の中心軸を含む仮想平面と一致させた状態で配置するものである。この為に、上記第二の治具18は、中心部に上記第一の治具17を内嵌固定自在の凹孔22を設けると共に、この凹孔22を囲む状態で、上記各球面ころ4、4を保持するころ保持部23を設けている。本実施例の場合、上記第二の治具18の外径側端部上面を、上記各球面ころ4、4の軸方向一端面を載置する載置面24とすると共に、この載置面24に結合固定した円環状の保持環25の内周面に、この内周面から径方外方に凹入する状態で断面略半円形状の保持凹部26、26を設ける事により、上記ころ保持部23を構成している。この様なころ保持部23を構成する上記各保持凹部26、26は、円周方向に関し上記各ポケット11、11と同位相で、これら各ポケット11、11と同数設けている。又、図16に示す様に、上記各保持凹部26、26の内面の曲率半径r1 は、これら各保持凹部26、26内で上記各球面ころ4、4をがたつきなく保持できる範囲で、これら各球面ころ4、4の半径(軸方向中間部の最大半径)r2 よりも若干大きく(r1 >r2 )している。
又、上記第二の治具18並びに前記第一の治具17の上面で、径方向に関し上記ころ保持部23と前記環状凹溝21との間部分を、ころガイド面27としている。このころガイド面27は、上記各球面ころ4、4の軸方向一端面(下端面)を、上記環状凹溝21に支持される上記保持器5の各ポケット11、11の外径側開口縁に案内するものである。本実施例の場合、上記ころ保持部23の載置面24並びに上記ころガイド面27を、上記保持器5に近付く程(径方向内側に向かう程)外径が小さくなる方向(水平面に対する距離が大きくなる方向)に傾斜した円すい凸面状の傾斜面としている。又、上記第一の治具17を上記第二の治具18の凹孔22に内嵌した状態で、上記ころガイド面27と上記ころ保持部23の載置面24とが連続する様に、これらガイド面27並びに載置面24の傾斜角θ1 (図2)、上記第一の治具17の外端縁の高さh3 (図6)、上記凹孔22の深さh4 (図7)等を規制している。又、上記第一の治具17の中心部で、上記環状凹溝21の径方向内側に、上記各球面ころ4、4と当接してこれら各球面ころ4、4がそれ以上径方向内方に進むのを阻止するころ位置決め部28を設けている。このころ位置決め部28の外径d5 (図6)は、上記保持器5の各ポケット11、11に上記各球面ころ4、4を正規の位置に組み付けた状態での、これら各球面ころ4、4の最小内接円の直径d6 (図4)に合わせている(d5 =d6 )。
又、前記各押圧片19、19は、上記第二の治具18の各保持凹部26、26に保持される各球面ころ4、4を、上記第一の治具17に支持される上記保持器5の各ポケット11、11に向けて変位させるものである。本実施例の場合、それぞれが上記各球面ころ4、4を押圧する棒状の上記押圧片19、19を、上記保持器5の各ポケット11、11と同数備えている。そして、これら各押圧片19、19を、上記第二の治具18の径方向外側に、上記保持器5の径方向に関する変位を自在に支持している。本実施例の場合、上記各押圧片19、19は、上記第二の治具18に結合した保持環25の、上記各保持凹部26、26と整合する位置に設けた各切り欠き29、29内を変位する。この為に、図16に示す様に、上記各押圧片19、19の幅寸法t1 を、上記各切り欠き29の幅t2 よりも若干小さく(t1 <t2 )している。
又、上記各押圧片19、19の先端部は、図9の(A)(B)に詳示する様に、水平方向に関する断面を、開き角θ3 が90〜150度のV字状とし、上記各球面ころ4、4を押圧方向に変位させ易くしている。即ち、この様に構成する事で、これら各球面ころ4、4の転動面と円周方向に関し2点以上で接触させ、これら各球面ころ4、4を上記各押圧片19、19の押圧方向から外れにくくしている。又、図9の(C)に示す様に、上記各押圧片19、19の先端部を、上記各球面ころ4、4の転動面に合わせた凹曲面状(転動面に沿ったU字状)とする事もできる。この様に凹曲面状とする場合には、これら各押圧片19、19の先端部の曲率半径をr3 とし、上記各球面ころ4、4の最大半径(軸方向中間部の半径)をr2 とし、同じく最小半径(軸方向両端部の半径)をr4 とした場合に、r4 <r3 <r2 となる様に規制する。そして、本実施例の場合は、この様な各押圧片19、19を、上記保持器5の中心軸に向け同期して変位させる事により、上記各球面ころ4、4を上記各ポケット11、11に同時に組み付ける。尚、上記各押圧片19、19の押圧方向の中心は、前記第一の治具に設けた環状凹溝21の中心と一致させている。
又、前記第三の治具20は、上記各球面ころ4、4を上記保持器5の各ポケット11、11に組み込む際に、この保持器5の軸方向他端面、即ち、この保持器5の主部8の大径側端縁部から直径方向外側に延びた外向フランジ部9の側面と当接する事により、上記保持器5が鉛直方向上側に変位するのを阻止するものである。この様な第三の治具20は、上記第一の治具17並びに第二の治具18の上側に、下面をこの第一の治具17の上面に対向させた状態で、上下方向の変位を自在(第一の治具17に対し遠近自在)に支持している。この様な第三の治具20の下面の径方向外端部は、上記外向フランジ部9の側面と全周に亙って当接する環状当接面30としている。又、この環状当接面30の内径側に、下方に向けて突出する凸部31を設けている。この凸部31の外径d7 (図8)は、上記保持器5の各ポケット11、11に上記各球面ころ4、4を正規の位置に組み付けた状態での、これら各球面ころ4、4の最小内接円の直径d6 (図4)よりも小さくしている。
又、本実施例の場合、上記環状当接面30の外径d8 (図8)を、上記外向フランジ部9の外径d9 (図5)よりも小さく(d8 <d9 )すると共に、同じく環状当接面30の内径d10(図8)を、上記外向フランジ部9の内径d11(図5)よりも大きく(d10>d11)している。又、上記環状当接面30の径方向内側に、この環状当接面30から(上方に)凹入する状態で環状逃げ溝32を設けている。この環状逃げ溝32は、上記保持器5の各ポケット11、11に上記各球面ころ4、4を正規の位置に組み付けた状態で、これら各球面ころ4、4の軸方向他端面並びに転動面が、上記第三の治具20の下面に当接しない様にする為のものである。
前記第一の治具17の環状凹溝21に上記保持器5を支持する際には、上記第三の治具20を上方に変位させる。又、上記保持器5を上記環状凹21に支持した状態で、上記第三の治具20を、この第三の治具20の凸部31の先端面が上記一の治具17の中心部上面に当接するまで下方に変位させる。この様に凸部31の先端面と第一の治具17の上面とが当接した状態で、上記第三の治具20の環状当接面30が、上記外向フランジ9の側面に全周にわたって当接する様に、各部の寸法を規制する。具体的には、上記環状当接面30から上記凸部31の先端面までの距離t3 (図8)と、上記環状凹溝21の底面から上記第一の治具17の上面までの距離t4 (図6)の和(t3 +t4 )を、上記保持器5の外向、内向両フランジ部9、10の反対側面同士の距離t5 (図5)と同じ(t3 +t4 =t5 )にしている。
上述の様に構成する本実施例の組み付け装置は、次の様にして各球面ころ4、4を保持器5の各ポケット11、11に組み付ける。先ず、図10〜11に示す様に、第二の治具18のころ保持部23に、上記各球面ころ4、4を保持する。次いで、図示しない保持器取付手段により、保持器5の各ポケット11、11ところ保持部23に保持された各球面ころ4、4との円周方向に関する位相を一致させた状態で、図12〜13に示す様に、上記第二の治具18の凹孔22に内嵌された第一の治具17の環状凹溝21に、上記保持器5の内向フランジ10を取り付ける。そして、図14に示す様に、第三の治具20を下方に変位させ、この第三の治具20の環状当接面30を上記保持器5の外向フランジ部9の側面に当接させ、この保持器5が鉛直方向上側に変位するのを阻止する。
上述の様に保持器5を第一の治具17に支持すると共に、上記各球面ころ4、4を上記第二の治具18のころ保持部23に保持した状態で、図15に示す様に、各押圧片19、19を上記各球面ころ4、4に対向させる。そして、これら各押圧片19、19によりこれら各球面ころ4、4を、上記保持器5の径方向内方に向けて一斉に変位させ、図1〜3に示す様に、これら各球面ころ4、4を上記各ポケット11、11に同時に組み付ける。これら各球面ころ4、4を上記各ポケット11、11の外径側開口縁から進入させる際、これら各ポケット11、11に設けた各舌片13、13が、上記各球面ころ4、4の軸方向端面に押圧され、この端面から離れる方向に弾性変形する。この際、上記保持器5に上方に向かう力が加わるが、上記第三の治具20によりこの保持器5が上方に変位するのを阻止される。又、上記各舌片13、13と上記凹部14、14とが対向した状態で、この舌片13、13の先端が上記凹部14、14内に入り込み、上記各球面ころ4、4が上記各ポケット11、11から脱落するのを阻止される。
上述の様に本実施例の場合には、保持器5の径方向外方から各球面ころ4、4を一斉に変位させて、これら各ころ4、4を各ポケット11、11に同時に組み付ける。この為、組み付け作業を効率良く短時間で行なえ、自動調心ころ軸受の量産化、低廉化を図れる。又、上記各球面ころ4、4と同数の各押圧片19、19によりこれら各球面ころ4、4を同期して押圧する為、組み付け伴いこれら各球面ころ4、4から上記保持器5に加わる力を、この保持器5の径方向に関して均一にできると共に、互いに相殺させられる。この為、上記各球面ころ4、4を上記各ポケット11、11に安定して組み付けられ、組み込み不良の低減も図れる。
尚、本実施例の場合は、図2に詳示する様に、ころ保持部23の載置面24及びころガイド面27の水平面に対する傾斜角をθ1 とし、舌片13の先端部とこの先端部と対向するポケット11の外径側開口縁とを結ぶ仮想線イの、上記保持器5の中心軸に対するなす角をγとした場合に、θ1 ≧γとしている。この為、上記各球面ころ4を各ポケット11内に進入させる際に、上記舌片13とこの舌片13と係合する凹部14とが係合し始めるのに先立って、上記各ポケット11の外径側開口縁に上記各球面ころ4の軸方向側面を進入させられる。この結果、これら各球面ころ4の軸方向側面が上記各ポケット11の外径側開口縁に案内されつつこれら各球面ころ4がポケット11内を進入する為、上記舌片13と上記凹部14とを円滑に係合させつつ、これら各球面ころ4を上記各ポケット11に組み付けられる。
又、本実施例の場合、各押圧片19の水平面に対する傾斜角をθ2 とし、自動調心ころ軸受に組み付けた状態での各球面ころ4の接触角αとした場合に、上記傾斜角θ2 をこの接触角αとほぼ同じ(θ2 ≒α)にしている。この為、上記各球面ころ4を上記各ポケット11の開口縁に進入させる際に、この開口縁と上記各球面ころ4の軸方向端面との当接部を支点としてこれら各球面ころ4を起き上がらせつつ、これら各球面ころ4を各ポケット11に組み付けられる。この為、この組み付けを円滑に行なえる。
尚、本実施例は、自動調心ころ軸受を構成する各球面ころ4、4と保持器5との組み付けに、本発明を適用した場合に就いて説明した。但し、この様な自動調心ころ軸受の他、円すいころ軸受や円筒ころ軸受を構成する各ころ(円すいころ、円筒ころ)と保持器との組み付けに、本発明を適用する事もできる。又、図示は省略するが、保持器支持手段に支持された保持器の内径側に内輪を支持する事もできる。この様な場合には、保持器の各ポケットに各ころを組み付けると同時に、これら保持器及び各ころの内輪への組み付けも行なえ、更なる作業手順の省略を図れる。又、本実施例は、上記保持器5の各ポケット11、11と同数の上記各球面ころ4、4を、これら各ポケット11、11に一斉に組み付ける場合に就いて示した。但し、これら各ポケット11、11の数よりも1、2本少ない数の各球面ころ4、4を、これら各ポケット11、11に組み付ける事もできる。この場合には、この様に組み付けた保持器5並びに各球面ころ4、4を外輪2と内輪4(図17参照)との間に組み込んだ後に、まだ球面ころ4を組み付けないポケット11にこの球面ころ4を組み付ける。
本発明の実施例を示す、図3のA−A断面に相当する断面図。 図1のB部拡大図。 第一の治具を省略して図1の上から見た図。 保持器にころを組み付けた状態で示す断面図。 保持器のみを取り出して示す断面図。 本発明の実施に使用する保持器を支持する為の第一の治具の断面図。 同じく各ころを配置する為の第二の治具の断面図。 同じく保持器を上側から抑える為の第三の治具の断面図。 押圧片ところとを取り出して示す図で、(A)は図1と同方向から見た一部を切断して示す図、(B)は(A)の上から見た図、(C)は押圧片の別例を示す(B)と同様の図。 保持器のポケットにころを組み付ける第一工程を示す断面図。 図10の上側から見た図。 続く工程を示す断面図。 図12の上側から見た図。 続く工程を示す断面図。 続く工程を示す断面図。 図15のC矢視図。 自動調心ころ軸受の要部断面図。 保持器を取り出して示す斜視図。 従来の保持器のポケットにころを組み付ける工程を示す断面図。
符号の説明
1 自動調心ころ軸受
2 外輪
3 内輪
4 球面ころ
5 保持器
6 外輪軌道
7 内輪軌道
8 主部
9 外向フランジ部
10 内向フランジ部
11 ポケット
12 突起
13 舌片
14 凹部
15 ハンマー
16 柱部
17 第一の治具
18 第二の治具
19 押圧片
20 第三の治具
21 環状凹溝
22 凹孔
23 ころ保持部
24 載置面
25 保持環
26 保持凹部
27 ころガイド面
28 ころ位置決め部
29 切り欠き
30 環状当接面
31 凸部
32 環状逃げ溝

Claims (9)

  1. ころ軸受を構成する複数個のころを、このころ軸受を構成する保持器の円周方向複数個所に設けた各ポケットに組み付ける、保持器にころを組み付ける方法であって、上記保持器を中心軸を鉛直方向に向けて支持すると共に、上記各ポケットの数以下で複数個の上記各ころを、上記保持器の径方向外側で、円周方向に関し上記各ポケットと整合する位置に、それぞれの中心軸を上記保持器の中心軸を含む仮想平面と一致する状態で配置した後、上記各ころを上記保持器の径方向内方に向けて一斉に変位させ、これら各ころを上記各ポケットの外径側開口縁から進入させる事により、これら各ころを上記各ポケットに同時に組み付ける、保持器にころを組み付ける方法。
  2. 軸方向一端に向かう程外径が小さくなる方向に傾斜した円すい筒状の主部に、内外両周面を貫通する状態で各ポケットを設けた保持器を、軸方向一端部を鉛直方向下側に向けて支持すると共に、各ころを上記各ポケットよりも鉛直方向下側に配置し、これら各ころを上記保持器の径方向内方に変位させつつ鉛直方向上方にも変位させる事により、上記各ころを上記各ポケットに組み付ける、請求項1に記載した保持器にころを組み付ける方法。
  3. ころ軸受を構成する複数個のころを、このころ軸受を構成する保持器の円周方向複数個所に設けた各ポケット内に組み付ける為の、保持器にころを組み付ける装置であって、上記保持器を中心軸を鉛直方向に向けて支持する保持器支持手段と、上記各ポケットと同数の上記各ころを、この保持器支持手段により支持される保持器の径方向外側で、円周方向に関し上記各ポケットと整合する位置に、それぞれの中心軸を上記保持器の中心軸を含む仮想平面と一致させた状態で配置するころ配置手段と、上記各ころを上記保持器の径方向内方に向けて変位させるころ変位手段とを備え、上記ころ配置手段により配置された上記各ころを、上記ころ変位手段により変位させて、これら各ころを上記各ポケットの外径側開口縁から進入させる事により、これら各ころを上記各ポケットに組み付ける、保持器にころを組み付ける装置。
  4. 保持器支持手段は、保持器の軸方向一端部をこの保持器が径方向に変位するのを阻止した状態で支持する保持器支持部を有するものであり、ころ配置手段は、上面を各ころの軸方向一端面を載置するころ載置面とすると共に、円周方向に関し上記保持器の各ポケットと同位相で上記各ころを保持するころ保持部を有するものであり、上記載置面から連続する状態で、上記各ころの軸方向一端面を上記保持器支持部に支持した上記保持器の各ポケットの開口縁に案内するころガイド面を設けた、請求項3に記載した保持器にころを組み付ける装置。
  5. 保持器の各ポケットところ配置手段に配置された各ころとの円周方向に関する位相を一致させた状態で、上記保持器を保持器支持手段に取り付ける保持器取付手段を備えた、請求項3〜4の何れか1項に記載した保持器にころを組み付ける装置。
  6. ころ保持部の載置面及びころガイド面を、保持器支持部に支持された保持器に近付くほど外径が小さくなる方向に傾斜した円すい凸面状の傾斜面とした、請求項4〜5の何れか1項に記載した保持器にころを組み付ける装置。
  7. ころ変位手段は、それぞれが各ころを押圧する押圧片を、保持器支持手段により支持される保持器のポケットと同数備えたものであり、これら各押圧片を、ころ配置手段により配置される各ころよりも、上記保持器の径方向に関して外側に設けると共に、この保持器の中心軸に向け同期して変位自在とした、請求項3〜6の何れか1項に記載した保持器にころを組み付ける装置。
  8. 各押圧片を、保持器支持手段に支持された保持器に近付くほど上方に向かう方向に傾斜させた、請求項7に記載した保持器にころを組み付ける装置。
  9. 保持器の軸方向他端面と当接して、この保持器が鉛直方向上側に変位するのを阻止する保持器抑え手段を備えた、請求項3〜8の何れか1項に記載した保持器にころを組み付ける装置。
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