JP2006205856A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ベルト層24とベルト強化層31の幅方向外端部との間に発生する層間セパレーションを効果的に抑制する。
【解決手段】 ベルト強化層31とカーカス層18との間に介在ゴム層38を配置してカーカス層18の一部を半径方向内側に向かって凸状に膨出させたが、該凸状部39は内圧充填により平坦となるよう押し込まれるため、該凸状部39に重なり合っている部位のベルト強化層31に大きな周方向張力が発生し、これにより、ベルト強化層31の幅方向外端近傍における周方向張力がその影響を受けて低減される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、周方向に延びる補強素子が埋設されたベルト強化層をカーカス層とベルト層との間に配置した空気入りタイヤに関する。
近年、車両の高速化、低床化の要求によって空気入りタイヤが偏平化していくことにより、内圧充填によるトレッド部の半径方向の成長量が増大していく傾向にあるが、このような半径方向成長量の増大はベルト層の幅方向両端部にセパレーションを発生させ、ベルト耐久性を低下させる原因となっていた。このような内圧充填によるトレッド部、特にショルダー部近傍における径成長を抑制するため、従来、実質上周方向に延びる補強素子が埋設されたベルト強化層でベルト層を補強するタイヤが、例えば以下の特許文献1によって提案された。
特開平2−208101号公報
このものは、カーカス層の周りのトレッド部に、タイヤ赤道に対して10〜40度の傾斜角で互いに前記タイヤ赤道を挟み交差する多数の補強コードが埋設された2枚の交錯ベルトプライからなり、一方のトレッド端部から他方のトレッド端部まで延在するベルト層と、前記ベルト層とカーカス層との間に配置され、赤道に沿って延びる補強素子が埋設されるとともに、交錯ベルトプライより幅狭である2枚の強化プライからなるベルト強化層とを備えたものである。
ところが、タイヤの偏平化がさらに進んで偏平比が0.70以下となってくると、従来の幅のベルト強化層では前述した径成長を効果的に抑制することができなくなってきたため、前記強化プライのうち、最広幅である最広幅強化プライの幅を最広幅ベルトプライの幅未満としながらタイヤ幅の 0.6倍以上に広げることで、前記径成長を抑制することが提案された。しかしながら、このような空気入りタイヤではベルト層とベルト強化層の幅方向外端部との間に層間セパレーションが発生し、この結果、ベルト耐久性が低下してしまうという問題点が発生した。
そこで、本発明者は前述した層間セパレーションに関して鋭意研究を行い、以下のようなメカニズムに基づく発熱が層間セパレーション発生の原因の一つであることを知見した。即ち、接地時に接地領域内のトレッド部は周方向に延びた円弧状から平坦形状に変形するため、トレッド部内のベルト層、ベルト強化層は周方向の曲げ変形を受ける。そして、ベルト層が前述のような周方向の曲げ変形を受けると、該ベルト層(ベルトプライ)は周方向に引き伸ばされ、これにより、内部に埋設されている補強コードがタイヤ赤道に接近するよう傾斜し、幅方向中央から幅方向外側に向かうに従って大きく周方向にずれる。
この結果、ベルト強化層(強化プライ)には前記補強コードのずれに引きずられて幅方向外側に向かうに従い大きな周方向引張力が発生し、これにより、該ベルト強化層の幅方向外端近傍において周方向曲げ剛性が最も高くなる。そして、このようにベルト強化層の幅方向外端近傍で周方向曲げ剛性が高くなると、この影響を受けて該幅方向外側近傍に重なり合う部位のトレッド接地圧が高くなり、この結果、ベルト強化層の幅方向外端近傍での発熱量が増加して温度が上昇してしまうのである。
この発明は、前述した知見に基づきなされたもので、対をなすビードコア間をトロイダル状に延びるカーカス層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、内部に補強コードが埋設された少なくとも1枚のベルトプライからなるベルト層と、前記カーカス層とベルト層との間に配置され、内部に実質上周方向に延びる補強素子が埋設された少なくとも1枚の強化プライからなるベルト強化層と、前記ベルト層の半径方向外側に配置されたトレッドとを備え、前記強化プライのうち、最広幅である最広幅強化プライの幅をタイヤ幅の 0.6倍以上とした空気入りタイヤにおいて、ベルト強化層の幅方向両外端部とカーカス層との間に、周方向に連続して延び幅方向外端がベルト強化層の幅方向外端より幅方向内側に位置する介在体をそれぞれ配置し、該介在体と重なり合っている部位のカーカス層を半径方向内側に向かって凸状に膨出させるようにしたものである。
この発明においては、ベルト強化層とカーカス層との間に周方向に連続して延びる介在体を配置し、該介在体と重なり合っている部位のカーカス層を半径方向内側に向かって凸状に膨出させるようにしたが、該介在体は内圧充填時にカーカス層(カーカスコード)内に発生する子午線方向張力の半径方向分力を受けて、平坦となるよう半径方向外側に向かって押し込まれ、これにより、該凸状部に重なり合っている部位のベルト強化層(周方向に延びる補強素子)に他の部位より大きな周方向張力が発生する。
ここで、前記凸状部、即ち介在体は前述のようにベルト強化層の幅方向外端より幅方向内側で、該ベルト強化層の幅方向両端部に重なり合うよう配置されているため、大きな周方向張力が発生する部位はベルト強化層の幅方向外端より幅方向内側の幅方向両端部となり、この結果、前述のようなベルト強化層の幅方向外端近傍における周方向張力がその影響を受けて低減される。これにより、ベルト強化層の幅方向外端近傍での周方向曲げ剛性が低下してトレッド接地圧が低くなる。
ここで、前記介在体が大きな周方向曲げ剛性を有する部材である場合には、凸状部と重なり合っている部位全体の周方向曲げ剛性が高くなるため、その影響を受けてベルト強化層の幅方向外端近傍での周方向曲げ剛性がさらに強力に低減される。このようなことからベルト強化層の幅方向外端近傍での発熱が抑えられ、ベルト層とベルト強化層の幅方向外端部との間の層間セパレーションが抑制されてベルト耐久性が向上するのである。
また、請求項2に記載のように構成すれば、ベルト強化層の幅方向外端近傍での周方向曲げ剛性を効果的に低減させることができる。
さらに、請求項3に記載のように構成すれば、エア入りを防止しながら、ベルト強化層の幅方向外端近傍での周方向曲げ剛性を効果的に低減させることができる。
そして、前記介在体として、請求項4、5に記載のように、全体がゴムの介在ゴム層あるいは内部に実質上周方向に延びる補強素子が埋設された介在補強層を用いることができる。
さらに、請求項6に記載のように構成すれば、カーカス層を滑らかに屈曲させながら、凸状部の高さを容易に充分な値とすることができる。
また、請求項7に記載のように構成すれば、カーカス層を滑らかに屈曲させながら、凸状部の高さを容易に充分な値とすることができる。
以下、この発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。
図1、2において、11はトラック、バス等に装着される偏平比が0.70以下の重荷重用空気入りラジアルタイヤであり、この空気入りタイヤ11は一対のビード部13を有し、各ビード部13には対をなす(ここでは一対であるが、複数対のこともある)ビードコア12が埋設されている。また、前記空気入りタイヤ11は、これらビード部13から略半径方向外側に向かってそれぞれ延びるサイドウォール部14と、両サイドウォール部14の半径方向外端同士を連結する略円筒状のトレッド部15とをさらに備えている。
そして、この空気入りタイヤ11は前記ビードコア12間をトロイダル状に延びてサイドウォール部14、トレッド部15を補強するカーカス層18を有し、このカーカス層18の両端部は前記ビードコア12の回りを軸方向内側から軸方向外側に向かって折り返されている。前記カーカス層18は少なくとも1枚、ここでは1枚のカーカスプライ19から構成され、このカーカスプライ19の内部にはタイヤ赤道Sに対して70〜90度のコード角で交差する、即ち、実質上ラジアル方向(子午線方向)に延びる非伸張性のカーカスコード20、例えばスチールコードが多数本埋設されている。また、ビード部13におけるカーカス層18の周囲には、例えばスチールコードにより補強されたチェーファー21が配置されている。
24はカーカス層18の半径方向外側に配置され、一方のトレッド端部から他方のトレッド端部まで延在するベルト層であり、このベルト層24は少なくとも1枚のベルトプライ、ここでは幅広のベルトプライ25と幅狭のベルトプライ26との2枚のベルトプライを半径方向内側から半径方向外側に向かって前記順序で積層することにより構成している。
これらベルトプライ25、26の内部には、例えばスチール、芳香族ポリアミドからなる非伸張性の補強コード27、28がそれぞれ多数本埋設されており、これら補強コード27、28はタイヤ赤道Sに対して10〜70度のコード角で傾斜している。そして、前記少なくとも2枚のベルトプライにおいて補強コードは逆方向に傾斜し互いに交差している。なお、29は前記カーカス層18、ベルト層24の半径方向外側に配置されたトレッドである。
31は前記カーカス層18の半径方向外側、詳しくはカーカス層18とベルト層24との間に該ベルト層24に重なり合うよう配置され、幅方向外端がベルト層24の幅方向外端より若干幅方向内側に位置するベルト強化層であり、このベルト強化層31は少なくとも1枚、ここでは半径方向に積層された2枚の強化プライ32、33から構成されている。これら強化プライ32、33の内部には実質上周方向に延び、スチール、芳香族ポリアミド等から構成された非伸張性の補強素子34、35がそれぞれ埋設され、これら補強素子34、35は撚り線(コード)またはモノフィラメントから構成されるとともに、各強化プライ32、33の子午線断面に多数本現れる。そして、前記補強素子34、35は、この実施形態においては、波状(ジグザグ状)に屈曲しているが、周方向に直線状に延びていてもよい。
ここで、各強化プライ32、33は、例えば補強素子34、35を1本または少数本並べてゴム被覆したリボン状体をカーカス層18の外側に螺旋状に多数回巻き付けることで構成することができる。また、前記強化プライ32、33のうち、最広幅である最広幅強化プライ(ここでは、内側、外側強化プライ32、33が共に等幅であるため、両強化プライ32、33が最広幅強化プライとなる)の幅Lはタイヤ幅Wの 0.6倍以上である。
ここで、前記幅L、タイヤ幅Wは、前記空気入りタイヤ11を本願出願時に通用しているJATMA YEAR BOOKに記載されている適用サイズにおける標準リムに装着した後、該規格の空気圧ー負荷能力対応表に太字で示された空気圧のうち、前記タイヤのサイズに対応する空気圧を作用させたときの値である。そして、前述のように最広幅強化プライ32、33の幅Lをタイヤ幅Wの 0.6倍以上としたのは、前述のように偏平比が0.70以下である空気入りタイヤ11の内圧充填による径成長を効果的に抑制するためである。
しかしながら、このように最広幅強化プライ32、33の幅Lをタイヤ幅Wの 0.6倍以上まで広げると、ベルト強化層31の幅方向外端近傍には、前述のようにベルト層24(ベルトプライ25)内の補強コード27に引きずられて大きな周方向引張力が発生するため、該幅方向外端近傍での発熱量が増加して温度が上昇し、これにより、ベルト強化層31の幅方向外端部とベルト層24との間に層間セパレーションが発生してしまうのである。
このため、この実施形態においては、ベルト強化層31の幅方向両外端部とカーカス層18との間に、周方向に連続して延び幅方向外端がベルト強化層31の幅方向外端より幅方向内側に位置する介在体としての介在ゴム層38をそれぞれ配置し、該介在ゴム層38と重なり合っている部位のカーカス層18を半径方向内側に向かって凸状に膨出させたのである。
このようにベルト強化層31とカーカス層18との間に全体がゴムからなる介在ゴム層38を配置し、該介在ゴム層38と重なり合っている部位のカーカス層18を半径方向内側に向かって凸状に膨出させるようにすれば、該凸状部39は内圧充填時にカーカス層18(カーカスコード20)内に発生する子午線方向張力の半径方向分力を受けて平坦となるよう半径方向外側に向かって押し込まれ、これにより、該凸状部39に重なり合っている部位のベルト強化層31(補強素子34、35)に他の部位より大きな周方向張力が発生する。
ここで、前記凸状部39、即ち介在ゴム層38は前述のようにベルト強化層31の幅方向外端より幅方向内側において該ベルト強化層31の幅方向両端部と重なり合うよう配置しているため、大きな周方向張力が発生する部位はベルト強化層31の幅方向外端より幅方向内側の幅方向両端部となり、この結果、前述のようなベルト強化層31の幅方向外端近傍における周方向張力がその影響を受けて低減される。これにより、ベルト強化層31の幅方向外端近傍での周方向曲げ剛性が低下してトレッド接地圧が低くなり、荷重走行時における発熱が抑えられる。この結果、ベルト層24とベルト強化層31の幅方向外端部との間の層間セパレーションが抑制され、ベルト耐久性が向上する。
そして、前記空気入りタイヤ11が標準リムに装着されるとともに、20kPaの内圧が充填されることで自立状態となったときのベルト強化層31の半幅をMとすると、凸状に最も膨出した最膨出点Pはタイヤ赤道Sから前記半幅Mの0.70〜0.90倍だけ離れた範囲内に位置させることが好ましい。ここで、最膨出点Pをタイヤ赤道Sから半幅Mの0.70倍だけ離れた点より幅方向内側に配置すると、周方向張力が大となった凸状部39の影響がベルト強化層31の幅方向外端に充分に及ばず、ベルト強化層31の幅方向外端近傍での周方向曲げ剛性を効果的に低減させることができなくなり、一方、最膨出点Pをタイヤ赤道Sから半幅Mの0.90倍だけ離れた点より幅方向外側に配置すると、ベルト強化層31の幅方向外端が介在ゴム層38により拡径されて周方向曲げ剛性が増加するおそれがある。
これに対し、最膨出点Pをタイヤ赤道Sから半幅Mの0.70〜0.90倍だけ離れた範囲内に位置させると、ベルト強化層31の幅方向外端近傍での周方向曲げ剛性を効果的に低減させることができる。ここで、最膨出点Pは、凸状部39の頂上が平坦である場合には、平坦部の幅方向中央とする。また、前記標準リムとは、前述と同様に前記規格に記載されている適用サイズにおけるリムのことである。
また、前記最膨出点Pにおけるカーカス層18内のカーカスコード20の外端と最内側強化プライ、ここでは強化プライ32内の補強素子34の内端との間のゲージをG、タイヤ赤道Sにおけるカーカス層18内のカーカスコード20の外端と最内側強化プライ32内の補強素子34の内端との間のゲージをHとしたとき(図3、4参照)、前記ゲージGからゲージHを減算した値を2.0〜6.0mmの範囲内とすることが好ましい。
その理由は、前記値が 2.0mm未満であると、カーカス層18内に発生する子午線方向張力の半径方向分力が小さな値となるため、ベルト強化層31の幅方向外端近傍での周方向曲げ剛性を充分に低減させることができず、一方、前記値が 6.0mmを超えると、空気入りタイヤ11の製造過程でエア入りが生じるおそれがあるが、前述のような範囲内とすると、エア入りを防止しながら、ベルト強化層31の幅方向外端近傍での周方向曲げ剛性を効果的に低減させることができるからである。
ここで、前記介在ゴム層38は、その子午線断面が図5に示すように、ベルト強化層31側が平坦である平凸レンズ状とすることが好ましい。その理由は、前述のような断面形状とすると、カーカス層18を滑らかに屈曲させながら、凸状部39の高さを容易に充分な値とすることができるからである。
42はベルト強化層31(外側強化プライ33)と、ベルト層24(内側ベルトプライ25)との間に介装された間ゴム層であり、この間ゴム層42はベルト強化層31の幅方向外端を跨いで延在するとともに、ベルト層24の幅方向外端部に重なり合っている。そして、このような位置に間ゴム層42を介装すれば、ベルト強化層31の幅方向外端とベルト層24との間のゴムゲージが厚くなり、この結果、これらの間のせん断変形およびセパレーションを効果的に低減させることができる。
また、この実施形態では、前述した間ゴム層42とは別に、ベルト強化層31の幅方向両外側(左右横)に横ゴム層45をそれぞれ配置している。そして、前述した横ゴム層45の幅方向外端をベルト層24(最広幅であるベルトプライ25)の幅方向外端より幅方向外側まで延在させることで、該ベルトプライ25の幅方向外端における変形を抑え、セパレーションの発生を抑制するようにしている。
図6、7はこの発明の実施形態2を示す図である。この実施形態においては、ベルト強化層31の幅方向両外端部とカーカス層18との間に配置されている介在体を幅狭の介在補強層52から構成している。ここで、前記介在補強層52は半径方向に積層された2枚の介在補強プライ53、54から構成されるとともに、該介在補強層52(介在補強プライ53、54)の内部には実質上周方向に延びる非伸張性の補強素子55、56が埋設されている。このように介在補強層52が大きな周方向曲げ剛性を有している場合には、凸状部39と重なり合っている部位全体の周方向曲げ剛性が高くなるため、その影響を受けてベルト強化層31の幅方向外端近傍での周方向曲げ剛性がさらに強力に低減されるのである。
そして、前記介在補強プライ53、54のうち、半径方向内側(カーカス層18側)に配置された介在補強プライ53は、半径方向外側(ベルト強化層31側)に配置された介在補強プライ54より幅が狭いが、このようにすると、カーカス層18を滑らかに屈曲させながら凸状部39の高さを容易に充分な値とすることができる。ここで、前述の介在補強層はタイヤ赤道Sに対して逆方向に傾斜した非伸張性の補強素子が埋設されている2枚の介在補強プライから構成するようにしてもよい。なお、他の構成、作用は前記実施形態1と同様である。
図8はこの発明の実施形態3を示す図である。この実施形態においては、ベルト強化層31の幅方向両外端部とカーカス層18との間に配置されている介在体を幅狭の介在補強層58から構成するとともに、該介在補強層58を内部に実質上周方向に延びる非伸張性の補強素子が埋設された1枚の介在補強プライ59から構成している。
また、この実施形態においては、前記介在補強層58の半径方向内側に、周方向に連続して延び介在補強層58とほぼ等幅で半径方向内側面が湾曲した断面平凸レンズ状のゴム層60を密着している。このようにすれば介在補強層58が1枚の介在補強プライ59から構成されている場合であっても、カーカス層18を滑らかに屈曲させながら、凸状部39の高さを容易に充分な値とすることができる。なお、他の構成、作用は前記実施形態1と同様である。
次に、試験例を説明する。この試験に当たっては、ベルト強化層とカーカス層との間に介在体が設けられていない従来タイヤ1と、ベルト強化層とカーカス層との間に配置位置、厚さを変化させながら介在ゴム層を配置した、図1〜5に示すような構造の実施タイヤ1〜6と、ベルト強化層とカーカス層との間に2枚の介在補強プライからなる介在補強層を配置した、図6、7に示すような構造の実施タイヤ7と、ベルト強化層とカーカス層との間に1枚の介在補強プライからなる介在補強層およびゴム層を配置した、図8に示すような構造の実施タイヤ8と、ベルト強化層の幅方向中央部とカーカス層との間に介在ゴム層を配置した比較タイヤ1、2と、幅方向外端がベルト強化層の幅方向外端から幅方向外側に突出した介在ゴム層をベルト強化層とカーカス層との間に配置した比較タイヤ3とを準備した。
ここで、各タイヤのサイズはいずれも435/45R22.5であり、また、いずれのタイヤにおいてもタイヤ幅Wは 435mm、ベルト強化層の幅(最広幅強化プライの幅L)は 300mm、ベルト層を構成する内側、外側ベルトプライの幅はそれぞれ 360mm、 190mm、前記内側、外側ベルトプライに埋設されている補強コードのタイヤ赤道Sに対する傾斜角はそれぞれ右上がり52度、左上がり52度、タイヤ赤道Sにおけるコード間ゲージHは 0.7mmであった。また、実施タイヤ7においては介在補強層を構成する内側、外側介在補強プライの幅をそれぞれ25mm、40mmとし、さらに、実施タイヤ8においては介在補強層を構成する介在補強プライの幅を40mmとした。
さらに、各タイヤにおける残りの諸元、即ち、タイヤ赤道Sから最膨出点Pまでの距離(mm)を前記半幅M(mm)で除した値V、介在ゴム層、介在補強層の配置範囲(タイヤ赤道Sから幅方向内端および幅方向外端までの距離(mm)をそれぞれ半幅Mで除した値)、最膨出点PにおけるゲージG(mm)、ゲージGからゲージH(mm)を減算した値(G−H)を、以下の表1に示す。
Figure 2006205856
次に、前述の各タイヤを14.00×22.5のリムに装着して900kPaの内圧を充填した後、59.0kNの荷重を付与しながら時速60kmでドラム上を走行させてセパレーションが発生までの距離を測定し、その結果を従来タイヤ1を 100として表1に指数表示した。この表1から明らかなようにいずれの実施タイヤも耐久性が従来タイヤ1、比較タイヤ1〜3に比較して格段に向上している。ここで、実施タイヤ6を除くいずれのタイヤもベルト強化層の幅方向外端において層間セパレーションが発生し故障に至ったが、実施タイヤ6では介在ゴム層とカーカス層との間のエア入り部にセパレーションが発生して故障に至った。。
この発明は、ベルト強化層をカーカス層とベルト層との間に配置した空気入りタイヤの産業分野に適用できる。
この発明の実施形態1を示す子午線半断面図である。 トレッド部の一部破断平面図である。 凸状部近傍の拡大子午線断面図である。 タイヤ赤道近傍のトレッド部の拡大子午線断面図である。 介在ゴム層の一部破断斜視図である。 この発明の実施形態2を示す子午線断面図である。 トレッド部の一部破断平面図である。 この発明の実施形態3を示す凸状部近傍の子午線断面図である。
符号の説明
11…空気入りタイヤ 12…ビードコア
18…カーカス層 20…カーカスコード
24…ベルト層 25、26…ベルトプライ
27、28…補強コード 29…トレッド
31…ベルト強化層 32、33…強化プライ
34、35…補強素子 38…介在ゴム層
52、58…介在補強層 55、56…補強素子
60…ゴム層

Claims (7)

  1. 対をなすビードコア間をトロイダル状に延びるカーカス層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、内部に補強コードが埋設された少なくとも1枚のベルトプライからなるベルト層と、前記カーカス層とベルト層との間に配置され、内部に実質上周方向に延びる補強素子が埋設された少なくとも1枚の強化プライからなるベルト強化層と、前記ベルト層の半径方向外側に配置されたトレッドとを備え、前記強化プライのうち、最広幅である最広幅強化プライの幅Lをタイヤ幅Wの 0.6倍以上とした空気入りタイヤにおいて、ベルト強化層の幅方向両外端部とカーカス層との間に、周方向に連続して延び幅方向外端がベルト強化層の幅方向外端より幅方向内側に位置する介在体をそれぞれ配置し、該介在体と重なり合っている部位のカーカス層を半径方向内側に向かって凸状に膨出させたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記空気入りタイヤが標準リムに装着され20kPaの内圧が充填された状態でのベルト強化層の半幅をMとしたとき、最も凸状に膨出した最膨出点Pをタイヤ赤道Sから前記半幅Mの0.70〜0.90倍だけ離れた範囲内に位置させた請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 最も凸状に膨出した最膨出点Pにおけるカーカス層内のカーカスコードと最内側強化プライ内の補強素子との間のゲージをG、タイヤ赤道Sにおけるカーカス層内のカーカスコードと最内側強化プライ内の補強素子との間のゲージをHとしたとき、ゲージGからゲージHを減算した値を2.0〜6.0mmの範囲内とした請求項1または2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記介在体を全体がゴムの介在ゴム層から構成した請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記介在体を、内部に実質上周方向に延びる補強素子が埋設された介在補強層から構成した請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記介在ゴム層の子午線断面を、ベルト強化層側において平坦な平凸レンズ状とした請求項4記載の空気入りタイヤ。
  7. 周方向に連続して延び介在補強層とほぼ等幅のゴム層を介在補強層の半径方向内側に密着配置した請求項5記載の空気入りタイヤ。
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