JP2006204737A - コーヒー焙煎粉砕装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 コーヒー焙煎粉砕装置Rの外殻を構成し、上端が開口した本体部10と、本体部10の上部に内壁との間に隙間を有して収容され、上部が本体部10よりも上方に張り出す焙煎釜30と、生豆を撹拌する撹拌部50と、本体部10の上部に支持された一端を基点に上方側に旋回し、焙煎釜30の開口を塞ぎ上部を覆い本体部10の開口を塞ぐ閉状態と焙煎釜30の開口および上部さらに本体部10の開口を開放する開状態との間で、選択的に開閉動作する開閉蓋20と、開閉蓋20に配置され、開閉蓋20の上方から焙煎釜30の内部が視認できる透明窓29と、生豆を加熱する加熱体40と、焙煎豆が落下排出される豆排出口と、焙煎豆を受け取り粉砕する粉砕部とを備える。
【選択図】 図1
Description
これとは違い、コーヒーの愛飲家やコーヒー専門店などでは、大量生産のコーヒー粉の画一的な味とは異なる独自の味を楽しむために、コーヒーの生豆を入手し焙煎および粉砕を行うことがある。この場合は、コーヒーを淹れる毎に必要量だけ、あるいは、短期間で消費できる少量だけで、生豆の焙煎および粉砕を行う。そのための焙煎装置や粉砕装置は、大量生産用の設備とは違って、卓上で操作できる程度の小型のものになる。このような小型あるいは家庭用のコーヒー焙煎装置あるいは粉砕装置が、種々提案されている。焙煎と粉砕とを兼用する装置や、焙煎、粉砕および抽出の全ての作業を一つの装置で兼ねる全自動コーヒーメーカーも提案されている。
その理由の一つとして、焙煎釜において生豆を加熱して適度に焙煎された焙煎豆が得られた段階で、ヒータによる加熱を停止させても、焙煎豆が直ぐに冷却されないことがある。特に、焙煎に引き続いて粉砕を行う場合には、温度が高い状態のままの焙煎豆が粉砕機構に送られてしまう。コーヒー豆は焙煎後の冷却に時間がかかると、酸化などによる品質の低下を招き、最終的に抽出したコーヒーの風味が大きく損なわれる。高温のままの焙煎豆を粉砕すると、粉砕が行い難く、粉砕による品質の低下も招き易い。
本発明の課題は、前記したような小型の焙煎、粉砕兼用装置において、焙煎終了後の焙煎豆の冷却を迅速化し、風味の良好なコーヒーを簡単に楽しめるようにすることである。
装置の外殻を構成し、内部に各機構構造部分を収容する。したがって、焙煎豆やコーヒー粉の取り出し部分など外部との連通個所を除いて、装置の底から側面までが本体部で囲まれている。本体部の上端は開口している。
本体部の全体形状は、内部構造を効率的に収容しておけ、卓上などで使用し易いように、体裁が良くコンパクトな形状が好ましい。例えば、直方体や円筒体、豆樽形などが採用できる。
本体部は、通常の機器装置と同様の構造材料で構成される。例えば、ステンレスやアルミなどの金属、合成樹脂、繊維強化樹脂などが挙げられる。焙煎釜など高温になる個所には、耐熱性の材料が使用される。
上端が開口した容器状をなす。本体部の上部に本体部の内壁との間に隙間を有して収容される。上部が本体部よりも上方に張り出す。焙煎する前の生豆を収容して焙煎する。
焙煎釜の材料や構造は、基本的には通常の焙煎装置と同様の技術が適用できる。
焙煎釜の材料は、伝熱性が良くて耐熱性のある鋼やステンレス、銅、アルミなどの金属が使用される。セラミックも使用できる。金属製釜の内面に焦げ付きを防ぐフッ素コーティングやセラミックコーティングを施しておくこともできる。
焙煎釜の形状は、基本的には、内面が滑らかな円筒容器状が採用される。側面が膨らんだ樽形や円錐形なども採用できる。平面形状として、円形のほか、長円形や楕円形なども採用できる。焙煎釜の上端面全体が開口していれば、焙煎終了後の冷却作用が良好になる。上端開口面が平坦であれば、開閉蓋による密閉が良好に行える。上端開口に、外周側に張り出すフランジを設けて、開閉蓋との密閉面を拡げることができる。
焙煎釜の容量は、一度に焙煎する生豆の量によって決められる。通常は、0.5〜1リットル程度の内容積を有していればよい。
焙煎釜には、後述する撹拌部や送風機構などを設けるための孔、凹凸、その他の細部構造が、必要に応じて設けられる。
例えば、焙煎釜の底部に、焙煎豆を落下させて排出する豆排出口が設けられる。豆排出口は、撹拌部の作動によって焙煎豆を豆排出口に送り込み易い場所および構造で設けることが望ましい。例えば、焙煎釜の底面外周から周側面の途中までにわたって設けておくことができる。豆排出口には、必要時のみに開口させて、不要時には塞いでおく開閉自在な閉塞蓋を設けておくことができる。
焙煎釜の内部に送風あるいは排気する通風路を、焙煎釜の周側面に開口させておくことができる。焙煎釜の内側あるいは外面に、温度センサを設けておくことができる。
焙煎釜は、本体部の上部に本体部の内壁との間に隙間を有して収容される。焙煎釜と本体部の内壁との隙間は、焙煎釜の熱で本体部が過熱しないようにするのに有効である。空気の流通が良好に行えて焙煎釜の冷却が促進される程度の隙間に設定しておく。具体的には、焙煎釜の外径と本体部の内壁との最小距離を5〜10mmに設定できる。
本体部に収容された焙煎釜は、上部が本体部よりも上方に張り出す。この張り出し量が大きいほど、開閉蓋を開いたときに、外部の空気が効率的に焙煎釜と接触し、焙煎釜の熱が外部に放出され易くなる。但し、焙煎釜の露出量が多過ぎると、外観性が悪くなったり、使用者が間違って焙煎釜に直接に触れて熱い思いをしたりする。通常、本体部の上端開口から焙煎釜の上端までの距離を5〜15mmに設定する。
焙煎釜の内部に配置され、生豆を撹拌する機能を果たす。焙煎を均一化することができる。冷却時に冷却作用を高める機能もある。
基本的には、通常の焙煎装置における生豆の撹拌機構や撹拌構造が適用できる。
通常は、撹拌用の羽根や軸、腕、枠、ローラなどを、モータなどの旋回駆動手段で駆動する。例えば、平面形が円形の焙煎釜に対して、焙煎釜の中心に駆動軸を配置し、駆動軸から放射方向に延ばした撹拌腕などを、焙煎釜の底部に沿って水平旋回させれば、焙煎釜の内部全体で生豆を効率的に撹拌することができる。平面が長円形の焙煎釜に対して、2個所に配置した撹拌腕を、互いに連動させて水平旋回させることもできる。
撹拌腕として、弾力的に屈曲可能な撹拌腕を使用し、焙煎釜の内底で撹拌腕の先端が当接する位置に、撹拌腕の先端側を弾力的に屈曲させる当接突起を備えておくことができる。水平旋回する撹拌腕が当接突起に接触する度に、弾力的に変形し、当接突起を通過したあと弾力的に復元するという動作を繰り返す。生豆に弾力的に変化する撹拌作用を与える。個々の生豆が頻繁に姿勢を変えたり位置を変えたりして動かされる。個々の生豆が同じ姿勢のままで加熱されて焙煎のムラが生じることが防止でき、均一に焙煎された品質性能の高い焙煎豆が得られ易い。生豆から薄皮が剥がれる作用も効率的に行われる。弾力的に変形する撹拌腕は、生豆を傷付けたり割ったりする心配も少ない。
〔開閉蓋〕
本体部の上部に支持された一端を基点に上方側に旋回する。焙煎作業の際には、焙煎釜の開口を塞ぎ、焙煎釜の上部を覆い、本体部の開口を塞ぐ。焙煎作業が終了して焙煎豆を冷却する際には、焙煎蓋の開口および上部を開放し、本体部の開口を開放する。
開閉蓋は、閉状態では本体部の開口面と平行であり、開状態では本体部の上方空間を大きく開放していることが望ましい。開状態での開閉蓋の姿勢は、本体部の開口面に対して、10〜90°の角度に設定できる。開閉蓋が90°以上に開いても、冷却作用はそれほど向上せず、開閉蓋に設置されて発熱していた高温のヒータがむき出しになるので好ましくない。
開閉蓋は、開状態で一時的に位置決めできれば、焙煎釜および焙煎豆の冷却作業の間、開状態を維持できる。通常の開閉蓋における、バネや係合機構を利用した位置決め構造が採用できる。開閉蓋を、本体部に対して取り外し可能に支持しておくこともできる。開閉蓋の内部を清掃したり洗浄したりするのに便利になる。
閉状態で、開閉蓋の下面が焙煎釜の開口に圧接できれば、焙煎釜の熱エネルギーが漏洩せず、焙煎時に発生する煙などが外部に漏れ難い。開閉蓋の下面に、焙煎釜の開口に当接し弾力的に付勢する密閉盤を設けておくことができる。
開閉蓋は、閉状態から固定を解除したときに、自動的に開状態まで旋回移動するようにしておくことができる。通常の機械装置における自動開動作の機構が適用できる。例えば、開閉蓋を開方向に付勢するバネ機構を設けておくことができる。閉動作の際には、バネの付勢力に抗して旋回させ、閉状態で固定機構により固定する。開動作の際には、固定機構を解除するだけで、開状態まで自動的に旋回する。
〔透明窓〕
開閉蓋に配置され、開閉蓋の上方から焙煎釜の内部が視認できるようにする。
透明窓の材料は、焙煎時の高熱に耐えて透明性のある材料であればよい。各種の耐熱ガラスが使用できる。耐熱透明樹脂も使用できる。
透明窓は、焙煎釜の内部における生豆の焙煎状況が確認し易い場所および形状で配置しておく。具体的には、焙煎釜の平面形状の中心に対応する開閉蓋の中心に設けておくことができる。撹拌機構によって移動する生豆の移動経路が観察できれば、中心から外れた位置でも構わない。透明窓を複数個所に設けておくこともできる。
〔加熱体〕
焙煎釜に収容された生豆を加熱する。
基本的には、通常の焙煎装置における加熱焙煎用の加熱体が使用できる。コーヒーの生豆を適切に焙煎できる250℃程度までの加熱が可能であればよい。
加熱体を、開閉蓋の下部に支持しておけば、開閉蓋の開閉と同時に、加熱体を焙煎釜を加熱できる位置に配置したり、遠ざけて冷却を促進させたりすることができる。複数の加熱体を使用する場合、一部の加熱体は、開閉蓋の下部に支持し、別の加熱体は、焙煎釜あるいは本体部に設置しておくこともできる。
加熱体を開閉蓋に設置する場合、透明窓の視界を遮らない位置および構造で設けておくことが望ましい。
〔粉砕部〕
豆排出口の下方に隣接して配置され、落下した焙煎豆を受け取り粉砕する。
基本的には、通常の焙煎粉砕装置における粉砕部の機構や装置構造が採用できる。臼式およびカッター式の粉砕装置の何れも採用できる。
焙煎釜の豆排出口に隣接して配置され、上方から下方へと狭まり焙煎豆が落下する豆落下路を設ける。豆落下路の下方に、中空円盤状の固定臼盤と固定臼盤の下面に隣接して配置され水平旋回する旋回臼盤とからなり、焙煎豆を固定臼盤と旋回臼盤との間で挽き砕く粉砕臼を設ける。粉砕臼の旋回臼盤の中央に立設され、固定臼盤の中央および豆落下路の中央に延び、外周面に螺旋状突起を有する押し込み軸を設ける。
水平旋回する旋回臼盤と固定臼盤とで焙煎豆を挽き砕く粉砕臼は、通常のカッター式粉砕装置に比べて、高品質のコーヒー粉が得られ易い。上方から下方へと狭まる豆落下路は、焙煎釜から排出された焙煎豆を確実に、粉砕臼へと供給できる。外周面に螺旋状突起を有する押し込み軸は、旋回臼盤とともに旋回し、豆落下路の焙煎豆を螺旋状突起によって粉砕臼の方向に押しやり、粉砕臼の固定臼盤と旋回臼盤との隙間に効率的に押し込むことができる。その結果、焙煎豆の粉砕作業を能率的に高品質で達成することができる。
旋回臼盤および固定臼盤の対向面には、細かな凹凸上の臼歯が形成される。焙煎豆を中心側から臼歯の対向面へと案内する案内溝を設けておくこともできる。
〔その他の構造〕
前記した基本構造を備えていれば、その他にも、通常のコーヒー焙煎粉砕装置あるいは全自動コーヒーメーカーなどに備えられている各種の機構や装置を組み込むことができる。
粉砕部からのコーヒー粉の排出部分に、コーヒー抽出部を設けることができる。コーヒー抽出部は、ドリップ式やフィルター式、パーコレーター式などの通常のコーヒー抽出機構を採用することができる。コーヒー抽出部には、熱湯の発生装置や、抽出されたコーヒー液の保温装置などを備えておくこともできる。
<制御構造>
コーヒー焙煎粉砕装置の各作動機構の作動を制御する制御用のマイクロコンピュータや制御操作盤を設けておくことができる。具体的には、前記した加熱体の温度制御や冷却ファン、排気ファンの作動制御、撹拌部の作動制御、粉砕部の作動制御、開閉蓋の開閉制御などが含まれる。制御に必要な情報を検知する各種のセンサを備えておくこともできる。具体的には、前記した加熱温度を測定する温度センサ、送風量や送風温度を検知するセンサ、生豆の水分量を生豆や焙煎釜の重量から検知するセンサ、撹拌腕に加わる抵抗力を検知するセンサ、粉砕臼の粉砕抵抗を検知するセンサ、開閉蓋の動作状態を検知するセンサなどが使用できる。
〔焙煎工程〕
基本的には、通常のコーヒー焙煎粉砕装置と同様に行われる。
開閉蓋を開いて、コーヒーの生豆を焙煎釜に投入する。焙煎釜の容量に応じて、投入可能な生豆の量が決まる。通常は、焙煎釜の上端開口まで生豆で埋めないようにする。通常、焙煎釜の高さの5〜6割までで生豆を投入するのが望ましい。
<水分出し段階>
生豆は加熱によって内部に存在する水分が蒸発する。この段階では、生豆が焙煎されないように、加熱温度を制御する。通常、水分が蒸発する100℃を超えるが、生豆が焙煎される200℃を超えるような高温にはならないように制御する。具体的には、最高温度が140〜160℃の範囲になるように制御するのが好ましい。
水分出し段階では、冷却ファンは作動させない。排気ファンを作動させれば、焙煎釜内に発生する蒸気を、薄皮回収スロットから外部に排出することができる。
<焙煎段階>
前記水分出し段階が終了したあと、水分出し段階よりも高温に加熱して、生豆を焙煎する。
焙煎温度および焙煎時間は、焙煎豆およびコーヒーの風味や品質を良好に達成できるように調整する。深煎り、浅煎り、ライトロースト、イタリアンローストなどと呼ばれる焙煎状態に対応して設定する。焙煎温度を220〜280℃の範囲、焙煎時間を2〜15分の範囲で設定する。通常は、焙煎温度を適切な一定温度に維持して、焙煎時間を調節することで、焙煎の程度を調整する。
所望の焙煎状態の焙煎豆が得られれば、焙煎段階は終了する。加熱体による加熱を終了し、次の冷却段階に移る。
<冷却段階>
焙煎段階の終了後、出来るだけ迅速に、焙煎釜および焙煎豆を冷却する。焙煎豆が高温状態で維持される時間が長くなると、焙煎豆の品質性能が低下する。
具体的な作業としては、加熱体による加熱の停止、開閉蓋の開放、冷却ファンの作動開始を行うことができる。排気ファンを作動させて、熱を排出することも有効である。
焙煎豆の温度が、品質性能の低下を起こさない所定の低温領域まで下がれば、冷却段階を終了することができる。冷却ファンや排気ファンの作動を停止させることができる。焙煎豆を豆排出口から粉砕部へと送ることができる。焙煎豆を粉砕部へ送らずに回収することもできる。焙煎豆を粉砕部に送らない場合は、比較的に高温状態のままで焙煎豆を回収して、回収したあと、皿などに拡げた状態で、自然冷却や通風冷却で冷却させることもできる。
〔粉砕工程〕
焙煎釜の豆排出口から落下排出された焙煎豆を粉砕して、コーヒー抽出に用いるコーヒー粉を得る。
基本的には、通常の焙煎粉砕装置における粉砕工程と同様の作業条件が採用できる。
粉砕装置の作動条件を適切に設定することで、所望の粒径まで焙煎豆を粉砕する。通常、平均粒径0.17〜0.7mm程度まで粉砕する。
粉砕工程が終了して得られたコーヒー粉は、回収して保存しておくことができる。コーヒー焙煎粉砕装置に、コーヒー粉の保管貯蔵構造が設けられていれば、そこに回収して保存することができる。外部の貯蔵缶や保存容器に移すこともできる。コーヒー焙煎粉砕装置に、コーヒー抽出機構も付属していれば、粉砕されたコーヒー粉を直ちにコーヒー抽出機構に送ってコーヒーの抽出を行うことができる。
焙煎釜で生豆を焙煎する際には、開閉蓋が、焙煎釜の開口を塞ぎ、焙煎釜を覆い、本体部の開口も塞いでいるので、加熱体による加熱エネルギーが外部に漏れることなく効率的に利用できる。焙煎に伴って発生する煙なども外部に漏れる心配がない。高熱の焙煎釜に、手などが触れる心配もない。
焙煎が終了すれば、開閉蓋を開くことで、焙煎釜の開口および上部さらに本体部の開口が開放され、焙煎釜の内部および周囲に、外気が迅速に浸入あるいは流通し、焙煎釜の熱が迅速に外界に放出される。焙煎釜および焙煎豆の冷却が極めて速やかに行われるので、冷却の遅れによる品質劣化が生じない。
〔全体構造〕
コーヒー焙煎粉砕装置Rは、全体の外形が直方体箱状をなす本体部10と、本体部10の上端に開閉自在に取り付けられた開閉蓋20と、本体部10の上部に収容された焙煎釜30と、焙煎釜30の下方で本体部10の内部に設置された粉砕部60とを備える。
開閉蓋20を閉じた状態で、本体部10および開閉蓋20で構成される装置R全体の外形が、例えば、幅16cm×奥行17cm×高さ26cmになる。卓上などで使用し易く、移動も容易である。
図3に示すように、焙煎釜30は、例えば、厚み1mmのアルミ材のプレス成形品からなり、概略円筒状で底のある容器状をなしている。例えば、内径12cmで深さ5cm、内容量が0.5リットルに設定される。
焙煎釜30の上端は開口しており、開口から外側に張り出すフランジを有している。
焙煎釜30は、本体部10の上部に収容されている。本体部10の内壁面と焙煎釜30の外周面との間には十分な幅の隙間があいている。図示を省略しているが、焙煎釜30は耐熱性のある金属材などを介して、本体部10に固定されている。また、本体部10の内壁面には、焙煎釜30からの放射熱を遮断するために、断熱材を設けておくことができる。
図4に示すように、焙煎釜30の底部には、2個所に概略矩形状をなす豆排出口31,33と、複数本の細い溝が間隔をあけて並んだ薄皮回収スロット32とが、それぞれ貫通形成されている。豆排出口31、33および薄皮回収スロット32の何れも、焙煎釜30の底部外周から周側面の途中までにわたって設けられている。豆排出口31は、後述する粉砕部につながる。豆排出口33は、焙煎豆の回収部につながる。薄皮回収スロット32は排気ファンにつながる。
〔撹拌部〕
図3、4に示すように、焙煎釜30の底部中心を貫通して、撹拌器50が設置されている。
撹拌器50は、図示を省略したモーターなどから供給される回転駆動力を、焙煎釜30の内部に配置された撹拌腕52に伝達し、撹拌腕52で、焙煎釜30に投入された生豆を撹拌する。
図4に示すように、焙煎釜30の内周壁から中心に向かって、直径方向の2個所に、撹拌腕52と同じコイルバネ材料からなる当接突起54が取り付けられている。当接突起54の先端は、撹拌腕52の旋回外径よりも少し内側の領域まで突き出している。
〔粉砕部〕
図3に示すように、焙煎釜30の豆排出口33の下方には、粉砕部60が設けられている。
豆落下路61は、上端が豆排出口33の下方に開口し、上端から下方へと徐々に径が細くなるテーパ−孔からなる。
粉砕臼63、64は、全体が中空円盤状をなし、豆落下路61の下端に設置され、豆落下路61とともに固定された固定臼盤63と、固定臼盤63の下面にわずかな隙間をあけて対向設置され、図示を省略したモータなどで水平旋回駆動される旋回臼盤64とを備える。豆排出口33から豆落下路61を落下した焙煎豆が、固定臼盤63の中央の孔から、固定臼盤63と旋回臼盤64との間に押し込まれ、旋回臼盤64の旋回運動により、粉状になるまで粉砕される。
焙煎豆が粉砕されてできたコーヒー粉は、固定臼盤63と旋回臼盤64との隙間を外周側に移動して、外周端から下方に落下する。
回収容器68に回収されたコーヒー粉は、別に用意されたドリップ式抽出器に送って、コーヒー抽出に使用することができる。保管用の缶や密閉容器に収容して保存しておくこともできる。
<粉砕臼の詳細構造>
図6は、粉砕臼63、64の詳細構造を示している。旋回臼盤64には、内周端から放射線方向に延びる凹溝66を有する。凹溝66は、内周側から外周側に向かって徐々に浅くなる傾斜状をなし、途中で旋回臼盤64の表面に達していて、外周端までは延びていない。図6(a)に示すように、凹溝66は、内周側から外周側に向かって幅が狭くなっている。また、凹溝66は、周方向に120度ずつの等間隔で3個所に設けられている。旋回臼盤64の上面には、複数列の鋸歯状凹凸67が並んで形成されている。また、周方向で一定範囲毎に、凹凸67の列の並び方向が変化している。
押し込み軸62の回転によって、固定臼盤63の中央空間に押し込まれた焙煎豆は、さらに、固定臼盤63および旋回臼盤64の凹溝66に押し込まれたあと、旋回臼盤64と
固定臼盤63との凹凸列67に噛み込まれ、細かく砕かれ挽かれることになり、十分に細かく挽き砕かれたあと、粉砕臼63、64の外周端から外にこぼれ出る。
〔開閉蓋〕
図1〜3、5に示すように、開閉蓋20は、本体部10の上端開口と同じ平面矩形状で浅い箱状をなしている。本体部10の開口を閉じた状態で、本体部10と一体化して全体が直方体箱状になる。開閉蓋20を閉じた状態で、本体部10の内部は密閉状態になる。
図2に詳しく示すように、開閉蓋20のうち、旋回するほうの側辺には、係止鉤24と係止鉤24を旋回操作するための操作ノブ26を有している。操作ノブ26で係止鉤24を旋回させ、本体部10の内壁から突出する係止突起28に係止鉤24を係止させることで、開閉蓋20が本体部10に閉じられた状態で固定される。係止鉤24を逆方向に旋回させれば、本体部10に対する開閉蓋20の係止は解除される。
図3に示すように、開閉蓋20の内側には、焙煎釜30の上端フランジに当接する密閉盤42が設けられている。密閉盤42は、耐熱性のある金属材料などで形成されている。密閉盤42と開閉蓋20とは、上下方向に間隔をあけて配置され、周方向の複数個所に配置された支持軸43で吊下げられた状態で固定されている。これによって、密閉盤42からの伝熱で、開閉蓋20の本体部分や外面側が過剰に熱くならないようになっている。密閉盤42と開閉蓋20の内面との間には、断熱材を配置しておくことができる。密閉盤42の中央側には、リング状の加熱ヒータ40が取り付けられている。図示を省略したが、加熱ヒータ40は本体部10に内蔵された電源部に電力配線でつながっている。開閉蓋20を閉じた状態で、焙煎釜30の上端開口を密閉盤42が塞ぎ、焙煎釜30の内部が密閉される。この状態で、密閉盤42の内部に入り込み中央に存在する加熱ヒータ40が、焙煎釜30の内部空間を加熱する。
〔排気ファン〕
図3に示すように、本体部10の内部で薄皮回収スロット32の下方には、排気筒72および排気ファン70を備える。
排気ファン70は、本体部10の外壁部分に設置され、本体部10の内部から吸気して本体部10の外部に排気する。排気筒72は、薄皮回収スロット32の周辺から焙煎釜30の外周側面の外側までを囲み、下部の側方が排気ファン70に連通している。排気筒72の下端は開放されている。排気筒72の下には、薄皮回収箱74が配置されている。薄皮回収箱74は、本体部10の側方から出し入れ自在である。
排気ファン70および排気筒72は、上記した薄皮の回収の機能を果たすとともに、後述する冷却工程において、焙煎釜30および焙煎豆の冷却にも有用である。
コーヒー焙煎粉砕装置Rでは、焙煎豆を直ちに粉砕部60に送ってコーヒー粉を製造するだけでなく、焙煎豆の状態で回収することもできる。
図1に示すように、粉砕部60につながる豆排出口33とは別の位置に設けられた豆排出口31の下方には、案内筒92が設けられ、案内筒92の下方には、焙煎豆回収箱90が配置されている。焙煎豆回収箱90は、本体部10の側面から出し入れ自在になっている。
したがって、焙煎釜30による焙煎作業を終えたあと、粉砕部60につながる豆排出口33は閉じたまま、豆排出口31を開けば、焙煎豆は案内筒92から回収箱90に回収される。回収された焙煎豆は、回収箱90に収容したままで保管することができる。回収箱90を本体部10から引き出して、別に用意された保管用の缶や密閉容器で焙煎豆を保管することもできる。
〔冷却ファン〕
図4に示すように、焙煎釜30の側面に開口し、本体部10の側面に至る通風路39と、通風路39に連通して本体部10に設置された冷却ファン38を備える。
図3にも示すように、通風路39は、焙煎釜30の側面を一部切り欠いて、焙煎釜30の内部と連通するように配置されている。
冷却ファン38は、外部の空気を吸い込んで、通風路39から焙煎釜30の内部に送り込む。焙煎釜30に送り込まれた送風は、焙煎釜30の内周に沿って移動し、焙煎釜30および焙煎された焙煎豆を冷却する機能を果たす。
上記とは逆に、冷却ファン38を逆回転させて排気ファンとして作用させることもできる。焙煎釜30の内部空気を通風路39から本体部10の外へ吸い出すことになる。開閉蓋20を開いた状態であれば、焙煎釜30の開口から新鮮な空気が流入することで、焙煎釜30の冷却が果たされる。
図3に示すように、コーヒー焙煎粉砕装置Rには、前記した各作動機構や機能部分の作動を制御する操作盤80が、本体部10の外周壁に設けられている。
操作盤80には、電源スイッチ81、複数のダイアル82、押しボタンスイッチ83などが配置されている。ダイアル82には、焙煎作業、粉砕作業の切り換え、焙煎時間設定、焙煎温度設定、粉砕時間設定などの機能を設定している。押しボタンスイッチ83で、作動開始を入力する。これらのスイッチ類81〜83は、操作盤80の背面側に設けられた制御基板の所定回路に接続されている。制御基板には、制御用のマイクロコンピュータや記憶回路、リレー、電源、制御回路などが組み込まれている。
以上に説明したコーヒー焙煎粉砕装置Rの使用について説明する。まず、最初に、焙煎作業を行う。
図1に示すように開閉蓋20を開いた状態で、焙煎釜30に生豆を投入する。開閉蓋20を閉じる。図3に示すように、焙煎釜30の上端開口は密閉盤42で塞がれ、加熱ヒータ40が配置される。本体部10の開口も開閉蓋20で塞がれるので、本体部10および開閉蓋20の内部空間も密閉状態になる。
<水分出し工程>
撹拌部50を作動させて、撹拌腕52で生豆を撹拌しながら、加熱ヒータ40で焙煎釜30の内部を加熱する。加熱によって、生豆の内部から水分が蒸発する。排気ファン70を作動させて、生豆から生成した蒸気を、薄皮回収スロット32から排気筒72を経て、装置外に排出する。
生豆の水分出しが完了したあと、さらに加熱ヒータによる加熱を続けることで、生豆の焙煎を進行させる。
生豆が乾燥し焙煎される過程で、生豆の外周を覆っていた薄皮が剥がれる。撹拌腕52による撹拌や生豆同士の衝突によって、薄皮は生豆から剥がれ落ちる。生豆が、薄皮回収スロット32や豆排出口31、33の縁に当たると、薄皮を引き剥がす作用が生じ易い。撹拌腕52が当接突起54に当たって弾力的に反発する作用によっても、生豆から薄皮が剥がれ易くなる。このようにして生豆から剥がれ落ちた薄皮は、薄皮回収スロット32から排気筒72を経て、薄皮回収箱74に回収される。生豆からの水分蒸発および薄皮がなくなれば、排気ファン70を止めてもよい。
操作盤80のダイアル82で設定された温度で所定の時間が経過すれば、焙煎工程は終了する。焙煎工程の終了は、操作盤80に設けられたランプの表示やブザー、メロディ発音による報知で行うことができる。
開閉蓋20の中央に配置された透明窓29から焙煎釜30の内部を覗けば、生豆の色が変わっている状態が観察できる。観察された生豆の状態から、適切な焙煎状態であると判断すれば、操作盤80のスイッチなどを操作して、焙煎工程を終了させることもできる。
焙煎工程が終了すれば、直ちに開閉蓋20を開く。焙煎工程を自動制御している場合は、開閉蓋20の係止解除および開動作を機械的に行うこともできる。
図1に示すように、開閉蓋20が開くと、焙煎釜30の内部および焙煎釜30と本体部10との間の隙間には、外気が直接に流入してくる。焙煎釜30および内部に収容された焙煎豆が有する熱は、直接に外気へと拡散して放出される。開閉蓋20が開くことで、通電を停止しても高熱を有する加熱ヒータ40が、焙煎釜30および焙煎豆から遠くに離れることになる。加熱ヒータ40の高熱がいつまでも焙煎釜30や焙煎豆に供給されることはない。
冷却ファン38を作動させることで、焙煎釜30の内部に冷風を送り込み、冷却を促進させることができる。排気ファン70を作動させておけば、焙煎釜30内の加熱空気を強制排出することで、冷却を促進させることができる。撹拌腕52の旋回動作を続けることで、焙煎豆の冷却が促進できる。
焙煎豆を直ちに粉砕する場合は、粉砕作業が良好に行える温度まで、焙煎豆の温度を下げておく。焙煎豆を豆排出口33から焙煎豆回収箱90に取り出して保管しておく場合には、焙煎終了後、直ちに豆排出口33を開いて焙煎豆を取り出し、回収箱90を本体部10から引き出した状態で冷却させることもできる。回収箱90から別の皿などに焙煎豆を拡げて冷却させてもよい。
粉砕工程は、通常、焙煎工程および冷却工程の終了後、直ちに行う。
焙煎釜30の豆排出口31を開き、冷却された焙煎豆を粉砕臼63、64に送る。押し込み軸62の旋回によって、焙煎豆は粉砕臼63、64のほうへと順次送り込まれ、所定の粒径のコーヒー粉に引き砕かれる。粉砕臼63、64の外周から排出されたコーヒー粉は、案内筒65から回収容器68に回収される。
粉砕工程における旋回臼盤64の旋回速度や、旋回臼盤64と固定臼盤63との隙間間隔などを調整すると、得られるコーヒー粉の粒度や形状を変えて、抽出されるコーヒーの風味をより良くすることができる。
図7は、焙煎工程および冷却工程において、温度センサ36で測定される焙煎釜30の温度の変化を、経時的にグラフで示している。
グラフは、説明を判り易くするために、模式的に屈曲直線で表している。実際の測定データでは、角部分は緩やかな曲線で推移する。水平直線部分も、中心となる一定温度を間にして上下にある程度の幅で温度が上下する場合がある。
焙煎工程の開始時(経過時間0min)は、焙煎釜30の温度は常温である。この焙煎釜30に生豆が投入される。生豆も常温である。
開閉蓋20を閉めて、焙煎釜30を密閉状態にするとともに、加熱ヒータ40で焙煎釜30の内部を加熱する。焙煎釜30および生豆の温度が上昇し、生豆に含まれる水分が蒸発する。排気ファン70を作動させて、焙煎釜30の薄皮回収スロット32から排気すれば、水分を含む蒸気が効率的に排出される。撹拌器50を作動させて、生豆の全体から均一に水分を取り除く。
150℃まで昇温すると、加熱ヒータ40の作動を調節して、150℃を維持した状態で数分間保持する。生豆からの水分除去が進行するが、生豆が焙煎されたり焦げたりすることはない。
水分出し段階が終了したあと、加熱ヒータ40による加熱を強めて、さらに昇温させる。生豆の焙煎工程が開始される。この段階では、水分除去が必要なくなれば、排気ファン70を止めてもよい。薄皮回収を進めるために、排気ファン70の作動を継続してもよい。
温度250℃で維持して、生豆の焙煎を進行させる。温度が低いと焙煎が進まず、温度が高くなり過ぎると、生豆が焦げ易くなる。温度センサ36の測温情報に基づく加熱ヒータ40の制御を正確に行うことが望ましい。例えば、中心温度250℃に対する温度変動を、±10℃の範囲に収める。焙煎温度250℃での維持時間を調節することで、焙煎豆の焙煎度が変わり、いわゆる浅煎りや深煎りの違いを付けることができる。
十分に焙煎された焙煎豆が得られれば、直ちに焙煎を終了して、迅速に冷却させる。
開閉蓋20を開くと、外気が焙煎釜30の内部、および、焙煎釜30と本体部10との隙間へと侵入する。焙煎釜30および焙煎豆から熱が外界に放射される。焙煎釜30および焙煎豆は迅速に冷却される。冷却ファン38を作動させて、焙煎釜30の内部に冷風を強制流通させることで、冷却は促進される。排気ファン70による排気も、焙煎釜30の内部および外周面からの熱の放出を促進させる。
その結果、図7に示すように、急激に温度が低下する。焙煎豆の温度が、品質劣化を起こすことのない温度までは出来るだけ急速に冷却することが望ましい。ある程度まで冷却されて、品質性能に悪影響のない温度まで冷却されたあとは、冷却ファン38などによる強制冷却を止めて、自然冷却だけでゆっくりと冷却させてもよい。
<開閉蓋を開かない場合>
図7において、冷却段階のところで、点線で表され「蓋閉め時」と表示されたグラフ線は、焙煎終了後に、開閉蓋20を開かずに閉じたままで、冷却ファン38や排気ファン70による送風冷却を行った場合を示す。
また、焙煎豆自体も高温になっており、隣接する焙煎豆同士の間における伝熱で、焙煎が過剰に進んでしまうことが起こる。
焙煎豆は、長時間にわたって、品質劣化や風味の低下が起こる温度領域に置かれたままになる。焙煎後に直ちに粉砕を行おうとすると、高温状態の焙煎豆をそのまま粉砕することになり、粉砕はうまくいかず、さらに、品質低下を招くことになる。
図7において、「連続稼動時」と表示され点線で表されたグラフは、焙煎工程を連続して繰り返した場合における、温度制御の方法を示している。
焙煎工程を行い、冷却段階まで進んだあと、焙煎釜30の温度が常温まで下がる前に、焙煎釜30に新たな生豆を投入して焙煎作業を行うと、焙煎釜30の初期温度が高いために、直ぐに水分出しの設定温度である150℃まで昇温してしまう。勿論、加熱ヒータ40の作動を制御すれば、150℃を超えないように制御することはできる。
しかし、常温から徐々に昇温しながら水分出しを行った場合と、かなり高い温度、例えば、初期温度90℃から始めて150℃まで昇温させ150℃に維持した場合とでは、焙煎豆の熱履歴がかなり違ってくる。当然、水分の除去され方も違ってくる。例えば、高温で焙煎豆の表面が先に乾燥し過ぎてしまうと、その後で、内部の水分が蒸発し難くなったりする。
このような温度制御を行えば、初期温度が高くても、水分出しの経過や作用は、常温から昇温させる場合と、ほとんど変わりなく、安定した品質性能の焙煎豆を得ることができる。
20 開閉蓋
30 焙煎釜
31、33 豆排出口
38 冷却ファン
40 加熱ヒータ
50 撹拌器
52 撹拌腕
60 粉砕器
61 豆落下路
62 押し込み軸
63 固定臼盤
64 旋回臼盤
70 排気ファン
80 操作盤
90 焙煎豆回収箱
R コーヒー焙煎粉砕装置
Claims (3)
- コーヒーの生豆を焙煎し粉砕してコーヒー粉を得る装置であって、
装置の外殻を構成し、上端が開口した本体部と、
上端が開口した容器状をなし、本体部の上部に本体部の内壁との間に隙間を有して収容され、上部が本体部よりも上方に張り出し、前記生豆を収容して焙煎する焙煎釜と、
前記焙煎釜の内部に配置され、前記生豆を撹拌する撹拌部と、
前記本体部の上部に支持された一端を基点に上方側に旋回し、前記焙煎釜の開口を塞ぎ上部を覆い本体部の開口を塞ぐ閉状態と焙煎釜の開口および上部さらに本体部の開口を開放する開状態との間で、選択的に開閉動作する開閉蓋と、
前記開閉蓋に配置され、開閉蓋の上方から前記焙煎釜の内部が視認できる透明窓と、
前記焙煎釜に収容された前記生豆を加熱する加熱体と、
前記焙煎釜の底部に配置され、前記生豆が焙煎された焙煎豆が落下排出される豆排出口と、
前記豆排出口の下方に隣接して配置され、前記焙煎豆を受け取り粉砕する粉砕部と
を備えるコーヒー焙煎粉砕装置。 - 前記粉砕部は、
前記焙煎釜の豆排出口に隣接して配置され、上方から下方へと狭まり前記焙煎豆が落下する豆落下路と、
前記豆落下路の下方に配置され、中空円盤状をなす固定臼盤と固定臼盤の下面に隣接して配置され水平旋回する旋回臼盤とを有し、前記焙煎豆を固定臼盤と旋回臼盤との間で挽き砕く粉砕臼と、
前記粉砕臼の旋回臼盤の中央に立設され、前記固定臼盤の中央および豆落下路の中央に延び、外周面に螺旋状突起を有する押し込み軸と
を備える
請求項1に記載のコーヒー焙煎粉砕装置。 - 前記撹拌部は、
前記焙煎釜の内底に配置され、弾力的に屈曲可能な撹拌腕と、
前記撹拌腕を水平旋回させる旋回駆動手段と、
前記焙煎釜の内底で前記撹拌腕の先端が当接する位置に配置され、撹拌腕の先端側を弾力的に屈曲させる当接突起と
を備える
請求項1または2に記載のコーヒー焙煎粉砕装置。
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