JP2006203864A - Ofdm信号受信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】OFDM信号受信装置1に備わる2つの受信系統のうち一方の受信系統には、他方の受信系統に含まれるFFT回路512の半分の回路規模のFFT回路522が含まれており、各受信系統において復調したデータをダイバーシティ処理することで、OFDM信号の有効キャリアの一部について、受信特性の改善を行う。
【選択図】図1
Description
同図に示す有効キャリアとは、データが乗っているキャリアを指し、例えば、下記の非特許文献1において規定されているISDB−T方式/Mode3では、有効キャリアの帯域幅は5.572(MHz)、キャリア間隔は0.992kHz、キャリア数は5617本と規定されている。
受信側では、送信側から送信されたOFDM信号を受信して、直交復調、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)演算、検波処理、誤り訂正処理等を行って復調する。
しかし、受信側が移動体であるといった厳しい受信環境では受信特性が悪化するので、複数のアンテナを用いて、それぞれのアンテナで受信したOFDM信号をダイバーシティ処理する、いわゆるダイバーシティ受信を行うことで受信特性を改善することが考えられる。
ダイバーシティ受信が必要とされる受信装置は、例えば、携帯電話機、カーナビゲーションシステム等、コンパクト化が求められる製品が想定され、回路規模の縮小が求められている。
例えば、ISDB−T方式/Mode3のOFDM信号の場合、有効キャリア数が5617本であるため、従来装置では、2のべき乗である8192FFTポイント数のFFT回路が各受信系統に含まれている。
上述のOFDM信号受信装置又は集積回路の構成によれば、少なくとも1つの受信系統におけるFFT回路は、全有効キャリア数Y本より少ない2Z本の有効キャリアに乗っているデータ列についてのみ並列にFFTすることが可能であればよいので、Yより大きい2XFFTポイント数の演算処理が可能なFFT回路を各受信系統に含んでいた従来装置より、回路規模を縮小することができる。
ここで、前記複数の受信系統は、2つのアンテナにそれぞれ接続された第1の受信系統と第2の受信系統の2つであり、第1の受信系統及び第2の受信系統はそれぞれ前記FFT回路を含み、各受信系統はそれぞれが復調する有効キャリアの一部を重複しつつ、前記Y本の有効キャリアのデータ列を復調し、前記ダイバーシティ処理部は、各受信系統により復調された各有効キャリアのデータ列のうち、重複して復調された有効キャリアのデータ列についてダイバーシティ処理を行うとしてもよい。
ここで、前記FFT回路を含む受信系統は、当該FFT回路の前段に、受信したOFDM信号の、当該受信系統が処理を行う帯域幅に応じた周波数帯域を通過させるフィルタ部と、当該フィルタ部を通過したOFDM信号をダウンサンプリングするダウンサンプリング部とを含むとしてもよいし、また、前記FFT回路を含む受信系統は、当該FFT回路の後段に、受信したOFDM信号の伝送路特性を推定する検波部と、前記フィルタ部の前段に、前記検波部により推定された伝送路特性に応じて、当該受信系統が処理を行う帯域の中心周波数を変換する周波数変換部とを含むとしてもよい。
<構成>
図1は、OFDM信号受信装置1の構成を示す図である。
同図に示すOFDM信号受信装置1は、ISDB−T方式/Mode3に対応した受信装置であり、アンテナ11、12、チューナ21、22、A/D変換部31、32、周波数変換部33、LPF(ローパスフィルター)34、ダウンサンプル部35、直交復調部41、42、S/P(シリアル/パラレル)変換部511、521、FFT回路512、522、P/S(パラレル/シリアル)変換部513、523、検波部61、62、ダイバーシティ処理部71、誤り訂正部81及びデコーダ91を備える。
また、アンテナ11、チューナ21、A/D変換部31、直交復調部41、S/P変換部511、FFT回路512、P/S変換部513及び検波部61から成る受信系統をブランチAと呼び、アンテナ12、チューナ22、A/D変換部32、周波数変換部33、LPF34、ダウンサンプル部35、直交復調部42、S/P変換部521、FFT回路522、P/S変換部523及び検波部62から成る受信系統をブランチBと呼ぶことにする。
アンテナ11により受信されたOFDM信号は、チューナ21に入力され選局される。
選局された信号は、A/D変換部31によりデジタルデータに変換される。
A/D変換部31により変換されたデジタルデータは、直交復調部41に入力され、直交復調される。
FFT回路512は、8192FFTポイント数のFFT演算処理を並列に行うことが可能な回路である。
S/P変換部511は、直交復調されたシリアルなデジタルデータを、8192FFTポイント数分のパラレルデータに変換する。
変換されたパラレルデータは、P/S変換部513により、再びシリアルデータに変換され、検波部61に入力される。
検波部61は、入力されたシリアルデータからSP(Scattered Pilot)と呼ばれる既知情報を検出することで伝送路特性を推定して同期検波を行う。また、1シンボル前のデータをメモリに保存しておき、入力されたデータと1シンボル前のデータにより差動検波も行う。
アンテナ12により受信されたOFDM信号は、チューナ22に入力され選局される。
選局された信号は、A/D変換部32によりデジタルデータに変換される。
A/D変換部32により変換されたデジタルデータは、周波数変換部33に入力され、中心周波数の変換が行われる。中心周波数は、任意に選択可能であり、伝送路環境によって妨害を多く受けたキャリアを補間するように選択することもできる。
LPF34を通過したデジタルデータは、ダウンサンプル部35に入力され、ダウンサンプリングされる。
ダウンサンプル部35によりダウンサンプリングされたデジタルデータは、直交復調部42に入力され、直交復調される。
FFT回路522は、4096FFTポイント数のFFT演算処理を並行に行うことが可能な回路である。
S/P変換部521は、直交復調されたシリアルなデジタルデータを、4096FFTポイント数分のパラレルデータに変換する。
変換されたデータは、P/S変換部523により、再びシリアルデータに変換され、検波部62に入力される。
検波部62は、入力されたシリアルデータに基づいて同期検波及び差動検波を行う。
合成処理の手法としては、各有効キャリアの電力比に応じた最大比合成が一般的である。
この合成処理により、各有効キャリア別に信号対雑音比が最大になるようにデジタルデータが合成されるため、1ブランチによる受信と比較して、受信性能を大きく改善することができる。
誤り訂正がなされたデジタルデータは、デコーダ91に入力され、音声信号及び映像信号として出力される。
<ダイバーシティ処理>
ここで、ダイバーシティ処理部71が行うダイバーシティ処理について説明する。
FFTサンプリング周波数Fsは、512/63(MHz)であり、約8.127MHzである。
ブランチAが復調処理を行う帯域faは、FFTサンプリング周波数Fsに等しく、キャリア本数5617本、5.572MHzの帯域幅の有効キャリアをカバーしている。
よって、ブランチBがカバーする4096本の有効キャリアがキャリア合成されることになり、全有効キャリア5617本のうちの約73%(=4096/5617×100)については、ダイバーシティ受信による受信特性の改善効果が期待できる。
<変形例>
次に変形例を説明する。
OFDM信号受信装置1Aは、ISDB−T方式/Mode3に対応した受信装置であり、アンテナ11、12、チューナ21、22、A/D変換部31、32、周波数変換部33、36、LPF34、37、ダウンサンプル部35、38、直交復調部41、42、S/P変換部511A、521、FFT回路512A、522、P/S変換部513A、523、検波部61、62、ダイバーシティ処理部71A、誤り訂正部81及びデコーダ91を備える。
ブランチC、Dは、上述のOFDM信号受信装置1におけるブランチBと構成が同じであり、誤り訂正部81及びデコーダ91についても、OFDM信号受信装置1における同符号のものと同じであるので、説明を省略する。
<ダイバーシティ処理>
ここで、ダイバーシティ処理部71Aが行うダイバーシティ処理について説明する。
ブランチCが復調処理を行う帯域fcの帯域幅は、Fs/2であり、有効キャリアの周波数の低い方から4096本をカバーしている。
ブランチDが復調処理を行う帯域fdの帯域幅は、同じくFs/2であり、有効キャリアの周波数の高い方から4096本をカバーしている。
上述のOFDM信号受信装置1に比べてOFDM信号受信装置1Aは、受信特性の改善効果が劣ることになるが、ブランチC及びブランチDそれぞれに含まれるFFT回路をいずれも、従来のものより半分の回路規模にすることができるので、OFDM信号受信装置1より回路規模を縮小することができる。
<補足>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものでないことは、勿論である。
(1)上述の実施形態のOFDM信号受信装置1、1Aは、ISDB−T方式/Mode3のOFDM信号を受信する受信装置であったが、本発明は、他の方式、例えば、ISDB−T方式/Mode1及びMode2、 DVB−T方式に対応したOFDM信号受信装置にも適用できる。
(2) 上述の実施形態のOFDM信号受信装置1において、ブランチBに含まれるFFT回路522は、4096FFTポイント数のFFT演算処理を並行に行うことが可能な回路であったが、更に小規模な2048FFTポイント数のFFT回路、或いは1024FFTポイント数のFFT回路を用いてもよい。
(3)上述の実施形態のOFDM信号受信装置は、2つの受信系統を備えていたが、2つに限られず、3つ、或いは4つの受信系統を備えたOFDM信号受信装置に本発明を適用することができる。
(4)上述の実施形態で説明したブランチB、C、Dでは、A/D変換後のデータに対してLPF34、37による帯域制限を行ったが、A/D変換前のアナログ信号に対して帯域制限を行ってもよい。また、直交復調後のデータに対してフィルタ処理及びダウンサンプル処理が行われるよう構成することも可能である。
(5)ブランチBが復調処理する帯域については、例えば、ブランチAが復調処理する帯域と中心周波数を同一にするほか、中心周波数をずらすことも可能である。例えば、伝送路特性に応じて、中心周波数を適応的に変更することにより、より高いダイバーシティ効果を得ることができる。
(6)上述の実施形態では、各ブランチがそれぞれFFT回路を含む構成となっていたが、1つのFFT回路522を各ブランチが共有し、各ブランチで受信したOFDM信号を時分割でFFT回路522に入力して、各ブランチの復調処理を行うようにしてもよい。
(7)図1及び図3に示した集積回路は、各機能部別にチップ化されてもよいし、一部の機能部のみを含むようにチップ化されてもよい。また、集積回路は、その集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性として考えられる。
11、12 アンテナ
21、22 チューナ
31、32 A/D変換部
33、36 周波数変換部
34、37 LPF
35、38 ダウンサンプル部
41、42 直交復調部
511、521 S/P変換部
512、522、512A FFT回路
513、523 P/S変換部
61、62 検波部
71 ダイバーシティ処理部
81 誤り訂正部
91 デコーダ
Claims (6)
- 2X−1(X>1:Xは正数)より大きく2X未満の正数であるY本の有効キャリアを含むOFDM(直交周波数分割多重)信号を、複数のアンテナでダイバーシティ受信するOFDM信号受信装置であって、
各アンテナが受信したOFDM信号をそれぞれ独立して復調する複数の受信系統と、
各受信系統と接続され、各受信系統によりそれぞれ復調された各有効キャリアのデータ列を入力とするダイバーシティ処理部とを備え、
少なくとも1つの受信系統は、受信したOFDM信号に含まれる2Z(X>Z:Zは正数)本の各有効キャリアに乗っているデータ列のみを並列に高速フーリエ変換するFFT回路を含み、
他の受信系統のうちの少なくとも1つは、前記FFT回路を含む受信系統において復調される2Z本の有効キャリアに乗っているデータ列の一部又は全部を重複して復調し、
全受信系統によってY本の有効キャリアに乗っているデータ列を復調し、
前記ダイバーシティ処理部は、各受信系統により復調されたY本の各有効キャリアのデータ列のうち、重複して復調された有効キャリアのデータ列についてダイバーシティ処理を行う
ことを特徴とするOFDM信号受信装置。 - 前記複数の受信系統は、2つのアンテナにそれぞれ接続された第1の受信系統と第2の受信系統の2つであり、
第1の受信系統は、前記FFT回路を含み、
第2の受信系統は、Y本の各有効キャリアに乗っているデータ列を並列に高速フーリエ変換する第2のFFT回路を含み、
前記ダイバーシティ処理部は、各受信系統により復調された各有効キャリアのデータ列のうち、重複して復調された2Z本の各有効キャリアのデータ列についてダイバーシティ処理を行う
ことを特徴とする請求項1記載のOFDM信号受信装置。 - 前記複数の受信系統は、2つのアンテナにそれぞれ接続された第1の受信系統と第2の受信系統の2つであり、
第1の受信系統及び第2の受信系統はそれぞれ前記FFT回路を含み、各受信系統はそれぞれが復調する有効キャリアの一部を重複しつつ、前記Y本の有効キャリアのデータ列を復調し、
前記ダイバーシティ処理部は、各受信系統により復調された各有効キャリアのデータ列のうち、重複して復調された有効キャリアのデータ列についてダイバーシティ処理を行う
ことを特徴とする請求項1記載のOFDM信号受信装置。 - 前記FFT回路を含む受信系統は、当該FFT回路の前段に、
受信したOFDM信号の、当該受信系統が処理を行う帯域幅に応じた周波数帯域を通過させるフィルタ部と、
当該フィルタ部を通過したOFDM信号をダウンサンプリングするダウンサンプリング部とを含む
ことを特徴とする請求項1記載のOFDM信号受信装置。 - 前記FFT回路を含む受信系統は、当該FFT回路の後段に、受信したOFDM信号の伝送路特性を推定する検波部と、
前記フィルタ部の前段に、前記検波部により推定された伝送路特性に応じて、当該受信系統が処理を行う帯域の中心周波数を変換する周波数変換部とを含む
ことを特徴とする請求項4記載のOFDM信号受信装置。 - 2X−1(X>1:Xは正数)より大きく2X未満の正数であるY本の有効キャリアを含むOFDM(直交周波数分割多重)信号を、複数のアンテナでダイバーシティ受信するOFDM信号受信装置に備わる集積回路であって、
各アンテナが受信したOFDM信号をそれぞれ独立して復調する複数の受信系統と、
各受信系統と接続され、各受信系統によりそれぞれ復調された各有効キャリアのデータ列を入力とするダイバーシティ処理回路とを備え、
少なくとも1つの受信系統は、
受信したOFDM信号に含まれる2Z(X>Z:Zは正数)本の各有効キャリアに乗っているデータ列のみを並列に高速フーリエ変換するFFT回路を含み、
他の受信系統のうちの少なくとも1つは、前記FFT回路を含む受信系統において復調される2Z本の有効キャリアに乗っているデータ列の一部又は全部を重複して復調し、
全受信系統によってY本の有効キャリアに乗っているデータ列を復調し、
前記ダイバーシティ処理回路は、各受信系統により復調されたY本の各有効キャリアのデータ列のうち、重複して復調された有効キャリアのデータ列についてダイバーシティ処理を行う
ことを特徴とする集積回路。
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JPH11346203A (ja) * | 1998-06-02 | 1999-12-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Ofdma信号伝送装置及び方法 |
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