JP2006200708A - 車輪用軸受 - Google Patents

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JP2006200708A JP2005015696A JP2005015696A JP2006200708A JP 2006200708 A JP2006200708 A JP 2006200708A JP 2005015696 A JP2005015696 A JP 2005015696A JP 2005015696 A JP2005015696 A JP 2005015696A JP 2006200708 A JP2006200708 A JP 2006200708A
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Shunsuke Koike
俊介 小池
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Abstract

【課題】
シールを構成するスリンガと内方部材との嵌合部の密封性を高めると共に、内方部材のシール嵌合面および露出した端面の防錆性能を向上させた車輪用軸受を提供する。
【解決手段】
インボード側のシール9が、内輪3に外嵌された第1のシール板11と、これに対向して配置され、外方部材10に内嵌されてシール部材14を一体に有する第2のシール板12とで構成されると共に、第1のシール板11が耐食性を有する鋼板で形成され、内輪3に嵌合される円筒部11aと、これから径方向外方に延びる立板部11bとを備え、この立板部11bに一対のサイドリップ14a、14bが摺接され、円筒部11aにラジアルリップ14cが摺接された車輪用軸受において、第1のシール板11の円筒部11aから径方向内方に延びる裾部11cが形成され、これを内輪3の端面3cに密着させたので、内輪3の防錆性能が向上する。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車両を回転自在に支承する車輪用軸受に関し、特にスリンガを有するシールが装着された車輪用軸受に関するものである。
スリンガを有するシールが装着された車輪用軸受は従来から知られているが、図4は、その従来の代表的な車輪用軸受を示す。これは第1世代と称される車輪用軸受50であって、内周に複列の外側転走面51a、51aが形成された外輪51と、外周に前記複列の外側転走面51a、51aに対向する内側転走面52aが形成された一対の内輪52、52と、両転走面間に保持器53を介して転動自在に収容された複列の転動体54、54とを備えた複列アンギュラ玉軸受からなる。
また、外輪51と内輪52との間に形成される環状空間の開口部にはシール55、56がそれぞれ装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内に侵入するのを防止している。
これらのシール55、56のうち一方のシール55には、図5に拡大して示すように、車輪の回転速度を検出するための磁気エンコーダ57が一体に接合されている。シール55は、断面がL字状に形成された第1のシール板58と第2のシール板59からなり、内輪52および外輪51にそれぞれ嵌合されている。第1のシール板58はスリンガと呼ばれ、内輪52に外嵌される円筒部58aと、この円筒部58aから径方向外方に延びる立板部58bとからなる。この立板部58bの外側面に磁気エンコーダ57が一体に加硫接着されている。この磁気エンコーダ57は、磁性体粉が混入されたゴム等の弾性部材からなり、円周方向に交互に磁極が等配に形成され、所定のエアギャップを介して磁気センサ60に対向配置されている。
第2のシール板59は、外輪51に内嵌される芯金61とシール部材62とからなる。このシール部材62はゴム等の弾性部材からなり、サイドリップ62aとグリースリップ62b、および中間リップ62cの3本のシールリップを備え、サイドリップ62aの先端縁を第1のシール板58の立板部58bに摺接させ、残りのグリースリップ62bと中間リップ62cの先端縁を、円筒部58aに摺接させている。
ここで、第1のシール板58が嵌合される内輪52の嵌合面(外径面)63と、露出した部分(端面)64には防錆処理層65が形成されている。この防錆処理層65は、金属メッキ層や水溶性アクリル樹脂系塗装膜等の樹脂層からなる。これにより、嵌合部の防錆性能が向上し、錆による第1のシール板58の撓み変形を防止できる。したがって、厳しい環境下で使用されても、第1のシール板58における磁気エンコーダ57の回転速度検出精度が維持される。
特開2002−147478号公報
こうした従来の車輪用軸受50は、内輪52の第1のシール板58との嵌合面63および露出した部分64に防錆処理層65が形成されていることにより、内輪52の防錆性能が向上するが、金属メッキ層や水溶性アクリル樹脂系塗装膜等を形成するとなれば、おのずと工程が増え、製造コストが高騰するのは否めない。さらに、防錆処理層65が樹脂系塗装膜では、その弾性変形で第1のシール板58の嵌合力が低下する恐れがあって好ましくない。また、この種の車輪用軸受は、路面上の苛酷な外部環境に曝された状態で使用され、泥水を被ることも頻繁にある。さらに、沿岸地においては塩水が降りかかり、また寒冷地では凍結防止剤が撒かれることがあって、その凍結防止剤中の塩分を含む泥水が降りかかる。車輪用軸受50、特に内輪52は、圧入して使用されるため、内輪52の嵌合面63にはフープ応力が発生し、腐食が進展すると、環境下に存在する拡散性水素が内輪52の組織内に侵入して水素脆化を招くことになり金属粒界が破壊する、所謂「遅れ破壊」が発生し易い。ここで、防錆処理層65が金属メッキ層では、この水素脆性を誘発する恐れがあって好ましくない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、シールを構成するスリンガと内方部材(内輪)との嵌合部の密封性を高めると共に、内方部材のシール嵌合面および露出した端面の防錆性能を向上させた車輪用軸受を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、前記両転走面間に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、これらシールのうちインボード側のシールが、前記内方部材に外嵌された第1のシール板と、この第1のシール板に対向して配置され、前記外方部材に内嵌されてシール部材を一体に有する第2のシール板とで構成されると共に、前記第1のシール板が、耐食性を有する鋼板からプレス加工によって形成され、前記内方部材に嵌合される円筒部と、この円筒部から径方向外方に延びる立板部とを備え、この立板部に前記シール部材のサイドリップが摺接され、前記円筒部に前記シール部材のラジアルリップが摺接された車輪用軸受において、前記第1のシール板の円筒部から径方向内方に延びる裾部が形成され、この裾部を前記内方部材の露出した端面に密着させた構成を採用した。
このように、外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着されたシールを備え、これらシールのうちインボード側のシールが、内方部材に外嵌された第1のシール板と、この第1のシール板に対向して配置され、外方部材に内嵌されてシール部材を一体に有する第2のシール板とで構成されると共に、第1のシール板が、耐食性を有する鋼板からプレス加工によって形成され、内方部材に嵌合される円筒部と、この円筒部から径方向外方に延びる立板部とを備え、この立板部にシール部材のサイドリップが摺接され、円筒部にシール部材のラジアルリップが摺接された車輪用軸受において、第1のシール板の円筒部から径方向内方に延びる裾部が形成され、この裾部を内方部材の露出した端面に密着させたので、内方部材と第1のシール板との嵌合部の密封性を高めることができると共に、内方部材のシール嵌合面および露出した端面の防錆性能を向上させた車輪用軸受を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明のように、前記第1のシール板の立板部が、前記円筒部の一端部から径方向外方に延び、前記裾部が、前記円筒部の他端部から径方向内方に延びていても良いし、また、請求項3に記載の発明のように、前記第1のシール板の円筒部が重合して形成され、この円筒部の一端部から前記立板部が径方向外方に延び、前記裾部が径方向内方に延びていても良い
また、請求項4に記載の発明のように、前記第1のシール板の裾部と前記内方部材の端面との間に接着剤または液体パッキンを介在させれば、内方部材と第1のシール板との嵌合部の密封性を一層高めることができ、内方部材の防錆性能を向上させることができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記内方部材が、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなり、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により、前記内輪が前記ハブ輪に対して固定されていれば、内輪の加締固定により内輪が拡径して外径面にフープ応力が発生することがある。このような状況においても、環境下に存在する拡散性水素が内輪の組織内に侵入するのを抑制し、水素脆化に起因する遅れ破壊の発生を防止することができる。したがって、苛酷な外部環境に曝された状態であっても、内輪の強度、耐久性を長期間に亙って維持することができる。
本発明に係る車輪用軸受は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、前記両転走面間に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、これらシールのうちインボード側のシールが、前記内方部材に外嵌された第1のシール板と、この第1のシール板に対向して配置され、前記外方部材に内嵌されてシール部材を一体に有する第2のシール板とで構成されると共に、前記第1のシール板が、耐食性を有する鋼板からプレス加工によって形成され、前記内方部材に嵌合される円筒部と、この円筒部から径方向外方に延びる立板部とを備え、この立板部に前記シール部材のサイドリップが摺接され、前記円筒部に前記シール部材のラジアルリップが摺接された車輪用軸受において、前記第1のシール板の円筒部から径方向内方に延びる裾部が形成され、この裾部を前記内方部材の露出した端面に密着させたので、内方部材と第1のシール板との嵌合部の密封性を高めることができると共に、内方部材のシール嵌合面および露出した端面の防錆性能を向上させた車輪用軸受を提供することができる。
外周に車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、これらシールのうちインボード側のシールが、前記内方部材に外嵌された第1のシール板と、この第1のシール板に対向して配置され、前記外方部材に内嵌されてシール部材を一体に有する第2のシール板とで構成されると共に、前記第1のシール板が、耐食性を有する鋼板からプレス加工によって形成され、前記内方部材に嵌合される円筒部と、この円筒部から径方向外方に延びる立板部とを備え、この立板部に前記シール部材のサイドリップが摺接され、前記円筒部に前記シール部材のラジアルリップが摺接された車輪用軸受において、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により、前記内輪が前記ハブ輪に対して固定されると共に、前記第1のシール板の円筒部から径方向内方に延びる裾部が形成され、この裾部を前記内方部材の露出した端面に密着させた。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受の第1の実施形態を示す縦断面図、図2は図1の要部拡大図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウトボード側(図面左側)、中央寄り側をインボード側(図面右側)という。
この車輪用軸受は駆動輪側の第3世代車輪用軸受と呼称され、内方部材1と外方部材10と、この両部材1、10間に収容された複列の転動体(ボール)6、6とを備えている。内方部材1は、ハブ輪2と、このハブ輪2に外嵌された別体の内輪3とからなる。
ハブ輪2は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ4を一体に有し、この車輪取付フランジ4の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト5が植設されている。ハブ輪2の外周には内側転走面2aと、この内側転走面2aから軸方向に延びる円筒状の小径段部2bが形成され、内周にはセレーション(またはスプライン)2cが形成されている。内輪3は、外周に内側転走面3aが形成され、ハブ輪2の小径段部2bに所定のシメシロを介して圧入されている。さらに、小径段部2bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部2dにより、ハブ輪2に対して内輪3が軸方向へ抜けるのを防止している。
外方部材10は、外周に懸架装置(図示せず)に固定するための車体取付フランジ10bを一体に有し、内周に前記内側転走面2a、3aに対向する複列の外側転走面10a、10aが形成されている。そして、これら両転走面10a、2aと10a、3a間に保持器7、7を介して複列の転動体6、6が転動可能に保持されている。また、外方部材10の端部にはシール8、9が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩を防止すると共に、外部からの雨水やダスト等が軸受内に侵入するのを防止している。なお、ここでは、転動体6、6をボールとした複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず転動体に円すいころを使用した複列円すいころ軸受であっても良い。
ハブ輪2は、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、アウトボード側の内側転走面2aをはじめ、アウトボード側のシール8が摺接するシールランド部、および小径段部2bが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、加締部2dは、鍛造後の素材表面硬さ25HRC以下の未焼入れ部としている。一方、内輪3は、SUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲で硬化処理されている。
外方部材10は、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、複列の外側転走面10a、10aをはじめ、シール8、9が嵌合する端部内径面が高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
インボード側のシール9は、図2に拡大して示すように、内輪3と外方部材10にそれぞれ装着された第1のシール板(スリンガ)11と第2のシール板12を有している。これら第1および第2のシール板11、12は、断面が略L字状に形成されて互いに対向して配置されている。
第1のシール板11は、オーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)、フェライト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS430系等)あるいは防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)からなり、内輪3の外径面3bに圧入される円筒部11aと、この円筒部11aの一端部から径方向外方に延びる立板部11bと、円筒部11aの他端部から径方向内方に延び、内輪3の露出した端面3cに密着する裾部11cとを有し、プレス加工によって断面略L字状に、全体として環状に形成されている。
第2のシール板12は、芯金13と、この芯金13に一体に加硫接着されたシール部材14とからなる。芯金13は、オーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)あるいは防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)から形成され、外方部材10の端部内径に内嵌される円筒部13aと、この円筒部13aから径方向内方に延びる立板部13bとを有し、プレス加工によって断面が略L字状に、全体として環状に形成されている。シール部材14は、一対のサイドリップ14a、14bと、ラジアルリップ14cとを有している。
シール部材14のサイドリップ14a、14bは第1のシール板11の立板部11bに摺接され、ラジアルリップ14cは円筒部11aに摺接されている。また、芯金13の円筒部13aと、立板部11bの先端とは僅かな径方向すきまを介して対峙され、ラビリンスシール15を構成している。
このように、本実施形態では、第1のシール板11の裾部11cが内輪3の端面3cに密着して覆うっているため、内輪3と第1のシール板11との嵌合部の密封性を高めることができると共に、内輪3のシール嵌合面(外径面3b)および露出した面(端面3c)の防錆性能を向上させた車輪用軸受を提供することができる。
また、内輪3の加締固定により内輪3が拡径して外径面3bにフープ応力が発生し、環境下に存在する拡散性水素が内輪3の組織内に侵入して水素脆化を招き、「遅れ破壊」が発生するようなことはない。したがって、苛酷な外部環境に曝された状態であっても、内輪3の強度、耐久性を長期間に亙って維持することができる。
なお、第1のシール板11の裾部11cと内輪3の端面3cとの間に接着剤あるいは液体パッキン等を介在させても良い。これにより、内輪3と第1のシール板11との嵌合部の密封性を一層高めることができ、内輪3の防錆性能を向上させることができる。接着剤としては、エポキシ樹脂系をはじめフェノール樹脂系、あるいは、ポリウレタン系やポリエチレン系等を例示することができる。
図3は本発明に係る車輪用軸受の第2の実施形態を示す要部拡大図である。なお、この実施形態は前述した実施形態とシールの構成が異なるのみで、その他同一部位、同一部品には同じ符号を付けてその詳細な説明を省略する。
本実施形態では、インボード側のシール16は、内輪3と外方部材10にそれぞれ装着された第1のシール板(スリンガ)17と第2のシール板12とを有している。これら第1および第2のシール板17、12は、断面が略L字状に形成されて互いに対向して配置されている。
第1のシール板17は、フェライト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS430系等)あるいは防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)からなり、内輪3の外径面3bに圧入され、プレス加工によって重合して形成された円筒部17aと、この円筒部17aから径方向外方に延びる立板部17bと、円筒部17aから径方向内方に延び、内輪3の露出した端面3cに密着する裾部17cとを有している。
立板部17bの外側面には磁気エンコーダ18が加硫接着等で一体に接合され、回転速度センサ19に所定のエアギャップを介して対向配置されている。この磁気エンコーダ18は、ゴム等からなるエラストマにフェライト等からなる強磁性体粉を混入させ、周方向に交互に磁極N、Sがピッチ円直径(PCD)において、所定のピッチとなるように着磁され、車輪回転速度検出用のロータリエンコーダを構成している。
このように、本実施形態では、前述した実施形態と同様、第1のシール板17の裾部17cが内輪3の端面3cに密着して覆うっているため、内輪3と第1のシール板17との嵌合部の密封性を高めることができると共に、内輪3のシール嵌合面および露出した面の防錆性能を向上させることができる。
また、内輪3の外径面3bおよび端面3cが発錆することがなくなるため、錆が進展して磁気エンコーダ18にもらい錆として付着することもなくなる。したがって、インボード側のシール16を構成する磁気エンコーダ18の着磁性能を長期間に亘って安定させ、所望の磁束密度を確保することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受は、内方部材と外方部材における環状空間の開口部にスリンガを有するシールが装着された内輪回転タイプの第1乃至3世代の車輪用軸受に適用することができる。
本発明に係る車輪用軸受の第1の実施形態を示す縦断面図である。 同上、要部拡大図である。 本発明に係る車輪用軸受の第2の実施形態を示す要部拡大図である。 従来の車輪用軸受を示す縦断面図である。 同上、要部拡大図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・内方部材
2・・・・・・・・・・・ハブ輪
2a、3a・・・・・・・内側転走面
2b・・・・・・・・・・小径段部
2c・・・・・・・・・・セレーション
2d・・・・・・・・・・加締部
3・・・・・・・・・・・内輪
3b・・・・・・・・・・外径面
3c・・・・・・・・・・端面
4・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
5・・・・・・・・・・・ハブボルト
6・・・・・・・・・・・転動体
7・・・・・・・・・・・保持器
8・・・・・・・・・・・アウトボード側のシール
9、16・・・・・・・・インボード側のシール
10・・・・・・・・・・外方部材
10a・・・・・・・・・外側転走面
10b・・・・・・・・・車体取付フランジ
11、17・・・・・・・第1のシール板
11a、13a、17a・円筒部
11b、13b、17b・立板部
11c、17c・・・・・裾部
12・・・・・・・・・・第2のシール板
13・・・・・・・・・・芯金
14・・・・・・・・・・シール部材
14a、14b・・・・・サイドリップ
14c・・・・・・・・・ラジアルリップ
15・・・・・・・・・・ラビリンスシール
18・・・・・・・・・・磁気エンコーダ
19・・・・・・・・・・回転速度センサ
50・・・・・・・・・・車輪用軸受
51・・・・・・・・・・外輪
51a・・・・・・・・・外側転走面
52・・・・・・・・・・内輪
52a・・・・・・・・・内側転走面
53・・・・・・・・・・保持器
54・・・・・・・・・・転動体
55、56・・・・・・・シール
57・・・・・・・・・・磁気エンコーダ
58・・・・・・・・・・第1のシール板
58a・・・・・・・・・円筒部
58b・・・・・・・・・立板部
59・・・・・・・・・・第2のシール板
60・・・・・・・・・・磁気センサ
61・・・・・・・・・・芯金
62・・・・・・・・・・シール部材
62a・・・・・・・・・サイドリップ
62b・・・・・・・・・グリースリップ
62c・・・・・・・・・中間リップ
63・・・・・・・・・・嵌合面
64・・・・・・・・・・露出した部分
65・・・・・・・・・・防錆処理層

Claims (5)

  1. 内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、
    外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
    前記両転走面間に収容された複列の転動体と、
    前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、
    これらシールのうちインボード側のシールが、前記内方部材に外嵌された第1のシール板と、
    この第1のシール板に対向して配置され、前記外方部材に内嵌されてシール部材を一体に有する第2のシール板とで構成されると共に、
    前記第1のシール板が、耐食性を有する鋼板からプレス加工によって形成され、前記内方部材に嵌合される円筒部と、この円筒部から径方向外方に延びる立板部とを備え、
    この立板部に前記シール部材のサイドリップが摺接され、前記円筒部に前記シール部材のラジアルリップが摺接された車輪用軸受において、
    前記第1のシール板の円筒部から径方向内方に延びる裾部が形成され、この裾部を前記内方部材の露出した端面に密着させたことを特徴とする車輪用軸受。
  2. 前記第1のシール板の立板部が、前記円筒部の一端部から径方向外方に延び、前記裾部が、前記円筒部の他端部から径方向内方に延びている請求項1に記載の車輪用軸受。
  3. 前記第1のシール板の円筒部が重合して形成され、この円筒部の一端部から前記立板部が径方向外方に延び、前記裾部が径方向内方に延びている請求項1に記載の車輪用軸受。
  4. 前記第1のシール板の裾部と前記内方部材の端面との間に接着剤または液体パッキンが介在されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受。
  5. 前記内方部材が、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなり、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により、前記内輪が前記ハブ輪に対して固定されている請求項1乃至4いずれかに記載の車輪用軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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