JP2006199735A - 易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】インク層などとの密着性に優れた易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】気泡発生周波数1Hzにおける動的表面張力が47mN/m以下である塗液が少なくとも一方の表面に塗布されてなる易接着層を有することを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルム。またこの塗液の気泡発生周波数10Hzにおける動的表面張力が50mN/m以下であることを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルム。さらに、塗液中にアクリル系組成物およびポリエステル系組成物が含有されていることを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルム。加えて、ポリエステル系組成物が塗液中の全固形分の50〜85質量%であることを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルムに関するものである。さらには昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルムおよび昇華型感熱転写リボンに関するものである。
ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどを用いたポリエステルフィルムは、機械特性、耐熱性、寸法安定性、耐薬剤性、コストパフォーマンス性などに優れることから、その性能を活かして多くの用途に使用されている。その表面に様々なものを塗布、あるいは貼付して使用されることも多いが、一般に二軸配向ポリエステルフィルムは高度に結晶化していることから、接着性に乏しく、物理的あるいは化学的な処理を行う必要がある。十分な接着性を必要とする用途には、コロナなどの物理的処理では不十分であり、化学的処理によって易接着層と呼ばれる中間接着層を設けている。
そうした易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルムの主たる用途として、易接着層上に感熱転写インク層を設けた感熱転写リボンが挙げられる。感熱転写記録方式は、コストパフォーマンス性やメンテナンス性、操作性などに優れることからFAX、バーコード印刷といった分野に既に用いられているが、近年は感熱転写インクに既存の溶融型染料ではなく昇華性染料を用いることで、高精細、高画質などの特性も加わった。その結果、デジタル写真印刷などの分野でも多用されるようになって来ており、従来の銀塩方式を置き換えて、急激な伸びを見せている。
こうしたデジタル写真印刷は、高速印画や濃度階調性などの要求レベルが高まっており、易接着層に求められる品質も非常に厳しくなっている。すなわち、インク層との密着性が良好であること、サーマルヘッドに与えられた熱量に対応する分だけインクが昇華するよう、転写性が良好であること、易接着層の欠陥が画像として印画物に現れず、印画性が良好なことなどである。このため、易接着層表面のぬれ指数を規定したり(特許文献1)、易接着成分の微粒子径・熱特性・添加比率を規定したり(特許文献2)することで、易接着層の品質を高めようとする試みがなされて来た。
特開平10−157312号公報 特開2001−180130号公報
しかしながら、易接着層表面のぬれ指数を規定したり、易接着成分を上記特許文献2のように規定したりするだけでは、良好な密着性は実現できなかった。
本発明はかかる問題を解決し、インク層などとの密着性に優れた易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルムを提供することを課題とする。
上記の目的を達成するため、本発明は以下の構成を有する。すなわち、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、気泡発生周波数1Hzにおける動的表面張力が47mN/m以下である塗液が、少なくとも一方の表面に塗布されてなる易接着層を有することを特徴とするものである。また本発明では、より好ましい形態として、この塗液の気泡発生周波数10Hzにおける動的表面張力が50mN/m以下であることも好ましい。さらに、塗液中にアクリル系組成物およびポリエステル系組成物が含有されていることも好ましい。加えて、ポリエステル系組成物が塗液中の全固形分の50〜85質量%であることも好ましい。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、気泡発生周波数1Hzにおける塗液の動的表面張力を上記の通り規定した易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルムであるので、インク層などとの優れた密着性を実現できた。さらに本発明では、気泡発生周波数10Hzにおける塗液の動的表面張力を上記の通り規定したので、昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルムとして用いると、上記効果に加えてさらに優れた転写性や印画性も実現できた。
本発明で用いるポリエステルは、延伸に伴う分子配向によって高強度フィルムとなり得るポリエステルであればよく、ポリエチレンテレフタレート、もしくはポリエチレン−2,6−ナフタレートが好ましい。これらはポリエステル共重合体であっても良いが、その繰り返し構造単位のうち、好ましくは80モル%以上がエチレンテレフタレート、もしくはエチレン−2,6−ナフタレートであることが望ましい。他のポリエステル共重合成分としては、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、p−キシレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどのジオール成分、またはアジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分、ないしはトリメリット酸、ピロメリット酸などの多官能ジカルボン酸や、p−ヒドロキシエトキシ安息香酸などが挙げられる。また、上記のポリエステルに、該ポリエステルと反応性のないスルホン酸のアルカリ金属塩誘導体、あるいは該ポリエステルに不溶なポリアルキレングリコールや脂肪族ポリエステルなどのうち一種以上を、5%を超えない程度、共重合ないしブレンドしてもよい。
ポリエステルには通常、コロイダルシリカ、凝集シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、カオリン、フッ素樹脂粒子あるいはシリコン系粒子などの無機ないし有機粒子のうち一種以上を、フィルムの巻き取りを容易にする目的で滑剤として添加する。滑剤粒子の平均径は0.05〜5μmであることが好ましく、更には0.1〜3μmが好ましい。滑り性向上およびフィルムの延伸性のためである。また滑剤粒子の添加量は、0.03〜1質量%が好ましい。0.03質量%未満であると滑り性が悪化しやすく、逆に1質量%を上回ると印画物の画質が低下しやすい。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも一方の表面には、例えば昇華型感熱転写インク層との接着性を高める目的で、易接着層を設けることが必要である。易接着層は二軸配向ポリエステルフィルムの製造工程内、あるいは製造後のいずれでも設けることが可能であるが、後者の場合、工業的に効率が悪く不利であること、また塵埃を巻き込んで印画時の欠点になりやすいことから、前者の手法を採ることが好ましい。製造工程内での塗布は、配向結晶化が完了する前の状態であればどの段階で行っても良く、未延伸状態のフィルム、一軸延伸した後のフィルム、低倍率延伸した状態で最終的に再延伸を行う前のフィルムのいずれにも設けることが可能である。
本発明では、フィルムの少なくとも一方の表面に易接着層を設ける際に、気泡発生周波数1Hzにおける動的表面張力が47mN/m以下、好ましくは45mN/m以下、さらに好ましくは43mN/m以下である塗液をフィルムの表面に塗布することで、塗布斑などの塗布欠点と、それに伴う密着性低下の発生を抑制し得ることを見い出した。気泡発生周波数1Hzにおける動的表面張力が47mN/mを超えると、塗布斑が発生し、密着性低下を引き起こす。上記の動的表面張力を実現するためには、例えば塗液中にアクリル系組成物及びポリエステル系組成物を含有する、水溶性ないし水分散性有機化合物を用いることが好ましく、それにより気泡発生周波数1Hzにおける塗液の動的表面張力を47mN/m以下にすることができる。
さらに本発明では、気泡発生周波数10Hzにおける動的表面張力が50mN/m以下、好ましくは48mN/m以下、さらに好ましくは47mN/m以下である塗液を表面に塗布することで、塗布ハジキなどの塗布欠点と、それに伴う転写不良、画質悪化を抑制できる。気泡発生周波数10Hzにおける動的表面張力が50mN/mを超えると、塗布ハジキが発生し、転写不良や画質悪化を引き起こす。上記の動的表面張力を実現するためには、例えば塗液中の全固形分に対するポリエステル系組成物の含有量を50〜85質量%、好ましくは55〜80質量%、さらに好ましくは60〜75質量%とするのが良く、気泡発生周波数10Hzにおける塗液の動的表面張力を50mN/m以下にすることが容易となる。
ここでアクリル系組成物としては、以下に示すようなアクリルモノマーから重合されるものが例示される。すなわち、直鎖状・分岐状・環状のアルキル基を有したアルキルアクリレートやアルキルメタクリレート、ヒドロキシ含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、カルボキシ基またはその塩を含有するモノマー、アミド基を含有するモノマー、酸無水物のモノマー、あるいは塩化ビニル、アクリロニトリル、塩化ビニリデン、酢酸ビニルをはじめとするモノマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらのモノマー成分は、2種以上を用いて共重合することもできる。
またここでポリエステル系組成物としては、以下に示すような多塩基酸成分とポリオール成分とから重縮合されるものが例示される。すなわち多塩基酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。またポリオール成分としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジメチロールプロパンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらのモノマー成分は、2種以上を用いて共重合することもできる。
これらを適宜選択することで、上記の動的表面張力を実現することが可能であるが、実現困難な場合は、動的表面張力を低下させるために界面活性剤を添加してもよく、とりわけアセチレンジオール系の界面活性剤を用いるのがよい。また使用目的に応じて無機系粒子、架橋剤、増粘剤、潤滑剤、消泡剤、酸化防止剤、染料、顔料、発泡剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤などの各種粒子を添加してもよい。
易接着層の厚みは、10〜500nm、更には30〜200nmが好ましい。易接着層の厚みが10nm未満になると、塗布斑が発生しやすく密着性低下などに結び付くので好ましくない。また500nmを超えると、巻き取り時にブロッキングを起こしたり、昇華型感熱転写インクが易接着層に拡散したりするので好ましくない。
こうした易接着層の塗布方法としては、ロールコーター、グラビアコーター、リバースコーター、キスコーター、バーコーター、カーテンコーター、ロッドコーターなどを用いるのが好ましいが、特に限定されない。
本発明のポリエステルフィルムは、例えば以下に示した工程によって製造することが好ましい。まず、これらのポリエステル原料を溶融させ、スリット状のダイを用いてフィルム状に成形した後、表面温度20〜70℃のキャスティングドラムに巻き付けて冷却固化させ、未延伸フィルムとする。続いて80〜130℃で長手方向に4.5倍〜6.5倍延伸して、一軸延伸フィルムを得る。その後一軸延伸フィルムをテンター内に導入し、100〜130℃で予熱した後、幅方向に3.5〜5.5倍延伸して二軸延伸フィルムとし、215〜235℃で熱処理するが、熱処理前にさらに縦ないし横方向、または縦横両方向に再度延伸させて強度を高めることも可能である。熱処理後、150〜185℃で幅方向に3〜8%収縮させてからロール状に巻き取る。なお、必ずしもここで示した製造方法に限定されるものではない。上記のような二段階延伸方式を採らず、例えば同時二軸延伸方式により製造することも可能である。あるいは感熱転写リボンとしてのヘッド走行性を付与する目的で、転写面とは反対側を粗面タイプとした、二層積層フィルムとしてもよい。
なお、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの厚みは、一般的な易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルムとして用いられる限りは特に限定されないが、昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルムとして用いることを考慮すると、1.5〜8.0μmであることが好ましく、2.5〜6.0μmであることがより好ましい。フィルムの厚みが1.5μm未満であると、昇華型感熱転写リボン用フィルムとしての熱的特性や機械的特性が悪化する。また、8.0μmを超えると、インクリボンとして使用する際にサーマルヘッドのエネルギーを高くする必要があるために効率が悪くなり、またヘッドの寿命も短くなる。
一般的な易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルムを製造する場合には、用途に応じて片面ないし両面のいずれにも易接着層を設けることができるが、昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルムを製造する場合には、易接着層を設ける面とは反対面に、印画時のサーマルヘッドとの融着を防止し、かつ走行性を良好にすることを目的として、ワックス系あるいはシリコーン系を主成分とした耐熱滑性層を設けるのが一般的である。この耐熱滑性層は、易接着層と同様、二軸延伸ポリエステルフィルムの製造工程内、あるいは製造後のいずれにおいても設けることが可能であり、易接着層を設ける際と同様の塗布手法を用いることができる。
易接着層及び耐熱滑性層を設けた二軸配向ポリエステルフィルムの易接着層上に昇華型感熱転写インクを塗布することで、昇華型感熱転写リボンを製造することができる。市販の一般的な昇華型染料を用いることが可能であり、通常メチルエチルケトン、アセトン、トルエンなどの溶剤に溶解させた状態で塗布する。
以上のようにして作られた本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを、易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルムとして用いると、優れた密着性を実現することができる。さらには昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルムとして用いると、それに加えて優れた転写性や印画性も実現することができる。
本実施例で用いた測定法を示す。
(1)動的表面張力
易接着性塗液100mlを内径8cmのガラス容器に入れ、KRUSS社製バブルプレッシャー動的表面張力計BP−2を用いて25℃・50%RHの条件下で測定を行った。エアはNとし、内径0.2mmのキャピラリーを液面から1cm浸漬させ、気泡発生周波数を1Hzから10Hzまで約10分かけて連続的に変化させた。各周波数域で泡圧を変化させ、気泡径がキャピラリーの内径と一致した時(最大泡圧時)の張力を各周波数における動的表面張力とした。
(2)昇華型インク層の密着性評価
フィルムの易接着層面とは反対面に、アクリル酸エステル/アミノ変性シリコーン/イソシアネート=70/29/1(質量比)で混合させた水系耐熱滑性層を設けた。その後易接着層上に昇華性染料/エチルヒドロキシエチルセルロース/メチルエチルケトン/トルエン=5/5/45/45(質量比)から成る昇華型インクを塗布して、昇華型感熱転写リボンを作製した。昇華型染料としては、イエロー:BASF社製バラニールイエロー5RX、マジェンダ:住友化学工業(株)製イミロカンRED−FBL、シアン:日本化薬(株)製カヤセットブルー714をそれぞれ用いた。インク面上に、住友スリーエム(株)製のスコッチメンディングテープ810を貼り付け、25℃・50%RHの条件下、急速剥離を行って、インク層の剥離の程度により、下記基準に従って評価した。
○ : インク層剥離面積は10%未満であり良好
△ : インク層剥離面積は10〜50%であり不十分
× : インク層剥離面積は50%以上であり不良。
(3)昇華型インク層の転写性評価
上記の方法で作製した昇華型感熱転写リボンを用い、ソニー(株)製デジタルプリンタUP−D70Aで受像紙上に幅150mm、長さ250mmのベタ印字を行った。この際の印字済みリボンの状態を目視観察して、インク層の染着が残っていない部位では過転写現象が起こったと見なし、下記基準に従って評価した。
○ : インク層の過転写が全くない
△ : インク層の過転写が5%未満
× : インク層の過転写が5%以上。
(4)昇華型リボンの印画性評価
上記(3)のベタ印字を行った際、印画した画像を観察し、下記基準に従って評価した。
◎ : 易接着層の塗布欠点に起因する画像の欠陥が全くない
○ : 塗布ハジキに起因する略楕円状の画像の欠陥が5個未満
△ : 塗布ハジキに起因する略楕円状の画像の欠陥が5個以上で、さらに塗布斑に起因するスジ状の画像の欠陥も見られる
× : 塗布ハジキに起因する略楕円状の画像の欠陥、および塗布斑に起因するスジ状の画像の欠陥が著しく多く、実用に適さない。
続いて実施例に基づき、本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
平均粒径2.6μmの二酸化ケイ素粒子を0.15質量%含有した、固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートを押出機中で溶融させ、口金からシート状に溶融押し出しし、回転冷却ドラムに密着させて固化させ、未延伸フィルムを得た。加熱したロールを用いてフィルムの長手方向に125℃で5.4倍に延伸した後、フィルムを走行させた状態で、転写面側にあらかじめ動的表面張力を測定しておいた易接着塗液を、グラビア方式により塗布した。易接着塗液には、メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸/N−メチロールアクリルアミド=75/22/1/2(質量比)で共重合させた水系アクリル系組成物塗液と、テレフタル酸/イソフタル酸/5−ナトリウムスルホイソフタル酸/エチレングリコール/1,4−ブタンジオール=30/15/5/30/20(モル%)で重縮合させた水系ポリエステル系組成物塗液を用い、アクリル系組成物/ポリエステル系組成物/メチロールメラミン=25/65/10(質量比)で混合した固形分8質量%液を用いた。
その後120℃で予熱・乾燥させ、115℃で幅方向に4.0倍に延伸し、さらに230℃で熱処理すると共に160℃で幅方向に4.0%弛緩させて、厚さ4.5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。易接着層厚みは90nmであった。
易接着層とは反対側に水系耐熱滑性層を設け、易接着層上には昇華型インクを塗布して昇華型リボンを作成した。昇華型インク層の密着性、転写性及び昇華型リボンの印画性の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
易接着塗液のポリエステル系組成物として、テレフタル酸/イソフタル酸/エチレングリコール/ジエチレングリコール=35/5/35/25(モル%)で重縮合させた水系ポリエステル系組成物塗液を用い、アクリル系組成物/ポリエステル系組成物/メチロールメラミン=20/65/15(質量比)で混合した固形分9質量%液を用いた点を除いては、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得、さらに昇華型リボンを作成した。塗液及びリボンの評価結果を表1に示す。
〔実施例3〕
易接着塗液のポリエステル系組成物として、テレフタル酸/イソフタル酸/エチレングリコール/トリメリット酸=35/5/35/25(モル%)で重縮合させた水系ポリエステル系組成物塗液を用い、アクリル系組成物/ポリエステル系組成物/メチロールメラミン=35/45/20(質量比)で混合した固形分9質量%液を用い、さらに日信化学工業(株)製オルフィンEXP4051を界面活性剤として易接着塗液に対し0.1質量%の割合で添加した点を除いては、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得、さらに昇華型リボンを作成した。塗液及びリボンの評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
易接着塗液のポリエステル系組成物として、テレフタル酸/イソフタル酸/エチレングリコール/トリメリット酸=35/5/35/25(モル%)で重縮合させた水系ポリエステル系組成物塗液を用い、アクリル系組成物/ポリエステル系組成物/メチロールメラミン=35/45/20(質量比)で混合した固形分9質量%液を用いた点を除いては、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得、さらに昇華型リボンを作成した。塗液及びリボンの評価結果を表1に示す。
〔比較例2〕
易接着塗液のポリエステル系組成物として、テレフタル酸/イソフタル酸/エチレングリコール/トリメリット酸=35/5/35/25(モル%)で重縮合させた水系ポリエステル系組成物塗液を用い、アクリル系組成物/ポリエステル系組成物/メチロールメラミン=35/45/20(質量比)で混合した固形分9質量%液を用い、さらに互応化学工業(株)製RY−2を界面活性剤として易接着塗液に対し0.1質量%の割合で添加した点を除いては、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得、さらに昇華型リボンを作成した。塗液及びリボンの評価結果を表1に示す。
〔比較例3〕
易接着塗液のポリエステル系組成物として、テレフタル酸/イソフタル酸/エチレングリコール/ジエチレングリコール=35/5/35/25(モル%)で重縮合させた水系ポリエステル系組成物塗液を用い、ポリエステル系組成物/メチロールメラミン=90/10(質量比)で混合した固形分9質量%液を用いた点を除いては、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得、さらに昇華型リボンを作成した。塗液及びリボンの評価結果を表1に示す。
Figure 2006199735
本発明は、一般的な易接着層を有する二軸配向ポリエステルフィルム全般に応用することができ、特に昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルムに応用することが出来るが、その応用範囲がこれに限られるものではない。

Claims (6)

  1. 気泡発生周波数1Hzにおける動的表面張力が47mN/m以下である塗液が少なくとも一方の表面に塗布されてなる易接着層を有することを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルム。
  2. 塗液の気泡発生周波数10Hzにおける動的表面張力が50mN/m以下であることを特徴とする請求項1記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  3. 塗液中にアクリル系組成物およびポリエステル系組成物が含有されていることを特徴とする請求項1または2記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  4. ポリエステル系組成物が塗液中の全固形分の50〜85質量%であることを特徴とする請求項3記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  5. 昇華型感熱転写リボンに用いられることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  6. 請求項5記載の二軸配向ポリエステルフィルムの易接着層上に昇華型感熱転写インクが塗布されたことを特徴とする昇華型感熱転写リボン。
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