JP2005238623A - 昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

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俊彦 平岡
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Abstract

【課題】 印画物の高光沢性を実現し、かつ良好な走行性・印画性を兼ね備えた昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】 転写面の入射角60°における鏡面光沢度値がフィルムの長手方向、幅方向ともに150%以上であり、かつフィルム長手方向の値が幅方向の値より大きく、その差が10%以内であり、かつ、厚みが1.5〜8.0μmであることを特徴とする昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルムに関するものである。
サーマルプリンタなどの感熱記録装置を用いる感熱転写記録方式は、コストパフォーマンス性に優れ、メンテナンスが容易であり、印刷速度が早くかつ操作も簡単であることから、これを用いた感熱転写リボンはFAX、バーコード印刷などの既存の分野に加えて、デジタル写真印刷用などでの発展が著しく、その市場は急激な拡がりを見せている。
感熱転写記録方式は、顔料や染料などの色材を含む熱転写インク層と耐熱滑性層を支持体フィルム上に設けた熱転写インクリボンを受像シートと重ね、熱転写インクリボンの支持体の裏側からサーマルヘッドにより画像に熱を与え、転写層を溶融ないし昇華させて受像シート上に転写させることにより、シート上に画像を形成させる方式である。
中でも昇華型感熱転写方式は、溶融型方式と比べて階調性に優れ、特に中間色での表現力を求められるフルカラー印刷の分野で強みを持つ。特に最近は、昇華型染料を含む記録媒体の改良、あるいはプリンタをはじめとするハードの改良により、銀塩写真に劣らない高精細な画像を得ることができるようになった。
精細さでは銀塩写真に匹敵するようになったが、印画物の質感を左右する光沢度については依然銀塩に劣る。印画物にはまずイエロー、シアン、マジェンダの3原色を転写した後、退色防止や耐水性付与を目的にオーバーコート層を転写している。これまでは色材層やオーバーコート層の支持体である感熱転写リボン用ポリエステルフィルムの表面粗さを規定することで走行性を高めたり(特許文献1参照)、あるいはポリエステルフィルムの熱特性や強度特性を規定することで印画性を高めたり(特許文献2参照)する取り組みがなされて来た。
特開昭62−233227号公報 特開平9−52457号公報
しかしながら、感熱転写リボン用ポリエステルフィルムの表面粗さ、あるいは熱特性や強度特性を規定しても、良好な走行性や印画性を実現することはできるが、更に印画物の高光沢性をも兼ね備えることはできなかった。
本発明はかかる問題を解決し、印画物の高光沢性を実現すると共に、良好な走行性・印画性を兼ね備えた、昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルムを提供することを目的とする。
上記のような目的を達成するため本発明は、以下の構成を有する。すなわち、本発明の昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルムは、転写面の入射角60°における鏡面光沢度値がフィルムの長手方向、幅方向ともに150%以上であり、かつフィルム長手方向の値が幅方向の値より大きく、その差が10%以内であり、かつ厚みが1.5〜8.0μmである。また、ポリエステルフィルムの転写面の突起最大高さをSRm(nm)、ピークカウントをSPc(個/mm2)としたとき、10≦SRm/SPcを満たすことを特徴とする。また長手方向のF−5強度値が100MPa以上であることを特徴とする。また150℃の熱収縮率が、長手方向で4%以下、幅方向で1.5%以下であることを特徴とする。さらに、同時二軸延伸方式にて製造されたことも特徴とするものである。
本発明のポリエステルフィルムはフィルム転写面の鏡面光沢度を上記の通りとしたので、昇華型感熱転写記録方式用インクリボンのベースフィルムとして用いると、印画物の高光沢性を実現すると共に、良好な走行性・印画性を兼ね備えることができた。
また、転写面の最大突起高さとピークカウントが所定の関係を充たすことにより良好な走行性を、さらに、F−5値や熱収縮率が所定の関係を充たすことにより良好な印画性を実現した。
本発明で用いるポリエステルは、延伸に伴う分子配向によって高強度フィルムとなり得るポリエステルであればよく、ポリエチレンテレフタレート、もしくはポリエチレン−2,6−ナフタレートが好ましい。これらはポリエステル共重合体であってもよいが、その繰り返し構造単位のうち、好ましくは80モル%以上がエチレンテレフタレートもしくはエチレン−2,6−ナフタレートであることが望ましい。他のポリエステル共重合体成分としては、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、p−キシレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどのジオール成分、またはアジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分、ないしはトリメリット酸、ピロメリット酸などの多官能ジカルボン酸成分やp−ヒドロキシエトキシ安息香酸などが挙げられる。また、上記のポリエステルに、該ポリエステルと反応性のないスルホン酸のアルカリ金属塩誘導体、あるいは該ポリエステルに不溶なポリアルキレングリコールや脂肪族ポリエステルなどのうち一種以上を、5%を超えない程度ならば共重合ないしブレンドしてもよい。
本発明の昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルムにおいては、転写面の入射角60°における鏡面光沢度値が、フィルムの長手方向、幅方向ともに150%以上であることが必要である。また、155%以上であることが好ましい。また、上限は特に限定されないが、180%以下であることが好ましい。鏡面光沢度値が150%に満たないと、転写した際の印画物の光沢度が低下する。
また、フィルム長手方向の鏡面光沢度値が幅方向の値より大きく、かつその差が10%以内であることが必要である。また、8%以内であることが好ましい。フィルム長手方向と幅方向の鏡面光沢度値が同じであったり、あるいは長手方向の鏡面光沢度値が幅方向の値より小さいと、ヘッドへのスティッキングが発生するなど走行性が低下したり、印画シワが発生するなど印画性が低下したりする。フィルム長手方向と幅方向の鏡面光沢度値の差が10%を超えると、フィルムを製造する際に破れが生じやすくなるなど、製膜性が低下する。
上記の鏡面光沢度値を実現するためには例えば次の方法がある。ポリエステルフィルムの転写面の突起最大高さをSRm(nm)、ピークカウントをSPc(個/mm2)とした際、10≦SRm/SPcを満たすことが必要である。また、12≦SRm/SPcを満たすことが好ましい。SRm/SPc値の上限は特に限定されないが、30以下であることが好ましい。SRm/SPc値が10未満であると、転写面の鏡面光沢度値が低下し、ひいては印画物の光沢度が低下したり、あるいはインクリボンとして用いた際に滑り性が悪化してヘッドへのスティッキングが生じたりするなど、印画物の高光沢性と走行性とが両立できなくなることがある。10≦SRm/SPcを満たすことでフィルムの長手方向及び幅方向の鏡面光沢度値150%以上を達成することができる。また、12≦SRm/SPc≦30を満たすことで鏡面光沢度値155%以上180%以下を達成できる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの厚みは、昇華型感熱転写リボン用として用いることを考慮すると1.5〜8.0μmであることが必要である。また、2.5〜6.0μmであることが好ましい。フィルムの厚みが1.5μm未満であると、昇華型感熱転写リボン用フィルムとしての熱的特性や機械的特性が低下する。また、8.0μmを超えると、インクリボンとして使用する際にサーマルヘッドのエネルギーを高くする必要があるために効率が悪くなり、またヘッドの寿命も短くなる。
本発明に関わる昇華型感熱転写リボン用の二軸配向ポリエステルフィルムは、インクリボンとして用いた際に高張力がかかるため、フィルム長手方向の機械的強度がF−5強度値で100MPa以上であることが必要である。また、110MPa以上であることが好ましい。また、上限は特に限定されないが、200MPa以下であることが好ましい。F−5強度値が100MPa未満であると、インクリボンとして用いた際に印字時の張力でフィルムが塑性変形しやすく、画質の悪化などにつながる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、150℃の熱収縮率が、長手方向で4%以下、幅方向で1.5%以下であることが必要である。また、長手方向で3%以下、幅方向で1%以下であることが好ましい。また、下限は特に限定されないが、長手方向で1%以上、幅方向で−1%以上であることが好ましい。熱収縮率が長手方向で4%を超えたり、幅方向で1.5%を超えると、リボンとして用いた際にサーマルヘッドからの受熱によるフィルムの収縮が大きく、印字シワが発生しやすくなる。
フィルム長手方向のF−5強度値が100MPa以上、150℃の熱収縮率が長手方向で4%以下、幅方向で1.5%以下であることで、フィルム長手方向の鏡面光沢度値が幅方向の値よりも大きく、その差が10%以内となる。さらに、フィルム長手方向のF−5強度値が110MPa以上200MPa以下、150℃の熱収縮率が長手方向で1%以上3%以下、幅方向で−1%以上1%以下であることで、フィルム長手方向の鏡面光沢度値が幅方向の値よりも大きく、その差が8%以内となる。
上記の条件を満たすフィルムを製造するためには、例えば以下に示した工程によって製造することが求められる。すなわち、ポリエステル樹脂に、コロイダルシリカ、凝集シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、カオリン、フッ素樹脂粒子あるいはシリコン系粒子などの無機ないし有機粒子のうち一種以上を、フィルムの巻き取りを容易にする目的で滑剤として添加する。滑剤粒子の平均径は0.05〜5.0μmであることが必要であり、更には0.1〜3.0μmが好ましい。0.05μm未満では滑り性向上の効果が得られず、5.0μmを超えるとフィルムの延伸性が悪化し破れに結び付くので好ましくない。また滑剤粒子の添加量は、0.03〜0.10重量%が好ましい。0.03重量%未満であると滑り性が悪化し、走行性が低下する。逆に0.10重量%を上回ると印画物の光沢度が低下するので、いずれも好ましくない。平均径0.05〜5.0μmの滑剤粒子を0.03〜0.10重量%添加することで10≦SRm/SPcを、更には滑剤粒子の平均径を0.1〜3.0μmとすることで12≦SRm/SPc≦30を達成できる。
これらのポリエステル原料を溶融させスリット状のダイを用いてフィルム状に成形した後、表面温度20〜70℃のキャスティングドラムに巻き付けて冷却固化させ、未延伸フィルムとする。続いて80〜130℃で長手方向に5.5倍〜6.5倍延伸して、一軸延伸フィルムを得る。長手方向の延伸倍率を5.5倍以上とすることで長手方向のF−5強度値が100MPa以上となり、更に5.8〜6.5倍とすることで、長手方向のF−5強度値が110MPa以上200MPa以下となる。
このフィルムの転写面には、インク層とポリエステルフィルムとの接着性を高める目的で、易接着コーティング層を施すことができる。易接着コーティング層は、アクリル系組成物及びポリエステル系組成物を含有する、水溶性ないし水分散性有機化合物から成るコーティング剤を塗布することで形成せしめる。上記のアクリル系樹脂は、以下に示すようなアクリルモノマーから重合できる。すなわち、直鎖状・分岐状・環状のアルキル基を有したアルキルアクリレートやアルキルメタクリレート、ヒドロキシ含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、カルボキシ基またはその塩を含有するモノマー、アミド基を含有するモノマー、酸無水物のモノマー、あるいは塩化ビニル、アクリロニトリル、塩化ビニリデン、酢酸ビニルをはじめとするモノマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらモノマーは2種以上を用いて共重合することもできる。また上記のポリエステル樹脂は、以下に示すような多塩基酸成分とポリオール成分とから重縮合される。すなわち多塩基酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。またポリオール成分としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジメチロールプロパンなどが挙げられる。これらのモノマー成分は、2種以上を用いて共重合することもできる。塗布厚みは0.03〜0.12μmが好ましい。また使用目的に応じて無機系粒子、架橋剤、増粘剤、潤滑剤、消泡剤、酸化防止剤、染料、顔料、発泡剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤などの各種粒子を添加してもよい。またポリエステルフィルムへの濡れ性を向上させる目的で、アニオン系、カチオン系、ノニオン系などの界面活性剤を添加しても良い。こうしたコーティング層の塗布方法としては、ロールコーター、グラビアコーター、リバースコーター、キスコーター、バーコーターなどを用いるのが好ましいが、特に限定されない。
その後一軸延伸フィルムをテンター内に導入し、100〜130℃で予熱するが、易接着層のコーティングを行った際には乾燥も兼ねる。次に幅方向に3.0〜4.5倍に延伸して二軸延伸フィルムとし、215〜235℃で熱固定するが、熱固定前にさらに縦ないし横方向に、または縦横両方向に再度延伸させて強度を高めることも可能である。熱固定後、150〜185℃で幅方向に3〜8%収縮させてからロール状に巻き取る。215℃以上で熱固定し、その後150〜185℃で幅方向に3〜8%収縮させることで、フィルムの150℃の熱収縮率が、長手方向で4%以下、幅方向で1.5%以下にすることができる。更に、220〜235℃で熱固定し、その後150〜185℃で幅方向に3〜5%収縮させることで、フィルムの150℃の熱収縮率が、長手方向で1%以上3%以下、幅方向で−1%以上1%以下にすることができる。なお、必ずしもここで示した製造方法に限定されるものではない。上記のような二段階延伸方式を採らず、例えば同時二軸延伸方式により製造することも可能である。あるいはインクリボンとしてのヘッド走行性を付与する目的で、転写面とは反対側を粗面タイプとした、2層積層フィルムとすることもできる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは昇華型感熱転写記録方式用として、インクリボンのベースフィルムとして用いた際に、印画物の高光沢性を実現し、かつ良好な走行性・印画性を兼ね備える。
本実施例で用いた測定法を示す。
(1)鏡面光沢度値
JIS−K7105(1981年)に規定された方法に従って、スガ試験機(株)製デジタル変角光沢度計UGV−5Dを用いて、転写面の入射角60°における鏡面光沢度値を測定した。ここでは、入射及び受光方向がフィルムの長手方向と同一となる場合と、幅方向と同一となる場合について測定し、それぞれ長手方向の鏡面光沢度値、幅方向の鏡面光沢度値と規定する。
(2)突起最大高さ(SRm)及びピークカウント(SPc)
小坂研究所(株)製の光触針式(臨界角焦点エラー検出方式)3次元粗さ計(ET−30HK)を使用して測定した。本発明におけるSRm・SPc値は、JISB0601(1994年)のRmax、Pc値に相当する3次元粗さ計での測定値である。SPcは粗さ曲線の中心線に平行に0.01μm離れたレベルにピークカウントレベルを設定し、曲線が平均線とピークカウントレベルを交差する2点間において、上側のピークカウントの交差する点が1個以上存在する時を1山として、この山数を測定長さ間において10回測定しその平均値を求めた。測定方向は幅方向とし、カットオフ値0.25mm、測定長0.5mm、送りピッチ5μm、触針荷重10mg、測定スピードは100μm/s、測定本数は80本とし、転写面を測定した。
(3)F−5強度値
ASTM D882(1990年)に従い、テンシロン型引っ張り試験器に試片幅10mm、チャック間長さ100mmとなるようにセットし、温度20℃、湿度65%RHの条件下で引っ張り速度200mm/分でフィルムの5%伸長に対応する強度を測定した。
(4)熱収縮率
200mmの間隔を空けて標線を入れた試料を、150℃に加熱したオーブン中で張力フリーの条件で30分間熱処理した後、標線の間隔の変化から次式により求めた値を熱収縮率とした。
熱収縮率=100×(熱処理前の長さ−熱処理後の長さ)/熱処理前の長さ
(5)印画物の光沢度
市販の昇華型プリンタを用いて昇華型リボンを走行させ、印画テストを行った際の印画物につき、JIS−Z8741(1997年)に規定された方法に従って、入射角20°における光沢度値を測定し、次の基準に基づいて判定した。
×:光沢が低く、銀塩写真と比較して明らかに劣る。
○:銀塩写真と同等レベルの光沢があり、実用に向く。
(6)走行性・印画性
市販の昇華型プリンタを用いて昇華型リボンを走行させ、印画テストを行った際の状況につき、次の基準に基づいて判定した。
×:ヘッドへのスティッキングや印画シワが発生した。
○:ヘッドへのスティッキングや印画シワの発生がなく、走行性・印画性は良好であった。
続いて実施例に基づき、本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
平均粒径2.5μmの二酸化ケイ素粒子を0.05重量%含有した、固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートを押出機中で溶融させ、口金からシート状に溶融押し出しし、回転冷却ドラムに密着させて固化し、非晶質シートを得た。これを加熱したロールを用いてフィルム長手方向に125℃で6.3倍に延伸した後、115℃で幅方向に4.0倍に延伸し、更に230℃で熱固定すると共に160℃で幅方向に4.0%弛緩させて、厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。このフィルムについて、鏡面光沢度値、3次元表面粗さ、F−5強度値及び熱収縮率を測定した。
続いてフィルムの転写面側に、アクリル樹脂/ポリエステル樹脂/メチロールメラミン=25/65/10(重量比)で混合した水系易接着コーティング層を設けた。このうちアクリル樹脂としては、メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸/N−メチロールアクリルアミド=75/22/1/2(重量比)で共重合させた水系アクリル樹脂塗液を、またポリエステル樹脂としては、テレフタル酸/イソフタル酸/5−ナトリウムスルホイソフタル酸/エチレングリコール/1,4−ブタンジオール=30/15/5/30/20(モル%)で重縮合させた水系ポリエステル樹脂塗液を用いた。
一方、転写面とは反対側には、アクリル酸エステル/アミノ変性シリコーン/イソシアネート=70/29/1(重量比)で混合させた水系耐熱性易滑コーティング層を設けた。そして易接着コーティング層上には、昇華性染料/エチルヒドロキシエチルセルロース/メチルエチルケトン/トルエン=5/5/45/45(重量比)から成る昇華型インキを塗布した。昇華性染料としては、イエロー:BASF社製 バラニールイエロー 5RX、マジェンダ:住友化学工業社製 イミカロン RED−FBL、シアン:Color Index Solvent Blue 108 をそれぞれ用いた。さらにオーバーコート層を設けて昇華型リボンを作製し、市販の昇華型プリンターを用いてリボンの印字テストを行い、印画物の光沢度及び走行性・印画性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例2]
平均粒径1.6μmの炭酸カルシウム及び、平均粒径0.8μmのカオリンの混合物を0.10重量%含有した、固有粘度0.63のポリエチレンテレフタレートをポリマーとして用い、実施例1と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。更に同様にして昇華型リボンを作製した。フィルム及びリボンの評価結果を表1に示す。
[実施例3]
平均粒径0.1μmの二酸化ケイ素粒子を0.03重量%含有したポリエチレンテレフタレートと、平均粒径0.3μmの二酸化ケイ素及び平均粒径0.1μmのアルミナの混合物を0.70重量%含有した、固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートとを、前者100重量部に対し後者15重量部の複合割合で共押し出しさせ、2層積層フィルムとした。以降は実施例1と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。更に同様にして昇華型リボンを作製した。フィルム及びリボンの評価結果を表1に示す。
[比較例1]
平均粒径0.3μmの二酸化ケイ素粒子を0.12重量%含有した、固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートをポリマーとして用い、実施例1と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。更に同様にして昇華型リボンを作製した。フィルム及びリボンの評価結果を表1に示す。
[比較例2]
平均粒径2.6μmの二酸化ケイ素粒子を0.15重量%含有した、固有粘度0.61のポリエチレンテレフタレートをポリマーとして用い、実施例1と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。更に同様にして昇華型リボンを作製した。フィルム及びリボンの評価結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得たが、その際にフィルム長手方向の延伸倍率を5.4倍に変更した。更に同様にして昇華型リボンを作製した。フィルム及びリボンの評価結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例1と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得たが、その際に熱固定温度を205℃に変更した。更に同様にして昇華型リボンを作製した。フィルム及びリボンの評価結果を表1に示す。
Figure 2005238623
本発明は、昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルムに応用することができるが、その応用範囲がこれに限られるものではない。

Claims (5)

  1. 転写面の入射角60°における鏡面光沢度値がフィルムの長手方向、幅方向ともに150%以上であり、かつフィルム長手方向の値が幅方向の値より大きく、その差が10%以内であり、かつ、厚みが1.5〜8.0μmであることを特徴とする昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルム。
  2. 転写面の最大突起高さをSRm(nm)、ピークカウントをSPc(個/mm2)としたとき、10≦SRm/SPcを満たすことを特徴とする請求項1記載の昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルム。
  3. 長手方向のF−5強度値が100MPa以上であることを特徴とする請求項1または2記載の昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルム。
  4. 150℃の熱収縮率が、長手方向で4%以下、幅方向で1.5%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルム。
  5. 同時二軸延伸方式にて製造されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の昇華型感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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