JP2006199562A - 耐食性部材およびそれを用いた半導体・液晶製造装置用部材 - Google Patents

耐食性部材およびそれを用いた半導体・液晶製造装置用部材 Download PDF

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Abstract

【課題】高強度かつ高硬度であるとともに、ハロゲン系腐食性ガスまたはそのプラズマに曝されても優れた耐食性を有する耐食性部材や半導体・液晶製造装置用部材を安価に提供する。
【解決手段】金属元素としてAlをAl換算で70〜98質量%、YをY換算で2〜30質量%含有し、Alまたはイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)からなる結晶を主結晶とする焼結体からなり、少なくともハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面における上記YAGの結晶粒子が楔形形状である耐食性部材とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに対し、良好な耐食性を示す耐食性部材と、この耐食性部材を用いた内壁、断熱材、シャワープレート、プラズマトラップ、ドーム、サセプタ、ステージ、チャック、クランプリング、フォーカスリング、マイクロ波導入窓および配管等の半導体・液晶製造装置用部材に関する。
半導体製造におけるドライプロセスでのプラズマの利用は、近年急速に進んでおり、フッ素系や塩素などハロゲン元素が含まれた腐食性ガス(以下、ハロゲン元素が含まれた腐食性ガスをハロゲン系腐食性ガスと称す。)はその反応の高さから、気相成長、エッチング、クリーニングに利用されている。これらハロゲン系腐食性ガス又はそのプラズマに曝される部材には、高い耐食性が要求されており、従来の石英ガラスに代わって、アルミナ、窒化アルミニウム等が使用され、最近ではさらに耐食性の高いイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG、以下イットリウム・アルミニウム・ガーネットをYAGと称す。)等のセラミックスが使用されている。
しかしながら、アルミナ、窒化アルミニウム等のセラミックスは、石英ガラスに比べ、ハロゲン系腐食性ガスに対し耐食性に優れているが、プラズマに長時間曝されると、腐食が徐々に進行してセラミックスの表面から結晶粒子が脱落し、半導体ウェハーやプロセス装置の汚染源となるパーティクルを発生させるという問題があった。
また、YAGはハロゲン系腐食性ガスに対して安定であり、その雰囲気中でのプラズマに曝されても、優れた耐食性を示すが、アルミナなどに比べて機械的強度が劣る、さらに、原料が高価であることから製品価格が高いという問題もあった。
特許文献1では高強度で高硬度、かつ安価なアルミナセラミックスとして、粒子形状が略球状のYAGを0.5〜12重量%含有させ、アルミナ、YAGの平均結晶粒径をそれぞれ0.05〜1.5μm、0.5〜5.0μmとしたものが提案されている。
また、特許文献2では、ハロゲン系腐食性ガスやそのプラズマに対する耐食性に優れたアルミナセラミックスとして、アルミナ、YAGの平均結晶粒径をそれぞれ10〜40μm、0.1〜1μmとし、含有されるYAGの粒子数を10μm×10μm領域中に20個以上とし、その粒子形状を円形にしたものが提案されている。
また、特許文献3では、高強度で高硬度、かつハロゲン系腐食性ガスやそのプラズマに対する耐食性に優れたアルミナセラミックスとして、粒子形状が略球状のYAGを3〜50重量%含有させ、アルミナ、YAGの平均結晶粒径がそれぞれ2〜10μm、1.5〜5μmで、YAGの平均結晶粒径に対するアルミナの平均結晶粒径の比が1より大きく、7より小さくしたものが提案されている。
近年、このような耐食性部材を用いた半導体製造装置用部材や液晶製造装置用部材に対し、要求される耐食性は一段と高まる傾向にある。
特開平11−335159号公報 特開2002−37660号公報 特開2002−255634号公報
しかしながら、特許文献1で提案されたアルミナセラミックスは、高強度かつ高硬度とすることはできるものの、ハロゲン系腐食性ガス及びそのプラズマに対する耐食性を考慮したものではなく、このアルミナセラミックスを腐食性ガスやそのプラズマに曝される雰囲気中で使用しても、YAG粒子が略球状であってしかも小さいために、腐食が進行しやすく、アルミナセラミックスの表面から結晶粒子が脱落するという問題を避けられなかった。
また、特許文献2で提案されたアルミナセラミックスからなる耐食性部材は、ハロゲン系腐食性ガス及びそのプラズマに対し、ある程度の耐食性を確認できる場合はあるものの、観察されるYAG粒子の結晶を円形にしていることから、アルミナセラミックスに対するYAG粒子のアンカー効果が不十分であり、そのためにYAG粒子が脱落しやすく、近年要求される高い耐食性を十分満足させられるものではなかった。また、特許文献2では、YAGの粒子数を規定しているが、その粒径も小さく、特に、ハロゲン系腐食性ガス及びそのプラズマに曝される面上でYAG粒子の先端部分の占める比率が高くなると、耐食性はさらに損なわれた。
また、特許文献3で提案されたアルミナセラミックスからなる耐食性部材も同様、YAG粒子が略球状であることから、アンカー効果が不十分でYAG粒子が脱落しやすく、近年要求される高い耐食性を十分満足させられるものではなかった。
本発明は上述のような問題を解決するためになされたものであり、高強度かつ高硬度であるとともに、ハロゲン系腐食性ガスまたはそのプラズマに曝されても優れた耐食性を示す耐食性部材や半導体・液晶製造装置用部材を安価に提供することを目的とする。
本発明の耐食性部材は、金属元素としてAlをAl換算で70〜98質量%、YをY換算で2〜30質量%含有し、Alまたはイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)からなる結晶を主結晶とする焼結体からなり、ハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面における上記YAGの結晶粒子が楔形形状であることを特徴とするものである。
また、上記Al、YAGの平均結晶粒径がそれぞれ4〜8μm、1〜10μmであるとともに、少なくともハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面におけるYAGの占有面積率が2%以上であることを特徴とするものである。
さらに、少なくともハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面における10μm×10μm領域中に存在する粒界三重点に最大径が10μmを超える気孔が2個以下であることを特徴とする。
さらにまた、少なくともハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面における20μm×20μm領域中のYAGの粒子数が80個以下であることを特徴とする。
またさらに、上記YAGの粒子が焼結体の粒界に分散していることを特徴とする。
また、MgをMgO換算で0.05〜1質量%含有することを特徴とする。
さらに、本発明の半導体・液晶製造装置用部材は、上記耐食性部材を用いたことを特徴とする。
金属元素としてAlをAl換算で70〜98質量%、YをY換算で2〜30質量%含有し、Alまたはイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)からなる結晶を主結晶とする焼結体からなり、ハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面における上記YAGの結晶粒子が楔形形状であることから、アルミナセラミックスに対してYAG粒子がアンカーとして機能し、AlやYAGの粒子がパーティクルとなって飛散するのを防止することができる。
また、Al、YAGの平均結晶粒径をそれぞれ4〜8μm、1〜10μmにするとともに、ハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面におけるイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)の占有面積率を2%以上とすることで、より良好な耐食性部材とすることができる。
またさらに、ハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面上に存在する開気孔の占有面積率を2%以下とするか、あるいは上記面上における10μm×10μm領域中に存在する粒界三重点に最大径が10μmを超える気孔を2個以下とすることで、気孔の周辺に生じる腐食を少なく制御することができ、要求される耐食性が一段と厳しくなっても好適に使用することができる。
さらにまた、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)の粒子を焼結体の粒界に分散させることで、耐食性に加え高強度かつ高硬度を有する耐食性部材とすることができる。
さらに、MgをMgO換算で0.05〜1質量%含有することで、AlやYAGの粒径を適正に制御することができる結果、耐食性を良好にできるとともに、破壊靱性の高い耐食性部材とすることができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明の耐食性部材は、金属元素としてAlをAl換算で70〜98質量%、YをY換算で2〜30質量%含有し、Alまたはイットリウム・アルミニウム・ガーネット(以下、YAGと称す。)からなる結晶を主結晶とする焼結体からなり、ハロゲン元素が含まれた腐食性ガス(以下、ハロゲン元素が含まれた腐食性ガスをハロゲン系腐食性ガスと称す。)又はそのプラズマに曝されるものである。
耐食性部材を構成するアルミナは、強度や硬度等機械的特性の向上に作用し、YAGはアルミナの粒成長を抑制する作用があるため、その比率の最適化は重要である。
本発明の耐食性部材は、AlをAl換算で70〜98質量%(YをY換算で2〜30質量%)としたのは、Alを70質量%未満とする(Yを30質量%より多くする)と、耐食性部材の機械的特性がYAGに支配されることになり、耐食性部材の強度や硬度がYAGの少ない耐食性部材より大幅に低下するからであり、逆にAlを98質量%より多くする(Yを2質量%未満とする)と、アルミナの粒成長を十分抑制することができないために、耐食性部材の強度や硬度が向上させることができないだけではなく、ハロゲン元素が含まれた腐食性ガスやそのプラズマに対し、十分な耐食性を得られないからである。AlをAl換算で70〜98質量%(YをY換算で2〜30質量%)とすることで、強度や硬度が良好で、十分な耐食性を備えた耐食性部材とすることができる。
特に、Al、YはそれぞれAl換算で70〜95質量%、Y換算で5〜30質量%含有することが好適である。
本発明の耐食性部材においては、上記組成範囲ではAlまたはYAGを主結晶とし、耐食性部材の任意断面の面積比率を100%とした場合、面積比率が50%以上あることをいう。
なお、上記ハロゲン系腐食性ガスとしては、例えば、SF6、CF4、CHF3、ClF3、NF3、C48、HF等のフッ素系ガス、Cl2、HCl、BCl3、CCl4等の塩素系ガス、あるいはBr2、HBr、BBr3等の臭素系ガスなどがある。そして、これらのハロゲン系腐食性ガスが使用される雰囲気下でマイクロ波や高周波が導入されると、これらのガスがプラズマ化されることになる。また、エッチング効果をより高めるために、ハロゲン系腐食性ガスとともに、Ar等の不活性ガスを導入してプラズマを発生させることもある。
ここで、本発明の耐食性部材では、図1に示すようにハロゲン系腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面、即ち暴露面における上記YAGの結晶粒子を楔形形状とすることが重要である。
これにより、ハロゲン系腐食性ガス又はそのプラズマに曝されたとしても、YAGの粒子が球形あるいは球形に類似した形状に比べ、アルミナセラミックスに対するYAG粒子がアンカーとして機能するため、YAG粒子が脱落しにくくなり、より耐食性に優れた耐食性部材とすることができる。
ここで、楔形形状の粒子とは、暴露面を走査型電子顕微鏡(SEM)等で観察した場合、図2に示されるようにYAG粒子の輪郭線によって形成される交差角θ(n=1,2,・・・)が90°未満の角度を少なくとも1個以上有する粒子をいう。特に、交差角θを60°以下とすることでさらに脱粒しにくくすることができ、好適な耐食性部材とすることができる。
なお、楔形形状の粒子は、最小となる交差角θが暴露面に対し、垂直方向に位置することが最も高いアンカー効果が得られるため好ましいが、これに限定されるものではない。
また、上記Al、YAGの平均結晶粒径はそれぞれ4〜8μm、1〜10μmであるとともに、ハロゲン系腐食性ガスまたはそのプラズマに曝される暴露面におけるYAGの占有面積率を2%以上とすることが好適である。
ここでAlの平均結晶粒径を4〜8μmとしたのは、Alの平均結晶粒径を4μm未満にすると、破壊靱性が過度に高くなり、焼結後の研削性や研磨性が損なわれるとともに、粉砕工程でAl粉末の粒径を小さくしなければならず、製造コストが高くなるからである。
一方、Alの平均結晶粒径を8μmより大きくすると、耐食性部材中、気孔が粗大化することがあり、強度を向上させることができない場合があるからである。Alの平均結晶粒径を4〜8μmとすることで、研削性、研磨性ともに良好であるとともに、強度を向上させた耐食性部材とすることができる。
また、YAGの平均結晶粒径を1〜10μmとしたのは、YAGの平均結晶粒径を1μm未満にすると、Alの異常粒成長を抑制することができないことがあり、高い強度が得られない場合があるからである。
一方、YAGの平均結晶粒径を10μmより大きくしても、強度や硬度を十分向上させることができない場合があるからである。YAGの平均結晶粒径を1〜10μmとすることで、耐食性が良好であるとともに、強度や硬度を向上させた耐食性部材とすることができる。
Al、YAGの平均結晶粒径は、例えば倍率20〜3000倍の走査型電子顕微鏡(以下、走査型電子顕微鏡をSEMと称す。)写真を用いたコード法により測定するか、あるいはSEMで得られた倍率20〜3000倍の観察画像を数値解析することで求めることができる。コード法を用いる場合、具体的には、サンプル数が10以上、好ましくは20以上となるように数枚のSEM写真より一定長さの直線上にある結晶粒界の個数から粒径を測定し、その平均を算出する。
なお、Al、YAGの平均結晶粒径はそれぞれ6〜8μm、2〜6μmとすることが好適である。
また、本発明の耐食性部材は、Al及びYAGが上述した範囲内にあれば、他の助剤成分を含有していてもよく、例えば、アルミナセラミックスの焼結助剤として用いられるSiO、CaOを含んでいても構わない。
また、暴露面におけるYAGの占有面積率を2%以上とするで、暴露面全面で凝集無く均一に分散させることができるとともに、長期間にわたって耐食性を発現することができるからである。
暴露面におけるYAGの占有面積率についても倍率20〜3000倍のSEM写真から求めることができる。
なお、上記占有面積率は50%以下とすることがより好適であり、暴露面の硬度の低下を抑制することができる。
また、少なくとも暴露面における10μm×10μm領域中に存在する粒界三重点に最大径が10μmを超える気孔を2個以下とすることが好適である。
本発明の耐食性部材では、暴露面における任意の10μm×10μm領域中に存在する粒界三重点、即ち3つの粒界が結合する領域に含まれる最大径が10μmを超える気孔の個数は耐食性に影響し、粒界三重点は、暴露面全体にわたって、略均一に分布するので、任意の10μm×10μm領域を観察することで、暴露面全体を把握することができる。なお、楔形形状を示すYAGの結晶粒子が粒界三重点に存在する場合においても最大径が10μmを超える気孔を2個以下とすることが好適である。
最大径が10μmを超える大きな気孔の個数を2個以下に制限することで、気孔のエッジ周辺がハロゲン系腐食性ガスやそのプラズマによる腐食をより少なくすることができ、要求される耐食性が一段と厳しい耐食性部材、例えばシャワープレート、クランプリング、フォーカスリング等にも、好適に使用することができる。特に、最大径が5μmを超える気孔を1個以下とすることが好適である。
また、上記耐食性部材がAlからなる結晶を主結晶とする焼結体からなる場合、YAGの粒子が焼結体の粒界に分散していることが好適である。
このようにすることで、クラックの進展を粒界に存在するYAGの粒子により阻止することができるとともに、焼成時におけるAlの粒成長を抑える作用があることから緻密化することができ、高強度かつ高硬度の耐食性部材とすることができるからである。
なお、YAGの粒子が焼結体中、粒界への分散については、倍率30〜2000倍にしてSEMで観察すればよい。
さらに、少なくとも暴露面における20μm×20μm領域中のYAGの粒子数が80個以下であることが好適である。
これは、暴露面全体にわたって、YAGの結晶粒子は略均一に分布するので、任意の20μm×20μm領域を観察することで、暴露面全体を把握することができる。
これにより、ハロゲン系腐食性ガス又はそのプラズマに対する耐食性を維持しつつ、高強度、高硬度を兼ね備えた耐食性部材とすることができるからであり、特に耐食性維持の点からYAGの粒子数の下限を12個、高強度、高硬度確保の点からYAGの粒子数の上限を36個とすることが好適である。
なお、YAGの粒子数は、倍率20〜3000倍のSEM写真あるいはSEMで得られた倍率20〜3000倍の観察画像を数値解析することで求めることができる。
また、上記YAGの粒子が焼結体の粒界に分散していることが好適である。
このようにすることで、クラックの進展を粒界に存在するYAGの粒子により阻止することができるとともに、焼成時におけるAlの粒成長を抑える作用があることから緻密化することができ、高強度かつ高硬度の耐食性部材とすることができるからである。
さらに、MgはMgO換算で0.05〜1質量%含有することが好適である。
これにより、高強度かつ緻密質でクラックがなく、適正に制御された破壊靱性を備えた耐食性部材とすることができる。一方、Mgは0.05質量%未満ではAlやYAGの各粒子が焼成条件によっては異常粒成長し、気孔が増加したりあるいはクラックが発生したりするからであり、1質量%を超えるとAlとの反応によりスピネルが形成され、強度、破壊靱性が低下する場合もあるからである。
さらに、Al及びYAGの合計質量に対し、含有する不可避不純物の比率を5000質量ppm以下とすることが好適である。
不可避不純物の比率を5000質量ppm以下とすることで、耐食性部材内に含有する不可避不純物を制御することができるため、厳しい耐食性以外にもウェハー汚染への低減が要求される耐食性部材、例えばシャワープレート、クランプリング、フォーカスリング等であっても不可避不純物の影響を少なくすることができ、好適に使用することができるからである。
不可避不純物としては、Si,Ca,Fe,Cr等が挙げられ、これら不可避不純物は蛍光X線分析法やICP(Inductively Coupled Plasma)発光分析法を用いて検出することができる。
また、暴露面上に存在する開気孔の占有面積率を2%以下とすることが好適である。これにより、ハロゲン系腐食性ガスやそのプラズマの種類の如何に係わらず、耐食性を上げることができ、この占有面積率についても倍率20〜3000倍のSEM写真あるいは自動画像解析装置(ルーゼックス)等を用いた画像解析から求めることができる。一方、2%を超えると、開気孔のエッジ周辺がハロゲン系腐食性ガスやそのプラズマによっては、腐食を受けるおそれがある。
次に、本発明の耐食性部材の製造方法について説明する。
上述のような耐食性部材を得るには、先ず、出発原料としてAl粉末とY粉末及び必要に応じて焼結助剤等の助剤成分を用意する。
Al粉末は純度95%以上を有するとともに、平均粒子径が0.5〜15μm、BET比表面積が1〜9m/gのものを用いることが好ましい。
粉末は純度が95%以上を有するとともに、平均粒子径が0.5〜8μm、BET比表面積が2〜9m/gのものを用いることが好ましい。
含有する不可避不純物の比率が5000質量ppm以下である耐食性部材とするには、
Al粉末とY粉末を併せた粉末の純度が99.5%以上になるようにし、例えばAl粉末、Y粉末の各純度とも99.75%以上にすればよい。
ここで、耐食性部材中のYAGの粒子を楔形形状とするには、BET比表面積2〜9m/g、アスペクト比1.1〜3.0の楕円球体であるY粉末を用いればよい。後の焼結過程で楕円球体のY粉末は楔形形状のYAG粒子となるからである。
また、暴露面における20μm×20μm領域中のYAGの粒子数を80個以下にするには上記Y粉末を2〜20質量%にすればよい。
そして、上記Al粉末を70〜98質量%、上記Y粉末を2〜30質量%の範囲で混合し、さらにワックスエマルジョン(ワックス+乳化剤)、PVA(ポリビニルアルコール)、PEG(ポリエチレングリコール)等の所望の有機バインダーを添加混合し、ボールミル、振動ミル等で粉砕してスラリーを作製するか、あるいはこのスラリーをスプレードライヤー等で噴霧乾燥させて造粒粉を作製する。
ここで、耐食性部材の暴露面上に存在する開気孔の占有面積率を2%以下にするには、粉砕後の粉砕粒度を0.5〜1.7μmにする。
また、暴露面における10μm×10μm領域中に存在する粒界三重点に最大径が10μmを超える気孔を2個以下にする場合も粉砕粒度を0.5〜1.7μmにする。
粉砕粒度については、レーザー散乱回折法により、例えば、マイクロトラック粒度分布測定装置を用いて測定すればよい。
また、MgをMgO換算で0.05〜1質量%含有させるためには、例えば、MgOをAl粉末及びY粉末の混合粉末に対し、0.05〜1質量%とする。
スラリーを用いる場合、ドクターブレード法等のテープ成形法、鋳込成形法により所定形状に成形する。造粒粉を用いる場合、成形型内にこの造粒紛を充填してプレス成形等の一軸加圧成形法を用いるか、あるいはラバープレス成形等の等方加圧成形法を用いて所定形状に成形し、得られた成形体を必要に応じて300〜600℃で脱脂した後、大気雰囲気中、昇温速度10〜200℃/hrで昇温し、温度1500〜1700℃で焼成する。
この焼成により、Y粉末は化学反応式3Y+5Al→2YAl12に基づいて、YAGの粒子を生成する。ここで、昇温速度を10〜200℃/hrとしたのは、10℃/hr未満にすると、焼結に要する時間が長くなり、製造コストが高くなるからであり、逆に200℃/hrを超えると、焼結時に温度ムラによるクラックを発生させるからである。昇温速度を10〜200℃/hrとすることで、安価に製造することができ、しかもクラックのない耐食性部材を得ることができる。
また、焼成温度を1500〜1700℃としたのは、1500℃未満にすると、十分焼結が進まず、緻密化することができないからであり、逆に1700℃を超えると、アルミナ粒子やYAG粒子が異常粒成長を起こし、焼結体の強度、硬度、破壊靱性値等の機械的特性が低下するからである。焼成温度を1500〜1700℃とすることで、緻密質であって、強度、硬度、破壊靱性値等の機械的特性の優れた耐食性部材と得ることができ、特に1630〜1680℃が好適である。
上述のような製造方法によって得られた耐食性部材は、YAGの結晶粒子が楔形形状となり、Al、YAGの平均結晶粒径がそれぞれ4〜8μm、1〜10μmであるとともに、少なくともハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面におけるYAGの占有面積率が2%以上となって、ハロゲン系腐食性ガス又はそのプラズマに曝される雰囲気中で半導体・液晶製造装置用部材として好適に用いることができる。
特に、本発明の耐食性部材は、上述の通りハロゲン系腐食性ガス又はそのプラズマに対し、耐食性が良好であるため、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、内壁、断熱材、シャワープレート、プラズマトラップ、ドーム、サセプタ、ステージ、チャック、クランプリング、フォーカスリング、マイクロ波導入窓、配管等にも適用させることができる。
以下本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示す特性のAl粉末、Y粉末と、焼結助剤であるMgO粉末とを調合し、所定の有機バインダー及び水を添加混合してボールミルにて粉砕した後、スプレードライヤーにて造粒した。表1に示すMgO粉末の含有量は、Al粉末及びY粉末の合計を100質量%としたときの比率である。得られた造粒紛の粉砕粒度をレーザー散乱回折法にて測定した後、所定の成形型内に造粒紛を充填し、プレス成形して成形体を作製した。得られた成形体を大気雰囲気中、温度1650℃で焼成して焼結体を得た。この焼結体を構成するAl、YAGの結晶を倍率1000倍で撮影した画像から数値解析して、その結果を表2に示した。
また、不可避不純物、4点曲げ強度、破壊靱性についても測定し、その結果を同様に表2に示した。不可避不純物については、ICP発光分析法により、また4点曲げ強度(以下、強度と称す。)、破壊靱性についてはそれぞれJIS R 1601−1995、JIS R 1607−1995に準拠して測定した。
さらに、この焼結体の任意の面をラップ加工にて鏡面とし、この面におけるYAGの粒子形状及び占有面積率、20μm×20μm領域中のYAGの粒子数、開気孔占有面積率、10μm×10μm領域中に存在する粒界三重点に最大径が10μmを超える気孔の個数、ビッカース硬度及びエッチングレートについても測定し、この結果も表2に示した。
YAGの占有面積率、20μm×20μm領域中の粒子数については、倍率1000倍のSEM写真から観察し、開気孔占有面積率及び上記気孔の個数については画像解析により測定した。また、ビッカース硬度(以下、硬度と称す。)については、JIS R 1610−2003に準拠して測定した。
さらに、エッチングレートについては、任意の面を鏡面とした焼結体をRIE(Reactive Ion Etching)装置内の所定位置に配置し、塩素ガスのプラズマ雰囲気中で4時間曝した後、その前後の重量変化量から1分間当たりのエッチングレートを算出し、基準試料として用意したアルミナ質焼結体(アルミナ含有量95質量%)のエッチングレートを1としたときの相対比を求め、この相対比が0.9以下であるものを優れたものとした。
Figure 2006199562
Figure 2006199562
表2からわかるように本発明の範囲外の試料No.1は、YAGの結晶粒子が球形形状
であるため、エッチングレートが0.95と高く、耐食性部材には適さない。
一方、本発明の試料No.2〜23は、強度270MPa以上、硬度15GPa以上とともに高い上、YAGの結晶粒子が楔形形状であるため、エッチングレートも0.90以下と低く、優れた耐食性を示している。
特に、Al、YAGの平均結晶粒径がそれぞれ4〜8μm、1〜10μmであるとともに、ハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面におけるYAGの占有面積率が2%以上である試料No.9〜23は強度280MPa以上、エッチングレート0.87以下と低く良好である。また、不可避不純物の比率がAl及びYAGの合計質量に対し、5000質量ppm以下である試料No.15,16は、エッチングレートが0.85と低く、良好である。また、暴露面に存在する開気孔の占有面積率が2%以下であって、10μm×10μm領域中に存在する粒界三重点に最大径が10μmを超える気孔が2個以下である試料No.17〜19も、同様にエッチングレートが0.86以下と低く、良好である。また、20μm×20μm領域中のYAGの粒子数が80個以下である試料No.12〜23は強度280MPa以上、硬度15.5GPa以上を示し、さらに強度、硬度ともに高くなっていることがわかる。また、MgをMgO換算で0.05〜1質量%含有した試料No.4,8,18,20〜22は、強度300MPa以上、破壊靱性4〜5MPa√mと適正に制御されていることがわかる。
本発明に係る耐食性部材の組織構造を示す模式図である。 楔形形状のYAG粒子の模式図である。
符号の説明
1:Al粒子
2:YAG粒子

Claims (7)

  1. 金属元素としてAlをAl換算で70〜98質量%、YをY換算で2〜30質量%含有し、Alまたはイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)からなる結晶を主結晶とする焼結体からなり、少なくともハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面における上記YAGの結晶粒子が楔形形状であることを特徴とする耐食性部材。
  2. 上記Al、YAGの平均結晶粒径がそれぞれ4〜8μm、1〜10μmであるとともに、少なくともハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面におけるYAGの占有面積率が2%以上であることを特徴とする請求項1に記載の耐食性部材。
  3. 少なくともハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面における10μm×10μm領域中に存在する粒界三重点に最大径が10μmを超える気孔が2個以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の耐食性部材。
  4. 少なくともハロゲン元素が含まれた腐食性ガス又はそのプラズマに曝される面における20μm×20μm領域中のYAGの粒子数が80個以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐食性部材。
  5. 上記YAGの粒子が焼結体中の粒界に分散していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耐食性部材。
  6. MgをMgO換算で0.05〜1質量%含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の耐食性部材。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の耐食性部材を用いたことを特徴とする半導体・液晶製造装置用部材。
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