JP2006198927A - インクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 乾燥性、皺やムラに優れ、多くの被記録材料に適応性を持つインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】 記録媒体に重合性化合物と光重合開始剤を含有したインクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2とをこの順に付着させて印字を行うインクジェット記録方法において、前記インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2の活性光線による硬化速度がインクジェットインク溶液1>インクジェットインク溶液2であることを特徴とするインクジェット記録方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2の2液を用いて、記録媒体に重合性樹脂を用いて良好な印字を行うことができるインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、高解像度、高品位な画像を、高速で印刷できるという特徴を有する。インクジェット記録方法に使用されるインク組成物は、水性溶媒を主成分とし、これに着色成分及び目詰まりを防止する目的でグリセリン等の湿潤剤を含有したものが一般的である。
一方、水性インク組成物が浸透し難い紙、布類、又は浸透しない金属、プラスチック等の素材、例えばフェノール、メラミン、塩化ビニル、アクリル、ポリカーボネートなどの樹脂から製造される板、フィルムなどの記録媒体に印字する場合、インク組成物や反応液には、色剤が安定して記録媒体に固着できることが要求される。
この様な要求に対し、従来、紫外線付与により高分子化する成分を含んでなるインク組成物が開示されている。又、色剤、紫外線硬化剤、重合開始剤等を含んでなる紫外線硬化インクジェットインクが開示されている。これらのインク組成物及びインクジェット記録方法によれば、記録媒体へのインクの滲みを防止し、画質を向上させることができるとされている。
又、色剤である染料の分離防止、耐擦性を高めて印字信頼性の向上や、印字後の滲み防止やインクの乾燥性を高める目的で、色剤を含んでなるインク組成物と重合開始剤を含んでなる反応液との二液を用いて、記録媒体に印字を行うインクジェット記録方法が開示されて(例えば、特許文献1〜3参照。)いる。
このような二液を用いたインクジェット記録方法は、インク組成物と重合開始剤を含んでなる反応液とを記録媒体上で接触させて紫外線を照射すると、反応液中の重合開始剤がラジカル等を生成し、オリゴマー、モノマーが重合を開始して、インク組成物中の色剤を記録媒体上に固着させる。この固着により、色濃度が高く、硬化皺やムラの少ない印字が実現できると考えられる。
しかしながら、これら方法でも十分な性能をえるにはいたっていないのが現状である。
最近は、特に高速、大サイズ化、高画質化など要求品質が高まり、速乾性、硬化皺やムラ低減が望まれている。又、被記録体も専用紙や専用フィルムだけでなく様々な被記録材料に記録したいという要望も高まっている。
特開平5−186725号公報 (特許請求の範囲、実施例) 特開2000−119574号公報 (特許請求の範囲、実施例) 特開2003−12971号公報 (特許請求の範囲、実施例)
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、乾燥性、皺やムラに優れ、多くの被記録材料に適応性を持つインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
(請求項1)
記録媒体に重合性化合物と光重合開始剤を含有したインクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2とをこの順に付着させて印字を行うインクジェット記録方法において、前記インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2の活性光線による硬化速度がインクジェットインク溶液1>インクジェットインク溶液2であることを特徴とするインクジェット記録方法。
(請求項2)
前記インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2の重合性化合物がカチオン重合性化合物であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録方法。
(請求項3)
前記カチオン重合性化合物がエポキシ化合物、オキセタン化合物の少なくとも一方を含有することを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録方法。
(請求項4)
前記エポキシ化合物とオキセタン化合物の比がインクジェットインク溶液1>インクジェットインク溶液2であることを特徴とする請求項3記載のインクジェット記録方法。
(請求項5)
前記インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2の光重合開始剤が光カチオン重合開始剤であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載のインクジェット記録方法。
(請求項6)
前記光重合開始剤の含有量がインクジェットインク溶液1>インクジェットインク溶液2であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載のインクジェット記録方法。
(請求項7)
前記インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2の少なくとも一方に重合抑制剤を含有することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載のインクジェット記録方法。
(請求項8)
前記重合抑制剤の含有量がインクジェットインク溶液1>インクジェットインク溶液2であることを特徴とする請求項7記載のインクジェット記録方法。
(請求項9)
前記インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2のいずれか一方が色剤を含有することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項記載のインクジェット記録方法。
(請求項10)
前記色剤の含有量がインクジェットインク溶液1<インクジェットインク溶液2であることを特徴とする請求項9記載のインクジェット記録方法。
本発明により、乾燥性、皺やムラに優れ、多くの被記録材料に適応性を持つインクジェット記録方法を提供することができた。
本発明を更に詳しく説明する。本発明によるインクジェット記録方法の1つは、インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2との二液を用いて記録媒体に印字を行うものである。インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2とをこの順に付着させて印字を行う場合に、インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2の活性光線による硬化速度がインクジェットインク溶液1>インクジェットインク溶液2であることである。
インクジェットインク溶液1およびインクジェットインク溶液2の活性光線による硬化速度に差をつけるには、エポキシ化合物とオキセタン化合物の比をインクジェットインク溶液1>インクジェットインク溶液2とする、光重合開始剤の含有量をインクジェットインク溶液1>インクジェットインク溶液2とする、重合抑制剤の含有量をインクジェットインク溶液1<インクジェットインク溶液2とする、色剤の含有量をインクジェットインク溶液1<インクジェットインク溶液2とするのいずれかひとつを採用することで達成できる。
このことから、本発明のインクジェット記録方法によれば、記録媒体上において印字皺や印字ムラを抑えることができる。このため発色性に優れた高品質の印字が得られ、かつ耐擦性に優れた記録物を得ることができる。
更に、本発明のインクジェット記録方法にあっては、記録中もしくは記録後に記録媒体を紫外線照射及び/又は加熱等するのが良い。これにより、金属やプラスチック等の水性媒体を浸透することが不可能な媒体表面にも鮮明でかつ耐擦性に優れた印字物を得ることができる。
本発明の好ましい態様によれば、インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2とを接触させた後に、硬化反応を行うことが好ましい。このための方法としては、光照射、加熱等が挙げられる。
光照射は、可視光照射、紫外線照射であってもよく、特に紫外線照射が好ましい。紫外線照射を行う場合、紫外線照射量は100mJ/cm2以上、好ましくは500mJ/cm2以上であり、又10,000mJ/cm2以下、好ましくは5,000mJ/cm2以下の範囲で行う。かかる程度の範囲内における紫外線照射量であれば十分硬化反応を行うことができ、又紫外線照射によって着色剤が退色してしまうことも防止できるので有利である。紫外線照射は、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ等のランプが挙げられる。例えばFusion System社製のHランプ、Dランプ、Vランプ等の市販されているものを用いて行うことができる。メタルハライドランプは高圧水銀ランプ(主波長は365nm)に比べてスペクトルが連続しており、200〜450nmの範囲で発光効率が高く、かつ長波長域が豊富である。従って、本発明におけるインク組成物の様に顔料を使用している場合はメタルハライドランプが適している。
加熱は、記録媒体に熱源を接触させて加熱する方法、赤外線やマイクロウェーブ(2,450Mhz程度に極大波長を持つ電磁波)などを照射し、又は熱風を吹き付けるなど記録媒体に接触させずに加熱する方法などが挙げられる。
本発明においては、インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2とを記録媒体上で接触させる。本発明の態様によれば、記録媒体上にインクジェットインク溶液1を付着させる工程は、インクジェットインク溶液2を記録媒体に付着させる工程の後に行われても、又インクジェットインク溶液2を記録媒体に付着させる工程の前に行われてもよい。
本発明においては、インクジェットプリンターのインク吐出の駆動力として、インクに対しての適用範囲が広い圧電体の圧電作用を利用する方式が好ましい。
それは具体的には、例えば特公平4−48622号に記載される様に、圧電性基体上に形成された微細な溝の内部に電極膜が形成され、更に絶縁膜で覆われてインク流路とするインクジェットヘッド方式である。
次に、インクジェットインク溶液1およびインクジェットインク溶液2について説明する。
本発明におけるインクジェットインク溶液1およびインクジェットインク溶液2は重合性化合物と光重合開始剤を含有することを特徴とするものである。
該重合性化合物としてはカチオン性重合化合物が好ましく用いられ、オキセタン化合物、エポキシ化合物及びビニルエーテル化合物から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明に係るエポキシ化合物は、分子中に1個以上の下式で示されるオキシラン環
Figure 2006198927
を有する化合物であり、モノマー、オリゴマーまたはポリマーいずれも使用可能である。具体的には、従来公知の芳香族エポキシド、脂環族エポキシドおよび脂肪族エポキシドが挙げられる。なお、以降、エポキシドとは、モノマーまたはそのオリゴマーを意味する。これら化合物は、一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルであり、例えば、ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られるシクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましく、具体例としては、例えば、ダイセル化学工業(株)製、セロキサイド2021、セロキサイド2021A、セロキサイド2021P、セロキサイド2080、セロキサイド3000、セロキサイド2000、エポリードGT301、エポリードGT302、エポリードGT401、エポリードGT403、EHPE−3150、EHPEL3150CE、ユニオンカーバイド社製、UVR−6105、UVR−6110、UVR−6128、UVR−6100、UVR−6216、UVR−6000等が挙げる
られる。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等
のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
更に、これらの化合物の他に、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテルおよびフェノール、クレゾールのモノグリシジルエーテル等も用いることができる。これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシドおよび脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。
エポキシ化合物は、オキセタン化合物および必要に応じて配合されるビニルエーテル化合物からなる液状成分中、10〜50質量%、好ましくは30〜50質量%配合される。エポキシ化合物が上記数値より少ないと、硬化膜の強度が弱くなってしまい印字物としての耐性が得られず、上記数値より大きいと印字物の耐性は良くなるが、粘度が非常に上昇してしまい、インクジェットインクとして適用できなくなるため好ましくない。
本発明に係るオキセタン化合物としては、分子中に1個または2個以上のオキセタン環を有する化合物が挙げられる。
分子中に1個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(1)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2006198927
上記一般式(1)において、Zは酸素原子または硫黄原子、R1は水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基、R2は、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基または3−ブテニル基等の炭素数1〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基またはフェノキシエチル基等のアリール基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基またはペンチルカルボニル基等の炭素数1〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基またはブトキシカルボニル基等の炭素数1〜6個のアルコキシカルボニル基、エトキシカルバモイル基、プロピルカルバモイル基またはブチルペンチルカルバモイル基等の炭素数1〜6個のアルコキシカルバモイル基を表
す。
本発明に係るオキセタン環含有化合物としては、上記一般式(1)において、R1が低級アルキル基、特にエチル基、R2がブチル基、フェニル基またはベンジル基、Zが酸素原子であるものが好ましい。
分子中に2個以上のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(2)、(8)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2006198927
一般式(2)において、mは2、3または4を表し、Zは一般式(1)と同義であり、R3は水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基またはフリル基、R4は、例えば、下記一般式(3)で示される炭素数1〜12の線形または分枝アルキレン基、線形或いは分枝ポリ(アルキレンオキシ)基、
Figure 2006198927
式中、R5はメチル基、エチル基またはプロピル基等の低級アルキル基を表す。または、下記一般式(4)、(5)及び(6)からなる群から選択される多価基を表す。
Figure 2006198927
一般式(4)において、nは0または1〜2000の整数、R6はメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基及び下記一般式(7)から成る群から選択される基を表す。
Figure 2006198927
式中、jは0または1〜100の整数、R8は1〜10個の炭素原子を有するアルキル、R7はメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基を表す。
Figure 2006198927
一般式(5)において、R9は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等の炭素数1〜10個のアルキル基、炭素数1〜10個のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシレート基またはカルボキシル基を表す。
Figure 2006198927
一般式(6)において、R10は酸素原子、硫黄原子、NH、SO、SO2、CH2、C(CH32またはC(CF32を表す。
本発明に係るオキセタン環含有化合物としては、上記一般式(2)において、R3が低級アルキル基、特にエチル基、R4が、一般式(5)におけるR9が水素原子である基、ヘキサメチレン基、一般式(3)において、R5がエチル基、R7及びR8は各々メチル基、Zが酸素原子であるものが好ましい。
Figure 2006198927
上記一般式(8)において、rは25〜200の整数であり、R11は炭素数1〜4のアルキル基またはトリアルキルシリル基であり、R1は一般式(1)のR1と同義であり、R8は一般式(7)のR8と同義である。
本発明では、カチオン重合性組成物として、上記の分子中に一個以上のオキセタン環を有する化合物を2種類以上が併用されたものであってもよい。
オキセタン化合物は、エポキシ化合物および必要に応じて配合されるビニルエーテル化合物からなる液状成分中、50〜90質量%、好ましくは50〜70質量%配合される。オキセタン化合物が上記数値より少ないと硬化性が悪くなってしまい、上記数値より大きいと硬化性はよくなるが、硬化膜の強度が弱く印刷物としての耐性がでなくなるため、好ましくない。
本発明に係るインクに含まれるビニルエーテル化合物は、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ヒドロキシエチルモノビニルエーテル、ヒドロキシノニルモノビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジまたはトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−o−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジまたはトリビニルエーテル化合物が好ましく、特に、ジビニルエーテル化合物が好ましい。
本発明では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
ビニルエーテル化合物は、任意の配合成分であり、配合させることによってインクジェットインクに要求される低粘度化が実現できる。また、硬化速度の向上もできる。ビニルエーテル化合物は、エポキシ化合物およびオキセタン化合物からなる液状成分中、0〜40質量%、好ましくは0〜20質量%が配合されることが好ましい。
本発明に係るインクでは、カチオン重合性化合物と共に、光カチオン重合開始剤を含有することが好ましい。
本発明で用いることのできる光カチオン重合開始剤としては、アリールスルホニウム塩誘導体(例えば、ユニオン・カーバイド社製のサイラキュアUVI−6990、サイラキュアUVI−6974、旭電化工業社製のアデカオプトマーSP−150、アデカオプトマーSP−152、アデカオプトマーSP−170、アデカオプトマーSP−172等)、アリルヨードニウム塩誘導体(例えば、ローディア社製のRP−2074等)、アレン−イオン錯体誘導体(例えば、チバガイギー社製のイルガキュア261等)、ジアゾニウム塩誘導体、トリアジン系開始剤及びその他のハロゲン化物等の酸発生剤を挙げることができる。
光カチオン重合開始剤は、インク中に脂環式エポキシ基を有する化合物100質量部に対し、0.2〜20質量部の比率で含有させることが好ましい。光カチオン重合開始剤の含有量が0.2質量部未満では硬化物を得ることが困難となり、20質量部を越えて含有させても更なる硬化性向上効果は期待できない。これら光カチオン重合開始剤は、1種または2種以上を選択して使用することができる。
本発明に係るインクには、光重合促進剤を用いることができ、例えば、アントラセン、アントラセン誘導体(例えば、旭電化工業社製のアデカオプトマーSP−100)が挙げられる。これらの光重合促進剤は1種または複数を組み合わせて使用することができる。
本発明におけるインクジェットインク溶液1およびインクジェットインク溶液2は水性溶媒を含んでも良く、その他に多価金属塩、ポリアリルアミン、もしくはその誘導体、湿潤剤、pH調整剤、防かび剤等を添加してもよい。
光源の波長に適合するよう、増感色素を併用することも可能で、例えばシアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等が挙げられ、更に欧州特許568,993号、米国特許4,508,811号、同5,227,227号、特開2001−125255号、特開平11−271969号等に記載の化合物も用いられる。光増感剤の使用量は、活性光線硬化性組成物中0.01〜10.00質量%の範囲が好ましい。
本発明においてはインクの保存安定性をえるため、重合抑制剤を添加することが好ましく、塩基性化合物が好ましく用いられる。具体的には、公知のアルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物を用いることができる。このようなアルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物としては、具体的には、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の有機酸塩、無機酸塩、酸化物、水酸化物、水素化物あるいはアルコラートなどが好ましく挙げられる。より具体的に、アルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二リチウム、ビスフェノールAの二ナトリウム塩、二カリウム塩、二リチウム塩、フェノールのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などを挙げることができる。またアルカリ土類金属化合物としては、具体的に、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロンチウムなどを挙げることができる。
また、アミン類、フォスフィン類等や低溶解度塩基性化合物として知られている、ミアンセリン、アポモルフィン、クロールプロマジン、イミプラミン及びプロメタジン等も用いることができる。
上記のインクジェットインク溶液1およびインクジェットインク溶液2には有機溶剤を使用しても良い。有機溶媒の例としては、アルコール類(例えば、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール等)、多価アルコールのアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、スルホン類(例えば、スルホラン等)等が挙げられる。これらのうち、ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルは好ましいものである。
本発明におけるインクジェットインク溶液1およびインクジェットインク溶液2のいずれか一方は色剤を含有してもよい。
本発明に用いることが出来る色剤としては、従来から知られている染料及び顔料が使用できる。本発明における色剤としては顔料がより好ましい。
染料のうち水溶性染料として、例えば、C.I.ダイレクトブラック−2、−4、−9、−11、−17、−19、−22、−32、−80、−151、−154、−168、−171、−194;C.I.ダイレクトブルー−1、−2、−6、−8、−22、−34、−70、−71、−76、−78、−86、−112、−142、−165、−199、−200、−201、−202、−203、−207、−218、−236、−287;C.I.ダイレクトレッド−1、−2、−4、−8、−9、−11、−13、−15、−20、−28、−31、−33、−37、−39、−51、−59、−62、−63、−73、−75、−80、−81、−83、−87、−90、−94、−95、−99、−101、−110、−189;C.I.ダイレクトイエロー−1、−2、−4、−8、−11、−12、−26、−27、−28、−33、−34、−41、−44、−48、−58、−86、−87、−88、−135、−142、−144;C.I.フードブラック−1、−2;C.I.アシッドブラック−1、−2、−7、−16、−24、−26、−28、−31、−48、−52、−63、−107、−112、−118、−119、−121、−156、−172、−194、−208;C.I.アシッドブルー−1、−7、−9、−15、−22、−23、−27、−29、−40、−43、−55、−59、−62、−78、−80、−81、−83、−90、−102、−104、−111、−185、−249、−254;C.I.アシッドレッド−1、−4、−8、−13、−14、−15、−18、−21、−26、−35、−37、−110、−144、−180、−249、−257;C.I.アシッドイエロー−1、−3、−4、−7、−11、−12、−13、−14、−18、−19、−23、−25、−34、−38、−41、−42、−44、−53、−55、−61、−71、−76、−78、−79、−122等が挙げられる。
又油溶性染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インディゴ染料、カーボニウム染料、キノイミン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、ペリノン染料、フタロシアニン染料等が挙げられるが、これらに限られるものではない。
水に不溶性染料及び顔料としては、特に限定されるものではないが、有機顔料、無機顔料、着色ポリマー粒子、水不溶性染料、分散染料、油溶性染料等が挙げられる。黒色顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられ、例えば、Raven7000、Raven5750、Raven5250、Raven5000 ULTRA II、Raven3500、Raven2000、Raven1500、Raven1250、Raven1200、Raven1190 ULTRA II、Raven1170、Raven1255、Raven1080、Raven1060(以上、コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R、Regal330R、Regal660R、Mogul L、Black Pearls L、Monarch700、Monarch800、Monarch、880、Monarch900、Monarch1000、Monarch1100、Monarch1300、Monarch1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1、Color BlackFW2、Color Black FW2V、Color Black 18、Color Black FW200、Color Black S150、Color Black S160、Color Black S170、Pritex35、PritexU、Pritex Vrintex140U、Printex140V、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black4(以上、デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上、三菱化学社製)等を使用することができる。又、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子、チタンブラック等を黒色顔料として用いることもできる。
シアン色顔料としては、C.I.ピグメント(pigment)・ブルー−1、C.I.ピグメント・ブルー−2、C.I.ピグメント・ブルー−3、C.I.ピグメント・ブルー−15、C.I.ピグメント・ブルー−15:1、C.I.ピグメント・ブルー−15:3、C.I.ピグメント・ブルー−15:34、C.I.ピグメント・ブルー−16、C.I.ピグメント・ブルー−22、C.I.ピグメント・ブルー−60等が挙げられる。
マゼンタ色顔料としては、C.I.ピグメント・レッド−5、C.I.ピグメント・レッド−7、C.I.ピグメント・レッド−12、C.I.ピグメント・レッド−48、C.I.ピグメント・レッド−48:1、C.I.ピグメント・レッド−57、C.I.ピグメント・レッド−112、C.I.ピグメント・レッド−122、C.I.ピグメント・レッド−123、C.I.ピグメント・レッド−146、C.I.ピグメント・レッド−168、C.I.ピグメント・レッド−184、C.I.ピグメント・レッド−202等が挙げられる。
黄色顔料としては、C.I.ピグメント・イエロー−1、C.I.ピグメント・イエロー−2、C.I.ピグメント・イエロー−3、C.I.ピグメント・イエロー−12、C.I.ピグメント・イエロー−13、C.I.ピグメント・イエロー−14、C.I.ピグメント・イエロー−16、C.I.ピグメント・イエロー−17、C.I.ピグメント・イエロー−73、C.I.ピグメント・イエロー−74、C.I.ピグメント・イエロー−75、C.I.ピグメント・イエロー−83、C.I.ピグメント・イエロー−93、C.I.ピグメント・イエロー−95、C.I.ピグメント・イエロー−97、C.I.ピグメント・イエロー−98、C.I.ピグメント・イエロー−114、C.I.ピグメント・イエロー−128、C.I.ピグメント・イエロー−129、C.I.ピグメント・イエロー−151、C.I.ピグメント・イエロー−154等が挙げられる。
上記の黒色及びシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料の他、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料、金、銀色等の金属光沢顔料、無色の体質顔料、プラスチックピグメント等を使用することもできる。又、上記以外に新たに合成した顔料を用いることもできる。更に、これらの顔料は、表面処理されたものであってもよい。表面処理方法としては、例えば、アルコール、酸、塩基、シラン化合物等のカップリング剤による処理、ポリマーグラフト化処理、プラズマ処理等が挙げられる。本発明において使用する色剤は、有機及び無機不純物の含有量が少ないものが好ましい。一般に市販されている色剤は不純物の含有量が多いので、その精製品を使用することが望ましい。本発明の上記インク組成物に用いられる色剤は、インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2のいずれか一方に対し0.1〜20質量%が好ましく、特に好ましくは0.4〜10質量%の範囲で使用される。
本発明の好ましい態様によれば、これらの顔料は、分散剤又は界面活性剤で媒体中に分散させて得られた顔料分散液としてインクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2のいずれか一方に添加されるのが好ましい。好ましい分散剤としては、顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を使用することができる。尚、この顔料分散液に含まれる分散剤及び界面活性剤がインク組成物の分散剤及び界面活性剤としても機能することは当業者に明らかであろう。
本発明のインクジェットインク溶液1およびインクジェットインク溶液2のいずれか一方への添加剤として、粘度調整剤、反応希釈剤、充填剤、流動助剤、チキソトロピー剤、湿潤剤、消泡剤、可塑剤のような他の添加剤を含有することができる。又、耐光剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、重合禁止剤、腐食防止剤のような安定化剤又は、Si系化合物、ワックス等を添加しても良い。
実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこの実施例における形態に限定されるわけではない。
実施例1
(インクジェットインク溶液の作製)
顔料(P1):粗製銅フタロシアニン(東洋インク製造社製「銅フタロシアニン」)を250部、塩化ナトリウムを2500部およびポリエチレングリコール(東京化成社製「ポリエチレングリコール300」)を160部、それぞれスチレン製5.55L(1ガロン)のニーダー(井上製作所社製)に入れ、3時間混練した。次に、この混合物を2.5リットルの温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とした後、濾過、水洗を5回繰り返して塩化ナトリウムおよび溶剤を除き、次いでスプレードライにより乾燥して、顔料P1とした。
表1に示す添加剤を加え、インクジェットインク溶液1(以後、溶液1と略す)に属するインクジェットインク番号(以下、インクともいう)11〜15、及びインクジェットインク溶液2(以後、溶液2と略す)に属するインク番号21〜26を作製した。
Figure 2006198927
*数値は、質量部を表す。
表1に記載の各添加剤の詳細は、以下の通りである。
オキセタン化合物(OXT−221):ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、東亞合成社製
エポキシ化合物(CEL2021P):脂環式エポキシ化合物 ダイセル社製
光カチオン重合開始剤(SP−152):トリフェニルスルホニウム塩 アデカオプトマーSP−152 旭電化社製
(記録媒体の作製)
記録媒体は、厚さ60μmのPETシートを使用し、該PETシートは常温(25℃)に保持した。
(インクジェット記録)
インクジェットヘッドに得られたインクを表2に示すように充填し、PETシートに以下のような条件で吐出した。尚、吐出順は、溶液1、溶液2の順序で行った。粘度が7mPa・sになるようにインク及びヘッドの温度を調整した。
PETシートに印字出力した後、以下の条件で紫外線を照射した。
使用した照射ランプは、メタルハライドタイプで、365nmの波長のものを用い、紫外線照射量1,000mJ/cm2で紫外線照射を行った。
濃度測定及び測色は、測色機(グレタグマクベス社製;spectrolino,keywizard)を用い、以下の条件で行なった。
光源 ;D50
視野 ;2°視野
濃度 ;ANSI T
白色基準 ;abs
フィルター;No−filter
(評価)
インクジェット記録後、以下の評価を行った。得られた結果を以下の表2に示す。
[皺・ムラ]
シアンの目標濃度ベタ上に8ポイント文字を配した画像パターン及び各色1dotを出力し、10分後の品質をルーペで拡大し、目視評価した。
◎・・・皺がなく、dot形状が真円でガサツキがない
○・・・細かい皺が見えるがdot形状が真円でガサツキがない
△・・・皺が見え、dot形状がやや乱れる
×・・・皺、ガサツキが見え、dot形状も悪い。
[乾燥性]
紫外線照射直後に記録部を指で擦り、以下の点で評価を行った。
○・・・インクのベタツキが無く、汚れも無い
△・・・インクの汚れは無いが、べたつく
×・・・インクで指が汚れる。
[硬化速度]
インクジェットインク溶液1およびインクジェットインク溶液2をアルミニウム板上にインク膜厚3μmになるよう塗設し、高圧水銀灯でインクに紫外線を照射しながらRealtime FTIR(NEXUS 470 FTIR、Thermo Nicolet社製)を用いてオキセタンおよびエポキシ基の減少速度を測定し、照射時間とオキセタンおよびエポキシ基の転化率曲線の立ち上がりの傾きで硬化速度を表示する。
A・・・60〜80 %/sec
B・・・40〜60 %/sec
C・・・20〜40 %/sec
D・・・10〜20 %/sec
Figure 2006198927
表2から明らかなように、本発明の要件を満たす実験No.1〜5はずれも乾燥性、皺やムラに優れているが、要件を満たさない、実験No.6〜10は皺やムラが多く、乾燥性も劣っている。

Claims (10)

  1. 記録媒体に重合性化合物と光重合開始剤を含有したインクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2とをこの順に付着させて印字を行うインクジェット記録方法において、前記インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2の活性光線による硬化速度がインクジェットインク溶液1>インクジェットインク溶液2であることを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2の重合性化合物がカチオン重合性化合物であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記カチオン重合性化合物がエポキシ化合物、オキセタン化合物の少なくとも一方を含有することを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記エポキシ化合物とオキセタン化合物の比がインクジェットインク溶液1>インクジェットインク溶液2であることを特徴とする請求項3記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2の光重合開始剤が光カチオン重合開始剤であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記光重合開始剤の含有量がインクジェットインク溶液1>インクジェットインク溶液2であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載のインクジェット記録方法。
  7. 前記インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2の少なくとも一方に重合抑制剤を含有することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記重合抑制剤の含有量がインクジェットインク溶液1>インクジェットインク溶液2であることを特徴とする請求項7記載のインクジェット記録方法。
  9. 前記インクジェットインク溶液1とインクジェットインク溶液2のいずれか一方が色剤を含有することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項記載のインクジェット記録方法。
  10. 前記色剤の含有量がインクジェットインク溶液1<インクジェットインク溶液2であることを特徴とする請求項9記載のインクジェット記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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