JP2006195303A - 光ファイバテープ心線及びその製造方法 - Google Patents

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恭一 佐々木
Masayoshi Suzuki
正義 鈴木
Tatsushi Kobayashi
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Abstract

【課題】本発明の目的は、入出力ポートに合わせて光ファイバピッチをあわせるための光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテープ心線を提供し、かつ、それらを容易にかつ安定して製造することができる製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明の光ファイバテープ心線は、長さ方向に平行に整列した複数の光ファイバ心線が被覆材料に被覆されてなり、該長さ方向において光ファイバピッチ変換部を介して光ファイバ心線間に拡幅部と狭幅部とが形成されていることを特徴とするものである。また、本発明の光ファイバテープ心線の製造方法は、光ファイバピッチ変換部を介して光ファイバ心線間に拡幅部と狭幅部を形成するよう、複数の光ファイバを基板上に長さ方向に整列する整列工程と、整列した複数の光ファイバ心線を被覆材料にて被覆を施す被覆工程と、基板から被覆を施された複数の光ファイバ心線を剥離する分離工程を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテープ心線とその製造方法に関するものである。
従来から、複数本の光ファイバ心線を並列に配置し、これらを被覆して複数本の光ファイバの束を一体化した光ファイバテープ心線が知られている(特許文献1)。光ファイバテープ心線は、光ファイバケーブル内に光ファイバ心線を高密度でコンパクトに収納する際に用いられる。また、機器間または機器内の光ファイバ心線の多心配線にも利用されており、配線の省スペース化に寄与している。しかしながら、実際に機器間の配線を行う際には、使用する機器の入出力ポートに合わせて光ファイバのピッチをあわせる必要があり、このとき光ファイバピッチを拡大、あるいは縮小させるピッチ変換用の光ファイバテープ心線が必要とされる。
光ファイバピッチが均一な従来の光ファイバテープ心線の製造方法は、図7に示す装置で行われている。すなわち、心線供給装置15より複数の光ファイバ心線1a〜1hを心線整列器16に導き、各光ファイバ心線を平行かつ一列に並べる。ついで、整列した各光ファイバ心線を、被覆材料が充填されている塗布治具17内に導き、光ファイバ心線の周囲に被覆材料を一括被覆する。その後、塗布治具の出口に設けた孔より搬出しながら被覆材料を成形し、さらに被覆材料を紫外線照射機等の硬化装置18により硬化し、光ファイバテープ心線を製造している。なお、このような場合に用いられる代表的な塗布治具17を図8(a),(b)に示す。図8(a)は塗布治具17の概略図で、図8(b)は図8(a)の中心線での断面図である。塗布治具17は、光ファイバ心線が挿入される孔17aと、被覆材料を充填する被覆材料溜め17bと、光ファイバ心線を搬出し、被覆材料を二次元的に成形する孔17cとで構成されている。
特開平6−123826号公報
使用する機器の入出力ポートに合わせて光ファイバのピッチをあわせるため、光ファイバピッチを拡大、あるいは縮小させるピッチ変換用の光ファイバテープ心線の具体的構造については、これまで提案されていなかった。また、上記の光ファイバテープ心線の製造方法を、ピッチ変換用の光ファイバテープ心線の製造法に適用するに当っては、光ファイバの本数や光ファイバピッチに合わせた位置合わせ治具、および塗布冶具が必要となり、特定の本数や特定の光ファイバピッチの光ファイバテープ心線に対しては、特定の製造装置で作製するか、特定の塗布冶具に付け替えなければならなかった。また、一本のテープ心線の被覆幅が均一でなく、被覆幅が場所により異なる構造のテープ心線については、図7、図8に示す塗布治具では作製できなかった。本発明は、従来の技術における上記のような問題を解決することを目的としてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、入出力ポートに合わせて光ファイバのピッチをあわせるための光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテープ心線を提供し、かつ、それらを容易にかつ安定して製造することができる製造方法を提供することである。
上記課題を解決する本発明の光ファイバテープ心線は、長さ方向に平行に整列した複数の光ファイバ心線が被覆材料に被覆されてなり、該長さ方向において光ファイバピッチ変換部を介して光ファイバ心線間に拡幅部と狭幅部とが形成されていることを特徴とするものである(請求項1)。前記拡幅部の該光ファイバ心線間にはスペーサが介在していてもよく、このスペーサが取り除かれた空隙部が存在していてもよい(請求項2)。なお、スペーサとしては光ファイバ心線であることが好ましい(請求項3)。また、前記被覆材料は複数の光ファイバ心線の片面に被覆されていることが好ましく(請求項4)、被覆材料としてはシリコーン系材料からなることが好ましい(請求項5)。
本発明の光ファイバテープ心線の製造方法は、光ファイバピッチ変換部を介して光ファイバ心線間に拡幅部と狭幅部を形成するよう、複数の光ファイバ心線を基板上に長さ方向に整列する整列工程と、整列した複数の光ファイバ心線を被覆材料にて被覆を施す被覆工程と、基板から被覆を施された複数の光ファイバ心線を剥離する分離工程を有することを特徴とする(請求項6)。前記整列工程において、基板の一面に拡幅部と狭幅部に対応して設けられた凹部に、前記複数の光ファイバ心線を整列させることが好ましい(請求項7)。また、光ファイバピッチ変換部を介して光ファイバ心線間に拡幅部と狭幅部を形成するよう、複数の光ファイバ心線を基板上に長さ方向に整列するに際して、該拡幅部にスペーサを挿入することもできる(請求項8)。このようにスペーサを用いる場合も、基板の一面に拡幅部と狭幅部に対応して設けられた凹部に、前記複数の光ファイバ心線を整列させることもできる(請求項9)。さらに、前記被覆工程と分離工程の間に、あるいは、前記分離工程の後に、スペーサを除去する工程を付加することもできる(請求項10、請求項11)。なお、前記スペーサとしては、光ファイバ心線を用いることが好ましい(請求項12)。
本発明の光ファイバテープ心線は、長さ方向に平行に整列した複数の光ファイバ心線が被覆材料に被覆されてなり、該長さ方向において光ファイバピッチ変換部を介して光ファイバ心線間に拡幅部と狭幅部とが形成されているので、入出力ポートのピッチの広さに対応した光ファイバの配線が可能となる。また、本発明の光ファイバ心線間に光ファイバピッチを調整するスペーサを挿入してなることを特徴とする光ファイバテープ心線と光ファイバ心線間に空隙を設けた光ファイバテープ心線については、簡便に作製されるという利点のほかに、光ファイバピッチが正確に制御され、かつ被覆材料の厚さが均一であるという効果がある。さらに、光ファイバ心線間に空隙を設けたものでは、光ファイバ心線が断面方向に動きやすくなり、外力で光ファイバ心線に張力がかかった場合でも、光ファイバ心線が被覆材料から剥がれることがないという効果もある。
本発明の光ファイバテープ心線の製造方法によれば、光ファイバピッチ変換部を介して光ファイバ心線間に拡幅部と狭幅部を形成するよう、複数の光ファイバを基板上に長さ方向に整列する整列工程と、整列した複数の光ファイバ心線を被覆材料にて被覆を施す被覆工程と、基板から被覆を施された複数の光ファイバ心線を剥離する分離工程を有することを特徴としており、光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテープ心線が簡便に作製可能となる。特に、基板上に拡幅部と狭幅部に対応した凹部を設け、この凹部に光ファイバを配線することによって整列工程が簡便になり、その際、光ファイバ心線間にピッチ調整用のスペーサを挿入することによって、正確で簡便なピッチ調整も可能となる。本作製方法は、ファイバ心線の数あるいはピッチ幅の増減などに対しても、従来の作製方法のような治具の取替えを必要としないので、作業効率が良く、製造コストも低減される。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1(a)〜(c)は、本発明の光ファイバテープ心線とその製造方法を説明する工程図である。図1(a)に示すように、二次元平面を有する基板4上に複数の光ファイバ心線1a〜1dを光ファイバピッチ変換部を介して光ファイバ心線間に拡幅部と狭幅部とを形成するよう整列、載置する(整列工程)。次に複数の光ファイバ心線に被覆材料3を塗布して、これらの光ファイバ心線1a〜1dの所望の範囲が被覆されるようにする(被覆工程、図1(b))。次に、被覆された該複数本の光ファイバ心線を基板から剥離する。このとき、最外縁の光ファイバ心線1a、1dの側面にある被覆材料と基板上の被覆材料との間で、被覆材料が光ファイバ心線に沿って分裂して分離し、本発明の請求項1に特定される光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテ−プ心線5が形成される(分離工程、図1(c))。
上記の方法によれば、光ファイバ心線は、基板上に複数の光ファイバ心線を光ファイバピッチ変換部を介して拡幅部と狭幅部とを形成するよう整列して載置し、その上に被覆材料を塗布すればよく、簡便な光ファイバテープ心線の製造が可能となる。また、心線数が増えてもテープ心線の厚み方向のばらつきが起こることがなく、光ファイバテープ心線を安定して製造することができる。更に、被覆材料の塗布範囲は限定されるものではなく、非常に短い距離であっても光ファイバ心線表面に被覆材料を塗布すればよいので、コネクタ付の光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバ心線のテープ化や短距離の光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテープ心線の作製も可能である。
なお、本発明において、光ファイバピッチとは、図1(a)の4本の光ファイバ心線1a〜1dの各ファイバ心線の長さ方向の間隔をいう。また、光ファイバピッチ変換部とは、図1(a)において、光ファイバピッチの拡幅部Yと狭幅部Zの両領域をつなぐ部分Xを指すものであって、その位置は光ファイバ心線の長さ方向において任意に設定することができる。さらにまた、本発明における光ファイバピッチの拡幅部Yを構成する光ファイバ心線間の距離はすべて等しくても、それぞれ異なっていても良く、それらの好ましい距離は1mm〜10mmの範囲にある。一方、狭幅部Zの光ファイバ心線間の距離はすべて等しくても、それぞれ異なっていても良く、それらの好ましい距離は0mm〜1mmの範囲にあり、特に、狭幅部Zにおいては互いに隣接する光ファイバ心線間は接触していることが好ましい。そして、本発明においては、拡幅部Yと狭幅部Zの光ファイバ間には、通常は被覆材料が介在する構成になるが、請求項2に特定するように、特に拡幅部Yに任意の材料にてスペーサを介在させることもできる。また、スペーサが取り除かれ、その跡が、後に述べる図5(a)〜(c)に示されるような空隙部6e〜6gとなっていてもよい。また、光ファイバ心線の剥離とは、光ファイバ心線と基板とが相対的に離れることを意味する。
図2は、整列工程において、光ファイバ心線1a〜1d間にスペーサ2e〜2gを挟んで、光ファイバピッチ変換部Xを介して拡幅部Yと狭幅部Zを形成するよう、ピッチ間隔を調整して、光ファイバ心線を整列させる方法を示す図である。スペーサ2e〜2gの形状や材質は特に限定されないが、光ファイバ心線を短く切断したものを好ましく使用することができる。この方法を用いると光ファイバピッチの調整と光ファイバ心線の整列が簡単に行えるため、作業時間が短く、作業効率を向上させることができる。なお、図中14は、固定に用いる粘着テープである。この場合、スペーサ2e〜2gの長さ、幅(直径)は任意に設定可能で、かつ、スペーサ2e〜2gの長さ、幅(直径)は全て同一でもよく、異なっていても良い。
図3は、整列工程において、二次元平面からなる基板4上に凹部20a,20bが設けられている場合を示している。即ち、光ファイバ心線1a〜1dの間に、光ファイバピッチ変換部Xを介して拡幅部Yと狭幅部Zを形成するようピッチ間隔を調整するに際して、スペーサ2e〜2gを挟み、かつ20a、20bの形状に合わせて整列される。凹部を設けることにより、光ファイバ心線の整列が容易になる。凹部の形状や幅、深さは、使用される光ファイバの種類、光ファイバ心線の本数、ピッチの大きさにより適宜設定される。
図2および図3のようにスペーサを間に挟んだ光ファイバ心線は、被覆工程において被覆され、光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテープ心線が製造される。図4は、スペーサ2e〜2gを光ファイバ心線1a〜1d間に挟んだ本発明の光ファイバテープ心線の斜視図である。また、被覆工程のあとで、このスペーサを取り除くこともできる。図5(a)はスペーサを取り除いて作製された本発明の光ファイバテープ心線の斜視図であり、図5(b)は、それを裏側から見た斜視図であり、図5(c)は図5(b)を図中の矢印の方向から見た側面図である。光ファイバ心線1a〜1d間にスペーサを取り除いた半円柱状の空隙部6e〜6gが形成されている。請求項2で規定した空隙部とは、この図で示した空隙部6e〜6gを意味している。光ファイバ心線間に空隙部を設けることにより、光ファイバ心線が断面方向に動きやすくなり、外力で光ファイバ心線に張力がかかった場合でも、光ファイバ心線が被覆材料から剥がれることがなくなる。
本発明において、基板上の複数の光ファイバ心線を被覆材料で被覆する工程においては、例えば後述の図6(a)に示すような塗布装置を用いて、光ファイバ心線の表面に一定の厚みで被覆材料の被覆が形成されるように被覆すればよく、その被覆方法は何等限定されるものではない。本発明の分離工程、すなわち、被覆された複数本の光ファイバ心線を基板から剥離して、光ファイバ心線上の被覆材料を基板上の被覆材料から分離する工程は、引き裂きによる方法や、切断による方法を用いればよく、その分離方法は何等限定されるものではない。なお、図1(b)に示すように、被覆材料にて光ファイバ心線の片面(上面)が被覆されているのが好ましいが、両面が被覆されていても構わない。光ファイバ心線の両面を被覆する場合は、片面が被覆された図1(b)の状態で表裏を逆にし、被覆された面を下に被覆されていない面を上にして、再度被覆工程を施せばよい。
また、本発明で用いられる被覆材料は、本発明の製造方法を適用することができれば、特に限定されるものではなく、ゴム状樹脂材料、硬化前または硬化後に縦裂きが容易で可撓性を有する熱あるいは光硬化性樹脂、及び可撓性を有する熱可塑性樹脂等があげられる。特に、硬化後、剥離し易く、かつ成形の容易なシリコーン系材料やブチルゴム等が好ましいものとして挙げられる。特に、シリコーン系材料、なかでも、シリコーンゴムが最適である。
塗布した被覆材料は、必要に応じて硬化・乾燥させるが、その処理は、分離工程の前後いずれであってもよく、光ファイバ心線の整列に影響のない段階で行えばよい。なお、硬化方法は被覆材料の種類によって適宜選択して行なえばよい。例えば、紫外線硬化性樹脂を用いた場合は、塗布後に紫外線照射によって硬化させればよく、熱硬化性樹脂を用いた場合は、乾燥機等の加熱器によって硬化させればよい。
本発明において、光ファイバが整列される基板上には、接着層が設けられていてもよい。この場合、光ファイバ心線を基板の上に載置すると、接着層によって仮固定される。したがって、光ファイバ心線の位置合わせが容易になり、光ファイバ心線のピッチ間隔の調節をより短時間で簡単に行うこともできる。接着層に用いる接着剤としては、光ファイバ心線の形状を維持し、かつ接着により光ファイバ心線が応力ひずみを受けず、更に剥離時に光ファイバ心線が破損することのない程度の接着力を有するものであれば如何なるものでも使用でき、例えば、ウレタン系、アクリル系、エポキシ系、ナイロン系、フェノール系、ポリイミド系、ビニル系、シリコーン系、ゴム系、フッ素化エポキシ系、フッ素化アクリル系等各種の感圧接着剤(粘着剤)、熱可塑性接着剤、熱硬化性接着剤を使用することができる。
本発明で用いられる光ファイバ心線は何等限定されるものではなく、その用途等に応じて、適宜選択すればよく、例えば、石英、プラスチック等の材料からなる光ファイバ心線を用いることができる。なお、その外径、本数も何等限定されるものではない。
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
長さ40cmの光ファイバ心線(古河電工社製、石英系シングルモード光ファイバ心線、外径0.25mm)を4本用い、長さ30cmの光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテープ心線を作製した例を述べる。本実施例の製造に使用した塗布装置は、図6(a)に示す構成のものである。すなわち、該塗布装置は、光ファイバ心線を設置する平面の基板4を配置する二次元平面7と、側壁12と、一端に駆動モータ8と他端に軸受け9が設けられているボールネジ軸10を有し、可動ユニット11を一軸方向に駆動、制御系する一軸制御ロボット13と、成形治具21が取り付けられた可動ユニット11と、図示されていない被覆材料供給系で構成されている。成形治具21は、幅40mm、長さ30mm、高さ40mmのサイズで、底面が平面であり、ボールネジ軸10に取り付けられた可動ユニット11に、基板に対して垂直方向に設置されているものである。したがって、可動ユニット11は、成形治具を上下および左右方向に移動することができるようになっている。なお、被覆材料は、可動ユニット11の上部に設けられた被覆材料充填口22から注入され、同ユニットを光ファイバ軸方向に移動させる際に、成形治具21の下面に設けられた図示されていない被覆材料吐出口から、整列された光ファイバ心線上に吐出され、ラミネート加工される。該被覆材料の塗布及び光ファイバ心線の基板に対する移動は手動にて行い、また被覆材料3は常温硬化性シリコーンゴム(東レダウコーニングシリコーン社製、商品名:SE9186L)を用いた。
図6(a)〜(c)は実施例1の光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテープ心線の製造方法を説明する工程図である。まず、図6(a)のように、基板4上に4本の光ファイバ心線1a〜1dを並列に整列させ、光ファイバピッチ変換部Xを介して、左に拡幅部Yの領域を形成するために光ファイバピッチを7mmに、右に狭幅部Zの領域を形成するために光ファイバピッチを0.5mmになるように、目視による手作業および配線装置を用いて整列させ、被覆を施さない光ファイバ心線の両端を粘着テープ14で留めて固定した。次にテープ化を行う30cmの範囲にある4本の光ファイバ心線の表面上で、可動ユニット11を成形治具21の底面が光ファイバ心線1a〜dの表面から0.35mmの高さで、移動速度を50mm/secで、光ファイバ軸方向に移動させた(図6(b))。可動ユニットが移動するとき、被覆材料は、可動ユニット11の上部に設けられた被覆材料充填口22から注入されるとともに、成形治具21の下面に設けられた図示されていない被覆材料吐出口から、整列された光ファイバ心線上に吐出され、ラミネート加工された。被覆材料は、常温で硬化時間30分の条件で半硬化させた。その後、片端の光ファイバ心線を手で保持し、上方向に光ファイバ心線を引き上げることで、基板から光ファイバ心線を剥離、分離させた(図6(c))。得られた光ファイバテープ心線を、さらに常温1時間の条件で被覆材料を完全に硬化させ、図1(c)の符号5ような本発明の光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテープ心線を得た。光ファイバ心線の片側表面一帯に被覆材料を塗布し、光ファイバ心線表面の成形を行い、次に光ファイバ心線を保持して基板より剥離、分離させるという簡便な操作で、従来では困難であった光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテープ心線の製造を非常に簡単に行うことができた。得られた光ファイバテープ心線は、被覆厚みが0.35mmであり、均一な厚みの光ファイバテープ心線であった。
(実施例2)
図2のように、基板上に長さ40cmの4本の光ファイバ心線1a〜1d(古河電工社製、石英系シングルモード光ファイバ心線、外径0.25mm)を並列に整列させ、その先端部のそれぞれの光ファイバ心線の間に、ピッチ調整用スペーサとなるダミーファイバ心線2e〜2g(古河電工社製、石英系シングルモード光ファイバ心線、外径0.25mm)を挿入した7心の光ファイバ心線を整列させ、被覆を施さない光ファイバ心線の両端を粘着テープ14で留めて固定した以外は、実施例1と同様に作製し、図4のような光ファイバテープ心線を得た。
当該実施例においては、ダミーファイバを用いて光ファイバピッチの拡幅部Yの領域を形成したので、非常に簡単に光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテープ心線の成形を行うことができ、従来の光ファイバテープ心線の製造方法よりも製造時間を短縮することができた。また、光ファイバ心線及び被覆材料の歩留まりも良好であった。さらに、得られた光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテープ心線は、厚みが0.35mmであり、均一な厚みの光ファイバテープ心線であった。
(実施例3)
図3のように深さ0.1mm、幅1.1mmの矩形の凹部20bと幅1.9mmの矩形の凹部20aを連続して配置した基板4を用いた以外は実施例2と同様に長さ40cmの光ファイバ心線を4本、ピッチ調整用スペーサとなるダミーファイバ心線として同様の光ファイバ心線3本を用い、光ファイバピッチ変換部を有する本発明の光ファイバテープ心線を作製した。即ち、図3の凹部20bに光ファイバ心線(1a〜1d)を4本位置させ、また、凹部20aにダミーファイバ3本(2e〜2g)を加えた光ファイバ心線7本を、凹部に位置させることで光ファイバ心線の整列が行えるため、精密な位置合わせをすることなく光ファイバ心線のセッティングができ、作業時間が短く、作業も簡単に行えるため、作業効率が向上した。
(実施例4)
ピッチ調整用スペーサとなるダミーファイバ心線として、プラスチック光ファイバ(三菱レイヨン社製、外径0.25mm)を用い、被覆材料が硬化した後に、ダミーファイバを取り除くこと以外は実施例3と同様な操作を行ない、図5のような光ファイバピッチ変換部を有する光ファイバテープ心線を作製した。ダミーファイバを物理的に取り除き、光ファイバ心線間に空隙部を設けることにより、光ファイバ心線が断面方向に動きやすくなり、外力で光ファイバ心線に張力がかかった場合でも、光ファイバ心線が被覆材料から剥がれることなく、端部でテープ心線が破壊することがなくなった。
(a)〜(c)本発明の光ファイバテープ心線とその製造方法を説明するための図である。 本発明の光ファイバテープ心線の製造方法の整列工程の一例を示す斜視図である。 本発明の光ファイバテープ心線の製造方法の整列工程の他の一例を示す斜視図である。 本発明の光ファイバテープ心線の一例を示す斜視図である。 (a)〜(c)本発明の光ファイバテープ心線の他の一例を示す斜視図および側面図である。 (a)〜(c)実施例1の光ファイバテープ心線の製造方法を説明する工程図である。 従来の光ファイバテープ心線の製造方法を説明するための模式図である。 (a)〜(b)従来の光ファイバテープ心線の製造方法に用いられる塗布治具を説明するための模式図である。
符号の説明
X 光ファイバピッチ変換部
Y 拡幅部
Z 狭幅部
1a〜1h 光ファイバ心線
2e〜2g スペーサ
3 被覆材料
4 基板
5 光ファイバテープ心線
6e〜6g 空隙部
7 二次元平面
8 駆動モータ
9 モータ軸受け
10 ボールネジ軸
11 可動ユニット
12 側壁
13 一軸制御ロボット
14 粘着テープ
15 心線供給装置
16 心線整列器
17 塗布治具
17a 光ファイバ心線挿入孔
17b 被覆材料溜め
17c 光ファイバ心線搬出孔
18 硬化装置
20a〜20b 凹部
21 成形治具
22 被覆材料充填口

Claims (12)

  1. 長さ方向に平行に整列した複数の光ファイバ心線が被覆材料に被覆されてなり、該長さ方向において光ファイバピッチ変換部を介して光ファイバ心線間に拡幅部と狭幅部とが形成されていることを特徴とする光ファイバテープ心線。
  2. 前記拡幅部の該光ファイバ心線間にスペーサが介在しているか、または、該スペーサが取り除かれた空隙部が存在することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバテープ心線。
  3. 前記スペーサが光ファイバ心線であることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバテープ心線。
  4. 前記被覆材料が複数の光ファイバ心線の片面に被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバテープ心線。
  5. 前記被覆材料がシリコーン系材料からなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の光ファイバテープ心線。
  6. 光ファイバピッチ変換部を介して光ファイバ心線間に拡幅部と狭幅部とを形成するよう、複数の光ファイバ心線を基板上に長さ方向に整列する整列工程と、整列した複数の光ファイバ心線を被覆材料にて被覆を施す被覆工程と、基板から被覆を施された複数の光ファイバ心線を剥離する分離工程を有することを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法。
  7. 前記整列工程において、基板の一面に拡幅部と狭幅部に対応して設けられた凹部に、前記複数の光ファイバ心線を整列させることを特徴とする請求項6に記載の光ファイバテープ心線の製造方法。
  8. 光ファイバピッチ変換部を介して光ファイバ心線間に拡幅部と狭幅部とを形成するよう、複数の光ファイバ心線を基板上に長さ方向に整列するに際して、該拡幅部にスペーサを挿入する整列工程と、整列した複数の光ファイバ心線を被覆材料にて被覆を施す被覆工程と、基板から被覆を施された複数の光ファイバ心線を剥離する分離工程を有することを特徴とする光ファイバテープ心線の製造方法。
  9. 前記整列工程において、基板の一面に拡幅部と狭幅部に対応して設けられた凹部に、前記複数の光ファイバ心線を整列させることを特徴とする請求項8に記載の光ファイバテープ心線の製造方法。
  10. 前記被覆工程と分離工程の間に、スペーサを除去する工程を有することを特徴とする請求項8又は請求項9のいずれかに記載の光ファイバテープ心線の製造方法。
  11. 前記分離工程の後に、スペーサを除去する工程を有することを特徴とする請求項8又は請求項9のいずれかに記載の光ファイバテープ心線の製造方法。
  12. 前記スペーサが光ファイバ心線からなることを特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれかに記載の光ファイバテープ心線の製造方法。
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