JP2006194510A - 吸収式冷凍機用伝熱銅管の製造方法および当該製造方法により得られる吸収式冷凍機用伝熱銅管 - Google Patents

吸収式冷凍機用伝熱銅管の製造方法および当該製造方法により得られる吸収式冷凍機用伝熱銅管 Download PDF

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隆司 近藤
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Abstract

【課題】酸化により変色が生じたり、軟化により機械的強度が低下することがなく、改善された親水性を付与することを可能とする吸収式冷凍機用伝熱銅管の製造方法および当該製造方法により得られ親水性に優れた特性を有する吸収式冷凍機用伝熱銅管を提供する。
【解決手段】加工後の伝熱銅管の外表面に残存する加工油を150mg/m2 以下とし、該伝熱銅管を火炎処理して外表面の温度を80℃以上250℃未満とすることにより伝熱銅管の外表面にCu2 O皮膜を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸収式冷凍機の蒸発器や吸収器に使用される伝熱銅管の製造方法および当該製造方法により製造され表面親水性に優れた特性を有する吸収式冷凍機用伝熱銅管に関する。
吸収冷凍機の蒸発器や吸収器に使用される伝熱管としては、熱伝導性に優れたフィン付き銅管が多用されている。しかし蒸発器や吸収器の伝熱管に散布される液量は比較的少ないため、液体は伝熱管の外表面全体に濡れ広がり難く、実質的には伝熱面の一部しか伝熱に寄与しない。
そのため、単に伝熱面積を増大させるだけでは大きな性能の改善は得られず、高性能化を図るには、散布される液体と伝熱管との濡れ面積を増大させることが重要で、伝熱管外表面の濡れ性(親水性)の向上が要求されており、そのための手法も提案されている(特許文献1参照)。
この手法は、エマルションタイプの加工油を供給しながら伝熱管に加工し、不活性ガス雰囲気下で加熱処理を行って、伝熱管の外表面に親水性を付与することを特徴とするものであるが、伝熱管が銅管の場合には、酸化により変色が生じたり、軟化により機械的強度が低下するという問題点がある。また、加熱炉を使用して加熱処理する場合には、伝熱管を複数本束にして炉に装入すると伝熱管同士が貼り付いて外表面が傷つき易く、1本づつの加熱処理では生産性が劣るという難点もある。
特開2001−234357号公報
本発明は、銅管からなる伝熱管、すなわち伝熱銅管の外表面の親水性を向上させる手法における上記従来の問題を解消するためになされたものであり、その目的は、酸化により変色が生じたり、軟化により機械的強度が低下することがなく、改善された親水性を付与することを可能とする吸収式冷凍機用伝熱銅管の製造方法および当該製造方法により得られ親水性に優れた特性を有する吸収式冷凍機用伝熱銅管を提供することにある。
上記の目的を達成するための請求項1による吸収式冷凍機用伝熱銅管の製造方法は、加工後の伝熱銅管の外表面に残存する加工油を150mg/m2 以下とし、該伝熱銅管を火炎処理して外表面の温度を80℃以上250℃未満とすることにより伝熱銅管の外表面にCu2 O皮膜を形成することを特徴とする。
請求項2による吸収式冷凍機用伝熱銅管は、請求項1により製造され表面親水性に優れた特性を有することを特徴とする。
本発明によれば、酸化により変色が生じたり、軟化により機械的強度が低下することがなく、改善された親水性を付与することを可能とする吸収式冷凍機用伝熱銅管の製造方法および当該製造方法により得られ親水性に優れた特性を有する吸収式冷凍機用伝熱銅管が提供される。
本発明において、銅管は、外表面に加工油を供給しながらフィン加工を行って、伝熱銅管に成形され、ついで、外表面に加工油が残存する伝熱銅管を火炎処理することにより、外表面の油分を十分に除去するとともに、伝熱銅管の外表面にCu2 Oの酸化皮膜を形成する。
酸化皮膜(Cu2 O)の形成により伝熱銅管の外表面に親水性が与えられて濡れ性が向上するため、蒸発器や吸収器の伝熱管として使用された場合、伝熱銅管に滴下された液体は管表面全体に広がり、液体と伝熱銅管との濡れ面積は増大する。このため、伝熱銅管の有効伝熱面積が増加して、吸収式冷凍機の蒸発器や吸収器の高性能化が可能となり、機器の小型化およびコスト低下に寄与することができる。
加工された伝熱銅管の外表面に残存する加工油の量(以下、残油量)は150mg/m2 以下にすることが望ましく、残油量が150mg/m2 を越えると、火炎処理により伝熱銅管の外表面から油分を十分に除去することが難しくなる。
加工油としては、揮発性のもの、水溶性(エマルションタイプ)のもののいずれをも適用することができる。揮発性の加工油を使用する場合には粘度5cSt以下のもの、水溶性のものを使用する場合には油分濃度5%以下のものを適用するのが好ましく、この範囲を外れた性状の加工油を使用すると、残油量の増加、濡れ性の経時的劣化が生じ、本発明の効果が得られない場合がある。
火炎処理は、伝熱銅管の外表面を、例えば、バーナーなどの火炎で加熱することにより行われる。処理時間は外表面の同一個所について数秒間、例えば1〜5秒程度処理するのが好ましい。火炎処理により、伝熱銅管の外表面の温度、すなわち火炎が当たるごく近傍の最高到達温度を80℃以上250℃未満とするのが好ましく、火炎処理によって外表面にCu2 O皮膜が形成される。
外表面の温度が80℃未満ではCu2 O皮膜の形成が十分に行われず良好な親水性が得難く、また、残油量が150mg/m2 に近い場合など比較的多い場合には、外表面からの油分除去が不十分となり易く、親水性の改善効果が達成し難い。250℃以上の温度に加熱されると、伝熱銅管の機械的強度が低下し易くなり使用上不都合が生じる。
火炎処理を行うと、伝熱銅管の外表面に変色が生じる。表面変色を抑制する観点からは、火炎処理による伝熱銅管の外表面の加熱温度を180℃以下とするのが望ましい。
以下、本発明の実施例を比較例と対比して説明する。なお、これらの実施例は、本発明の一実施態様を示すものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
供試材として、リン脱酸銅の平滑管(外径16mm、肉厚0.6mm)および平板(厚さ0.6mm)を準備した。供試材のうち平滑管については、水溶性の加工油を用いて加工し、油分濃度を変えて外表面の残油量が100mg/m2 、150mg/m2 、160mg/m2 のものを作製した。また、平板の外表面には、平滑管と同じ加工油を同量塗布した。
平滑管について、条件を変えて火炎処理を行い、火炎処理後の平滑管(試験材:実施例1〜3、比較例1〜3)を吸収式冷凍機の吸収器に組み込み、吸収伝熱性能を測定した。試験材の管外表面の残油量、火炎処理による管外表面の温度を表1に示し、測定条件を表2に示す。また、測定結果を図1に示す。なお、火災処理による管外表面の温度はフレームが当る位置から約50mm離れた位置で測定した。比較例1の試験材は火炎処理を行わなかったものである。
Figure 2006194510
Figure 2006194510
平板について、前記実施例1〜3、比較例1〜3の平滑管と同じ残油量のものを使用し、これら平滑管と同じ条件で火炎処理した後、火炎処理後の平板(試験材:平滑管に対応して実施例1〜3、比較例1〜3とする)について水接触角を測定した。結果を表3に示す。接触角が小さいほど親水性が強く水が濡れ広がり易く、接触角が大きいほど撥水性が強く水が球状となって弾かれ易い。表3においては、水接触角が50°以下のものを親水性良好とした。
Figure 2006194510
表3に示すように、本発明に従う実施例1〜3は水接触角が小さく良好な親水性をそなえている。また、実施例1〜3は機械的強度も良好であり、火炎処理による外表面温度が180℃以下の実施例1〜2は表面変色も軽微であった。
これに対して、比較例1は火炎処理を行わなかったものであり、比較例2は残油量の多いものであり、比較例3は火炎処理による外表面温度が低いものであり、いずれも水接触角が50°を越えている。
平滑管(試験材:実施例1〜3、比較例1〜3)の吸収伝熱性能については、図1に示すように、本発明に従う実施例1〜3のものは親水性に優れ、吸収剤と試験材との濡れ面積が増大しているため、比較例1〜3のものに比べて熱通過率が大きく伝熱性能が優れているのが認められる。
吸収伝熱性能の測定結果を示す図である。

Claims (2)

  1. 加工後の伝熱銅管の外表面に残存する加工油を150mg/m2 以下とし、該伝熱銅管を火炎処理して外表面の温度を80℃以上250℃未満とすることにより伝熱銅管の外表面にCu2 O皮膜を形成することを特徴とする吸収式冷凍機用伝熱銅管の製造方法。
  2. 請求項1により製造され表面親水性に優れた特性を有する吸収式冷凍機用伝熱銅管。
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