JP2006193841A - 印刷用塗工紙用原紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗液の原紙被覆性が優れる印刷用塗工紙用原紙を提供するものである。
【解決手段】印刷用塗工紙用原紙の表面が砥材で研削処理され、該原紙のJIS B0601:2001に準拠する算術平均粗さRaが2μm以下であることを特徴とする印刷用塗工紙用原紙。また、印刷用塗工紙用原紙の表面が砥材で研削処理され、該原紙のJIS B0601:2001に準拠する粗さ曲線の最大山高さRpが15μm以下であることを特徴とする印刷用塗工紙用原紙。図1は研削装置の概要図。記号は1原紙、13バックアップロール、14研削ロールを示す。
【選択図】 図1

Description

本発明は、印刷用塗工紙用原紙に関し、さらに詳しくは塗液の原紙被覆性が優れる印刷用塗工紙用原紙に関する。
近年、塗工紙の生産量は増加しており、特に印刷用紙のA2、A3、微塗工紙といったグレードの伸びが大きい。
印刷用紙は、パルプを主成分とする原紙に、塗工機により塗工液を塗布して製造されるものである。塗工機は塗工紙の表面平滑性に有利なブレードコーターを用いることが多いが、原紙の表面が粗い場合には、表面の凹の部分への塗工液の落ち込みが増え、凸の部分に塗布される塗布量が局所的に少なくなり、この結果、形成される塗工層による原紙の被覆性悪化に繋がる。塗工層による原紙の被覆性悪化は、ムラのある印刷面感、インキ受理性の悪化、白紙光沢、印刷光沢の低下に繋がる。よって原紙の表面は、平滑であることが好ましい。
一般に、原紙の表面は、複数の鏡面仕上げされた金属ロールで構成されるマシンカレンダで平滑化される。マシンカレンダで処理された原紙は、高い平滑性を有するが、圧縮により原紙が潰されることから、地合ムラ、密度ムラが発生しやすいため印刷面感に悪影響を及ぼすこと、また不透明度や剛度の低下を引き起こすことが知られている。
これらの要求を満たす為、例えば、塗液を塗布する前に原紙表面をソフトカレンダ処理する方法が提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。ソフトカレンダは弾性ロールと金属ロールで構成されるものである。ソフトカレンダ処理では、原紙厚み方向にかかる圧力を少なくして紙の潰れを少なくしつつ平滑性を向上させるため、マシンカレンダ処理と比較して、密度ムラの抑制等の利点を有する。
しかしながら、ソフトカレンダ処理であっても圧縮処理であることにはかわらず、ソフトカレンダで潰された元来凸であった部分は塗液の塗布時に繊維の湿潤膨張による厚み復元が大きく、表面粗さが大きくなる傾向がある。この原紙の表面粗さの戻りにより、やはり表面の凸の部分は局所的に塗工量が少なくなり、原紙の被覆性悪化をもたらす。
特開平6−25992号公報 特開平5−44192号公報 特開平4−361695号公報
従って、本発明の目的は、塗液の原紙被覆性が優れる印刷用塗工紙用原紙を提供するものである。
本発明者が前述の問題点を解決するために鋭意検討した結果、以下の発明を見出した。
すなわち、本発明の印刷用塗工紙用原紙は、パルプを主成分とする印刷用塗工紙用原紙であって、該原紙の表面が砥材で研削処理され、該原紙のJIS B0601:2001に準拠する算術平均粗さRaが2μm以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の印刷用塗工紙用原紙は、パルプを主成分とする印刷用塗工紙用原紙であって、該原紙の表面が砥材で研削処理され、該原紙のB0601:2001に準拠する粗さ曲線の最大山高さRpが15μm以下であることを特徴とするものである。
本発明により、塗液の原紙被覆性が優れる印刷用塗工紙用原紙を提供できる。
以下、本発明の印刷用塗工紙用原紙について詳細に説明する。
本発明は塗液の原紙被覆性が優れる印刷用塗工紙用原紙であるが、上述したとおり、優れた塗液の原紙被覆性を得るために原紙表面を平滑化処理する。
そこで、本発明の印刷用塗工紙用原紙は、原紙表面を砥材で研削処理し、原紙表面のJIS B0601:2001に準拠する算術平均粗さRaを2μm以下とするものである。
また、本発明の印刷用塗工紙用原紙は、原紙表面を砥材で研削処理し、原紙表面のJIS B0601:2001に準拠する粗さ曲線の最大山高さRpを15μm以下とするものである。
まず、印刷用塗工紙用原紙の表面を砥材で研削処理する方法について説明する。研削処理は、砥材の表面と紙ウエブの表面を接触させ、かつ互いに異なる速度で移動させることにより実現することができる。砥材としては、硬度が高く表面が粗面である部材であればいかなる部材を使用しても良いが、例えば、表面上に砥粒を溶射加工などにより付した研削ロール、表面上に砥粒を溶射加工などにより付した研削ベルト、表面上に砥粒を溶射加工などにより付した研削プレートなどを用いることができる。また、表面に機械的に溝を刻むことにより粗面とした研削ロール、あるいは研削プレートなどを用いることも可能である。
例えば、砥材として研削ロールを用いた場合、紙ウエブを走行させ、研削ロールの表面が紙ウエブの走行方向とは逆の方向へ移動するように回転させ、紙ウエブ表面と研削ロールを接触させる方法や、紙ウエブを走行させ、研削ロールの表面が紙ウエブの走行方向と同じ方向でかつ紙ウエブの走行速度とは異なる速度で、好ましくは紙ウエブの走行速度より速い速度で回転させ、紙ウエブ表面と研削ロールを接触させる方法などにより研削処理を行うことが可能である。このように研削ロールを用いた方法の場合、研削ロールと紙ウエブを挟んだ反対側にバッキングロールなどの押さえ部材を用いてニップしても良い。また、紙ウエブに張力を与えて紙ウエブ表面と研削ロール表面が常に接触するような方法を用いることもできる。
また、砥材として研削ベルトを用いた場合、ベルトを回転ベルトとし、紙ウエブを走行させ、研削ベルトの表面が紙ウエブの走行方向とは逆の方向へ移動するように回転させ、紙ウエブ表面と研削ベルトを接触させる方法や、紙ウエブを走行させ、研削ベルトの表面が紙ウエブの走行方向と同じ方向でかつ紙ウエブの走行速度とは異なる速度で、好ましくは紙ウエブの走行速度より速い速度で回転させる方法などにより研削処理を行うことが可能である。このように研削ベルトを用いた方法の場合、研削ベルトと紙ウエブを挟んだ反対側にバッキングロールなどの押さえ部材を用いてニップしても良い。また、紙ウエブに張力を与えて紙ウエブ表面と研削ロール表面が常に接触するような方法を用いることもできる。
また、砥材として研削プレートを用いた場合、紙ウエブを走行させ研削プレート表面を静止状態で支持体表面と接触させる方法などにより研削処理を行うことが可能である。このように研削プレートを用いた方法の場合、研削プレートと紙ウエブを挟んだ反対側にバッキングロールなどの押さえ部材を用いても良い。
基体表面に砥粒を付して砥材として用いる場合、基体の材質は限定されないが、硬い表面であるほうが良く、金属が好ましく用いられる。また、砥粒の材質も限定されないが、砥材に付着した研削ダストを取り除くことが容易となる、酸化アルミニウム、酸化アルミニウム混合物が好ましく用いられる。また、基体表面に機械的に溝を付して砥材として用いる場合は、基体の材質は限定されないが、硬い表面であるほうが良く、金属が好ましく用いられる。
研削処理で発生する研削ダストは砥材の表面から常に除去され、紙ウエブの表面に接触する際には砥材の表面は常に清浄な状態に保たれていることが望ましい。砥材の表面から研削ダストを取り除く方法は限定されずいかなる方法も用いることができる。例えば、砥材表面にエアーを吹きつけ、砥材表面から遊離した研削ダストを吸引除去する方法などを用いることができる。
研削処理後の紙ウエブの表面粗さは、砥材の表面粗さ、紙ウエブ表面が砥材表面から受ける圧力、砥材表面と紙ウエブ表面の速度差などの条件に依存し、研削処理した紙ウエブの表面粗さが所望の粗さとなるように、好ましく条件を設定すればよい。具体的には、砥材の表面粗さとしては特に制限はないが、所望の紙ウエブの表面粗さとなるように選定することがさらに好ましい。紙ウエブ表面が砥材表面から受ける表面圧力としては特に制限はないが、1〜50kPaが望ましく、1〜20kPaがさらに望ましい。研削ロールおよび研削ベルトの速度としては特に制限はないが、順転および逆転の両方の場合においても、紙ウエブの走行速度に対して、100m/分以上の速度差がつくようにして研削処理することが望ましく、200m/分以上の速度差がつくようにして研削処理することがさらに望ましい。
研削処理は、抄紙機におけるドライヤパートの後段や、抄造後に巻き取り形態となっている紙ウエブを再度巻き直すリワインダ装置など、紙ウエブが実質的に乾燥状態としてある場所であればいかなる場所において、実施することが可能である。これらの研削処理は、用途に応じて1回ないしは複数回行って良い。これらの研削処理は、片面だけに限らず、両面も同様に研削処理することもでき、特表2002−500292号公報に示される方法を用いて研削処理を行うこともできる。
続いて、上述の研削処理により、原紙の表面粗さを調節することの利点について説明する。
研削処理は、紙ウエブの繊維の潰れ度合いを大きく変化させることなく、紙ウエブの表面粗さを調節することが可能である。カレンダ処理によって表面粗さを調節する方法と比較して、繊維の潰れ度合いを少なくしたまま所望の表面粗さとすることができるため、水性塗液の塗布時など、紙ウエブ中に水分が供給されたときの、紙ウエブの表面の”湿潤戻り”による表面粗さの変動を抑制することが可能である。また、過度に押し圧をかける必要がないために、密度が低く、腰のある紙ウエブとすることができる。
カレンダ処理では、紙ウエブの表面粗さと、紙ウエブの密度を独立に調節することは困難であり、紙ウエブ抄造時に、パルプスラリーのパルプの選定、薬品配合の選定、叩解度、ろ水度など、物理的、化学的に調節する必要がある。また、プレスパートでの加圧条件といった操業条件など適切な条件を選定しなければならない。研削処理の場合には、表面粗さ調節のための前記様々な操業条件を気にかける必要がなくなるため、例えば、表面粗さを除いた、機械的強度、透気度といった条件を満たすようなパルプスラリーの設計をすれば良い。
本発明において、算術平均粗さRaおよび粗さ曲線の最大山高さRpは、具体的には、小坂研究所(株)製表面粗さ測定器SE−3500を用い、サンプルの抄紙方向を測定方向とし、カットオフ値0.8mm、評価長さ40mm、サンプリング数1000点の条件でRa、Rpを求め、サンプルの幅方向に1mm間隔で10線測定を行い、得られたRa、Rpの平均値をRa、Rpの代表値とした。
原紙表面の粗さは、セルロース繊維の太さや長さに起因する比較的小さな周期の粗さや、地合に起因する比較的大きな粗さ、乾燥収縮に起因するうねりなど複数の要因により形成されるが、地合に起因する表面の粗さは、カットオフ値0.8mmで除くことが出来、また、評価長さを40mmとすることでサンプルのいずれの場所で測定しても比較できるようにしている。例えば、大きなうねりの凹の部分と凸の部分で測定した場合は、セルロース繊維の太さや長さに起因する比較的小さな周期の粗さが異なる場合もあるが、評価長さが40mmであれば、紙表面に現れる最大のうねりでも2周期以上評価長さの中に入るため、測定場所に依らず測定値を比較することが出来る。
また、上述したように、原紙表面の粗さは複数の要因により形成されるため、原紙幅方向の測定位置により測定値が振れる可能性があることから、紙の幅方向で複数回RaおよびRpの測定を行い、その平均値をRaおよびRpの代表値とすることで測定値を比較することが出来る。
本発明の印刷用塗工紙用原紙はJIS B0601:2001に準拠する算術平均粗さRaが2μm以下であるが、算術平均粗さRaが2μmを上回ると、塗布量が固形分量で10g/m2以下である軽塗工印刷用紙での原紙被覆性が低下するため、用途が限定されてしまうため好ましくない。
本発明の印刷用塗工紙用原紙はJIS B0601:2001に準拠する粗さ曲線の最大山高さRpが15μm以下であるが、粗さ曲線の最大山高さRpが15μmを上回ると、塗布量が固形分量で10g/m2以下である軽塗工印刷用紙での原紙被覆性が低下するため、用途が限定されてしまうため好ましくない。
また、JIS B0601:2001に準拠する算術平均粗さRaが2μmを上回ってもJIS B0601:2001に準拠する粗さ曲線の最大山高さRpが15μm以下であれば、塗布量が局所的に少なくなる表面の凸が小さいため原紙被覆性は良好である。
本発明で用いられる原紙は、特に限定されるものではなく、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP,PGW,RMP,TMP,CTMP,CMP,CGP等を含む機械パルプ、DIP等の古紙パルプを含み、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン等の各種填料、サイズ剤、定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤等の各種添加剤を含み、酸性または中性もしくはアルカリ性で抄造される。
この原紙を抄造する抄紙機は、円網、長網、ツインワイヤー等の各種フォーマーおよびそれらの各種フォーマーを組み合わせ、抄き合わせを行う抄紙機等である。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。
以下の実施例および比較例において、以下のような配合で調整し、坪量70g/m2の原紙を抄造した。
<配合>
LBKP(濾水度440mlcsf) 70質量部
NBKP(濾水度490mlcsf) 30質量部
<内添薬品>
軽質炭酸カルシウム(原紙中灰分で表示) 6質量部
市販カチオン化澱粉 1.0質量部
市販カチオン系ポリアクリルアミド歩留り向上剤 0.03質量部
前記抄造した原紙の厚みは115μmであり、JIS B0601:2001に準拠する算術平均粗さRaは4.3μm、JIS B0601:2001に準拠する粗さ曲線の最大山高さRpは36μmであった。
図1に示す研削装置を用いて、原紙1の表面を処理した。アンリーラ11から展開された原紙1はリーラ12により巻き取られる。アンリーラ11とリーラ12の間において、原紙1は、ショアーD硬度が70度であるバックアップロール13と、材質がスチールであるロールにJIS B0601:2001に準拠する算術平均粗さRaが5μmとなるよう表面に溶射加工した研削ロール14で挟まれる。バックアップロール13と研削ロール4は図示しないロールギャップ調節装置によりロールギャップが調節可能である。
原紙1の走行速度を200m/分とし、バックアップロール13の回転速度を200m/分とし、研削ロール14の回転速度を原紙1の走行方向とは逆方向に500m/分とし、バックアップロール13と研削ロール14のロールギャップを96μmに設定して、印刷用塗工紙用原紙を得た。
実施例1と同様の研削装置を用い、原紙1の走行速度を200m/分とし、バックアップロール13の回転速度を200m/分とし、研削ロール14の回転速度を原紙1の走行方向とは逆方向に500m/分とし、バックアップロール13と研削ロール14のロールギャップを100μmに設定して、印刷用塗工紙用原紙を得た。
実施例1と同様の研削装置を用い、原紙1の走行速度を200m/分とし、バックアップロール13の回転速度を200m/分とし、研削ロール14の回転速度を原紙1の走行方向とは逆方向に500m/分とし、バックアップロール13と研削ロール14のロールギャップを104μmに設定して、印刷用塗工紙用原紙を得た。
実施例1と同様の研削装置を用い、研削ロール14として、JIS B0601:2001に準拠する算術平均粗さRaが7μmとなるよう表面に溶射加工したロールを用いて、原紙の表面を処理した。原紙1の走行速度を200m/分とし、バックアップロール13の回転速度を200m/分とし、研削ロール14の回転速度を原紙1の走行方向とは逆方向に500m/分とし、バックアップロール13と研削ロール14のロールギャップを100μmに設定して、印刷用塗工紙用原紙を得た。
(比較例1)
実施例1と同様の研削装置を用い、原紙1の走行速度を200m/分とし、バックアップロール13の回転速度を200m/分とし、研削ロール14の回転速度を原紙1の走行方向とは逆方向に400m/分とし、バックアップロール13と研削ロール14のロールギャップを104μmに設定して、印刷用塗工紙用原紙を得た。
(比較例2)
実施例1と同様の研削装置を用い、研削ロール14として、JIS B0601:2001に準拠する算術平均粗さRaが7μmとなるよう表面に溶射加工したロールを用いて、原紙の表面を処理した。原紙1の走行速度を200m/分とし、バックアップロール13の回転速度を200m/分とし、研削ロール14の回転速度を原紙1の走行方向とは逆方向に500m/分とし、バックアップロール13と研削ロール14のロールギャップを108に設定して、印刷用塗工紙用原紙を得た。
(比較例3)
図2に示すソフトカレンダ装置を用いて、原紙1の表面を処理した。アンリーラ21から展開された原紙はリーラ22により巻き取られる。アンリーラ21とリーラ22の間において、原紙は、金属ロール23と、ショアーD硬度が70度である弾性ロール24でニップされる。
原紙1の走行速度を200m/分とし、線圧を220kN/mとして、印刷用塗工紙用原紙を得た。
上記実施例1〜4および比較例1〜3によって作製した印刷用塗工紙用原紙について、下記の評価項目により評価し、その結果を表1に示す。
[RaおよびRpの測定方法]
本明細書中に記載した方法で測定した。具体的には、小坂研究所(株)製表面粗さ測定器SE−3500を用い、サンプルの抄紙方向を測定方向とし、カットオフ値0.8mm、評価長さ40mm、サンプリング数1000点の条件でRa、Rpを求め、サンプルの幅方向に1mm間隔で10線測定を行い、得られたRa、Rpの平均値をRa、Rpの代表値とした。
[原紙被覆性]
上記のようにして製造した印刷用塗工紙用原紙に対して、市販カオリンクレイ70質量部、市販重質炭酸カルシウム30質量部、および市販ポリアクリル酸系分散剤0.1質量部からなるスラリーにスチレンブタジエン系共重合ラテックスバインダー10質量部、市販燐酸エステル化澱粉3質量部、および市販ポリアミドポリ尿素系樹脂耐水化剤1質量部を配合し、これを水酸化ナトリウムを用いてpH9.7とし、固形分濃度60質量%に調製した塗工液を、ブレードコーターを用いて塗工速度1000m/分で、固形分量で片面15g/m2、塗工紙の水分値が6.0%になるように塗工し、乾燥した。得られた塗工紙を、ロール表面温度60℃、線圧200kN/m、速度400m/分の条件でスーパーカレンダー処理し、印刷用塗工紙Aを製造した。
また、上記のようにして製造した印刷用塗工紙用原紙に対して、市販カオリンクレイ70質量部、市販重質炭酸カルシウム30質量部、および市販ポリアクリル酸系分散剤0.1質量部からなるスラリーにスチレンブタジエン系共重合ラテックスバインダー10質量部、市販燐酸エステル化澱粉3質量部、および市販ポリアミドポリ尿素系樹脂耐水化剤1質量部を配合し、これを水酸化ナトリウムを用いてpH9.7とし、固形分濃度60質量%に調製した塗工液を、ブレードコーターを用いて塗工速度1000m/分で、固形分量で片面8g/m2、塗工紙の水分値が6.0%になるように塗工し、乾燥した。得られた塗工紙を、ロール表面温度60℃、線圧200kN/m、速度400m/分の条件でスーパーカレンダー処理し、印刷用塗工紙Bを製造した。
前記得られた印刷用塗工紙Aおよび印刷用塗工紙Bを、水:エチルアルコール:塩化アンモニウム=50:50:5(質量比)の水溶液に1時間浸した後、オーブンで150℃で3時間加熱した。褐色に焼けた原紙上の顔料の分布状態を観察し、塗工層の原紙被覆性を1〜5点の範囲で目視評価を行った。5点は、原紙が塗工層によって均一に非常に良く被覆されている状態を示す。1点は、原紙が被覆されていない部分が多く見られる状態を示す。ただし本発明においては、4点以上を発明の対象とした。
Figure 2006193841
評価;表1の結果から、算術平均粗さRaが2μm以下である実施例1と実施例2は印刷用塗工紙Aおよび印刷用塗工紙Bとも原紙被覆性に優れ、算術平均粗さRaがより小さい実施例1は塗工量の少ない印刷用塗工紙Bでも非常に優れている。算術平均粗さRaが2μm以上ではあるが、粗さ曲線の最大山高さRpが15μm以下である実施例3は算術平均粗さRaが2μm以上であるにも拘わらず原紙被覆性が優れていた。原紙の研削条件を変更し実施例1と同程度の粗さとした実施例4も原紙被覆性が優れていた。一方、算術平均粗さRaが2μm以上、かつ粗さ曲線の最大山高さRpが15μm以上の比較例1および比較例2は原紙被覆性が悪いものであった。また、ソフトカレンダ処理により算術平均粗さRaを2μm以下、かつ粗さ曲線の最大山高さRpを15μm以下とした比較例3は印刷用塗工紙Aの原紙被覆性は優れているものの塗工量の少ない印刷用塗工紙Bでは原紙被覆性が悪いものであった。
印刷用紙の原紙として適用出来るものである。
本発明に係る研削装置。 本発明の比較例に係るソフトカレンダ装置。
符号の説明
1 原紙
11、21 アンリーラ
12、22 リーラ
13 バックアップロール
14 研削ロール
23 金属ロール
24 弾性ロール

Claims (2)

  1. パルプを主成分とする印刷用塗工紙用原紙であって、該原紙の表面が砥材で研削処理され、該原紙のJIS B0601:2001に準拠する算術平均粗さRaが2μm以下であることを特徴とする印刷用塗工紙用原紙。
  2. パルプを主成分とする印刷用塗工紙用原紙であって、該原紙の表面が砥材で研削処理され、該原紙のJIS B0601:2001に準拠する粗さ曲線の最大山高さRpが15μm以下であることを特徴とする印刷用塗工紙用原紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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