JP5254809B2 - 基材処理方法 - Google Patents

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Description

本出願は、参照により本出願に含まれる2006年2月23日付で仮出願された米国出願番号第60/776114号に基づき、米国特許法第119条(e)のもと優先権を有する。
本発明は、高分子薄膜形成組成物を用いて基材を処理する方法に関する。特に、本発明は、高分子薄膜形成用塗料を基材に塗布する方法と、高分子塗料が乾く前に高分子塗料を加熱面に接触させる方法とからなる紙または板紙の製造方法に関する。得られた高分子層は、滑らかな表面を備え、その表面のすぐ下に空隙(例えば気泡など)を有する。ある実施形態においては、高分子塗料に架橋性ヒドロゲルを含有させ、この高分子塗料を塗布した基材表面にさらに架橋溶液を塗布することにより、少なくとも一部が架橋した高分子塗膜を形成して加熱面へ接触させている。また、本発明は加工した基材製品に関する。
紙は、基本的に連続的な製造方法により製造され、セルロース系繊維の希釈水性スラリーを抄紙機のウエットエンドに流入させ、長さの一定でない乾燥して固化したウェブを抄紙機のドライエンドより連続して排出させる。抄紙機のウエットエンドには、一つ以上のヘッドボックス、排水部、および圧縮部が備えられている。最新式の抄紙機のドライエンドには、熱封止用のフード構造の下で蛇行するウェブに沿って、蒸気で加熱された複数の回転シェルシリンダーが配設されている。これらの抄紙機の各部には、多数の構造が挙げられるが、それらの中で商業的に最も重要なものとしては長網抄紙機が挙げられる。長網抄紙機では、ヘッドボックスにおいて、非常に細かい目の移動スクリーン上に広範囲にスラリーが噴射される。
スクリーンは、複数の支持ロールまたはフォイルにより運ばれる無限ベルトのように構成され運転される。周回するスクリーン経路のうちの台部分に沿ってスクリーンが移動する間に、スラリーと接触している側から反対側までの間の圧力差により、スクリーンを通してスラリーから水分が引き抜かれる。スラリーの希釈水が引き抜かれるにつれ、スラリー中の繊維状構成物がスクリーン表面に堆積し、湿っているが十分に強化されたマットとなる。周回するスクリーンの台の終端に到達する頃には、マットは堆積してスクリーンと第一プレスロールとの間の短距離を運ぶのに十分な大きさおよび引張強度になっている。第一プレスロールにおいて、マットは第一プレスニップに引き込まれ、そこでマット中に残留している水分の大半がロールニップの圧搾により除去される。さらに、追加で一つ以上のプレスニップが続くこともある。
圧縮部より後、マットの連続体はいわゆるウェブとなり、抄紙機の乾燥部に送られて残りの水分が熱力学的に除去される。
一般に、製紙において最も重要な繊維は針葉樹および広葉樹の木種より得られるものであるが、わらやバガスから得られる繊維も特定の場合に用いられている。従来技術でよく知られている化学的な離解および機械的な離解方法は、自然の状態の繊維から製紙用の繊維を分けるために行われる。化学的な離解方法および方法から得た製紙用繊維は一般に化学パルプといわれ、これに対し、機械的な離解方法および方法から得た製紙用繊維は砕木パルプまたは機械パルプといわれる。半化学的方法、熱化学的方法、または熱機械的な方法などの複合離解方法もある。どの木種でも化学的または機械的な方法のどちらかにより離解可能であるが、一部の木種および離解方法は、他のものよりも経済的または機能的組み合わせに優れている。
化学パルプと機械パルプとの重大な差は、機械パルプは離解段階から抄紙機へ直接送ることができることである。一方、化学パルプにおいては、化学的に蒸解後、最低でも機械的に離解し、洗浄してスクリーニングしなければならない。通常、スクリーニング後には、抄紙機に送る前に化学パルプを機械的にリファイニングする。機械パルプの平均繊維長は概して化学パルプよりも短いが、繊維長は繊維の原料である木材の種類に非常に左右され、針葉樹繊維は通常、広葉樹繊維の約3倍の長さとなる。
特定の紙の基本的性質の大部分は、使用した原料の種類や、抄紙機およびウェブ形成方法におけるこれらの原料を処理する方法により決まる。巻き取り紙形成機構における重要な運転要素は、ヘッドボックスとスクリーンである。
印刷や包装に用いられるコート紙または板紙には、一般に、一定の強度および剛性だけでなく、強い光沢があること、非常に平滑であること、および優れた印刷適性を有することが求められる。
コート紙または板紙の剛性が高ければ、高速印刷機または高速包装機にそれらを円滑に通すことができ、紙詰まりが少ない。さらに剛性の高い紙は、ハードカバーの本と同様な硬度感や重量感があるため、本、雑誌、およびカタログに用いるのに好都合である。包装用には、梱包時およびその後の取り扱いにおいて板紙製品の構造全体を維持するために高い剛性が求められる。
剛性は坪量および紙の密度と密接な関係がある。一般的な傾向として、坪量の増加に伴い剛性は増加し、紙密度の増加に伴い剛性は減少する。坪量を増加することにより剛性およびその他の性質を向上できるが、これにより製品により多くの繊維が用いられるため、コストと重量の増加につながる。このため、高い剛性を有しながらも坪量が抑えられたコート紙や板紙が望まれている。坪量が抑えられた紙は、原料(繊維)の使用量が少ないためより経済的である。また、紙の坪量が低いため、重量で決まる輸送費が低減される。
高い剛性の他に、印刷されるコート紙または板紙には、強い光沢と滑らかさが求められることが多い。このような品質特性を有するコート紙または板紙においては、使用に適した印刷面を得るために、通常、密度をある程度増加させている。大抵はカレンダー加工によって平滑度を与えているが、カレンダー加工は紙の厚さを減少させるため、それに対応して剛性が低下する。カレンダー加工では厚さが著しく減少して密度が増加するので、紙の剛性が低下する。業界において許容可能な平滑度の塗工面を作製するのに十分な表面粗度を得るため、従来の塗工板紙用の原紙においてはカレンダー加工によって密度を非常に高くしている。湿式積層処理を含むこれらのカレンダー加工により、密度が20〜25%程度増加することがある。
このように、光沢と剛性との関係および平滑度と剛性との関係は通常、単位面積当たりの繊維量において互いに反比例している。包装用の紙は厚さに基づいて販売されるため、厚さが減少する(板紙の密度が増加する)製造方法は売値を低下させる。厚さの減少を抑えた方法とすれば材料費を節約できる。厚さは「ポイント」で測定され、1ポイント=0.001インチである。例えば、従来の方法で10ポイントの板紙を作るには、カレンダー加工前の厚さが12ポイントより大きい板紙を使用しなければならない。そこで、最初の基材とほぼ同じ厚さの板紙が作製できることが望まれている。
湿度勾配カレンダー加工、加熱カレンダー加工、ソフトカレンダー加工、およびベルトカレンダー加工を含むカレンダー方法の改良により、任意の厚さにおいて剛性がわずかに向上したものの、厚さ、剛性、平滑度、および印刷特性間における根本的な比率は変わっていない。
印刷用のカレンダー加工を行わずにコート紙または板紙の剛性を向上させるため、種々の提案がなされてきた。例えば、ある提案では、原料に針葉樹を多量に含有させ、そこに特殊加工繊維や高度分岐高分子を添加したり、デンプンまたはガラス転移温度(通常「Tg」で表される)の高い共重合体ラテックスを多量に塗料成分に含有させている。
しかしながら、剛性を改善するためのこれらの方法は、紙の剛性の向上には有用であるが、得られるコート紙の平滑度、光沢、および/または印刷適性が低下する可能性があるという潜在的な欠点がある。
上述の理由より、密度を増加させずに十分な紙の平滑度を得ることは非常に困難であった。紙および板紙における密度/平滑度の関係を変えるためには、他の方法を用いることができる。所定の平滑度を得るのに必要なカレンダー加工において、紙密度はその加方法度に通常影響を受けるが、この紙密度の著しい増加をさせずに紙の表面特性を向上させる方法として、紙の塗工が一般的である。好ましくは、ある程度の外観および印刷特性を得るために、最終的な塗工面が均一であると良い。
したがって、紙の元の密度を保ったまま、もしくは密度の増加を最小限に抑えながら所望の性質を有する紙または板紙製品を提供することが望ましい。さらに、従来の平滑化の方法では平滑度の向上に伴い密度が増加するが、密度を増加させずに平滑度を向上させて紙または板紙を提供することが望ましい。非常に平滑な表面が得られるキャストコーティング法もあるが、一般的にこの方法では多くの抄紙機よりも製造速度が遅くなる。
本発明の一実施形態によると、製品は塗膜を有する基材を備えており、塗膜は水溶性高分子および離型剤を含有しており、塗膜内には空隙が形成されている。
本発明の他の実施形態によると、製品は塗膜を有する基材を備えており、塗膜は水溶性高分子を含有し、エラストマー材料を基本的に含有していない。また、塗膜内には空隙が形成されている。
本発明の他の実施形態によると、製品は塗膜を有する基材を備えており、塗膜の表面は約300未満のシェフィールド平滑度を有する。また、塗膜表面の下には空隙が形成されている。
本発明の他の実施形態によると、製品は塗膜を有する基材を備えており、塗膜は水溶性高分子および離型剤を含有し、エラストマー材料を基本的に含有していない。また、塗膜の表面は約300未満のシェフィールド平滑度を有し、塗膜表面の下には空隙が形成されている。
本発明の他の実施形態によると、基材を処理する方法において、水溶性高分子溶液の湿潤膜を基材に塗布し、水溶性高分子溶液を加熱面に接触させることにより、水溶性高分子溶液を沸騰させ、少なくともその一部を乾燥させて固定する。
本発明の他の実施形態によると、基材を処理する方法において、水溶性高分子溶液の湿潤膜を基材に塗布し、水溶性高分子溶液を加熱面に接触させることにより、水溶性高分子溶液を沸騰させ、水溶性高分子溶液中に残る空隙を形成させて、水溶性高分子溶液の少なくとも一部を乾燥させて固定する。
本発明の他の実施形態によると、基材を処理する方法において、水溶性高分子溶液の塗料を湿潤膜として基材に塗布する。塗料は水溶性高分子および離型剤を含有している。そして、約150℃を超える温度の加熱面に膜を約3秒未満接触させることにより、水溶性高分子溶液を沸騰させて膜中に空隙を形成させ、膜の少なくとも一部を乾燥させて固定する。
本発明の他の実施形態によると、基材を処理する方法において、水溶性高分子溶液の塗料を湿潤膜として基材に塗布する。塗料は水溶性高分子を含有し、エラストマー材料を基本的に含有しない。そして、約150℃を超える温度の加熱面に膜を約3秒未満接触させることにより、水溶性高分子溶液を沸騰させて膜中に空隙を形成させ、膜の少なくとも一部を乾燥させて固定する。
本発明の他の実施形態によると、基材を処理する方法において、水溶性高分子溶液の塗料を湿潤膜として基材に塗布する。塗料は水溶性高分子を含有し、エラストマー材料を基本的に含有しない。そして、約150℃を超える温度の加熱面に膜を約3秒未満接触させることにより、水溶性高分子溶液を沸騰させて膜中に空隙を形成させ、膜の少なくとも一部を乾燥させて固定する。乾燥後の塗料の表面は約300未満のシェフィールド平滑度を有する。
本発明の他の実施形態によると、基材を処理する方法において、水溶性高分子溶液の塗料を湿潤膜として基材に塗布する。塗料は水溶性高分子および離型剤を含有し、エラストマー材料を基本的に含有しない。そして、約150℃を超える温度の加熱面に膜を約3秒未満接触させることにより、水溶性高分子溶液を沸騰させて膜中に空隙を形成させ、膜の少なくとも一部を乾燥させて固定する。乾燥後の塗料の表面は約300未満のシェフィールド平滑度を有する。
本発明の他の実施形態によると、セルロース系基材を処理する方法において、水溶性高分子溶液の湿潤膜を基材に塗布する。水溶性高分子溶液は水溶性高分子を乾燥重量で少なくとも約60%含有し、離型剤を乾燥重量で10%以下含有している。そして、約150℃を超える温度の加熱面に水溶性高分子溶液を約3秒未満接触させることにより、水溶性高分子溶液を沸騰させて水溶性高分子溶液中に空隙を形成させ、水溶性高分子溶液の少なくとも一部を乾燥させて固定する。
本発明の好ましい実施形態においては、説明を明快にするため特定の用語を用いて説明を行う。そのような用語には、記載した実施形態だけでなく、同様な結果を得るという目的において同様な方法で用いられる全ての技術的に相当するものも含まれる。どの文献の引用も、本発明に対する従来技術として解釈されるものではない。特に明記していない限り、または文脈で他のものを示唆していない限り、重さ、パーセント、および比率の全ては重量によるものである。
本発明は、高分子薄膜形成用塗料を用いて基材の処理を行う方法に関する。特に、本発明は、高分子塗料を基材に塗布する方法と、高分子塗料が乾く前に高分子塗料を加熱面に接触させる方法とからなる紙または板紙の製造方法に関する。高分子塗料中の水分を沸騰させることにより塗膜の表面下に空隙を形成させるが、膜表面は平滑である。本発明のある実施形態に基づいて作製した紙または板紙では、原紙の密度の著しい増加をさせることなく、表面平滑度が望ましい程度となる。実施形態では、高分子塗料に架橋性材料を含有させ、その高分子塗料を表面に塗布した基材上にさらに架橋溶液を塗布することによって、少なくとも一部が架橋された高分子薄膜形成組成物を形成してもよい。そのような場合、通常、塗料を最初にウェブに塗布し、次に架橋溶液を塗布してから加工したウェブを加熱面に接触させる。架橋結合の弱い高分子の場合は、その高分子を塗料中の架橋溶液として使用することも可能である。
本発明による高分子薄膜形成塗料を用いて基材を処理することの利点は、紙の密度の著しい増加や紙の厚さの減少をさせずに、平滑度を向上できることである。従来のコート紙と同等の印刷特性を有する紙を製造をする際に、従来技術で用いられるセルロース巻き取り紙の強いカレンダー加工が必要なくなる。さらに、セルロース巻き取り紙を平滑にする場合でも非常に低圧で行うことができ、剛性を高めた紙に同様な印刷特性が与えられる。本発明のある実施形態によると、厚さの減少が約7%以下で、通常約2%〜5%の減少となるようにセルロース巻き取り紙を平滑にする。それに対して、従来のコート紙は通常塗布前に非常に高圧においてカレンダー加工され、密度が約20〜25%増加している。本発明の一態様によれば、高分子薄膜を塗布する前に、パーカプリントサーフ(Parker Print Surf;PPS)平滑度で約2〜6μmになるようにセルロース巻き取り紙をカレンダー加工してもよい。また、パーカプリントサーフ値がさらに高い基材を用いてもよい。例えば、パーカプリントサーフ平滑度が約9μmの基材を用いても良い。パーカプリントサーフ平滑度はTAPPI規格T555 om−99により定められるる。
図1は、本発明のある実施形態を実施するのに有用な装置10を示している。基材12上に高分子塗膜16の層を形成するため、基材12は架橋性高分子塗料14をその一表面に塗布される。高分子塗料が乾く前に高分子塗膜16の層に任意の架橋溶液18を塗布することにより、基材12上に架橋高分子塗膜20を形成してもよい。高分子塗膜20は通常少なくとも一部が架橋されている。高分子塗膜がまだ乾いていないうちに高温の研磨されたドラム22の表面に対してプレスロール24でウェブ12を押し当てて、ドラム22に接触させる。ドラム表面からの熱によって湿潤高分子塗膜を沸騰させることにより、塗膜の表面下の高分子中に空隙を形成させる。架橋溶液により高分子塗膜を架橋して、本質的に連続した層または薄膜状の半固体の液状にする。通常、得られた薄膜は原紙よりも高強度を示す。高分子処理した紙を完全には乾燥させないで第二ヒーター26へ送ってもよい。処理紙の性質に悪影響を与えずに乾燥させることが出来れば、どの種類の第二ヒーター装置でも利用できる。処理紙は、高分子薄膜処理基材28として第二ヒーター26から排出され、平滑度が向上している。任意で、さらに塗布方法30(および塗布や光沢カレンダー加工等の他の方法)を用いてコート製品32を作製してもよい。
図1に示すように、高温の研磨されたドラム22の大部分をウェブが覆う。覆う量は、ウェブ速度、高分子薄膜形成組成物20の含水量、ドラム温度、および他の方法要素といった運転条件に左右される。高温の研磨されたドラム22との接触が短時間でも十分となるように設定することもできる。また、ウェブ状の基材を用いているが、シート状にして用いてもよい。
架橋性高分子塗料および任意の架橋溶液の塗布には、浸漬被覆、ロッドコーティング、ドクターブレードコーティング、グラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、定量サイズプレス、スムースロールコーティング、押し出しコーティング、カーテンコーティング、およびスプレーコーティング等のような、どの技術を用いてもよい。架橋性高分子塗料および架橋溶液の塗布は同じ塗布技術で行ってもよく、また、それぞれを異なる塗布方法により塗布してもよい。
本発明による一実施形態は、ポリビニルアルコールとホウ砂との反応により起こる凝固またはゲル化に基づいている。このような反応系において、ポリビニルアルコール(PVOH)は架橋性高分子の一例であり、ホウ砂溶液はそれに対応する架橋剤の一例である。PVOH溶液14を塗布すると約25%が固化し、乾燥時の被覆率は約5g/mとなり、架橋溶液16をある割合で塗布すると、溶液が固化して乾燥時のホウ砂被覆率は少なくとも約0.1g/mとなる。次に、プレスロール24で高温の研磨したドラム表面にウェブ12を押し当てることにより、この湿潤架橋高分子薄膜20をドラム22に接触させる。塗料が乾燥してドラム表面から離れるように、ドラム表面の温度は少なくとも約150℃、または、ある実施形態によると、少なくとも約190℃とする。高分子薄膜をドラムに接触させる時間は約3.0秒以下の範囲、特に約0.5〜2.0秒の間とすればよい。この時間は高分子薄膜を固定し固化するのには十分であり、ドラム表面を反映して高分子薄膜の表面は平滑な仕上がりとなる。高分子薄膜の固定化は、少なくとも部分的に薄膜を乾燥させて行われる。ドラムから離れるときに塗料が完全に乾燥している必要はなく、その場合は、さらに乾燥26が必要となる。さらに方法を進めていき、ウェブを巻き上げる前に、例えば従来の塗料などで、ウェブにさらに塗膜の層を重ねてもよい。なお、高分子塗料は、単層、または二層以上に塗布することが出来る。限られた試験では、高温ドラムの周囲に余分にウェブを巻きつけなくても、加熱したドラムに瞬間的に接触させるだけで高分子薄膜を固定化または固化させることができるとわかり、プレスロール24でウェブ12を高温ドラム22に対して押し当てるため達成されると考えられる。しかしながら、高温ドラムにウェブを数回巻きつけたり、高温ドラムに接触させるためにウェブを押し当てやすいように任意のフェルト23を用いてもよい。高温ドラムに接触させるため、ウェブを押し当てやすいようにフェルト23を用いる場合は、プレスロール24と加熱したドラム22との間でフェルト23を用いる。
高分子薄膜が高温ドラムに接触すると、高分子薄膜中が沸騰し、空隙または気泡が膜中に生成する。沸騰が起こるようにニップ条件を調節するとよい。弾性プレスロール、9インチ幅のウェブを用い、ニップ荷重を線形インチ当たり約2〜15ポンドの間に設定すると、良好な試験結果が得られた。高分子薄膜中が沸騰するかどうかはプレスロールの硬度、高温ドラムの直径、およびプレスロールの直径に依存するので、各条件を調節する必要がある。
本発明のある実施形態において有用な架橋性高分子の具体例として、架橋性ヒドロゲルがある。以下の架橋性ヒドロゲルは特に効果的であり、デンプン、ワキシートウモロコシ、タンパク質、ポリビニルアルコール、カゼイン、ゼラチン、大豆プロテイン、およびアルギン酸塩がある。これらのうち1つ以上の高分子を用いることが出来る。通常、架橋性高分子は液体の状態で用い、一般的に水溶液として用いる。溶液中の高分子の濃度はとくに限定されないが、当業者により容易に設定される。例えば、デンプンが約20%の溶液の場合、以下のように用いることができる。この架橋性高分子を用いることにより、表面被覆率(無水ベースで)を約3〜約15g/m、特に約4〜約8g/mとすることができる。本発明の特定の実施形態によると、架橋性高分子を、その材料の乾燥重量で約60〜約100%の範囲で用いるとよい。
架橋剤の具体例として、ホウ酸塩、アルデヒド、アンモニウム塩、カルシウム化合物、およびそれらの誘導体がある。通常、架橋剤は液体の状態で用い、一般的に水溶液として用いる。溶液中の架橋剤の濃度は特に限定されないが、当業者により容易に設定される。表面被覆率(無水ベースで)が約0.1〜約0.5g/m、特に約0.2〜約0.3g/mとなるように架橋剤を用いるとよい。
加熱面の温度は浸漬被覆で通常用いられる温度を超えた温度とする。加熱面の温度が高いほど運転速度を速くすることができる。本発明のある実施形態に基づいて作製した紙または板紙は、約750〜3000フィート/分、特に約1500〜1800フィート/分の範囲の速度で作製可能である。理論により限定されるわけではないが、塗料組成物がその沸点まで加熱され、塗料の沸騰中に塗料とドラムとの接触面積が増加するように、より高い温度および接触時間を設定する。接触面積が増加すると、高分子薄膜の加熱された表面の平滑度および光沢が向上する。さらに、処理面がインクを受容しやすいようなる。塗料の沸騰により研磨されたドラム表面で塗料表面が平滑になり、得られる高分子薄膜処理基材の光沢および平滑度が著しく向上する。
通常、塗料を沸騰させて平滑で光沢のある仕上がりとなるように、基材上の高分子塗料を十分な時間、加熱面に対して押し当てる。特定の実施形態によれば、形成する高分子薄膜をドラムに接触させる時間は約3.0秒以下の範囲、特に約2.0秒以下とするとよく、約0.5秒以下が最もよい。
高分子塗料に1種以上の顔料を含有させても良い。効果的な顔料として、これらに限定されないが、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、二酸化チタン、粘度、酸化亜鉛、アルミナ、水酸化アルミニウム、および非結晶シリカ、非晶質シリカ、または微粉シリカなどの合成シリカが例として挙げられる。また、有機顔料を用いてもよい。
また、架橋性高分子塗料および/または架橋溶液に1種以上の離型剤を含有させても良い。ここで効果的な離型剤は限定されないが、具体的には、石油ろう、植物ろう、動物ろう、および合成ろうなどのろう、ステアリン酸金属塩などの脂肪酸金属せっけん、脂肪酸エステル、脂肪族アミド、脂肪族アミン、脂肪酸、および脂肪アルコールなどの長鎖アルキル誘導体、ポリオレフィン、シリコーン重合体、フッ素重合体、および天然高分子などの高分子、フッ素化脂肪酸などのフッ素化物、およびそれらの混合物が挙げられる。当業者により、特定用途に用いる離型剤の量は容易に設定される。通常、塗料に約0.3〜10%の離型剤を含有させるとよく、特に約2〜5重量%含有させるとよい。塗料中の離型剤の代わり、または塗料中の離型剤に加えて、塗膜表面に離型剤を吹き付けたり、加熱したドラム表面に離型剤を塗布しても良い。離型剤やその他手段によって非粘着性の表面を加熱したドラムに設けることが出来る場合は、塗料中に離型剤を含有させたり離型剤を塗膜表面に塗布する必要がなくなる。
本発明のある実施形態で用いている高分子塗料には少なくとも前述の高分子が含まれており、通常、水性組成物の状態で用意する。これら成分の適切な比率は高分子の組成やその適用条件等により異なるが、作製した加工紙が目的の用途に必要な品質を満たすように設定すればよく、特に制限はない。さらに、本発明のある実施形態によると、高分子塗料に任意の添加物を含有させることができ、例えば、分散剤、保湿剤、増粘剤、消泡剤、保存料、着色剤、防水剤、湿潤剤、乾燥剤、開始剤、可塑剤、蛍光染料、紫外線吸収剤、離型剤、潤滑剤、および陽イオン高分子電解質が挙げられる。
本発明の特定の実施形態では、サイズプレス部などの抄紙機の中央部の近くで基材を高分子塗料で処理する。また、作製する巻き取り紙の両面に高分子薄膜を塗布するために、基材に高分子塗料を塗布する装置を抄紙機に関連した位置に設置してもよい。作製する巻き取り紙の両面に高分子薄膜を適用するために、一つ以上の装置を用いても良い。
これらの利点によりカレンダー加工の弱い紙または板紙を提供でき、このため良好な印刷特性を与えながらも剛性を維持できる。
通常、原紙の作製には従来から用いられている繊維を用いるが、特定の実施形態では原紙に未晒しクラフトパルプまたは晒しクラフトパルプを含有させている。パルプは、広葉樹、針葉樹、またはそれらの混合物から構成される。セルロース繊維層の坪量は約30〜約500g/mの範囲とすればよく、特に約150〜約350g/mとするとよい。原紙にさらに、当技術分野で周知の有機または無機充填剤、サイズ剤、保持剤、および他の助剤を含有させても良い。最終的に得る紙製品にはセルロース繊維層および高分子薄膜層が一層以上含有され、ある実施形態においては、さらに他の機能層も含有される。
ある実施形態によると、本発明により印刷用や包装用の紙や板紙が得られ、その紙または板紙は片側または両側が塗工されている。塗工および全方法を終了した後の紙や板紙のパーカプリントサーフ平滑度をTAPPI規格の紙およびパルプ試験法No.5Aにより測定すると、約2〜3μmよりも低い値となる。
ここで説明した紙または板紙に、さらに一層以上の塗膜を追加して設けてもよい。紙または板紙の特定の性質を向上するため、従来成分を含む上塗りを設けてもよい。このような従来成分の例として、顔料、結合剤、充填剤、およびその他特殊な添加剤が挙げられる。上塗りがある場合、従来の塗膜よりもはるかに低い塗装重量で塗布するとよく、さらに印刷特性が同様となるとよい。したがって、上塗りの重量は塗膜が単層のとき約4〜9g/m、または塗膜が二層のとき約8〜18g/mとなるようにするとよい。それに対して、同等の表面特性を得るためには、従来のコート紙では通常、塗膜が単層のとき約10〜20g/m、塗膜が二層のときは約18〜30g/m必要となる。紙または板紙の非処理面側にこのような塗装を行っても良い。
ここまで本発明を開示してきたが、以下に具体的な例を挙げて説明を行う。この具体例は、請求の範囲を何ら限定するものではない。
厚さ約10ポイント、パーカプリントサーフ(PPS)値が約9μm(ソフトバッキング、圧力10kgの条件で測定)、およびシェフィールド平滑度が約310である原紙を本発明のある実施形態にしたがって処理することにより、厚さの減少を最小にして平滑度を向上させた処理紙を得ることが出来る。乾燥時の被覆率が約5g/mとなるように、約25%固化するPVOH溶液を原紙に塗布しても良い。次に、ある割合で架橋溶液を塗布し、乾燥時のホウ砂被覆率が少なくとも約0.1g/mとなるように溶液を固化する。高温の研磨されたドラム表面に対して原紙を押し当てることにより、湿潤架橋高分子薄膜を接触させる。ドラムの表面温度は少なくとも約190℃とする。そして塗料を乾燥させてドラム表面から離した。高分子薄膜のドラムとの接触時間は、通常約0.5〜2.0秒の範囲とした。処理紙の厚さは約9.6〜10.0ポイントであり、PPS値は約2.4〜3.0、シェフィールド平滑度は約140〜170であった。
好ましい実施形態では、デンプン溶液を高分子塗料の高分子材料として用いるのが良い。
本発明の一態様は、紙または板紙の製造方法に関する。本発明の一実施形態によると、架橋性ヒドロゲルを含有する高分子塗料を基材に塗布し、基材表面の高分子塗料に架橋溶液を塗布することにより少なくとも一部が架橋した高分子薄膜形成塗料を形成し、高分子薄膜形成塗料が乾く前に高分子薄膜形成塗料を加熱面に接触させることを特徴とする製造方法である。加熱面には、平滑面仕上げの高温の研磨したドラムを用いるとよい。加熱面の温度は、通常約150℃〜約240℃の範囲とする。例えば、約300℃以下の範囲でより高温に設定してもよい。ある実施形態においては加熱面の温度は約180℃〜約200℃の範囲であり、また、ある実施形態においては少なくとも約190℃である。
本発明の特定の実施形態によると、デンプン、ワキシートウモロコシ、タンパク質、ポリビニルアルコール、カゼイン、ゼラチン、大豆プロテイン、およびアルギン酸塩から架橋性高分子を選ぶとよい。本発明のある態様においては、架橋性高分子を、その材料の乾燥時の重量で約60〜約100%の範囲で用いることが好ましい。
具体的には、架橋剤には、ホウ酸塩や、ホウ砂、四ホウ酸ナトリウム、ホウ酸、フェニルボロン酸、またはブチルボロン酸などのホウ酸塩誘導体が挙げられる。架橋剤は、架橋性高分子に対して約1〜約12%の範囲の量で用いるとよい。
また、本発明は明細書に記載した方法により製造した加工紙に関する。加工紙は、元の紙よりも密度の増加を比較的少なくしながら、平滑度を向上させていることを特徴とする。
塗料を加熱したドラムに接触させるときに塗料が乾いていないことが望ましく、このため、例えば加水することによって塗料を湿らせてもよい。塗料を高温ドラムに接触させる前に塗料に水を吹き付ける方法があるが、ある実施形態によれば、加湿をさらに行わなくても運転は可能である。
ある実施形態によれば、デンプンを可溶性高分子として用いてもよい。また、ある実施形態によれば、デンプンを主成分とする塗料は架橋剤が無くても良好に用いることができ、ゲル化(凝固とも呼ばれる)を行わなくても良好な結果が得られる。
上記条件の下、離型剤を2〜5%含有するデンプン溶液を加熱したドラムに接触させた。ある条件において塗料の加湿が望ましい場合、水のみを散布剤として用いると研磨されたドラムの表面を塗膜に良好に反映できる。塗料の固化が十分に遅ければ、加湿用の水を吹き付けなくても方法を良好に進められる。固体を20%含有するデンプン塗料をウェブに塗布して加熱したドラムに接触させたところ、研磨されたドラムの表面を塗膜に良好に反映できた。
また、固体を25%または30%含有するデンプン塗料についても試験を行った。これらの塗料は両方ともドラムに固着せずに剥離したものの、ドラム表面は良好には再現されなかった。固体が25%の塗料ではドラム表面はある程度良好に再現されたが、固体が30%の塗料では、再現されたドラム表面はあまり平滑ではなかった。ある程度の量の水分が表面に存在すれば、塗料全体が沸騰しやすくなることが分かる。表面の水分がある程度より少ない場合、表面の一部は十分に沸騰し、ドラム表面は良好に再現されるが、それ以外の表面ではドラム表面は良好に再現されない。このように、塗料中の固体が20%を超えて増加するにしたがい、塗膜表面に水を吹き付けて加湿を行わないと平滑なドラム表面が反映される面積の割合が減少してゆき、塗料中の固体が約30%においてはほとんどもしくは全くドラム表面の平滑さが塗膜に反映されない。加熱したドラムに接触させる前に固体を30%含有する塗料に水を十分に吹き付ければ、ドラム表面を塗膜に完全に反映させることが出来る。また、この関係は原料の吸収性、塗布重量、塗料の粘度、および加工速度の影響を受けると考えられる。これら要因の影響についてはさらなる試験により確認可能である。
上述の例は、加熱したドラムのクロム表面を用いて行われた。以下に記す例は、ドラムにタングステンカーバイド塗装の表面を新たに作製してから行った。各例においては、データを集めるために数回運転を行った。運転は、ドラムを約190℃まで加熱し、吹き付け速度を設定し、定量ロッド法により塗料をウェブに塗布して行い、さらに任意で加湿用の吹き付け(任意により架橋剤を含有させてもよい)を行ってから35フィート/分においてウェブをドラムに接触させた。ドラム温度は運転中に180℃〜190℃の間で変化した。運転中は定量ロッドによる塗布の重量のみ可変とした。この装置を用いた他の試験において、塗料の種類、塗料中の固体、または吹き付け速度を変化させた。塗布重量は差分重量により計測を行い、無水重量として表した。いくつかの試験においては、例えばデンプンなどの強く架橋しない材料を塗料に用いた場合は、塗料中の架橋剤を用いて運転を行った。
実施例1
坪量が111ポンド/3000平方フィートの最小限に押圧した原紙を基材として用い、そこに簡単な塗料組成物を塗布して処理を行った。第一塗膜は、乾燥重量で95%がCELVOL203Sポリビニルアルコール(PVOH)、5%がEmtal50VCSからなり、トリグリセリドを離型剤として用いた。塗料中の固体は20重量%とした。定量ロッドによって塗料の塗布を行った。下表は試料および試験条件をまとめたものである。試料1.1は、ホウ砂を3重量%および硫酸化油を1重量%含有する架橋溶液を離型剤として塗膜に吹き付けて作製した。吹き付け速度は48ml/minとした。試料1.1はドラム表面を良好に再現し、ドラムに付着せずに剥がれ、厚さの減少を最小限に抑えながら平滑度の著しい向上がみられた。試料1.2は、噴霧溶液中にホウ砂を用いていない以外は試料1.1と同じ条件とした。ポリビニルアルコールを架橋するホウ砂を用いていない場合、塗膜はドラム表面から離れず、薄膜の一部はドラム表面に付着して残った。この試験より、ポリビニルアルコールを架橋する効果が明らかになった。

Figure 0005254809
他の運転においてはカルボキシメチルセルロース(CMC)をポリビニルアルコールの代わりに用い、高分子の性能について比較を行った。カルボキシメチルセルロースにはFINFIXX30を用い、塗料の粘度の都合上、塗料中の固体が7%の場合のみ運転可能であった。塗料成分は、ポリマーが95%およびEmtalが5%である。試料1.3および1.4では塗布重量が異なり、ホウ砂含有噴霧溶液を48ml/minで吹き付けた。これらの塗料はドラム表面を良好に再現し、ドラムから完全に剥離した。厚さの減少を最小に抑えながら平滑度が改善されたが、ポリビニルアルコールを使用した場合よりは平滑度は良好ではなかった。試料1.5を作製した運転ではホウ砂を噴霧溶液に含有させなかった。試料1.5の塗料はドラム表面を良好に再現し、ドラムから完全に剥離した。ここでは、ホウ砂を除去することによって試料1.3および1.4よりも平滑度が向上した。このことから、架橋されていない塗料でもドラム表面を再現可能で、ドラムから剥離することが分かり、架橋性材料以外の材料も本方法において用いることが出来るといえる。
実施例2
坪量が111ポンド/3000平方フィートの最小限に押圧した原紙を基材として用い、そこに簡単な塗料組成物を塗布して処理を行った。第一塗膜は、乾燥重量で95%がCLEER−COTE625デンプン(粘度改質ワキシーコーンスターチ)、5%がEmtal50VCSからなり、離型剤にはトリグリセリシドを用いた。塗料中の固体は20重量%とし、定量ロッドによって塗布を行った。試料2.1は、ホウ砂を3重量%と硫酸化油を1%含有する架橋溶液を離型剤として塗膜に吹き付けて作製した。吹き付け速度は48mm/minとした。試料2.1はドラム表面を良好に再現し、ドラムに付着せずに剥離した。厚さの減少を最小限に抑えながらも、平滑度は著しく向上した。試料2.2、2.3、2.4、および2.5では同じ塗料を用い、ホウ砂を含有させずにその塗布重量を変化させて作製した。これらの試料全てはドラム表面を良好に再現し、ドラムから完全に剥離した。試料2.6および2.7は、吹き付けを行わずに作製した。これらの試料はドラム表面を良好に再現し、ドラムから完全に剥離した。平滑度はあまり良好ではないが、厚さの減少を最小限に抑えている割には非常に向上した。これにより、加湿用噴霧液を用いなくても方法を進めることができるとわかる。
実施例3
本試験は実施例2の続きであり、塗料中の固体の影響について調べたものである。試料3.1および3.2は、塗料中の固体を23%として加湿噴霧液を用いずに作製した。これらはドラム表面を良好に再現し、ドラムから良好に剥離した。試料3.3および3.4においては、塗料中の固体を25.7%に増加し、加湿噴霧液を用いずに作製した。これらはドラムから完全に剥離したが、ドラム表面の再現は不完全であった。目視検査によると、ドラム表面の約90〜95%しか再現されていなかった。試料3.5および3.6では、塗料中の固体を同様に25.7%とし、48ml/minで加湿噴霧液を吹き付けた。これら試料はドラム表面を完全に再現し、平滑度が非常に向上した。試料3.7から3.12では、塗料中の固体を30%とした。加湿噴霧液を用いない場合(3.7)、試料はドラム表面から完全に剥離したが、ドラム表面はわずかしか再現しなかった。48ml/minで加湿噴霧液を吹き付けた場合(3.8)、試料のドラム表面の再現は非常に改善されたが、ドラム表面の再現が不良な部分がまだあった。加湿噴霧液の吹き付けを98ml/minとした場合(3.9、3.10.3.11、および3.12)、ドラム表面は完全に再現され、厚さの減少を最小に抑えながらも平滑度が非常に向上した。次に、塗料中の固体量を減少させた。塗料中の固体を17.5%として加湿噴霧液を用いない場合(3.13、3.14)、試料はドラムから良好に剥離してドラム表面を良好に再現した。塗料中の固体を10%として加湿噴霧液を用いない場合(3.15)、塗料の粘度が低いため、塗布重量が減少し塗料が紙に吸収される量が増加して、ドラム表面は良好に再現されなかった。
塗料中の固体を20%とし、デンプンを高分子塗料として用いて作製した平滑な製品の試料に対して、従来の着色したクレイ塗料(約2/3が粘度で約1/3が炭酸塩からなり、ラテックス結合剤を含有しており、約10ポンド/3000平方フィートで一層塗布した)を平滑な高分子層の表面に上塗りした。そして、塗料層の形態を調べるためにこれら試料を断面で切断した。液体窒素中で試料を凍結させて切断を行い、試料を2つに割った(凍結破壊)。試料の分割された縁(断面など)を顕微鏡で観察した。
図2〜9には縮尺を示すための寸法線が記され、これらの図の顕微鏡写真から、高分子塗料層中に空隙が存在することが明らかになった。図2〜5では、顕微鏡の倍率は1000倍で、寸法線は20μmを示す。例えば図2では、板紙の基材110が示されている。通常、顕微鏡写真の範囲よりも下に基材の厚さが延びている。フリーズフラクチャー法を用いているため、顕微鏡写真に示されている基材110は、高分子層120から剥離していたり、部分的に剥離していることがある。このため、基材を示す角かっこの位置によって基材110の上側の境界がおおよそで示されている。
前述の通り、これらの試料は、高分子塗料層120を基材110上に塗布し、加熱したドラムに接触させて乾燥させたものである。そして、さらに上塗り130を塗布して乾燥させた。ここで用いている「高分子塗料」という用語は、上述のようにして塗布した層を意味する。「上塗り」は外側の層を意味し、一層塗布したものである。言うまでもなく、上塗りは一層以上塗布可能であり、ここで用いている以外の塗料材料を用いても良い。
図2〜9に示されるように、空隙121は高分子塗料層120中に明らかに存在する。例えば図2では、高分子塗料層120中に数個の空隙121がみられ、これら空隙は水平方向に約5〜20μmある。分割面から試料中に入る方向の空隙の大きさも同程度であると考えられる。通常、垂直方向、つまり、試料の厚さ方向にたいして空隙は多少平たい。空隙には「隔壁」があり、それらは比較的滑らかで、通常薄い。これらの薄い隔壁は隣接する空隙の間においてよくみられる。空隙の隔壁が上塗り130に隣接している箇所ではその厚さを判断することは困難であるが、空隙に隣接する上塗り130の平滑な下側の輪郭から推定される。
図3は高分子塗料層中の数個の空隙121を示す顕微鏡写真の一例である。空隙は塗布表面の半分を超える範囲に広がっている。高分子塗料層は、この顕微鏡写真ではよく判別できない。
図4は高分子塗料層中の数個の空隙121を示す顕微鏡写真の一例である。これらの空隙2つにある隔壁の幾分半透明な外見から明らかなように、空隙の隔壁は比較的薄いとわかる。
図5〜9は、顕微鏡の倍率は500倍で、寸法線は50μmを示す。図5では高分子層121中に数個の空隙121が示され、一部の空隙にそれぞれ寸法線を入れてその大きさを示しており、各したがっての大きさを示しており、例えば、左から右の順に、垂直方向に10.5μm、水平方向に36μm、垂直方向に10.6μm、水平方向に36.3μmである。また、空隙は塗布表面の約半分を超える範囲に広がっている。
図6では他の試料が同様な寸法線を入れて示され、空隙の大きさは、例えば左から右の順に、垂直方向に8.66μm、水平方向に32.1μm、垂直方向に11.8μm、水平方向に22.7μmである。図5および6におけるこれらの測定は、後述する図17のグラフにおいて用いている。
図7では高分子層120中の空隙121が示され、いくつかの空隙が略平たい外観を示している。空隙は塗布表面のほぼ全体に広がっている。図8では他の試料が示されており、空隙121が同様に広範囲に広がっている。いくつかの空隙において隔壁がみられる。図9ではさらに他の試料が示されており、空隙121が塗布表面のほぼ全体に広がっている。
塗料中の固体を20%とし、デンプンを高分子塗料として用いて作製した平滑な製品の他の試料に対しては、上塗りを行わなかった。塗料層の形態を調べるため、これらの試料を断面で切断した。液体窒素中で試料を凍結させて断面を切断し、試料を2つに分割した(凍結破壊)。図10〜12には縮尺を示すための寸法線が記されており、これらの図に示されるように、試料の分割された縁(断面など)を顕微鏡で観察した。顕微鏡の倍率は1000倍とし、寸法線は20μmを示している。図10では高分子層120が示されており、高分子層120は空隙121を含有し、非常に滑らかな外面を有している。高分子層は板紙の基材110上にあり、セルロース繊維112が一本示されている。通常、基材の厚さは顕微鏡写真の範囲の下に伸びている。
図11および12は、高分子塗料を塗布し、上塗りを行わなかった試料の顕微鏡写真をさらに示している。空隙121が下側にあり、高分子層120が平滑なのが明らかに分かる。空隙の隔壁は高分子塗料の表面と多く一致している。
図13(倍率200)および図14(倍率500)は、走査電子顕微鏡で観察した試料の表面を示している。これらの試料には上塗り130を塗布していない。大きなひも状の構造112は、基材110のセルロース繊維である。細かい網目のような小さい細胞状の構造122は、それぞれが高分子層120中の空隙である。ここでは、空隙の隔壁を除き、高分子層は実質的に透明である。
図15および16は後方散乱型走査電子顕微鏡で観察した試料の表面を示している。これらの試料には上塗り130を塗布していない。大きいひも状の構造112は基材110のセルロース繊維である。細かい網目のような小さい細胞状の構造122は、それぞれが高分子層120中の空隙である。ここでは、空隙の隔壁を除き、高分子層は実質的に透明である。表面全体に空隙が分散しているのがわかる。
図17は空隙の大きさの分布を示したグラフであり、約90個の空隙についてそれぞれ幅(水平方向)および高さ(顕微鏡写真中の垂直方向)を測定して作成した。測定結果から、空隙の幅(試料の厚さに対して垂直な方向で測定)の平均値は約19μmで、標準偏差は約9μmであるとわかる。また、測定結果から、空隙の高さ(試料の厚さ方向での測定)の平均値は約10μmで、標準偏差は約4μmであるとわかる。
これらの空隙の大きさはここで調べた試料の一例であり、材料や処理条件を変えた場合にはこれら数値は変わるので、数値を限定するものではない。
塗料が加熱したドラムに接触している間に蒸気泡がこれら空隙を生成し、また、この泡によって塗料がドラムと接触し続けるのを促進する力が得られると推察される。通常、得られた空隙は、本来表面の粗い基材層110と加熱したドラムの平滑な表面との間の距離を埋めやすくする。こうして、乾燥された高分子塗料は滑らかな再現面を有し、基材層110よりも平滑になる。上塗り130を塗布しても、多くのまたはほとんどのしたがっては影響を受けずに残る。したがって、比較的平滑な高分子層120が下にあるため、上塗りは平滑剤として機能することになる。これは本発明により得られる利点の一つといえる。空隙は、平滑な再現面を作製しやすくするという推察した効果の他に、製品の密度を低下させる効果があると考えられる。
プレスロール24と高温ドラム22の間のニップの条件は、高分子塗料中に空隙が生成されるかどうかに影響を与える。空隙を生成するための沸騰がニップにおいて起きるかどうかはプレスロールの硬度、プレスロールの直径、および高温ドラムの直径に依存するので、ニップ荷重(例えば、ニップのPLI荷重)を調節する必要がある。
この方法で作製した高分子塗工の紙または板紙は、平滑な基材または平滑仕上げの製品に用いることが出来る。高分子塗工の紙または板紙をそのまま用いても良く(例えば図10〜16のような物)、さらに他の塗料や処理剤(図2〜9に示すような上塗り130や他の塗料など)を塗布するための基材として用いても良い。追加の塗装を行っている高分子塗工した紙または板紙に対して、さらに仕上げ材や仕上げ方法を用いても良い。また、追加の塗装を行っていない高分子塗工した紙または板紙に対して、さらに仕上げ材や仕上げ方法を用いても良い。例えば、従来の紙または板紙の基材のように、下地の塗布、上塗りの塗布、および三層目の塗布など、一回以上追加して塗布してもよい。任意の塗装をさらに行う前または後に、カレンダー方法を行っても良い。例えば、一回以上追加して塗布した後に、グロスカレンダー方法を行ってもよい。
本発明において高分子塗工した材料の製造方法および使用方法は、ここでの材料および方法の説明により容易にわかる。このため、これらの材料や方法に対する説明は行わない。
本発明の好ましい実施形態を説明してきたが、本発明の骨子または発明範囲から外れずに、実施形態および実施方法に対して多数の変更が可能であることは明らかである。ここでの好ましい実施形態においては、紙または板紙に関して説明を行った。しかしながら、これらの実施形態は、繊維、不織布、繊維性材料、ポリ乳酸基質、および多孔質膜等、これらに限定されないが、他の構造においても適用可能である。
したがって、本発明はここで述べた(または本発明から明らかな)特定の実施形態に限定されず、ここで添付した請求の範囲に限定される。
本発明の一実施形態に関する高分子塗料を用いて基材の処理を行う装置の概略図である。 本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す断面顕微鏡写真であり、上塗りを備えている。 本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す断面顕微鏡写真であり、上塗りを備えている。 本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す断面顕微鏡写真であり、上塗りを備えている。 本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す断面顕微鏡写真であり、上塗りを備えている。 本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す断面顕微鏡写真であり、上塗りを備えている。 本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す断面顕微鏡写真であり、上塗りを備えている。 本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す断面顕微鏡写真であり、上塗りを備えている。 本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す断面顕微鏡写真であり、上塗りを備えている。 本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す断面顕微鏡写真である。 本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す断面顕微鏡写真である。 本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す断面顕微鏡写真である。 走査電子顕微鏡により撮影した表面顕微鏡写真であり、本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す。 走査電子顕微鏡により撮影した表面顕微鏡写真であり、本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す。 後方散乱型走査電子顕微鏡により撮影した表面顕微鏡写真であり、本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す。 後方散乱走型査電子顕微鏡により撮影した表面顕微鏡写真であり、本発明の一実施形態にしたがって作製した試料の形態を示す。 本発明の一実施形態にしたがって作製した試料中の空隙の寸法分布を示すグラフである。

Claims (32)

  1. 基材と前記基材上に第一塗膜を備えた製品において、
    前記第一塗膜は水溶性高分子を含有し、その表面は300未満のシェフィールド平滑度を有し、
    前記表面の少なくとも50%において、その表面下近傍に横幅が少なくとも5μmである表面に開口していない空隙を有していることを特徴とする製品。
  2. 前記水溶性高分子は、デンプン、ワキシートウモロコシ、タンパク質、ポリビニルアルコール、カゼイン、ゼラチン、大豆プロテイン、およびアルギン酸塩のうちの少なくとも一種を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の製品。
  3. 基材と前記基材上に第一塗膜を備えた製品において、
    前記第一塗膜は水溶性高分子および離型剤を含有し、基本的にエラストマー材料を含有せず、
    前記第一塗膜の表面は300未満のシェフィールド平滑度を有し、
    前記表面の少なくとも50%において、その表面下近傍に横幅が少なくとも5μmである表面に開口していない空隙を有していることを特徴とする製品。
  4. 基材と前記基材上に第一塗膜を備えた製品において、
    前記第一塗膜は水溶性高分子を含有し、基本的にエラストマー材料を含有しておらず、
    前記第一塗膜の表面は300未満のシェフィールド平滑度を有し、
    前記表面の少なくとも50%において、その表面下近傍に横幅が少なくとも5μmである表面に開口していない空隙を有していることを特徴とする製品。
  5. 前記第一塗膜上に第二塗膜をさらに備えていることを特徴とする請求項1、3または4に記載の製品。
  6. 前記第一塗膜の表面は、200未満のシェフィールド平滑度を有することを特徴とする請求項1または4に記載の製品。
  7. 前記第一塗膜の表面は、150未満のシェフィールド平滑度を有することを特徴とする請求項1または4に記載の製品。
  8. 前記第一塗膜は基本的にエラストマー材料を含有していないことを特徴とする請求項1に記載の製品。
  9. 前記第一塗膜は架橋剤を含んでいることを特徴とする請求項1、3または4に記載の製品。
  10. 前記第一塗膜は、乾燥重量で、少なくとも60%の水溶性高分子と10%以下の離型剤を含んでいることを特徴とする請求項1、3または4に記載の製品。
  11. 前記第一塗膜は、デンプン、ワキシートウモロコシ、タンパク質、ポリビニルアルコール、カゼイン、ゼラチン、大豆プロテイン、およびアルギン酸塩のうちの少なくとも一種を含んでいることを特徴とする請求項3または4に記載の製品。
  12. 前記第一塗膜の表面は、200未満のシェフィールド平滑度を有することを特徴とする請求項3に記載の製品。
  13. 前記第一塗膜の表面は、150未満のシェフィールド平滑度を有することを特徴とする請求項3に記載の製品。
  14. 水溶性高分子溶液からなる膜を基材に塗布する工程と、前記水溶性高分子溶液を加熱した表面に接触させることにより、前記水溶性高分子溶液を沸騰させ、前記水溶性高分子溶液中に残る空隙を形成させて、前記水溶性高分子溶液を固定する工程からなる基材処理方法において、
    前記固定工程において水溶性高分子溶液を少なくとも部分的に乾燥させて、300未満のシェフィールド平滑度の表面を有し、前記表面の下に空隙が形成されており、前記表面の少なくとも50%において、その表面下に横幅が少なくとも5μmである空隙を有している塗膜を形成することを特徴とする基材処理方法。
  15. 前記膜を前記加熱面に3秒未満の間接触させることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 前記膜を前記加熱面に2秒未満の間接触させることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  17. 前記膜を前記加熱面に0.5秒未満の間接触させることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  18. 前記水溶性高分子溶液の前記膜を150℃を超える温度の加熱面に3秒未満接触させることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  19. 水溶性高分子溶液からなる第一塗膜を膜として基材に塗布する工程と、前記膜を150℃を超える温度の加熱面に3秒未満接触させることにより、前記水溶性高分子溶液を沸騰させ、前記膜中に残る空隙を形成させて、前記膜を固定する工程からなる基材処理方法において、
    前記第一塗膜は水溶性高分子および離型剤を含有し、
    前記固定工程において膜を少なくとも部分的に乾燥させて、300未満のシェフィールド平滑度の表面を有し、前記表面の下に空隙が形成されており、前記表面の少なくとも50%において、その表面下に横幅が少なくとも5μmである空隙を有している第一塗膜とすることを特徴とする基材処理方法。
  20. 水溶性高分子溶液からなる第一塗膜を膜として基材に塗布する工程と、前記膜を150℃を超える温度の加熱面に3秒未満接触させることにより、前記水溶性高分子溶液を沸騰させ、前記膜中に空隙を形成させて、前記膜を固定する工程からなる基材処理方法において、
    前記第一塗膜は水溶性高分子を含有し、基本的にエラストマー材料を含有せず、
    前記固定工程において膜を少なくとも部分的に乾燥させて、300未満のシェフィールド平滑度の表面を有し、前記表面の下に空隙が形成されており、前記表面の少なくとも50%において、その表面下に横幅が少なくとも5μmである空隙を有している第一塗膜とすることを特徴とする基材処理方法。
  21. 前記第一塗膜に架橋剤を含有させるか、または、前記膜を前記加熱面に接触させる前に第一塗膜に架橋剤を塗布することを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 水溶性高分子溶液からなる第一塗膜を膜として基材に塗布する工程と、前記膜を150℃を超える温度の加熱面に3秒未満接触させることにより、前記水溶性高分子溶液を沸騰させ、前記膜中に空隙を形成させて前記膜を固定する工程からなる基材処理方法において、
    前記固定工程において膜を少なくとも部分的に乾燥させ、
    乾燥後の前記第一塗膜の表面が300未満のシェフィールド平滑度を有し、前記表面の下に空隙が形成されており、前記表面の少なくとも50%において、その表面下に横幅が少なくとも5μmである空隙が存在することを特徴とする基材処理方法。
  23. 前記膜を前記加熱面に2秒未満の間接触させ、
    前記基材はウェブまたはシート状物からなり、セルロース、紙、板紙、布、繊維性材料、多孔質材料、多孔質膜、またはポリ乳酸のうちの少なくとも一種を含んでおり、
    前記水溶性高分子溶液は架橋性高分子を含んでおり、基本的にエラストマー材料を含んでおらず、
    前記第一塗膜に架橋剤を含有させるか、または、前記膜を前記加熱面に接触させる前に前記第一塗膜に架橋剤を塗布し、前記架橋剤はホウ砂、ホウ酸塩、アルデヒド、アンモニウム塩、カルシウム化合物、およびそれらの誘導体のうちの少なくとも一種を含んでおり、
    前記第一塗膜は、乾燥重量で、少なくとも60%の水溶性高分子と10%以下の離型剤を含んでおり、前記離型剤はろう、石油ろう、植物ろう、動物ろう、合成ろう、脂肪酸金属せっけん、ステアリン酸金属塩、長鎖アルキル誘導体、脂肪酸エステル、脂肪族アミド、脂肪族アミン、脂肪酸、脂肪アルコール、高分子、ポリオレフィン、シリコーン重合体、フッ素重合体、天然高分子、フッ素化物、フッ素化脂肪酸、およびそれらの混合物のうちの少なくとも一種を含んでおり、
    前記第一塗膜は、デンプン、ワキシートウモロコシ、タンパク質、ポリビニルアルコール、カゼイン、ゼラチン、大豆プロテイン、およびアルギン酸塩のうちの少なくとも一種を含んでおり、
    前記第一塗膜の少なくとも50%が、その表面下に空隙を有し、前記空隙は横幅が少なくとも5μmであり、前記第一塗膜は200未満のシェフィールド平滑度を有しており、
    前記膜を少なくとも部分的に乾燥させた後に第二塗膜を塗布する工程をさらに備え、前記第二塗膜は顔料、結合剤、および充填剤のうちの少なくとも一種を含有していることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 前記膜を前記加熱面に0.5秒未満の間接触させることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. 前記第一塗膜は150未満のシェフィールド平滑度を有することを特徴とする請求項23または24に記載の方法。
  26. 水溶性高分子溶液からなる第一塗膜を膜として基材に塗布する工程と、前記膜を150℃を超える温度の加熱面に3秒未満接触させることにより、前記水溶性高分子溶液を沸騰させ、前記膜中に空隙を形成させ、前記膜を固定する工程からなる基材処理方法において、
    前記第一塗膜は水溶性高分子および離型剤を含有し、基本的にエラストマー材料を含まず、
    前記固定工程において膜を少なくとも部分的に乾燥させ、
    乾燥後の前記第一塗膜の表面が300未満のシェフィールド平滑度を有し、前記表面の下に空隙が形成されており、前記表面の少なくとも50%において、その表面下に横幅が少なくとも5μmである空隙が存在することを特徴とする基材処理方法。
  27. 前記膜を前記加熱面に2秒未満の間接触させ、
    前記基材はウェブまたはシート状物からなり、セルロース、紙、板紙、布、繊維性材料、多孔質材料、多孔質膜、またはポリ乳酸のうちの少なくとも一種を含んでおり、
    前記水溶性高分子は架橋性高分子を含有し、
    前記第一塗膜に架橋剤を含有させるか、または、前記膜を前記加熱面に接触させる前に前記第一塗膜に架橋剤を塗布し、
    前記架橋剤はホウ砂、ホウ酸塩、アルデヒド、アンモニウム塩、カルシウム化合物、およびそれらの誘導体のうちの少なくとも一種を含んでおり、
    前記第一塗膜は、乾燥重量で、少なくとも60%の水溶性高分子と10%以下の離型剤を含んでおり、前記離型剤はろう、石油ろう、植物ろう、動物ろう、合成ろう、脂肪酸金属せっけん、ステアリン酸金属塩、長鎖アルキル誘導体、脂肪酸エステル、脂肪族アミド、脂肪族アミン、脂肪酸、脂肪アルコール、高分子、ポリオレフィン、シリコーン重合体、フッ素重合体、天然高分子、フッ素化物、フッ素化脂肪酸、およびそれらの混合物のうちの少なくとも一種を含んでおり、
    前記第一塗膜は、デンプン、ワキシートウモロコシ、タンパク質、ポリビニルアルコール、カゼイン、ゼラチン、大豆プロテイン、およびアルギン酸塩のうちの少なくとも一種を含んでおり、
    前記第一塗膜の少なくとも50%が、その表面下に空隙を有し、前記空隙は横幅が少なくとも5μmであり、
    前記第一塗膜は200未満のシェフィールド平滑度を有し、
    前記基材処理方法は、前記膜を少なくとも部分的に乾燥させた後に第二塗膜を塗布する工程をさらに備え、前記第二塗膜は顔料、結合剤、および充填剤のうちの少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 前記膜を前記加熱面に0.5秒未満の間接触させることを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 前記第一塗膜は150未満のシェフィールド平滑度を有することを特徴とする請求項27または28に記載の方法。
  30. セルロース系基材を用意する工程と、水溶性高分子溶液からなる膜を前記基材に塗布する工程と、前記膜を150℃を超える温度の加熱面に3秒未満接触させることにより、前記水溶性高分子溶液を沸騰させ、前記水溶性高分子溶液中に空隙を形成させて前記水溶性高分子溶液を固定する工程とを備える基材処理方法において、
    前記水溶性高分子溶液は、乾燥重量で、少なくとも60%の水溶性高分子と、乾燥重量で10%以下の離型剤を含有し、
    前記固定工程において水溶性高分子溶液を少なくとも部分的に乾燥させて、300未満のシェフィールド平滑度の表面を有し、前記表面の下に空隙が形成されており、前記表面の少なくとも50%において、その表面下に横幅が少なくとも5μmである空隙を有している塗膜を形成することを特徴とする基材処理方法。
  31. 前記膜を少なくとも部分的に乾燥させた後に第二塗膜を塗布する工程をさらに備えることを特徴とする請求項19または20に記載の方法。
  32. 前記空隙は前記表面下近傍に位置し、表面に開口していないことを特徴とする請求項14、19、20、22、26または30に記載の方法。
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