JPH0770983A - 防湿・防水紙用塗工基紙及びそれを用いた防湿・防水紙 - Google Patents

防湿・防水紙用塗工基紙及びそれを用いた防湿・防水紙

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JPH0770983A
JPH0770983A JP23586893A JP23586893A JPH0770983A JP H0770983 A JPH0770983 A JP H0770983A JP 23586893 A JP23586893 A JP 23586893A JP 23586893 A JP23586893 A JP 23586893A JP H0770983 A JPH0770983 A JP H0770983A
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JP
Japan
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paper
moisture
coating
moistureproof
proof
Prior art date
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Pending
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JP23586893A
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Toshiyuki Ota
俊之 太田
Mitsuyuki Watanabe
満之 渡辺
Ryoji Ito
良二 伊藤
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防湿層を形成する塗工剤の使用量及び塗工剤
中のワックス成分の含有量を減少させることかが可能と
なる防湿・防水紙用塗工基紙及びそれを用いた防湿・防
水紙を提供することに在る。 【構成】 王研式平滑度が20〜200秒、ステキヒトサイ
ズ度が20〜200秒、水中伸びが0〜2.0%の範囲に在る塗
工基紙、又はヤンキードライヤー方式による乾燥が施さ
れている塗工基紙を用いて平滑度,サイズ度,水中伸び
を特定値の範囲に調整した塗工基紙及びそれを用いた防
湿・防水紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防湿・防水紙用塗工基
紙及びそれを用いた防湿・防水紙、特に再利用可能な防
湿・防水紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から防湿紙としては、ターポリン紙
やワックス紙などが知られているが、現在はポリエチレ
ン,ポリプロピレン,塩化ビニルなどの高分子化合物を
紙に塗工、貼合等を施して防湿性・防水性を付与したも
のが一般的に使用されている。しかしながら、前述の防
湿紙は、防湿性に関しては充分に機能を発揮し得るもの
であるが、古紙として回収使用する際の離解性が極端に
悪く、再利用化が困難であり、省資源、有効利用等の環
境問題の観点から大きな問題が残されていた。上記の欠
点を改良し、防湿性、防水性及び再利用化の古紙回収性
としての離解性に優れた紙及びその製造方法としては、
ワックス系エマルジョン単独若しくは合成ゴム系ラテッ
クスとの混合液を利用したもの(特公平3−10759
号)やアクリル系エマルジョンとワックス系エマルジョ
ンの混合液を利用したもの(特公平2−1671号、特
願平3−69050号)などが知られている。しかしな
がら、これ等の方法によって製造された防湿紙は防湿・
防水性に就いては、塗工量等で既存の防湿紙並みの性能
が得られるが、その他の離解性、ヒートシール性等の必
要品質を得るには充分なものではなかった。
【0003】特に、これ等の製造方法は全てにワックス
系エマルジョンを使用しており、ベースエマルジョンと
の配合比は ベースエマルジョン:ワックスエマルジョン=100:5
〜200(好ましくは100:40〜150) の範囲のものが使用されている。そのため、塗工面及び
巻取り時に塗工面のワックス成分が転移するバック面の
摩擦係数が低く、また、包装紙として使用する際に、ワ
ックス成分が製品に転移し、製品の摩擦係数が低下して
滑り易くなったり、包装紙間の荷崩れや包装紙と製品間
の滑りによるトラブルが発生しており、大きな問題にな
っている。また、特開平5−25796号で提案されて
いるワックス成分を含有しない処方(スチレン・アクリ
ル共重合物)により製造される防湿紙は塗工量25g/m2
透湿度が300g/m2/24hrと、既存の防湿紙並みの防湿性が
得られなかった。
【0004】また、防湿・防水紙用の塗工基紙として
は、特開昭59−66598号でセルロースにエーテル
化したセルロース誘導体等を混抄した易離解性紙などが
提案されているが、通常の塗工基紙に使用するには特殊
なものであり、また、その塗工基紙を使用することによ
り、離解性以外の品質が向上するものではなかった。そ
のため、トラブルの原因になるワックス成分を減少さ
せ、且つ防湿性、易離解性等の品質をも備えることが可
能となる防湿・防水紙及びそれに適した塗工基紙の実現
が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、上記の問題点に鑑みて発明されたものであり、防湿
性、離解性等の必要品質に影響を与えずに、防湿層を形
成する塗工剤の使用量及びトラブルの原因となるワック
ス成分の含有量を減少させることが可能となる塗工基紙
及びそれを用いた防湿紙を提供することに在る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、防湿用塗工
剤の被塗工面の王研式平滑度が20〜200秒、ステキヒト
サイズ度が20〜200秒、水中伸びが0〜2.5%の範囲にあ
る塗工基紙、更にはヤンキードライヤー方式による乾燥
が施されている塗工基紙を使用することにより、防湿層
を形成するエマルジョン単独塗工剤の膜形成を非常に良
好にすることが出来、それにより塗工剤の使用量と塗工
剤中のワックス成分の含有量を減少させることが可能と
なった。本発明の目的とする被塗工面の平滑度20〜200
秒(王研式),ステキヒトサイズ度20〜200秒、水中伸
び0〜2.5%の範囲の塗工基紙を得るには、平滑度はキ
ャレンダー処理または表面塗工処理を施すことにより、
サイズ度はサイズ剤の添加量の調節により、水中伸びは
紙料がストックインレットから流れ出す速度とワイヤー
の速度との比(J/W比)を調節して繊維配向比を調整
することにより、また好ましくはヤンキードライヤー方
式により乾燥することにより、その目的を達成すること
が出来る。
【0007】尚、これ等に対する具体的な手段として平
滑度は、キャレンダー処理時に蒸気や熱を加えたり、或
いは線圧を変更することにより更には平滑度を高くする
スーパーキャレンダー、ソフトキャレンダー、水分勾配
キャレンダー、熱勾配キャレンダー等の各種キャレンダ
ーを使用し、或いはサイズプレス等での表面塗工処理を
施すことにより、調整が可能である。サイズ度は、各種
サイズ剤を使用しての調整が可能であり、内添及び外添
(表面サイズ)何れに於いて調整したものでも使用する
ことが可能である。また、最適なJ/W比は各種抄紙機
により異なるが、J/W比は概ね100%を目安に抄紙を
行う方が適当である。尚、水中伸びに就いては、抄紙機
上で様々なアクションにより調整が可能であり、上記に
記した方法に限定されるものではない。
【0008】現在、一般的に離解性良好な防湿紙の防湿
性を得る場合、各種重合・共重合体エマルジョンとワッ
クス系エマルジョンの混合物を塗工して、防湿層を形成
している。そこで、本発明者等は塗工・乾燥工程中に各
種重合・共重合体エマルジョンの膜形成が行われる時に
生じる亀裂や穴などの膜の欠陥部分に、ワックス成分が
溶融して埋まることにより均一な膜及び膜厚が得られて
防湿性が良好になると推測した。そこで、各種重合・共
重合体エマルジョンが塗工・乾燥工程中に、より均一な
膜を形成することによりワックス成分の含有量を減少さ
せようと、均一な膜を形成させることが可能な塗工基紙
に就いて種々検討した結果、塗工面の平滑度、サイズ
度、寸法安定性の3点が大きく関係しているを究明し、
本発明に達した。
【0009】本発明者等は通常の塗工機では紙の横方向
へのテンションが、塗工時にほぼフリーとなることか
ら、通常のコート紙に使用される様な顔料主体の塗工液
の場合に比べて、特にエマルジョン単独塗工剤の場合は
塗工・乾燥時の紙の横方向への膨潤・収縮という変化が
エマルジョン塗工剤の膜形成時の亀裂等の発生に大きく
関わって来ることを確認し、より紙の膨潤・収縮を抑え
ることによって膜形成が良好になることを見い出した。
その結果、紙の寸法安定性の指標となる水中伸びが0〜
2.5%の範囲に在るものであれば膨潤、収縮の影響が可
成り少なく、均一な膜を得るのに良好であり、更には0
〜1.0%のものがより良好であった。
【0010】また、紙表面の粗さや空隙の存在により塗
工膜厚の不均一性や穴などの欠陥が発生することを確認
したが、これに就いては被塗工面の平滑性を向上させる
ことにより良好とすることが可能となり、王研式平滑度
で20秒以上であると表面の粗さや空隙の影響を受け難
く、更には40秒以上のものが非常に良好である。また、
塗工剤のしみ込みによる塗工膜厚の不均一性に就いて
は、ステキヒトサイズ度が20秒以上であれば、塗工時の
塗工剤のしみ込みを抑えることが可能となるが、200秒
を超す強サイズの場合は塗工剤の濡れ性が悪くなり、塗
工面に付着むらが生じて逆に膜の不均一性が増す。
【0011】これ等の観点から本発明ではヤンキードラ
イヤー乾燥紙がシリンダー乾燥紙に比べてエマルジョン
単独塗工剤の膜形成時に大きく影響する寸法安定性がよ
り良好であると共に、より緻密な表面を有するため、そ
の使用が特に好ましい。本発明に示す防湿紙用塗工基紙
は、酸性抄き、またき中性抄きの抄紙方法により、材配
合としては晒・未晒何れの針葉樹、広葉樹でも可能であ
り、通常の内添薬品や表面サイズプレス薬品などの添加
剤を含む抄紙により製造された紙に就いて適用出来、特
に使用の制限は無い。
【0012】本発明に於いて使用し得る防湿層を形成す
る塗工剤は各種重合・共重合体エマルジョンや各種ワッ
クス系エマルジョンを主成分としたものであるが、全エ
マルジョン成分中のワックス系エマルジョンの配合割合
が0.5〜30%であることが特に好ましい。ワックス系エ
マルジョンが0.5%未満ではワックス配合の効果がな
く、防湿性が劣る。またこれが30%を超すと摩擦係数が
低下して、滑り易くなる。また、塗工剤を塗工する時の
塗工方式、乾燥温度等に就いては特に制限は無いが、乾
燥温度に就いては各塗工剤の適正な乾燥条件で乾燥させ
ることにより、より効果が発現し易くなる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0014】実施例1,2、比較例1,2,3 製紙用原料パルプとして、針葉樹未晒クラフトパルプ65
%と広葉樹未晒クラフトパルプ35%の混合パルプ(濾水
度480ml,c,s,f:カナダ標準濾水度)を用い、添加薬品
として、硫酸バンド、商品名NSPサイズ(荒川化学工
業株式会社製,サイズ剤)を添加して、坪量75g/m2を目
標に長網抄紙機(シリンダー乾燥)により抄紙を行っ
た。サイズ度及び平滑度は、サイズ剤の添加量及びキャ
レンダー線圧の変更により、表1の様に調整し、実施例
1,2及び比較例1,2,3とした。更に水中伸びに就
いては、J/W比を変更して繊維配向比を調整した。
(尚、J/Wとは、紙料がストックインレットから流れ
出す速度とワイヤーの速度との比を指す。)
【0015】
【表1】
【0016】(*)各薬品の添加量は、対パルプ絶乾重
量%表示である。 上記により、製造された紙の紙質を表2に表す。
【0017】実施例3 製紙用原料パルプとして、針葉樹未晒クラフトパルプ
(濾水度670ml,c,s,f:カナダ標準濾水度)を用い、添
加薬品として、硫酸バンド、商品名NSPサイズを対パ
ルプ絶乾重量%表示として、各々、1.7重量%、0.60重
量%添加し、坪量75g/m2を目標に長網ヤンキー抄紙機
(ヤンキー乾燥)により抄紙を行った。また、この紙の
紙質を表2に表す。
【0018】
【表2】
【0019】(*)平滑度の欄の左側はF又は艶面、右
側はW又は非艶面の値を示す。 (*1)水中伸びは、サンプル(幅15mm、測定長約180m
m)を水中に60分間浸漬して、その前後の寸法変化から
算出して評価した。
【0020】以上の各塗工基紙に就いて、ヤンキー乾燥
紙に関しては艶面、その他のシリンダー乾燥紙に関して
はF面に、商品名サイビノールX−591−607E−17(サ
イデン化学株式会社製:アクリル系エマルジョン)と商
品名サイビノールX−591−607E−18(サイデン化学株
式会社製:ワックス系エマルジョン)の混合液を表3,
4に示す配合割合と塗工量でエアナイフコーターで塗工
・乾燥(130℃)して防湿紙を作製した。
【0021】塗工量一定の場合の各防湿紙の防湿性を表
3,4に示す。表5には塗工液の組成と摩擦係数の関係
を示す。更に表6には塗工液の組成を一定にして、塗工
量と防湿性の関係を示す。尚、実施例、比較例に用いた
試験及び評価方法は次の通りである。 (1)透湿度 JIS Z 0208 防湿包装材料の透湿度試験(恒
温恒湿条件:40℃.90%RH)に準じて、測定した。 (2)摩擦係数 JIS P 8147 紙及び板紙の摩擦係数試験方法
に準じて、測定した。
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】(*)塗工液処方の配合比は固形分比率を
示す。
【0025】
【表5】
【0026】(*)(防/防)は、防湿塗工面と防湿塗
工面の摩擦係数を示す。(防/製品)は、防湿塗工面と
被包装製品(フォーム用紙を使用)の摩擦係数を示す。
【0027】
【表6】
【0028】以上の表3,4,5,6に示される様に、
本発明による塗工基紙を用いることにより比較例に比べ
て防湿性能を維持したまま、防湿層を形成させる塗工剤
の塗工量を低減させ、またワックス成分の含有量を少な
くすることが可能となり、その結果、耐滑り性に優れた
防湿紙を作製出来ることが判る。
【0029】
【発明の効果】本発明によって、防湿性、離解性等の必
要品質に影響を与えずに、防湿層を形成する塗工剤の使
用量と塗工剤中のワックス成分の含有量を減少させるこ
とが可能になり、これにより防湿紙の滑りに関するトラ
ブルが解消出来、塗工剤のコストにも有利となる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防湿用塗工剤の被塗工面の王研式平滑度
    が20〜200秒、ステキヒトサイズ度が20〜200秒、水中伸
    びが0〜2.5%の範囲にあることを特徴とした防湿・防
    水紙用塗工基紙。
  2. 【請求項2】 ヤンキードライヤー方式による乾燥が施
    されている請求項1記載の防湿・防水紙用塗工基紙。
  3. 【請求項3】 請求項1若しくは請求項2に記載の塗工
    基紙を用いて、その表面を全エマルジョン成分中のワッ
    クス系エマルジョンの配合割合が0.5〜30%である塗工
    剤により塗工処理されていることを特徴とした防湿・防
    水紙。
JP23586893A 1993-08-30 1993-08-30 防湿・防水紙用塗工基紙及びそれを用いた防湿・防水紙 Pending JPH0770983A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5945842A (en) * 1996-06-28 1999-08-31 Nec Corporation Output circuit for conversion from CMOS circuit level to ECL circuit level
JP2003508271A (ja) * 1999-09-07 2003-03-04 テトラ ラバル ホールデイングス エ フイナンス ソシエテ アノニム 積層包装材料の製造方法及びその包装材料から製造された包装容器
EP1270809A4 (en) * 2000-03-31 2003-07-09 Jujo Paper Co Ltd RECYCLABLE MOISTURE RESISTANT AND LIGHT MASKING PAPER
WO2023112950A1 (ja) * 2021-12-15 2023-06-22 日本製紙株式会社 防水紙およびその製造方法

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JP2003508271A (ja) * 1999-09-07 2003-03-04 テトラ ラバル ホールデイングス エ フイナンス ソシエテ アノニム 積層包装材料の製造方法及びその包装材料から製造された包装容器
EP1270809A4 (en) * 2000-03-31 2003-07-09 Jujo Paper Co Ltd RECYCLABLE MOISTURE RESISTANT AND LIGHT MASKING PAPER
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