JP2006193061A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴムチェーファーが本来果たすべきリムすべり防止の機能を保持すると共に、該ゴムチェーファーを低発熱化することで、タイヤ全体の発熱量を低減し、ランフラット走行における耐久性を高めた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】左右一対のゴムチェーファーをそれぞれリムに触れる部分とそれに隣接してタイヤ内部を構成する部分とからなる2層構造とし、前記タイヤ内部を構成する部分のゴム組成物として、特定の性状を有する共役ジエン系重合体をゴム成分中50質量%以上を含むと共に、(1)150℃における動的弾性率が、25℃における動的弾性率よりも0.7MPa以上大きいこと、(2)25〜250℃におけるtanδの最大値が0.08以下であること、(3)150〜250℃におけるtanδの最大値が0.05以下であること、の少なくとも一つを満たすものを用いた空気入りタイヤである。
【選択図】図2

Description

本発明は空気入りタイヤ、さらに詳しくは、リムに触れない部分に特定のゴム組成物を用いた2層構造のゴムチェーファーを具備し、該ゴムチェーファーが本来果たすべきリムすべり防止の機能を保持すると共に、該ゴムチェーファーを低発熱化することで、タイヤ全体の発熱量を低減し、タイヤの内部圧力(以下、内圧と表示)が低下した場合での走行、いわゆるランフラット状態での走行における耐久性(ランフラット耐久性)を高めた空気入りタイヤに関するものである。
従来、空気入りタイヤにおいては、サイドウォール部の剛性を高めるために、ゴム組成物、あるいはゴム組成物と繊維などの複合体からなるサイド補強層が配設されている(例えば、特許文献1参照)。一般にパンクなどにより、タイヤの内圧が低下した場合での走行、いわゆるランフラット走行状態になると、タイヤのサイドウォール部分の変形が大きくなるに伴い、サイド補強層の変形も大きくなり、発熱が進み、場合によっては200℃以上に達する。このような状態では、サイド補強層が破壊限界を超え、タイヤ故障に至ることがある。
このような故障に至るまで、サイド補強層を始め、タイヤを構成する全ての部材の温度が上昇し、サイド補強層の温度上昇をますます大きくし、タイヤ故障に至っている。
前述の事態、例えばサイド補強層の故障に至るまでの時間を稼ぐために、ゴムチェーファー部を低発熱化した場合、ゴムチェーファー本来の機能であるリムすべり防止機能が低下するのを免れないという問題が生じ、タイヤとしての機能が低下してしまうのが実状である。
特開2002−144827号公報(第1頁)
本発明は、このような状況下で、ゴムチェーファーが本来果たすべきリムすべり防止の機能を保持すると共に、該ゴムチェーファーを低発熱化することで、タイヤ全体の発熱量を低減し、タイヤの内圧が低下した場合での走行、いわゆるランフラット状態での走行における耐久性(ランフラット耐久性)を高めた空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
本発明者は、前記の好ましい性質を有する空気入りタイヤを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、ゴムチェーファーを、リムに触れる部分とそれに隣接してタイヤ内部を構成する部分とからなる2層構造とし、かつタイヤ内部を構成する部分に、特定の性状を有するゴム組成物を用いることにより、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)左右一対のゴムチェーファーを具備してなる空気入りタイヤにおいて、前記ゴムチェーファーは、それぞれリムに触れる部分とそれに隣接してタイヤ内部を構成する部分とからなる2層構造を有し、かつ該2層構造のうち、タイヤ内部を構成する部分に用いられるゴム組成物が、共役ジエンユニットにおけるビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)20万〜90万及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体を、ゴム成分中に50質量%以上の割合で含むと共に、150℃における動的弾性率が、25℃における動的弾性率よりも0.7MPa以上大きいことを特徴とする空気入りタイヤ、
(2)左右一対のゴムチェーファーを具備してなる空気入りタイヤにおいて、前記ゴムチェーファーは、それぞれリムに触れる部分とそれに隣接してタイヤ内部を構成する部分とからなる2層構造を有し、かつ該2層構造のうち、タイヤ内部を構成する部分に用いられるゴム組成物が、共役ジエンユニットにおけるビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)20万〜90万及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体を、ゴム成分中に50質量%以上の割合で含むと共に、25〜250℃におけるtanδの最大値が0.08以下であることを特徴とする空気入りタイヤ、及び
(3)左右一対のゴムチェーファーを具備してなる空気入りタイヤにおいて、前記ゴムチェーファーは、それぞれリムに触れる部分とそれに隣接してタイヤ内部を構成する部分とからなる2層構造を有し、かつ該2層構造のうち、タイヤ内部を構成する部分に用いられるゴム組成物が、共役ジエンユニットにおけるビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)20万〜90万及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体を、ゴム成分中に50質量%以上の割合で含むと共に、150〜250℃におけるtanδの最大値が0.05以下であることを特徴とする空気入りタイヤ、
を提供するものである。
本発明によれば、リムに触れない部分に特定のゴム組成物を用いた2層構造のゴムチェーファーを具備し、該ゴムチェーファーが本来果たすべきリムすべり防止の機能を保持すると共に、該ゴムチェーファーを低発熱化することで、タイヤ全体の発熱量を低減し、タイヤの内圧が低下した場合での走行、いわゆるランフラット状態での走行における耐久性(ランフラット耐久性)を高めた空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤは、左右一対のゴムチェーファーを具備してなり、かつ該ゴムチェーファーが、それぞれリムに触れる部分とそれに隣接するタイヤ内部を構成する部分の2層構造を有している。
なお、ここでいうリムに触れる部分とは、タイヤ外面よりタイヤ内面方向へ2mm以下の厚さの表層部を指す。
本発明においては、前記ゴムチェーファーにおける上記のリムに触れる部分に隣接するタイヤ内部を構成する部分、すなわちリムに触れない部分に、以下に示す性状を有するゴム組成物が用いられる。
当該ゴム組成物としては、共役ジエンユニットにおけるビニル結合量が25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体を全ゴム成分中に50質量%以上含むものが用いられる。
このようなゴム組成物を、ゴムチェーファー部材の内部、つまりリムに触れない部分に用いた空気入りタイヤにおいては、該ゴム組成物の温度上昇による動的弾性率(E’)の低下、及び損失正接(tanδ)の増大を抑制する効果が著しいため、タイヤの発熱性を低減させ、ランフラット耐久性を向上させることができる。
本発明において、共役ジエンユニットにおけるビニル結合量は、共役ジエン系重合体のジエン結合部の25%以上であることを要す。ビニル結合量が25%未満では150℃以上の高温下での硫黄架橋切断による動的弾性率(E’)低下が支配的となるために、温度上昇による弾性率低下の抑制効果が十分に期待できない。さらに、損失正接(tanδ)の増大を引き起こすことがある。この点から、ビニル結合量は30%以上が好ましく、さらに35%以上が好ましい。特に40〜60%の範囲にあることが好ましい。
また、前記共役ジエン系重合体の重量平均分子量(Mw)は20万〜90万であることを要す。20万未満ではゴム組成物の引張り特性、転がり特性が劣り、90万を超えると加工性が劣る傾向がある。この点から、Mwは30万〜80万であることが好ましい。
さらに、前記共役ジエン系重合体の分子量分布(Mw/Mn)は1〜4であることを要す。4を超えると発熱性の低下、及び150℃以上の温度領域での弾性維持が困難となる傾向がある。この点から、Mw/Mnは1.5〜4であることが好ましい。
本発明における前記共役ジエン系重合体は、共役ジエン単独重合体及び/又は共役ジエン−芳香族ビニル共重合体であることが好ましく、また、分子中にスズ原子及び/又は窒素原子を含む変性重合体も含まれる。
ここで、共役ジエン単量体としては、例えば1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられ、中でも1,3−ブタジエンが好ましい。また、共役ジエン単量体との共重合に用いられる芳香族ビニル単量体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロヘキシルスチレン、2,2,6−トリメチルスチレンなどが挙げられ、中でもスチレンが好ましい。
本発明においては、共役ジエン系重合体として、前記の性状を有すると共に、分子中にスズ原子及び/又は窒素原子を含む変性共役ジエン系重合体を用いることもできる。また、本発明においては、前記共役ジエン系重合体として、ポリブタジエン及びスチレン−ブタジエン共重合体ゴム、中でもポリブタジエンが好ましい。
当該ゴム組成物においては,前記共役ジエン系重合体を、ゴム成分中50質量%以上の割合で含むことを要す。この含有量が50質量%未満では、温度上昇によるゴムの動的弾性率低下及び損失正接(tanδ)の増大を抑制できないことがある。この点から、前記共役ジエン系重合体は60質量%以上含まれることが好ましい。
当該ゴム組成物において、前記共役ジエン系重合体と混合されうる他のゴム成分は特に限定されるものではないが、例えば天然ゴム、ポリイソプレン(1R)、ポリブタジエン(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)などが挙げられる。これらのゴムは二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
当該ゴム組成物においては、前記の各成分のほかに、通常ゴム業界で用いられる硫黄、過酸化物などの加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤、補強用充填材、無機充填材などの各種配合剤、さらにはフェノール樹脂及びその硬化剤を適宣含有させることができる。
前記フェノール樹脂としては、例えばフェノール・ホルムアルデヒド樹脂レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール樹脂などが挙げられるが、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂が特に好ましい。フェノール樹脂は100%フェノール樹脂のほか、天然樹脂変性フェノール樹脂、油変性フェノール樹脂等を用いることができる。
また、フェノール樹脂の硬化剤としては、ヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメトキシメチルメラミンなどが挙げられる。これらの組み合わせは任意に選ぶことができ、フェノール樹脂及びその硬化剤はそれぞれ複数選択しても良い、また、硬化剤が内添されたフェノール樹脂を用いてもよい。
さらに、当該ゴム組成物は各種材質の粒子、繊維、布などとの複合体としてもよい。
当該ゴム組成物により、本発明の目的を達成するためには、(1)150℃における動的弾性率が、25℃における動的弾性率よりも0.7MPa以上大きいこと、(2)25〜250℃におけるtanδの最大値が0.08以下であること、(3)150〜250℃におけるtanδの最大値が0.05以下であること、の要件を少なくとも一つ満たすことが必要となる。
なお、前記動的弾性率及びtanδは、当該ゴム組成物を160℃、12分間の条件で加硫して得られた幅5mm、長さ40mm、厚さ2mmのシートについて、後述の方法で測定した値である。
150℃における動的弾性率が、25℃における動的弾性率よりも0.7MPa以上大きい場合には、ランフラット走行においてタイヤの撓みの抑制効果が良好に発揮され、本発明の目的を達成することができる。特に1.0MPa以上大きいことが好ましい。
また、25〜250℃におけるtanδの最大値が0.08以下であると、ランフラット走行時の発熱が小さく、主鎖切断による弾性率低下が抑えられ、その結果タイヤの撓みの抑制効果が発揮される。該tanδの最大値は0.075以下であることが好ましい。同様な理由により150〜250℃におけるtanδの最大値は0.05以下であり、好ましくは0.03以下である。
本発明の空気入りタイヤにおいては、左右一対のゴムチェーファーのリムに触れない部分に、前記ゴム組成物が用いられ、また、リムに触れる部分、即ちタイヤ外面よりタイヤ内面方向へ2mm以下の厚さの表層部にはリムすべり防止機能を良好に発揮する、従来ゴムチェーファーに慣用されているゴム組成物を用いることができる。
このように、2層構造のゴムチェーファーを左右一対に具備してなる本発明の空気入りタイヤは、ゴムチェーファーが本来果たすべきリムすべり防止機能を保持すると共に、ランフラット走行におけるゴムチェーファーの発熱を抑制してタイヤ全体の発熱量を低減することができ、その結果ランフラット耐久性が向上したものとなる。
図1は、左右一対のゴムチェーファーを具備してなる一般の空気入りタイヤの一例の右半部の部分断面図であり、図2は、本発明の空気入りタイヤにおける2層構造を有するゴムチェーファー部分の概略断面図である。
図1において、符合1はビードコア、2はビードフィラー、3はカーカス層、4はゴムチェーファー、5はインナーライナー層、6はサイドウォール部である。
図2においては、前記図1で示される空気入りタイヤにおけるゴムチェーファー4として、リムに触れる部分(表層部)4aに従来のゴムチェーファー用ゴム組成物が用いられ、それに隣接するタイヤ内部を構成する部分4bに、本発明に係るゴム組成物が用いられてなる2層構造のゴムチェーファーを具備している状態が示されている。
このような2層構造のゴムチェーファーを左右一対に具備してなる本発明の空気入りタイヤは、常法により製造することができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(1)重合体のミクロ構造
共役ジエンユニットにおけるビニル結合(1,2−結合)量は、赤外法(モレロ法)によって求めた。
(2)重合体の重量平均分子量(Mw)
重合体の重量平均分子量(Mw)の測定はゲルパーミェーションクロマトグラフィ[GPC;東ソー製HLC−8020,カラム:東ソー製GMX−XL(2本直列)]により行い、示差屈折率(R1)を用いて、単分散ポリスチレンを標準としてポリスチレン換算で行った。
(3)加硫ゴムの動的貯蔵弾性率E’及びtanδ
ゴム組成物を160℃、12分間の条件で加硫して得られた厚さ2mmのスラブシートから、幅5mm、長さ40mmのシートを切り出し、試料とした。この試料について、上島製作所(株)製スペクトロメーターを用い、チャック間距離10
mm、初期歪200μm、動的歪1%、周波数52Hz,測定開始温度20℃、昇温速度3℃/分、測定終了温度250℃の測定条件で、所定の動的貯蔵弾性率E’及びtanδの最大値を測定した。
(4)乗リ心地性
各試作タイヤを乗用車に装着し、専門のドライバー2名により乗り心地性のフィーリングテストを行い、1〜10の評点をつけその平均値を求めた。その値が大きいほど、乗り心地性は良好である。
(5)ランフラット耐久性
各試作タイヤを常庄でリム組みし、内圧230kPaを封入してから38℃の室温中に24時間放置後、バルブのコアを抜き、内圧を大気圧として荷重4.17kN(425kg)、速度89km/hr、室温38℃の条件でドラム走行テストを行った。この際の故障発生までの走行距離をランフラット耐久性とし、比較例1を100として指数表示した。指数が大きいほどランフラット耐久性は良好である。
製造例1
乾燥し、窒素置換された温度調節ジャケットつき8リットルの耐圧反応装置に、連続的に乾燥されたブタジエンの15質量%シクロヘキサン溶液を毎分200gの速度で導入した。また同じ位置より、ジテトラヒドロフリルプロパン(DTHFP)の1mol/リットルシクロヘキサン溶液0.15mmol/minとn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液0.2mmol/minを連続的に導入した。重合系は、常に80℃に保ち、連続的に反応装置上部より生成したポリマーを取り出し、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)の1質量%イソプロパノールに投入して重合体を得た。重合体は重合開始から終了まで、全く沈殿は見られず均一に透明であった。
重合転化率は、ほぼ100%であった。さらに固形物を乾燥し、ゴム状重合体を得た。このポリブタジエン重合体(高ビニルBR)について分析の結果、ビニル結合量は50%、重量平均分子量(Mw)は30万、分子量分布(Mw/Mn)は2.1であった。
実施例1〜3及び比較例1、2
第1表に従い、ゴム成分100質量部に対し、カーボンブラック30〜50質量部と、フェノール樹脂(フェノール・ホルムアルデヒド樹脂)3質量部、ヘキサメチレンテトラミン1質量部、プロセスオイル2質量部、亜鉛華5質量部、ステアリン酸1質量部、老化防止剤6C(N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン)2質量部、加硫促進剤NS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)4質量部、硫黄5質量部を配合してゴム組成物を調製し、加硫ゴムについて、「150℃における動的弾性率(E’)−25℃における動的弾性率(E’)」を求めると共に、25〜250℃におけるtanδの最大値及び150〜250℃におけるtanδの最大値を測定した。
次に、実施例1〜3においては、2層構造のゴムチェーファーにおけるリムに触れる部分には、比較例Iのゴム組成物を用い、それに隣接してタイヤ内部を構
成する部分には、それぞれ実施例1〜3のゴム組成物を用いて、タイヤサイズ225/60R17乗用車用ラジアルタイヤを常法に従って製造した。
また、比較例1、2においては、1層構造のゴムチェーファーに、それぞれ比較例1及び比較例2のゴム組成物を用いて、タイヤサイズ225/60R17の乗用車用ラジアルタイヤを常法従って製造した。
また、比較例1、2においては、1層構造のゴムチェーファーに、それぞれ比較例1及び比較例2のゴム組成物を用いて、タイヤサイズ225/60R17の乗用車タイヤを常法に従って製造した。
これらのタイヤについて、乗り心地性、ランフラット耐久性を評価した。結果を第1表に示す。
Figure 2006193061
*1 ポリブタジエンゴム・「BR01」[ジェイエスアール(株)製、シス−1,4ポリブタジエン、ビニル結合量2.5%]
*2 製造例Iの高ビニル重合体:ビニル結合量50%、重量平均分子量(Mw
)30万、分子量分布(Mw/Mn)2.1
*3 カーボンブラックGPF:旭カーボン(株)製、商標「旭#55」
上記の結果より、本発明の実施例1〜3によるタイヤは、ランフラット耐久性と乗り心地性の双方が向上していることが分かる。
本発明の空気入のタイヤは、左右一対のゴムチェーファーをリムに触れる部分とそれに隣接してタイヤ内部を構成する部分とからなる2層構造とし、かつタイヤ内部を構成する部分に、特定の性状を有するゴム組成物を用いることにより、ゴムチェーファーが本来果たすべきリムすべり防止の機能を保持すると共に、該ゴムチェーファーを低発熱化することで、タイヤ全体の発熱量を低減し、タイヤの内圧が低下した場合でのランフラット走行における耐久性を高めることができ、かつ通常走行における乗り心地性も改善することができる。
左右一対のゴムチェーファーを具備してなる一般の空気入りタイヤの一例の右半部の部分断面図である。 本発明の空気入りタイヤにおける2層構造を有するゴムチェーファー部分の概略断面図である。
符合の説明
1:ビードコア
2:ビードフィラー
3:カーカス層
4:ゴムチェーファー
4a:ゴムチェーファーのリムに触れる部分
4b:上記4aに隣接するタイヤ内部を構成する部分
5:インナーライナー層
6:サイドウォール部

Claims (3)

  1. 左右一対のゴムチェーファーを具備してなる空気入りタイヤにおいて、前記ゴムチェーファーは、それぞれリムに触れる部分とそれに隣接してタイヤ内部を構成する部分とからなる2層構造を有し、かつ該2層構造のうち、タイヤ内部を構成する部分に用いられるゴム組成物が、共役ジエンユニットにおけるビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)20万〜90万及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体を、ゴム成分中に50質量%以上の割合で含むと共に、150℃における動的弾性率が、25℃における動的弾性率よりも0.7MPa以上大きいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 左右一対のゴムチェーファーを具備してなる空気入りタイヤにおいて、前記ゴムチェーファーは、それぞれリムに触れる部分とそれに隣接してタイヤ内部を構成する部分とからなる2層構造を有し、かつ該2層構造のうち、タイヤ内部を構成する部分に用いられるゴム組成物が、共役ジエンユニットにおけるビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)20万〜90万及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体を、ゴム成分中に50質量%以上の割合で含むと共に、25〜250℃におけるtanδの最大値が0.08以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 左右一対のゴムチェーファーを具備してなる空気入りタイヤにおいて、前記ゴムチェーファーは、それぞれリムに触れる部分とそれに隣接してタイヤ内部を構成する部分とからなる2層構造を有し、かつ該2層構造のうち、タイヤ内部を構成する部分に用いられるゴム組成物が、共役ジエンユニットにおけるビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)20万〜90万及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体を、ゴム成分中に50質量%以上の割合で含むと共に、150〜250℃におけるtanδの最大値が0.05以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。

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