JP2004136863A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】ビードフィラー及びサイド補強ゴムに適用されるゴム組成物を工夫することにより、通常走行における乗り心地を改善するとともに、ランフラットタイヤの機能であるランフラット耐久性を著しく向上させることができるタイヤを提供すること。
【解決手段】サイド補強式ランフラットタイヤは、サイド補強ゴム及び/又はビードフィラーが、好ましくは20℃〜80℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.05以下であるゴム組成物からなる空気入りタイヤである。
【選択図】 なし
【解決手段】サイド補強式ランフラットタイヤは、サイド補強ゴム及び/又はビードフィラーが、好ましくは20℃〜80℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.05以下であるゴム組成物からなる空気入りタイヤである。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外傷などによるパンクの影響を受けない空気入りタイヤ、特にタイヤ受傷後の走行における耐久性(ランフラット耐久性)および通常走行時の振動乗り心地性(乗り心地性)の双方に優れた空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のランフラットタイヤでは、サイドウォール部の剛性を高める必要から、ゴム組成物、或いはゴム組成物と繊維などの複合体からなるサイド補強層が配設されている(例えば、特許文献1参照)。一般にパンクなどにより、タイヤの内部圧力(以下、内圧と表示)が低下した場合での走行、いわゆるランフラット走行状態になると、タイヤのサイドウォール部分の変形が大きくなるにつれ、サイド補強層の変形も大きくなり、発熱が大きく、場合によっては200℃以上に達する。このような状態では、サイド補強層が破壊限界を超え、タイヤ故障に至ることがある。
このような故障に至るまでの時間を稼ぐ手段として、配設するサイド補強層およびビードフィラーの最大厚さを増大するなど、ゴムの体積を増加させるものがあるが、このような方法をとると、乗り心地の悪化、タイヤ質量の増加及び騒音レベルの増大などの好ましくない事態が発生することがある。
【0003】
一方、前述の事態、例えば乗り心地の悪化を回避するために、配設するサイド補強層及びビードフィラーの体積を減少させると、ランフラット時の荷重を支えきれず、ランフラット時にタイヤのサイドウォール部分の変形が非常に大きくなり、ゴム組成物の発熱増大を招き、結果としてタイヤはより早期に故障に至る問題があった。
また、配合する材料を変えることにより、使用するゴムをより低弾性化させた場合も、同様にランフラット時の荷重を支えきれず、タイヤのサイドウォール部分の変形が非常に大きくなり、ゴム組成物の発熱増大を招き、結果としてタイヤはより早期に故障に至ってしまうのが実状である。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−144827号公報(第1頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、ビードフィラー及びサイドウォール補強層(サイド補強層)に用いられるゴム組成物を工夫することにより、ランフラットタイヤの機能であるランフラット耐久性と通常走行時における乗り心地の双方に優れた空気タイヤを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために検討を重ねた結果、一定温度領域で特定の動的特性を有するゴム組成物を、ビードフィラーおよびサイド補強層の少なくとも一方に用いることが有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、
1.サイド補強式ランフラットタイヤにおいて、サイド補強ゴムを構成する組成物は、20℃〜80℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.05以下である空気入りタイヤ、
2.共役ジエンユニットにおけるビニル結合量が25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含む前記1に記載の空気入りタイヤ、
3.サイド補強式ランフラットタイヤにおいて、ビードフィラーを構成する組成物は、20℃〜80℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.05以下である空気入りタイヤ、
4.共役ジエンユニットにおけるビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含む前記3に記載の空気入りタイヤ、
5.サイド補強式ランフラットタイヤにおいて、サイド補強ゴムとビードフィラーを構成する組成物は両方ともに、20℃〜80℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.05以下である空気入りタイヤ、
6.共役ジエンユニットにおけるビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含む前記5に記載の空気入りタイヤ、
【0008】
7.左右一対のビード部と、該ビード部のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラーとカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォール部と、このサイトウォール部に配設されたサイド補強ゴムとを具備してなり、前記ビードフィラーを構成するゴム組成物及び/又はサイドウォール部に最大厚さ6〜13mmで配設されたサイド補強ゴムを構成するゴム組成物は共に、ビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含み、かつ、150℃における動的弾性率が25℃における動的弾性率対比0.7MPa以上大きいことを特徴とするタイヤ、
8.左右一対のビード部と、該ビード部のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラーとカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォール部と、このサイトウォール部に配設されたサイド補強ゴムとを具備してなり、前記ビードフィラーを構成するゴム組成物及び/又はサイドウォール部に最大厚さ6〜13mmで配設されたサイド補強ゴムを構成するゴム組成物は共に、ビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含み、かつ、25℃〜250℃におけるtanδの最大値が0.08以下であることを特徴とするタイヤ、及び
9.左右一対のビード部と、該ビード部のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラーとカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォール部と、このサイトウォール部に配設されたサイド補強ゴムとを具備してなり、前記ビードフィラーを構成するゴム組成物及び/又はサイドウォール部に最大厚さ6〜13mmで配設されたサイド補強ゴムを構成するゴム組成物は共に、ビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)が1〜4であるポリマーをゴム成分中に50質量%以上含み、かつ、150℃〜250℃におけるtanδの最大値が0.05以下であることを特徴とするタイヤ、
を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における空気入りタイヤは、サイド補強ゴムおよびビードフィラーの少なくとも一方を構成するゴム組成物が、20℃〜80℃における1%損失正接(以下、tanδという)の最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.05以下であることが好ましい。
すなわち、前記ゴム組成物は、タイヤの通常使用温度領域である60℃付近を含む低温域においてはtanδは高く設定されていることにより、通常使用時の振動や衝撃を熱エネルギーとして拡散され乗り心地を向上させることができる。この点から、前記ゴム組成物は、20℃〜80℃におけるtanδの最大値が0.08以上のものである。
一方、ランフラット走行時の温度領域である150℃以上の高温域においてはtanδは低く設定されていることにより、ランフラット走行時には、発熱を抑えることでランフラット耐久性の低下を防ぐことができる。この点から、前記ゴム組成物は、150℃〜250℃におけるtanδの最大値が0.05以下、好ましくは0.03以下の特性をも有するものである。
【0010】
本発明の空気入りタイヤにおいて、上記特性を有するゴム組成物に用いられるゴム成分としては、共役ジエンユニットにおけるビニル結合量が25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体を全ゴム成分中に50質量%以上含むものが好ましい。
上記の如く、本発明における共役ジエン系重合体中のビニル結合量は、ジエン結合部の25%以上であることが好ましい。ビニル結合量が25%未満では150℃以上の高温下での硫黄架橋切断による動的弾性率(E’)低下が支配的となるために、温度上昇による弾性率低下の抑制効果が十分に期待できない。さらに、損失正接(tanδ)の増大を引き起こすことがある。この点から、ビニル結合量はさらに30%以上、特に35%以上が好ましい。また、40〜60%の範囲にあることが最も好ましい。
【0011】
また、前記共役ジエン系重合体の重量平均分子量(Mw)は20万〜90万であることが好ましい。20万未満ではゴム組成物の引張り特性、転がり特性が劣り、90万を超えると加工性が劣る傾向がある。この点から、Mwは30万〜80万がさらに好ましい。
さらに、前記共役ジエン系重合体の分子量分布(Mw/Mn)は1〜4であることが好ましい。4を超えると発熱性の低下、および150℃以上の温度領域での弾性率維持が困難となる傾向がある。この点から、Mw/Mnは1.5〜4がさらに好ましい。
【0012】
本発明における前記共役ジエン系重合体は、共役ジエン単独重合体および/又は共役ジエン−芳香族ビニル共重合体であることが好ましく、また、分子中にスズ原子及び/又は窒素原子を含む変性重合体も含まれる。
ここで、共役ジエン単量体としては、例えば1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられ、中でも1,3−ブタジエンが好ましい。また、共役ジエン単量体との共重合に用いられる芳香族ビニル単量体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルピニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロヘキシルスチレン、2,2,6−トリルスチレンなどが挙げられ、中でもスチレンが好ましい。
【0013】
本発明において、前記共役ジエン系重合体としてはポリブタジエンおよびスチレン−ブタジエン共重合体ゴムが好ましく、さらにポリブタジエンが好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤで用いられるサイド補強ゴム及び/又はビードフィラーには、前記共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含むことが好ましい。50質量%未満であると、ランフラット走行時、すなわち150℃以上での発熱抑制効果が少なく、ランフラット耐久性が低下することがある。この点から、前記重合体はゴム成分中60質量%以上含まれることがさらに好ましい。
本発明で用いる前記ゴム組成物において、前記共役ジエン系重合体と混合されうる他のゴム成分は特に限定されるものではないが、例えば天然ゴム、ポリイソプレン(IR);ポリブタジエン(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)などが挙げられる。これらのゴムは二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】
さらに、本発明の空気入りタイヤのビードフィラー及び/又はサイド補強ゴムを構成する前記ゴム組成物としては、ビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)が1〜4であるポリマーをゴム成分中に50質量%以上含み、かつ▲1▼150℃における動的弾性率が25℃における動的弾性率対比0.7MPa以上大きいこと、及び▲2▼150℃〜250℃でのtanδの最大値が0.05以下であることの少なくとも一つの物性を満足するものであることが好ましい。
すなわち、150℃における動的弾性率が、25℃における動的弾性率対比で上昇がみられない場合には、ランフラット走行においてタイヤの撓みの抑制効果が弱く、本発明の目的を達成できないことがある。十分な効果を得るためには、150℃における動的弾性率が、25℃における動的弾性率対比(差)で0.7MPa以上大きいことが好ましく、さらに1.0MPa以上大きいことが好ましい。
【0015】
また、25℃〜250℃、特にランフラット時におけるtanδの最大値が0.08を超えると、ランフラット走行時の発熱が大きく、主鎖切断による弾性率低下に繋がり、タイヤの撓みを増大させる要因となることがある。そのため、前記温度におけるtanδの最大値は0.08以下であることが好ましく、さらに0.075以下であることが好ましい。このため、特に150℃〜250℃の間のtanδの最大値は、0.05以下であることが好ましく、さらに0.03以下であることが好ましい。
【0016】
以上の如きゴム物性を有する特定ゴム成分からなるゴム組成物は、前記共役ジエン系重合体のほかに、通常ゴム業界で用いられる硫黄,過酸化物などの加硫剤、加硫促進剤,老化防止剤,軟化剤,補強用充填剤,無機充填剤などの各種配合剤を適宜含有させることができる。さらに、フェノール樹脂及びその硬化剤を配合することが好ましい。
本発明において、前記ゴム組成物においては、種々の樹脂、硬化剤を含むことができる。
樹脂としては、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール樹脂などが挙げられるが,フェノール・ホルムアルデヒド樹脂が特に好ましい。フェノール樹脂は100%フェノール樹脂のほか、天然樹脂変性フェノール樹脂、油変性フェノール樹脂等を用いることができる。
また、樹脂の硬化剤として、ヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメトキシメチルメラミンなどが挙げられる。これらの組み合わせは任意に選ぶことができ、樹脂及びその硬化剤はそれぞれ複数選択しても良い.また、硬化剤が内添された樹脂を用いてもよい。
前記ゴム組成物は、通常業界で知られる各種の充填剤、老化防止剤、加硫促進剤、硫黄などを含むことができ、常法により製造される。
【0017】
本発明におけるサイド補強式ランフラットタイヤは、左右一対のビード部と、該ビード部のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラーとカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォール部と、このサイトウォール部に配設されたゴム補強層(サイド補強ゴム)とを具備してなるタイヤである。次に、図面に従って説明する。
図1は、本発明のタイヤの一例の左半部分の断面図であって、該タイヤ1は、左右一対のリング状のビードコア4と、該ビードコア4のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラー5と、並列された複数のコードが被覆ゴム中に埋設されてなる少なくとも1枚のプライからなるカーカス層2と、該カーカス層2のタイヤ半径方向外側に配置されたベルト層3と、該ベルト層3のタイヤ半径方向に配設されたトレッド部8と、該トレッド部8の左右に配置された一対のサイドウォール部6と、このサイドウォール部6に配設されたサイド補強ゴム7を具備している。
【0018】
カーカス層2は折り返しカーカスプライ2a及びダウンカーカスプライ2bを有し、折り返しカーカスプライ2aの両端は、ビードコア4の周りに折り返され、折り返し端部を形成している。ビードフィラー5は、折り返しカーカスプライ2aとその折り返し端部との間に位置しており、また、ダウンカーカスプライ2bは、サイドウォール部6と折り返しカーカスプライ2aの折り返し端部との間に配置されている。サイド補強ゴム7は、折り返しカーカスプライ2aのサイドウォール部の内側外周方向面に配置されている。本発明のタイヤにおいて、サイド補強ゴム7の最大厚さは通常6〜13mmのものが好ましく使用される。
本発明のタイヤは、ビードフィラー及びサイド補強ゴムの少なくとも一方に前記ゴム組成物を適用し、常法により製造することができる。なお、タイヤ内に充填する気体としては、通常のあるいは酸素分圧を変えた空気、又は窒素などの不活性なガスを用いることができる。
【0019】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(1)重合体のミクロ構造
共役ジエンユニットにおけるビニル結合(1,2−結合)量は、赤外法(モレロ法)によって求めた。
(2)重合体の重量平均分子量(Mw)
重合体の重量平均分子量(Mw)の測定はゲルパーミェーションクロマトグラフィ[GPC;東ソー製HLC−8020、カラム;東ソー製GMX−XL(2本直列)]により行い、示差屈折率(RI)を用いて、単分散ポリスチレンを標準としてポリスチレン換算で行った。
【0020】
(3)加硫ゴムの動的貯蔵弾性率E’及びtanδ
ゴム組成物を160℃、12分間の条件で加硫して得られた厚さ2mmのスラブシートから、幅5mm、長さ40mmのシートを切り出し、試料とした。この試料について、上島製作所(株)製スペクトロメーターを用い、チャック間距離10mm、初期歪200マイクロメートル(ミクロン)、動的歪1%、周波数52Hz、測定開始温度20℃、昇温速度3℃/分、測定終了温度250℃の測定条件で、所定の動的貯蔵弾性率E’及びtanδの最大値を測定した。
【0021】
(4)乗り心地性
試作タイヤを乗用車に装着し、専門のドライバー2名により乗り心地性のフィーリングテストを行い、1〜10の評点をつけその平均値を求めた。その値が大きいほど、乗り心地性は良好である。
(5)ランフラット耐久性
各試作タイヤを常圧でリム組みし、内圧230kPaを封入してから38℃の室温中に24時間放置後、バルブのコアを抜き、内圧を大気圧として荷重4.17kN(425kg)、速度89km/hr、室温38℃の条件でドラム走行テストを行った。この際の故障発生までの走行距離をランフラット耐久性とし、実施例1,2及び比較例2については比較例1を100とし、実施例3〜5及び比較例4については比較例3を100とした指数で表した。指数が大きいほどランフラット耐久性は良好である。
【0022】
製造例1
乾燥し、窒素置換された温度調節ジャケットつき8リットルの耐圧反応装置に、連続的に乾燥されたブタジエンの15質量%シクロへキサン溶液を毎分200gの速度で導入した。また同じ位置より、ジテトラヒドロフリルプロパン(DTHFP)の1mol/リットルシクロヘキサン溶液0.15mmol/minとn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液0.2mmol/minを連続的に導入した。重合系は、常に80℃に保ち、連続的に反応装置上部より生成したポリマーを取り出し、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)の1質量%イソプロパノールに投入して重合体を得た。重合体は重合開始から終了まで、全く沈殿は見られず均一に透明であった。
重合添加率は、ほぼ100%であった。さらに固形物を乾燥し、ゴム状重合体を得た。このポリブタジエン重合体(高ビニルBR)について分析の結果、ビニル結合量は50%、重量平均分子量(Mw)は30万、分子量分布(Mw/Mn)は2.1であった。
【0023】
実施例1,2及び比較例1,2
第1表に従い、ゴム成分100質量部に対し、カーボンブラック及び/又はシリカからなる充填材45又は50質量部と、フェノール樹脂(フェノール・フォルムアルデヒド樹脂)3質量部、ヘキサメチレンテトラミン1質量部、プロセスオイル2質量部、亜鉛華5質量部、ステアリン酸1質量部、老化防止剤6C(N−フェニルN’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン)2質量部、加硫促進剤NS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)4質量部、硫黄5質量部を配合してゴム組成物を調製し、加硫ゴムについて、20℃〜80℃におけるtanδの最大値、及び150℃〜250℃におけるtanδの最大値を測定した。
また、得られたゴム組成物について、サイド補強ゴムおよびビードフィラーの双方に適用して、タイヤサイズ215/45ZR17の乗用車用ラジアルタイヤを常法に従って製造し、そのタイヤについて乗り心地性、ランフラット耐久性を評価した。結果を第1表に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
*1 ポリブタジエンゴム:「BR01」〔ジェイエスアール(株)製、シス−1,4ポリブタジエン、ビニル結合量2.5%〕
*2 製造例1の高ビニル重合体:ビニル結合量50%、重量平均分子量(Mw)30万、分子量分布(Mw/Mn)2.1
*3 シリカ:日本シリカ工業(株)製「ニプシルAQ」
上記の結果より、20℃〜80℃におけるtanδの最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃におけるtanδの最大値が0.05以下である共役ジエン系重合体を適用した実施例1,2のタイヤは、乗り心地が改善されるとともに、ランフラット耐久性が著しく向上していることが分かる。
このように、ビードフィラー及びサイド補強ゴムに前記の特定ゴム組成物を適用した本発明のタイヤは、タイヤの通常使用温度領域である20〜80℃でのtanδが高いことにより乗り心地性は向上し、また、ランフラット走行時の温度領域である150℃以上においてはtanδは低いので発熱が抑制されてランフラット耐久性を向上させることができる。
【0026】
実施例3〜5、及び比較例3,4
第2表に示すゴム成分と充填材とを用い、実施例1と同様にして、ゴム組成物を調製し、加硫ゴムについて、25℃〜250℃におけるtanδの最大値、及び150℃〜250℃におけるtanδの最大値を測定した。
また、得られたゴム組成物について、サイド補強ゴムおよびビードフィラーの双方に適用して、タイヤサイズ215/45ZR17の乗用車用ラジアルタイヤを常法に従って製造し、そのタイヤについて乗り心地性、ランフラット耐久性を評価した。結果を第2表に示す。
【0027】
【表2】
【0028】
*1 ポリブタジエンゴム:前記に同じ
*2 製造例1の高ビニル重合体:前記に同じ
*4 カーボンブラックGPF:旭カーボン(株)製、商標「旭#55」
上記の結果より、本発明の実施例3〜5によるタイヤは、ランフラット耐久性と乗り心地の双方が向上していることがわかる。
【0029】
【発明の効果】
上述したように、本発明の空気入りタイヤでは、前記特定ゴム組成物を、サイド補強ゴム及び/又はビードフィラーに用いることにより、タイヤ通常使用時の乗り心地が改良されるとともに、ランフラット走行時の発熱が抑制されてランフラット耐久性を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤの一例としての左半の部分断面図である。
【符号の説明】
1: タイヤ
2: カーカス層
2a: 折り返しカーカスプライ
2b: ダウンカーカスプライ
3: ベルト層
4: ビードコア
5: ビードフィラー
6: サイドウォール部
7: サイド補強ゴム
8: トレッド部
【発明の属する技術分野】
本発明は、外傷などによるパンクの影響を受けない空気入りタイヤ、特にタイヤ受傷後の走行における耐久性(ランフラット耐久性)および通常走行時の振動乗り心地性(乗り心地性)の双方に優れた空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のランフラットタイヤでは、サイドウォール部の剛性を高める必要から、ゴム組成物、或いはゴム組成物と繊維などの複合体からなるサイド補強層が配設されている(例えば、特許文献1参照)。一般にパンクなどにより、タイヤの内部圧力(以下、内圧と表示)が低下した場合での走行、いわゆるランフラット走行状態になると、タイヤのサイドウォール部分の変形が大きくなるにつれ、サイド補強層の変形も大きくなり、発熱が大きく、場合によっては200℃以上に達する。このような状態では、サイド補強層が破壊限界を超え、タイヤ故障に至ることがある。
このような故障に至るまでの時間を稼ぐ手段として、配設するサイド補強層およびビードフィラーの最大厚さを増大するなど、ゴムの体積を増加させるものがあるが、このような方法をとると、乗り心地の悪化、タイヤ質量の増加及び騒音レベルの増大などの好ましくない事態が発生することがある。
【0003】
一方、前述の事態、例えば乗り心地の悪化を回避するために、配設するサイド補強層及びビードフィラーの体積を減少させると、ランフラット時の荷重を支えきれず、ランフラット時にタイヤのサイドウォール部分の変形が非常に大きくなり、ゴム組成物の発熱増大を招き、結果としてタイヤはより早期に故障に至る問題があった。
また、配合する材料を変えることにより、使用するゴムをより低弾性化させた場合も、同様にランフラット時の荷重を支えきれず、タイヤのサイドウォール部分の変形が非常に大きくなり、ゴム組成物の発熱増大を招き、結果としてタイヤはより早期に故障に至ってしまうのが実状である。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−144827号公報(第1頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、ビードフィラー及びサイドウォール補強層(サイド補強層)に用いられるゴム組成物を工夫することにより、ランフラットタイヤの機能であるランフラット耐久性と通常走行時における乗り心地の双方に優れた空気タイヤを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために検討を重ねた結果、一定温度領域で特定の動的特性を有するゴム組成物を、ビードフィラーおよびサイド補強層の少なくとも一方に用いることが有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、
1.サイド補強式ランフラットタイヤにおいて、サイド補強ゴムを構成する組成物は、20℃〜80℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.05以下である空気入りタイヤ、
2.共役ジエンユニットにおけるビニル結合量が25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含む前記1に記載の空気入りタイヤ、
3.サイド補強式ランフラットタイヤにおいて、ビードフィラーを構成する組成物は、20℃〜80℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.05以下である空気入りタイヤ、
4.共役ジエンユニットにおけるビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含む前記3に記載の空気入りタイヤ、
5.サイド補強式ランフラットタイヤにおいて、サイド補強ゴムとビードフィラーを構成する組成物は両方ともに、20℃〜80℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.05以下である空気入りタイヤ、
6.共役ジエンユニットにおけるビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含む前記5に記載の空気入りタイヤ、
【0008】
7.左右一対のビード部と、該ビード部のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラーとカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォール部と、このサイトウォール部に配設されたサイド補強ゴムとを具備してなり、前記ビードフィラーを構成するゴム組成物及び/又はサイドウォール部に最大厚さ6〜13mmで配設されたサイド補強ゴムを構成するゴム組成物は共に、ビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含み、かつ、150℃における動的弾性率が25℃における動的弾性率対比0.7MPa以上大きいことを特徴とするタイヤ、
8.左右一対のビード部と、該ビード部のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラーとカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォール部と、このサイトウォール部に配設されたサイド補強ゴムとを具備してなり、前記ビードフィラーを構成するゴム組成物及び/又はサイドウォール部に最大厚さ6〜13mmで配設されたサイド補強ゴムを構成するゴム組成物は共に、ビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含み、かつ、25℃〜250℃におけるtanδの最大値が0.08以下であることを特徴とするタイヤ、及び
9.左右一対のビード部と、該ビード部のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラーとカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォール部と、このサイトウォール部に配設されたサイド補強ゴムとを具備してなり、前記ビードフィラーを構成するゴム組成物及び/又はサイドウォール部に最大厚さ6〜13mmで配設されたサイド補強ゴムを構成するゴム組成物は共に、ビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)が1〜4であるポリマーをゴム成分中に50質量%以上含み、かつ、150℃〜250℃におけるtanδの最大値が0.05以下であることを特徴とするタイヤ、
を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における空気入りタイヤは、サイド補強ゴムおよびビードフィラーの少なくとも一方を構成するゴム組成物が、20℃〜80℃における1%損失正接(以下、tanδという)の最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.05以下であることが好ましい。
すなわち、前記ゴム組成物は、タイヤの通常使用温度領域である60℃付近を含む低温域においてはtanδは高く設定されていることにより、通常使用時の振動や衝撃を熱エネルギーとして拡散され乗り心地を向上させることができる。この点から、前記ゴム組成物は、20℃〜80℃におけるtanδの最大値が0.08以上のものである。
一方、ランフラット走行時の温度領域である150℃以上の高温域においてはtanδは低く設定されていることにより、ランフラット走行時には、発熱を抑えることでランフラット耐久性の低下を防ぐことができる。この点から、前記ゴム組成物は、150℃〜250℃におけるtanδの最大値が0.05以下、好ましくは0.03以下の特性をも有するものである。
【0010】
本発明の空気入りタイヤにおいて、上記特性を有するゴム組成物に用いられるゴム成分としては、共役ジエンユニットにおけるビニル結合量が25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体を全ゴム成分中に50質量%以上含むものが好ましい。
上記の如く、本発明における共役ジエン系重合体中のビニル結合量は、ジエン結合部の25%以上であることが好ましい。ビニル結合量が25%未満では150℃以上の高温下での硫黄架橋切断による動的弾性率(E’)低下が支配的となるために、温度上昇による弾性率低下の抑制効果が十分に期待できない。さらに、損失正接(tanδ)の増大を引き起こすことがある。この点から、ビニル結合量はさらに30%以上、特に35%以上が好ましい。また、40〜60%の範囲にあることが最も好ましい。
【0011】
また、前記共役ジエン系重合体の重量平均分子量(Mw)は20万〜90万であることが好ましい。20万未満ではゴム組成物の引張り特性、転がり特性が劣り、90万を超えると加工性が劣る傾向がある。この点から、Mwは30万〜80万がさらに好ましい。
さらに、前記共役ジエン系重合体の分子量分布(Mw/Mn)は1〜4であることが好ましい。4を超えると発熱性の低下、および150℃以上の温度領域での弾性率維持が困難となる傾向がある。この点から、Mw/Mnは1.5〜4がさらに好ましい。
【0012】
本発明における前記共役ジエン系重合体は、共役ジエン単独重合体および/又は共役ジエン−芳香族ビニル共重合体であることが好ましく、また、分子中にスズ原子及び/又は窒素原子を含む変性重合体も含まれる。
ここで、共役ジエン単量体としては、例えば1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられ、中でも1,3−ブタジエンが好ましい。また、共役ジエン単量体との共重合に用いられる芳香族ビニル単量体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルピニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロヘキシルスチレン、2,2,6−トリルスチレンなどが挙げられ、中でもスチレンが好ましい。
【0013】
本発明において、前記共役ジエン系重合体としてはポリブタジエンおよびスチレン−ブタジエン共重合体ゴムが好ましく、さらにポリブタジエンが好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤで用いられるサイド補強ゴム及び/又はビードフィラーには、前記共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含むことが好ましい。50質量%未満であると、ランフラット走行時、すなわち150℃以上での発熱抑制効果が少なく、ランフラット耐久性が低下することがある。この点から、前記重合体はゴム成分中60質量%以上含まれることがさらに好ましい。
本発明で用いる前記ゴム組成物において、前記共役ジエン系重合体と混合されうる他のゴム成分は特に限定されるものではないが、例えば天然ゴム、ポリイソプレン(IR);ポリブタジエン(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)などが挙げられる。これらのゴムは二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】
さらに、本発明の空気入りタイヤのビードフィラー及び/又はサイド補強ゴムを構成する前記ゴム組成物としては、ビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)が1〜4であるポリマーをゴム成分中に50質量%以上含み、かつ▲1▼150℃における動的弾性率が25℃における動的弾性率対比0.7MPa以上大きいこと、及び▲2▼150℃〜250℃でのtanδの最大値が0.05以下であることの少なくとも一つの物性を満足するものであることが好ましい。
すなわち、150℃における動的弾性率が、25℃における動的弾性率対比で上昇がみられない場合には、ランフラット走行においてタイヤの撓みの抑制効果が弱く、本発明の目的を達成できないことがある。十分な効果を得るためには、150℃における動的弾性率が、25℃における動的弾性率対比(差)で0.7MPa以上大きいことが好ましく、さらに1.0MPa以上大きいことが好ましい。
【0015】
また、25℃〜250℃、特にランフラット時におけるtanδの最大値が0.08を超えると、ランフラット走行時の発熱が大きく、主鎖切断による弾性率低下に繋がり、タイヤの撓みを増大させる要因となることがある。そのため、前記温度におけるtanδの最大値は0.08以下であることが好ましく、さらに0.075以下であることが好ましい。このため、特に150℃〜250℃の間のtanδの最大値は、0.05以下であることが好ましく、さらに0.03以下であることが好ましい。
【0016】
以上の如きゴム物性を有する特定ゴム成分からなるゴム組成物は、前記共役ジエン系重合体のほかに、通常ゴム業界で用いられる硫黄,過酸化物などの加硫剤、加硫促進剤,老化防止剤,軟化剤,補強用充填剤,無機充填剤などの各種配合剤を適宜含有させることができる。さらに、フェノール樹脂及びその硬化剤を配合することが好ましい。
本発明において、前記ゴム組成物においては、種々の樹脂、硬化剤を含むことができる。
樹脂としては、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール樹脂などが挙げられるが,フェノール・ホルムアルデヒド樹脂が特に好ましい。フェノール樹脂は100%フェノール樹脂のほか、天然樹脂変性フェノール樹脂、油変性フェノール樹脂等を用いることができる。
また、樹脂の硬化剤として、ヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメトキシメチルメラミンなどが挙げられる。これらの組み合わせは任意に選ぶことができ、樹脂及びその硬化剤はそれぞれ複数選択しても良い.また、硬化剤が内添された樹脂を用いてもよい。
前記ゴム組成物は、通常業界で知られる各種の充填剤、老化防止剤、加硫促進剤、硫黄などを含むことができ、常法により製造される。
【0017】
本発明におけるサイド補強式ランフラットタイヤは、左右一対のビード部と、該ビード部のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラーとカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォール部と、このサイトウォール部に配設されたゴム補強層(サイド補強ゴム)とを具備してなるタイヤである。次に、図面に従って説明する。
図1は、本発明のタイヤの一例の左半部分の断面図であって、該タイヤ1は、左右一対のリング状のビードコア4と、該ビードコア4のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラー5と、並列された複数のコードが被覆ゴム中に埋設されてなる少なくとも1枚のプライからなるカーカス層2と、該カーカス層2のタイヤ半径方向外側に配置されたベルト層3と、該ベルト層3のタイヤ半径方向に配設されたトレッド部8と、該トレッド部8の左右に配置された一対のサイドウォール部6と、このサイドウォール部6に配設されたサイド補強ゴム7を具備している。
【0018】
カーカス層2は折り返しカーカスプライ2a及びダウンカーカスプライ2bを有し、折り返しカーカスプライ2aの両端は、ビードコア4の周りに折り返され、折り返し端部を形成している。ビードフィラー5は、折り返しカーカスプライ2aとその折り返し端部との間に位置しており、また、ダウンカーカスプライ2bは、サイドウォール部6と折り返しカーカスプライ2aの折り返し端部との間に配置されている。サイド補強ゴム7は、折り返しカーカスプライ2aのサイドウォール部の内側外周方向面に配置されている。本発明のタイヤにおいて、サイド補強ゴム7の最大厚さは通常6〜13mmのものが好ましく使用される。
本発明のタイヤは、ビードフィラー及びサイド補強ゴムの少なくとも一方に前記ゴム組成物を適用し、常法により製造することができる。なお、タイヤ内に充填する気体としては、通常のあるいは酸素分圧を変えた空気、又は窒素などの不活性なガスを用いることができる。
【0019】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(1)重合体のミクロ構造
共役ジエンユニットにおけるビニル結合(1,2−結合)量は、赤外法(モレロ法)によって求めた。
(2)重合体の重量平均分子量(Mw)
重合体の重量平均分子量(Mw)の測定はゲルパーミェーションクロマトグラフィ[GPC;東ソー製HLC−8020、カラム;東ソー製GMX−XL(2本直列)]により行い、示差屈折率(RI)を用いて、単分散ポリスチレンを標準としてポリスチレン換算で行った。
【0020】
(3)加硫ゴムの動的貯蔵弾性率E’及びtanδ
ゴム組成物を160℃、12分間の条件で加硫して得られた厚さ2mmのスラブシートから、幅5mm、長さ40mmのシートを切り出し、試料とした。この試料について、上島製作所(株)製スペクトロメーターを用い、チャック間距離10mm、初期歪200マイクロメートル(ミクロン)、動的歪1%、周波数52Hz、測定開始温度20℃、昇温速度3℃/分、測定終了温度250℃の測定条件で、所定の動的貯蔵弾性率E’及びtanδの最大値を測定した。
【0021】
(4)乗り心地性
試作タイヤを乗用車に装着し、専門のドライバー2名により乗り心地性のフィーリングテストを行い、1〜10の評点をつけその平均値を求めた。その値が大きいほど、乗り心地性は良好である。
(5)ランフラット耐久性
各試作タイヤを常圧でリム組みし、内圧230kPaを封入してから38℃の室温中に24時間放置後、バルブのコアを抜き、内圧を大気圧として荷重4.17kN(425kg)、速度89km/hr、室温38℃の条件でドラム走行テストを行った。この際の故障発生までの走行距離をランフラット耐久性とし、実施例1,2及び比較例2については比較例1を100とし、実施例3〜5及び比較例4については比較例3を100とした指数で表した。指数が大きいほどランフラット耐久性は良好である。
【0022】
製造例1
乾燥し、窒素置換された温度調節ジャケットつき8リットルの耐圧反応装置に、連続的に乾燥されたブタジエンの15質量%シクロへキサン溶液を毎分200gの速度で導入した。また同じ位置より、ジテトラヒドロフリルプロパン(DTHFP)の1mol/リットルシクロヘキサン溶液0.15mmol/minとn−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液0.2mmol/minを連続的に導入した。重合系は、常に80℃に保ち、連続的に反応装置上部より生成したポリマーを取り出し、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)の1質量%イソプロパノールに投入して重合体を得た。重合体は重合開始から終了まで、全く沈殿は見られず均一に透明であった。
重合添加率は、ほぼ100%であった。さらに固形物を乾燥し、ゴム状重合体を得た。このポリブタジエン重合体(高ビニルBR)について分析の結果、ビニル結合量は50%、重量平均分子量(Mw)は30万、分子量分布(Mw/Mn)は2.1であった。
【0023】
実施例1,2及び比較例1,2
第1表に従い、ゴム成分100質量部に対し、カーボンブラック及び/又はシリカからなる充填材45又は50質量部と、フェノール樹脂(フェノール・フォルムアルデヒド樹脂)3質量部、ヘキサメチレンテトラミン1質量部、プロセスオイル2質量部、亜鉛華5質量部、ステアリン酸1質量部、老化防止剤6C(N−フェニルN’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン)2質量部、加硫促進剤NS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)4質量部、硫黄5質量部を配合してゴム組成物を調製し、加硫ゴムについて、20℃〜80℃におけるtanδの最大値、及び150℃〜250℃におけるtanδの最大値を測定した。
また、得られたゴム組成物について、サイド補強ゴムおよびビードフィラーの双方に適用して、タイヤサイズ215/45ZR17の乗用車用ラジアルタイヤを常法に従って製造し、そのタイヤについて乗り心地性、ランフラット耐久性を評価した。結果を第1表に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
*1 ポリブタジエンゴム:「BR01」〔ジェイエスアール(株)製、シス−1,4ポリブタジエン、ビニル結合量2.5%〕
*2 製造例1の高ビニル重合体:ビニル結合量50%、重量平均分子量(Mw)30万、分子量分布(Mw/Mn)2.1
*3 シリカ:日本シリカ工業(株)製「ニプシルAQ」
上記の結果より、20℃〜80℃におけるtanδの最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃におけるtanδの最大値が0.05以下である共役ジエン系重合体を適用した実施例1,2のタイヤは、乗り心地が改善されるとともに、ランフラット耐久性が著しく向上していることが分かる。
このように、ビードフィラー及びサイド補強ゴムに前記の特定ゴム組成物を適用した本発明のタイヤは、タイヤの通常使用温度領域である20〜80℃でのtanδが高いことにより乗り心地性は向上し、また、ランフラット走行時の温度領域である150℃以上においてはtanδは低いので発熱が抑制されてランフラット耐久性を向上させることができる。
【0026】
実施例3〜5、及び比較例3,4
第2表に示すゴム成分と充填材とを用い、実施例1と同様にして、ゴム組成物を調製し、加硫ゴムについて、25℃〜250℃におけるtanδの最大値、及び150℃〜250℃におけるtanδの最大値を測定した。
また、得られたゴム組成物について、サイド補強ゴムおよびビードフィラーの双方に適用して、タイヤサイズ215/45ZR17の乗用車用ラジアルタイヤを常法に従って製造し、そのタイヤについて乗り心地性、ランフラット耐久性を評価した。結果を第2表に示す。
【0027】
【表2】
【0028】
*1 ポリブタジエンゴム:前記に同じ
*2 製造例1の高ビニル重合体:前記に同じ
*4 カーボンブラックGPF:旭カーボン(株)製、商標「旭#55」
上記の結果より、本発明の実施例3〜5によるタイヤは、ランフラット耐久性と乗り心地の双方が向上していることがわかる。
【0029】
【発明の効果】
上述したように、本発明の空気入りタイヤでは、前記特定ゴム組成物を、サイド補強ゴム及び/又はビードフィラーに用いることにより、タイヤ通常使用時の乗り心地が改良されるとともに、ランフラット走行時の発熱が抑制されてランフラット耐久性を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤの一例としての左半の部分断面図である。
【符号の説明】
1: タイヤ
2: カーカス層
2a: 折り返しカーカスプライ
2b: ダウンカーカスプライ
3: ベルト層
4: ビードコア
5: ビードフィラー
6: サイドウォール部
7: サイド補強ゴム
8: トレッド部
Claims (9)
- サイド補強式ランフラットタイヤにおいて、サイド補強ゴムを構成する組成物は、20℃〜80℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.05以下である空気入りタイヤ。
- 共役ジエンユニットにおけるビニル結合量が25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含む請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- サイド補強式ランフラットタイヤにおいて、ビードフィラーを構成する組成物は、20℃〜80℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.05以下である空気入りタイヤ。
- 共役ジエンユニットにおけるビニル結合量が25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含む請求項3に記載の空気入りタイヤ。
- サイド補強式ランフラットタイヤにおいて、サイド補強ゴムとビードフィラーを構成する組成物は両方ともに、20℃〜80℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.08以上であり、かつ150℃〜250℃における1%損失正接(tanδ)の最大値が0.05以下である空気入りタイヤ。
- 共役ジエンユニットにおけるビニル結合量が25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含む請求項5に記載の空気入りタイヤ。
- 左右一対のビード部と、該ビード部のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラーとカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォール部と、このサイトウォール部に配設されたサイド補強ゴムとを具備してなり、前記ビードフィラーを構成するゴム組成物及び/又はサイドウォール部に最大厚さ6〜13mmで配設されたサイド補強ゴムを構成するゴム組成物は共に、ビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含み、かつ、150℃における動的弾性率が25℃における動的弾性率対比0.7MPa以上大きいことを特徴とするタイヤ。
- 左右一対のビード部と、該ビード部のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラーとカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォール部と、このサイトウォール部に配設されたサイド補強ゴムとを具備してなり、前記ビードフィラーを構成するゴム組成物及び/又はサイドウォール部に最大厚さ6〜13mmで配設されたサイド補強ゴムを構成するゴム組成物は共に、ビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である共役ジエン系重合体をゴム成分中に50質量%以上含み、かつ、25℃〜250℃におけるtanδの最大値が0.08以下であることを特徴とするタイヤ。
- 左右一対のビード部と、該ビード部のタイヤ半径方向外側に配設されたビードフィラーとカーカス層と、該カーカス層のタイヤ半径方向外側に配置されたトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォール部と、このサイトウォール部に配設されたサイド補強ゴムとを具備してなり、前記ビードフィラーを構成するゴム組成物及び/又はサイドウォール部に最大厚さ6〜13mmで配設されたサイド補強ゴムを構成するゴム組成物は共に、ビニル結合量25%以上、重量平均分子量(Mw)が20万〜90万、重量平均分子量と数平均分子量(Mn)との比で表わされる分子量分布(Mw/Mn)が1〜4であるポリマーをゴム成分中に50質量%以上含み、かつ、150℃〜250℃におけるtanδの最大値が0.05以下であることを特徴とするタイヤ。
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