JP2015227093A - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ランフラット耐久性を向上する。
【解決手段】サイド補強ゴム部8を備えるランフラットタイヤにおいて、サイド補強ゴム部8は、23℃での50%伸張時の引張応力(M50N)に対する100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)の比(M50H/M50N)が1.0以上1.3以下であるゴム組成物からなる。ビードフィラー6とカーカスプライ5との間に介在するゴム層12を設ける。該ゴム層用ゴム組成物は、ゴム成分中に占めるスチレンブタジエンゴムの質量比が、ビードフィラー用ゴム組成物よりも大きくかつカーカスプライの被覆ゴム用ゴム組成物よりも小さく、また、ゴム成分100質量部に対する硫黄配合量が、ビードフィラー用ゴム組成物よりも少なくかつ被覆ゴム用ゴム組成物よりも多い。
【選択図】図1

Description

本発明は、ランフラットタイヤに関するものである。
パンク等の障害によりタイヤ内部の空気圧が低下して0kPaになった状態でも、ある程度の距離を走行することのできるランフラットタイヤと呼ばれる空気入りタイヤがある。このような内圧が下がった状態でのランフラット走行を可能にするための技術として、サイドウォール部の内面にサイド補強ゴム部を設けてサイドウォール部を補強することが知られている(特許文献1,2参照)。
かかるサイド補強タイプのランフラットタイヤでは、ランフラット走行時におけるタイヤの変形抑制のため、サイド補強ゴム部に高剛性ゴムが用いられる。しかしながら、ランフラット走行時にはサイド補強ゴム部の温度が高くなるため、サイド補強ゴム部の剛性が下がり、ランフラット耐久性が低下してしまう。一方で、高温時におけるサイド補強ゴム部の剛性低下を抑制すると、ランフラット走行時にビード部にかかる応力が大きくなる。そのため、高硬度のビードフィラーと低硬度のカーカスプライゴムとの間でセパレーションが発生し、ランフラット耐久性が低下する場合がある。
なお、特許文献3には、ビードフィラーとカーカスプライとの接着力を高めるために、ビードフィラーとカーカスプライの間に、これらよりも多量の硫黄を配合した天然ゴム系のセメント層を設けることが開示されている。また、特許文献4には、ビードフィラーとカーカスプライとのセパレーションを抑制するために両者の間にゴム層を設け、該ゴム層の硫黄含有量をカーカスプライゴムの硫黄含有量よりも少なくすることが開示されている。しかしながら、これらはいずれもランフラットタイヤに関するものではない上に、該ゴム層の硫黄含有量をカーカスプライゴムよりも多くかつビードフィラーよりも少なくする点についても開示されていない。
特開2006−282913号公報 特開2008−189911号公報 特開平06−270616号公報 特開2012−224678号公報
本発明は、ランフラット耐久性に優れたランフラットタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係るランフラットタイヤは、トレッド部と、前記トレッド部の両端から半径方向内側に延びる一対のサイドウォール部と、前記サイドウォール部の半径方向内側に設けられた一対のビード部と、を有するものであって、前記ビード部に設けられた一対の環状のビードコアと、前記一対のビードコア間にトロイダル状に延在するカーカスコードと被覆ゴムからなるカーカスプライと、前記ビードコアの外周に設けられたビードフィラーと、前記サイドウォール部に設けられて当該サイドウォール部を補強するサイド補強ゴム部と、前記ビードフィラーと前記カーカスプライとの間に介在するゴム層と、を備える。前記サイド補強ゴム部は、測定温度23℃での50%伸張時の引張応力(M50N)に対する測定温度100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)の比(M50H/M50N)が1.0以上1.3以下であるゴム組成物からなる。前記ゴム層用ゴム組成物は、ゴム成分中に占めるスチレンブタジエンゴムの質量比が、前記ビードフィラー用ゴム組成物よりも大きくかつ前記被覆ゴム用ゴム組成物よりも小さく、また、ゴム成分100質量部に対する硫黄配合量が、前記ビードフィラー用ゴム組成物よりも少なくかつ前記被覆ゴム用ゴム組成物よりも多い。
本発明によれば、高温時における引張応力が常温時における引張応力と同等以上であるゴム組成物を用いてサイド補強ゴム部を構成するとともに、ビードフィラーとカーカスプライとの間に介在するゴム層について上記の通りスチレンブタジエンゴム量と硫黄量を規定している。そのため、ランフラット走行時において、サイドウォール部の過度な変形を抑えることができるとともに、ビードフィラーとカーカスプライとの間のセパレーションを抑えることができ、よって、ランフラット耐久性を向上することができる。
一実施形態に係るランフラットタイヤの半断面図 カーカスプライとビードフィラー間の接着性試験に用いた試験片の断面図 轍乗り越し性の評価に用いた試験路の断面図
図1に示すように、一実施形態に係るランフラットタイヤは、乗用車用空気入りラジアルタイヤであって、トレッド部(1)と、その両端から半径方向内側に延びる左右一対のサイドウォール部(2)と、サイドウォール部(2)の半径方向内側に設けられた左右一対のビード部(3)とからなる。一対のビード部(3)にはそれぞれ環状のビードコア(4)が埋設されている。図中、CLはタイヤ赤道を示す。この例では、タイヤは、タイヤ赤道CLに対して左右対称構造をなす。
タイヤには、一対のビードコア(4)間にトロイダル状に延在する少なくとも1枚のカーカスプライ(5)が埋設されている。この例ではカーカスプライ(5)は1枚であるが、2枚以上設けてもよい。カーカスプライ(5)は、トレッド部(1)からサイドウォール部(2)を経てビード部(3)に延び、ビード部(3)においてビードコア(4)の周りにカーカスプライ(5)の端部を折り返すことにより係止されている。この例では、カーカスプライ(5)の端部は、ビードコア(4)の周りをタイヤ幅方向内側から外側に折り返して係止されている。カーカスプライ(5)は、有機繊維コード等からなるカーカスコードと、カーカスコードを被覆する被覆ゴムとからなる。カーカスコードは、タイヤ周方向に対して実質上直角に配列されている。カーカスプライ(5)のタイヤ内面側には、空気圧保持のためのインナーライナー層(6)が設けられている。
カーカスプライ(5)の本体部(5A)とその折返し部(5B)との間には、ビードコア(4)の外周(即ち、半径方向外周側)に硬質ゴム製のビードフィラー(7)が設けられている。ビードフィラー(7)は、半径方向外方側ほど漸次幅が狭く形成された断面三角形状をなす。
一対のサイドウォール部(2)にはそれぞれ、その剛性を上げるために、サイドパッドとも称されるサイド補強ゴム部(8)が設けられている。サイド補強ゴム部(8)は、サイドウォール部(2)におけるカーカスプライ(5)のタイヤ内面側に配設されており、この例では、カーカスプライ(5)とインナーライナー層(6)とに挟まれている。サイド補強ゴム部(8)は、サイドウォール部(2)の半径方向中央部で厚く、かつ該中央部からトレッド部(1)側とビード部(3)側のそれぞれに向かって漸次薄肉に形成されており、図1に示すタイヤ子午線断面において三日月状の断面形状をなしている。
サイド補強ゴム部(8)は、ビードフィラー(7)の先端(即ち、半径方向外端)を越えて半径方向内方に延在している。従って、サイド補強ゴム部(8)とビードフィラー(7)は、タイヤ半径方向において重なりを有し、この重なり部においてサイド補強ゴム部(8)とビードフィラー(7)はカーカスプライ(5)の本体部(5A)を挟んで隣接している。
トレッド部(1)におけるカーカスプライ(5)の半径方向外周側には、カーカスプライ(5)とトレッドゴム部(9)との間に、少なくとも2枚のベルトプライからなるベルト(10)が配されている。また、ベルト(10)の外周側にはベルト補強層(11)が設けられている。
本実施形態に係るランフラットタイヤにおいて、サイドウォール部(2)を補強するサイド補強ゴム部(8)は、ランフラット耐久性を向上させる新規な物性を持つゴム組成物を用いて形成されている。該ゴム組成物は、測定温度23℃での50%伸張時の引張応力をM50Nとし、測定温度100℃での50%伸張時の引張応力をM50Hとして、両者の比であるM50H/M50Nが次の関係を満足する。すなわち、サイド補強ゴム部(8)を構成するゴム組成物は、加硫ゴム物性が次の関係を満たす。
1.0 ≦ M50H/M50N ≦ 1.3
これにより、同物性を有するサイド補強ゴム部(8)が得られ、通常走行時における走行性能(例えば、轍乗り越し性)を維持しつつ、ランフラット走行時におけるサイドウォール部の変形を抑えてランフラット耐久性を向上することができる。
詳細には、一般にランフラットタイヤのサイド補強ゴム部に用いられる高硬度配合のゴム組成物では高温時に弾性率が低下するが、本実施形態では、この関係を反転させて、ランフラット走行時に相当する高温(100℃)時における引張応力が、通常走行時に相当する常温(23℃)時における引張応力と、同等以上であるゴム組成物を用いる。M50H/M50Nが1.0以上であると、ランフラット走行時における剛性低下を抑えて、ランフラット耐久性を向上することができる。より好ましくは、高温時の引張応力が常温時の引張応力よりも高いことであり、即ち、M50H/M50N>1.0であり、更に好ましくはM50H/M50Nは1.1以上である。一方、M50H/M50Nが大きすぎると、高温時での剛性が高くなりすぎてランフラット耐久性が却って損なわれる。M50H/M50Nは、1.3未満であることが好ましく、より好ましくは1.2以下である。
サイド補強ゴム部を構成するゴム組成物の測定温度100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)は3.5MPa以上であることが、高温時におけるサイドウォール部の剛性を高めて、ランフラット耐久性を向上する上で好ましい。M50Hの下限は、より好ましくは4.0MPa以上である。また、M50Hの上限は、特に限定しないが、5.5MPa以下であることが好ましく、より好ましくは5.3MPa以下であり、このような上限値に設定することにより、高温時に剛性が高くなりすぎてサイドウォール部がしなりにくくなることを抑えて、ランフラット耐久性を向上することができる。該ゴム組成物の測定温度23℃での50%伸張時の引張応力(M50N)は、特に限定されないが、通常走行時における走行性能を良好に維持するため、3.0〜5.0MPaであることが好ましく、より好ましくは下限値が3.5MPa以上であり、上限値が4.5MPa以下である。
サイド補強ゴム部(8)には、ジエン系ゴムからなるゴム成分に充填剤を配合してなり、上記加硫ゴム物性を有する種々のゴム組成物を用いることができる。一実施形態に係るサイド補強ゴム部用ゴム組成物は、天然ゴム(NR)及びポリブタジエンゴム(BR)を含むゴム成分に、フェノール系熱硬化性樹脂と、その硬化剤としてのメチレン供与体を配合してなるものであり、メチレン供与体に対するフェノール系熱硬化性樹脂の配合量の質量比が1.5倍以上である。
該ゴム成分としての天然ゴム及びポリブタジエンゴムとしては、特に限定されず、ゴム工業において一般に使用されているものを用いることができる。ゴム成分中における両者の配合比率は、特に限定されず、例えば、天然ゴムは20〜70質量%であってもよく、30〜60質量%であってもよい。ポリブタジエンゴムは30〜80質量%であってもよく、40〜70質量%であってもよい。天然ゴムの含有率を高めることにより耐引裂性能を向上することができ、ポリブタジエンゴムの含有率を高めることにより耐屈曲疲労性を向上することができる。
該ゴム成分は、天然ゴムとポリブタジエンゴムのみで構成してもよいが、その他のジエン系ゴムを配合してもよい。その他のゴムとしては、特に限定されないが、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。
フェノール系熱硬化性樹脂としては、フェノール、レゾルシン、及びこれらのアルキル誘導体からなる群から選択された少なくとも1種のフェノール類化合物を、ホルムアルデヒドなどのアルデヒドで縮合してなる熱硬化性樹脂が用いられ、高硬度化を図ることができる。上記アルキル誘導体には、クレゾール、キシレノールといったメチル基誘導体の他、ノニルフェノール、オクチルフェノールといった比較的長鎖のアルキル基による誘導体が含まれる。フェノール系熱硬化性樹脂の具体例としては、フェノールとホルムアルデヒドを縮合してなる未変性フェノール樹脂(ストレートフェノール樹脂)、クレゾールやキシレノール、オクチルフェノール等のアルキルフェノールとホルムアルデヒドを縮合してなるアルキル置換フェノール樹脂、レゾルシンとホルムアルデヒドを縮合してなるレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシンとアルキルフェノールとホルムアルデヒドを縮合してなるレゾルシン−アルキルフェノール共縮合ホルムアルデヒド樹脂などの、各種ノボラック型フェノール樹脂が挙げられる。また、例えばカシューナッツ油、トール油、ロジン油、リノール油、オレイン酸及びリノレイン酸よりなる群から選択された少なくとも一種のオイルで変性されたオイル変性ノボラック型フェノール樹脂を用いることもできる。これらのフェノール系熱硬化性樹脂は、いずれか1種を用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
フェノール系熱硬化性樹脂の硬化剤として配合するメチレン供与体としては、ヘキサメチレンテトラミン及び/又はメラミン誘導体が用いられる。メラミン誘導体としては、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル、及び多価メチロールメラミンからなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。これらの中でも、メチレン供与体としては、ヘキサメトキシメチルメラミン及び/又はヘキサメチレンテトラミンが好ましく、より好ましくはヘキサメトキシメチルメラミンである。
フェノール系熱硬化性樹脂の配合量(A)は、メチレン供与体の配合量(B)との質量比で、A/B≧1.5である。硬化剤としてのメチレン供与体の割合が多すぎると、ゴムの架橋系に悪影響を及ぼすおそれがある。適切な割合で使用することにより、M50H/M50Nの比を上記範囲内に設定しやすくなり、ランフラット走行時の変形抑制効果を高めて、ランフラット耐久性を向上することができる。A/Bは、より好ましくは2.0以上であり、更に好ましくは2.5以上である。A/Bの上限は、7.0以下であることが好ましく、より好ましくは5.0以下であり、更に好ましくは4.0以下である。
フェノール系熱硬化性樹脂の配合量は、特に限定しないが、ゴム成分100質量部に対して1〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜10質量部である。また、メチレン供与体の配合量は、特に限定しないが、ゴム成分100質量部に対して0.2〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
サイド補強ゴム部用ゴム組成物には、キノリン系老化防止剤と、キノリン系老化防止剤以外の少なくとも一種の老化防止剤を配合してもよい。これらの2種以上の老化防止剤を配合することにより、ランフラット耐久性を向上することができる。
キノリン系老化防止剤としては、例えば、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体(TMDQ)、及び、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−キノリン(ETMDQ)からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
キノリン系老化防止剤と併用する他の老化防止剤としては、例えば、芳香族第2級アミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、硫黄系老化防止剤、及び亜リン酸エステル系老化防止剤からなる群から選択される少なくとも1種の老化防止剤が挙げられる。
芳香族第2級アミン系老化防止剤としては、例えば、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(6PPD)、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(IPPD)、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン(DNPD)、N−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンなどのp−フェニレンジアミン系老化防止剤; p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミン、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(CD)、オクチル化ジフェニルアミン(ODPA)、スチレン化ジフェニルアミンなどのジフェニルアミン系老化防止剤; N−フェニル−1−ナフチルアミン(PAN)、N−フェニル−2−ナフチルアミン(PBN)等のナフチルアミン系老化防止剤などが挙げられる。これらはいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
フェノール系老化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(DTBMP)、スチレン化フェノール(SP)などのモノフェノール系老化防止剤; 2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(MBMBP)、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)(MBETB)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(BBMTBP)、4,4’−チオ−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(TBMTBP)などのビスフェノール系老化防止剤; 2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン(DBHQ)、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノン(DAHQ)などのハイドロキノン系老化防止剤などが挙げられる。これらはいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
硫黄系老化防止剤としては、例えば、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩などのベンズイミダゾール系老化防止剤; ジブチルジチオカルバミン酸ニッケルなどのジチオカルバミン酸塩系老化防止剤; 1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオ尿素、トリブチルチオ尿素などのチオウレア系老化防止剤; チオジプロピオン酸ジラウリルなどの有機チオ酸系などが挙げられる。亜リン酸エステル系老化防止剤としては、例えば、トリス(ノニルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。これらについてもいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
キノリン系老化防止剤と併用する他の老化防止剤としては、上記の中でも、芳香族第2級アミン系老化防止剤が好ましく、より好ましくはp−フェニレンジアミン系老化防止剤である。
キノリン系老化防止剤の配合量は、老化防止剤の全配合量に対して20質量%以上であることが好ましく、ランフラット耐久性の向上効果を高めることができる。より好ましくは25質量%以上であり、更に好ましくは30質量%以上である。この比率の上限は、80質量%以下であることが好ましく、より好ましくは75質量%以下である。老化防止剤の全配合量、すなわちキノリン系老化防止剤とそれ以外の老化防止剤の配合量の合計は、ゴム成分100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは1.5〜7質量部であり、更に好ましくは2〜5質量部である。キノリン系老化防止剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、0.2〜8質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜4質量部である。
サイド補強ゴム部用ゴム組成物には、カーボンブラック及び/又はシリカなどの充填剤を配合することができる。充填剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して20〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは30〜80質量部であり、更に好ましくは50〜70質量部である。充填剤としては、カーボンブラック単独、又はカーボンブラックとシリカのブレンドが好ましく、より好ましくはカーボンブラックである。なお、充填剤の種類及び配合量により、ゴム組成物の引張応力の値を調整することができる。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、例えば、ISAF級(N200番台)、HAF級(N300番台)、FEF級(N500番台)、GPF級(N600番台)(ともにASTMグレード)のものを用いることができ、より好ましくはFEF級のものである。
サイド補強ゴム部用ゴム組成物には、上記成分の他に、オイル、亜鉛華、ステアリン酸、ワックス、加硫剤、加硫促進剤など、タイヤ用ゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することができる。ここで、加硫剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄成分が挙げられ、特に限定するものではないが、その配合量はゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜8質量部であり、更に好ましくは1〜5質量部である。また、加硫促進剤の配合量としては、ゴム成分100質量部に対して0.1〜7質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
サイド補強ゴム部用ゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて、常法に従い混練し作製することができる。また、該ゴム組成物からなるサイド補強ゴム部(8)は、常法に従い、例えば140〜180℃でタイヤを加硫成形することにより形成することができる。該ゴム組成物であると、フェノール系熱硬化性樹脂とメチレン供与体を上記の質量比で配合するとともに、キノリン系老化防止剤を含む2種以上の老化防止剤を配合したことにより、高温時における引張応力を高めてM50H/M50Nの比を上記範囲内に設定しやすく、ランフラット耐久性を顕著に改善することができる。
本実施形態に係るランフラットタイヤでは、図1に示すように、ビードフィラー(7)とカーカスプライ(5)との間に介在するゴム層(12)が設けられている。ゴム層(12)は、この例では、カーカスプライ(5)の本体部(5A)とビードフィラー(7)との間にゴム製テープを挟み込むように配設することで形成されており、ゴム層(12)はビードフィラー(7)のタイヤ幅方向内側面に沿って設けられている。ゴム層(12)は、ビードフィラー(7)の高さ方向(タイヤ半径方向)の全体にわたって設けられている。
なお、図示しないが、ゴム層(12)は、ビードフィラー(7)のタイヤ幅方向外側面に沿って設けられてもよく、その場合、ゴム層(12)はカーカスプライ(5)の折返し部(5B)とビードフィラー(7)との間に挟まれた形態となる。また、ビードフィラー(7)のタイヤ幅方向内側面と外側面の双方に沿わせて設けてもよい。好ましくは、ゴム層(12)は図1に示すようにビードフィラー(7)のタイヤ幅方向内側面に沿って設けることであり、高剛性のサイド補強ゴム部(8)に隣接するビード部(3)でのランフラット走行時の故障をより効果的に抑制することができる。
ゴム層(12)の厚みは、特に限定されず、例えば0.5〜2.0mmでもよく、0.8〜1.5mmでもよい。
本実施形態では、該ゴム層(12)を、次の関係(i)及び(ii)を満足するゴム組成物を用いて形成する。すなわち、ゴム層用ゴム組成物は、(i)ゴム成分中に占めるスチレンブタジエンゴム(SBR)の質量比が、ビードフィラー用ゴム組成物よりも大きくかつカーカスプライの被覆ゴム用ゴム組成物よりも小さく、また、(ii)ゴム成分100質量部に対する硫黄配合量が、前記ビードフィラー用ゴム組成物よりも少なくかつ被覆ゴム用ゴム組成物よりも多い。
上記(i)については、ゴム層用ゴム組成物のゴム成分中に占めるSBRの質量比をMr(質量%)とし、ビードフィラー用ゴム組成物の該質量比をMb(質量%)とし、被覆ゴム用ゴム組成物の該質量比をMp(質量%)としたとき、Mb<Mr<Mpである。このようにゴム層(12)のSBR比をその両側のゴム組成物の間の値に設定することにより、ゴム層(12)は隣接するカーカスプライ(5)の被覆ゴム及びビードフィラー(7)との相溶性が向上して、ランフラット走行時におけるカーカスプライ(5)とビードフィラー(7)間のセパレーションを抑制することができる。
ビードフィラー用ゴム組成物のゴム成分としては、天然ゴム又は天然ゴムとSBRからなることが好ましく、SBRは含有しなくてもよい。該ゴム成分中に占めるSBRの質量比Mbは25質量%以下が好ましく、従って、一実施形態において該ゴム成分は、天然ゴム75〜100質量%とSBR25〜0質量%からなり、より好ましくは天然ゴム85〜100質量%とSBR15〜0質量%である。カーカスプライの被覆ゴム用ゴム組成物のゴム成分としては、天然ゴムとSBRからなることが好ましく、一実施形態において該ゴム成分は、天然ゴム50〜75質量%とSBR50〜25質量%からなる。ゴム層用ゴム組成物のゴム成分としては、天然ゴムとSBRからなることが好ましく、一実施形態において該ゴム成分は、天然ゴム70〜95質量%とSBR30〜5質量%からなり、より好ましくは天然ゴム80〜95質量%とSBR20〜5質量%である。
上記(ii)については、ゴム層用ゴム組成物におけるゴム成分100質量部に対する硫黄配合量をSr(質量部)とし、ビードフィラー用ゴム組成物におけるゴム成分100質量部に対する硫黄配合量をSb(質量部)とし、被覆ゴム用ゴム組成物におけるゴム成分100質量部に対する硫黄配合量をSp(質量部)としたとき、Sb>Sr>Spである。このようにゴム層(12)における架橋剤である硫黄の量をその両側のゴム組成物の間の値に設定することにより、ゴム層(12)は隣接するカーカスプライ(5)の被覆ゴム及びビードフィラー(7)との接着性が向上して、ランフラット走行時におけるカーカスプライ(5)とビードフィラー(7)間のセパレーションを抑制することができる。ここで、硫黄配合量とは、加硫剤として配合する正味の硫黄量であり、加硫促進剤等に含まれる硫黄成分は含まれない。加硫剤としての硫黄としては、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などが挙げられる。
ビードフィラー用ゴム組成物の硫黄配合量Sbは3〜10質量部が好ましく、5〜8質量部がより好ましい。被覆ゴム用ゴム組成物の硫黄配合量Spは0.5〜7質量部が好ましく、1〜4質量部がより好ましい。ゴム層用ゴム組成物の硫黄配合量Srは1〜8質量部が好ましく、2〜6質量部がより好ましい。
これらのビードフィラー用、被覆ゴム用及びゴム層用のゴム組成物には、充填剤を配合することができる。充填剤は、カーボンブラックを主成分とすることが好ましく、カーボンブラックとともにシリカを併用してもよい。充填剤の配合量は、例えばゴム成分100質量部に対して30〜120質量部でもよく、40〜100質量部でもよい。また、これらのゴム組成物には、オイル、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、加硫促進剤などの各種添加剤を配合することができる。また、ビードフィラー用ゴム組成物には、上記のフェノール系熱硬化性樹脂を配合してもよく、高剛性化を図ることができる。フェノール系熱硬化性樹脂の配合量は特に限定されず、ゴム成分100質量部に対して1〜20質量部でもよく、5〜15質量部でもよい。なお、これらのゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて、常法に従い混練し作製することができる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[ゴム組成物の調製及び評価]
バンバリーミキサーを使用し、下記表1に示す配合(質量部)に従い、まず、第1工程(ノンプロ混合工程)で、硫黄と加硫促進剤とメチレン供与体を除く成分を添加混合し(排出温度=160℃)、次いで、得られた混合物に、第2工程(ファイナル混合工程)で硫黄と加硫促進剤とメチレン供与体を添加混合して(排出温度=100℃)、サイド補強ゴム部用ゴム組成物を調製した。同様に、下記表2に示す配合(質量部)に従いゴム層用ゴム組成物を調製し、また下記表3に示す配合(質量部)に従いビードフィラー用とカーカスプライの被覆ゴム用のゴム組成物を調製した。
表1〜3中の各成分の詳細は以下の通りである。
・NR:天然ゴム、RSS3号
・BR:JSR(株)製「BR01」
・SBR:JSR(株)製「SBR1502」
・カーボンブラック:N550、東海カーボン(株)製「シーストSO」
・オイル:JX日鉱日石サンエナジー(株)製「JOMOプロセスNC140」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS−20」
・フェノール系樹脂:オイル変性ノボラック型フェノール樹脂、住友ベークライト(株)製「スミライトレジンPR13349」
・亜鉛華:三井金属鉱業(株)製「亜鉛華1号」
・老化防止剤1:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
・老化防止剤2:2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体(TMDQ)、川口化学工業(株)製「アンテージRD」
・加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーNS−P」
・加硫促進剤2:ラインケミージャパン(株)製「Rhenogran HEXA-80/SBR」
・メチレン供与体:ヘキサメトキシメチルメラミン、三井サイテック(株)製「CYREZ 964RPC」
・硫黄:四国化成工業(株)「ミュークロンOT−20」(硫黄分80質量%、オイル分20質量%)。
サイド補強ゴム部用ゴム組成物について、160℃で25分間加硫した厚さ2mmの試験片を用いて、下記方法により、23℃での50%伸張時の引張応力(M50N)と、100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)を測定し、両者の比(M50H/M50N)を求めた。
・23℃での50%伸張時の引張応力:JIS K6251に準拠。ダンベル状3号形の試験片につき、室温23℃にて引張試験を実施し、50%伸長時の引張応力を求めた。
・100℃での50%伸張時の引張応力:JIS K6251に準拠。ダンベル状3号形の試験片を1時間以上100℃の恒温槽で保持した後、恒温槽つきの引っ張り試験機にて、100℃の雰囲気下で引張試験を実施し、50%伸長時の引張応力を求めた。
表1に示すように、コントロールである配合1では、常温と高温の引張応力の比であるM50H/M50Nが0.9であり、高温時に剛性が下がった。配合2では、配合1に対し、カーボンブラックを増量しかつフェノール系樹脂とメチレン供与体を添加したことにより、高温時における引張応力の低下はなくなったものの、剛性上昇が大きすぎ、M50H/M50Nが1.3を超えた。これに対し、フェノール系樹脂とメチレン供与体を所定量配合するとともに、キノリン系老化防止剤を含む2種以上の老化防止剤を配合した配合3〜7では、高温時における引張応力を高めてM50H/M50Nの比を1.1〜1.2の範囲内にすることができた。
Figure 2015227093
Figure 2015227093
Figure 2015227093
[タイヤの作製及び評価]
表1に記載のサイド補強ゴム部用ゴム組成物と、表2に記載のゴム層用ゴム組成物と、表3に記載のビードフィラー用及び被覆ゴム用ゴム組成物を、表4に示す通りに用いて、図1に示す構造を持つタイヤサイズ:245/40ZR18のラジアルタイヤを、常法に従い加硫成形した。各タイヤについて、サイド補強ゴム部、ビードフィラー及び被覆ゴム以外の構成は、全て共通の構成とした。カーカスプライ(5)は、レーヨンコード1840dtex/3を打ち込み数21本/25mmで1プライとし、被覆ゴムの厚みは1.0mmとした。また、ゴム層(12)の厚みは1.0mmとした。
また、ビードフィラーとカーカスプライとの接着性を評価するために、図2に示す接着試験用の試験片を作製した。評価方法は下記の通りである。
・接着性:ゴム層用、ビードフィラー用及び被覆ゴム用の各ゴム組成物を厚さ1mmのゴムシートに加工し、図2に示すように被覆ゴム(21)、ゴム層(22)及びビードフィラー(23)の順に積層した接着試験用の未加硫試料を作製した。該未加硫試料を160℃で30分間加硫して試験片(20)とし、島津製作所(株)製オートグラフ「DCS500」を用いて、被覆ゴムのつかみ代(21a)とビードフィラーのつかみ代(23a)を、互いに離間する方向に引っ張る剥離試験を行い、幅10mm当たりの平均剥離力を求めた。ゴム層を挟み込まずに作製した比較例1の平均剥離力の値を100とした指数で表示した。数字が大きいほど接着性が高い。
得られた各タイヤについて、ランフラット耐久性と轍乗り越し性を評価した。各評価方法は以下の通りである。
・ランフラット耐久性:表面が平滑な鋼製で、直径1700mmのドラム試験機を用いた。タイヤ内圧0kPaで、荷重はロードインデックスに対応する負荷能力の65%とした。試験開始から5分で80km/hまで速度を上昇させた後、80km/hで故障が発生するまで走行させた。故障が発生するまでの走行距離を、比較例1のタイヤを100として指数表示した。数字大きいほどランフラット耐久性が良好である。
・轍乗り越し性:内圧200kPaで標準リムに組み込んだ試験タイヤを試験車両の前輪に装着し、一般道の轍を模した図2に示す断面形状を持つ試験路(轍の高低差h=20mm)にて、タイヤの乗り越し性を官能評価した。轍をスムーズに乗り越せるものを○、やや乗り越しにくいものを△、非常に乗り越しにくいものを×とした。
Figure 2015227093
結果は、表4に示す通りである。比較例1は、サイド補強ゴム部のM50H/M50Nが規定範囲内であるものの、ビードフィラーとカーカスプライの間にゴム層を設けていないので、両者の界面の接着性が低く、ランフラット耐久性に劣っていた。比較例2では、ゴム層を設けたものの、その硫黄配合量が被覆ゴムよりも少なく、ビードフィラーとカーカスプライとの接着性に劣っていた。比較例3では、ゴム層のSBRの質量比が大きすぎて、接着性及びランフラット耐久性が大幅に悪化した。比較例4では、ゴム層のSBRの質量比が小さすぎて、接着性及びランフラット耐久性の改善効果が得られなかった。比較例5では、ゴム層の硫黄配合量が多すぎて、接着性及びランフラット耐久性が大幅に悪化した。比較例6,7では、規定通りのゴム層を設けたことで接着性には優れていたものの、サイド補強ゴム部のM50H/M50Nが0.9又は1.4と範囲外であったため、ランフラット耐久性に劣っていた。これに対し、サイド補強ゴム部のM50H/M50Nとゴム層の規定をともに満足する実施例1〜7であると、轍乗り越し性を損なうことなく、ランフラット耐久性を顕著に改善することができた。
1…トレッド部、2…サイドウォール部、3…ビード部、5…カーカスプライ、7…ビードフィラー、8…サイド補強ゴム部、12…ゴム層

Claims (4)

  1. トレッド部と、前記トレッド部の両端から半径方向内側に延びる一対のサイドウォール部と、前記サイドウォール部の半径方向内側に設けられた一対のビード部と、を有し、
    前記ビード部に設けられた一対の環状のビードコアと、前記一対のビードコア間にトロイダル状に延在するカーカスコードと被覆ゴムからなるカーカスプライと、前記ビードコアの外周に設けられたビードフィラーと、前記サイドウォール部に設けられて当該サイドウォール部を補強するサイド補強ゴム部と、前記ビードフィラーと前記カーカスプライとの間に介在するゴム層と、を備え、
    前記サイド補強ゴム部は、測定温度23℃での50%伸張時の引張応力(M50N)に対する測定温度100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)の比(M50H/M50N)が1.0以上1.3以下であるゴム組成物からなり、
    前記ゴム層用ゴム組成物は、ゴム成分中に占めるスチレンブタジエンゴムの質量比が、前記ビードフィラー用ゴム組成物よりも大きくかつ前記被覆ゴム用ゴム組成物よりも小さく、また、ゴム成分100質量部に対する硫黄配合量が、前記ビードフィラー用ゴム組成物よりも少なくかつ前記被覆ゴム用ゴム組成物よりも多い、
    ランフラットタイヤ。
  2. 前記サイド補強ゴム部を構成するゴム組成物の測定温度100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)が3.5MPa以上である、請求項1に記載のランフラットタイヤ。
  3. 前記サイド補強ゴム部を構成するゴム組成物は、天然ゴム及びポリブタジエンゴムを含むゴム成分に、フェノール系熱硬化性樹脂と、その硬化剤としてのメチレン供与体とを配合してなるものであり、前記メチレン供与体に対する前記フェノール系熱硬化性樹脂の配合量の質量比が1.5倍以上である、請求項1又は2に記載のランフラットタイヤ。
  4. 前記サイド補強ゴム部を構成するゴム組成物は、更に、キノリン系老化防止剤と、キノリン系老化防止剤以外の少なくとも一種の老化防止剤を配合してなるものである、請求項3に記載のランフラットタイヤ。
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