JP6240562B2 - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ランフラットタイヤに関するものである。
パンク等の障害によりタイヤ内部の空気圧が低下して0kPaになった状態でも、ある程度の距離を走行することのできるランフラットタイヤと呼ばれる空気入りタイヤがある。このような内圧が下がった状態でのランフラット走行を可能にするための技術として、サイドウォール部の内面にサイド補強ゴム部を設けてサイドウォール部を補強することが知られている(特許文献1〜4参照)。
かかるサイド補強タイプのランフラットタイヤでは、ランフラット走行時におけるタイヤの変形抑制のため、サイド補強ゴム部に高剛性ゴムが用いられる。しかしながら、ランフラット走行時にはサイド補強ゴム部の温度が高くなるため、サイド補強ゴム部の剛性が下がり、ランフラット耐久性が低下してしまう。また、サイド補強ゴム部に高剛性ゴムを用いたことにより隣接部材であるビードフィラーとの物性差が大きくなると、ランフラット走行時にビード部で故障(例えば、ビードフィラーとカーカスプライ間のセパレーション)が発生し、ランフラット耐久性が低下する場合がある。また、ランフラット走行時にリムとの嵌合力が低下してビード部がリムから外れるリム外れが生じやすくなり、耐リム外れ性が低下する場合もある。このように未だに市場の要求レベルを十分に満足するには至っていない。
特開2006−282913号公報 特開2011−068342号公報 特開2001−080319号公報 特開2010−132168号公報
本発明は、ランフラット耐久性と耐リム外れ性に優れたランフラットタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係るランフラットタイヤは、トレッド部と、前記トレッド部の両端から半径方向内側に延びる一対のサイドウォール部と、前記サイドウォール部の半径方向内側に設けられた一対のビード部と、を有するものであって、前記ビード部に設けられた一対の環状のビードコアと、前記一対のビードコア間にトロイダル状に延在するカーカスプライと、前記ビードコアの外周に設けられたビードフィラーと、前記サイドウォール部に設けられて当該サイドウォール部を補強するサイド補強ゴム部と、を備える。前記サイド補強ゴム部は、測定温度23℃での50%伸張時の引張応力(M50N)に対する測定温度100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)の比(M50H/M50N)が1.0以上1.3以下であるゴム組成物からなる。前記ビードフィラーを構成するゴム組成物の測定温度100℃での50%伸張時の引張応力(M50F)に対する前記サイド補強ゴム部を構成するゴム組成物の測定温度100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)の比(M50H/M50F)が0.5以上1.3以下である。
本発明によれば、高温時における引張応力が常温時における引張応力と同等以上であるゴム組成物を用いてサイド補強ゴム部を構成するとともに、該サイド補強ゴム部と隣接部材であるビードフィラーとの引張応力の比を規定したことにより、ランフラット走行時において、サイドウォール部の過度な変形を抑えることができるとともに、サイド補強ゴム部とビードフィラーとの物性差を小さくして負荷を分散させることができ、ランフラット耐久性と耐リム外れ性を向上することができる。
一実施形態に係るランフラットタイヤの半断面図 轍乗り越し性の評価に用いた試験路の断面図
図1に示すように、一実施形態に係るランフラットタイヤは、乗用車用空気入りラジアルタイヤであって、トレッド部(1)と、その両端から半径方向内側に延びる左右一対のサイドウォール部(2)と、サイドウォール部(2)の半径方向内側に設けられた左右一対のビード部(3)とからなる。一対のビード部(3)にはそれぞれ環状のビードコア(4)が埋設されている。図中、CLはタイヤ赤道を示す。この例では、タイヤは、タイヤ赤道CLに対して左右対称構造をなす。
タイヤには、一対のビードコア(4)間にトロイダル状に延在する少なくとも1枚のカーカスプライ(5)が埋設されている。この例ではカーカスプライ(5)は1枚であるが、2枚以上設けてもよい。カーカスプライ(5)は、トレッド部(1)からサイドウォール部(2)を経てビード部(3)に延び、ビード部(3)においてビードコア(4)の周りにカーカスプライ(5)の端部を折り返すことにより係止されている。この例では、カーカスプライ(5)の端部は、ビードコア(4)の周りをタイヤ幅方向内側から外側に折り返して係止されている。カーカスプライ(5)は、有機繊維コード等からなるカーカスコードと、カーカスコードを被覆する被覆ゴムとからなる。カーカスコードは、タイヤ周方向に対して実質上直角に配列されている。カーカスプライ(5)のタイヤ内面側には、空気圧保持のためのインナーライナー層(6)が設けられている。
カーカスプライ(5)の本体部(5A)とその折返し部(5B)との間には、ビードコア(4)の外周(即ち、半径方向外周側)に硬質ゴム製のビードフィラー(7)が設けられている。ビードフィラー(7)は、半径方向外方側ほど漸次幅が狭く形成された断面三角形状をなす。
一対のサイドウォール部(2)にはそれぞれ、その剛性を上げるために、サイドパッドとも称されるサイド補強ゴム部(8)が設けられている。サイド補強ゴム部(8)は、サイドウォール部(2)におけるカーカスプライ(5)のタイヤ内面側に配設されており、この例では、カーカスプライ(5)とインナーライナー層(6)とに挟まれている。サイド補強ゴム部(8)は、サイドウォール部(2)の半径方向中央部で厚く、かつ該中央部からトレッド部(1)側とビード部(3)側のそれぞれに向かって漸次薄肉に形成されており、図1に示すタイヤ子午線断面において三日月状の断面形状をなしている。
サイド補強ゴム部(8)は、ビードフィラー(7)の先端(即ち、半径方向外端)を越えて半径方向内方に延在している。従って、サイド補強ゴム部(8)とビードフィラー(7)は、タイヤ半径方向において重なりを有し、この重なり部においてサイド補強ゴム部(8)とビードフィラー(7)はカーカスプライ(5)の本体部(5A)を挟んで隣接している。
トレッド部(1)におけるカーカスプライ(5)の半径方向外周側には、カーカスプライ(5)とトレッドゴム部(9)との間に、少なくとも2枚のベルトプライからなるベルト(10)が配されている。また、ベルト(10)の外周側にはベルト補強層(11)が設けられている。
本実施形態に係るランフラットタイヤにおいて、サイドウォール部(2)を補強するサイド補強ゴム部(8)は、ランフラット耐久性を向上させる新規な物性を持つゴム組成物を用いて形成されている。該ゴム組成物は、測定温度23℃での50%伸張時の引張応力をM50Nとし、測定温度100℃での50%伸張時の引張応力をM50Hとして、両者の比であるM50H/M50Nが次の関係を満足する。すなわち、サイド補強ゴム部(8)を構成するゴム組成物は、加硫ゴム物性が次の関係を満たす。
1.0 ≦ M50H/M50N ≦ 1.3
これにより、同物性を有するサイド補強ゴム部(8)が得られ、通常走行時における走行性能(例えば、轍乗り越し性)を維持しつつ、ランフラット走行時におけるサイドウォール部の変形を抑えてランフラット耐久性を向上することができる。
詳細には、一般にランフラットタイヤのサイド補強ゴム部に用いられる高硬度配合のゴム組成物では高温時に弾性率が低下するが、本実施形態では、この関係を反転させて、ランフラット走行時に相当する高温(100℃)時における引張応力が、通常走行時に相当する常温(23℃)時における引張応力と、同等以上であるゴム組成物を用いる。M50H/M50Nが1.0以上であると、ランフラット走行時における剛性低下を抑えて、ランフラット耐久性を向上することができる。より好ましくは、高温時の引張応力が常温時の引張応力よりも高いことであり、即ち、M50H/M50N>1.0であり、更に好ましくはM50H/M50Nは1.1以上である。一方、M50H/M50Nが大きすぎると、高温時での剛性が高くなりすぎてランフラット耐久性が却って損なわれる。M50H/M50Nは、1.3未満であることが好ましく、より好ましくは1.2以下である。
サイド補強ゴム部を構成するゴム組成物の測定温度100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)は3.5MPa以上であることが、高温時におけるサイドウォール部の剛性を高めて、ランフラット耐久性を向上する上で好ましい。M50Hの下限は、より好ましくは4.0MPa以上である。また、M50Hの上限は、特に限定しないが、5.5MPa以下であることが好ましく、より好ましくは5.3MPa以下であり、このような上限値に設定することにより、高温時に剛性が高くなりすぎてサイドウォール部がしなりにくくなることを抑えて、ランフラット耐久性を向上することができる。該ゴム組成物の測定温度23℃での50%伸張時の引張応力(M50N)は、特に限定されないが、通常走行時における走行性能を良好に維持するため、3.0〜5.0MPaであることが好ましく、より好ましくは下限値が3.5MPa以上であり、上限値が4.5MPa以下である。
サイド補強ゴム部(8)には、ジエン系ゴムからなるゴム成分に充填剤を配合してなり、上記加硫ゴム物性を有する種々のゴム組成物を用いることができる。一実施形態に係るサイド補強ゴム部用ゴム組成物は、天然ゴム(NR)及びポリブタジエンゴム(BR)を含むゴム成分に、フェノール系熱硬化性樹脂と、その硬化剤としてのメチレン供与体を配合してなるものであり、メチレン供与体に対するフェノール系熱硬化性樹脂の配合量の質量比が1.5倍以上である。
該ゴム成分としての天然ゴム及びポリブタジエンゴムとしては、特に限定されず、ゴム工業において一般に使用されているものを用いることができる。ゴム成分中における両者の配合比率は、特に限定されず、例えば、天然ゴムは20〜70質量%であってもよく、30〜60質量%であってもよい。ポリブタジエンゴムは30〜80質量%であってもよく、40〜70質量%であってもよい。天然ゴムの含有率を高めることにより耐引裂性能を向上することができ、ポリブタジエンゴムの含有率を高めることにより耐屈曲疲労性を向上することができる。該ゴム成分は、天然ゴムとポリブタジエンゴムのみで構成してもよいが、その他のジエン系ゴムを配合してもよい。その他のゴムとしては、特に限定されないが、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。
フェノール系熱硬化性樹脂としては、フェノール、レゾルシン、及びこれらのアルキル誘導体からなる群から選択された少なくとも1種のフェノール類化合物を、ホルムアルデヒドなどのアルデヒドで縮合してなる熱硬化性樹脂が用いられ、高硬度化を図ることができる。上記アルキル誘導体には、クレゾール、キシレノールといったメチル基誘導体の他、ノニルフェノール、オクチルフェノールといった比較的長鎖のアルキル基による誘導体が含まれる。フェノール系熱硬化性樹脂の具体例としては、フェノールとホルムアルデヒドを縮合してなる未変性フェノール樹脂(ストレートフェノール樹脂)、クレゾールやキシレノール、オクチルフェノール等のアルキルフェノールとホルムアルデヒドを縮合してなるアルキル置換フェノール樹脂、レゾルシンとホルムアルデヒドを縮合してなるレゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシンとアルキルフェノールとホルムアルデヒドを縮合してなるレゾルシン−アルキルフェノール共縮合ホルムアルデヒド樹脂などの、各種ノボラック型フェノール樹脂が挙げられる。また、例えばカシューナッツ油、トール油、ロジン油、リノール油、オレイン酸及びリノレイン酸よりなる群から選択された少なくとも一種のオイルで変性されたオイル変性ノボラック型フェノール樹脂を用いることもできる。これらのフェノール系熱硬化性樹脂は、いずれか1種を用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
フェノール系熱硬化性樹脂の硬化剤として配合するメチレン供与体としては、ヘキサメチレンテトラミン及び/又はメラミン誘導体が用いられる。メラミン誘導体としては、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル、及び多価メチロールメラミンからなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。これらの中でも、メチレン供与体としては、ヘキサメトキシメチルメラミン及び/又はヘキサメチレンテトラミンが好ましく、より好ましくはヘキサメトキシメチルメラミンである。
フェノール系熱硬化性樹脂の配合量(A)は、メチレン供与体の配合量(B)との質量比で、A/B≧1.5である。硬化剤としてのメチレン供与体の割合が多すぎると、ゴムの架橋系に悪影響を及ぼすおそれがある。適切な割合で使用することにより、M50H/M50Nの比を上記範囲内に設定しやすくなり、ランフラット走行時の変形抑制効果を高めて、ランフラット耐久性を向上することができる。A/Bは、より好ましくは2.0以上であり、更に好ましくは2.5以上である。A/Bの上限は、7.0以下であることが好ましく、より好ましくは5.0以下であり、更に好ましくは4.0以下である。
フェノール系熱硬化性樹脂の配合量は、特に限定しないが、ゴム成分100質量部に対して1〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜10質量部である。また、メチレン供与体の配合量は、特に限定しないが、ゴム成分100質量部に対して0.2〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
サイド補強ゴム部用ゴム組成物には、キノリン系老化防止剤と、キノリン系老化防止剤以外の少なくとも一種の老化防止剤を配合してもよい。これらの2種以上の老化防止剤を配合することにより、ランフラット耐久性を向上することができる。
キノリン系老化防止剤としては、例えば、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体(TMDQ)、及び、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−キノリン(ETMDQ)からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
キノリン系老化防止剤と併用する他の老化防止剤としては、例えば、芳香族第2級アミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、硫黄系老化防止剤、及び亜リン酸エステル系老化防止剤からなる群から選択される少なくとも1種の老化防止剤が挙げられる。
芳香族第2級アミン系老化防止剤としては、例えば、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(6PPD)、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(IPPD)、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン(DNPD)、N−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンなどのp−フェニレンジアミン系老化防止剤; p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミン、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(CD)、オクチル化ジフェニルアミン(ODPA)、スチレン化ジフェニルアミンなどのジフェニルアミン系老化防止剤; N−フェニル−1−ナフチルアミン(PAN)、N−フェニル−2−ナフチルアミン(PBN)等のナフチルアミン系老化防止剤などが挙げられる。これらはいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
フェノール系老化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(DTBMP)、スチレン化フェノール(SP)などのモノフェノール系老化防止剤; 2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(MBMBP)、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)(MBETB)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(BBMTBP)、4,4’−チオ−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(TBMTBP)などのビスフェノール系老化防止剤; 2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン(DBHQ)、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノン(DAHQ)などのハイドロキノン系老化防止剤などが挙げられる。これらはいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
硫黄系老化防止剤としては、例えば、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩などのベンズイミダゾール系老化防止剤; ジブチルジチオカルバミン酸ニッケルなどのジチオカルバミン酸塩系老化防止剤; 1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオ尿素、トリブチルチオ尿素などのチオウレア系老化防止剤; チオジプロピオン酸ジラウリルなどの有機チオ酸系などが挙げられる。亜リン酸エステル系老化防止剤としては、例えば、トリス(ノニルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。これらについてもいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
キノリン系老化防止剤と併用する他の老化防止剤としては、上記の中でも、芳香族第2級アミン系老化防止剤が好ましく、より好ましくはp−フェニレンジアミン系老化防止剤である。
キノリン系老化防止剤の配合量は、老化防止剤の全配合量に対して20質量%以上であることが好ましく、ランフラット耐久性の向上効果を高めることができる。より好ましくは25質量%以上であり、更に好ましくは30質量%以上である。この比率の上限は、80質量%以下であることが好ましく、より好ましくは75質量%以下である。老化防止剤の全配合量、すなわちキノリン系老化防止剤とそれ以外の老化防止剤の配合量の合計は、ゴム成分100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは1.5〜7質量部であり、更に好ましくは2〜5質量部である。キノリン系老化防止剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、0.2〜8質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜4質量部である。
サイド補強ゴム部用ゴム組成物には、カーボンブラック及び/又はシリカなどの充填剤を配合することができる。充填剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して20〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは30〜80質量部であり、更に好ましくは50〜70質量部である。充填剤としては、カーボンブラック単独、又はカーボンブラックとシリカのブレンドが好ましく、より好ましくはカーボンブラックである。なお、充填剤の種類及び配合量により、ゴム組成物の引張応力の値を調整することができる。カーボンブラックとしては、特に限定されず、例えば、ISAF級(N200番台)、HAF級(N300番台)、FEF級(N500番台)、GPF級(N600番台)(ともにASTMグレード)のものを用いることができ、より好ましくはFEF級のものである。
サイド補強ゴム部用ゴム組成物には、上記成分の他に、オイル、亜鉛華、ステアリン酸、ワックス、加硫剤、加硫促進剤など、タイヤ用ゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することができる。ここで、加硫剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄成分が挙げられ、特に限定するものではないが、その配合量はゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜8質量部であり、更に好ましくは1〜5質量部である。また、加硫促進剤の配合量としては、ゴム成分100質量部に対して0.1〜7質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
サイド補強ゴム部用ゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて、常法に従い混練し作製することができる。また、該ゴム組成物からなるサイド補強ゴム部(8)は、常法に従い、例えば140〜180℃でタイヤを加硫成形することにより形成することができる。該ゴム組成物であると、フェノール系熱硬化性樹脂とメチレン供与体を上記の質量比で配合するとともに、キノリン系老化防止剤を含む2種以上の老化防止剤を配合したことにより、高温時における引張応力を高めてM50H/M50Nの比を上記範囲内に設定しやすく、ランフラット耐久性を顕著に改善することができる。
本実施形態に係るランフラットタイヤでは、また、ビードフィラーを構成するゴム組成物の測定温度100℃での50%伸張時の引張応力をM50Fとして、サイド補強ゴム部を構成するゴム組成物の測定温度100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)との比であるM50H/M50Fが次の関係を満足する。すなわち、ビードフィラー(7)とサイド補強ゴム部(8)をそれぞれ構成するゴム組成物の加硫ゴム物性が次の関係を満たす。
0.5 ≦ M50H/M50F ≦ 1.3
これにより、ビードフィラー(7)とサイド補強ゴム部(8)が上記物性を満足するものになるので、サイド補強ゴム部(8)とその隣接部材であるビードフィラー(7)とのランフラット走行時における物性差を小さくして、負荷を分散させることができ、上記サイド補強ゴム部(8)の物性規定と相俟って、ランフラット耐久性と耐リム外れ性を飛躍的に向上させることができる。より詳細には、M50H/M50Fが0.5以上であることにより、ランフラット走行時におけるサイド補強ゴム部での故障を抑制することができる。M50H/M50Fが1.3以下であることにより、ランフラット走行時におけるビードフィラーとカーカスプライ間でのセパレーションを抑制することができる。M50H/M50Fは、より好ましくは0.6以上1.2以下である。なお、M50Fの値は、特に限定されないが、3.0MPa以上であることが好ましく、より好ましくは3.5〜9.0MPaであり、4.0〜8.0MPaでもよい。
ビードフィラー(7)には、ジエン系ゴムからなるゴム成分に充填剤を配合してなり、上記加硫ゴム物性を有する種々のゴム組成物を用いることができる。一実施形態に係るビードフィラー用ゴム組成物は、ゴム成分が天然ゴム又は天然ゴムとスチレンブタジエンゴムからなる。このようにビードフィラー用ゴム組成物のゴム成分は、天然ゴム単独、又は、天然ゴムとスチレンブタジエンゴムのブレンドであることが好ましく、天然ゴムを主たるゴム成分とすることが好ましい。ゴム成分中における天然ゴムの比率は60質量%以上であることが好ましく、一実施形態として天然ゴム70〜90質量%とスチレンブタジエンゴム30〜10質量%でもよい。
ビードフィラー用ゴム組成物には、カーボンブラック及び/又はシリカなどの充填剤を配合することができる。充填剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して30〜120質量部であることが好ましく、より好ましくは50〜100質量部である。充填剤としては、カーボンブラック単独、又はカーボンブラックとシリカのブレンドが好ましく、より好ましくはカーボンブラックである。カーボンブラックとしては、特に限定されず、例えば、ISAF級、HAF級、FEF級、GPF級のものを用いることができ、より好ましくはFEF級のものである。
ビードフィラー用ゴム組成物には、上記のフェノール系熱硬化性樹脂を配合してもよく、高剛性化を図ることができる。フェノール系熱硬化性樹脂の配合量は特に限定されず、ゴム成分100質量部に対して1〜20質量部でもよく、5〜15質量部でもよい。また、フェノール系熱硬化性樹脂とともに、その硬化剤としての上記メチレン供与体を配合してもよい。
ビードフィラー用ゴム組成物には、上記成分の他に、オイル、亜鉛華、ステアリン酸、ワックス、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤などの各種添加剤を配合することができる。ここで、加硫剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄成分が挙げられ、特に限定するものではないが、その配合量はゴム成分100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜8質量部である。また、加硫促進剤の配合量としては、ゴム成分100質量部に対して0.5〜7質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜5質量部である。
上記引張応力の値(M50F)は、例えば、充填剤の種類や配合量、フェノール系熱硬化性樹脂の配合量、及び加硫剤や加硫促進剤の配合量などにより調整することができる。
ビードフィラー用ゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて、常法に従い混練し作製することができ、常法に従い、例えば140〜180℃でタイヤを加硫成形することによりビードフィラー(7)を形成することができる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[ゴム組成物の調製及び評価]
バンバリーミキサーを使用し、下記表1に示す配合(質量部)に従い、まず、第1工程(ノンプロ混合工程)で、硫黄と加硫促進剤とメチレン供与体を除く成分を添加混合し(排出温度=160℃)、次いで、得られた混合物に、第2工程(ファイナル混合工程)で硫黄と加硫促進剤とメチレン供与体を添加混合して(排出温度=100℃)、サイド補強ゴム部用ゴム組成物を調製した。同様に、下記表2に示す配合(質量部)に従い、ビードフィラー用ゴム組成物を調製した。
表1,2中の各成分の詳細は以下の通りである。
・NR:天然ゴム、RSS3号
・BR:JSR(株)製「BR01」
・SBR:JSR(株)製「SBR1502」
・オイル:JX日鉱日石サンエナジー(株)製「JOMOプロセスNC140」
・カーボンブラック:N550、東海カーボン(株)製「シーストSO」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS−20」
・フェノール系樹脂:オイル変性ノボラック型フェノール樹脂、住友ベークライト(株)製「スミライトレジンPR13349」
・亜鉛華:三井金属鉱業(株)製「亜鉛華1号」
・老化防止剤1:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、住友化学(株)製「アンチゲン6C」
・老化防止剤2:2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体(TMDQ)、川口化学工業(株)製「アンテージRD」
・加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーNS−P」
・加硫促進剤2:ラインケミージャパン(株)製「Rhenogran HEXA-80/SBR」
・メチレン供与体:ヘキサメトキシメチルメラミン、三井サイテック(株)製「CYREZ 964RPC」
・硫黄:四国化成工業(株)「ミュークロンOT−20」。
サイド補強ゴム部用ゴム組成物について、160℃で25分間加硫した厚さ2mmの試験片を用いて、下記方法により、23℃での50%伸張時の引張応力(M50N)と、100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)を測定し、両者の比(M50H/M50N)を求めた。また、ビードフィラー用ゴム組成物について、160℃で25分間加硫した厚さ2mmの試験片を用いて、下記方法により、100℃での50%伸張時の引張応力(M50F)を測定した。
・23℃での50%伸張時の引張応力:JIS K6251に準拠。ダンベル状3号形の試験片につき、室温23℃にて引張試験を実施し、50%伸長時の引張応力を求めた。
・100℃での50%伸張時の引張応力:JIS K6251に準拠。ダンベル状3号形の試験片を1時間以上100℃の恒温槽で保持した後、恒温槽つきの引っ張り試験機にて、100℃の雰囲気下で引張試験を実施し、50%伸長時の引張応力を求めた。
表1に示すように、コントロールである配合1では、常温と高温の引張応力の比であるM50H/M50Nが0.9であり、高温時に剛性が下がった。配合2では、配合1に対し、カーボンブラックを増量しかつフェノール系樹脂とメチレン供与体を添加したことにより、高温時における引張応力の低下はなくなったものの、剛性上昇が大きすぎ、M50H/M50Nが1.3を超えた。これに対し、フェノール系樹脂とメチレン供与体を所定量配合するとともに、キノリン系老化防止剤を含む2種以上の老化防止剤を配合した配合3〜8では、高温時における引張応力を高めてM50H/M50Nの比を1.1〜1.2の範囲内にすることができた。
Figure 0006240562
Figure 0006240562
[タイヤの作製及び評価]
表1に記載のサイド補強ゴム部用ゴム組成物と、表2に記載のビードフィラー用ゴム組成物を、表3に示す通りに用いて、図1に示す構造を持つタイヤサイズ:245/40ZR18のラジアルタイヤを、常法に従い加硫成形した。各タイヤについて、サイド補強ゴム部及びビードフィラー以外の構成は、全て共通の構成とした。
得られた各タイヤについて、ランフラット耐久性、耐リム外れ性、及び轍乗り越し性を評価した。各測定・評価方法は以下の通りである。
・ランフラット耐久性:表面が平滑な鋼製で、直径1700mmのドラム試験機を用いた。タイヤ内圧0kPaで、荷重はロードインデックスに対応する負荷能力の65%とした。試験開始から5分で80km/hまで速度を上昇させた後、80km/hで故障が発生するまで走行させた。故障が発生するまでの走行距離を、比較例1のタイヤを100として指数表示した。数字大きいほどランフラット耐久性が良好である。
・耐リム外れ性:試験タイヤを、実車(国産3000ccクラスFR車)の左側前方に装着し、直進から半径20mの円形コースを右回りに旋回する、いわゆるJターン走行を行った。各試験タイヤは、内圧0kPaのランフラット状態とし、ビード外れが発生したときの走行速度(横Gに比例)により耐ビード外れ性を評価した。走行速度は、25km/hからスタートし、5km/h増分する方式でビード外れが発生するまで走行を行った。比較例1を100として指数評価し、数値が大きいほどビード外れが発生したときの走行速度が大きい、即ち耐ビード外れ性に優れていることを示す。
・轍乗り越し性:内圧200kPaで標準リムに組み込んだ試験タイヤを試験車両の前輪に装着し、一般道の轍を模した図2に示す断面形状を持つ試験路(轍の高低差h=20mm)にて、タイヤの乗り越し性を官能評価した。轍をスムーズに乗り越せるものを○、やや乗り越しにくいものを△、非常に乗り越しにくいものを×とした。
Figure 0006240562
結果は、表3に示す通りである。比較例1は、サイド補強ゴム部とビードフィラーの引張応力の比M50H/M50Fは規定範囲内であるものの、サイド補強ゴム部の常温と高温の引張応力の比M50H/M50Nが0.9であり、高温時に剛性が下がるものである。そのため、ランフラット走行時にサイドウォール部の変形が大きく、ランフラット耐久性に劣っている。比較例2は、M50H/M50Fは規定範囲内であるものの、M50H/M50Nが1.5と大きすぎたため、ランフラット耐久性の改善効果は不十分であった。比較例3では、M50H/M50Nは規定範囲内であるものの、M50H/M50Fが1.4と大きすぎたため、ランフラット耐久性の改善効果が不十分であり、耐リム外れ性にも劣っていた。比較例4では、M50H/M50NとM50H/M50Fがともに範囲外であったため、ランフラット耐久性に劣り、耐リム外れ性の改善効果も得られなかった。比較例5では、M50H/M50Nは規定範囲内であるものの、M50H/M50Fが0.3と小さすぎたため、ランフラット耐久性及び耐リム外れ性ともに改善効果が不十分であった。これに対し、M50H/M50NとM50H/M50Fがともに規定範囲内である実施例1〜7であると、轍乗り越し性を損なうことなく、ランフラット耐久性と耐リム外れ性を飛躍的に改善することができた。
1…トレッド部、2…サイドウォール部、3…ビード部、5…カーカスプライ、7…ビードフィラー、8…サイド補強ゴム部

Claims (5)

  1. トレッド部と、前記トレッド部の両端から半径方向内側に延びる一対のサイドウォール部と、前記サイドウォール部の半径方向内側に設けられた一対のビード部と、を有し、
    前記ビード部に設けられた一対の環状のビードコアと、前記一対のビードコア間にトロイダル状に延在するカーカスプライと、前記ビードコアの外周に設けられたビードフィラーと、前記サイドウォール部に設けられて当該サイドウォール部を補強するサイド補強ゴム部と、を備えたランフラットタイヤにおいて、
    前記サイド補強ゴム部は、測定温度23℃での50%伸張時の引張応力(M50N)に対する測定温度100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)の比(M50H/M50N)が1.0以上1.3以下であるゴム組成物からなり、
    前記ビードフィラーを構成するゴム組成物の測定温度100℃での50%伸張時の引張応力(M50F)に対する前記サイド補強ゴム部を構成するゴム組成物の測定温度100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)の比(M50H/M50F)が0.5以上1.3以下である、
    ランフラットタイヤ。
  2. 前記サイド補強ゴム部を構成するゴム組成物の測定温度100℃での50%伸張時の引張応力(M50H)が3.5MPa以上である、請求項1に記載のランフラットタイヤ。
  3. 前記サイド補強ゴム部を構成するゴム組成物は、天然ゴム及びポリブタジエンゴムを含むゴム成分に、フェノール系熱硬化性樹脂と、その硬化剤としてのメチレン供与体とを配合してなるものであり、前記メチレン供与体に対する前記フェノール系熱硬化性樹脂の配合量の質量比が1.5倍以上である、請求項1又は2に記載のランフラットタイヤ。
  4. 前記サイド補強ゴム部を構成するゴム組成物は、更に、キノリン系老化防止剤と、キノリン系老化防止剤以外の少なくとも一種の老化防止剤を配合してなるものである、請求項3に記載のランフラットタイヤ。
  5. 前記ビードフィラーを構成するゴム組成物は、ゴム成分が天然ゴム又は天然ゴムとスチレンブタジエンゴムからなる、請求項3又は4に記載のランフラットタイヤ。
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