JP5647170B2 - サイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物、及び空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、サイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物、及びこれを用いて作製したサイドウォール及び/又はクリンチを有する空気入りタイヤに関する。
自動車用タイヤのサイドウォール、クリンチなどには、転がり抵抗特性、耐亀裂成長性、耐久性など、様々な性能が要求されるとともに、部材表面の茶変色など、変色を抑制することも望まれている。例えば、転がり抵抗特性、耐久性などの性能を改善する手法としては、補強用充填剤を減量する方法、変性ブタジエンゴム、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含むブタジエンゴムやハイブリッド架橋剤を使用する方法などが知られている。
また、サイドウォールなどの部材の厚みを薄くすることはタイヤの軽量化に繋がり、転がり抵抗を低下させることに有利であるが、老化防止剤が加硫中や使用中に揮発、減損し易くなるため、通常の厚みの場合より多量に配合する必要があり、耐変色性を確保することが難しい。更に、ケース用ゴム組成物、或いはインナーライナー用、タイガム用ゴム組成物に老化防止剤を所定量配合し、使用中に徐々にサイドウォールに移行させることも考えられるが、熱疲労、屈曲疲労を通じ、走行初期に老化防止剤がサイドウォールのゴム全体に均質化し、表面にブルームが生じるため、充分な耐変色性は得ることは困難である。
特許文献1には、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含むブタジエンゴム、天然ゴムなどを使用することにより低燃費性、耐亀裂成長性などを改善する方法が提案されているが、転がり抵抗特性(低発熱性)、耐亀裂成長性、耐変色性をバランスよく改善する点については未だ改善の余地を残している。
特開2006−63143号公報
本発明は、前記課題を解決し、低発熱性、耐亀裂成長性、耐変色性をバランス良く改善し、更に製造コストも低廉なサイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物、及びこれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分100質量部に対して、BET比表面積70〜250m/gの湿式シリカを2質量部以上、BET比表面積27〜125m/gのカーボンブラックを20質量部以上40質量部未満、並びに、フェニレンジアミン系及びキノリン系老化防止剤からなる群より選択される少なくとも1種を2.0〜7.0質量部含有するサイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物に関する。
前記カーボンブラックのBET比表面積は、27〜50m/gであることが好ましい。
前記ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴムを25〜70質量%、ブタジエンゴムを30〜75質量%、スチレンブタジエンゴムを0〜20質量%含むことが好ましい。
更に、キノリン系及び/又はビスフェノール系老化防止剤を含むことが好ましい。
前記サイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物は、シランカップリング剤を含まないことが好ましい。
本発明はまた、前記ゴム組成物を用いて作製したサイドウォール及び/又はクリンチを有する空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、サイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、BET比表面積70〜250m/gの湿式シリカを2質量部以上、BET比表面積27〜125m/gのカーボンブラックを20質量部以上40質量部未満、並びに、フェニレンジアミン系及びキノリン系老化防止剤からなる群より選択される少なくとも1種を2.0〜7.0質量部含有するサイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物であるので、低発熱性、耐亀裂成長性、耐変色性をバランス良く改善できる。また、該ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤを安価に製造でき、低コスト化も実現できる。
本発明の一実施形態によるタイヤの断面の一部を示した概略図である。
本発明のサイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、BET比表面積70〜250m/gの湿式シリカを2質量部以上、BET比表面積27〜125m/gのカーボンブラックを20質量部以上40質量部未満、並びに、フェニレンジアミン系老化防止剤及びキノリン系老化防止剤からなる群より選択される少なくとも1種を2.0〜7.0質量部含有する。
補強用充填剤の一部として、特定BET比表面積で、表面に水酸基を持つ湿式シリカを配合すると、これとフェニレンジアミン系やキノリン系の老化防止剤中の極性基が吸引し合い、サイドウォール、クリンチ表面への過剰な老化防止剤のブルームを抑制する機能が発揮される。これにより、茶変色など、部材表面の変色を防止できるとともに、これにより老化防止剤の増量が可能になるため、耐クラック性も同時に改善できる。更に、特定のBET比表面積を持つカーボンブラック量が少量に調整されているので、転がり抵抗も低下できる。従って、本発明では、低発熱性、耐亀裂成長性、耐変色性をバランスよく改善したサイドウォールやクリンチを提供できる。
ゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンム(SIR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられる。なかでも、耐亀裂成長性、低発熱性などの点から、イソプレン系ゴム及びBRを併用することが好ましく、必要性能に応じて更にSBRを更に配合してもよい。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イソプレン系ゴムとしては、NR、IR、改質天然ゴムなどが挙げられる。NRには、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)なども含まれ、改質天然ゴムとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、高純度化天然ゴム(Purified NR)等が挙げられる。なかでも、NR、IRが好ましく、NRがより好ましい。
NRとしては、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。また、IRとしては特に限定されず、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量は、好ましくは25質量%以上、より好ましくは30質量%以上である。25質量%未満であると、破断時伸びが不充分になるおそれがある。また、該イソプレン系ゴムの含有量は、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。70質量%を超えると、耐亀裂成長性が不充分になるおそれがある。
BRとしては、ハイシス1,4−ポリブタジエンゴム(ハイシスBR)、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含むブタジエンゴム(SPB含有BR)、変性ブタジエンゴム(変性BR)、希土類系触媒のBRなどが挙げられ、これらのBRを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記BRとしては、例えば、シス1,4結合含有率が90質量%以上のハイシスBRが耐摩耗性の面で好ましい。
前記SPB含有BRは、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶(SPB)を、単にBR中に分散させたものではなく、BRと化学結合したうえで分散していることが好ましい。タイヤのモールド時にスピュー穴の中でゴム組成物中の1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶が整列することで、ゴム組成物の硬さや強度が向上し、タイヤのデモールド時のスピュー切れの発生を効果的に抑制できる。
1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶の融点は、180℃以上が好ましく、190℃以上がより好ましい。180℃未満では、プレスにおけるタイヤの加硫中に結晶が溶融し、硬度が低下する傾向がある。また、該融点は、220℃以下が好ましく、210℃以下がより好ましい。220℃を超えると、BRの分子量が大きくなるため、ゴム組成物中において分散性が悪化し、押出し加工性が悪化する傾向がある。
SPB含有BR中において、沸騰n−ヘキサン不溶物の含有量は、2.5質量%以上が好ましく、8質量%以上がより好ましい。2.5質量%未満では、ゴム組成物の充分な硬さが得られないおそれがある。また、沸騰n−ヘキサン不溶物の含有量は、22質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、18質量%以下が更に好ましい。22質量%を超えると、BR自体の粘度が高く、ゴム組成物中におけるBR、充填剤の分散性が悪化する傾向がある。ここで、沸騰n−ヘキサン不溶物とは、SPB含有BR中における1,2−シンジオタクチックポリブタジエンを示す。
SPB含有BR中において、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶の含有量は、2.5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。2.5質量%未満では、ゴム硬度が不充分となる傾向がある。また、該1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶の含有量は、20質量%以下が好ましく、18質量%以下がより好ましい。20質量%を超えると、BRがゴム組成物中に分散し難く、加工性が悪化する傾向がある
SPB含有BRを使用する場合、ゴム成分100質量%中のSPB含有BRの含有量は、好ましくは15質量%以上、より好ましくは25質量%以上である。15質量%未満であると、ゴム硬度が不充分となる傾向がある。また、該SPB含有BRの含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは35質量%以下である。50質量%を超えると、加工性が悪化する傾向がある。
前記変性BRとしては、例えば、リチウム開始剤により1,3−ブタジエンの重合を行った後、スズ化合物を添加することにより得られるスズ変性BRが挙げられ、該スズ変性BRは、更に変性BR分子の末端がスズ−炭素結合で結合されているものが好ましい。
リチウム開始剤としては、アルキルリチウム、アリールリチウム、ビニルリチウム、有機スズリチウム、有機窒素リチウム化合物などのリチウム系化合物や、リチウム金属などが挙げられる。前記リチウム開始剤を変性BRの開始剤とすることで、高ビニル、低シス含有量の変性BRを作製できる。
スズ化合物としては、四塩化スズ、ブチルスズトリクロライド、ジブチルスズジクロライド、ジオクテルスズジクロライド、トリブチルスズクロライド、トリフェニルスズクロジブチルスズ、トリフェニルスズエトキシド、ジフェニルジメチルスロライド、ジフェニルスズジオクタノエート、ジビニルジェテルスズ、テトラベンジルスズ、ジブチルスズジステアレート、テトラアリルスズ、p−トリブチルスズスチレンなどが挙げられる。
スズ変性BR中のスズ原子の含有率は50ppm以上が好ましく、60ppm以上がより好ましい。50ppm未満では、変性BR中のカーボンブラックの分散を促進する効果が小さく、tanδが増大する傾向がある。また、該スズ原子の含有率は3000ppm以下が好ましく、2500ppm以下がより好ましく、250ppm以下が更に好ましい。3000ppmを超えると、混練り物のまとまりが悪く、エッジが整わないため、押出し加工性が悪化する傾向がある。
スズ変性BRの分子量分布(Mw/Mn)は2以下が好ましく、1.5以下がより好ましい。該Mw/Mnが2を超えると、カーボンブラックの分散性が悪化し、tanδが増大する傾向がある。なお、本発明において.Mw、Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い、標準ポリスチレンより換算した値である。
スズ変性BRのビニル結合量は5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましい。5質量%未満では、変性BRの重合(製造)が困難な傾向がある。また、該ビニル結合量は50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。50質量%を超えると、カーボンブラックの分散性が悪化し、tanδが増大する傾向がある。
スズ変性BRを使用する場合、ゴム成分100質量%中のスズ変性BRの含有量は、好ましくは15質量%以上、より好ましくは25質量%以上である。また、該スズ変性BRの含有量は、好ましくは55質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは35質量%以下である。スズ変性BRを配合することで、低発熱性が改善され、この特性と耐亀裂成長性をバランスよく向上できる。
前記希土類系BRは、希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムであり、シス含量が高く、かつビニル含量が低いという特徴を有している。希土類系BRとしては、タイヤ製造において一般的なものを使用できる。
希土類系BRの合成に使用される希土類元素系触媒としては、公知のものが使用でき、例えば、ランタン系列希土類元素化合物、有機アルミニウム化合物、アルミノキサン、ハロゲン含有化合物、必要に応じてルイス塩基を含む触媒が挙げられる。これらのなかでも、ランタン系列希土類元素化合物としてネオジム(Nd)含有化合物を用いたNd系触媒が特に好ましい。
ランタン系列希土類元素化合物としては、原子番号57〜71の希土類金属のハロゲン化物、カルボン酸塩、アルコラート、チオアルコラート、アミド等が挙げられる。なかでも、前記Nd系触媒が、高シス含量、低ビニル含量のBRが縛られる点で好ましい。
有機アルミニウム化合物としては、AlR(式中、R、R、Rは、同一若しくは異なって、水素又は炭素数1〜8の炭化水素基を表す。)で表されるものを使用できる。アルミノキサンとしては、鎖状アルミノキサン、環状アルミノキサンが挙げられる。ハロゲン含有化合物としては、AlX 3−k(式中、Xはハロゲン、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基又はアラルキル基、kは1、1.5、2又は3を表す。)で表されるハロゲン化アルミニウム:MeSrCl、MeSrCl、MeSrHCl、MeSrClなどのストロンチウムハライド;四塩化ケイ素、四塩化錫、四塩化チタン等の金属ハロゲン化物が挙げられる。ルイス塩基は、ランタン系列希土類元素化合物を錯体化するのに用いられ、アセチルアセトン、ケトン、アルコール等が好適に用いられる。
希土類元素系触媒は、ブタジエンの重合の際に、有機溶媒(n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、トルエン.キシレン、ベンゼン等)に溶解した状態で用いても、シリカ、マグネシア、塩化マグネシウム等の適当な担体上に担持させて用いてもよい。重合条件としては、溶液重合又は塊状重合のいずれでもよく、好ましい重合温度は−30〜150℃であり、重合圧力は他の条件に依存して任意に選択してもよい。
希土類系BRのムーニー粘度ML1+4(100℃)は、好ましくは35以上、より好ましくは40以上である。35未満であると、未加硫ゴム組成物の粘度が低く、加硫後に適正な厚みを確保できなくなる傾向がある。該ムーニー粘度は、好ましくは55以下、より好ましくは50以下である。55を超えると、未加硫ゴム組成物が硬くなりすぎて、スムーズなエッジで押し出すことが困難になる傾向がある。なお、ムーニー粘度は、ISO289、JIS K6300に準じて測定される。
希土類系BRの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、好ましくは1.2以上、より好ましくは1.5以上である。1.2未満であると、加工性の悪化が顕著になる傾向がある。該Mw/Mnは、好ましくは5以下、より好ましくは4以下である。5を超えると、発熱性が劣る傾向がある。
希土類系BRのMwは、好ましくは30万以上、より好ましくは32万以上であり、また、好ましくは150万以下、より好ましくは130万以下である。更に、上記希土類系BRのMnは、好ましくは10万以上、より好ましくは15万以上であり、また、好ましくは100万以下、より好ましくは80万以下である。MwやMnが下限未満であると、発熱性や破断伸びが劣る傾向がある。また、上限を超えると、加工性の悪化が懸念される。なお、本発明において、Mw、Mnは,ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い、標準ポリスチレンより換算した値である。
希土類系BRのシス1,4結合含有率は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは93質量%以上、更に好ましくは95質量%以上である。90質量%未満であると、破断伸びや耐摩耗性が劣る傾向がある。
希土類系BRのビニル含量は、好ましくは1.8質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、特に好ましくは0.3質量%以下である。1.8質量%を超えると、破断伸びや耐摩耗性が劣る傾向がある。なお、本発明において、ハイシスBR、変性BR、希土類系BRのビニル含量(1,2−結合ブタジエン単位量)及びシス1,4結合含有率は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
希土類系BRを使用する場合、ゴム成分100質量%中の希土類系BRの含有量は、好ましくは15質量%以上、より好ましくは25質量%以上である。また、該希土類系BRの含有量は、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。希土類系BRを配合することで、ゴム強度が向上し、耐亀裂成長性や耐摩耗性などの性能を改善できる。
これらの各種BRの中でも、特に低発熱性が優れるという点からは、スズ変性BRが好ましく、ゴム強度が優れ、耐亀裂成長性が優れるという点からは、SPB含有BRが好ましいことから、前記の本発明の効果を充分に得られるという点では、これらを併用することが望ましい。また、破断伸びや耐摩耗性が優れるという点からは、希土類系BRが好ましく、Nd系触媒を用いて合成したBRがより好ましく、Nd系触媒を用いて合成したハイシスBRが更に好ましい。
本発明のゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは50質量%以上である。30質量%未満であると、耐亀裂成長性が劣り、サイドウォールやクリンチの耐久性が充分ではなくなる傾向がある。また、該BRの含有量は、好ましくは75質量%以下、より好ましくは65質量%以下である。75質量%を超えると、EB及び加工性が悪化する傾向がある。
ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムとBRの合計含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上であり、100質量%でもよい。80質量%未満であると、本発明の効果が充分に得られないおそれがある。
SBRとしては、特に限定されないが、溶液重合SBR、乳化重合SBR、これらの変性SBRなどが挙げられる。変性SBRとしては、特開2010−111753号公報に記載されている変性化合物(3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシランなど)で変性したものなどが挙げられる。
SBRを配合する場合、ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。20質量%を超えると、イソプレン系ゴム、BR量が相対的に少なくなるため、本発明の効果が充分に得られないおそれがある。下限は特に限定されない。
本発明のゴム組成物は、補強用充填剤として、特定のBET比表面積を有する湿式シリカを含有する。シリカ表面のOH基、老化防止剤の極性基間の吸引作用により、過剰な老化防止剤のブルームが抑制され、茶変色を抑制できる同時に、更に老化防止剤の増量により耐亀裂成長性も改善できる。また、シリカの配合により、良好な破断時伸びも得られる。更に、石油原料由来のカーボンブラックの価格が上昇し、シリカがカーボンブラックより相対的に安価になってきているので、製造コストも低減できる。
前記湿式シリカのBET比表面積は、70〜250m/gであり、好ましくは80〜230m/g、より好ましくは100〜200m/gである。70m/g未満であると、茶変色を抑制できないおそれがあり、また、破断時伸びや耐摩耗性が劣る傾向もある。また、250m/gを超える場合は、発熱性や加工性が劣る傾向がある。
前記特定の湿式シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して2質量部以上であり、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上である。2質量部未満であると、茶変色を充分に抑制できないおそれがあり、また、充分なコスト低減効果、並びにEBの向上効果が得られない傾向がある。上限は特に限定されないが、好ましくは15質量部以下、より好ましくは12質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。15質量部を超える場合は、加硫前に湿式シリカが再凝集してしまう傾向や、押出し時にゴム組成物がシュリンクする傾向があり、また、湿式シリカの再凝集を防ぎ、tanδを改良するために、シランカップリング剤の添加が必要となり、作製コストが高くなる傾向がある。
また、前記湿式シリカの含有量は、本発明のゴム組成物に含まれる補強用充填剤の合計量の1/3以下であることが好ましく、1/4以下であることがより好ましい。1/3を超え、かつシリカ含有量が15質量部を超える場合は、湿式シリカの再凝集を防ぎ、tanδが改良されるために、シランカップリング剤の配合が必要となり、作製コストが高くなる傾向がある。
本発明のゴム組成物は、補強用充填剤として、特定のカーボンブラックを含有する。前記湿式シリカと特定のカーボンブラックを所定量配合することで、低発熱性、耐亀裂成長性、耐変色性をバランス良く改善できる。
前記特定のカーボンブラックのBET比表面積は、27〜125m/gであり、好ましくは27〜85m/g、特に発熱性が優れるという点からは27〜50m/gがより好ましい。27m/g未満であると、通電性や破断伸びが劣る傾向がある。また、125m/gを超える場合は、発熱性、シュリンク性及び押出し加工性が不充分となる傾向がある。
前記特定のカーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、20質量部以上40質量部未満であり、25〜38質量部であることが好ましく、27〜38質量部であることがより好ましい。20質量部未満であると、耐亀裂成長性が低下するおそれがあり、また、縁石摩耗性、通電性、シュリンク性、押出し加工性が劣る傾向もある。40質量部以上であると、発熱性が劣る傾向がある。
本発明のゴム組成物は、前記特定の湿式シリカ及びカーボンブラック以外にも、炭酸カルシウム、タルク、セリサイト等のタイヤ製造において汎用される補強用充填剤を配合できるが、耐亀裂成長性などに優れるという点から補強用充填剤としてカーボンブラック及びシリカを主として含有することが好ましい。
前記特定の湿式シリカ及び特定のカーボンブラック以外の補強用充填剤を配合する場合、その含有量は、ゴム成分100質量部に対して10質量部以下が好ましく、3質量部以下がより好ましい。10質量部を超えると、耐摩耗性が劣る傾向がある。
本発明のゴム組成物は、シランカップリング剤を含有しないものでもよい。この場合、作製コストを低減できる。また、前記のようにシリカを特定量とすることで、シランカップリング剤を含有しなくとも、充分なゴム特性や加工性を得ることができる。シランカップリング剤としては、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドなどのスルフィド系シランカップリング剤などが挙げられる。
本発明では、フェニレンジアミン系老化防止剤及び/又はキノリン系老化防止剤が配合される。これにより、耐オゾン性、耐酸化劣化性、紫外線劣化性の点から、好適に使用できる。特に、耐オゾン性、酸化防止性の点から、これらを併用することが好ましい。
フェニレンジアミン系老化防止剤としては、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N−4−メチル−2−ペンチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジアリール−p−フェニレンジアミン、ヒンダードジアリール−p−フェニレンジアミン、フェニルヘキシル−p−フェニレンジアミン、フェニルオクチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。なかでも、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンが好ましい。
キノリン系老化防止剤としては、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、6−アニリノ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、ポリ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンなどが挙げられる。
フェニレンジアミン及びキノリン系老化防止剤の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、2.0質量部以上、好ましくは3.0質量部以上、より好ましくは4.0質量部以上である。2.0質量部未満であると、充分な耐亀裂成長性が得られないおそれがある。また、該含有量は、7.0質量部以下、好ましくは6.0質量部以下、より好ましくは5.0質量部以下である。7.0質量部を超えると、変色(茶変色)やtanδが悪化する傾向がある。
また、フェニレンジアミン系老化防止剤とキノリン系老化防止剤を併用する場合、フェニレンジアミン系老化防止剤とキノリン系老化防止剤の配合比率(アミン系/キノリン系(質量比))は、好ましくは50/50〜95/5、より好ましくは60/40〜80/20である。
本発明のゴム組成物には、フェニレンジアミン系及び/又はキノリン系老化防止剤の他に、他の老化防止剤を配合してもよい。他の老化防止剤としては、キノン系、フェノール系(モノフェノール系、ビスフェノール系、トリスフェノール系、ポリフェノール系)、チオビスフェノール系、ナフチルアミン系、ジフェニルアミン系、ベンゾイミダゾール系、チオウレア系、亜リン酸系、有機チオ酸系老化防止剤などが挙げられる。
キノン系老化防止剤としては、ベンゾキノン系、ヒドロキノン系、カテコール系、キノンジイミン系、キノメタン系、キノジメタン系老化防止剤などが挙げられ、なかでも、キノンジイミン系老化防止剤が好ましい。キノンジイミン系老化防止剤としては、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−キノンジイミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニルキノンジイミン、N,N’−ジフェニル−p−キノンジイミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−キノンジイミン、N−nヘキシル−N’−フェニル−p−キノンジイミン、N,N’−ジオクチル−p−キノンジイミンなどが挙げられ、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニルキノンジイミン(6QDI)が好ましい。また、キノン系老化防止剤としては、2,5−ジ−アミルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルドロキノンなどもが挙げられる。
フェノール系老化防止剤に関し、モノフェノール系老化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、1−オキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、2−メチル−4,6−ビス[(オクチルチオ)メチル]フェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)プロピオネート、スチレン化フェノール、フェノール誘導体などが挙げられる。ビスフェノール系、トリスフェノール系、ポリフェノール系老化防止剤としては、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,1’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどが挙げられる。
チオビスフェノール系老化防止剤としては、4,4’−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−チオビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)などが挙げられる。
ナフチルアミン系老化防止剤としては、フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、アルドール−α−トリメチル1,2−ナフチルアミンなどが挙げられる。
ジフェニルアミン系老化防止剤としては、p−イソプロポキシジフェニルアミン、p−(p−トルエンスルホニルアミド)−ジフェニルアミン、N,N−ジフェニルエチレンジアミン、オクチル化ジフェニルアミンなどが挙げられる。
ベンゾイミダゾール系老化防止剤としては、2−メルカプトメチルベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾールなどが挙げられる。チオウレア系老化防止剤としては、トリブチルチオウレアなどが挙げられる。亜リン酸系老化防止剤としては、トリス(ノニルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。有機チオ酸系老化防止剤としては、チオジプロピオン酸ジラウリルなどが挙げられる。
本発明のゴム組成物に含まれる各種老化防止剤の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは2.0質量部以上、より好ましくは3.0質量部以上、更に好ましくは4.0質量部以上である。2.0質量部未満であると、充分な耐亀裂成長性が得られないおそれがある。また、該含有量は、好ましくは10.0質量部以下、より好ましくは7.0質量部以下、更に好ましくは6.0質量部以下である。10.0質量部を超えると、変色(茶変色)やtanδが悪化する傾向がある。
本発明では、軟化剤として、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、プロセスオイル、植物油、クマロンインデン樹脂等を使用できる。なかでも、C5系石油樹脂、プロセスオイル、クマロンインデン樹脂などが好適である。
C5系石油樹脂は、C5(炭素数5)系石油炭化水素を重合して得られる。ここで、C5系石油炭化水素とは、ナフサの熱分解により得られるC5留分(炭素数5の留分)のことをいい、具体的には、イソプレン、1,3−ペンタジエン、ジシクロペンタジエン、ピペリレンなどのジオレフィン類や2−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、シクロペンテンなどのモノオレフィン類が挙げられる。ここで、C5系石油樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、1〜5質量部が好ましく、1〜3質量部がより好ましい。
プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどを用いることができる。ここで、プロセスオイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以下、より好ましくは2〜5質量部である。
クマロンインデン樹脂は、樹脂の骨格(主鎖)を構成するモノマー成分として、クマロン及びインデンを含む樹脂であり、クマロン、インデン以外に骨格に含まれるモノマー成分としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルインデン、ビニルトルエンなどが挙げられる。ここで、クマロンインデン樹脂の軟化点は、好ましくは−20〜45℃、より好ましくは−10〜40℃である。なお、クマロンインデン樹脂の軟化点は、JIS K 6220−1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。ここで、クマロンインデン樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは2〜7質量部である。
本発明のゴム組成物は、硫黄、アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物などの架橋剤を含有することが好ましい。硫黄としては特に限定されず、タイヤ工業において汎用されているものを使用でき、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などが挙げられ、不溶性硫黄を好適に使用できる。
硫黄の含有量は、良好なE、tanδ、隣接配合(ケース、トレッドなど)との接着力が得られるという点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.7質量部以上、より好ましくは1.2質量部以上である。該硫黄の含有量は、良好な老化破断伸びが得られるという点から、好ましくは2.5質量部以下、より好ましくは2.2質量部以下である。
なお、硫黄として不溶性硫黄を用いる場合、硫黄の含有量は、オイル分を除いた純硫黄分の含有量を示す。
アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物を配合することにより、通常の硫黄架橋に比べて熱的に安定な架橋構造を形成でき、低燃費性、耐久性を大きく向上できると共に、操縦安定性の向上も達成できる。アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物としては、下記式(1)で示されるアルキルフェノール・塩化硫黄縮合物が好ましい。
Figure 0005647170
(式中、Rは、同一若しくは異なって、炭素数5〜15のアルキル基又はアミル基を示す。x及びyは、同一若しくは異なって、1〜4の整数を示す。mは0〜300の整数を示す。)
mは、アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物のゴム成分中への分散性が良い点から、0〜300の整数であり、3〜100の整数が好ましい。x及びyは、高硬度が効率良く発現できる(リバージョン抑制)点から、1〜4の整数であり、ともに2が好ましい。Rは、アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物のゴム成分中への分散性が良い点から、炭素数5〜15のアルキル基又はアミル基であり、更には炭素数8〜15のアルキル基が好ましい。
上記アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物は、公知の方法で調製することができ、特に制限されないが、例えば、アルキルフェノールと塩化硫黄とを、モル比1:0.9〜1.25などで反応させる方法などが挙げられる。
アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物の市販品として、田岡化学工業(株)製のタッキロールV200(式(1)中のR=C17、x=2、y=2、m:0〜100の整数(平均33))、TS3101(式(1)中のR=C1225、x=2、y=2、m:170〜210の整数)などが挙げられる。
アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上である。0.2質量部未満であると、低tanδの効果が充分に得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは5.0質量部以下、より好ましくは2.0質量部以下である。5.0質量部を超えると、破断伸び、耐摩耗性、耐久性が著しく低下するおそれがある。
本発明のゴム組成物は、前記成分以外に、通常ゴム工業で使用される配合剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸、各種加硫促進剤などを好適に含有することができる。
本発明のゴム組成物は、導電性を有するもの(導電性サイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物)でもよく、その場合、該導電性ゴム組成物の体積固有抵抗は、好ましくは1×10Ω・cm以下、より好ましくは1×10Ω・cm以下である。1×10Ω・cmを超える場合は、車両に静電気が蓄積されることによる不具合(給油中の発火、人が感電する、など)が発生する傾向がある。なお、新たに通電性に優れた導電層を設けることや、プライトッピングゴム層を経路とすることで、通電性を確保する場合、高コストになり、また、該導電層やプライトッピングゴム層にはカーボンブラックが主フィラーとする配合されるので、発熱性が悪化する傾向がある。なお、体積固有抵抗の下限は、特に限定されない。
本発明が導電性サイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物である場合、ジブチルフタレート吸油量(DBP)が300ml/100g以上、好ましくは400ml/100g以上、より好ましくは450ml/100g以上の導電性カーボンブラックを含むことが好ましい。これにより、良好な帯電防止(静電気の蓄積の防止)特性と転がり抵抗特性を両立できる。また、該DBPは、1000ml/100g以下が好ましく、500ml/100g以下がより好ましい。なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K6217−4:2001に準拠して測定される。
前記導電性カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。0.5質量部未満では、充分な導電性が得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは10質量部以下、好ましくは8質量部以下である。10質量部を超えると、分散性が悪化したり、低燃費性や耐久性が悪化したり、また、経時でのタイヤの電気抵抗の上昇が大きくなったりするおそれがある。
本発明のゴム組成物は、乗用車用ラジアルタイヤ、オールスチールラジアルタイヤ、産業車両用などの汎用タイヤのサイドウォール、クリンチに使用され、特に、低燃費用サイドウォールに好適に用いられる。
本発明のサイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記ゴム成分、及び必要に応じてその他の配合剤を混練りし、その後加硫することにより、該ゴム組成物を製造できる。
本発明の空気入りタイヤは、通常の方法或いはストリップワイド方法により製造される。すなわち、前記ゴム組成物を未加硫の段階でタイヤのサイドウォールやクリンチの形状に押出し加工し、タイヤ成形機上で、通常の方法により、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを成形する。又は、テープ状のストリップゴムを成形機上で巻き付けることで未加硫タイヤを成形する。両方法で得られた未加硫タイヤを加硫機中で加熱・加圧し、本発明のタイヤを得る。
添付の図1を参照し、本発明の空気入りタイヤの一例について説明する。図1は本発明の一実施形態であるタイヤの部分断面図を示すが、本発明はこの形態に限定されるものではない。
図1に示す空気入りタイヤは、トレッド部1と、サイドウォール4と、クリンチ5と、ビード部6と、トレッド部1とサイドウォール4とのタイヤの径方向内側を通り、ビード部6に沿って配設されたプライ3と、トレッド部1とプライ3との間に配設されたブレーカー層2とが設けられている。プライ3の両端は、ビード部6に配置された一対のビードコア7に沿って折り返されて係止されており、プライ3のリムRに接する箇所にはチェーファー8が配設されている。また、リムRはクリンチ5と当接しており、このクリンチ5は、プライ3及びサイドウォール4と接続している。
図1に示すタイヤのリムRからトレッド1の接地面までの放電経路について、主な放電経路として、クリンチ5、プライ3、ブレーカー層2及びトレッド部1を経路とする「プライ経路」、並びに、クリンチ5、サイドウォール4、ブレーカー層2及びトレッド部1を経路とする「サイドウォール経路」が挙げられるが、プライトッピングゴムの固有抵抗が高い場合やプライとブレーカーの間に通電性の低いストリップ層を配設した場合、「プライ経路」による通電が困難になる。これに対し、サイドウォールやクリンチの通電性を向上し、「サイドウォール経路」の通電性を確保すると、コストを抑えながらタイヤの通電性を向上できる。なお、トレッド1の通電性が不充分な場合は、通電性に優れたゴム組成物からなるベースペン10をブレーカー2から接地面まで設けることでタイヤの通電性を確保することもできる。
前記ベースペンを有さない形態である場合、つまりトレッドが通電性を有する形態である場合、トレッドの固有抵抗は1×10Ω・cm以下が好ましく、1×10Ω・cm以下がより好ましい。一方、ベースペンを設ける形態である場合、ベースペンの固有抵抗は1×10Ω・cm以下が好ましく、1×10Ω・cm以下であることがより好ましい。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に実施例及び比較例において用いた各種薬品をまとめて示す。
NR:TSR20
IR:IR2200
BR1250H(スズ変性BR):日本ゼオン(秩)製のBR1250H(開始剤としてリチウムを用いて重合、ビニル結合量:10〜13質量%、MW/Mn:1.5、スズ原子の含有量:250ppm)
Nd−BR(CB25):ランクセス社製のBUNA−CB25(Nd系触媒を用いて合成したBR、シス含量:96モル%)
VCR617(SPB含有BR):宇部興産(秩)製のVCR617(SPBの含有量:17質量%、SPBの融点:200℃、沸騰n−ヘキサン不溶物の含有量:15〜18質量%)
HPR340(変性SBR):JSR(株)製のHPR340(変性S−SBR)
N220:キヤポットジャパン(株)製のショウブラックN220(N220、BET:114m/g)
N330:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN330(N330、BET:78m/g)
N550:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN550(N550、BET:40m/g)
N660:Jiangxi Black Cat社製のCarbon B lack N660(N660、BET:32m/g)
XE2B:デグッサ社製のPRINTEX XE2B(BET:1000m/g、DBP:420ml/100g)
U9000Gr:Evonik社製のULTRASIL U9000Gr(BET:230m/g)
VN3:Evonik社製のULTRASIL VN3(BET:175m/g)
VN2:Evonik社製のULTRASIL VN2(BET:125m/g)
Z1085Gr:ローディア社製のZ1085Gr(BET:80m/g)
U360:Evonik社製のULTRASIL U360(BET:50m/g)
シランカップリング剤:Evonik社製のSi75(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
C5レジン:丸善石油化学(株)製のマルカレッツレジン(C5系石油樹脂、軟化点:100℃)
TDAEオイル:H&R(株)製のVIVATEC400(TDAEオイル)
C10レジン:Rutgers Chemicals社製のNOVARES C10(液状クマロンインデン樹脂、軟化点:5〜15℃)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース355
老化防止剤RD:川口化学工業(株)製のアンテージRD(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合体)
老化防止剤6PPD:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)
老化防止剤77PD:LANXESS社製のVulkanox4030(N,N’−ビス−(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン)
老化防止剤W−500:川口化学工業(株)製のアンテージW−500(2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール))
10%オイル含有不溶性硫黄:日本乾溜工業(株)製のセイミサルファー(二硫化炭素による不溶物60%以上、オイル分10質量%含む不溶性硫黄)
V200:田岡化学工業(株)製のタッキロールV200
加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)
(実施例及び比較例)
表1〜3に示す各種薬品(架橋剤及び加硫促進剤を除く)を、バンバリーミキサーにてベース練り工程(排出温度150℃、4分間)及びリミル工程(排出温度130℃、3分間)を行い、混練り物を得た。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に架橋剤及び加硫促進剤を添加してファイナル練り工程(排出温度100℃、2分間)を行い、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で12分間プレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をサイドウォールの形状に押出し加工し、他の部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを作製し、170℃の条件下で12分間プレス加硫することで、試験用タイヤ(乗用車用ラジアルタイヤ、サイズ:205/65R15)を作製した。
作製された未加硫ゴム組成物、加硫ゴム組成物及び試験用タイヤを用いて下記の試験を行い、結果を表1〜3に示した。
<茶変色試験>
屋外:茶変色評価
神戸にて、試験用タイヤを屋外の日の当たる場所に6カ月間(冬〜夏)放置し、色差度計を用いて、a*、b*を測定し、その値により、以下の基準にしたがって5段階に分けて評価した。数字が大きいほど、茶変色の度合いが小さい。なお、3+(−20<−(a*+b*)×10≦−15)が性能目標値である。
(基準)
1:−(a*+b*)×10≦−30
2:−30<−(a*+b*)×10≦−20
3:−20<−(a*+b*)×10≦−10
4:−10<−(a*+b*)×10≦0
5:−(a*+b*)×10>0
<クラック試験>
神戸(屋外)にて、約1年間(冬を含む)ロードテストを行い、発生したクラックの度合いを、以下の基準にしたがって評価した。数字が大きいほど、耐クラック性能(耐亀裂成長性)に優れている。なお、+3(1mm未満の小さな亀裂が見られる。)が性能目標値である。(基準)
1:3mm以上の亀裂又は切断が見られる。
2:1mm以上3mm未満の深い亀裂が見られる。
3:1mm未満の深くて比較的大きな亀裂が見られる。
4:肉眼では、やっとのことで亀裂又は切断が確認できる。
5:肉眼では確認できないが、拡大鏡(10倍)では亀裂又は切断が確認できる。
<粘弾性試験>
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターVESを用いて、温度70℃、周波数10Hz、初期伸縮歪10%及び動歪2%の条件下で、加硫ゴム組成物の複素弾性率E(MPa)及び損失正接tanδを測定した。Eが大きいほど、操縦安定性に優れることを示し、tanδが小さいほど、転がり抵抗特性に優れる(転がり抵抗が低い)ことを示す。なお、Eは3.0〜5.0、tanδは0.13未満が性能目標値である。
<引張試験>
加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型試験片を用いて、JlS K 6251 2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、常温にて引張試験を実施し、試験片の破断伸びEB(%)を測定した。なお、EBが大きいほど、耐久性に優れることを示し、480%を超えることが性能目標値である。
<スピュー切れ>
試験用タイヤのデモールド時にサイドウォールに発生したスピュー切れの数をタイヤ100本以上についてカウントし、以下の計算式により、各配合におけるスピュー切れの発生数を指数表示した。指数が大きいほど、スピュー切れが発生し難いことを示し、90を超えることが性能目標値である。
(スピュー切れ発生指数)=(比較例1のスピュー切れ発生数)/(各配合のスピュー切れ発生数)×100
Figure 0005647170
Figure 0005647170
Figure 0005647170
特定の湿式シリカ及びカーボンブラックを所定量含む実施例では、転がり抵抗特性、耐クラック性の両性能に優れ、茶変色も抑制された。また、特段シランカップリング剤を用いなくても所望の性能が得られ、コスト低減効果にも優れていた。
1 トレッド部
2 ブレーカー層
3 プライ
4 サイドウォール
5 クリンチ
6 ビード部
7 ビードコア
8 チェーファー
10 ベースペン
R リム

Claims (6)

  1. ゴム成分100質量部に対して、BET比表面積70〜250m/gの湿式シリカを2質量部以上、BET比表面積27〜125m/gのカーボンブラックを20質量部以上40質量部未満、並びに、フェニレンジアミン系及びキノリン系老化防止剤からなる群より選択される少なくとも1種を2.0〜7.0質量部含有するサイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物であって、
    前記湿式シリカの含有量は、ゴム組成物に含まれる補強用充填剤の合計量の1/4以下であり、
    シランカップリング剤を含まない、サイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物。
  2. ゴム成分100質量部に対して、BET比表面積70〜250m /gの湿式シリカを2質量部以上、BET比表面積27〜125m /gのカーボンブラックを20質量部以上40質量部未満、並びに、フェニレンジアミン系及びキノリン系老化防止剤からなる群より選択される少なくとも1種を2.0〜7.0質量部含有するサイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物であって、
    前記湿式シリカの含有量とゴム組成物に含まれる補強用充填剤の合計量の比率は、湿式シリカ/補強用充填剤の合計量=1/7〜3/7であり、
    シランカップリング剤を含む、サイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物。
  3. 前記カーボンブラックのBET比表面積が27〜50m/gである請求項1又は2記載のサイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物。
  4. 前記ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴムを25〜70質量%、ブタジエンゴムを30〜75質量%、スチレンブタジエンゴムを0〜20質量%含む請求項1〜3のいずれかに記載のサイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物。
  5. 更に、キノン系及び/又はビスフェノール系老化防止剤を含む請求項1〜4のいずれかに記載のサイドウォール又はクリンチ用ゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したサイドウォール及び/又はクリンチを有する空気入りタイヤ。
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