JP2020078962A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐クラック性および低転がり抵抗性を従来レベル以上に改良するようにした空気入りタイヤを提供する。【解決手段】サイドウォール部2を構成するサイドゴム8の膨潤度Aおよび60℃のtanδが、下記式(1)を満たすことを特徴とする。0.0006A−0.083≦tanδ≦0.0006A−0.038 ・・・(1)(式中、tanδは60℃のtanδ、Aは室温で3日間トルエンに浸漬したときの膨潤度(%)で220≦A≦340である。)【選択図】図1

Description

本発明は、耐クラック性および低転がり抵抗性に優れた空気入りタイヤに関する。
トラックおよびバス用タイヤとして使用される重荷重用タイヤは、耐クラック性に優れタイヤ耐久性が高いことが重要視される。一方、近年、転がり抵抗に関する規制が厳しくなり、低転がり抵抗性の向上への要求が高まっている。低転がり抵抗性を付与するために、空気入りタイヤにシリカや大粒径のカーボンブラックを配合することや、カーボンブラックの配合量を減らすことが検討されるが、耐クラック性が低下してしまうという課題がある。
このため、特許文献1は、動的弾性率E*および損失正接tanδが特定の関係を満たし、破断強度TBおよび破断時伸びEBが特定の関係を満たすタイヤ用ゴム組成物で構成されたタイヤ部材を備えたタイヤが、操縦安定性、タイヤ耐久性および低燃費性能が良好なことを開示する。しかしながら、特許文献1に記載されたタイヤは、乗用車用タイヤに求められる性能が良好でも、トラック、バス用に使用される重荷重用空気入りタイヤに求められる耐クラック性は十分でなかった。
特開2017−141325号公報
本発明の目的は、耐クラック性および低転がり抵抗性を従来レベル以上に改良するようにした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成する本発明の空気入りタイヤは、サイドウォール部を構成するサイドゴムの膨潤度Aおよび60℃のtanδが、下記式(1)を満たすことを特徴とする。
0.0006A−0.083≦tanδ≦0.0006A−0.038 ・・・(1)
(式中、tanδは60℃のtanδ、Aは室温で3日間トルエンに浸漬したときの膨潤度(%)で220≦A≦340である。)
本発明の空気入りタイヤは、サイドウォール部を構成するサイドゴムの膨潤度Aおよび60℃のtanδが、前記式(1)を満たすようにしたので、耐クラック性および低転がり抵抗性を従来レベル以上に改良することができる。
前記サイドゴムの遊離硫黄量Bおよび60℃のtanδが、下記式(2)を満たすとよく、耐クラック性および低転がり抵抗性をより優れたものにすることができる。
−0.3B+0.09≦tanδ≦−0.3B+0.14 ・・・(2)
(式中、tanδは60℃のtanδ、BはJIS K6234に基づき測定された遊離硫黄量(%)で0≦B≦0.2である。)
前記60℃のtanδは0.07以上0.14以下であるとよく、発熱を小さくし、低転がり抵抗性を一層優れたものにすることができる。
前記サイドゴムは、天然ゴム30〜80質量%、ブタジエンゴム20〜70質量%からなるジエン系ゴム100質量部に、窒素吸着比表面積が20〜130m2/gであるカーボンブラックを単一または複数種ブレンドで35〜50質量部、スルフェンアミド系加硫促進剤を0.5〜1.0質量部、硫黄を1.0〜2.0質量部を配合してなり、前記スルフェンアミド系加硫促進剤の配合量(Va)と硫黄の配合量(S)の比(Va/S)が0.3〜0.7であるゴム組成物からなるとよい。
上述したサイドゴムを備えた重荷重用タイヤは、耐クラック性に優れ、転がり抵抗を従来レベル以上に低減することができ、トラックおよびバス用タイヤとして好適である。
図1は、本発明の重荷重空気入りタイヤの実施形態の一例を示す子午線方向の断面図である。
本発明の空気入りタイヤは、重荷重用タイヤに適用するとその特徴をより一層活かすことができる。重荷重用タイヤとは、トラック、バス、建設車両に装着する大型空気入りタイヤをいう。重荷重空気入りタイヤは、図1に例示するように、トレッド部1、サイドウォール部2及びビード部3を有し、左右のビード部3,3間にカーカス層4が装架され、その両端部がビードコア5の周りにタイヤ内側から外側に折り返されている。トレッド部1におけるカーカス層4のタイヤ径方向外側には3層構造のベルト層6が配置され、最外側のベルト層6の外側にトレッドゴム9が配置される。タイヤの最内側にはインナーライナー7が配置される。またサイドウォール部2は、サイドゴム8により形成される。
上記のとおり、空気入りタイヤを形成するサイドウォール部2は、サイドゴム8により構成され、そのサイドゴム8は、膨潤度Aおよび60℃のtanδが、下記式(1)を満たす。
0.0006A−0.083≦tanδ≦0.0006A−0.038 ・・・(1)
(式中、tanδは60℃のtanδ、Aは室温で3日間トルエンに浸漬したときの膨潤度(%)で220≦A≦340である。)
膨潤度Aおよび60℃のtanδが、前記式(1)を満たすことにより、耐クラック性および低転がり抵抗性を従来レベル以上に改良することができる。60℃のtanδの値が、(0.0006A−0.083)の値より小さいと、サイドゴムの強度が低下する。また、60℃のtanδの値が、(0.0006A−0.038)の値より大きいと、サイドゴムの発熱性が大きくなり、転がり抵抗が悪化する。
膨潤度Aは、220%以上340%以下であり、好ましくは240%以上310%以下、より好ましくは240%以上280%以下である。膨潤度Aが220%未満であると、耐クラック性を改良することができない。また、膨潤度Aが340%を超えると、転がり抵抗が大きくなる。
60℃のtanδは、前記式(1)を満たせば特に制限されることはないが、好ましくは0.07以上0.14以下、より好ましくは0.07以上0.12以下、更に好ましくは0.07以上0.10以下であるとよい。60℃のtanδが0.07未満であると、サイドゴムの強度が低下する。また60℃のtanδが0.14を超えると、サイドゴムの発熱性が大きくなり、転がり抵抗が悪化する。
本明細書において、60℃のtanδは、粘弾性スペクトロメーターを用い、伸張変形歪率10±2%、振動数20Hz、温度60℃で測定された損失正接tanδとする。また、膨潤度Aは、JIS K6258に準じて測定される、トルエンに室温で3日間、浸漬したときの質量変化(%)である。
前記式(1)を満たすサイドゴムは、そのサイドゴムを構成するゴム組成物の配合および加硫条件を調節することにより、製造することができる。具体的に、後述する遊離硫黄量Bが所定の範囲になるように、ゴム組成物の配合、とりわけスルフェンアミド系加硫促進剤の配合量(Va)、硫黄の配合量(S)およびこれら配合量の比(Va/S)を調整すると共に、加硫温度および加硫時間を増減するとよい。
サイドゴムの遊離硫黄量Bおよび60℃のtanδは、下記式(2)を満たすことが好ましく、耐クラック性および低転がり抵抗性をより優れたものにすることができる。
−0.3B+0.09≦tanδ≦−0.3B+0.14 ・・・(2)
(式中、tanδは60℃のtanδ、BはJIS K6234に基づき測定された遊離硫黄量(%)で0≦B≦0.2である。)
遊離硫黄量Bおよび60℃のtanδが、前記式(2)を満たすことにより、耐クラック性および低転がり抵抗性をより一層改良することができる。60℃のtanδの値が、(−0.3B+0.09)の値より小さいと、サイドゴムの強度が低下する。また、60℃のtanδの値が、(−0.3B+0.14)の値より大きいと、サイドゴムの発熱性が大きくなり、転がり抵抗が悪化する。
遊離硫黄量Bは、0%以上0.2%以下であり、好ましくは0%を超え0.15%以下、より好ましくは0.05%以上0.15%以下である。遊離硫黄量Bが0.2%を超えると、加硫ゴムとしての特性が得られない。また、遊離硫黄量Bを0%より大きくすることにより、発熱性を小さくすることができ好ましい。
本明細書において、遊離硫黄量Bは、JIS K6234に準拠し、亜硫酸ナトリウム法により測定される、サイドゴム中の加硫に関与していない硫黄の量(%)である。
前記式(1)を満たし、好ましくは前記式(2)を満たすサイドゴムを構成するゴム組成物は、好ましくは天然ゴム30〜80質量%、ブタジエンゴム20〜70質量%からなるジエン系ゴム100質量部に、窒素吸着比表面積が20〜130m2/gであるカーボンブラックを35〜50質量部、スルフェンアミド系加硫促進剤を0.5〜1.0質量部、硫黄を1.0〜2.0質量部を配合し、スルフェンアミド系加硫促進剤の配合量(Va)と硫黄の配合量(S)の比(Va/S)が0.3〜0.7であるとよい。
天然ゴムは、タイヤ用ゴム組成物に通常使用されるものを用いることができ、変性された天然ゴムでもよい。天然ゴムの含有量は、ジエン系ゴム100質量%中、好ましくは30〜80質量%、より好ましくは35〜70質量%、更に好ましくは40〜65質量%であるとよい。天然ゴムの含有量が30質量%未満であると、耐カット性が悪化する。また天然ゴムの含有量が80質量%を超えると、耐クラック性が低下する。
ブタジエンゴムの含有量は、ジエン系ゴム100質量%中、好ましくは20〜70質量%、より好ましくは30〜65質量%、更に好ましくは35〜60質量%であるとよい。ブタジエンゴムを含有することにより、耐クラック性を向上することができる。ブタジエンゴムの含有量が20質量%未満であると、耐クラック性が低下する。またブタジエンゴムの含有量が70質量%を超えると、ゴム組成物の引張破断強度が低下し重荷重用タイヤにしたとき耐カット性が悪化する。
サイドゴムを構成するゴム組成物は、上述したジエン系ゴム100質量部に、カーボンブラックを好ましくは35〜50質量部、より好ましくは37〜47質量部配合する。カーボンブラックを35質量部以上配合することにより、サイドゴムの強度を確保することができる。カーボンブラックを50質量部以下配合することにより、発熱性を小さくすることができる。カーボンブラックは、1種類または2種類以上を組み合わせて配合することができる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、好ましくは20〜130m2/g、より好ましくは40〜100m2/gにする。カーボンブラックのN2SAが20m2/g未満であると、耐クラック性が低下する虞がある。またカーボンブラックのN2SAが130m2/gを超えると、サイドゴムの発熱性が悪化する虞がある。本明細書において、カーボンブラックのN2SAは、JIS K6217−2に準拠して、測定するものとする。
本発明では、カーボンブラック以外の他の無機充填剤を配合することができる。他の無機充填剤として、例えばシリカ、クレー、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等を挙げることができる。他の無機充填剤を配合することにより、ゴム組成物が安価になる。
サイドゴムを構成するゴム組成物は、上述したジエン系ゴム100質量部に、スルフェンアミド系加硫促進剤を好ましくは0.5〜1.0質量部、より好ましくは0.6〜0.9質量部を配合するとよい。スルフェンアミド系加硫促進剤を0.5質量部以上配合することにより、サイドゴムの発熱性が向上する。またスルフェンアミド系加硫促進剤を1.0質量部以下配合することにより、耐クラック性が向上する。
サイドゴムを構成するゴム組成物は、上述したジエン系ゴム100質量部に、硫黄を好ましくは1.0〜2.0質量部、より好ましくは1.2〜1.8質量部を配合するとよい。硫黄を1.0質量部以上配合することにより、サイドゴムの発熱性が向上する。また硫黄を2.0質量部以下配合することにより、耐クラック性が向上する。
スルフェンアミド系加硫促進剤の配合量(Va)と硫黄の配合量(S)の比(Va/S)は、好ましくは0.3〜0.7、より好ましくは0.4〜0.6であるとよい。スルフェンアミド系加硫促進剤と硫黄の配合量の比(Va/S)を0.3以上にすることにより、トレッド部やビード部などの他のタイヤ部材に適合する加硫を行うとき、遊離硫黄が所定量になるように加硫条件を調節しやすくなる。また、スルフェンアミド系加硫促進剤と硫黄の配合量の比(Va/S)を0.7以下にすることにより、耐クラック性が向上する。
サイドゴムを構成するゴム組成物には、加硫遅延剤、老化防止剤、素練促進剤、各種オイル、可塑剤などのタイヤ用ゴム組成物に一般的に使用される各種添加剤を、本発明の構成を阻害しない範囲で配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練してゴム組成物を調製し、加硫又は架橋するのに使用することができる。
サイドゴムを製造するときの加硫条件は、加硫したサイドゴム中の遊離硫黄量が好ましくは0〜0.2%、より好ましくは0%を超え0.15%、更に好ましくは0.05〜0.15%になるように、サイドゴムを構成するゴム組成物の配合を参照し、加硫温度および加硫時間を調節するとよい。サイドゴムを製造するときの加硫温度は、好ましくは120〜170℃、より好ましくは130〜160℃であるとよい。また、加硫時間は、好ましくは5〜160分、より好ましくは20〜60分であるとよい。
本発明の空気入りタイヤは、耐クラック性および低転がり抵抗性を従来レベル以上に改良するものであり、とりわけトラック、バス等の大型車両に使用する重荷重用空気入りタイヤとして、好適である。
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
表2に示す配合剤の共通処方を有し、表1に示す配合からなる12種類のゴム組成物(実施例1〜6、比較例1〜6)を、硫黄および加硫促進剤からなる加硫系配合剤を除く成分を1.7Lの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練りした後、ミキサーから放出して室温冷却した。これを1.7Lの密閉式バンバリーミキサーに投入し、硫黄および加硫促進剤を加えて混合することにより、タイヤ用ゴム組成物を調製した。また表2に記載した配合剤の配合量は、表1に記載したジエン系ゴム100質量部に対する質量部で示した。
得られたゴム組成物を所定形状の金型を使用して、表1に記載した加硫温度および加硫時間に基づき、加硫成形し試験用サンプルを作成し、下記に示す方法により60℃のtanδ、膨潤度Aおよび遊離硫黄量Bを測定した。
tanδ(60℃)
得られた試験用サンプルの動的粘弾性を、東洋精機製作所社製粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hzで測定し、温度60℃におけるtanδを求めた。得られた結果は、表1の「60℃のtanδ」の欄に示した。
膨潤度A
試験用サンプルの膨潤度Aを、JIS K6258に準じ、トルエンに室温で3日間、浸漬したときの質量変化(%)を測定した。浸漬前の試験用サンプルの質量をM0、浸漬後の試験用サンプルの質量をM1とすると、膨潤度Aは下式により求められる。
A(%)=M1/M0×100(%)
得られた結果は、表1の「膨潤度A」の欄に示した。また、膨潤度Aにより算出される式(1)の値(0.0006A−0.083)および(0.0006A−0.038)を求め、表1に示した。
遊離硫黄量B
試験用サンプルの遊離硫黄量Bを、JIS K6234に準拠し、亜硫酸ナトリウム法により測定した。得られた結果は、表1の「遊離硫黄量B」の欄に示した。また、遊離硫黄量Bにより算出される式(2)の値(−0.3B+0.09)および(−0.3B+0.14)を求め、表1に示した。
上記で得られたゴム組成物をサイドゴムに使用した12種類の重荷重用空気入りタイヤ(タイヤサイズ11R22.5、トラックバスタイヤ)を加硫成形し、以下に示す試験方法で転がり抵抗および耐クラック性を測定した。
転がり抵抗
上記で得られた重荷重用空気入りタイヤを標準リムに組み付け、空気圧1000kPaを充填し、ドラム径1707mmで、JIS D4230に準拠する室内ドラム試験機にかけて、試験荷重4.82kN、速度80km/時の抵抗力を測定し、転がり抵抗とした。得られた結果は、比較例1の値を100にする指数として表1の「転がり抵抗」の欄に記載した。この指数が小さいほど転がり抵抗が小さく、指数が105以下であれば転がり抵抗が従来レベル以下であると見なす。
耐クラック性
上記で得られた重荷重用空気入りタイヤを、公道で10万km走行したあとの、サイドゴムに発生したタイヤ1本当たりのクラック数を耐クラック性の指標とし、比較例1のクラック数を100とした。得られた結果は、比較例1の値を100にする指数として表1の「耐クラック性」の欄に記載した。この指数が大きいほど耐クラック性が良好であり、指数が105以上であれば耐クラック性が従来レベルより優れると見なす。
Figure 2020078962
表1において使用した原材料の種類を下記に示す。
・NR:天然ゴム、TSR20
・BR:NIPOL BR1220(未変性BR、日本ゼオン社製)、シス1,4結合の含有割合が96%
・CB:HAF級カーボンブラック、昭和キャボット社製ショウブラックN330、窒素吸着比表面積:75m2/g
・加硫促進剤:スルフェンアミド系加硫促進剤、大内新興化学株式会社製ノクセラーNS−P
・硫黄:鶴見化学工業株式会社製サルファックス5
Figure 2020078962
表2において使用した原材料の種類を下記に示す。
・オイル:H&Rケミカル社製VIVATEC500
・老化防止剤1:大内新興化学社製ノクラック6C
・老化防止剤2:精工化学社製ノンフレックスRD
・ワックス:サンノック、大内新興化学社製
・ステアリン酸:ビーズステアリン酸、日油社製
・亜鉛華:酸化亜鉛3種、正同化学工業社製
表1から明らかなように実施例1〜6の空気入りタイヤは、低転がり抵抗性および耐クラック性が優れる。
比較例2,3の空気入りタイヤは、式(1)の範囲外であり、遊離硫黄量Bが過大であることからも明らかなように、サイドゴムが未加硫状態に近く、転がり抵抗が悪化し耐クラック性が低下すると共に、空気入りタイヤとして特性を得ることができなかった。
比較例4の空気入りタイヤは、式(1)の範囲外であり、サイドゴムの強度が低く、耐クラック性が低下した。
比較例5の空気入りタイヤは、式(1)の範囲外であり、サイドゴムの膨潤度が高く、耐クラック性が低下した。
比較例6の空気入りタイヤは、式(1)の範囲外であり、発熱性が悪化し、転がり抵抗が悪化した。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ベルト層
7 インナーライナー
8 サイドゴム
9 トレッドゴム

Claims (5)

  1. サイドウォール部を構成するサイドゴムの膨潤度Aおよび60℃のtanδが、下記式(1)を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。
    0.0006A−0.083≦tanδ≦0.0006A−0.038 ・・・(1)
    (式中、tanδは60℃のtanδ、Aは室温で3日間トルエンに浸漬したときの膨潤度(%)で220≦A≦340である。)
  2. 前記サイドゴムの遊離硫黄量Bおよび60℃のtanδが、下記式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
    −0.3B+0.09≦tanδ≦−0.3B+0.14 ・・・(2)
    (式中、tanδは60℃のtanδ、BはJIS K6234に基づき測定された遊離硫黄量(%)で0≦B≦0.2である。)
  3. 前記60℃のtanδが0.07以上0.14以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記サイドゴムが、天然ゴム30〜80質量%、ブタジエンゴム20〜70質量%からなるジエン系ゴム100質量部に、窒素吸着比表面積が20〜130m2/gであるカーボンブラックを35〜50質量部、スルフェンアミド系加硫促進剤を0.5〜1.0質量部、硫黄を1.0〜2.0質量部を配合してなり、前記スルフェンアミド系加硫促進剤の配合量(Va)と硫黄の配合量(S)の比(Va/S)が0.3〜0.7であるゴム組成物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 重荷重用タイヤであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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