JP2006192953A - 空気入りタイヤ及び空気入りタイヤ装着方法 - Google Patents

空気入りタイヤ及び空気入りタイヤ装着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 NVH性能が低下することを抑制しつつ、操縦安定性能、高速耐久性能を向上させることが可能な空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 カーカス12のトレッド幅方向外側で一対のサイドウォール部16Sのいずれか一方に配置され、タイヤ周方向に伸びる複数のコード18を有するコード補強層17を備え、複数のコード18は、タイヤ最大幅に相当する位置に配置される空気入りタイヤ。
【選択図】 図4

Description

本発明は、操縦安定性能、高速耐久性能及びNVH性能とを備えた空気入りタイヤ及び空気入りタイヤ装着方法に関する。
従来、空気入りタイヤに関して、トレッド部の変形を抑制するための手法としてベルト層の径方向外側にコード補強層を配置する手法が一般に広く知られている。該空気入りタイヤは、遠心力によるタイヤ径方向のトレッド部の変形を抑制するが、トレッド幅方向の剛性を高める効果を有していないため、コーナリングの際などで加わるトレッド幅方向の力によりサイドウォール部が変形しやすく、サイドウォール部の変形によってトレッド接地端部も変形し、操縦安定性が低下する場合がある。また、高速でタイヤが回転する際には、サイドウォール部の変形による発熱を伴い、タイヤの耐久性が低下する場合があった。
近年、これらのサイドウォール部の変形を抑制するために、ベルト層のトレッド幅方向外側からタイヤ最大幅方向へかけて両サイドウォール部をそれぞれ補強する一対のコード補強層を有する空気入りタイヤが提案されている(例えば、特許文献1)。
この空気タイヤによれば、トレッド幅方向の力に対しても両サイドウォール部の変形を抑制でき、操縦安定性能や高速耐久性能を向上させることができる。
特願2001-193823号公報(第1頁−第2頁、第1図)
しかしながら、上述した空気入りタイヤでは、一対のコード補強層によって両サイドウォール部がそれぞれ補強されるため、トレッド部が路面状況に応じて変形しにくい。すなわち、上述した空気入りタイヤでは、両サイドウォール部が過度に補強され、騒音、振動、及び不快感(いわゆる乗り心地)を示したNVH性能が低下してしまう。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、NVH性能が低下することを抑制しつつ、操縦安定性能、高速耐久性能を向上させることが可能な空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る空気入りタイヤの特徴は、カーカスのトレッド幅方向外側で一対のサイドウォール部のいずれか一方に配置され、タイヤ周方向に伸びる複数のコードを有するコード補強層を備え、複数のコードは、タイヤ最大幅に相当する位置に配置されることを要旨とする。
かかる発明によれば、複数のコードを有するコード補強層は、カーカスのトレッド幅方向外側で一対のサイドウォール部の一方に配置されていることにより、プライステア、コーナリングフォース等のトレッド幅方向の力に対するサイドウォール部の変形を効果的に抑制することができる。また、タイヤ最大幅に相当する位置にコードを配置することにより、サイドウォール部の荷重に対するタイヤ径方向の変形を抑制することができる。これにより車輌が走行中のサイドウォール部のたわみによるトレッド接地端部の変形も抑制し操縦安定性能を向上させることができる。また、高速でタイヤが回転しても、サイドウォール部の変形による発熱を抑制することができる。つまり、高速走行中のサイドウォール部の変形を抑制することで、耐久性を向上することができる。
また、カーカスのトレッド幅方向外側で一対のサイドウォール部のいずれか一方のみを補強するため、サイドウォール部が過度に補強されることを防ぐことができる。トレッド部が路面状況に応じて適度に変形し、騒音、振動等を吸収することができるためNVH性能が低下することを抑制することができる。
また、本発明の特徴に係る空気入りタイヤにおけるコード補強層は、一対のサイドウォール部のいずれか一方で、空気入りタイヤのタイヤ軸延長線と、路面とが交差する側に配置されてもよい。
かかる発明によれば、空気入りタイヤが車輌に装着される際に生じるキャンバー角によってタイヤ軸延長線は、路面と交差する点を有する。空気入りタイヤのタイヤ軸延長線と、路面とが交差する側にコード補強層が配置されることにより、大きな荷重が掛かる側のみトレッド幅方向外側を補強することができるため、効果的に補強をすることができる。具体的には、タイヤ軸延長線と、路面とが交差する点が車輌幅方向で車輌内側となる場合(以下ネガティブキャンバーの場合)、コード補強層は、両サイドウォール部のうち、車輌幅方向で車輌内側に配置される。また、タイヤ軸延長線と路面とが交差する点が車輌幅方向で車輌外側となる場合(以下ポジティブキャンバーの場合)、コード補強層は、カーカスのトレッド幅方向外側のいずれか一方のうち、車輌幅方向で車輌外側に配置される。カーカスのトレッド幅方向外側のいずれか一方のうち、大きな荷重が掛かる側のみに補強層を配置できるため、タイヤが過度に補強されず荷重によるサイドウォール部の変形は抑制できるため、NVH性能が低下することを抑制し、操縦安定性能と高速耐久性能を更に向上させることができる。
また、本発明の特徴に係る空気入りタイヤにおける複数のコードは、螺旋状に束ねられてもよい。
かかる発明によれば、上述した複数のコードは、螺旋状に束ねられることによりコード補強層の剛性が高まり、より効果的にサイドウォール部を補強することができる。
また、本発明の特徴に係る空気入りタイヤにおける、タイヤ赤道線と、前記コードとがなす角度は、0°〜30°の範囲内であってもよい。
かかる発明によれば、上述したタイヤ赤道線と、コードとがなす角度が0°〜30°の範囲内であることにより、プライステア、コーナリングフォース等によるトレッド端部からサイドウォール部の周方向の剛性を更に向上させることができる。トレッド端部の変形を更に抑制できるため操縦安定性能を向上させることができる。
また、本発明の特徴に係る空気入りタイヤにおけるコードは、ポリアミドまたはスチールであるように構成されてもよい。
かかる発明によれば、上述したコードをポリアミドまたはスチールにすることにより強度を高めることができる。これにより、上述したサイドウォール部の変形を効果的に抑制し、操縦安定性能を大幅に向上させることができる。
また、本発明の特徴に係る空気入りタイヤにおけるポリアミドは、芳香族ポリアミドであるように構成されてもよい。
かかる発明によれば、上述したポリアミドを芳香族ポリアミドにすると更に強度が高まり、耐熱性も向上させることができる。これにより、更に操縦安定性能と高速耐久性能を向上させることができる。
また、本発明の特徴に係る空気入りタイヤにおけるコード補強層は、ビードトゥからトレッド部の路面設置端までのタイヤ径方向の長さの15%〜30%の長さをタイヤ径方向に有してもよい。
かかる発明によれば、コード補強層は、ビードトゥからトレッド部の路面接地端までの長さであるタイヤセクションハイトの15%〜30%の長さをタイヤ周方向に有することにより、サイドウォール部の補強を効率的に行うことができ、変形を効果的に抑制することができる。具体的には、コード補強層の高さがタイヤセクションハイトの高さの15%以上であることにより、サイドウォール部の補強をより効果的なものとすることができ、また、コード補強層の高さがタイヤセクションハイトの高さが30%以下であることにより、空気入りタイヤが過度に高剛性化されることを抑制し、騒音、振動及び不快感(いわゆる乗り心地)を示したNVH性能を更に向上することができる。
本発明に係る空気入りタイヤ装着方法の特徴は、タイヤ最大幅に相当する位置で、タイヤ周方向に伸びる複数のコードを有するコード補強層を一対のサイドウォール部のいずれか一方に備える空気入りタイヤを車輌に装着する際に、前記空気入りタイヤのタイヤ軸延長線と路面とが交差する側に前記コード補強層を有する前記サイドウォール部を配置するステップを含むことを要旨とする。
本発明によれば、NVH性能が低下することを抑制しつつ、操縦安定性能、高速耐久性能を向上させることが可能な空気入りタイヤを提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることを留意するべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(空気入りタイヤの構成)
図1は本実施形態に係る空気入りタイヤ1の一部分解斜視図である。図1に示すように、空気入りタイヤ1は、ビードコア11a及びビードフィラー11bを含む1対のビード部11を有している。具体的には、ビード部11を構成するビードコア11aに、スチールコードなどが用いられる。
空気入りタイヤ1は、空気入りタイヤ1の骨格となるカーカス層12を有している。カーカス層12のタイヤ半径方向外側には、第1ベルト層13及び第2ベルト層14が重ねて配置されている。
第1ベルト層13及び第2ベルト層14のタイヤ半径方向外側には、タイヤ周方向に延びるコードを含む補強層15と、更に外側に路面と接するトレッド部16とが配置されている。
また、カーカスのトレッド幅方向外側には、コード補強層17と、更にその外側にサイドウォール部16Sとが配置されている。コード補強層17は、カーカスのトレッド幅方向外側のいずれか一方で、タイヤ最大幅に相当する位置に配置されている。コード補強層17は、タイヤ周方向に伸びる複数のコード18を有している。
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のコード補強層17について説明する。図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のコード補強層17の一例を示す一部分解斜視図である。図2に示すように、コード補強層17は、タイヤ周方向に伸び、複数の繊維が螺旋状によられて構成されたコード18を有する。コード18は、ポリアミド(ナイロン)、スチール、芳香族ポリアミド(アラミド)であることがより好ましい。
図3(a)は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のコード補強層17の一例を示す一部分解斜視図である。図3(a)に示すように、コード補強層17は、タイヤ周方向に伸びた複数のコード18をゴム部材19にて被覆した部材を有する。コード18は図2と同様にポリアミド(ナイロン)、スチール、または芳香族ポリアミド(アラミド)であることがより好ましい。
次に、図3(b)を参照して本実施形態に係る空気入りタイヤ1のゴム部材19にて被覆した部材を有するコード補強層17について説明する。図3(b)は、タイヤ周方向の一部断面図である。タイヤ赤道線の平行線20はタイヤ周方向の一部断面での平行線であって、タイヤ赤道線の平行線の接線21と、コード18の延長線とでなすコード角度θが0°〜30°であることがより好ましい。
次に、図4を参照して本実施形態に係る空気入りタイヤ1のコード補強層17の配置について説明する。図4は、タイヤ周方向の一部断面であり、ビード部11と、カーカス12と、カーカス12の外側にトレッド部16と、コード補強層17とを有している。ビード部11は、ビード部の先端であるビードトゥ11tと、ビードコア11aと、ビードフィラー11bとを有している。また、トレッド部16は、路面に接地する際の端部である路面接地端16aを有する。
空気入りタイヤ1は、ビードトゥ11tからトレッド部の路面接地端16aまでのタイヤ径方向の長さであるタイヤセクションハイトLを有し、コード補強層17は、タイヤ最大幅に相当する位置に、タイヤセクションハイトLの15%〜30%の長さL17をタイヤ径方向に有していることがより好ましい。
次に、図5及び図6を参照して本実施形態に係る空気入りタイヤ1のコード補強層17の配置について説明する。図5及び図6は、空気入りタイヤ1と、空気入りタイヤ1が組みつけられるホイール2とから構成されるタイヤ・ホイール・アッセンブリのトレッド幅方向断面、及びタイヤ・ホイール・アッセンブリが取り付けられる車輌のサスペンション100の概略構成を示した模式図である。
図5及び図6に示されるように、サスペンション100は、ダンパー101と、ロアアーム102と、車軸ハブ103とを有する。またホイール2は、空気入りタイヤを保持するリム部2aと、リム部2aを保持するディスク部2bとを有する。空気入りタイヤ1は、ホイール2のリム部2aに取り付けられて保持される。また、ホイール2のディスク部2bは、車軸ハブ103に取り付けられ、車軸ハブ103は、車輌(不図示)のダンパー101と、ロアアーム102に取り付けられている。
図5は、空気入りタイヤ1のタイヤ軸Sの延長線と路面Rとが車輌内側で交差するネガティブキャンバーの場合の模式図である。コード補強層17は、カーカスのトレッド幅方向外側のいずれか一方のうち荷重の掛かる側に取り付けられる。この場合、車輌幅方向で車輌内側にのみ配置されていることがより好ましい。
図6は、空気入りタイヤ1のタイヤ軸Sの延長線と路面Rとが車輌外側で交差するポジティブキャンバーである。コード補強層17は、カーカスのトレッド幅方向外側のいずれか一方のうち荷重の掛かる側に取り付けられる。この場合、車輌幅方向で車輌外側にのみ配置されていることがより好ましい。
(本実施形態に係る空気入りタイヤの作用・効果)
本実施形態に係る空気入りタイヤ1によると、コード補強層17は、カーカス12のトレッド幅方向外側で一対のサイドウォール部16Sのいずれか一方に配置され、タイヤ周方向に伸びる複数のコード18を有する。また、複数のコード18は、タイヤ最大幅に相当する位置に配置されることにより、一方のサイドウォール部16Sのみを効果的に補強することができ、過度の高剛性化を防ぐことにより、プライステア、コーナリングフォース等のトレッド幅方向の力に対するサイドウォール部16Sの変形を効果的に抑制することができる。また、タイヤ最大幅に相当する位置にコード18を配置することにより、サイドウォール部16Sの荷重に対するタイヤ径方向の変形を抑制することができる。これにより走行中のサイドウォール部16Sのたわみによるトレッド接地端部の変形も抑制し操縦安定性能を向上させることができる。また、高速でタイヤが回転し、高温になってもサイドウォール部16Sの変形を抑制することができる。この変形を抑制することで、発熱を抑制できるため高速耐久性能を向上させることができる。
また、カーカスのトレッド幅方向外側のいずれか一方のみを補強するため、サイドウォール部16Sが過度に補強されることを防ぐことができる。トレッド部16が路面状況に応じて適度に変形し騒音、振動等を吸収することができるためNVH性能が低下することを抑制することができる。
また、コード補強層17は、空気入りタイヤ1が車輌に装着される際において、一対のサイドウォール部16Sのいずれか一方のうち、空気入りタイヤ1のタイヤ軸S延長線と、路面Rとが交差する側に配置される。これにより、荷重が掛かるカーカスのトレッド幅方向外側のいずれか一方のみを効果的に補強できるため、空気入りタイヤ1が過度に補強されず荷重によるサイドウォール部16Sの変形は抑制できるため、NVH性能が低下することを抑制し、操縦安定性能と高速耐久性能を更に向上させることができる。
また、複数のコード18は、螺旋状に束ねられることにより、剛性が高くなる。これにより、効果的にサイドウォール部16Sを補強することができる。
また、タイヤ赤道線の平行線の接線21と、コード18の延長線とがなす角度θが、0°〜30°の範囲内であることによりプライステア、コーナリングフォース等によるトレッド端部からサイドウォール部の周方向の剛性を更に向上させることができる。トレッド端部の変形を更に抑制できるため操縦安定性能を向上させることができる。
また、コード18は、ポリアミドまたはスチールであることにより強度が高まり、サイドウォール部16Sの変形を効果的に抑制することができ操縦安定性能と高速耐久性能を更に向上させることができる。
また、ポリアミドは、芳香族ポリアミドにすると更に強度が高まり、耐熱性も向上させることができる。これにより、更に操縦安定性能と高速耐久性能を向上させることができる。
また、コード補強層17は、サイドウォール部16Sの変形を効果的に抑制するためにビードトゥ11tからトレッド部15の路面設置端16aまでのタイヤ径方向における長さであるタイヤセクションハイトLの15%〜30%の長さを持つ範囲に配置される。これにより、サイドウォール部16Sの補強を効率的に行うことができる。
次に、本発明の効果を更に明確にするために、比較例及び本発明が適用された実施例に係る空気入りタイヤ1を用いて行った比較評価である表1について説明する。
比較例1の空気入りタイヤは、トレッド幅方向外側に補強層を有さず、比較例2の空気入りタイヤは、トレッド幅方向外側の両サイドウォール部16Sに補強層を備えている。また実施例1〜5は、カーカス12のトレッド幅方向外側で空気入りタイヤ1のタイヤ軸延長線Sと、路面Rとが交差する側にコード補強層17を配置し、コード18の材料及びコードの形状を変更した。なお、試験は、旋回性能、NVH性能、操縦安定性能、直進安定性能、高速耐久性能について評価した。
旋回性能は、後述するフラットベルト式試験で評価した。
NVH性能、操縦安定性能及び直進安定性能は、後述するテストコースでの走行試験をもとにテストドライバーが官能評価した。
高速耐久性能は、直進走行試験後の空気入りタイヤ1を分析して評価した。
なお、表1の数値は、比較例1を100とした場合の相対評価であり、値が大きいほど性能が優れているとした。比較例1、比較例2及び実施例1〜実施例5に用いられた空気入りタイヤ1に関するデータは、以下に示す条件において測定されたものである。
・ タイヤサイズ:235/45ZR17
・ トレッドパターン:リブ基調
・ ホイールサイズ:8J
・ 内圧条件:規定内圧2.4kgf/cm2(0.24MPa相当)
この際の「規定内圧」とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2004年度版の最大負荷能力に対応する空気圧である。また、このタイヤの規定最大付加能力は650kgであり、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2004年度版の単輪を適用した場合の最大負荷能力に相当する荷重である。
〈フラットベルト式試験〉
滑り止めシートを貼り付けたフラットベルト式試験機を用いて、比較例、実施例の空気入りタイヤ1を上述したリムに組み、規定内圧を充填し、規定最大負荷能力650kgの70%である450kgの質量で負荷をかけた。速度50km/hの定速走行でタイヤの進行方向と回転面とのずれ(横滑り角)を1°、鉛直方向とタイヤ回転面のずれ(キャンバー角)を1.5°にした条件下で空気入りタイヤ1に入力される横力(コーナリングフォース)を測定した。
〈テストコース走行試験〉
ネガティブキャンバーを有する2500ccの後輪駆動車(国産スポーツタイプ乗用車)のテスト車輌に比較例及び実施例の空気入りタイヤ1を装着し、プロドライバーを含む2名でテストコース走行試験を行い、プロドライバーが官能評価した。
テストコース走行試験は、直線・カーブの混じるテストコースを60〜120km/hの範囲で直進走行、レーンチェンジ走行等を行い、走行結果をまとめて評価した。
〈高速耐久性試験〉
ベルト端部に発生しているトレッドのはがれ(セパレーション)の長さを測定した。
Figure 2006192953
(結果)
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。表1に示すように比較例2は、比較例1と比べると操縦安定性能が向上し、旋回性能、直進安定性能も向上させている。しかしNVH性能が著しく低下している。これに対し、実施例では、比較例1と比べると、NVH性能を低下させることなく、操縦性能、高速耐久性能、旋回性能、直進安定性能を向上させている。特にタイヤ赤道線の平行線の接線21とコード18とが10°の角度をなすように配置した実施例4、5では、NVH性能を低下させることなく、操縦安定性能と高速耐久性能を向上させている。
よってカーカス12のトレッド幅方向外側のいずれか一方に配置され、タイヤ周方向に伸びる複数のコード18を有するコード補強層17を備えることによりNVH性能が低下することを抑制しつつ、操縦安定性能、高速耐久性能を向上することがわかった。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部分解傾斜図である。 本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのコード補強層の一部分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのコード補強層の一部分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの幅方向の断面図である。 本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ・ホイール・アッセンブリの断面図である。 本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ・ホイール・アッセンブリの断面図である。
符号の説明
1…空気入りタイヤ
2…ホイール
2a…リム部
2b…ディスク部
11…ビード部
11a…ビードコア
11b…ビードフィラー
11t…ビードトゥ
12…カーカス層
13…第1ベルト層
14…第2ベルト層
15…補強層
16…トレッド部
16a…路面接地端
16S…サイドウォール部
17…コード補強層
18…コード
19…ゴム部材
20…タイヤ赤道線の平行線
21…タイヤ赤道線の平行線の接線
100…サスペンション
101…ダンパー
102…ロアアーム
103…車軸ハブ
CL…タイヤ赤道線
P…鉛直線
R…路面
S…タイヤ軸線
L…タイヤセクションハイト
L17…コード補強層長さ

Claims (8)

  1. カーカスのトレッド幅方向外側で一対のサイドウォール部のいずれか一方に配置され、タイヤ周方向に伸びる複数のコードを有するコード補強層を備え、
    前記複数のコードは、タイヤ最大幅に相当する位置に配置されることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記空気入りタイヤが車輌に装着される際において、前記コード補強層は、
    前記一対のサイドウォール部のいずれか一方で、前記空気入りタイヤのタイヤ軸延長線と路面とが交差する側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記複数のコードは、螺旋状に束ねられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤ赤道線と前記コードとがなす角度は、0°〜30°の範囲内であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記コードは、ポリアミドまたはスチールであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ポリアミドは、芳香族ポリアミドであることを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記空気入りタイヤは、ビードトゥを含む一対のビード部とトレッド部とを有し、
    前記コード補強層は、前記ビードトゥから前記トレッド部の路面設置端までのタイヤ径方向の長さの15%〜30%の長さをタイヤ径方向に有することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. タイヤ最大幅に相当する位置で、タイヤ周方向に伸びる複数のコードを有するコード補強層を一対のサイドウォール部のいずれか一方に備える空気入りタイヤを車輌に装着する際に、
    前記空気入りタイヤのタイヤ軸延長線と路面とが交差する側に前記コード補強層を有する前記サイドウォール部を配置するステップを含む空気入りタイヤ装着方法。
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