JP2006190565A - バッテリー端子 - Google Patents

Abstract

【課題】狭い空間においても作業性よくバッテリーポストに取り付けることができるバッテリー端子を提供する。
【解決手段】バッテリーのバッテリーポスト１０に取り付けられるバッテリー端子１において、バッテリーポスト１０にその上方から取り付けて該バッテリーポスト１０を締めつけ可能に形成された電極接続部３を有する端子本体２と、前記電極接続部３の外側にその上方から押し込んで該電極接続部３を締めつける締めつけ具５とを備える。
【選択図】図３

Description

本発明は、自動車用バッテリーなどのバッテリーポストに取り付けられるバッテリー端子に関し、特にバッテリーポストの上方から取り付けることができるバッテリー端子に関する。

従来のバッテリーポストに取り付けるバッテリー端子は、例えば、バッテリーの上面に垂直方向に突出させたバッテリーポストにバッテリー端子の電極接続部を嵌め込み、一対の締付板部のボルト穴にボルトを通し、該ボルトに対してナットを水平方向（バッテリーポストに対して横方向）から締め付け、バッテリー端子をバッテリーポストに固定している（例えば、特許文献１の段落０００２、図３参照。）。
しかしながら、このバッテリー端子は、バッテリーポストに対して横方向から取り付け作業を行うため、エンジンルーム内のような空間では、取り付け作業上、障害物が多く、取り付け作業性が悪い。

そこで、バッテリーポストの上方からの作業によりバッテリーポストに取り付けることができるバッテリー端子が開示されている。即ち、バッテリーポストに外嵌した端子本体の電極接続部に締付具を上方から被せて、前記電極接続部の外周面のテーパネジに締付具の内周面のテーパネジを螺合させ、上方からの回転作業によりネジ締で電極接続部をバッテリーポストに締め付け固定する（特許文献１の段落０００７、０００８、図１参照。）。
特開平１１−１６６２２号公報

しかしながら、上述のバッテリー端子には以下のような問題があった。即ち、バッテリー端子は、バッテリーポストに対して上方から取り付け作業を行うが、バッテリーポストの上方からの回転作業により取り付けるため、作業性が悪く、また、回転作業のための空間を要する。

本発明は上記問題点を解決すべくなされたもので、バッテリーのバッテリーポストにその上方から取り付けられるバッテリー端子において、バッテリーポストにその上方から取り付けられて該バッテリーポストを締めつけ可能に形成された電極接続部を有する端子本体と、前記電極接続部の外側にその上方から押し込んで該電極接続部を締めつける締めつけ具とを備えことを特徴とするものである。

本発明のバッテリー端子は、狭い空間においても作業性よくバッテリーポストに取り付けることができるという利点がある。

以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図１（ａ）、（ｂ）はそれぞれ、本発明にかかるバッテリー端子の一実施形態を構成する端子本体および締めつけ具の斜視図であり、図２は前記バッテリー端子を組み立てた状態の斜視図である。また、図３（ａ）、（ｂ）はそれぞれ、前記バッテリー端子をバッテリーポストに取り付けて締めつけた状態の斜視図およびそのＡ−Ａ断面図である。

本実施形態において、端子本体２は、図１（ａ）に示すように、電極接続部３と電線接続部４を有している。
電極接続部３は、導電性の帯状金属板材が長手方向に略Ｖ字状に折り曲げられ、また、略Ｖ字状の下部（裾部）において幅方向に略円弧をなすように曲げられたものである。この電極接続部３には、バッテリーポストが略Ｖ字状の下部から頂部方向に嵌入する。
また、電極接続部３の内面下部には幅方向（嵌入するバッテリーポストの長手方向に直交する方向）に複数の突起部３ａが形成されている。また、電極接続部３の外面には幅方向に線状の膨出部３ｂが形成されている。
電線接続部４はバッテリーに電気的に接続すべき電線が接続する部分で、バレル状をなし、電極接続部３の下端から外側に（嵌入するバッテリーポストに直交する方向に）延設されている。

締めつけ具５は、図１（ｂ）に示すような形状をしており、後述のように、電極接続部３の外面に嵌合する形状になっている。即ち、締めつけ具５は、金属または樹脂からなる円環状体であって、内面にテーパがついて上端にいく内径が小さくなり、また、内面の円周方向に線状の凹み部５ａ（外面には膨出部５ｂ）が形成されている。また、締めつけ具５の上端内部には相互に対向するように一対の凸部５ｃが設けられ、下端には切り込み部５ｄが円周上の位置が凸部５ｃと９０°の中心角をなすように設けられている。

本実施形態のバッテリー端子１は、図２に示すように、締めつけ具５を端子本体２の電極接続部３に上方から押すように嵌め込み、締めつけ具５の下端が膨出部３ｂの上側に達する状態に組み立てられる。切り込み部５ｄは電線接続部４の方向を向いている。この際、締めつけ具５は、一対の凸部５ｃが略Ｖ字状に折り曲げられて形成された電極接続部３の側端のスリット３ｃに沿って下がるように、略Ｖ字状に開いてテーパ状をなす電極接続部３を締めながら押し下げられる。
なお、図２に示す状態では、締めつけ具５が電極接続部３に対して相対的に回転しようとすると、凸部５ｃが電極接続部３の側端部に当たるため、締めつけ具５は電極接続部３から回転しにくい。

本実施形態のバッテリー端子１のバッテリーポスト１０への取り付けを図３（ａ）、（ｂ）を用いて以下に説明する。即ち
１）先ず、図２に示した状態のバッテリー端子１の電極接続部３をバッテリーポスト１０にその上方から緩やかに外嵌する。
なお、電極接続部３は略Ｖ字形状をしてスリット３ｃを有し、下端がバッテリーポスト１０の径に比して十分に大きく開いて、外面がバッテリーポスト１０の嵌入方向にテーパ状をなしているものとする。したがって、電極接続部３を容易にバッテリーポスト１０に嵌めることができる。
２）次いで、バッテリーポスト１０の上方から電極接続部３のテーパ状の外面に嵌め込まれている締めつけ具５を、凹み部５ａが膨出部３ｂに嵌まるまで下方に押し込んで、電極接続部３のスリット３ｂを狭めるようにして、電極接続部３をバッテリーポスト１０に締めつける。
この状態で、電極接続部３は内面に設けられた線状の突起部３ａがバッテリーポスト１０に長手方向に直交する方向（外周方向）に接触しているので、電極接続部３はバッテリーポスト１０の上方に滑りにくくなっている。また、凹み部５ａが膨出部３ｂに嵌まっているため、締めつけ具５が電極接続部３から上方に抜けて外れることはない。
なお、切り込み部５ｄは端子本体２の電極接続部３と電線接続部４との連設部２ａに位置しているので、締めつけ具５の下端が連設部２ａが当たることはない。

バッテリーポスト１０に取り付けられたバッテリー端子１を取り外すには、締めつけ具５を電極接続部３から引き抜いて、電極接続部３のバッテリーポスト１０を締めつける締めつけ力を弱めて電極接続部３を取り外す。
したがって、凹み部５ａと膨出部３ｂの嵌め合わせは、振動などの意図しない外力によっては外れることはなく、かつ、引き抜き時には困難なく外れるように設定する。

本実施形態が従来例と異なる特徴的なことは、端子本体２の電極接続部３がバッテリーポスト１０にその上方から取り付けられ、締めつけ具５が前記電極接続部３の外側にその上方から押し込まれて、電極接続部３をバッテリーポスト１０に締めつけ固定することである。

上述のように、本実施形態では、バッテリーポスト１０にバッテリー端子１を取り付けて固定する作業は、バッテリーポスト１０の上方から行うことができ、また回転させる作業を要しない。したがって、狭い空間でも作業性よくバッテリーポスト１０にバッテリー端子１を取り付けることができる。

なお、上記実施形態は本発明を具体化した一例であって、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
例えば、電極接続部は軸方向にスリットが入ったテーパの付いた円筒形状をして、締めつけ具をその上方から押し込むことにより内径が小さくなり、バッテリーポストを締めつける構造でもよい。また、電極接続部は、締めつけ具を外側に押すように嵌め込むことにより、変形してバッテリーポストを締めつける構造であれば、スリットがなくともよい。さらに、締めつけ具は絶縁体で構成して、バッテリーポストのカバーを兼ねてもよい。

（ａ）、（ｂ）はそれぞれ、本発明にかかるバッテリー端子の一実施形態を構成する端子本体および締めつけ具の斜視図である。 前記バッテリー端子を組み立てた状態の斜視図である。 （ａ）、（ｂ）はそれぞれ、前記バッテリー端子をバッテリーポストに取り付けて締めつけた状態の斜視図およびそのＡ−Ａ断面図である。

符号の説明

１ バッテリー端子
２ 端子本体
２ａ 連設部
３ 電極接続部
３ａ 突起部
３ｂ 膨出部
３ｃ スリット
４ 電線接続部
５ 締めつけ具
５ａ 凹み部
５ｂ 膨出部
５ｃ 凸部
５ｄ 切り込み部
１０ バッテリーポスト

Claims (1)

1. バッテリーのバッテリーポストにその上方から取り付けられるバッテリー端子において、
   バッテリーポストにその上方から取り付けられて該バッテリーポストを締めつけ可能に形成された電極接続部を有する端子本体と、前記電極接続部の外側にその上方から押し込んで該電極接続部を締めつける締めつけ具とを備えことを特徴とするバッテリー端子。

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