JP2006186137A - 磁性素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 工数を削減すると共に、製造工程を簡素化し、もって製造コストを削減することが可能な磁性素子を提供すること。
【解決手段】 コア部材20と、導電性の金属粉末と樹脂系の接合剤との混練物の硬化により形成され、コア部材20の内部に設けられ、一方の端部がコア部材20の一の外面21bに露出する第1の露出部分となり、他方の端部がコア部材20の他の外面21dに露出する第2の露出部分となる複数の導体パターン30を具備する。また、コア部材20の外面21b,21dに設けられ、第1の露出部分に電気的に接続される外部導体40を有していて、さらに第2の露出部分に対して電気的に接続され、コア部材20の外面に形成される端子電極50と、を具備している。加えて、コア部材20は、磁性部材の重ね合わせにより形成され、導体パターン30は、コア部材20の内部における特定の磁性部材上のる導体用平面上に設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電源系・信号系等を始めとする、各種電気機器に用いられる磁性素子に関する。
積層タイプの磁性素子を製造する場合、現状では2通りの工法が主流となっている。これらの工法のうち、印刷法(ビルドアップ法;特許文献1参照)では、導体、磁性体、非磁性体などの材料粉末を、樹脂系結合剤と混合し、流動性のあるペースト状に形成する。その後、所望の形状・内部構成(内部パターン)に合わせ、メタルマスクを設置し、導体層を形成する。その後、磁性体層または非磁性体層を、導体層に重ねて形成し、再び導体層を重ねる。以上の工程を交互に印刷を繰り返すことによって、所望の巻数の積層コイル部を備える磁性素子が形成される。
かかる印刷法により形成される磁性素子は、メタルマスクのパターンの組み合わせで、積層コイル部が形成されるため、マスクの形状を変更すると、種々のコイル構造を形成することができ、磁性素子の設計における自由度が高い。また、ペーストを印刷することによって、それぞれの層が形成されるため、例えば積層する層数を増減する等の印刷条件を変更することにより、磁性素子の厚みを適切/任意なものに、制御することが可能となっている。
また、積層タイプの磁性素子を製造する他の工法としては、スルーホール法がある。スルーホール法では、特定の位置に、導体間の接続用の孔部を有する磁性シートまたは非磁性シートの上に導体パターンを印刷する。さらに、導体パターンに対して、別の磁性シートまたは非磁性シートを圧着により貼り付け、その上に、周回パターンを形成するように、別の導体パターンを印刷する。かかるプロセスを繰り返すことにより、所望の巻数の積層コイル部を備える磁性素子を形成する。
なお、磁性シートおよび非磁性シートを用いる方法ではないものの、スルーホール法を用いた例として、特許文献2に開示されている技術内容がある。
特開平11−243026号公報(段落番号0021〜0030、図1および図3参照) 特開平11−251146号公報(段落番号0015〜0023、図1および図3参照)
ところで、上述の印刷法においては、多数巻きの積層コイル部を備える磁性素子を形成する場合、多くの工数を要する、という問題がある。すなわち、積層するパターン毎に、そのパターン形状に対応するメタルマスクを設置し、その設置後にペーストを塗布し、その後メタルマスクを取り外し、さらに該塗布部分を乾燥させる工程が必要となる。そのため、多数の層を積層する場合、その工数は、非常に多くなり、製造に多くの時間を要する。そのため、製造コストがかさむ、という問題がある。
特に、近年、磁性素子は、小型化の要請と共に、インダクタンス値(L値)が大きな値となる高性能化を求められることも多い。ここで、L値を大きくする場合、積層コイル部の巻数が多くなるため、小型化の要請に反することになるが、巻数が多くなると、その分だけ工数が増大してしまう。
また、磁性素子を、電源用として用いる要求も増大している。ここで、各種電子機器の電源においては、駆動回路のスイッチング周波数が徐々に高周波側にシフトしている。かかる高周波に対応させるためには、磁性素子の低抵抗化(低DCR化)が求められると共に、高定格電流(大電流)への対応も求められる。ところが、1プロセスで製造可能な導体の厚みには限界があり、そのため、電源用として用いるため低DCR化を図る場合、導体パターン等の形成に際して、導体ペーストを何度も塗布し、乾燥させていく必要がある。しかしながら、このように何度も導体ペーストを塗布する場合、磁性素子を形成するための工数が、全体として非常に多くなってしまう。
また、メタルマスク毎にペーストを塗布するため、メタルマスクに対して余分に塗布されるペーストを含めて、ペーストの使用量が多くなる、という問題も生じる。さらに、ペーストの印刷および乾燥を繰り返すため、乾燥に伴う内部収縮等により、製造中の磁性素子に亀裂等の不具合が発生し易くなる。また、積層される各層(特に、導体層が塗布される絶縁層)が薄くなると、その分だけ短絡等の問題が生じ易くなり、それを防ぐために絶縁層における厚み寸法の管理が厳しくなる、という問題もある。また、多大の工数を要するため、該多数の工程のうち、いずれか1つの工程で不良が生じても、磁性素子における不良となり、歩留まりが悪化する、という問題も生じている。
また、上述のスルーホール法においては、磁性シートおよび非磁性シートに大量の孔部を形成する必要がある。それにより、孔部の形成に時間を要する、という問題が生じている。また、孔部の僅かな位置ずれ等により、孔部を挿通する導体の接続(接触)抵抗が高くなる傾向が生じる、という問題もある。さらに、シートの圧着条件によっては、接着した層が剥離する、という不良が発生する場合もある。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、工数を削減すると共に、製造工程を簡素化し、もって製造コストを削減することが可能な磁性素子を提供しよう、とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、軟磁性材料を材質とするコア部材と、導電性の金属粉末と樹脂系の接合剤との混練物を硬化することにより形成されると共に、コア部材の内部に設けられ、かつ一方の端部がコア部材の一の外面に露出する第1の露出部分となり、さらに他方の端部がコア部材の他の外面に露出する第2の露出部分となる複数の導体パターンと、導電性の部材から形成されると共に、コア部材の外面に設けられ、かつ導体パターンの第1の露出部分に電気的に接続される外部導体と、導体パターンの第2の露出部分に対して電気的に接続されると共に、コア部材の外面に形成される端子電極と、を具備し、コア部材は、磁性部材の重ね合わせにより形成されると共に、導体パターンは、コア部材の内部における特定の磁性部材上に存在する導体用平面上に設けられているものである。
このように構成した場合には、コア部材の内部に配置される導体パターンは、第1の露出部分において外部導体に電気的に接続され、さらに導体パターンの第2の露出部分において端子電極に電気的に接続される。このため、外部導体が、実装基板に形成されているランドパターン、またはコア部材の外面に形成される他の導体パターンに接続した場合、導体パターン、外部導体、ランドパターンまたは他の導体パターンによって、コイル部が形成される。それにより、電流が導通した場合には、閉磁路を形成することが可能となる。
また、コア部材は、磁性部材の重ね合わせにより形成されると共に、導体パターンは、コア部材の内部に設けられ、かつ特定の磁性部材上に存在する導体用平面上に設けられている。このため、導体パターンを形成する場合、導体用平面上に形成するだけで良く、他の部分に形成しない。このような構成を採用することにより、従来のように、磁性素子の略半分の面積を有する磁性パターン(導体パターンが塗布される絶縁層)を塗布すべく、メタルマスクを位置合わせして、その後磁性パターンのためのペーストを塗布し、さらにメタルマスクを取り替えた後に、導体パターン他を塗布し、さらに磁性素子の反対側を覆う略半分の面積を有する磁性パターンを塗布する、といった作業を繰り返す必要がなくなる。それにより、磁性素子を形成するための工数を大幅に削減することが可能となり、製造時間を短縮することが可能となる。また、工数の大幅な削減により、製造コストを大幅に削減することが可能となる。
また、上述のように工数の削減を図ることができるため、いわゆる低DCR化に対応した磁性素子を製造し易くなる。すなわち、従来の磁性素子においては、低DCR化を図るために導体パターン等の厚み寸法を大きくしようとすると、導体パターン、および磁性体層または非磁性体層を複数回ずつ塗布/乾燥させる必要がある。加えて、塗布の度毎に、メタルマスクも設置しなければならなく、工数が非常に多くなっている。しかしながら、本発明の磁性素子では、低DCR化を図る場合でも、導体パターンのみを繰り返し印刷し、その他のコア部材は、磁性部材を重ね合わせる(貼り合わせる)だけで済む。そのため、メタルマスクの設置回数が大幅に削減され、製造時間の大幅な短縮、および製造コストの大幅な削減を図ることが可能となる。
また、多大な工数を必要とせずに済むため、従来の印刷法等のように、多大な工程のうち、いずれか1つの工程で不良が発生することによる、磁性素子の不良を防止することが可能となる。そのため、磁性素子の製造に際して、不良が発生するのを低減でき、該磁性素子の歩留まりが悪化するのを防ぐことが可能となる。
さらに、本発明においては、コア部材を形成する場合、磁性ペーストを薄く塗布して形成される磁性シートを用いている。それにより、本実施の形態では、従来の印刷法等のように、メタルマスクのマスク部分に、余分に磁性ペーストを塗布せずに済む。このため、ペーストの使用量を低減することが可能となる。かかるペーストの使用量の低減によっても、製造コストの低減を図ることが可能となる。
また、本発明においては、印刷法を用いる場合のように、磁性パターンの形成に際して、ペーストの塗布および乾燥を繰り返すことがない。そのため、ペーストの乾燥に伴う内部収縮が発生し難く、製造中の磁性素子に収縮により引き起こされる亀裂等の不具合が発生し難くなる。それにより、磁性素子の製造に際して、不具合が発生するのを防止することが可能となり、製造段階における歩留まりを向上させることができる。
また、本発明の磁性素子は、従来の印刷法およびスルーホール法で製造される磁性素子とは異なり、磁性シートの積層方向と、コイル部の中心線とが一致せずに直交した状態に設けられている。かかる構成を採用することにより、従来の印刷法等で形成される磁性素子のように、磁性パターンと導体パターンとが交互に出現するのが防止され、各磁性パターンが薄くなるのを防止することができる。また、磁性パターンの薄型化の防止により、導体パターン同士が短絡するのを防止できる。また、磁性パターンの薄型化を防止できるため、該磁性パターンの厚み寸法の管理を厳格に行う必要もなくなる。かかる面からも、製造コストの低減を図ることが可能となる。
また、上述のスルーホール法を用いる場合のように、磁性シート等に大量の孔部を形成する必要がない。そのため、孔部の形成に時間を要することがなく、製造時間の短縮化を図ることが可能となる。さらに、スルーホール法を用いる場合には、磁性シートを積層するに際して、孔部の僅かな位置ずれ等が生じて、孔部を挿通する導体の接続(接触)抵抗が増大する、という問題が生じているが、本発明では、孔部が存在しないため、そのような問題が生じるのを防止することが可能となる。
また、例えば3本以上の導体パターンを形成する場合でも、2本の導体パターンを有する磁性素子等を形成する場合と比較して、工数が増大しない。すなわち、従来の印刷法、スルーホール法においては、導体パターンの巻数が多くなればなる程、工数が増大しているが、本実施の形態の磁性素子等を形成する場合、巻数が多くなっても、一の導体用平面に導体パターンを印刷するのみであるため、工数が増大しない。このため、巻数が多くL値の高い磁性素子を形成する場合、工数の差が顕著となり、一層大きな製造時間短縮、および製造コストの削減効果を得ることが可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、外部導体は、実装基板に存在するランドパターンに接続され、該外部導体は、第1の露出部分とランドパターンとの間に亘り設けられると共に、ランドパターンと、導体パターンと、外部導体とにより、コイル部が形成されるものである。
このように構成した場合には、外部導体と、ランドパターンと、導体パターンとにより、コイル部が形成される。このため、磁性素子を、例えばインダクタ、フィルタ等の磁性素子として、良好に機能させることが可能となる。また、ランドパターンをコイル部の一部として用いる構成のため、磁性素子の製造段階における工数が一層少なくなる。
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、コア部材のうち、実装基板に実装される外面と離間した状態で対向する外面には、導体パターンとは異なる第2の導体パターンが設けられ、外部導体は、第1の露出部分と第2の導体パターンとの間に亘り設けられると共に、第2の導体パターンと、外部導体と、導体パターンとにより、コイル部が形成されるものである。
このように構成した場合には、外部導体と、第2の導体パターンと、導体パターンとにより、コイル部が形成される。このため、例えばインダクタ、フィルタ等の磁性素子として、良好に機能させることが可能となる。
本発明によると、工数を削減すると共に、製造工程を簡素化することができる。そのため、製造コストを削減することが可能となる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態に係る磁性素子について、図1から図5に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る磁性素子10の構成を示す斜視図である。また、図2は、磁性素子10の構成を示す側断面図である。
なお、以下の説明においては、上側とは、磁性素子10のうち、後述する下面21cから離間する上面21a側を指し、下側とは、その逆側を指す。また、高さ方向とは、磁性素子10における上面21aと下面21cとを結んだ、上下方向を指す。
図1に示すように、磁性素子10は、コア部材20と、導体パターン30と、外部導体40と、端子電極50と、を具備している。このうち、コア部材20は、Ni−Cu−Zn系の低温燒結材料と樹脂系結合剤の混練物から構成される、磁性ペーストを塗布することにより形成される。本実施の形態では、磁性ペーストを薄く塗布して、磁性シート(磁性部材に対応)を形成し、この磁性シートを多数貼り合わせることによって、磁性ワーク22,23を形成し、これら磁性ワーク22,23から磁性素子10が形成されている。
なお、後述するように、本実施の形態では、コア部材20は、磁性ワーク22に対して、磁性シートを貼り合わせることにより形成されるが、磁性ワーク22も、磁性シートを所定高さまで貼り合わせることにより形成される。また、コア部材20は、上述のNi−Cu−Zn系の低温燒結材料を含む磁性ペーストに限られず、例えば、焼結条件、硬化条件が確立すれば、Mn−Zn系、金属系の材質を含むペーストを用いるようにしても良い。なお、樹脂系結合剤としては、例えばPVB溶液等が挙げられる。
ここで、磁性ワーク22の上面は、導体パターン30等が形成される導体用平面22aとなっている。
また、図1および図2に示すように、コア部材20は、その外観を略直方体形状としている。詳しくは、略直方体形状のコアを構成するコア部材20の6つの外面21のうち、実装基板(不図示)と直接対向する下面(図1において、下方に位置している外面;以下の説明においては、下面21cとする。)、およびそれとは平行をなす上面21aは、6つの外面21の中で最も大面積に設けられている。なお、以下の説明においては、6つの外面21には、上面21aおよび下面21cの他に、一対の外部導体40がそれぞれ延出する端面21b,21d、これらの端面21b,21dや上面21a、下面21cと垂直を為す側面21e,21fがある。これら複数の外面21に関して説明する場合、これら上面21a、下面21c、端面21b,21d、側面21e,21f等は、それぞれ外面21a〜21fとしても、説明される。
また、コア部材20を貫くように、スクリーン印刷法等により、導体パターン30が設けられている。導体パターン30は、本実施の形態では、コア部材20の長手方向に沿って設けられていると共に、該コア部材20の幅方向における中心線L(図2参照)を挟んで、対称な位置に設けられている。また、導体パターン30は、コア部材20の高さ方向において、略中央部分に設けられている。
この導体パターン30は、その平面形状が所定の幅を有して形成されていると共に、その正面形状(導体パターン30の長手方向に垂直を為す断面で切断した場合には、その断面における正面形状)が所定の高さ寸法を有する矩形状に形成されている。また、導体パターン30は、導体ペーストを塗布することにより形成されている。この導体ペーストは、例えばAg等の導電性を有する金属粉末と、樹脂系結合材との混練物である。
なお、本実施の形態では、導体パターン30の幅寸法は、その高さ寸法よりも十分大きくなるように形成されている。また、導体パターン30の両端部分は、端面21b,21dに露出するように設けられている。これら導体パターン30が端面21b,21dに露出する部分のうち、外部導体40に接続される部分を第1の露出部分30a、端子電極50に接続される部分を、第2の露出部分30bとする。この場合、端面21bは、一の外面に対応すると共に、端面21dは、他の外面に対応する。
また、コア部材20の端面21b,21dには、端子電極50が取り付けられている。端子電極50は、例えば端子電極用導体ペーストをコ字形状に塗布することにより形成されている。なお、端子電極50には、メッキが施されている。このメッキは2層構成であり、そのうち第1層は、コア部材20および導体パターン30との密着性が良いNiメッキ層であると共に、第2層は、実装時の半田の塗れ性を確保するための錫メッキ層となっている。しかしながら、端子電極50は、かかる構成には限られず、例えば、コ字形状に折り曲げ加工した金属板を貼り付けることにより、形成するようにしても良い。
以上のような構成を有する磁性素子10を製造する方法について、図3に基づいて以下に説明する。なお、以下の説明においては、磁性素子10の各製造段階における未完成の磁性素子10を、未完成体と呼称して説明する。
まず、磁性粉末と、有機溶剤と、有機系の樹脂を混練して、磁性ペーストを作成する(図3におけるS1)。この磁性ペーストを、塗工機を用いて薄くシート状に引き延ばし、その後乾燥機にシート状に引き伸ばした磁性ペーストを入れる。それによって、磁性ペーストが乾燥し、磁性シート(不図示)が作成される(S2)。かかる磁性シートを多数作成した後に、該磁性シートを重ね、互いに貼り合わせる。すると、所定の厚みを有する磁性ワーク22(図3参照)が形成される(S3)。
続いて、作成された磁性ワーク22上に、導体ペーストを塗布し、導体パターン30を印刷する(S4)。この印刷に際しては、図1および図2に示す導体パターン30の形状に対応するように、導体ペーストを印刷する。また、導体ペーストは、導体パターン30の厚みに対応させて、複数回重ね合わせて印刷するようにしても良い。また、導体ペーストの塗布により導体パターン30を印刷した後に、上述のように乾燥機に入れて、該導体パターン30を乾燥させるようにしても良い。
また、導体パターン30を形成した後に、該導体パターン30を覆うように、磁性シートを積層し、磁性ワーク22および導体パターン30に対して、該磁性シートを、例えば熱圧着等の手法を用いて貼り合わせる(S5)。この場合、磁性シートは、単層のみならず、複数層積層し、貼り合わせるようにする。それによって、所定の厚みを有すると共に、磁性ワーク22に被せられる、上方側の磁性ワーク23が形成される。しかしながら、磁性ワーク23は、磁性シートの積層により形成される場合には限られず、予め所定の厚みを有する、蓋体状に形成されたものを用いても良い。
なお、積層によって形成される導体パターン30の厚みは、例えば略150μ程度と、磁性素子10の全体の厚みと比較すると小さく設けられている。また、磁性シートは、若干の可塑性を備えている。そのため、磁性シートを積層するにつれて、該導体パターン30の厚み分が吸収される。それによって、磁性素子10の上面に、導体パターン30の凸形状に対応した、凸部分が形成されるのを防止することが可能となる。
かかる積層/貼り合わせの後に、図4に示す、多数の導体パターン30が形成されたシート状の状態から、それぞれの磁性素子10に対応した大きさに切り出す。この場合、図4に示す鎖線に沿って、切り出しを行う(S6)。続いて、磁性素子10の未完成体を、約900度の温度にて、大気中で焼結させる(S7)。そして、接合体に対する焼結によって形成される、磁性素子10の未完成体に対して、バレル研磨を行う(S8)。それにより、未完成体の上面および下面は、凹凸のない状態に平滑化され、完成後に磁性素子10の上面21aおよび下面21cとなる。
次に、磁性素子10の端子電極50の形成、および磁性素子10の上面に位置する一対の外部導体40の形成を行う(S9)。端子電極50および外部導体40は、上述の導体パターン30と同様に、導電性を有する導体ペーストを塗布することにより形成される。また、本実施の形態における外部導体40は、端面21b,21dのみに形成されると共に、この端面21b,21dの下方側に向かってのみ延伸している。この場合、外部導体40は、後述するランドパターン62に接続されるように、端面21b,21dの下端部まで突っ切る状態に設けられている。また、外部導体40は、導体パターン30の第1の露出部分30aに接続された状態で、端面21b,21dに設けられている。この場合、一対の外部導体40は、それぞれ異なる端面21b,21dに設けられていると共に、互いに異なる導体パターン30の第1の露出部分30aに接続する状態に設けられている。
なお、かかる端子電極50および外部導体40を形成するに際しても、導体ペーストを複数回塗布するようにするのが好ましい。また、ランドパターン62を形成する場合、導体ペーストを塗布するようにしても良いが、予め基板に形成された回路パターン等を利用するようにしても良く、その他、一定の電流を導通可能な導体が存在する構成であれば、どのような構成を用いても良い。
そして、導体ペーストの塗布による、未硬化の端子電極50および外部導体40の形成後、磁性素子10の未完成体を、約600度の温度にて、大気中で焼結させ、未硬化の端子電極50および外部導体40を硬化させる(S10)。その後、端子電極50および外部導体40に対するバレル研磨を行い(S11)、これら端子電極50および外部導体40を、所定の厚み寸法に形成すると共に、その表面が凹凸のない状態に平滑化する。
続いて、端子電極50に対して、メッキ処理を行い、半田付け等によって接着され易い状態にする(S12)。このようにして、磁性素子10は完成するが、最後に、作成された磁性素子10の特性評価を行い、所定の特性を有さない磁性素子10が不良として取り除かれる(S13)。以上の各ステップを経ることにより、所定の特性を備える磁性素子10が作成される。
ここで、図5に示すように、磁性素子10が実装される実装基板60は、端子電極50が実装/接合されるランド部61を有すると共に、その他にランドパターン62を有している。ランドパターン62は、その両端側において上述の外部導体40に接続される導体部分である。このランドパターン62は、隣り合う導体パターン30に対して電流を流すためのものであり、そのため、実装基板60に磁性素子10が実装された状態においては、ランドパターン62は、該磁性素子10の長手方向に対して、傾斜する状態で接続される。また、本実施の形態では、このランドパターン62、導体パターン30および外部導体40により、コイル部分が形成され、電流の導通により閉磁路を形成することが可能となっている。
以上が、本発明の一実施の形態における、磁性素子10の構成の一例である。しかしながら、本発明の磁性素子は、上述した磁性素子10に限られるものではなく、種々変形可能である。その例を、図6〜図23を用いて説明する。
図6に示す磁性素子11は、図1に示す磁性素子10と比較すると、コア部材20の内部における導体パターン(この図6に示す導体パターンを、それぞれ導体パターン311〜316とする。)の配置が異なっている。すなわち、図6に示す磁性素子11では、導体パターン311〜316は、磁性素子11の内部において、短手方向に対して鋭角を為す所定の角度θだけ傾斜した状態で配置されている。
また、導体パターン311〜316は、コア部材20の内部に複数本(図6においては、6本)配置されている。それらのうち、最も端部側に位置する導体パターン311,316は、該導体パターン311の一方の端部、および導体パターン316の他方の端部が、それぞれ端面21b,21dに露出している(かかる露出している部分を、以下、第2の露出部分318とする。)。ここで、導体パターン311,316のうち、端面21b,21dに露出している第2の露出部分318は、導体パターン311,316の断面積よりも、面積が広くなるように設けられている。また、導体パターン311の他方の端部、導体パターン316の一方の端部、および導体パターン312〜315の両端部も、それぞれ側面21e,21fに露出している(以下、これらの露出部分を、第1の露出部分319とする。)。これら第1の露出部分319は、第2の露出部分318よりも小面積に設けられている。
また、第2の露出部分318には、上述の図1に示す磁性素子10と同様の端子電極51が接続される。また、図6に示す磁性素子11においては、上述の磁性素子10とは異なり、側面21e,21fに、それぞれの第1の露出部分319へ接続される外部導体41が設けられている。
また、磁性素子11は、図7に示すような、実装基板601に接続される。この実装基板601は、図5に示す実装基板60に存在するランドパターン62とは異なる、ランドパターン621を有している。このランドパターン621は、隣り合う導体パターン311〜316に接続されている外部導体41であって、側面21eに存在するものと、側面21fに存在するものとを、互いに接続するためのものである。なお、本実施の形態においては、ランドパターン621は、5本設けられていて、それぞれが、磁性素子11の長手方向に対して直交する方向(磁性素子11の短手方向)を長手としている。
なお、図6に示す磁性素子11を形成する場合、図8に示すような、切り出し方向の鎖線に対して、導体パターン311〜316が傾斜しているシート状の部材を形成する。その後、それぞれの磁性素子11に対応した大きさに、鎖線に沿って切り出す。
また、図9に示す磁性素子12は、図1に示す磁性素子10と比較すると、外部導体等が異なっている。すなわち、図9に示す構成では、外部導体42aが、上面21a側に向かい、該上面21aに差し掛かる部位まで延伸している。さらに、外部導体42には、その上面21a側の端部において、第2の導体パターンに対応する上面導体パターン42bに接続されている。
この上面導体パターン42bは、外部導体42a等と同様に、導電性を有する金属粉末と、樹脂系結合材との混練物を塗布し、硬化させることにより形成されている。また、上面導体パターン42bは、一対の外部導体42aに接続されている。かかる接続を為すために、上面導体パターン42bは、磁性素子12の長手方向に対して傾斜する状態で設けられている。それによって、上面導体パターン42bは、上述のランドパターン62と同様に、隣り合う導体パターン30を互いに接続させている。
また、図10に示す磁性素子13は、上述の図6に示す導体パターン311〜316を具備すると共に、上述の図9に示すのと同様に、外部導体43aが、上面21a側に向かい、該上面21aに差し掛かる部位まで延伸している。しかしながら、外部導体43aは、図9に示す外部導体42aとは異なり、側面21e,21fに設けられている。また、上面21aにも、上面導体パターン43bが設けられている。なお、図10に示す磁性素子13においては、磁性素子13は、傾斜している6本の導体パターン311〜316を備えているが、上面導体パターン43bは、磁性素子13の長手方向に垂直な方向に沿って配置されている。そして、上面導体パターン43bは、導体パターン311〜316のうち、隣り合う導体パターン311〜316を互いに接続させるように設けられている。
また、図11および図12に示す磁性素子14は、図1に示す磁性素子10と比較すると、上側の磁性ワーク22と下側の磁性ワーク23とを完全に遮断する、非磁性層24を有している。非磁性層24は、一対の導体パターン30,30の間に設けられている。また、非磁性層24は、端面21b,21dに露出する状態に設けられている。この非磁性層24は、非磁性かつ非導電性の非磁性ペーストが硬化・焼結したものである。
このような構成を採用した場合、閉磁路を構成する磁束は、非磁性層24の部位で磁束のショートパスを遮断することができる。この結果、磁気飽和が素子内において均一となり、直流重畳特性がさらに向上する。また、磁束の流れが簡素であるため、特性の試算が容易となる。
なお、図13に示す磁性素子15は、図6に示す磁性素子11に非磁性層24を追加した構成である。また、図14に示す磁性素子16も、図9に示す磁性素子12に非磁性層24を追加した構成である。さらに、図15に示す磁性素子17も、図10に示す磁性素子13に非磁性層24を追加した構成である。これら磁性素子15〜17は、図11に示す磁性素子14と、同様の作用効果を得ることが可能となっている。
また、上述の各磁性素子10〜17においては、図16に示すような、ギャップ層25を追加する構成を採用しても良い(以下、かかるギャップ層25を備える磁性素子を、磁性素子18とする。)。ギャップ層25は、磁気ギャップとして機能する部分であり、非磁性部材から構成されている。また、図16に示すように、ギャップ層25は、コア部材20を、上下方向に完全に2つに分離している。このことにより、直流重畳特性が特に向上し、電源系用途の素子として、好適となる。
また、図17〜図20に示す磁性素子19a〜19dのように、端子電極51を4つ設け、それぞれの端子電極51に、導体パターン311〜317の第2の露出部分318を接続させるようにしても良い。このように構成した場合、コイル部が2つ形成される状態となり、例えばコモンモードフィルタ、トランス等に用いることが可能となる。
なお、図19に示す磁性素子19cは、図17に示す磁性素子19aに、非磁性層24を加えたものである。同様に、図20に示す磁性素子19dは、図18に示す磁性素子19bに、非磁性層24を加えたものである。また、図17に示す磁性素子19aを、実装基板60に実装させる態様を図21に、図19に示す磁性素子19cを、実装基板60に実装させる態様を図22に示す。図21および図22に示すように、いずれかの導体パターン311〜317は、外部導体41を介して1つ置き毎に、ランドパターン62に対して接続される状態となっている。このため、導体パターン31は、図6等に示す導体パターン311〜316と比較して、コア部材20の長手方向に対する傾斜角度θが大きく設けられている。また、このように導体パター311〜317に対する傾斜角度θを大きくすることにより、2つのコイル部が形成される状態となる。
ここで、図14に示す磁性素子16に対して、さらにギャップ層25を追加した磁性素子(図23参照;以下、この磁性素子を磁性素子18とする。)と、図24に示すような、従来の磁性素子(以下、この磁性素子を磁性素子1とする。)を用いて、特性試験を行ったときの、特性比較の様子を、図25に示す。なお、図25においては、磁性素子18の特性を実線で、磁性素子1の特性を破線で示す。また、図23および図24に示す構成では、ギャップ層25の厚みは、略50μ程度となっている。
図25に示すように、本発明の一例である、図23に示す磁性素子18は、従来の図24に示す磁性素子1と比較して、その特性が良好となっている。すなわち、従来の磁性素子1においては、図25の左右のそれぞれに存在する導体パターン3の数が異なっている。加えて、従来の磁性素子1においては、磁束の流れは1つではなく、上下の各磁性ワーク2(磁性層)において、それぞれの磁性層のみを流れる磁束の流れが存在すると共に、磁束が通過する磁性素子1の断面積は、左右において均一とはなっていない。
これに対して、本発明の一例である、図23に示す磁性素子18においては、図23の左右のそれぞれにおいて存在する導体パターン30の数が同じである。また、図23に示す磁性素子18においては、磁束の流れが1つとなっていると共に、磁束が通過する磁性素子18の断面積が、左右において均一となっている。そのため、図23に示す磁性素子18は、従来の図24に示す磁性素子1と比較して、左右のいずれか一方の側において、磁気飽和がより早く発生してしまう、といった不具合を防止することが可能となる。それによって、本発明の一例である、図23に示す磁性素子18においては、その特性が良好となる。
このような構成の磁性素子10〜19、および磁性素子10〜19の製造方法によれば、従来の印刷法およびスルーホール法と比較して、磁性素子10〜19を製造するための工数を少なくすることが可能となる。すなわち、本発明に係る磁性素子10〜19では、導体パターン30,311〜317(以下、導体パターン30他とする。)、外部導体40,41,42a,43a(以下、外部導体40他とする。)、上面導体パターン42b,43bおよび端子電極50,51を形成する以外、同一形状の磁性シートを重ね、貼り合わせるだけで、磁性素子10〜19を形成することができる。
そのため、従来のように、コア部材20の略半分の面積を有する磁性パターンを塗布すべく、メタルマスクを位置合わせして、その後ペーストを塗布し、さらにメタルマスクを取り替えた後に、導体パターン30他を塗布し、さらにコア部材20の反対側を覆う略半分の面積を有する磁性パターンを塗布する、といった作業を繰り返す必要がなくなる。それにより、磁性素子10〜19を形成するための工数を大幅に削減することが可能となり、製造時間を短縮することが可能となる。また、工数の大幅な削減により、製造コストを大幅に削減することが可能となる。
また、上述のように工数の大幅な削減を図ることができるため、いわゆる低DCR化に対応した磁性素子10〜19を製造し易くなる。すなわち、従来の磁性素子1においては、低DCR化を図るために導体パターン30他の厚み寸法を大きくしようとすると、上述したように導体パターン30他のみならず、磁性体層または非磁性体層を複数回ずつ塗布/乾燥させる必要がある。加えて、塗布の度毎に、メタルマスクも設置しなければならなく、工数が非常に多くなっている。しかしながら、本実施の形態における磁性素子10〜19では、低DCR化を図る場合でも、導体パターン30他のみを繰り返し印刷し、その他の磁性層(コア部材20)は、磁性シートを必要なだけ貼り合わせるだけで済む。そのため、メタルマスクの設置回数が大幅に削減され、製造時間の大幅な短縮、および製造コストの大幅な削減を図ることが可能となる。
また、多大な工数を必要とせずに済むため、従来の印刷法等のように、多大な工程のうち、いずれか1つの工程で不良が発生することによる、磁性素子10〜19の不良を防止することが可能となる。そのため、磁性素子10〜19の製造に際して、不良が発生するのを低減でき、該磁性素子10〜19の歩留まりが悪化するのを防ぐことが可能となる。
また、上述の磁性素子10〜19は、その幅方向において導体パターン30等の本数が変化せず、対称性を有している。しかも、従来の磁性素子と比較して、磁性素子10〜19のは、その内部構成が大幅に簡素化されている。このため、磁性素子10〜19の幅方向においては、磁気飽和等が同時に生じるため、幅方向において導体パターン3の本数が異なり、内部構成が複雑な従来の磁性素子1と比較して、特性設計のために複雑な計算を行わなくても、容易に設計することができる。それによって、磁性素子10〜19は、所望の特性を容易に得ることが可能となる。
また、内部構成の簡素化により、磁性素子10〜19の品質も、安定的なものとすることができる。すなわち、同品質の磁性素子10〜19を大量に製造することが可能となる。また、本発明の磁性素子10〜19を製造する場合、新たな設備を必要とせず、既存の設備を用いて製造することができる。
また、例えば6本の導体パターン311〜316を有する磁性素子11等のように、3本以上の導体パターンを形成する場合でも、導体用平面22aに複数の導体パターンを同時に印刷するため、2本の導体パターンを有する磁性素子10等を形成する場合と比較して、工数が増大しない。すなわち、従来の印刷法、スルーホール法においては、導体パターンの巻数が多くなればなる程、工数が増大しているが、本実施の形態の磁性素子11等を形成する場合、巻数が多くなっても、工数が増大しない。このため、巻数が多くL値の高い磁性素子を形成する場合、工数の差が顕著となり、一層大きな製造時間短縮、および製造コストの削減効果を得ることが可能となる。
さらに、本発明においては、コア部材20を形成する場合、磁性ペーストを薄く塗布して形成される磁性シートを用いている。それにより、本実施の形態では、従来の印刷法等のように、メタルマスクのマスク部分に、余分に磁性ペーストを塗布せずに済む。このため、ペーストの使用量を低減することが可能となる。かかるペーストの使用量の低減によっても、製造コストの低減を図ることが可能となる。
また、本発明においては、印刷法を用いる場合のように、磁性パターンの形成に際して、ペーストの塗布および乾燥を繰り返すことがない。そのため、ペーストの乾燥に伴う内部収縮が発生し難く、製造中の磁性素子10〜19に収縮により引き起こされる亀裂等の不具合が発生し難くなる。それにより、磁性素子10〜19の製造に際して、不具合が発生するのを防止することが可能となり、製造段階における歩留まりを向上させることができる。
また、本発明の磁性素子10〜19は、従来の印刷法およびスルーホール法で製造される磁性素子1とは異なり、磁性シートの積層方向と、コイル部の中心線とが一致せずに直交した状態に設けられている。このような構成を採用することにより、従来の印刷法等で形成される磁性素子1のように、磁性ワーク2を構成する磁性パターンと導体パターン3とが交互に出現するのが防止され、各磁性パターンが薄くなるのを防止することができる。また、本発明の磁性素子10〜19は、従来のように、磁性パターンの薄型化の防止により、導体パターン2同士が短絡する、といった不具合を防止できる。また、磁性パターンの薄型化を防止できるため、該磁性パターンの厚み寸法の管理を厳格に行う必要もなくなる。かかる面からも、製造コストの低減を図ることが可能となる。
また、上述のスルーホール法を用いる場合のように、磁性シート等に大量の孔部を形成する必要がない。そのため、孔部の形成に時間を要することがなく、製造時間の短縮化を図ることが可能となる。さらに、スルーホール法を用いる場合には、磁性シートを積層するに際して、孔部の僅かな位置ずれ等が生じて、孔部を挿通する導体の接続(接触)抵抗が増大する、という問題が生じているが、本発明では、孔部が存在しないため、そのような問題が生じるのを防止することが可能となる。
また、図6、図10、図13、図15、図17〜図20に示す磁性素子11,13,15,17,19においては、コア部材20の内部において、コイル部における導体パターン31等の巻数を多くすることが可能となる。さらに、図1、図9、図11、図14に示す磁性素子10,12,14,16においては、コイル部における導体パターン30等の巻数が少ないため、低抵抗化を図ることが可能である。そのため、磁性素子10,12,14,16を、高周波駆動される各種電子機器の電源用として用いることが可能である。また、磁性素子10等の一層の小型化を図ることも可能である。
さらに、図11、図13〜15、図19、図20に示す磁性素子14〜17,19c,19dにおいては、非磁性層24を有している。このように、非磁性層24を設ける場合、それぞれの導体パターン30等の周囲に形成される、磁束の流れ(磁束のショートパス)が遮断される。そのため、電流を導通させた場合に、磁束の流れを1つにすることが可能となる。それによって、非磁性層24を設けない構成と比較して、より大きなインダクタンス値(L値)を得ることが可能となる。また、磁性素子14〜17,19c,19dの直流重畳特性を良好にすることができ、磁気飽和が生じるのを防止することが可能となる。なお、かかる磁性素子14〜17,19c,19dは、コモンモードコイル、インダクタ、トランス等に適したものとなっている。
また、図16に示す磁性素子18においては、ギャップ層25を具備している。このため、ギャップ層25が存在しない場合と比較して、直流重畳特性を良好にすることが可能となり、磁気飽和が発生しない範囲を広げることが可能となる。
また、図17〜図20に示す磁性素子19a〜19dにおいては、4つの端子電極51を有している。そのため、これらの磁性素子19a〜19dは、コモンモードフィルタ、トランス等に適したものとなる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能である。以下、それについて説明する。
上述の図1、図9、図11、図14に示す磁性素子10,12,14,16においては、一対(2本)の導体パターン30が磁性素子10,12,14,16の内部を貫く構成となっている。しかしながら、導体パターン30の本数は、2本には限られず、3本以上の導体パターン30を設けるようにしても良い。2本の導体パターン30が貫く場合、巻数が1巻きとなるが、3本以上の導体パターン30が設けられる場合、巻数が2巻き以上となる磁性素子10,12,14,16を製造することが可能となる。なお、3本以上の導体パターン30を印刷によって形成する場合でも、マスクを介して導体パターン30を印刷するため、工数は増えず、2本の導体パターン30を印刷する場合と同一の工数となる。
また、上述の実施の形態では、導体パターン30他は、上下方向においては、1つ(1層)のみ存在する構成を採用している。しかしながら、例えば、図1に示す磁性素子10等を、上下方向に重ねて貼り合わせるようにすることにより、導体パターン30他は、上下方向においても、2層以上存在する構成を採用することができる。なお、かかる貼り合せを行う場合でも、従来のようにメタルマスクで位置合わせを行い、その後ペーストを塗布して磁性素子の略半分の面積を覆う、といった作業を繰り返す必要がなくなる。それにより、工数を大幅に削減することが可能となる。
さらに、上述の実施の形態においては、導体パターン30,311〜317は、直線状に設けられている。しかしながら、導体パターンは、直線状のみならず、曲線状に設けられている構成を採用しても良い。
また、上述の実施の形態においては、外部導体40,41,42a,43aは、コア部材20の端面21b,21dまたは側面21e,21fに、導電性を有する金属粉末と、樹脂系結合材との混練物を塗布することにより形成されている。しかしながら、外部導体40他は、例えば金属板を、端面21b,21dまたは側面21e,21fに貼り合わせることにより、形成するようにしても良い。また、上述の実施の形態における上面導体パターン42b,43bも、上面21aに導電性を有する金属粉末と、樹脂系結合材との混練物を塗布することにより形成されている。しかしながら、上面導体パターン42b,43bも、例えば金属板を、上面21aに貼り合わせることにより、形成するようにしても良い。
また、図9,10,14,15,18,22,23に示す磁性素子12,13,16〜18,19b,19dの上面導体パターン(第2の導体パターンに対応)、および全ての実施の形態における外部導体を、非磁性かつ非導電性の非磁性ペースト等により覆うようにしても良い。
本発明の磁性素子は、電気機器の分野において利用することができる。
本発明の一実施の形態に係る磁性素子のコア部材の内部構成を透視した状態で示す斜視図であり、導体パターンが磁性素子の長手方向に沿って延伸し、かつ外部導体が下方に向かって延伸する状態を示す図である。 図1の磁性素子を製造する各工程を示す工程図である。 図1の磁性素子の構成を示す側断面図である。 図1の磁性素子の製造段階のうち、導体パターンを形成した後であって各磁性素子に切り出す前の状態を示す平面図である。 図1の磁性素子を、実装基板に実装させる態様を示す斜視図である。 本発明の磁性素子の変形例に係り、短手方向に対して所定角度傾斜した状態で導体パターンが複数本配置されているコア部材の内部構成を透視した状態で示す斜視図である。 図6の磁性素子を、実装基板に実装させる態様を示す斜視図である。 図6の磁性素子の製造段階のうち、導体パターンを形成した後であって各磁性素子に切り出す前の状態を示す平面図である。 本発明の磁性素子の変形例に係り、上面に外部導体が存在すると共に、導体パターンが磁性素子の長手方向に沿って延伸しているコア部材の内部構成を透視した状態で示す斜視図である。 本発明の変形例に係り、上面に外部導体が存在すると共に、短手方向に対して所定角度傾斜した状態で導体パターンが複数本配置されるコア部材の内部構成を透視した状態で示す斜視図である。 本発明の変形例に係り、図1に示すコア部材の内部に、非磁性層が設けられる構成を透視した状態で示す斜視図である。 図11の磁性素子の構成を示す側断面図である。 本発明の変形例に係り、図6に示すコア部材の内部に、非磁性層が設けられる構成を透視した状態で示す斜視図である。 本発明の変形例に係り、図9に示すコア部材の内部に、非磁性層が設けられる構成を透視した状態で示す斜視図である。 本発明の変形例に係り、図10に示すコア部材の内部に、非磁性層が設けられる構成を透視した状態で示す斜視図である。 本発明の各磁性素子に非磁性層を加えた構成を示す側断面図である。 本発明の変形例に係り、図6に示す磁性素子が、4つの端子電極を備えるように構成変更した状態を示す斜視図である。 本発明の変形例に係り、図10に示す磁性素子が、4つの端子電極を備えるように構成変更した状態を示すと共に、コア部材の内部構成を透視した状態で示す斜視図である。 本発明の変形例に係り、図13に示す磁性素子が、4つの端子電極を備えるように構成変更した状態を示すと共に、コア部材の内部構成を透視した状態で示す斜視図である。 本発明の変形例に係り、図15に示す磁性素子が、4つの端子電極を備えるように構成変更した状態を示すと共に、コア部材の内部構成を透視した状態で示す斜視図である。 図17に示す磁性素子を、実装基板に実装させる態様を示す斜視図である。 図19に示す磁性素子を、実装基板に実装させる態様を示す斜視図である。 図14に示す磁性素子に対して、ギャップ層を追加した構成を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は側断面図を示す。 従来の磁性素子の構成例を示す斜視図であり、(a)は斜視図、(b)は側断面図を示す。 図23に示す磁性素子と、図24に示す磁性素子とに対して、特性試験を行し、その際の特性を比較して示す図である。
符号の説明
10〜19…磁性素子
20…コア部材
22,23…磁性ワーク
22a…導体用平面
24…非磁性層
25…ギャップ層
30,311〜317…導体パターン
30a…第1の露出部分
30b…第2の露出部分
40,41,42a,43a…外部導体
42b,43b…上面導体パターン(第2の導体パターンに対応)
50,51…端子電極
60…実装基板
61…ランド部
62…ランドパターン

Claims (3)

  1. 軟磁性材料を材質とするコア部材と、
    導電性の金属粉末と樹脂系の接合剤との混練物を硬化することにより形成されると共に、上記コア部材の内部に設けられ、かつ一方の端部が上記コア部材の一の外面に露出する第1の露出部分となり、さらに他方の端部が上記コア部材の他の外面に露出する第2の露出部分となる複数の導体パターンと、
    導電性の部材から形成されると共に、上記コア部材の外面に設けられ、かつ上記導体パターンの第1の露出部分に電気的に接続される外部導体と、
    上記導体パターンの第2の露出部分に対して電気的に接続されると共に、コア部材の外面に形成される端子電極と、
    を具備し、
    上記コア部材は、磁性部材の重ね合わせにより形成されると共に、上記導体パターンは、上記コア部材の内部における特定の磁性部材上に存在する導体用平面上に設けられていることを特徴とする磁性素子。
  2. 前記外部導体は、実装基板に存在するランドパターンに接続され、該外部導体は、前記第1の露出部分と上記ランドパターンとの間に亘り設けられると共に、上記ランドパターンと、前記導体パターンと、前記外部導体とにより、コイル部が形成されることを特徴とする請求項1記載の磁性素子。
  3. 前記コア部材のうち、実装基板に実装される外面と離間した状態で対向する外面には、前記導体パターンとは異なる第2の導体パターンが設けられ、前記外部導体は、前記第1の露出部分と上記第2の導体パターンとの間に亘り設けられると共に、上記第2の導体パターンと、前記外部導体と、前記導体パターンとにより、コイル部が形成されることを特徴とする請求項1記載の磁性素子。
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