JP5162810B2 - メタルマスク及び積層型電子部品 - Google Patents

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本発明は、メタルマスク及び積層型電子部品に関する。
メタルマスクに形成された貫通孔に導体ペーストを満たすことによって、セラミックグリーンシート上に導体ペーストが印刷される。この際、貫通孔が導体ペーストで密閉されるため、セラミックグリーンシートとメタルマスクとの間が真空に近い状態になる。また、セラミックグリーンシートは積層時のスタック性を確保するため一般に溶剤を含んでおり、表面において接着性を有している。こうしたことにより、従来、メタルマスクを使用してセラミックグリーンシート上に導体ペーストを印刷した場合、印刷後の版離れが悪いという問題が生じていた。
特許文献1に記載されたメタルマスクでは、版離れを良好にするため、セラミックグリーンシートと接する側の主面に凹部(段差部)を設けている。凹部を設け、セラミックグリーンシートとの間に空気を含ませることで、特許文献1に記載のメタルマスクは版離れを良好に行うことを検討している。
特開2000−313179号公報
しかし、特許文献1に記載されたメタルマスクでは、導体ペーストの印刷時にセラミックグリーンシートとの間に空気の流通路を確保することができない。そのため、版離れを十分良好に行うことが困難である。
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであり、版離れが良好であるメタルマスク及びそれを用いて製造された積層型電子部品を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明によるメタルマスクは、印刷パターンとして複数の貫通孔が形成されたシート状のメタルマスクであって、一方の主面における貫通孔が形成されていない領域に、外縁に達する凹部が形成されている。
このメタルマスクでは、一方の主面に形成された凹部が、メタルマスクの外縁にまで達している。したがって、このメタルマスクを用いることにより、セラミックグリーンシートとメタルマスクとの間に空気の流通路を確保することができる。その結果、印刷後において版離れを十分良好に行うことが可能となる。
また、本発明による積層型電子部品は、上記メタルマスクを用いて印刷された導体ペーストから形成された内部回路要素を備える。
上記メタルマスクでは、良好な版離れが実現されている。そのため、この積層型電子部品では、内部回路要素がかすれてしまうことや、また内部回路要素が断絶されることが抑制される。
本発明によれば、版離れが良好なメタルマスク及びそれを用いて製造された積層型電子部品を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るメタルマスク及びそれを用いて製造された積層型電子部品の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1〜図4を参照して、実施形態に係るメタルマスクM1の構成について説明する。図1は実施形態に係るメタルマスクの斜視図である。図2は実施形態に係るメタルマスクの一部を表す斜視図である。図3は、実施形態に係るメタルマスクの断面構成を説明するための図である。
図1に示されるように、シート状のメタルマスクM1には、印刷パターンとして複数の貫通孔13が形成されている。貫通孔13は、印刷パターンに合わせて、様々な形状を有する。例えば、本実施形態に係る貫通孔13は、略C字状に形成されている。
メタルマスクM1は、主面であるスキージ面M1aとシート面M1bとを有する。メタルマスクM1の一方の主面であるシート面M1bにおける貫通孔13が形成されていない領域には、複数の凹部14、15が形成されている。図2に示されるように、凹部14は、略C字状の貫通孔13の外側であって、複数の貫通孔13の間に溝状に形成されている。溝状の凹部14は、メタルマスクM1の外縁に達している。凹部15は貫通孔13により囲まれた領域であって、貫通孔13の中心部に形成されている。
また、図3に示すように、メタルマスクM1は、第1層11と第2層12とを有する2層構造である。スキージ面M1a側に形成されている第1層11は、例えばステンレス、あるいはアルミニウム、あるいはニッケル、あるいは真鍮、あるいはこれらを主成分とする材料などからなる。シート面M1b側に形成されている第2層12は、例えばフィルム、あるいはプラスティック、あるいは樹脂(例えば、ポリイミドなど)などからなる。
貫通孔13は、例えばレーザ加工によって形成される。凹部14、15は、第2層12に形成されており、例えばレーザ加工によって形成される。このような方法によって形成された場合、精度の良い凹部14、15の加工が可能となる。凹部14、15の凹みの深さは、メタルマスクM1の厚みの50%以下であることが好ましい。
次に、図4〜図6を参照して、メタルマスクM1を用いて印刷された導体ペーストから形成される内部回路要素を備える積層インダクタ50について説明する。図4は、積層インダクタ50の斜視図である。図5は、積層インダクタ50の断面構成を説明するための図である。図6は、積層インダクタ50に含まれる積層体の分解斜視図である。
積層インダクタ50は、図4に示されるように、略直方体形状の積層体51と、積層体51の長手方向の両側面にそれぞれ形成された一対の端子電極52、53とを備える。
積層体51は、図5及び図6に示されるように、複数(本実施形態では12枚)の磁性体であるセラミック層A1〜A12とコイル導体B1〜B10とが交互に積層されることにより構成されている。内部回路要素であるコイル導体B1〜B10及び引き出し導体B1a、B10aによって、コイルLが積層体51内に形成されている。実際の積層インダクタ50は、セラミック層A1〜A12の境界が視認できない程度に一体化されている。
コイル導体B1は、コイルLの略5/8ターン分に相当し、セラミック層A2上で略C字状に形成されている。コイル導体B1の一端には、引き出し導体B1aが、セラミック層A2の縁に引き出されるように、コイル導体B1と一体的に形成されている。引き出し導体B1aは、端子電極52と電気的に接続される。コイル導体B1の他端は、セラミック層A2を厚み方向に貫通して形成されるスルーホール電極C1と電気的に接続されている。
コイル導体B2〜B9は、それぞれコイルLの略3/4ターン分に相当する。コイル導体B2、B4、B6、B8はそれぞれ、各セラミック層A3、A5、A7、A9上で略U字状に形成されている。コイル導体B3、B5、B7、B9はそれぞれ、各セラミック層A4、A6、A8、A10上で略C字状に形成されている。
各コイル導体B2〜B9の一端には、積層された状態で対応する各スルーホール電極C1〜C8と電気的に接続される領域が含まれている。各コイル導体B2〜B9の他端は、対応する各セラミック層A3〜A10を厚み方向に貫通して形成されたスルーホール電極C2〜C9とそれぞれ電気的に接続されている。
コイル導体B10は、コイルLの略7/8ターン分に相当し、セラミック層A11上で略U字状に形成されている。コイル導体B10の一端は、セラミック層A10を厚み方向に貫通して形成されたスルーホール電極C9と電気的に接続されている。コイル導体B10の他端には、引き出し導体B10aが、セラミック層A11の縁に引き出されるように、コイル導体B10と一体的に形成されている。引き出し導体B10aは、端子電極53と電気的に接続される。
続いて、メタルマスクM1を用いた積層インダクタ50の製造方法について説明する。まず、焼成によりセラミック層A1〜A12となる12枚のセラミックグリーンシートGを用意する。
次に、用意されたセラミックグリーンシートG上に導体ペーストを印刷する。導体ペーストは、焼成により、内部回路要素であるコイル導体B1〜B10及び引き出し導体B1a、B10aとなる。図7は、メタルマスクM1を用いてセラミックグリーンシートG上に導体ペーストPを印刷する工程を説明するための図である。なお、各セラミックグリーンシートGには、複数の積層インダクタに対応して、複数の印刷パターンが印刷される。これらのセラミックグリーンシートGは積層された後、後述するようにチップ単位に切断される。
セラミックグリーンシートG上において焼成後の内部回路要素(コイル導体B1〜B10及び引き出し導体B1a、B10a)が形成されるべき位置に、印刷パターンであるメタルマスクM1の貫通孔13が位置するように、メタルマスクM1をセラミックグリーンシートG上にセットする。このとき、メタルマスクM1のシート面M1bがセラミックグリーンシートGと接するようにする。
次に、銀又はニッケルを主成分とする導体ペーストPを、セラミックグリーンシートG上に置かれたメタルマスクM1のスキージ面M1a上に載せる。その後、図7に示すように、導体ペーストPがメタルマスクM1のスキージ面M1a上を移動するように、スキージ30をメタルマスクM1の一端から他端に向けて移動させる。これにより、貫通孔13内に導体ペーストPが充填される。その後、メタルマスクM1をセラミックグリーンシートGから剥離する。これにより、セラミックグリーンシートG上に、焼成によってコイル導体B1〜B10及び引き出し導体B1a、B10aを形成する導体ペーストが印刷される。
次に、複数のセラミックグリーンシートGを積層し、積層方向に圧力を加えて圧着する。圧着後、積層された複数のセラミックグリーンシートGをチップ単位に積層方向に切断する。切断されたチップは焼成され、積層体51が製造される。
その後、積層体51の互いに対向する端面に、端子電極52、53が形成される。端子電極52、53は、銀又はニッケル又は銅を主成分とする導体ペーストを積層体51の端面に転写後、焼付けを行い、さらに電気めっきを施すことによって形成される。
メタルマスクM1は、シート面M1b上に溝状の凹部14を備える。凹部14には空気が存在するため、セラミックグリーンシートGとメタルマスクM1との間の隙間が真空状態となることはない。さらに、この凹部14は、メタルマスクM1の外縁にまで達している。そのため、セラミックグリーンシートGとメタルマスクM1との間に空気の流通路が確保される。その結果、メタルマスクM1では、導体ペーストPを印刷した後、良好な版離れを実現することが可能となる。
ところで、近年、積層型電子部品においては、小型化とともに大電流に対応することが要求されている。そのため、内部回路要素の厚みを厚くすることが求められている。内部回路要素は、セラミックグリーンシート上にメタルマスクを用いて印刷された導体ペーストを焼成することによって得られる。したがって、導体ペーストをセラミックグリーンシート上において厚く印刷することで、厚みのある内部回路要素を得ることができる。従来のメタルマスクでは、導体ペーストの厚みが厚くなるよう印刷を行うと版離れがより悪くなり、導体のかすれや断線の問題を引き起こすおそれがあった。しかし、メタルマスクM1を用いた印刷では、良好な版離れが実現されるため、導体ペーストを厚く印刷することも良好に行える。例えば、厚さが80μmのメタルマスクM1を用いた場合、印刷後の導体ペーストの厚みを70〜80μm程度とでき、焼成後には30μm以上の厚さの内部回路要素を得ることが可能となる。
また、メタルマスクM1は、溝状の凹部14の他に、例えば貫通孔13により囲まれた領域であって、貫通孔13の中心部に、さらに凹部15を有している。凹部15を有することによって、メタルマスクM1は、セラミックグリーンシートGと接触しない部分をさらに多く有することができる。そのため、凹部15において、セラミックグリーンシートGとの間に空気を多く含むことができ、版離れを一層良好に行うことが可能となる。
特に、セラミックグリーンシートは積層時のスタック性を確保するため、一般に溶剤を含んでいる。そのため、セラミックグリーンシート表面は接着性を有し、版離れを良好に行うことが難しい。したがって、本実施形態に係るメタルマスクM1のように、溝状の凹部14によって空気の流通路を確保するとともに、多数の凹部14、15を有して、セラミックグリーンシートGとの接触面積を低減することは、セラミックグリーンシートG上に導体ペーストを印刷する際の版離れを良好に行う為に非常に有効である。
メタルマスクM1は、例えばフィルム、あるいはプラスティック、あるいは樹脂(例えば、ポリイミドなど)などからなる第2層12を有する。フィルム等は柔らかいため、セラミックグリーンシートGとの間にできる隙間を少なくできる。そのため、第2層12側の面であるシート面M1bをセラミックグリーンシートGと接するように印刷を行うことで、良好な印刷性を実現することが可能となる。
また、メタルマスクM1のシート面M1b側に形成された凹部14、15が、メタルマスクM1の厚みの50%以下である場合、メタルマスクM1の強度を十分に保つことが可能となる。
また、メタルマスクM1が、良好な版離れを実現していることから、メタルマスクM1を用いて導体ペーストを印刷した積層インダクタ50では、内部回路要素がかすれてしまうことや、また内部回路要素が断絶されることが抑制される。また、内部回路要素がかすれてしまうことや、内部回路要素が断絶されることが抑制されることによって、積層インダクタ50では、インダクタンス値のばらつきを抑制でき、外観歩留まりの向上を図ることもできる。
前述したように、近年、積層インダクタにおいては、大電流に対応するため、内部回路要素の厚みを厚くすることが求められている。そのため、内部回路要素(コイル導体)の厚みdと、積層体の積層方向に隣り合う導体ペーストの間に位置するセラミックグリーンシートの焼成後における厚みd(図5参照)との関係が、d/d≧1.5となるような積層インダクタが望まれている。一般的に、導体ペーストを厚く印刷する場合、版離れを良好に行うことが難しい。したがって、dとdとが上記関係を満たすような厚みの内部回路要素を得るために、例えば、メタルマスクによって導体ペーストを複数回印刷することが考えられる。しかし、印刷する回数が多いと、印刷ズレによる導体ペーストのにじみ等が発生し、インダクタンス値がばらつき、外観不良を発生するおそれが生じる。さらに、印刷する回数が多くなると、製造コストも増大してしまう。
一方、このような要求に対し、メタルマスクM1を用いて印刷された導体ペーストから形成された内部回路要素を備える積層インダクタ50では、印刷の回数を抑えることが可能となる。印刷する導体ペーストの厚みによっては、印刷回数を1回に抑えることも可能である。これは、メタルマスクM1では、導体ペーストを厚く印刷する場合であっても、良好な版離れを実現できるためである。その結果、積層インダクタ50では、内部回路要素(コイル導体)の厚みdがd/d≧1.5の関係を満たす場合であっても、印刷ズレの問題が起こりにくく、さらには製造コストを抑制することもできる。
なお、導体ペーストを厚く印刷する場合、セラミックグリーンシートの密度を通常より10%〜20%程度低下させることが好ましい。これにより、厚みの厚い導体ペーストの段差がセラミックグリーンシートで吸収され、積層インダクタでのクラックやデラミネーションの発生が抑制される。
次に、図8及び図9に基づいて、上述した実施形態に係るメタルマスクM1の変形例について説明する。
図8は、第1変形例に係るメタルマスクM2の一部を拡大して表した斜視図である。メタルマスクM2では、シート面M2bの貫通孔13が形成されていない領域において、凹部14と凹部15とを接続する凹部16がさらに形成されている。凹部16が形成されることによって、メタルマスクM2では、空気を凹部14〜16に至るまで流通させることができる。これにより、メタルマスクM2は、さらに良好な版離れを実現できる。
図9は、第2変形例に係るメタルマスクM3の一部を拡大して表した斜視図である。メタルマスクM3では、シート面M3bにおいて、凹部15が形成されていない。このように、シート面M3bには、メタルマスクM3の外縁に達するように形成された凹部14のみが形成されていてもよい。
図10は、実施形態に係るメタルマスクM1を備えるスクリーン版S1の斜視図である。スクリーン版S1は、メタルマスクM1のほか、フレーム21及びメッシュ22をさらに備える。スクリーン版S1では、開口を有する矩形状のフレーム21の内側にメタルマスクM1を配し、当該メタルマスクM1をメッシュ22を介してフレーム21に対し支持させている。メッシュ22は、例えばポリエステル等の樹脂からなる。また、メタルマスクM1及びフレーム21は、接着剤によりメッシュ22に固定されている。
以上、本発明の好適な実施形態及び変形例について説明したが、本発明は上記実施形態及び変形例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、メタルマスクM1を用いて印刷された導体ペーストから形成された内部回路要素を備える積層型電子部品は、積層インダクタに限られない。また、凹部14、15の凹みの深さは、メタルマスクM1の厚みの50%以下に限らず、50%を超えていてもよい。凹部14、15の凹みが深いほど、凹部14、15において空気を多く含むことができるため、メタルマスクM1の版離れに対しては有効となる。
また、メタルマスクM1は、必ずしも第2層12を有していなくてもよい。この場合には、第1層11に凹部14、15が形成される。特に、メタルマスクM1の第1層11がステンレス、あるいはアルミニウム、あるいはニッケル、あるいは真鍮、あるいはこれらを主成分とする材料である場合には、様々な加工方法で第1層11に凹部14、15を形成することが可能となる。
ここで、第1層のみを備えるメタルマスクの製造方法について、エッチング加工を用いる場合と、レーザ加工を用いる場合と、電鋳加工を用いる場合とに分けて説明する。まずは、エッチング加工を用いる場合を説明する。ステンレス板(厚みが、例えば80μmのステンレス板)を用意し、このステンレス板の両面にフォトレジスト層を形成する。その後、UVリソグラフィー法により、ステンレス板両面にレジストパターンを形成する。具体的には、ステンレス板の両主面において貫通孔13となる部分の金属面を露出させるとともに、2つの主面のうち一方の主面においてのみ凹部14、15となる部分の金属面を露出させる。
次に、露出した金属面をエッチング除去することにより、貫通孔13は貫通状態で形成され、凹部14、15はハーフエッチング状態で形成される。貫通孔13の幅は、例えば100μmである。その後、レジストパターンを剥離し、メタルマスクが完成する。エッチング液には、例えば一般的な塩化第二鉄を用いる。レジストパターンの剥離には、例えば一般的な5%の水酸化ナトリウム水溶液を用いる。
次に、レーザ加工を用いる場合を説明する。レーザとして、例えば炭酸ガスレーザや、YAGパルスレーザや、あるいはUVーYAGレーザなどを用いることが好ましい。また、この場合、金属板としてステンレス板を用いることが好ましい。
レーザ加工を用いる場合、レーザを照射する面側をシート面側とすることで、貫通孔13の寸法が、レーザが照射された面側において若干大きくなったとしても使用上、対処可能となる。また、凹部14、15の加工もシート面側に対して行うので、金属板の一方の面に対し、一方向からレーザを照射すればよく、加工が容易に行える。また、レーザを用いた貫通孔13及び凹部14、15の加工においては、金属板の厚み方向における貫通孔13の中心部での寸法が小さくなるという現象は発生しない。
続いて、電鋳加工を用いる場合を説明する。この場合、2枚の金属板を張り合わせることによって、メタルマスクは製造される。一方の金属板は、以下のようにして用意される。すなわち、電着用母型の表面にレジストコートを施し、印刷パターンとなる貫通孔13のパターンを焼き付け、貫通孔13に相当する部分のレジストを残して、他の領域のレジストを除去する。次に電気めっきにより電着用母型上にニッケルを主成分とした金属膜の金属板を形成し、貫通孔13に相当する部分のレジストを除去する。これにより、貫通孔13が貫通した状態で、一方の金属板が完成する。
他方の金属板は、電着用母型の表面にレジストコートを施し、貫通孔13及び凹部14、15となるパターンを焼き付け、先ほど説明した一方の金属板と同様の作業を行う。これにより、貫通孔13及び凹部14、15に相当するパターン部分が貫通した状態で形成される。こうして形成された2枚の金属板をアライメントして張り合わせることにより、貫通孔13及び凹部14、15を有するメタルマスクが完成する。
電鋳加工によって形成された貫通孔13は、厚み方向の直線性が良く、シャープな印刷パターンを形成できる。また、レジストコートにおけるレジスト厚は、上記2枚の金属板が張り合わされて所望の厚みとなるような厚みに、それぞれ調整されることが好ましい。
実施形態に係るメタルマスクの斜視図である。 実施形態に係るメタルマスクの一部を表す斜視図である。 実施形態に係るメタルマスクの断面構成を説明するための図である。 実施形態に係る積層インダクタの斜視図である。 実施形態に係る積層インダクタの断面構成を説明するための図である。 実施形態に係る積層インダクタに含まれる積層体の分解斜視図である。 メタルマスクを用いて導体ペーストを印刷する工程を説明するための図である。 第1変形例に係るメタルマスクの一部を拡大して表した斜視図である。 第2変形例に係るメタルマスクの一部を拡大して表した斜視図である。 実施形態に係るメタルマスクを備えるスクリーン版の斜視図である。
符号の説明
M1、M2、M3…メタルマスク、M1a…スキージ面、M1b…シート面、11…第1層、12…第2層、13…貫通孔、14、15、16…凹部、21…フレーム、22…メッシュ、30…スキージ、50…積層インダクタ、51…積層体、52、53…端子電極、A1〜A12…セラミック層、B1〜B10コイル導体、C1〜C9…スルーホール電極、G…セラミックグリーンシート、P…導体ペースト、L…コイル、スクリーン版…S1



Claims (2)

  1. 印刷パターンとして複数の略C字状の貫通孔が形成されたシート状のメタルマスクであって、
    一方の主面における前記複数の略C字状の貫通孔の間の領域に、外縁に達する溝状の凹部が形成されていると共に、前記一方の主面における各前記略C字状の貫通孔により囲まれる領域中心部に前記溝状の凹部と接続される凹部がそれぞれ形成されているメタルマスク。
  2. 請求項1に記載のメタルマスクを用いて印刷された導体ペーストから形成された内部回路要素を備える積層型電子部品。
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