JP2000318334A - 印刷用メタルマスクおよびその製造方法 - Google Patents

印刷用メタルマスクおよびその製造方法

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JP2000318334A
JP2000318334A JP11131670A JP13167099A JP2000318334A JP 2000318334 A JP2000318334 A JP 2000318334A JP 11131670 A JP11131670 A JP 11131670A JP 13167099 A JP13167099 A JP 13167099A JP 2000318334 A JP2000318334 A JP 2000318334A
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Osami Kumagai
修美 熊谷
Miki Sato
美樹 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】印刷タクトを向上させて印刷能率を上げること
ができ、しかも微細印刷パターンを得ることができ、印
刷品質の向上も図ることができる印刷用メタルマスクと
その製造方法を提供する。 【解決手段】メタルシート1に形成した透溝状の印刷パ
ターン形状が、L字形、コ字形、弧状、または一部が欠
落した多角形、円形あるいは楕円形の環状をなす。印刷
パターン2に、透溝に橋を掛けるように1つまたは複数
の補強部5を設ける。補強部5は、メタルシート1より
薄く、印刷面側が凹んだ形状を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型電子部品を
製造する場合のスクリーン印刷に使用するメタルマスク
に係わり、特に微細なパターンにおいても十分なペース
トの吐出を可能となると共に、にじみが発生しにくくな
って印刷品質の向上が達成でき、かつ印刷パターン形成
部分の強度が上がり、めくれや破壊が発生しにくい構造
の印刷用メタルマスクとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インダクタやこれと他の素子との複合部
品などを構成するコイル導体などを印刷する従来のメタ
ルマスクの構造は、図7(A)において局部的な一つの
印刷パターンについて示すように、メタルシート30に
エッチングやレーザもしくは機械的加工で透溝からなる
例えば図示のようなコ字形あるいはL字形などの印刷パ
ターン31を形成したものや、電着用母型上に形成した
レジストを施し、そのレジストを印刷パターン31の部
分を残して除去し、電気めっきを行った後、レジストを
除去することにより印刷パターン31を有するメタルシ
ートを形成したものがある。
【0003】このメタルマスクを使用した印刷方法は、
被印刷物とメタルマスクとの間のギャップをゼロにして
スキージにより導体ペースト等の印刷を行い、印刷終了
後に印刷機に具備してある版離れ機構により被印刷物側
のステージをゆっくりと下降させて印刷を終了させる。
【0004】図7(B)は特開平9−226264号公
報等にも開示されているメタルマスクであり、印刷パタ
ーン31を有するメタルシート30にメッシュ34を重
ねて電気めっき等により貼り付けたものである。このよ
うにメッシュ34により補強したものは、メッシュ34
により張力を持たせることができ、被印刷物とメタルシ
ート30との間のギャップをゼロにする必要はなく、あ
る程度ギャップを持たせて印刷することが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図7(A)に示すよう
に、メタルシート30に前述した手法により印刷パター
ン31を形成したものは、被印刷物とメタルマスクとの
間のギャップをゼロにしてスキージにより導体ペースト
等の印刷を行い、印刷終了後に印刷機に具備してある版
離れ機構により被印刷物側のステージをゆっくりと下降
させて印刷を行う。もし仮に、被印刷物とメタルマスク
との間にギャップを持たせた状態から印刷した場合に
は、印刷パターン31に囲まれたパッド32の部分の支
持は、パッド32と周囲の部分との間の接続部33のみ
である。このような接続部33によりのみパッド32が
支持された構造であると、導体ペースト等を印刷した時
にパッド32には張力がかからず不安定となり、動きや
すくなるため、ペーストのパッド32の下側への回り込
みが生じてにじみが発生しやすくなる。
【0006】したがって、前述のごとく、図7(A)の
メタルマスクの場合、印刷終了後に印刷機に具備してあ
る版離れ機構により被印刷物側のステージをゆっくりと
下降させて印刷を行う必要があるため、印刷の時間間隔
(タクト)を短縮することができず、能率が悪いという
問題点がある。
【0007】また、図7(A)のメタルマスクの場合、
印刷時にステージがパッド32に引っ掛かり、パッド3
2を破壊する場合もある。これは、微細印刷パターンを
形成するためにメタルシート30を薄くすればするほど
顕著になる。このことが電子部品の小型化に応えるため
に印刷パターン31の微細化を図る場合の妨げとなる。
【0008】一方、図7(B)に示すように、メタルシ
ート30にメッシュ34を重ねたものは、メッシュ34
により張力を持たせることができるため、被印刷物とメ
タル間のギャップをゼロにする必要はなく、ある程度ギ
ャップを持たせることが可能となる。しかし、印刷パタ
ーン31はメッシュ34によりある程度有効空間を塞ぐ
ために狭くなり、このことが導体ペーストなどの通過を
阻害し、かすれの原因となる。このようなかすれは、メ
ッシュ34の厚みtが印刷パターン31の幅Wに近づく
ほど顕著になり、せいぜい60μm程度の印刷パターン
31の幅Wまでしか得られず、20μm〜30μm程度
の幅の微細パターンを得ることはできないという問題点
がある。
【0009】本発明は、上述のような問題点に鑑み、印
刷タクトを向上させて印刷能率を上げることができ、し
かも微細印刷パターンを得ることができ、印刷品質の向
上も図ることができる印刷用メタルマスクとその製造方
法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の印刷用メタル
マスクは、メタルシートに形成した透溝状の印刷パター
ン形状が、L字形、コ字形、弧状、または一部が欠落し
た多角形、円形あるいは楕円形の環状をなし、前記印刷
パターンに、透溝に橋を掛けるように1つまたは複数の
補強部を設け、該補強部は、前記メタルシートより薄
く、印刷面側が凹んだ形状を有することを特徴とする。
【0011】このように、印刷パターンの一部に、透溝
を塞ぐ補強部を設けることにより、印刷パターンで囲ま
れた部分が印刷パターンの外側部分に接続されるため
に、印刷パターンで囲まれた部分が安定し、メッシュが
なくともメタルシートに張力を持たせることができ、印
刷終了後に版離れ機構により被印刷物のステージをゆっ
くり下降させる必要はなく、印刷タクトが短縮される。
また、補強部の下面である印刷面は凹部として形成され
ているので、導体ペースト等のペーストは、補強部の下
に回り込み、印刷が可能である。また、補強部の存在に
より、印刷パターンで囲まれた部分が安定するので、ペ
ーストの回り込みによるにじみも発生しにくくなる。
【0012】請求項2の印刷用メタルマスクは、透溝状
の印刷パターン形状が、多角形、円形あるいは楕円形の
環状をなし、前記印刷パターンに、透溝に橋を掛けるよ
うに1つまたは複数の補強部を設け、該補強部は、メタ
ルシートより薄く、印刷面側が凹んだ形状を有すること
を特徴とする。
【0013】請求項2の印刷用メタルマスクは、請求項
1の場合と異なり、印刷パターンが、多角形、円形、楕
円形等の閉じたループを構成することができ、この場合
にも請求項1の作用を発揮することができる。
【0014】請求項3の印刷用メタルマスクは、請求項
1または2のいずれかにおいて、前記印刷用メタルマス
クは、ほぼ同形の印刷パターンを有する上下2枚のメタ
ルシートからなり、上側のメタルシートには、前記補強
部を形成し、これらの上下のメタルシートを重ねて一体
化した構造を有することを特徴とする。
【0015】請求項3の印刷用メタルマスクは、印刷パ
ターンを有する下側メタルシートと、同じ印刷パターン
の一部を補強部で閉塞したパターンの上側メタルシート
とを重ねてメタルマスクを実現するものであり、補強部
の下側に凹部が形成されるものである。
【0016】請求項4の印刷用メタルマスクは、請求項
3において、上側のメタルシートの印刷パターンの溝幅
を下側のメタルシートの印刷パターンの溝幅より狭くし
たことを特徴とする。
【0017】請求項4のメタルマスクは、上側のメタル
シートの印刷パターンの幅を下側の印刷パターンの幅よ
り狭くすれば、メタルマスクを被印刷物から離す時に、
上下のメタルシートのパターン溝間に段部の形成される
ことが防止され、メタルマスクを被印刷物から離す際
に、ペーストが被印刷物から剥離することが防止され
る。
【0018】請求項5の印刷用メタルマスクは、請求項
1から4までのいずれかにおいて、方形のフレームの内
側に前記印刷パターンおよび補強部を有するメタルシー
トを配し、該メタルシートを、フレームに対して、メッ
シュを介して支持させたことを特徴とする。
【0019】請求項5は、メッシュをメタルマスクとフ
レームとの間に介在させたコンビネーション構造として
いるので、被印刷物とメタルマスク間にギャップを持た
せて印刷した場合、印刷スキージの印圧を該メッシュで
吸収することになるため、耐久性の高いメタルマスクが
実現される。
【0020】請求項6の印刷用メタルマスクの製造方法
は、電着用母型上にレジストコートを施し、該レジスト
コートに印刷パターンの焼き付けを行い、印刷パターン
以外の部分のレジストを除去し、前記電着用母型上のレ
ジストを除去した部分に金属膜を電着させ、該金属膜を
前記電着用母型から剥離して縦横に配列された複数の溝
状の印刷パターンを有する下側メタルシートを作製し、
該下側メタルシートと同様の前記工程により、前記同様
の印刷パターンと、その一部の透溝に橋渡し状に形成し
た補強部とを有する上側メタルシートを作製し、これら
の下側、上側メタルシートを印刷パターンどうしがほぼ
一致するように重ねて電着により貼り合わせることを特
徴とする。
【0021】このように、2枚のメタルシートの貼り合
わせによってメタルマスクを製造することにより、補強
部の厚み精度の良いメタルマスクが製造される。
【0022】請求項7の印刷用メタルマスクの製造方法
は、メタルシートにエッチングまたはレーザ加工によ
り、所望の透溝状の印刷パターン内の1ないし複数箇所
を非除去部分とした半製品パターンを形成し、前記メタ
ルシートの前記非除去部分を、次のエッチングまたはレ
ーザ加工工程により途中の深さまで除去してその除去工
程により残った部分を補強部として形成することを特徴
とする。
【0023】このように、エッチングやレーザによる除
去し残し部分を補強部とする製造方法により、同じ除去
手段を使用する簡単な工程で補強部を有するメタルマス
クを製造することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1(A)は本発明による印刷用
メタルマスクの一実施の形態を示す斜視図、図1(B)
はその部分拡大斜視図、図1(C)は図1(B)のE−
E断面図である。図1(A)に示すように、本実施の形
態のメタルマスクは、メタルシート1にコ字形をなす複
数の印刷パターン2を縦横に形成してなる。図1
(B)、(C)に示すように、本実施の形態のメタルシ
ート1は、印刷パターン2により囲まれたパッド3を有
し、これらのパッド3は外部と接続する接続部4を有す
る。5は印刷パターン2を構成する透溝に橋を掛けるよ
うに設けられる補強部であり、該補強部5はメタルシー
ト1の厚みより薄く、下側、すなわち印刷面側に凹部6
が形成される。
【0025】本実施の形態のメタルシート1は、下側メ
タルシート1aと上側メタルシート1bとを貼り合わせ
てなる。下側メタルシート1aは、印刷パターン2の形
状と同一の透溝を有し、上側メタルシート1bに、印刷
パターン2の一部を閉塞するように補強部5を有する。
【0026】図2はこのメタルマスクの製造方法を説明
する図であり、図2(A)〜(D)は前記下側メタルシ
ート1aの製造工程を示し、図2(E)〜(H)は上側
メタルシート1bの製造工程を示す。
【0027】下側メタルシート1aの製造は、まず、図
2(A)に示すように、電着用母型7上にレジスト8の
コートを施す。そして印刷パターンに相当するパターン
2Aを焼き付ける。図2(B)に示すように、パターン
2A部のみを残して他の領域ののレジストを除去する。
次に図2(C)に示すように、電気めっきにより電着用
母型7上に金属膜としての下側メタルシート1aを形成
する。次に図2(D)に示すように、パターン2Aの部
分のレジストを除去することにより、印刷パターン2を
得る。その後、下側メタルシート1aを電着用母型7か
ら剥離する。
【0028】一方、上側メタルシート1bの製造は、図
2(E)〜(H)に示すように、前記レジスト8に形成
するレジストパターン2Bとして、前記補強部5に相当
する部分5Aが印刷パターン2から欠除したパターンを
形成する。他の工程は図2(A)〜(D)と同様であ
り、印刷パターン2の一部が補強部5により閉塞された
パターンを得る。なお、実施例においては、メタルシー
ト1a、1bをニッケルとし、印刷パターン2の溝幅は
30μmとし、メタルシート1a、1bの厚さをそれぞ
れ20μmとし、補強部5の幅は20μmとした。
【0029】このように形成した下側メタルシート1a
と上側メタルシート1bとをそのパターンが一致するよ
うに重ねて電気めっきにより貼り合わせる。このような
メタルシート1a、1bの電着は、図3(A)に示すよ
うに、両者の合わせ面に電着される金属9を介して結合
される。なお、これら電着によるメタルシート1a、1
bを得る場合の材質として、ニッケル以外に銅、チタ
ン、クロム等が用いられる。
【0030】このように、パッド3の印刷パターン2の
一部の上面側のみを塞ぐような補強部5を設けることに
より、スキージによりこのメタルマスクの上面を擦動さ
せながらペーストの印刷を行う際に、ペーストは補強部
5の部分の下面の凹部6に潜り込ませることができるの
で、コ字形の印刷パターン2の形状に印刷することがで
きる。また、パッド3、すなわち印刷パターン2により
囲まれた部分が接続部4のみならず、補強部5によって
外部と接続されるため、パッド3の部分の上下の動きが
防止され、その結果、ペーストのパッド3の下への回り
込みが防止され、印刷品質が向上する。また、補強部5
があるために印刷の際にメタルマスクに張力が得られ、
印刷終了後にステージをゆっくりと下降させる必要がな
く、印刷タクトを短くすることができ、能率良く印刷を
行うことができる。
【0031】また、メッシュをメタルシートに重ねて貼
り合わせる場合は、メッシュがペーストの通過を妨げる
が、このようなメッシュを使用しないため、印刷パター
ン2の幅が20μm〜30μm程度の微細パターンによ
る印刷もかすれなく行うことができる。また、このよう
な微細パターンは電気めっきによって精度良く形成でき
る。また、電気めっきによりメタルシート1a、1bを
形成する場合は、その厚み精度を容易に得ることがで
き、補強部5や凹部6の厚み精度が容易に得られる。
【0032】図3(B)に示すように、このような2枚
のメタルシート1a、1bを貼り合わせて補強部5を有
するメタルマスクを構成する場合、下側メタルシート1
aの印刷パターン2xの溝幅W1より上側メタルシート
1bの印刷パターン2yの溝幅W2を狭く設定すること
が好ましい。このような構造とすれば、図3(C)に示
すような断面形状のペースト11が被印刷物10上に形
成される。もし上下のメタルシート1b、1aの印刷パ
ターン2y、2xの溝幅が等しい場合、パターンの位置
ずれがあると、図3(D)に示すように、両パターン間
の印刷パターン2y、2xの境界部分で段部12が形成
され、メタルシート1を被印刷物から剥離する際に、被
印刷物10上のペースト11がこの段部12により持ち
上げられ、被印刷物10から剥離したり、ペースト11
にみだれを生じるおそれがある。一方、前記溝幅の大小
関係を設定すると、パターンに多少の位置ずれがある場
合にも、前記段部12が生じることはなく、ペースト1
1が安定して被印刷物10に付着する。
【0033】図4は本発明によるメタルマスクとその製
造方法の他の実施の形態を説明する図である。この実施
の形態は、図4(A)に示すように、メタルシート1A
にエッチングまたはレーザ加工により、所望の透溝状の
印刷パターン2内の補強部5Cに相当する部分を非除去
部分とした半製品パターンを形成する。次に、図4
(B)に示すように、前記メタルシート1Aの前記非除
去部分5Cを、エッチングまたはレーザ加工工程により
途中の深さまで除去してその除去工程により残った部分
を補強部5として形成する。図4(B)においては図面
上の上面側が補強部5上に凹部6が形成された印刷面と
なる。
【0034】このように、エッチングやレーザによる除
去しない部分5Cを途中の深さまで除去して補強部5と
する製造方法により、エッチングやレーザなどの同じ除
去手段を使用する簡単な工程で補強部5を有するメタル
マスクを製造することができる。なお、補強部5をエッ
チングにより得る場合は、エッチング液の濃度と時間を
制御することにより所望の深さまでエッチングすること
ができる。また、補強部5をレーザにより得る場合は、
レーザ出力と時間を制御することにより所望の深さまで
除去することができる。なお、このような方法によりメ
タルマスクを得る場合、メタルシートの材質としては、
前記ニッケル、銅、鉄以外に、黄銅やステンレス鋼を用
いることができる。
【0035】上記実施の形態では印刷パターン2がコ字
形をなす例について示したが、この印刷パターン2がL
字形や弧状、あるいは一部に接続部4を有する多角形、
円形あるいは楕円形をなす場合にも、その印刷パターン
の途中の透溝部分に1あるいは複数の補強部5を設ける
構造として実現することができる。
【0036】また、上記実施の形態では、印刷パターン
2で囲まれた部分3が接続部4で接続された構造につい
て説明したが、図5(A)に示すように、パッド3Aの
周囲がメタルシート1Aの厚みより薄い複数の補強部5
のみで周囲と接続された構造、すなわち前記接続部4の
無い構造も実現することができる。このような構造にす
れば、例えばアースパターンやショートリングとして使
用する閉じた導体パターンあるいは誘電体や磁性体など
のパターンを形成することができる。また、図5(B)
に示すように、パッド3Bの形状を円形あるいは楕円形
として補強部5により周囲と接続する構造とすることも
できる。
【0037】図6は本発明によるメタルマスクの他の実
施の形態であり、方形のフレーム13の内側に前記印刷
パターンおよび補強部5を有するメタルシート1を配
し、該メタルシート1を、フレーム13に対して、メッ
シュ14を介して支持させたものである。なお、メッシ
ュ14としてはポリエステル樹脂等の樹脂製のものを用
いた。また、メッシュ14のメタルシート1やフレーム
13との固定は接着剤により行った。
【0038】図6のように、メッシュ14をメタルシー
ト1とフレーム13との間に介在させたコンビネーショ
ン構造とすれば、被印刷物とメタルマスク間にギャップ
を持たせて印刷した場合、印刷スキージの印圧を該メッ
シュで吸収することになるため、耐久性の高いメタルマ
スクが実現される。図1のような補強部5を有するメタ
ルシート1を有し、かつ前述の溝幅や、メタルシート厚
みを有するものを用い、図6のような構成としたメタル
マスクと、補強部5を有しない従来構造のメタルマスク
について、印刷の繰り返し実験を行った結果、従来品で
は4回目の連続印刷で印刷にじみが発生したが、本発明
の補強部5を有するメタルマスクでは、100回まで連
続印刷を行っても印刷にじみは発生しなかった。なお、
この実験では、印刷パターン2の幅の設計値が30μm
であるのに対し、40μmの幅の印刷が行われた場合、
これが局部的に発生した場合でも印刷にじみ不良と判断
した。
【0039】
【発明の効果】請求項1によれば、メタルシートに形成
した透溝状の印刷パターン形状が、L字形、コ字形、弧
状、または一部が欠落した多角形、円形あるいは楕円形
の環状をなし、前記印刷パターンに、透溝に橋を掛ける
ように1つまたは複数の補強部を設け、該補強部は、前
記メタルシートより薄く、印刷面側が凹んだ形状を有す
るため、メッシュがなくともメタルシートに張力を持た
せることができ、印刷終了後に版離れ機構により被印刷
物のステージをゆっくり下降させる必要はなく、印刷タ
クトが短縮され、印刷能率を向上させることができる。
また、補強部の下面である印刷面は凹部として形成され
ているので、導体ペースト等のペーストは、補強部の下
に回り込み、印刷が可能である。また、補強部の存在に
より、印刷パターンで囲まれた部分が安定するので、ペ
ーストの回り込みによるにじみも発生しにくくなり品質
が向上する。また、メッシュで補強することなく張力の
あるメタルマスクが実現でき、微細パターンとしてもか
すれのないメタルマスクを提供することができる。
【0040】請求項2によれば、透溝状の印刷パターン
形状が、多角形、円形あるいは楕円形の環状をなし、前
記印刷パターンに、透溝に橋を掛けるように1つまたは
複数の補強部を設け、該補強部は、メタルシートより薄
く、印刷面側が凹んだ形状を有するため、閉じたリング
を形成することができ、このリングの形成に当たり、請
求項1と同様の効果をあげることができる。
【0041】請求項3によれば、請求項1または2のい
ずれかにおいて、前記印刷用メタルマスクは、ほぼ同形
の印刷パターンを有する上下2枚のメタルシートからな
り、上側のメタルシートには、前記補強部を形成し、こ
れらの上下のメタルシートを重ねて一体化した構造を有
するので、補強部や凹部の厚みがメタルシートの厚みで
設定され、これらの形成精度の良いメタルマスクが提供
できる。
【0042】請求項4によれば、請求項3において、上
側のメタルシートの印刷パターンの溝幅を下側のメタル
シートの印刷パターンの溝幅より狭くしたので、上下メ
タルシートのパターンのずれが生じても、両者の境界部
のパターン溝間において、段部を発生させないため、メ
タルマスクを被印刷物から離す時に、ペーストが被印刷
物から剥離することが防止される。
【0043】請求項5によれば、請求項1から4までの
いずれかにおいて、フレームの内側に前記印刷パターン
および補強部を有するメタルシートを配し、該メタルシ
ートを、フレームに対して、メッシュを介して支持させ
たコンビネーション構造としたので、被印刷物とメタル
マスク間にギャップを持たせて印刷した場合、印刷スキ
ージの印圧を該メッシュで吸収することになるため、耐
久性の高いメタルマスクが実現される。
【0044】請求項6の印刷用メタルマスクの製造方法
は、電着用母型上にレジストコートを施し、該レジスト
コートに印刷パターンの焼き付けを行い、印刷パターン
以外の部分のレジストを除去し、前記電着用母型上のレ
ジストを除去した部分に金属膜を電着させ、該金属膜を
前記電着用母型から剥離して縦横に配列された複数の溝
状の印刷パターンを有する下側メタルシートを作製し、
該下側メタルシートと同様の前記工程により、前記同様
の印刷パターンと、その一部の透溝に橋渡し状に形成し
た補強部とを有する上側メタルシートを作製し、これら
の下側、上側メタルシートを印刷パターンどうしがほぼ
一致するように重ねて電着により張り合わせることによ
ってメタルマスクを製造する方法であるから、補強部の
厚みや凹部の形成精度の良いメタルマスクが製造され
る。
【0045】請求項7の印刷用メタルマスクの製造方法
は、メタルシートにエッチングまたはレーザ加工によ
り、所望の透溝状の印刷パターン内の1ないし複数箇所
を非除去部分とした半製品パターンを形成し、前記メタ
ルシートの前記非除去部分を、次のエッチングまたはレ
ーザ加工工程により途中の深さまで除去してその除去工
程により残った部分を補強部として形成する方法である
から、同じ除去手段を使用する簡単な工程で補強部を有
するメタルマスクを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明による印刷用メタルマスクの一
実施の形態を示す斜視図、(B)はその部分拡大斜視
図、(C)はその断面図である。
【図2】(A)〜(D)は図1の下側メタルシートの製
造工程図、(E)〜(H)は上側メタルシートの製造工
程図である。
【図3】(A)は本実施の形態における上下のメタルシ
ートの電着による結合構造を示す断面図、(B)は上下
のメタルシートのパターンの組み合わせ構造の他の例を
示す断面図、(C)は(B)のメタルシートにより得ら
れる印刷されたペーストの断面図、(D)は上下のパタ
ーンの位置ずれを生じた場合の問題点を説明する断面図
である。
【図4】(A)、(B)は本発明の他の実施の形態のメ
タルマスクを製造工程と共に示す斜視図である。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ本発明の他の実施の
形態のメタルマスクを示す斜視図である。
【図6】本発明の他の実施の形態のメタルマスクを示す
斜視図である。
【図7】(A)、(B)はそれぞれ従来のメタルマスク
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、1A:メタルマスク、1a:下側メタルシート、1
b:上側メタルシート、2、2C、2D:印刷パター
ン、3、3A、3B:パッド、4:接続部、5:補強
部、5C:非除去部分、6:凹部、7:電着用母型、
8:レジスト、9:電着金属、10:被印刷物、11:
ペースト、12:段部、13:フレーム、14:メッシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H084 AA14 AA26 AA30 AA32 BB08 CC10 CF00 2H114 AB12 AB13 AB15 BA01 BA05 DA04 DA73 EA01 EA03 EA04 EA06 GA11 GA31 5E343 AA02 FF14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタルシートに形成した透溝状の印刷パタ
    ーン形状が、L字形、コ字形、弧状、または一部が欠落
    した多角形、円形あるいは楕円形の環状をなし、 前記印刷パターンに、透溝に橋を掛けるように1つまた
    は複数の補強部を設け、 該補強部は、前記メタルシートより薄く、印刷面側が凹
    んだ形状を有することを特徴とする印刷用メタルマス
    ク。
  2. 【請求項2】透溝状の印刷パターン形状が、多角形、円
    形あるいは楕円形の環状をなし、 前記印刷パターンに、透溝に橋を掛けるように1つまた
    は複数の補強部を設け、 該補強部は、前記メタルシートより薄く、印刷面側が凹
    んだ形状を有することを特徴とする印刷用メタルマス
    ク。
  3. 【請求項3】請求項1または2のいずれかにおいて、 前記印刷用メタルマスクは、ほぼ同形の印刷パターンを
    有する上下2枚のメタルシートからなり、 上側のメタルシートには、前記補強部を形成し、 これらの上下のメタルシートを重ねて一体化した構造を
    有することを特徴とする印刷用メタルマスク。
  4. 【請求項4】請求項3において、 上側のメタルシートの印刷パターンの溝幅を下側のメタ
    ルシートの印刷パターンの溝幅より狭くしたことを特徴
    とする印刷用メタルマスク。
  5. 【請求項5】請求項1から4までのいずれかにおいて、 フレームの内側に前記印刷パターンおよび補強部を有す
    るメタルシートを配し、 該メタルシートを、フレームに対して、メッシュを介し
    て支持させたことを特徴とする印刷用メタルマスク。
  6. 【請求項6】電着用母型上にレジストコートを施し、 該レジストコートに印刷パターンの焼き付けを行い、 印刷パターン以外の部分のレジストを除去し、 前記電着用母型上のレジストを除去した部分に金属膜を
    電着させ、 該金属膜を前記電着用母型から剥離して縦横に配列され
    た複数の溝状の印刷パターンを有する下側メタルシート
    を作製し、 該下側メタルシートと同様の前記工程により、前記同様
    の印刷パターンと、その一部の透溝に橋渡し状に形成し
    た補強部とを有する上側メタルシートを作製し、 これらの下側、上側メタルシートを印刷パターンどうし
    がほぼ一致するように重ねて電着により貼り合わせるこ
    とを特徴とする印刷用メタルマスクの製造方法。
  7. 【請求項7】メタルシートにエッチングまたはレーザ加
    工により、所望の透溝状の印刷パターン内の1ないし複
    数箇所を非除去部分とした半製品パターンを形成し、前
    記メタルシートの前記非除去部分を、次のエッチングま
    たはレーザ加工工程により途中の深さまで除去してその
    除去工程により残った部分を補強部として形成すること
    を特徴とする印刷用メタルマスクの製造方法。
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