JP2006185699A - 加飾成形体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 成形体に凹凸パターンを形成した後、その表面に装飾層を形成する場合に見られるエアーの巻き込みを生じさせることなく、艶消し金属調やヘアーライン金属調などの装飾を安定して施すことで、斬新なデザインを有する加飾成形体を製造すること。
【解決手段】 成形体12に加飾が施された加飾成形体11の製造方法について、成形体12にベース層13を介して固着された装飾層14に、表面に凹凸面を有する凹凸付与具18を押圧し、該装飾層14を凹凸に形成した。そのため、エアーの巻き込みがなく、装飾層14が薄くても厚くても良好なデザインを簡単に得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯電話機、携帯情報端末、AV機器等の各種電気・電子機器に用いられる押釦スイッチ、筐体、液晶パネル用のカバー部材などの成形体であって、文字や記号等が表されたり、または模様や種々の色調が施されたりして加飾がなされた加飾成形体の製造方法に関する。
携帯電話機や携帯情報端末、AV機器等の各種電気・電子機器の部材には、個性的、趣味的な要求から多種多様なデザインが施されている。なかでも携帯電話機は、熾烈なファッション化競争が繰り広げられておりデザインに対する要求は厳しい。そのような状況下にあって、携帯電話機に用いられる成形体、即ち携帯電話機を構成する筐体や、押釦スイッチ、液晶パネル用のカバー部材などを金属光沢調に装飾するデザインに対して根強い人気がある。
電気・電子機器の一部を構成する成形体を金属光沢調に装飾する方法としては、成形体をめっき溶液に浸漬し、化学的めっき法によってニッケルやクロム等の金属薄膜層を設ける方法(例えば特開2000−268666号公報;特許文献1)や、成形体を真空雰囲気中におき、真空蒸着法、スパッタリング法等の物理的めっき法によってアルミニウムやクロム等の金属薄膜層を設ける方法(例えば特開2003−197063号公報;特許文献2)、そして、アルミニウムやクロム等の金属薄膜層を形成したホットスタンプ箔を成形体に転写する方法、金属箔片を分散させた高分子塗料を塗布し金属箔片を重着して光沢層を設ける方法、などが知られている。
そして、これらの方法のなかでも、ホットスタンプ箔を成形体に転写して金属薄膜層を成形体表面に設ける方法は、成形体の所望の位置に金属薄膜層を形成でき、様々なデザインの具現化が比較的容易で、品質が安定し、簡単に生産できて量産性が高いなどの利点を有するため、良く利用されている。
しかしながら、上述の何れの方法を用いても、均一な金属光沢のある色調を視認させる装飾が施されるにすぎないため、金属材料を模した一般的なデザインとさほど異なるところがなく、斬新さに欠け、面白みのないデザインとなっていた。
そこで、単なる金属光沢のある色調ではなく、高級感を醸し出す装飾として、光沢の無い艶消し金属調や、平行状の細線が見えるようなヘアーライン金属調などの装飾を施す工夫がなされてきた。その方法は、例えば特開2003−109450号公報(特許文献3)に記された成形体の表面に予め凹凸パターンを形成しておく技術を利用する。即ち、凹凸が形成された成形体にホットスタンプ箔を転写することで、凹凸で形取られたデザインを形成し、艶消し金属調やヘアーライン金属調の加飾を行うものである。
特開2000−268666号公報 特開2003−197063号公報 特開2003−109450号公報
ところが、成形体に凹凸パターンを形成し、ホットスタンプ箔を転写する方法は、転写の対象が凹凸のある表面であるため、成形体とホットスタンプ箔の界面にエアーを巻き込み易く、著しく品位が損なわれるおそれがあった。一方、表面に凹凸を有する成形体に蒸着などで金属を付着させる方法を試みても、表面が滑らかでないため、均一な金属薄膜層が得られず、色調が安定した品質の高い製品を作製するのは困難であった。
本発明は、このような課題を解決し、艶消し金属調やヘアーライン金属調などの装飾を安定して施すことができ、斬新なデザインを有する高品質の加飾成形体を製造することを目的としてなされたものである。
そこで、本発明は、成形体に加飾が施された加飾成形体の製造方法について、成形体にベース層を介して固着された装飾層に、表面に凹凸面を有する凹凸付与具を押圧し、該装飾層を凹凸に形成することを特徴とする加飾成形体の製造方法を提供する。
成形体にベース層を介して固着された装飾層に、表面に凹凸面を有する凹凸付与具を押圧し、該装飾層を凹凸に形成することとしたため、あらかじめ凹凸のある面に装飾層を形成する場合と異なり、被着面の凹凸形状に影響されることなく装飾層を形成することができる。それゆえ、装飾層の形成時にエアーが紛れ込むことがない。また、ベース層の表面も凹凸に変形し、その凹凸形状に追随して装飾層が設けられるため、装飾層の厚さが薄くても厚くても、むらや欠けのない均質な装飾層ができる。そして、立体感のある加飾を有する加飾成形体を得ることができる。さらに、装飾層を凹凸形状に変形すれば足り、成形体自体を変形加工する必要がないため製造が容易である。
ベース層を、熱可塑性組成物でなるものとし、加熱して凹凸付与具を押圧する加飾成形体の製造方法とすることができる。ベース層を熱可塑性組成物を用いて製造したため、装飾層を加熱して凹凸付与具で押圧すれば、ベース層の変形が容易になり、ベース層に付着する装飾層の変形も容易になる。そのため、緻密な凹凸パターンの形成が可能でデザイン性に優れた加飾成形体とすることができる。
また、ベース層を軟質樹脂組成物でなる加飾成形体の製造方法とすることもできる。ベース層を軟質樹脂組成物を用いて製造したため、凹凸付与具に過大な押圧力を付与することなく、ベース層の変形が容易になり、ベース層に付着する装飾層の変形も容易になる。そのため、緻密な凹凸パターンの形成が可能でデザイン性に優れた加飾成形体とすることができる。
さらに本発明は、真空蒸着法、スパッタリング法、またはイオンプレーティング法を含む物理的蒸着法のいずれかにより層厚が0.01μm〜0.1μmの金属薄膜層でなる装飾層を形成する加飾成形体の製造方法とすることができる。
真空蒸着法、スパッタリング法、またはイオンプレーティング法を含む物理的蒸着法のいずれかにより層厚が0.01μm〜0.1μmの金属薄膜層でなる装飾層を形成したため、得られる装飾層の層厚はたいへん薄いものである。しかしながら、ベース層に装飾層を形成した後、凹凸付与具で凹凸変形するため、装飾層の層厚が薄くても金属薄膜のむらや欠けを起こすことなく品質の高い加飾成形体を得ることができる。また、装飾層を金属薄膜層で形成したため、単なる光沢のある金属調ではなく、光沢のない金属調や、ヘアーライン金属調などの加飾を施すことができる。
また、装飾層を転写により形成することもできる。装飾層を転写により形成したため加飾成形体の形成が容易である。また、予め形成されている金属薄膜層や着色材層が転写されて装飾層を形成するため、安定した品質の装飾層が得られる。
そして本発明は、表面にランダムな凹凸を有する凹凸付与具を用いて樹脂フィルムを押圧しながら一方向に移動させて樹脂フィルム上に凹凸面を形成し、この樹脂フィルムを別の凹凸付与具として用いて前記装飾層を押圧し、ヘアーライン状の装飾を施す加飾成形体の製造方法とすることができる。
表面にランダムな凹凸を有する凹凸付与具を用いて樹脂フィルムを押圧しながら一方向に移動させて樹脂フィルム上に凹凸面を形成したため、ヘアーライン状の凹凸付与具が簡単に作ることができる。さらに、この凹凸付与具を用いて装飾層を押圧したため、装飾層を痛めることなく、ヘアーライン状の装飾を施すことができる。
本発明の加飾成形体の製造方法によれば、エアーの侵入がなく高品質で、艶消し金属調や、ヘアーライン金属調などを視認させる斬新なデザインに加飾された加飾成形体を容易に製造することができる。
本発明の具体的な実施形態を図面を用いて詳細に説明する。図1に示すように、加飾成形体11は、成形体12にベース層13を介して装飾層14を有し、さらに装飾層14の表面を保護層15が覆う層構成をなすとともに、成形体12の裏面には文字や記号などを表す表示部16が設けられている。図1では加飾成形体11として携帯電話機の押釦スイッチ用キートップの断面を模式的に示している。
図2に加飾成形体11の製造方法の一例として、ホットスタンプ箔を用いた製造方法を段階を追って示す。まず、透明な硬質樹脂を予め所定の形状に成形して成形体12を得る。得られた成形体12の裏面に表示部16を印刷する。次に、金属薄膜層を有し装飾層14となるホットスタンプ箔にベース層13となるホットメルト接着剤を塗布し、成形体11の裏面に転写する(図2(A))。そして、装飾層14に凹凸パターンを形成するため、予め表面に凹凸パターンを形成しておいた凹凸付与具18を用い、装飾層14が設けられた成形体12の裏面に所定の条件で押圧する(図2(B))。こうして凹凸形状に変形した装飾層14が得られる(図2(C))。その後、装飾層14の表面に保護層15を塗布形成して図1で示す層構成の加飾成形体11を得る。
成形体12は、加飾成形体11の基部であり、加飾成形体11の用途に応じて適宜、最適な材料が選択される。例えば、押釦スイッチ用キートップや、液晶パネル用のカバー部材には、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂、ABS樹脂などの硬質樹脂が用いられる。また、電子機器の筐体であれば、硬質樹脂以外に金属板が用いられることもある。このような成形体12は、用途に応じて予め成形されることが好ましいが、加飾を施したのち、所定形状に成形することも可能である。
装飾層14は、成形体12に施される加飾を具現化する層であり、種々の色調を形成する層である。金属調の加飾を施す場合は、金属薄膜層を有するホットスタンプ箔などによって得られる転写層や、蒸着やスパッタリング、イオンプレーティングなどの方法によって得られる金属層、化学的めっきにより得られる金属層、金属粉を樹脂に混練して得たインキや塗料により得られる着色層などで形成される。また、金属調以外のカラーを施す場合も、印刷や塗工、転写などによって得られる着色層で形成される。
装飾層14の層厚は、物理的または化学的めっき法による金属薄膜層の場合で、0.01μm〜1μm、好ましくは0.01μm〜0.1μmであり、ホットスタンプ箔などの転写を行う場合は、1μm〜10μm、好ましくは3μm〜5μmであり、金属調インキを用いる場合は1μm〜20μm、好ましくは2μm〜10μmである。このように、装飾層14を形成する方法に応じて適当な層厚にすることが可能である。
ベース層13は、成形体12に装飾層14を固着するだけでなく、装飾層14の凹凸パターンの土台となる機能を有する層である。ベース層13は装飾層14との組み合わせに基づいて選択されることが好ましい。ホットスタンプ箔の転写などによる場合は、その一部を構成する接着剤がそのままベース層13として機能する場合もあれば、ホットスタンプ箔とは別途設けたホットメルト接着材などをベース層13とする場合もある。一方、蒸着などの物理的めっきにより装飾層14を設ける場合は、蒸着金属の付着し易い樹脂をベース層13とし、化学的めっきによる場合はめっきの付く樹脂をベース層13として形成する。
ベース層13の層厚は、目的とする加飾に応じて相違するが、立体的に深みのある凹凸パターンを形成するには、その深みを許容する程度の厚さが必要となるが、具体的には、1μm〜20μm、好ましくは2μm〜10μm程度の厚さとすれば良い。ベース層13が所定の厚さをもって形成されるため、このベース層13に付いた装飾層14は、層厚に薄いものから厚いものまで幅があっても、後に凹凸化する変形が与えられた時に装飾層14が切れたりすることがない。そのため、装飾層14の種類、厚さに影響されずに加飾を施すことができる。そして、ベース層13が存在するため、成形体12を変形させずに加飾を施すことができる。
ベース層13の装飾層14と接している側は、装飾層14とともに凹凸パターンを形成する。そのため、ベース層13は、凹凸付与具18を加熱、押圧して装飾層14に凹凸パターンを形成する場合には、加熱により軟化する熱可塑性組成物を用いることが好ましい。このような樹脂には、塩ビ酢ビ系樹脂や、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂、エチレン系共重合樹脂、アミド樹脂、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。加熱温度は100℃〜250℃、好ましくは150℃〜210℃である。また、凹凸付与具18を加熱する代わりに、熱可塑性組成物が軟化する温度雰囲気の中で、またはそのような温度雰囲気から出して直ぐに押圧することも可能である。一方、常温で押圧する場合には、軟質の熱可塑性組成物を用いることが好ましい。より具体的には、塩ビ酢ビ系樹脂や熱可塑性エラストマーなどの軟質樹脂を用いることができる。
凹凸付与具18は、凹凸パターンを表面に形成したものであり、PETなどの硬質樹脂や金属、木材などを用いて製造することができる。凹凸付与具18全体を同一材料としても良いし、凹凸パターンの部分を別材で成形しても良い。いずれの場合でも、凹凸パターンがPETのような硬質樹脂程度の固さで、成形時にベース層13を形成する樹脂材と同等以上の固さを有するもので作成されていれば良い。
加飾成形体11を艶消し金属調とするためには、ランダムな凹凸面となるように粗面処理がなされた表面を有する凹凸付与具18を用いる。細かい艶消し状態とするには凹凸付与具18の表面粗さ(最大高さを意味し、以下同様である)を10μm〜20μm、粗めの艶消し状態とするには表面粗さを30μm〜35μm程度とする。
また、図4で示す平行な筋が入ったように見えるヘアーライン状で、金属色を発するヘアーライン金属調とするには、次の3つの方法がある。まず第1に、ランダムな祖面処理をした凹凸付与具18を用い、装飾層14の表面を押圧しながら凹凸付与具18を一方向に移動させることで装飾層14をヘアーライン状に形成する方法。第2に、第1の方法と同じ凹凸付与具18を用いるが、装飾層14の表面を押圧する代わりにPETフィルムの表面を押圧しながら凹凸付与具18を一方向に移動させ、PETフィルム表面をヘアーライン状に形成し、このPETフィルムを別の凹凸付与具18として用い、ヘアーライン状のPETフィルムで装飾層14を押圧する方法。そして、第3に、図3で示すような平行な山筋Lでなる凹凸パターンを有する凹凸付与具18を用い、装飾層14を単に押圧することで形成する方法がある。第1の方法では装飾層14を傷つけるおそれがあるが、それに比べると第2の方法は、PETフィルム上にヘアーライン状の凹凸面を形成するため、装飾層14が痛みにくいという利点がある。
ここで、表面粗さが細かいと艶があるヘアーライン金属調に、表面粗さが粗いと艶消しのヘアーライン金属調になるので、適宜所望の艶状態に応じて表面粗さを0.001μm〜10μm程度の間で選択することができる。この他にも、格子模様や幾何学模様をはじめとする種々の模様に対応する凹凸パターン形成しておき、装飾層14を押圧することでこの凹凸パターンに対応する形状、模様からなる装飾層14を形成することができる(図5、図6)。なお、装飾層14は、その全ての面を凹凸変形させることはなく、例えば表示部16を目立たせるために、表示部16周辺の部分を凹凸変形させずにおくこともできる(図7)。
保護層15は、装飾層14を覆うように形成され、装飾層14を摩耗や汚れなどから保護する層である。凹凸パターンを形成した後の装飾層14の表面に、樹脂インキ等を印刷、塗工などして形成される。
このように形成された加飾成形体11は、単なる金属光沢を有する装飾とは異なり、ヘアーライン金属調などの立体的に視認できる装飾や、艶消し金属調などが付与され、斬新なデザインを有する加飾成形体11である。
以上の実施形態は押釦スイッチ用キートップについて適用した例であったが、携帯電話機の筐体や、液晶パネル用のカバー部材、その他の加飾された成形体に用いることができるものである。また、成形体12の裏面ではなく、表面に装飾層14を設けるものであっても良い。
実施例1; 透明なポリカーボネート樹脂を押釦スイッチ用キートップの形状に型成形した成形体(11)を用意した。この成形体(11)の平坦な裏面に数字「1」を表わす表示層(16)を印刷形成し、この表示層(16)を含む成形体(11)の裏面に無色透明の塩ビ酢ビ系のベース層(13)を印刷形成して4μmの厚さとした。次に、厚さが4μmのアルミニウムホットスタンプ箔を転写して装飾層(14)を形成した。その後、平行な山筋(L)を形成してなる凹凸パターン(山筋の幅(w)が10μm、山の高さ(h)が10μm)を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に設けた凹凸付与具(18)を用意し、この凹凸付与具(18)を常温で装飾層(14)に押圧して、装飾層(14)を凹凸に変形させた。それから、装飾層(14)の表面に樹脂インキにて保護層(15)を形成して押釦スイッチ用キートップとなる加飾成形体(11)を製造した。
得られた加飾成形体(11)は、極く小さなエアーが混入したとすれば、エアーの存在がとても目立つアルミニウムを用いているにも拘わらず、成形体(12)とベース層(13)との界面にエアーの巻き込みが見られず高品質の加飾成形体であった。また、ヘアーライン金属調を有する加飾成形体(11)であった。
実施例2; 実施例1で用いた凹凸付与具(18)に代えて、表面粗さが10μmに祖面処理したポリエチレンテレフタレートフィルムでなる凹凸付与具(18)を用意し、装飾層(14)の表面に対して、この凹凸付与具(18)を常温で水平方向に押圧移動させて装飾層(14)を変形させた。それ以外は実施例1と同様にして加飾成形体(11)を製造した。得られた加飾成形体(11)は、エアーの巻き込みが無い艶消しヘアーライン金属調に視認された。
実施例3; 実施例1で用いた凹凸付与具(18)に代えて、平坦な面に60番のサンドペーパーを固着した凹凸付与具(18)を用いた以外は実施例1と同様にして加飾成形体(11)を製造した。得られた加飾成形体(11)は、艶のない金属調に視認された。
実施例4; 実施例1で用いた成形体(11)に実施例1と同様にして表示層(16)を形成し
た後、緑色に着色したウレタン系樹脂でなるベース層(13)を印刷形成し5μmの厚さとした。その後、真空蒸着法にてアルミニウム金属薄膜でなる層厚0.03μmの装飾層(14)を形成した。それから、レンガ状の模様に凹凸パターン(谷となる部分の深さが2μm)を形成した凹凸付与具(18)を用いて、190℃に加熱して装飾層(14)を押圧し、装飾層(14)を変形させた。変形した装飾層(14)の表面には実施例1と同様に保護層(15)を設けた。このようにして押釦スイッチ用キートップとなる加飾成形体(11)を製造した。
得られた加飾成形体(11)は、装飾層(14)が真空蒸着法で形成された極く薄い金属薄膜層を有するにも拘わらず、凹凸変形を受けても欠けやむらを生じない高品質の加飾成形体であった。また、緑色の金属調を有する立体的な煉瓦模様を視認させる加飾成形体(11)であった。
本発明の加飾成形体の模式断面図。 本発明の加飾成形体の製造工程の概略図。 凹凸付与具の表面形状を表す模式図。 本発明の加飾成形体の平面図。 本発明の別の加飾成形体の平面図。 本発明のまた別の加飾成形体の平面図。 本発明のさらに別の加飾成形体の平面図。
符号の説明
11 加飾成形体
12 成形体
13 ベース層
14 装飾層
15 保護層
16 表示部
18 凹凸付与具
L 山筋
w 山筋の幅
h 山筋の高さ

Claims (6)

  1. 成形体に加飾が施された加飾成形体の製造方法において、
    成形体にベース層を介して固着された装飾層に、表面に凹凸面を有する凹凸付与具を押圧し、該装飾層を凹凸に形成することを特徴とする加飾成形体の製造方法。
  2. ベース層が、熱可塑性組成物でなり、加熱して凹凸付与具を押圧する請求項1記載の加飾成形体の製造方法。
  3. ベース層が、軟質樹脂組成物でなる請求項1記載の加飾成形体の製造方法。
  4. 真空蒸着法、スパッタリング法、またはイオンプレーティング法を含む物理的蒸着法のいずれかにより層厚が0.01μm〜0.1μmの金属薄膜層でなる装飾層を形成する請求項1〜3何れか1項記載の加飾成形体の製造方法。
  5. 装飾層を転写により形成する請求項1〜3何れか1項記載の加飾成形体の製造方法。
  6. 表面にランダムな凹凸を有する凹凸付与具を用いて樹脂フィルムを押圧しながら一方向に移動させて樹脂フィルム上に凹凸面を形成し、この樹脂フィルムを別の凹凸付与具として用いて前記装飾層を押圧し、ヘアーライン状の装飾を施す請求項1〜請求項5何れか1項記載の加飾成形体の製造方法。

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