JP2004142439A - 金属光沢シートとその製造方法、金属光沢成形品の製造方法 - Google Patents

金属光沢シートとその製造方法、金属光沢成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 繊細な微細凹凸形状からなるとともに傷つきにくいヘアライン模様などの装飾が可能な金属光沢シートとその製造方法、金属光沢成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】 三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シート11の上に、金属光沢層12と、微細凹凸層13と、透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シート14とが少なくとも順次積層され、金属光沢層12と微細凹凸層13との界面が微細凹凸形状をなし、微細凹凸層13の中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8である。
【選択図】   図1

Description

 本発明は、金属光沢シートとその製造方法、金属光沢成形品の製造方法に関する。
 従来、ヘアライン模様、スピン模様、マット模様、ローレット模様などの金属光沢を有する装飾をプラスチック成形品の表面に対して行う方法として、三次元成形可能な熱可塑性シートにヘアライン模様などを印刷する方法や、微細凹凸形状を転写法により転写して形成する方法があった。
 三次元成形可能な熱可塑性シートにヘアライン模様などを印刷する方法は、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法などの既知の印刷法にてヘアライン模様などの版をあらかじめ作製し、インキ層を転移させる方法である。
 微細凹凸形状を転写法により転写して形成する方法は、表面に微細な凹凸形状を有する基体シートの凹凸面の上に、透明な剥離層、金属光沢層、接着層などを順次形成した転写材の接着層側を樹脂成形品に密着させ、加熱加圧した後、基体シートを剥離層との間で剥離して除去することによって、基体シートの凹凸形状を剥離層表面に転移し、ヘアライン模様などを成形品表面に付与する方法である(たとえば、特許文献1参照)。
特開平4−189200号公報
 しかし、上に述べた各方法で得た金属光沢装飾品は、次のような問題を有するものであった。
 すなわち、三次元成形可能な熱可塑性シートにヘアライン模様などを印刷する方法によって表現されるヘアライン模様等は、印刷法の精度の限界により、金属表面を研磨して得られる細線には及ばず、繊細なものにならないという問題を有するものであった。
 また、微細凹凸形状を転写法により転写して形成する方法は、微細凹凸形状を呈する表面が剥離層によって形成されるため、微細凹凸形状が傷つきやすいという問題を有するものであった。
 したがって、本発明は、上記のような問題点を解消し、繊細な微細凹凸形状からなるとともに傷つきにくいヘアライン模様などの装飾が可能な金属光沢シートとその製造方法、金属光沢成形品の製造方法を提供することを目的とする。
 本発明の金属光沢シートとその製造方法、金属光沢成形品の製造方法は、以上の目的を達成するために、以下のように構成している。
 本発明の第1態様によれば、三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シートの上に、金属光沢層と、微細凹凸層と、透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シートとが少なくとも順次積層され、金属光沢層と微細凹凸層との界面が微細凹凸形状をなし、微細凹凸層の中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8である金属光沢シートを提供する。
 本発明の第2態様によれば、三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シートの上に、金属光沢層と微細凹凸層とが少なくとも順次積層され、金属光沢層と微細凹凸層との界面が微細凹凸形状をなし、微細凹凸層の中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8である金属光沢シートを提供する。
 本発明の第3態様によれば、金属光沢層が、アルミニウム蒸着膜の粉末を樹脂バインダーに分散させたミラーインキからなり、日本工業規格(JIS)K7105Gs(60°)で示される基準黒色板の数値を100%とした時、金属光沢層の60°反射グロス値Gs(60°)が80%以上の値を示すものである第1〜2の態様のいずれかに記載の金属光沢シートを提供する。
 本発明の第4態様によれば、金属光沢層と、中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8の微細凹凸層とが少なくとも順次積層された三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シートの微細凹凸層上に、透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シートを積層することにより、金属光沢層と微細凹凸層との界面に微細凹凸形状を有する金属光沢シートを得る金属光沢シートの製造方法を提供する。
 本発明の第5態様によれば、金属光沢層と、中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8の微細凹凸層とが少なくとも転写層の構成層として基体シート上に形成された転写材を、金属光沢層側が接するように三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シート上に転写し、基体シートを剥離した後、透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シートを微細凹凸層側に積層することにより、金属光沢層と微細凹凸層との界面に微細凹凸形状を有する金属光沢シートを得る金属光沢シートの製造方法を提供する。
 本発明の第6態様によれば、表面が平滑な金属光沢層と、表面が平滑な微細凹凸層とが少なくとも順次積層された三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シートの微細凹凸層上に、透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8の保護シートを積層することにより、金属光沢層と微細凹凸層との界面に微細凹凸形状を有する金属光沢シートを得る金属光沢シートの製造方法を提供する。
 本発明の第7態様によれば、中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8の微細凹凸層と、金属光沢層とが少なくとも順次積層された透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シートの金属光沢層側の面を、三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シート上に積層することにより、金属光沢層と微細凹凸層との界面に微細凹凸形状を有する金属光沢シートを得る金属光沢シートの製造方法を提供する。
 本発明の第8態様によれば、中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8の微細凹凸層と、金属光沢層とが少なくとも転写層の構成層として基体シート上に形成された転写材を、微細凹凸層側が接するように透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シート上に転写し、基体シートを剥離した後、三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シートを金属光沢層側に積層することにより、金属光沢層と微細凹凸層との界面に微細凹凸形状を有する金属光沢シートを得る金属光沢シートの製造方法を提供する。
 本発明の第9態様によれば、第1〜3のいずれかの態様の金属光沢シートを射出成形金型内で所望形状に成形し、金属光沢シートの基材シート面に溶融樹脂を射出して一体化接着させ、その後不要な部分を取り除く金属光沢成形品の製造方法を提供する。
 本発明の第10態様によれば、第1〜3のいずれかの態様の金属光沢シートを射出成形金型外で所望形状に成形し、不要な部分を除去した後射出成形金型に入れ、金属光沢シートの基材シート面に溶融樹脂を射出して溶融樹脂と一体化接着させる金属光沢成形品の製造方法を提供する。
 本発明の金属光沢シートは、三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シートの上に、金属光沢層と、微細凹凸層と、透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シートとが少なくとも順次積層され、金属光沢層と微細凹凸層との界面が微細凹凸形状をなし、微細凹凸層の中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8であるように構成したので、表面が傷つきにくく繊細な模様を有する微細凹凸形状からなる金属光沢を有する装飾が可能なものである。
 また、本発明の金属光沢シートの製造方法は、金属光沢層と、中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8の微細凹凸層とが少なくとも順次積層された三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シートの微細凹凸層上に、透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シートを積層することにより、金属光沢層と微細凹凸層との界面に微細凹凸形状を有する金属光沢シートを得るように構成したので、表面が傷つきにくく繊細な模様を有する微細凹凸形状からなる金属光沢を有する装飾が可能な金属光沢シートを容易に得ることができる。
 また、本発明の金属光沢成形品の製造方法は、上記の金属光沢シートを射出成形金型内で所望形状に成形し、金属光沢シートの基材シート面に溶融樹脂を射出して一体化接着させ、その後不要な部分を取り除くように構成したので、表面が傷つきにくく繊細な模様を有する微細凹凸形状からなる金属光沢を有する金属光沢成形品を容易に得ることができる。
 図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳しく説明する。
 図1〜2は、本発明の金属光沢シートの一実施例を示す断面図である。図3は、本発明の金属光沢シートの製造方法に用いる転写材の一実施例を示す断面図である。図4は、本発明の金属光沢シートの製造方法の一工程を示す断面図である。図5は、本発明の金属光沢シートの一実施例を示す断面図である。図6は、本発明の金属光沢シートの製造方法に用いる転写材の一実施例を示す断面図である。図7は、本発明の金属光沢シートの製造方法の一工程を示す断面図である。図8は、本発明の金属光沢シートの一実施例を示す断面図である。図9は、本発明の金属光沢シートの製造方法の一工程を示す断面図である。図10は、本発明の金属光沢シートの一実施例を示す断面図である。図11は、本発明の金属光沢シートの製造方法の一工程を示す断面図である。図12は、本発明の金属光沢シートの製造方法に用いる転写材の一実施例を示す断面図である。図13〜14は、本発明の金属光沢シートの製造方法の一工程を示す断面図である。図15は、本発明の金属光沢シートの一実施例を示す断面図である。図16〜20は、本発明の金属光沢成形品の製造方法の一工程を示す断面図である。図21は、本発明の金属光沢成形品の製造方法によって得た金属光沢成形品の一実施例を示す断面図である。図22は、本発明の金属光沢シートの製造方法の一工程を示す断面図である。図23は、中心線平均粗さを求める式を示すグラフである。
 図中、10は金属光沢シート、11は基材シート、12は金属光沢層、13は微細凹凸層、14は保護シート、20は転写材、21は基体シート、22は接着層、30は金型、31はクランプ、32は加熱装置、33は吸引孔、40は金属光沢成形品、41は成形樹脂である。
 本発明の金属光沢シート10は、三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シート11の上に、金属光沢層12と、微細凹凸層13と、透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シート14とが少なくとも順次積層され、金属光沢層12と微細凹凸層13との界面が微細凹凸形状をなし、微細凹凸層13の中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8であるものである(図1参照)。
 基材シート11としては、三次元成形可能な熱可塑性シートを用いる。基材シート11の材質としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などの樹脂シートを使用するとよい。特に、耐熱性、寸法安定性を考慮すると、ポリエチレンテレフタレートを使用するのが好ましい。
 金属光沢層12は、金属薄膜層または印刷層からなり、金属光沢を表現する層である。金属光沢層12は、全面的または部分的に形成する。
 金属薄膜層は、表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合金または化合物を使用することができる。特に、金属薄膜層の延伸性と耐性とを考慮すると、クロム、インジウム、スズ、これらの合金または化合物を用いるのが好ましい。金属薄膜層は、転写法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、鍍金法などで形成するとよい。特に、転写法により形成するのが好ましい。金属光沢層12と併せて透明微細凹凸層13を形成することができるからである。転写法については後述する。
 また、金属粉などを顔料としたインキを用いた印刷層により金属光沢層12を形成することもできる。インキとしては、アルミニウム蒸着層を粉砕し樹脂バインダーに分散させたミラーインキを用いるのが好ましい。顔料として鏡面反射が低いアルミニウム粒子を用いると、光が乱反射して保護シート14をラミネートした時に効果的に凹凸感を表現することが困難であるため、鏡面反射を得ることができるミラーインキを用いるのが好ましい。特に、日本工業規格(JIS)K7105Gs(60°)で示される基準黒色板の数値を100%とした時、金属光沢層の60°反射グロス値Gs(60°)が80%以上の値を示すものであれば凹凸感を効果的に表現することができる。
 印刷層からなる金属光沢層12の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印刷法などを用いるとよい。
 なお、金属光沢層12を設ける際に、他の層との密着性を向上させるために、前アンカー層や後アンカー層を設けてもよい。前アンカー層および後アンカー層の材質としては、2液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂などを使用するとよい。前アンカー層および後アンカー層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
 微細凹凸層13は、金属光沢層12と共に作用することによって微細凹凸を表現するために設ける層である。金属光沢層12と微細凹凸層13との界面は、微細凹凸形状を有するように構成する。そして、本発明において、微細凹凸層13の中心線平均粗さRaを0.2≦Ra≦0.8とすることが重要である。微細凹凸層13の中心線平均粗さRaとは、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さ(L)だけを抜き取り、この抜き取り部分の方向にx軸、縦倍率の方向にy軸をy=f(x)で表したときに、次の式で求められる値をいう(図23参照)。
Figure 2004142439
 中心線平均粗さが上記範囲にあることにより、後の工程で表面に保護シート14を積層しても微細凹凸形状が消えることがなくなる。中心線平均粗さRaが0.2に満たないと、保護シート14をラミネートした後に微細凹凸形状を残すことが困難になる。また、中心線平均粗さRaが0.8を超えると、保護シート14をラミネートする際に、凹凸が大きすぎることに起因して空気を噛んで密着不良の原因となるおそれがある。
 微細凹凸層13を形成するには、転写法を用いるのが好ましい。転写法によれば、任意の粗さの微細凹凸層13を任意のパターンに形成するのが容易である。転写法とは、基体シート21上に、微細凹凸層13、金属光沢層12、接着層22などからなる転写層を形成した転写材20を用い、加熱加圧して基材シート11に転写層を密着させた後、基体シート21を剥離して、基材シート11上に転写層のみを転移して装飾を行う方法である。
 転写材20は、基体シート21上に、少なくとも微細凹凸層13からなる転写層が積層されたものを用いる(図3、6参照)。
 基体シート21の材質としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂など、通常の転写材の基体シートとして用いられるものを使用することができる。特に、基体シート21の表面には、微細な凹凸形状を形成しておく。後の工程において基体シート21を剥離することにより、微細凹凸層13に基体シート21の微細凹凸形状が写し取られ、ヘアライン模様、スピン模様、マット模様、ローレット模様などの微細凹凸形状を表現することができる。
 基体シート21の表面に微細凹凸形状を作成する方法としては、不織布、ワイヤブラシ、サンドペーパー、スチールウールなどでこすることによって基体シート21の表面に傷をつけるフィルム掘削法がある。また、マット剤を基体シート21原反の材料に練り込み、シート化した状態でマット剤を表面に浮き出させるマット剤練り込み法がある。また、樹脂、マット剤、溶剤を混合させたインキを基体シート21にコーティングし、溶剤乾燥後、樹脂表面にマット剤を浮き出させることで凹凸化するマット剤コーティング法がある。また、熱可塑性樹脂よりなる基体シート21を、軟化点近傍または軟化点以上の熱を加えつつ圧力をかけて凹凸型でプレスし、表面に型押しの原理で凹凸を写し取るプレス法などがある。
 微細凹凸層13からの基体シート21の剥離性がよい場合には、基体シート21上に微細凹凸層13を直接設ければよい。微細凹凸層13からの基体シート21の剥離性を改善するためには、基体シート21上に微細凹凸層13を設ける前に、離型層(図示せず)を全面的に形成してもよい。離型層は、転写後に基体シート21を剥離した際に、基体シート21とともに微細凹凸層13から除去される。離型層の材質としては、メラミン樹脂系離型剤、シリコーン樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤、セルロース誘導体系離型剤、尿素樹脂系離型剤、ポリオレフィン樹脂系離型剤、パラフィン系離型剤およびこれらの複合型離型剤などを用いることができる。離型層の形成方法としては、ロールコート法、スプレーコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
 微細凹凸層13は、基体シート21または離型層上に全面的または部分的に形成する。微細凹凸層13は、転写後に基体シート21を剥離した際に、基体シート21の微細凹凸形状が写し取られる。微細凹凸層13の材質としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ゴム系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂などのほか、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂などのコポリマーを用いるとよい。硬度が必要な場合には、紫外線硬化性樹脂などの光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などを選定して用いるとよい。微細凹凸層13は、着色したものでも、未着色のものでもよい。微細凹凸層13の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
 なお、微細凹凸層13が熱可塑性樹脂の場合、微細凹凸層13を極力薄く形成しその上に後述する金属光沢層12を形成すれば、金属光沢層12も凹凸形状を有するようになるため、微細凹凸層13の保護シート14と接する側の表面が保護シート14のラミネート時につぶれたとしても金属光沢層12の凹凸形状は消えずに残る(図3〜5参照)。
 また、微細凹凸層13が熱硬化型樹脂の場合、保護シート14のラミネート時の圧力で、微細凹凸層13の保護シート14と接する側の表面にある凹凸形状が押され、微細凹凸層13と金属光沢層12との界面に凹凸形状を発生させることができる(図6〜8参照)。
 転写材20には、基材シート11に直接形成する金属光沢層12に代えて金属光沢層12を形成してもよい(図3、6参照)。転写材20に金属光沢層12を形成することにより、微細凹凸層13と共に金属光沢層12を基材シート11上に積層することができる。金属光沢層12は、転写材20においても、先に説明したのと同様の方法で形成するよい。
 また、必要に応じて図柄層(図示せず)を形成してもよい。図柄層は、金属光沢層12による金属光沢の表現に加えて、さらに装飾を表現する層であり、具体的には、文字・記号などの図柄、べた柄、木目柄、石目柄、カーボンクロス柄などの模様が挙げられる。転写材20に図柄層を形成することにより、微細凹凸層13と共に図柄層を基材シート11上に積層することができる。図柄層の材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。図柄層の形成方法としては、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法などの通常の印刷法などを用いるとよい。
 また、必要に応じて接着層22を形成してもよい(図3、6参照)。接着層22としては、基材シート11の素材に適した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえば、基材シート11の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリル系樹脂を用いるとよい。また、基材シート11の材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。さらに、基材シート11の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。接着層22の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
 このような層構成の転写材20を用い、基材シート11上に金属光沢層12と微細凹凸層13とを形成することができる(図4、7参照)。
 まず、基材シート11の片面に、転写材20の金属光沢層12側を密着させる。
 次に、シリコンラバーなどの耐熱ゴム状弾性体を備えたロール転写機、アップダウン転写機などの転写機を用い、温度80〜260℃程度、圧力490〜1960Pa程度の条件に設定した耐熱ゴム状弾性体を介して転写材20の基体シート21側から熱と圧力とを加える。こうすることにより、転写材20の金属光沢層12側が、基材シート11の表面に接着する。冷却後に基体シート21を剥がすと、基体シート21と微細凹凸層13との間で剥離が起こり、転写が完了する。また、基体シート21上に離型層(図示せず)を設けた場合は、基体シート21を剥がすと、離型層と微細凹凸層13との間で剥離が起こり、転写が完了する。このようにして基材シート11上に金属光沢層12と微細凹凸層13とを形成することができる。
 なお、転写材20の転写層として金属光沢層12が構成要素となっていない場合は、基材シート11上にあらかじめ金属光沢層12を形成し、その上に転写材20を利用して微細凹凸層13を形成することになる(図示せず)。
 次いで保護シート14を積層する。保護シート14としては、透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートを用いる。保護シート14は、金属光沢成形品40の使用用途を考慮すると、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリカーボネートポリエステルアロイ系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、フッ素系樹脂からなるものを用いるとよい。たとえば、自動車内装のスイッチベースやセンタークラスターなどには、耐光性、耐傷つき性などを考慮しアクリル系樹脂を、自動車内装のヒーターコントロールパネルには、耐衝撃性や透過色のスクリーン印刷が必要であることから、ポリカーボネート系樹脂を、携帯電話筐体などには、耐傷つき性や摩擦によるフィルムメルト防止の目的でポリカーボネートアロイ系樹脂を、トイレ周りおよび浴槽には耐薬品性を考慮しフッ素系樹脂をそれぞれ選択すればよい。
 また、保護シート14には、透明着色剤や光拡散剤などを含有させてもよい。光拡散剤としては、酸化ケイ素、炭酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、パルチミン酸金属塩等の酸化金属、ポリエチレン等の樹脂ワックス、アクリル酸ゴムなどがある。
 保護シート14を積層するには、安定した密着性・表面の仕上がりを考慮すると、ラミネート法を用いるとよい。ラミネート法としては、押出しラミネート法、ホットメルトラミネート法、熱ラミネート法、ドライラミネート法などがある。特に、熱ラミネート法は、巻取り性、密着性、保護シート厚みの適応性に優れているため好ましい。
 このように、保護シート14を積層することにより、微細凹凸層13が保護シート14により覆われることになり繊細なヘアライン模様の凹部に汚れがたまらないものとなる。また、保護シート14が傷つき防止の役割を果たす。
 なお、本発明の金属光沢シート10は、上記の構成に限定されるものではなく、次のように構成してもよい。
 たとえば、転写材20を利用して図柄層を形成していない場合には、別途図柄層を有するようにしてもよい(図示せず)。
 また、保護シート14と微細凹凸層13との密着性を高めるために、必要に応じて、接着層を形成してもよい(図示せず)。
 また、基材シート11の保護シート14が積層される面とは反対の面に、必要に応じて他の接着層を形成してもよい(図示せず)。接着層は、金属光沢シート10によって装飾を行う成形品表面に金属光沢シート10を接着するものである。接着層としては、成形樹脂41の表面の素材に適した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。
 また、保護シート14を積層せず、基材シート11の上に、少なくとも微細凹凸層13、金属光沢層12が順次積層されるように金属光沢シート10を構成してもよい(図2参照)。保護シート14が積層されないため、金属光沢シート10の製造工程を短縮することができる。微細凹凸層13の表面は凹凸形状を有さないため、繊細なヘアライン模様の凹部に汚れがたまらず、また、傷がつきにくいものとなる。
 また、金属光沢層12と微細凹凸層13との界面が微細凹凸形状となるようにするために、微細凹凸を保護シート14側に形成し、金属光沢層12と微細凹凸層13(この時点では凹凸形状なし)とが積層された基材シート11と積層するようにしてもよい(図9、10参照)。保護シート14に形成する微細凹凸は、フィルム掘削法、マット剤練り込み法、マット剤コーティング法、プレス法などによって形成することができる。
 また、微細凹凸を有する微細凹凸層13と金属光沢層12とが形成された保護シート14を、基材シート11に積層して金属光沢シート10を得るようにしてもよい(図11参照)。
 また、前述した転写法により保護シート14側に微細凹凸層13を形成してもよい(図12〜15参照)。この場合は、転写後の転写層の積層順が前述した場合と逆転するため、基体シート21上に、金属光沢層12を先に形成し、その後微細凹凸層13を形成する(図12参照)。
 このような構成の金属光沢シート10を用いて金属光沢成形品40を得るには、金属光沢シート10を射出成形金型30内で所望形状に成形し、金属光沢シート10の基材シート11面に溶融樹脂を射出して一体化接着させ、その後不要な部分を取り除くようにする。具体的には、次のようにして行うとよい。
 まず、金属光沢シート10を射出成形用金型30にセットする(図16参照)。
 射出成形用金型30へのセットの仕方の具体例としては、ロール軸に長尺の金属光沢シート10を一旦巻き取ってロール状巻物とし、このロール状巻物を射出成形用の可動型の上部に可動型と一体的に移動可能に載置し、ロール状巻物から金属光沢シート10を巻き出しながら、退避した可動型と固定型との間を通過させ、射出成形用の可動型の下部に可動型と一体的に移動可能に設置したフィルム巻き取り手段のロール軸により金属光沢シート10を巻き取るようにすればよい。また、枚葉の金属光沢シート10を用いて、ロボットや人手により可動型の表面にセットしてもよい。金属光沢シート10の可動型の表面へのセットに際しては、金属光沢シート10を可動型の表面に配置した後、可動型の表面に対する金属光沢シート10の位置を位置決めセンサーなどにより決定し、金属光沢シート10を射出成形用の可動型の表面にクランプ31などによって押さえ付けるとよい。
 次いで、金属光沢シート10を射出成形金型30内で所望形状に成形する。具体例としては、可動型と固定型との間に挿入した加熱板などで、可動型の表面にセットした金属光沢シート10をその軟化点以上に加熱して軟化させ(図17参照)、可動型の凹部と金属光沢シート10との間の空間を密閉して可動型に形成された真空吸引孔33から排気して真空吸引し、可動型の凹部内面に金属光沢シート10を密着させ(図18参照)、可動型の凹部すなわちキャビティ形成面に沿うように立体形状に加工する方法がある。
 また、上記方法に代えて、金属光沢シート10を射出成形用金型30にセットする前に、射出成形用金型30とは別の立体加工成形用型を用いて金属光沢シート10をあらかじめ射出成形用金型30のキャビティ形成面に合致する形状に立体加工し、また打ち抜き加工などの方法で不要部分を除去して所望の形状にしておいてもよい。立体加工の方法としては、真空成形法や圧空成形法、熱せられたゴムを押しつける押圧成形法、またはプレス成形法などがある。打ち抜き加工の方法としては、トムソン打ち抜き法、金型によるプレス法などがある。なお、立体加工する際に同時に打ち抜き加工をしてもよい。
 次に、射出成形用金型30を型閉めして溶融状態の成形樹脂41を固定型のゲート部からキャビティ内に射出し、成形樹脂41を固化させてキャビティ内で樹脂成形品を形成すると同時にその表面に金属光沢シート10を一体化接着させる(図19参照)。
 成形樹脂41は、特に限定されることはない。たとえば、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリロニトリルスチレン系樹脂、ポリアクリロニトリルブタジエンスチレン系樹脂などを用いることができる。また、自動車の内装部品や外装部品に用いられる代表的な成形樹脂41としては、タルクを含有したポリプロピレン樹脂、変成ポリプロピレン樹脂などを挙げることができる。
 その後、型開きして金属光沢シート10を樹脂成形品とともに取り出し(図20)、樹脂成形品に接着した金属光沢シート10のうち不要な部分を除去する。なお、金属光沢シート10をあらかじめ打ち抜き加工していた場合には、金属光沢シート10の不要な部分を除去する作業は不要となる。このようにして、金属光沢成形品40を得ることができる(図21参照)。
 以下のようにして自動車内装用ハウジングアッパーを作製した。
 厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを転写材の基体シートとし、その表面を不織布を用いて中心線平均粗さRa=0.5のヘアライン模様を呈するように加工した。次いで、その上に、アクリル系インキをグラビア印刷法にて厚さ1.0〜1.5μm塗布して微細凹凸層を形成した。次いで、その上に真空蒸着法によりクロムを厚さ約40μmに蒸着させて金属光沢層を形成した。次いで、その上にグラビア印刷法にて塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂からなるインキを厚さ2.0〜3.0μm塗布して接着層を形成し、転写材を得た。
 このようにして得た転写材を、ABS樹脂からなる基材シート表面に熱ラミネート装置で転移させ、基体シートを剥離したのち、微細凹凸層面にアクリル系樹脂からなる保護シートをオーバーラミネートさせ、金属光沢シートを得た。なお、以上に述べた転写→基体シート剥離→保護シートラミネートの工程はロールツーロールで一連の工程で実施した。また、金属光沢シートの微細凹凸層の中心線平均粗さRaは0.43であった。
 このようにして得た金属光沢シートを、真空成形用金型に取り付け、表面温度が170℃になるように加熱し、真空吸引し所望の形状にした後不要な部分をカットし、次いで、真空成形用金型に挿入し、溶融樹脂として245℃の耐熱ABS樹脂を射出し、一体化接着して金属光沢成形品を得た。
 このようにして得られた金属光沢成形品は、繊細なヘアラインを保持しつつも、表面がフラットであるため傷つきにくいものであった。
 以下のようにして、携帯電話用筐体を作製した。
 厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを転写材の基体シートとし、その表面を金ブラシを用いて中心線平均粗さRa=0.8のヘアライン模様を呈するように加工した。次いで、その上に、塩化ビニル系インキをグラビア印刷法にて厚さ1.0〜1.5μm塗布して微細凹凸層を形成した。次いで、アルミニウム蒸着膜を粉砕してポリアミド・硝化綿系インキに分散させたインキをリップコート法にて厚さ5.0μmに塗布してGs(60°)=103の金属光沢層を形成した。次いで、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂からなるインキをグラビア印刷法にて厚さ2.0〜3.0μに塗布して接着層を形成し、転写材を得た。
 このようにして得た転写材を、厚さ200μmのポリカーボネートフィルムからなる基材シートに転写をし、金属光沢シートを得た。また、金属光沢シートの微細凹凸層の中心線平均粗さRaは0.62であった。
 このようにして得た金属光沢シートを射出成形金型に供給装置により供給し、表面が185℃になるまで加熱しつつ真空吸引し、所望の形状とした。その後、ポリカーボネート樹脂を樹脂温275℃の溶融樹脂と一体化接着し、不要な部分をルーターで取り除き金属光沢成形品を得た。
 このようにして得られた金属光沢成形品は、繊細なヘアラインを保持しつつも、表面がフラットであるため傷つきにくいものであった。
 本発明は、コンソールパネル、センタークラスター、スイッチベースなどの自動車内装部品、サイドマットガード、バンパー、ホイルキャップ、モールなどの自動車外装部品、携帯電話の筐体部品、携帯電話のレンズ部品などおいて好適に用いることができ、産業上有用なものである。
本発明の金属光沢シートの一実施例を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの一実施例を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの製造方法に用いる転写材の一実施例を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの一実施例を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの製造方法に用いる転写材の一実施例を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの一実施例を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの一実施例を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの製造方法に用いる転写材の一実施例を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの一実施例を示す断面図である。 本発明の金属光沢成形品の製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の金属光沢成形品の製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の金属光沢成形品の製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の金属光沢成形品の製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の金属光沢成形品の製造方法の一工程を示す断面図である。 本発明の金属光沢成形品の製造方法によって得た金属光沢成形品の一実施例を示す断面図である。 本発明の金属光沢シートの製造方法の一工程を示す断面図である。 中心線平均粗さを求める式を示すグラフである。
符号の説明
 10 金属光沢シート
 11 基材シート
 12 金属光沢層
 13 微細凹凸層
 14 保護シート
 20 転写材
 21 基体シート
 22 接着層
 30 金型
 31 クランプ
 32 加熱装置
 33 吸引孔
 40 金属光沢成形品
 41 成形樹脂

Claims (10)

  1. 三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シートの上に、金属光沢層と、微細凹凸層と、透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シートとが少なくとも順次積層され、金属光沢層と微細凹凸層との界面が微細凹凸形状をなし、微細凹凸層の中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8であることを特徴とする金属光沢シート。
  2. 三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シートの上に、金属光沢層と微細凹凸層とが少なくとも順次積層され、金属光沢層と微細凹凸層との界面が微細凹凸形状をなし、微細凹凸層の中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8であることを特徴とする金属光沢シート。
  3. 金属光沢層が、アルミニウム蒸着膜の粉末を樹脂バインダーに分散させたミラーインキからなり、日本工業規格(JIS)K7105Gs(60°)で示される基準黒色板の数値を100%とした時、金属光沢層の60°反射グロス値Gs(60°)が80%以上の値を示すものである請求項1〜2のいずれかに記載の金属光沢シート。
  4. 金属光沢層と、中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8の微細凹凸層とが少なくとも順次積層された三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シートの微細凹凸層上に、透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シートを積層することにより、金属光沢層と微細凹凸層との界面に微細凹凸形状を有する金属光沢シートを得ることを特徴とする金属光沢シートの製造方法。
  5. 金属光沢層と、中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8の微細凹凸層とが少なくとも転写層の構成層として基体シート上に形成された転写材を、金属光沢層側が接するように三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シート上に転写し、基体シートを剥離した後、透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シートを微細凹凸層側に積層することにより、金属光沢層と微細凹凸層との界面に微細凹凸形状を有する金属光沢シートを得ることを特徴とする金属光沢シートの製造方法。
  6. 表面が平滑な金属光沢層と、表面が平滑な微細凹凸層とが少なくとも順次積層された三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シートの微細凹凸層上に、透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8の保護シートを積層することにより、金属光沢層と微細凹凸層との界面に微細凹凸形状を有する金属光沢シートを得ることを特徴とする金属光沢シートの製造方法。
  7. 中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8の微細凹凸層と、金属光沢層とが少なくとも順次積層された透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シートの金属光沢層側の面を、三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シート上に積層することにより、金属光沢層と微細凹凸層との界面に微細凹凸形状を有する金属光沢シートを得ることを特徴とする金属光沢シートの製造方法。
  8. 中心線平均粗さRaが0.2≦Ra≦0.8の微細凹凸層と、金属光沢層とが少なくとも転写層の構成層として基体シート上に形成された転写材を、微細凹凸層側が接するように透明または半透明の三次元成形可能な熱可塑性シートからなる保護シート上に転写し、基体シートを剥離した後、三次元成形可能な熱可塑性シートからなる基材シートを金属光沢層側に積層することにより、金属光沢層と微細凹凸層との界面に微細凹凸形状を有する金属光沢シートを得ることを特徴とする金属光沢シートの製造方法。
  9. 請求項1〜3のいずれかに記載の金属光沢シートを射出成形金型内で所望形状に成形し、金属光沢シートの基材シート面に溶融樹脂を射出して一体化接着させ、その後不要な部分を取り除くことを特徴とする金属光沢成形品の製造方法。
  10. 請求項1〜3のいずれかに記載の金属光沢シートを射出成形金型外で所望形状に成形し、不要な部分を除去した後射出成形金型に入れ、金属光沢シートの基材シート面に溶融樹脂を射出して溶融樹脂と一体化接着させることを特徴とする金属光沢成形品の製造方法。
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