JP2019182465A - 包装体及び包装食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温・高圧の加熱処理に対する耐久性が高く、かつ、高輝度の金属色表示が可能な包装体及び包装食品を提供する。【解決手段】内部に食品の収容が可能な包装体101A,101Bは、包装体外側から包装体内側へ順に、基材層11と印刷層12を有する積層フィルムを、前面シート1Aとして備えている。印刷層12は、透明黄色インキ層L1と透明無色インキ層L7と銀色インキ層L2を有している。銀色インキ層L2は、アルミニウム顔料を15〜45重量%含有している。【選択図】図3

Description

本発明は包装体及び包装食品に関するものであり、例えば、ヒートシールされた積層フィルムからなる食品用包装体と、その包装体に食品を密封包装してなる包装食品に関するものである。
レトルト食品やチルド食品は、包装袋(例えば、四方シール袋・三方シール袋・ピロー袋・スタンディングタイプの袋)等の包装体の中に食品が密封された形態で、包装食品として販売される。消費者は、この包装食品を鍋で湯煎したり電子レンジで加熱したりした後に開封し、内部の加熱された食品を取り出して食することになる。
食品用の包装袋は積層フィルムで構成されるのが一般的であり、その最外層を構成する基材層の内側には、包装袋内に収容されている食品に関する情報を文字,画像等の絵柄で表示する印刷層が設けられる(例えば、特許文献1参照。)。金属粉を含む金属インキを印刷層に用いると、高輝度の金属色表示により絵柄に光沢感を出すことが可能となるため、金属インキの使用がデザイン的に望まれている。その金属インキは、高輝度インキ,メタリックインキと称するものであり、その具体例として、金色インキ,銀色インキ等が挙げられる。
金属インキは、合成樹脂バインダー,アルミニウム顔料等からなっている。例えば金色インキの場合、アルミニウム顔料以外の顔料として着色用の黄色顔料が用いられる。黄色顔料以外の着色顔料も追加すれば、赤みがかった金色や青みがかった金色等、表示される金属色を調整することができる。なお、金属インキ塗布時に含まれている溶剤やアルミニウム顔料を構成するアルミニウムペーストに含まれている石油系溶剤は、乾燥固化による塗膜形成後には揮発して存在しなくなる。
特開2015−120550号公報
特許文献1で提案されているような食品用の包装袋には、包装食品の賞味期限を延ばすための高温・高圧の加熱処理に対する耐久性が求められる。例えばレトルト食品では、包装袋に対して未シールの開口部から食品を入れた後、その開口部を最終シールすることにより食品が密封包装される。その後、レトルト加熱等の処理が施されるが、その処理は包装袋に対して過酷なもの(高温の熱湯を吹き付けるスプレーレトルト処理等)であるため、包装袋を構成している積層フィルムの端面から、基材層と印刷層との間で剥がれが発生するおそれがある。この剥がれは、金属インキを用いた印刷層と基材層との間で発生し易く、また、用いる熱湯の温度が高くなるほど発生し易い。しかも、包装袋内に収容されている食品が多種多様になっていることから、より過酷な条件での加熱処理等が行われる可能性が高まっている。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、高温・高圧の加熱処理に対する耐久性が高く、かつ、高輝度の金属色表示が可能な包装体及び包装食品を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明の包装体は、内部に食品の収容が可能な食品用包装体であって、
包装体外側から包装体内側へ順に、基材層と印刷層とを有する積層フィルムを備え、
前記印刷層が、前記基材層の包装体内側面に形成された有色又は無色の透明インキ層と、前記透明インキ層の包装体内側面に形成され、かつ、アルミニウム顔料を15〜45重量%含有する銀色インキ層と、を有することを特徴とする。
第2の発明の包装体は、内部に食品の収容が可能な食品用包装体であって、
包装体外側から包装体内側へ順に、基材層と印刷層とを有する積層フィルムを備え、
前記印刷層が、前記基材層の包装体内側面に形成された有色又は無色の透明インキ層と、前記透明インキ層の包装体内側面に形成され、かつ、アルミニウム顔料を25〜45重量%含有する銀色インキ層と、を有することを特徴とする。
第3の発明の包装体は、内部に食品の収容が可能な食品用包装体であって、
包装体外側から包装体内側へ順に、基材層と印刷層とを有する積層フィルムを備え、
前記印刷層が、前記基材層の包装体内側面に形成された有色又は無色の透明インキ層と、前記透明インキ層の包装体内側面に形成され、かつ、アルミニウム顔料を40〜45重量%含有する銀色インキ層と、を有することを特徴とする。
第4の発明の包装体は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記透明インキ層が、透明黄色インキ層又は透明無色インキ層であることを特徴とする。
第5の発明の包装体は、上記第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記銀色インキ層が、合成樹脂バインダーを含有し、かつ、前記アルミニウム顔料をアルミニウムペーストの不揮発成分として含有することを特徴とする。
第6の発明の包装体は、上記第1〜第5のいずれか1つの発明において、前記透明インキ層と前記銀色インキ層が、前記積層フィルムの端部の少なくとも一部を含む範囲に形成されていることを特徴とする。
第7の発明の包装体は、上記第1〜第6のいずれか1つの発明において、前記印刷層が、前記銀色インキ層の包装体内側面に形成された白色インキ層を有することを特徴とする。
第8の発明の包装体は、上記第1〜第7のいずれか1つの発明において、前記食品を収容する収容空間が、前記積層フィルムのヒートシールにより包装体内側に形成されており、前記食品の加熱により前記収容空間内に発生した蒸気を部分的なシールの剥離により包装体外へ逃がして、前記収容空間の内部圧力を下げる減圧機構を備えたことを特徴とする。
第9の発明の包装食品は、上記第1〜第8のいずれか1つの発明に係る包装体の内部に前記食品が収容された状態で密封包装されていることを特徴とする。
本発明によれば、印刷層が銀色インキ層の基材層側に透明インキ層を有する特徴的な2層構造を有しているため、基材層からの印刷層の剥がれを抑制することができ、また、高濃度のアルミニウム顔料により高い輝度の光沢を得ることができる。したがって、高温・高圧の加熱処理に対する耐久性が高く、かつ、高輝度の金属色表示が可能な包装体及び包装食品を実現することが可能である。そして、レトルト食品及びそれに用いる包装体への適用により、長い賞味期限と高いデザイン性の要望に応えることが可能である。
本発明の一実施の形態に係る包装袋及び包装食品の概略構成を示す外観図。 前面シートの端部まで金色印刷部を有する包装袋の実施の形態を示す外観図。 図2の包装袋を構成する前面シートの層構造を示す断面図。
以下、本発明の実施の形態に係る包装体,包装食品等を、図面を参照しつつ説明する。なお、各実施の形態や具体例等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
図1に、実施の形態に係る包装体としての包装袋101と、その包装袋101で構成された包装食品201とについて、それらの外観構造を模式的に示す。図1において、(A)は包装袋101を折り畳んだ状態で示す平面図であり、(B)は包装袋101内に食品Fが密封されてなる包装食品201を示す正面図である。包装袋101は、内部に食品Fの収容が可能な食品用包装体であって、前面シート1Aと背面シート1Bと底面シート1Cとの3枚で構成されており、いずれも積層フィルムからなっている。そして、食品Fを内容物として収容する収容空間2が包装袋内側に形成されるように、積層フィルムのヒートシール(熱接着)によりスタンディングパウチとして製袋されている。このヒートシールは、実製品を製造する連続製袋機での製袋時に、製品としての性状及び機能を損なわない範囲のシール温度条件で行われる。なお、積層フィルムの具体的な構成(図3)については後で説明する。
前面シート1Aと背面シート1Bは、重ねられた状態で左右の周縁がヒートシールされており、前面シート1Aと背面シート1Bの下端には、二つ折りされた底面シート1Cがそれぞれ周縁でヒートシールされている。ただし、前面シート1Aと背面シート1Bの上端は、未シール状態となっている。つまり、包装袋101では、前面シート1Aと背面シート1Bとのヒートシールにより形成された胴シール部4と、前面シート1A及び背面シート1Bと底面シート1Cとの各ヒートシールにより形成された底シール部5と、で収容空間2が形成されており、その収容空間2の上方に開口部6hが形成されている。また、胴シール部4の上部には、左右の周縁に開封時の起点となる直線形状の切り込み4cが形成されている。この切り込み4cの形状は直線形状に限らず、V字形状,U字形状等でもよい。
包装袋101の上部片側には、前面シート1Aと背面シート1Bとの対向する両面でのヒートシールにより、胴シール部4に連結したコの字形状を成すように突出シール部3が形成されている。その突出シール部3で収容空間2から隔離されるようにして、前面シート1Aと背面シート1Bとの間に未シール部4aが形成されている。突出シール部3と胴シール部4でのヒートシールは同時に行われ、また、突出シール部3の幅は胴シール部4の幅よりも狭くなっている。なお、突出シール部3の形状はコの字形状に限らず台形形状,V字形状等でもよい。
包装袋101と包装食品201は、電子レンジ加熱に対応可能な構成になっている。例えば突出シール部3は、電子レンジ加熱時に収容空間2内で発生した蒸気Vにより剥離可能に形成されている。つまり、電子レンジ加熱時に収容空間2内の蒸気Vを包装袋外側に逃がして収容空間2内を減圧するために(図1(B)中の矢印mv)、突出シール部3は包装袋内側に突出した形状により剥離可能となっている。未シール部4aは、胴シール部4から包装袋外側に向けて開口する蒸気口3Eを構成している。その蒸気口3Eは、包装袋101が電子レンジで加熱されて蒸気Vで膨らんだ際に、突出シール部3が内側から徐々に後退(剥離)を進行させて、包装袋101の内部と外部とが繋がった状態で蒸気Vの排出路となる役割を果たす部分である。なお、蒸気口3Eを構成するうえで未シール部4aは必ずしも必要でないため、前面シート1A及び背面シート1Bから未シール部4aを切り取って蒸気口3Eを構成してもよい。
包装袋101は、上記のように電子レンジ加熱時に収容空間2内の蒸気Vを逃がすための減圧機構を備えた内圧開封式パウチである。この包装袋101に採用可能な他の減圧機構の例としては、内容物(食品F)を収容しない通気室と、その通気室を取り囲んで収容空間2から隔離させるポイントシール部と、そのポイントシール部の内側で前面シート1A及び背面シート1Bに形成された穴部又は切れ込み部と、を備えたもの等が挙げられる。
包装袋101では、突出シール部3が設けられていない側の胴シール部4において、未シール部4aと同じ高さ位置に未シール部4bが形成されている。これにより、包装袋101の製造工程において、左右方向に隣接する包装袋101間で上下方向に延びる側端の胴シール部4に沿って切断する際に、加工精度により切断位置がずれた場合でも蒸気口3Eを確実に形成することができる。したがって、未シール部4bは製造方法に応じて適宜省略可能である。
包装袋101を用いて包装食品201を製造する場合、開口部6hから収容空間2内に食品Fを充填する。そして、図1(B)に示すように、前面シート1Aと背面シート1Bとを上端でヒートシールして天シール部6を形成し、必要に応じてレトルト加熱等の処理を行うと、食品Fが収容空間2内に収容された状態で密封包装された包装食品201が得られる。なお、包装袋101の用途はレトルト用に限らない。具体的な殺菌処理,流通形態等に応じて、レトルト用よりも低温(100℃以下)のボイル殺菌用,内容物の高温化だけで包装袋内面を殺菌するホットパック用,熱処理無しで流通させる冷凍用等が用途に含まれる。
食品Fを喫食する場合、包装食品201をスタンド状態で電子レンジにセットして加熱する。そして、電子レンジでの加熱が終了すると、包装袋101の上部を切り込み4cから破断することにより包装食品201の開封を行い、収容空間2内の食品Fを食器に移すことになる。なお、フィルムの幅方向に対して直交する方向(フィルムの流れ方向)は、シート1A,1Bの直線状の易引き裂き方向(切り込み4cからの破断方向)と一致するように設定されている。
上記のように包装食品201を電子レンジで加熱して、食品Fから蒸気Vが発生すると、収容空間2の内圧が上昇する。突出シール部3は、収容空間2側に突出しているため、蒸気Vによる応力が突出シール部3に集中する。その結果、胴シール部4が剥離することなく、突出シール部3が剥離することになる。このとき、突出シール部3の幅が胴シール部4の幅よりも狭くなっていることが、突出シール部3の剥離に対して有利に作用する。
蒸気Vによる応力が突出シール部3に集中して突出シール部3の剥離が始まると、収容空間2と未シール部4aとが通じて収容空間2から蒸気口3Eへ高圧の蒸気Vが流入し、蒸気口3Eから包装袋101の外部へと排気される。このように、突出シール部3が、外部に通じる蒸気口3Eを形成するように設けられているため、レンジ加熱による内圧上昇により収容空間2を包装袋外側に通じさせて蒸気Vを排気する減圧機構を容易に実現することができる。なお、この減圧機構は収容空間2の上部に配されているため、蒸気口3Eから蒸気Vが排気されるとき、蒸気口3Eからの食品Fの漏洩は防止される。
図2に、包装袋101の印刷状態を具体化した包装袋101A,101Bを示し、図3に、包装袋101A,101Bを構成する前面シート1Aの層構造を積層断面で示す。図2(A)は、前面シート1Aのほぼ全面に金色印刷部Pgを有する包装袋101Aの外観を示しており、図2(B)は、前面シート1Aの一部に金色印刷部Pgを有する包装袋101Bの外観を示している。また、図3(A)は図2(A)のA−A’線断面図であり、図3(B)は図2(B)のB−B’線断面である。なお、背面シート1Bも前面シート1Aと同様の積層構造を有しているので、前面シート1Aとは異なった絵柄での印刷が可能である。
包装袋101A,101Bの前面シート1Aは、図3に示すように、包装袋外側から包装袋内側へ順に、基材層11と、印刷層12と、接着層13と、中間層14と、接着層13と、熱接着性樹脂層(シーラント層)15と、からなる積層構造を有している。なお、図3においては各層の理解を容易にするため、基材層11の一例としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを示し、接着層13の一例としてドライラミネート用接着剤(DL)を示し、中間層14の一例として二軸延伸ナイロン(ONY)フィルムを示し、熱接着性樹脂層15の一例として無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを示しているが(PET/印刷/DL/ONY/DL/CPP)、各層の構成材料はこれらに限らない。
基材層11の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム,ポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルム等のポリエステル系フィルムが挙げられる。基材層11の厚さは、1〜20μmが好ましく、12〜16μmが更に好ましい。基材層11の厚さが1μm以上であれば、より優れた寸法安定性,耐熱性等が得られ、20μm以下であれば、より優れた耐屈曲性が得られる。また、基材層11を特殊フィルム(共押出しフィルム等)で構成しなくても、ポリエステル系フィルムのみからなる単層構造にすることにより、低コスト化が可能となる。また、食品Fの酸化等による変質を防止しながら食品Fを保存することができるように(賞味期限延長効果等)、シリカ蒸着層が水蒸気,酸素等の透過を防止するバリア層として機能する二軸延伸の透明蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(透明VMPET)を、例えば厚さ約12μmで形成することにより基材層11としてもよい(例えば、後述する実施例の積層構造:透明VMPET(コート)/印刷/DL/ONY/DL/CPP)。
中間層14の具体例としては、二軸延伸ナイロンフィルム等のポリアミド系フィルム,透明蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムが挙げられる。例えば、ポリアミド系フィルムを積層フィルム1A〜1Cに含むことにより、輸送時等に他の包装袋の角等から受ける突き刺し、包装袋に伝わる衝撃、及びその衝撃に伴う屈曲に対して優れた耐性を得ることが可能である。また、厚さ約15μmの二軸延伸ナイロンフィルム上にシリカ等を蒸着して中間層14とし、水蒸気,酸素等の透過を防止するようにしてもよい。
基材層11又は中間層14に無機物を蒸着させる方法としては、減圧下において蒸発させた無機物を蒸着させる真空蒸着法(PVD法)、減圧下において無機物を含む蒸着用ガスにプラズマを照射して当該無機物を基材層11等に蒸着させるプラズマ化学気相成長法(CVD法)等が挙げられる。蒸着させる無機物としては、例えば、酸化ケイ素(シリカ),酸化アルミニウム(アルミナ),酸化マグネシウム等の金属酸化物を用いることができる。例えば、透明蒸着PETフィルムの透明蒸着材料としては、シリカ(化学蒸着:CVD),アルミナ(物理蒸着:PVD),PVA(ポリビニルアルコール)系バリア樹脂コート剤等を用いることができる。
熱接着性樹脂層(シーラント層)15の具体例としては、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムが挙げられる。CPPフィルムは耐熱性に優れているため、電子レンジでの加熱により高温になる食品が包装袋101に収容される場合でも対応することができる。また、熱接着性樹脂層15の厚さは40〜200μmが好ましく、50〜80μmが更に好ましい。これらの範囲に厚さが設定された熱接着性樹脂層15は、包装食品201の流通過程において生じ得る落下に対する耐衝撃強度に優れており、内容物の充填し易さや内容物の取り出し易さといった取扱性にも優れている。熱接着性樹脂層15は、2つの積層フィルム同士を重ね合わせて、対向する周縁をヒートシールすることにより貼り合わせて密封するために設けられている。したがって、製袋したときに最も包装袋内側に位置することになる。
接着層13は、例えば、ドライラミネート法で一般的に用いられている接着剤で形成される。接着剤13の具体例としては、ポリ酢酸ビニル系接着剤,ポリアクリル酸エステル系接着剤,シアノアクリレート系接着剤,エチレン共重合体系接着剤,セルロース系接着剤,ポリエステル系接着剤,ポリアミド系接着剤,アミノ樹脂系接着剤,エポキシ系接着剤,ポリウレタン系接着剤等が挙げられる。接着層13の厚さは0.5〜5μmが好ましく、0.5〜2.5μmが更に好ましい。接着層の厚さが0.5μm以上であれば膜厚のコントロールがしやすくなり、5μm以下であれば充分な接着強度を付与しつつ、生産コストを抑えることが容易になる。
包装袋101Aの前面シート1Aに含まれている印刷層12は、図3(A)に示すように、透明黄色インキ層L1と、銀色インキ層L2と、白色インキ層L3と、カラーインキ層L4と、黒色インキ層L5,L6と、透明無色インキ層L7と、からなっている。包装袋101Bの前面シート1Aに含まれている印刷層12は、図3(B)に示すように、透明黄色インキ層L1と、銀色インキ層L2と、白色インキ層L3と、カラーインキ層L4と、黒色インキ層L5,L6と、透明無色インキ層L7,L8と、からなっている。
透明黄色インキ層L1の形成には透明黄色インキが用いられ、銀色インキ層L2の形成にはアルミニウムペーストを使用したアルミニウム含有インキが用いられる。アルミニウム含有インキは、アルミニウム顔料(例えば、アルミニウム粉),合成樹脂バインダー(例えば、ウレタン系バインダー)等からなる金属インキであり、有色顔料(着色顔料)を含んでいない。つまり、銀色インキ層L2は、合成樹脂バインダーを含有し、かつ、アルミニウム顔料をアルミニウムペーストの不揮発成分として含有するものである。なお、銀色インキ層L2以外のインキ層は、アルミニウム顔料を含んでいない。例えば、透明インキ層L1,L7がアルミニウム顔料を含まず、銀色インキ層が有色顔料を含まない構成とすることで、各インキ層L1,L2,L7の高性能化と薄型化のバランスをとることが可能となる。
白色インキ層L3の形成には白インキ(白色顔料:酸化チタン)が用いられ、カラーインキ層L4の形成にはシアン(藍色)C,マゼンタ(紅紫色)M,イエロー(黄色)Y,ブラック(黒色)Kの4成分のインキが用いられ、黒色インキ層L5,L6の形成にはブラック(黒色)Kのインキが用いられる。透明無色インキ層L7,L8の形成にインキ(有色顔料)は用いられておらず、透明無色インキ層L7,L8は無色透明の樹脂のみで形成される。
印刷層12は、上記インキで基材層11の裏面に所望の絵柄(文字,図形,記号,模様等)を印刷することにより、所望の厚さ(例えば1〜5μm)に形成される。上記インキを調製する際には、必要に応じて1種又は2種以上の添加剤(可塑剤,安定剤,酸化防止剤,光安定剤,紫外線吸収剤,硬化剤,架橋剤,滑剤,帯電防止剤,充填剤等)が任意に添加され、更に追加の着色剤(染料,顔料等)が適宜添加された後、溶媒,希釈剤等を用いた充分な混練が行われる。また、採用される印刷方式の具体例としては、グラビア印刷,オフセット印刷,凸版印刷,スクリーン印刷,転写印刷,フレキソ印刷等が挙げられる。
包装袋101A,101Bを構成している前面シート1Aは、図2に示すように、全面に印刷が施されている。その印刷表示は、前述したインキ層L1〜L8のうちの少なくとも2層の組み合わせにより、複数の部分で構成されている。図2(A)に示す包装袋101Aでは、金色印刷部Pgと、銀色印刷部Psと、カラー印刷部Pcと、黒色印刷部Pk1,Pk2と、で印刷表示が構成されている。図2(B)に示す包装袋101Bでは、金色印刷部Pgと、銀色印刷部Psと、カラー印刷部Pcと、黒色印刷部Pk1,Pk2と、白色印刷部Pwと、で印刷表示が構成されている。
包装袋101A,101Bの前面シート1Aにおいて、最も包装袋内側に位置するインキ層は白色インキ層L3である。白色インキ層L3はデザイン性,遮光性等のためにシート全面に設けられており、白色インキ層L3と基材層11との間に位置する1〜3層のインキ層により、各印刷部が構成される。
金色印刷部Pgと銀色印刷部Psは、光沢のある高輝度の金属色表示を行う光沢印刷部である。金色印刷部Pgは、基材層11側から順に、透明黄色インキ層L1と銀色インキ層L2とで構成されており、銀色印刷部Psは、基材層11側から順に、透明無色インキ層L7と銀色インキ層L2とで構成されている。想定している銀色インキ層L2の厚さは透明黄色インキ層L1の厚さの1〜1.5倍程度であり、例えば、厚さ1μmの透明黄色インキ層L1と、厚さ1.5μmの銀色インキ層L2と、の組み合わせにより金色印刷部Pgが構成される。包装袋101Bの白色印刷部Pwは(図2(B),図3(B))、透明無色インキ層L8のみで構成されており、その白色は白色インキ層L3によるものである。
黒色印刷部Pk1,Pk2は、黒色表示のみを行う印刷部であるが、その裏面側に位置するインキ層の違いで表示印象を微妙に異なったものとしている。黒色印刷部Pk1は、黒色インキ層L5のみで構成されており、黒色印刷部Pk2は、基材層11側から順に、黒色インキ層L6と透明黄色インキ層L1と銀色インキ層L2とで構成されている。なお、黒色インキ層L6を銀色印刷部Psに配置することにより、基材層11側から順に、黒色インキ層L6と透明無色インキ層L7と銀色インキ層L2とで黒色印刷部を構成してもよい。
カラー印刷部Pcは、図2に示すように包装袋101A,101Bの前面シート1Aにおいて2箇所に設けられている。そのカラー印刷部Pcは、いずれも図3に示すようにカラーインキ層L4のみで構成されている。カラー印刷部Pcは、黒色印刷部Pk2と同様、基材層11側から順に、カラーインキ層L4と透明黄色インキ層L1と銀色インキ層L2とで構成してもよく、カラーインキ層L4と透明無色インキ層L7と銀色インキ層L2とで構成してもよい。
金色印刷部Pgと銀色印刷部Psでは、基材層11の包装体内側面に形成された有色又は無色の透明インキ層L1,L7と、透明インキ層L1,L7の包装体内側面に形成され、かつ、アルミニウム顔料を含有する銀色インキ層L2と、の2層構造で、光沢のある高輝度の金属色表示を可能としている。つまり、金色印刷部Pgでは透明黄色インキ層L1と銀色インキ層L2との組み合わせにより金色表示を可能としており、銀色印刷部Psでは透明無色インキ層L7と銀色インキ層L2との組み合わせにより銀色表示を可能としている。透明黄色インキ層L1には、着色顔料として黄色顔料が用いられているが、黄色顔料以外の着色顔料も微量追加すれば、赤みがかった金色や青みがかった金色等、金色印刷部Pgで表示される金属色を調整することができる。銀色印刷部Psで表示される金属色の調整も同様であり、透明無色インキ層L7に微量の着色顔料を追加すれば、赤みがかった銀色や青みがかった銀色等、表示される金属色を調整することができる。
上記のように、透明インキ層L1,L7による有色表示又は無色表示と、銀色インキ層L2による銀色表示と、の2色仕様(2層構造)を採用すると、アルミニウム顔料,着色顔料,合成樹脂バインダー等からなる1色仕様(1層構造)を採用した場合と比較して、金属色表示を安定した高い輝度で行うことが可能となり、しかも、以下に説明するように、高温・高圧の加熱処理に対する耐久性の向上も可能となる。
銀色インキ層L2におけるアルミニウム顔料の含有率が高くなるほど、金属色表示の輝度は高くなるが、合成樹脂バインダー(例えば、ウレタン系バインダー)の含有率は低くなる。印刷層に前記1色仕様(1層構造)を採用した場合、合成樹脂バインダーの含有率が低いと、アルミニウム顔料の粒径が黄色顔料の粒径に比べて大きいこともあって、アルミニウム顔料と合成樹脂バインダーとの混合バランスを良好に保つことが困難になる。つまり、アルミニウム顔料の含有量を高くしようとしても、アルミニウム顔料を合成樹脂バインダーで十分に被うことができなくなって、金属インキの加工適正が低くなる(例えば、ムラ等が発生する。)。その結果、基材層11に対するラミネート強度が低下することになり、例えば、過酷な加熱処理(高温の熱湯を吹き付けるスプレーレトルト処理等)によって、積層フィルム端部から基材層と印刷層との間で剥がれ(デラミネーション)が発生する可能性が高くなる。
一方、透明黄色インキ層L1に含まれている黄色顔料は、銀色インキ層L2に含まれているアルミニウム顔料に比べて粒径が小さいため、基材層11に対するラミネート強度の低下を招きにくい。また、印刷層12を構成している透明インキ層L1,L7と銀色インキ層L2とは、共にインキ層としての親和性(材質が近いために密着しやすい性質)を有していることから、高い強度で一体化された状態にある。したがって、印刷層に前記2色仕様(2層構造)を採用することにより、優れた加工適正が得られ、高温・高圧の加熱処理に対する耐久性(スプレーレトルト適正)を高めることが可能となる。例えば、前記過酷な加熱処理が施されたとしても、基材層11と印刷層12との間での接着不良よる剥がれの発生を抑制することができる。
また、前記1色仕様(1層構造)では、印刷層内部において基材層から離れるほど入射光に対する黄色顔料やアルミニウム顔料の各作用が減少するため、印刷層を厚くしても高輝度化は困難である。それに対し、前記2色仕様(2層構造)では、銀色インキ層L2での反射光のほとんどが透明黄色インキ層L1の略全体を透過するため、透明黄色インキ層L1と銀色インキ層L2をそれぞれ薄くすることができるうえに、前記1色仕様(1層構造)よりも高輝度で鮮やかな金色表示が可能となる。
上述したように、包装袋101,101A,101Bによれば、印刷層12が銀色インキ層L2の基材層11側に透明黄色インキ層L1又は透明無色インキ層L7を有する特徴的な2層構造を有しているため、基材層11からの印刷層12の剥がれを抑制することができ、また、高濃度のアルミニウム顔料により高い輝度の光沢を得ることができる。したがって、高温・高圧の加熱処理に対する耐久性が高く、かつ、高輝度の金属色表示が可能な包装袋101,101A,101B及び包装食品201を実現することが可能である。そして、レトルト食品及びそれに用いる包装体への適用により、長い賞味期限と高いデザイン性の要望に応えることが可能である。
銀色インキ層L2は、アルミニウム顔料を15〜45重量%含有することが好ましく、アルミニウム顔料を25〜45重量%含有することが更に好ましく、アルミニウム顔料を40〜45重量%含有することが更に好ましい。アルミニウム顔料の含有量が15重量%以上になるようにすると、適正な外観(輝度)を得ることが可能となる。また、アルミニウム顔料の含有量が45重量%以下になるようにすると、アルミニウム顔料を合成樹脂バインダーで十分に被うことが可能になるため、加工適正の良好なアルミニウム含有インキで高い耐久性の銀色インキ層L2を得ることが可能となる。したがって、アルミニウム顔料を15〜45重量%含有するようにすれば、優れた加工適正での印刷が可能になるとともに、高輝度の金属色表示により絵柄に光沢感を出すことが可能となる。さらに、アルミニウム顔料の含有量が40重量%以上になるようにすると、銀色インキ層L2でアルミニウム板に近い高輝度を得ることが可能になる。
包装袋101Aでは、透明黄色インキ層L1と銀色インキ層L2が、前面シート1Aの端部のほぼ全体を含む範囲(つまり、シートの全周縁を含むほぼ全面)に形成されており、包装袋101Bでは、透明黄色インキ層L1と銀色インキ層L2が、前面シート1Aの端部の一部のみを含む範囲に形成されている。高いデザイン性を得るために、上記のようにシート端部(積層フィルムの端部)にまで金色印刷部Pgが設けられていても、包装袋101A,101Bが高温・高圧の加熱処理に対して高い耐久性を有しているため、基材層11と印刷層12との間の剥がれ(デラミネーション)がシート端部から発生するのを防止することができる。
印刷層12が、基材層11と透明インキ層L1,L7に対して隣接するカラーインキ層を有し、そのカラーインキ層が、シアンC,マゼンタM,イエローY,ブラックKのうちの少なくとも1色の有色顔料を含むことが好ましい。カラーインキ層としては、カラーインキ層L4や黒色インキ層L5,L6が挙げられるが、包装袋101A,101Bでは黒色インキ層L6が上記カラーインキ層に相当するものである。基材層11側から順に、黒色インキ層L6と透明黄色インキ層L1と銀色インキ層L2とで構成された黒色印刷部Pk2では、黒色インキ層L6が裏面側から金色の光の照射を受けることになる。その結果、黒色インキ層L6は周囲の金色印刷部Pgに囲まれるようにして金色表示上に浮かぶような黒色表示が可能となる。例えば、白色インキ層L3上の黒色インキ層L5で太く大きい文字からなる黒色印刷部Pk1を構成し、透明黄色インキ層L1上の黒色インキ層L6で細く小さい文字からなる黒色印刷部Pk2を構成することにより、それぞれに特長のある表示印象を与えることが可能となる。なお、カラーインキ層L4についても上記と同様である。
包装袋101,101A,101Bはスタンディングパウチであるが、前述した減圧機構や積層フィルム(前面シート1A)等の構成はこのタイプに限定されず、他のタイプの包装体にも適用可能である。例えば、平パウチタイプの包装袋(例えば、三方シールタイプの包装袋)等においても、前述した減圧機構や積層フィルム等を用いることにより同様の効果を得ることができる。また、包装体としては、前述した包装袋(例えば、四方シール袋,三方シール袋,ピロー袋,スタンディングパウチ)のほかに、前述した積層フィルム(前面シート1A)等からなる蓋で成形容器(例えば、トレー)を密封するタイプのパッケージ等が挙げられる。
以上の説明から分かるように、上述した実施の形態や後述する実施例には以下の特徴的な構成(#1)〜(#14)等が含まれている。
(#1):内部に食品の収容が可能な食品用包装体であって、
包装体外側から包装体内側へ順に、基材層と印刷層とを有する積層フィルムを備え、
前記印刷層が、前記基材層の包装体内側面に形成された有色又は無色の透明インキ層と、前記透明インキ層の包装体内側面に形成され、かつ、アルミニウム顔料を含有する銀色インキ層と、を有することを特徴とする包装体。
(#2):前記銀色インキ層がアルミニウム顔料を15〜45重量%含有することを特徴とする(#1)記載の包装体。
(#3):前記銀色インキ層がアルミニウム顔料を25〜45重量%含有することを特徴とする(#1)記載の包装体。
(#4):前記銀色インキ層がアルミニウム顔料を40〜45重量%含有することを特徴とする(#1)記載の包装体。
(#5):前記透明インキ層が、透明黄色インキ層又は透明無色インキ層であることを特徴とする(#1)〜(#4)のいずれか1項に記載の包装体。
(#6):前記印刷層が、前記基材層と前記透明インキ層に対して隣接するカラーインキ層を有し、前記カラーインキ層が、シアン,マゼンタ,イエロー,ブラックのうちの少なくとも1色の有色顔料を含むことを特徴とする(#5)記載の包装体。
(#7):前記透明インキ層がアルミニウム顔料を含まず、前記銀色インキ層が有色顔料(着色顔料)を含まないことを特徴とする(#1)〜(#6)のいずれか1項に記載の包装体。
(#8):前記銀色インキ層が、合成樹脂バインダーを含有し、かつ、前記アルミニウム顔料をアルミニウムペーストの不揮発成分として含有することを特徴とする(#1)〜(#7)のいずれか1項に記載の包装体。
(#9):前記透明インキ層と前記銀色インキ層が、前記積層フィルムの端部の少なくとも一部を含む範囲に形成されていることを特徴とする(#1)〜(#8)のいずれか1項に記載の包装体。
(#10):前記印刷層が、前記銀色インキ層の包装体内側面に形成された白色インキ層を有することを特徴とする(#1)〜(#9)のいずれか1項に記載の包装体。
(#11):前記基材層がポリエステル系フィルムからなり、前記積層フィルムが、最も包装袋内側に、無延伸ポリプロピレンフィルムからなるシーラント層を有することを特徴とする(#1)〜(#10)のいずれか1項に記載の包装体。
(#12):前記食品を収容する収容空間が、前記積層フィルムのヒートシールにより包装体内側に形成されており、前記食品の加熱により前記収容空間内に発生した蒸気を部分的なシールの剥離により包装体外へ逃がして、前記収容空間の内部圧力を下げる減圧機構を備えたことを特徴とする(#1)〜(#11)のいずれか1項に記載の包装体。
(#13):スプレーレトルト処理に対応したレトルト食品用の包装体であることを特徴とする(#1)〜(#12)のいずれか1項に記載の包装体。
(#14):(#1)〜(#13)のいずれか1項に記載の包装体の内部に前記食品が収容された状態で密封包装されていることを特徴とする包装食品。
以下、本発明を実施した包装袋,包装食品等を、実施例及び比較例を挙げて更に具体的に説明する。実施例及び比較例における前面シート(積層フィルム)1Aの概略積層構造は、包装袋外側から包装袋内側にかけて、基材層/印刷層(印刷)/接着層(DL)/中間層/接着層(DL)/熱接着性樹脂層の形式で表すと、
透明VMPET(コート)/印刷/DL/ONY/DL/CPP
となる。
ただし、(コート)の位置はPETフィルムに対する蒸着膜の位置を表しており、上記概略積層構造における各層の詳細は、
透明VMPET… 透明蒸着PETフィルム(水蒸気バリア:0.5g/m2・day,酸素バリア:0.5cc/m2・atm・day)
印刷:印刷インキ(ウレタン系インキ)、
DL:ドライラミネート用接着剤、
ONY:二軸延伸ナイロンフィルム、
CPP:無延伸ポリプロピレンフィルム、
であり、実施例の印刷層12は、透明黄色インキ層L1と銀色インキ層L2の2層(各層の厚さ:約1μm)からなる2色仕様であり、比較例の印刷層は、アルミニウム顔料と黄色顔料を含む1層からなる1色仕様である。
表1に、実施例及び比較例の試験結果を示す。実施例(2色仕様の印刷層)では銀色インキ層におけるアルミニウム顔料の濃度(アルミニウム固形分,重量%)を変化させて各試験結果を示し、比較例(1色仕様の印刷層)では印刷層におけるアルミニウム顔料の濃度(アルミニウム固形分,重量%)を変化させて各試験結果を示す。試験項目は、外観(輝度),加工適正,レトルト処理(スプレーレトルト処理)に対する耐久性(デラミネーションの有無)及び電子レンジ適性(レンジスパークの有無)であり、試験結果は、◎:最も良好,○:良好,△:やや良好,×:不良である。
アルミニウム顔料が50重量%では、実施例及び比較例とも印刷不能のため製袋不可能であった。実施例では、アルミニウム顔料が15〜45重量%の範囲で、優れた加工適正と高輝度の外観性能(金属色表示)が得られた。そのなかでも40〜45重量%の範囲で、更に高い輝度の外観性能が得られた。比較例では、アルミニウム顔料が25重量%以上になると、135℃,30分でのレトルト処理でデラミネーションが発生した。
Figure 2019182465
1A 前面シート(積層フィルム)
1B 背面シート(積層フィルム)
1C 底面シート(積層フィルム)
2 収容空間
3 突出シール部(減圧機構)
3E 蒸気口(減圧機構)
4 胴シール部
4a 未シール部(減圧機構)
4b 未シール部
4c 切り込み
5 底シール部
6 天シール部
6h 開口部
11 基材層
12 印刷層
13 接着層
14 中間層
15 熱接着性樹脂層(シーラント層)
L1 透明黄色インキ層(有色の透明インキ層)
L2 銀色インキ層
L3 白色インキ層
L4 カラーインキ層
L5,L6 黒色インキ層
L7,L8 透明無色インキ層(無色の透明インキ層)
Pg 金色印刷部(光沢印刷部)
Ps 銀色印刷部(光沢印刷部)
Pc カラー印刷部
Pw 白色印刷部
Pk1,Pk2 黒色印刷部
101,101A,101B 包装袋(包装体)
201 包装食品
F 食品
V 蒸気

Claims (9)

  1. 内部に食品の収容が可能な食品用包装体であって、
    包装体外側から包装体内側へ順に、基材層と印刷層とを有する積層フィルムを備え、
    前記印刷層が、前記基材層の包装体内側面に形成された有色又は無色の透明インキ層と、前記透明インキ層の包装体内側面に形成され、かつ、アルミニウム顔料を15〜45重量%含有する銀色インキ層と、を有することを特徴とする包装体。
  2. 内部に食品の収容が可能な食品用包装体であって、
    包装体外側から包装体内側へ順に、基材層と印刷層とを有する積層フィルムを備え、
    前記印刷層が、前記基材層の包装体内側面に形成された有色又は無色の透明インキ層と、前記透明インキ層の包装体内側面に形成され、かつ、アルミニウム顔料を25〜45重量%含有する銀色インキ層と、を有することを特徴とする包装体。
  3. 内部に食品の収容が可能な食品用包装体であって、
    包装体外側から包装体内側へ順に、基材層と印刷層とを有する積層フィルムを備え、
    前記印刷層が、前記基材層の包装体内側面に形成された有色又は無色の透明インキ層と、前記透明インキ層の包装体内側面に形成され、かつ、アルミニウム顔料を40〜45重量%含有する銀色インキ層と、を有することを特徴とする包装体。
  4. 前記透明インキ層が、透明黄色インキ層又は透明無色インキ層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装体。
  5. 前記銀色インキ層が、合成樹脂バインダーを含有し、かつ、前記アルミニウム顔料をアルミニウムペーストの不揮発成分として含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装体。
  6. 前記透明インキ層と前記銀色インキ層が、前記積層フィルムの端部の少なくとも一部を含む範囲に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装体。
  7. 前記印刷層が、前記銀色インキ層の包装体内側面に形成された白色インキ層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の包装体。
  8. 前記食品を収容する収容空間が、前記積層フィルムのヒートシールにより包装体内側に形成されており、前記食品の加熱により前記収容空間内に発生した蒸気を部分的なシールの剥離により包装体外へ逃がして、前記収容空間の内部圧力を下げる減圧機構を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の包装体。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の包装体の内部に前記食品が収容された状態で密封包装されていることを特徴とする包装食品。
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