JP2002036429A - 積層シート - Google Patents

積層シート

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JP2002036429A
JP2002036429A JP2000221763A JP2000221763A JP2002036429A JP 2002036429 A JP2002036429 A JP 2002036429A JP 2000221763 A JP2000221763 A JP 2000221763A JP 2000221763 A JP2000221763 A JP 2000221763A JP 2002036429 A JP2002036429 A JP 2002036429A
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layer
laminated sheet
sheet
thermoplastic
metal
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Yasuhide Fukada
泰秀 深田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属蒸着層が破れたりクラックが入ったりせ
ず、金属光沢の強い意匠を得る。 【解決手段】 剥離層2、アンカー層3、パターン状の
金属蒸着層4、アンカー層5、抽象柄印刷層6、接着層
7からなる意匠層が少なくとも第1の熱可塑性シート8
と第2の熱可塑性シート9との間に挟まれた立体形状に
加工可能な積層シートであって、金属蒸着層4が、膜厚
0.02〜0.07×10−3mmである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する枝術分野】この発明は、コンソールパネ
ル、センタークラスター、スイッチベースなどの自動車
内装部品、塗装模様のサイドマットガード、バンパー、
ホイルキヤップやモールなどの自動車外装部品などを加
飾するために用いられる積層シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加飾シートに形成される絵柄とし
ては、近年、抽象柄と金属意匠とを組合せた意匠(以
下、「ノッケ意匠」という。)が要求されている。ノッ
ケ意匠が形成された加飾シートの層構成は、基材シート
上に抽象柄層を印刷により形成し、その上に金属ペース
ト層を形成したものである。一方、加飾シートを用いて
自動車外装部品などを加飾するには、印刷などにより絵
柄が形成された加飾シートを軟化点に達するまで加熱し
た後、真空成形法などによって立体形状に加工したもの
を、立体形状の樹脂成形品の表面に接着剤で接着する方
法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の加飾シ
ートのノッケ意匠は、金属ペーストによる金属意匠であ
るため、金属光沢が弱かった。また、この加飾シートを
立体形状に加工すると、変形率が大きい場合、例えば、
加熱され真空成形されたときの積層シートの延びが最大
300%となるような場合は、金属ペースト層に破れや
クラックが入りやすかった。したがって、この発明は、
金属層に破れやクラックが入ることなく、金属光沢の強
いノッケ意匠を有する成形品の生産効率を向上させるこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明では、上記課題
を解決するために、次のように構成した。この発明の積
層シートは、パターン状の金属層と柄印刷層とからなる
意匠層が少なくとも2枚以上の熱可塑性シートの間に挟
まれた立体形状に加工可能な積層シートであって、金属
層が、膜厚0.02〜0.07×10−3mmの金属蒸着
層からなることを特徴とするものである。
【0005】この発明の積層シートは、柄層が抽象柄印
刷層であってもよい。
【0006】この発明の積層シートは、金属蒸着層の膜
厚が、Macbeth TD904の白色光源における
光学濃度(OD値)が1.0〜4.0となるように設定さ
れたものであってもよい。
【0007】この発明の積層シートは、意匠層が転写に
より形成されたものであってもよい。
【0008】この発明の積層シートは、金属蒸着層の材
質が、アルミニウム、クロム、インジウム、錫、ニツケ
ル、金、銀、銅、プラチナの単体あるいはこれらの混合
物、または合金からなるものであってもよい。
【0009】この発明の積層シートは、2枚以上の熱可
塑性シートのうち、立体形状に加工されたとき凸表面側
にくる熱可塑性シートがJIS−K5401に定められ
る測定法にて硬度H以上のアクリル系樹脂からなるもの
であってもよい。
【0010】この発明の積層シートは、前記積層シート
がラミネート法により貼り合わされたものであってもよ
い。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の積層シートにつ
いて詳しく説明する。この発明の積層シートは、パター
ン状の金属蒸着層4と柄印刷層6とからなる意匠層が、
少なくとも2枚以上の熱可塑性シートの間に挟まれた立
体形状に加工可能な積層シートであって、金属層が、膜
厚0.02〜0.07×10−3mmの金属蒸着層4から
なるものである。
【0012】熱可塑性シートとしては、ポリエステル系
樹脂、ABS系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、アクリル
系樹脂、塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂などからなるシートがある。熱可塑性シートの
膜厚としては、0.05〜0.70mmが好ましい。0.
05mm未満であれば、立体形状の立上がりが大きい場
合に、フィルムが追随しきれずに破断しやすくなる。一
方、0.70mmを超えると細かい溝部がある形状の場
合、形状に追随できないため、シートの絞り自体が浅く
なり細かい凹凸表現ができないからである。
【0013】積層シートの状態で立体形状に加工可能な
ものとしては、加熱され真空成形されたときの積層シー
トの延びが最大300%になるものがある。
【0014】2枚以上の熱可塑性シートの積層方法は、
押出し法、熱融着法、ドライコーテイング法、ラミネー
ト法がある。ラミネート法の例示としては、一方の熱可
塑性シートに有機溶剤性の接着剤を塗り他方の熱可塑性
シートを貼り合せ、熱風で接着剤の溶剤を蒸発乾燥させ
密着させるいわゆるドライラミネート法、一方の熱可塑
性シートに固形状の接着剤を120〜160℃の熱で溶
かして塗り他方の熱可塑性シートを貼り合せ、瞬間冷却
して一体化させるいわゆるホットメルトラミネート法、
一方の熱可塑性シートの表面に、押出し機から溶融樹脂
をフィルム状に押出し他方の熱可塑性シートを貼り合せ
るいわゆる押出しラミネート法、および貼り合せる2枚
のシートのどちらか一方に熱硬化あるいは熱可塑性タイ
プの接着剤を含浸または塗工し両シートを加熱ロールで
圧着させるいわゆる熱ラミネート法がある。真空成形後
の固化は、軟化温度の高い熱可塑性シートがまず固化
し、軟化点が低い熱可塑性シートがそれに追随する形と
なるため、熱可塑性シートどおしが接する面は極力鏡面
のほうが好ましい。そのためには、押出し法あるいは熱
ラミネート法がよい。
【0015】2枚の熱可塑性シートの組合せで好ましい
のは、一方の熱可塑性シートが、ポリエチレンテレフタ
レートからなる膜厚が25×10−3mm(25マイク
ロメートル)のもので、他方の熱可塑性シートが、AB
S樹脂からなる膜厚が0.3mmのものを貼り合わせた
ものである。その理由は、一方の熱可塑性シートは柔軟
性を有するため柄印刷層6を印刷するための印刷基材シ
ートとしても用いることもできるからであり、他方の熱
可塑性シートは熱収縮によりシートに皺が発生しにくく
なるとともに積層シートとして腰を持たせることができ
るからである。他方の熱可塑性シートは印刷基材シート
として用いる必要がないためABS樹脂であり膜厚が
0.3mmのものでよいのである。
【0016】2枚以上の熱可塑性シートのうち、立体形
状に加工された後に凸表面側にくる熱可塑性シートがJ
IS−K5401に定められる測定法にて硬度H以上の
アクリル系樹脂からなる熱可塑性シートであるのが好ま
しい。
【0017】凸表面側にくる熱可塑性シートの硬度をH
以上とするのは、樹脂成形品に接着された後の積層シー
トの表面硬度は下地(樹脂成形品自体)が有する表面硬
度の影響を大きく受けるため、下地にポリプロピレン系
樹脂などの軟化点が低く表面硬度が低い樹脂がきた場合
にでも、一定の表面硬度を保たせることができるように
するためである。また、アクリル系樹脂を用いるのは、
軟化温度以上に達したときに立体形状に加工可能な形状
の種類や大きさのバラエティを多くすることができるか
らである。
【0018】意匠層は、柄印刷層6とパターン状の金属
層とからなり、金属層が、膜厚0.02〜0.07×10
−3mmの金属蒸着層4からなるものである。柄印刷層
6としては、抽象柄がある。抽象柄の例示としては、木
目柄、石目柄、砂目柄などがある。柄印刷層6は、顔料
と樹脂バインダーからなる顔料インキ層、パール顔料と
樹脂バインダーからなる光輝性顔料層、染料と樹脂バイ
ンダーからなる染料インキ層の群から選ばれる少なくと
も一層によって構成するとよい。抽象柄の形成方法とし
ては、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷
法、転写法などがある。転写法で行なう場合の利点とし
ては、積層シートを構成する熱可塑性シートのいずれの
シートも軟化点が低くて印刷基材シートとして用いられ
ない場合でも、多彩な抽象柄を一度に形成できるからで
ある。金属蒸着層4の材質としては、アルミニウム、ク
ロム、インジウム、錫、ニツケル、金、銀、銅、プラチ
ナの単体あるいはこれらの混合物、または合金からなる
ものがある。金属蒸着層4をパターン状に形成するに
は、いわゆるパスター法やシーライト法などがある。パ
スター法とは全面に蒸着してアルカリ不溶性インキでパ
ターン状にマスクをして、マスクされた部分以外の金属
蒸着をアルカリで溶解除去する工程を経る方法のことで
ある。シーライト法とはアンカー層を形成した後、水溶
性インキでパターン状にマスクをして、全面に蒸着した
後、水洗して、水溶性インキを溶解除去することによ
り、水溶性インキのパターンの部分の金属蒸着のみを除
去する工程を経る方法のことである。
【0019】金属蒸着層4の膜厚を0.02〜0.07×
10−3mmとするのは、次の理由による。0.02×
10−3mm(200オングストローム)未満であれ
ば、金属蒸着層4の膜厚不足により抽象柄が透けて見え
てしまい、意匠上好ましくない。0.07×10−3
m(700オングストローム)より大きければ、アンカ
ー層と金属蒸着層4との層間密着が弱くなり、他の熱可
塑性シートとの貼り合せ後及び立体形状に加工した後の
熱可塑性樹脂の残留応力により微細なズレが生じ層間剥
離を引き起こしたり、真空成形などの立体形状への加工
時のフィルムの変形に追随しなくなり金属蒸着層に破れ
やクラックを生じさせる原因となるからである。このよ
うに設定することによって、加飾シートを表面温度12
0〜180℃で、最大延伸300%以上になるように立
体形状に加工しても、金属蒸着層4に破れやクラックが
入ることがないものとなる。
【0020】金属蒸着層4の膜厚は、Macbeth
TD904の白色光源において光学濃度(OD値)が
1.0〜4.0となるように設定するとよい。このように
設定することによって、加飾シートを表面温度120〜
180℃で、最大延伸300%以上になるように立体形
状に加工しても、金属蒸着層4に破れやクラックが入る
ことがなくなる。Macbeth TD904とは、光
学濃度を測定する装置のことである。光学濃度(OD
値)1.0〜4.0のうち、最も好ましい数値は、2.0
〜2.5である。その理由は意匠的に金属光沢を十分に
保持し、なおかつ、他の層との密着力も十分に保持する
ことができるからである。前記光学濃度(OD値)が
1.0となる具体的な膜厚は、材質がアルミニウムであ
る場合には約0.02×10−3mm(200オングス
トローム)である。前記光学濃度(OD値)が4.0と
なる具体的な膜厚は、材質がアルミニウムの場合には約
0.07×10 −3mm(700オングストローム)で
ある。
【0021】パターン状の金属蒸着層4と柄印刷層6と
からなる意匠層を、少なくとも2枚以上の熱可塑性シー
トの間に挟み込むのは、金属蒸着層4が上下から締めつ
けられるので、立体形状に加工する際に金属蒸着層4や
抽象柄層に破れやクラックが入りにくくなるからであ
る。また、積層シートを射出成形用金型内に嵌め込んで
射出成形する際に、射出された成形樹脂とインキ層とが
直接衝突することがないようにして、いわゆるインキ飛
びを防止するためである。
【0022】この発明の積層シートの製造方法の一例を
以下に示す。まず、耐熱性を有する熱可塑性シートから
なる印刷基材シート1上に剥離層2を形成する。耐熱性
の熱可塑性シートからなる印刷基材シート1としては、
ポリエステル系樹脂からなる熱可塑性シートが好まし
い。この印刷基材シート1は、剥離層2などの印刷層を
形成する際に加えられる高温の熱によっても変形しない
ように耐熱性に優れるため、立体形状への加工には不向
きである。したがって、最終的に除去されるものであ
る。剥離層2としては、アクリル系樹脂、セルロース系
樹脂などを用いて膜厚1〜3×10−3mm(1〜3マ
イクロメートル)となるようにグラビア印刷で形成する
とよい。
【0023】次に、Macbeth TD904の白色
光源において光学濃度(OD値)が1.0〜4.0となる
膜厚0.02〜0.07×10−4mmの金属蒸着層4を
パターン状に形成する。金属蒸着層4はパスター法やシ
ーライト法によりパターン状に形成するとよい。金属蒸
着層4は必要によりアンカー層3とアンカー層5とで挟
み込むようにするとよい。アンカー層を形成するのは、
剥離層2や柄印刷層6、接着層7との密着性を高めるた
めである。
【0024】次に、柄印刷層6、接着層7を形成し、転
写材を得る(図1参照)。柄印刷層6は、顔料インキな
どを用いたグラビア印刷法により木目柄や石目柄などに
形成される。接着層7の材質としては、ポリ塩化ビニル
酢酸ビニル共重合体系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン
系樹脂などがある。接着層7の形成方法は、公知のオフ
セット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フ
レキソ印刷法などの通常の印刷法や、ロールコート法、
スプレーコート法などのコート法などにより形成すると
よい。接着層7の膜厚としては、3〜5×10−3mm
(3〜5マイクロメートル)のものがある。特に好まし
い組合せは、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂で膜
厚3×10−3mm(3マイクロメートル)のものがあ
る。その理由は塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂は柔
軟性に優れるため、立体形状に加工しても破れやクラッ
クが生じない。さらに、膜厚を最大値5×10 −3mm
(5マイクロメートル)としたのは300%の延伸で
も、接着層7が接着している熱可塑性シートとの密着性
を良好に保つことができるからである。
【0025】次に、前記転写材の接着層7を第1の熱可
塑性シート8に密着させて加熱・加圧した後、印刷基材
シート1を剥離する(図2参照)。加熱・加圧の条件と
しては、加熱温度約220℃、押圧力約100Kg/平
方センチメートルで行なうとよい。第1の熱可塑性シー
ト8としては、ABS系樹脂やポリプロピレン系樹脂な
どがある。第1の熱可塑性シート8の膜厚としては、1
00〜300×10−3mm(100〜300マイクロ
メートル)がある。
【0026】印刷基材シートが剥離されて露出した剥離
層2上に第2の熱可塑性樹脂シート9を積層する(図3
参照)。第2の熱可塑性シート9としては、アクリル系
樹脂などがある。膜厚としては、前記したように50×
10−3mm(50マイクロメートル)などがある。積
層の仕方は、押出し法、熱融着法、ドライコーテイング
法、ホットメルト法などの方法があるが、押出し法ある
いは熱ラミネート法が好ましい。なお、従来、加飾シー
トを立体形状に加工して樹脂成形品の表面に接着剤で接
着した後に、ホットスタンプなどにより、金属蒸着によ
り形成された金属光沢の強い金属蒸着層を形成しており
生産効率が劣っていたが、この発明では、加飾シートを
立体形状に加工して樹脂成形品の表面に接着剤で接着し
た後に、ホットスタンプ法などにより金属蒸着層を形成
する必要がないので、生産効率が良くなるという、生産
工程上の効果も得られる。
【0027】
【実施例】ポリエステル系樹脂シートからなる印刷基材
シート上に、アクリル系樹脂からなる膜厚2×10−3
mm(2マイクロメートル)の剥離層を形成した後、ウ
レタン系樹脂からなる膜厚2×10−3mm(2マイク
ロメートル)のアンカー層を形成し、水溶性のセルロー
ス系樹脂からなるシーライト層を木目柄模様状に形成し
た。その後、アルミニウムからなる膜厚0.06×10
−3mm(600オングストローム)の金属蒸着層を形
成し、水洗してシーライト層を溶解除去し、金属蒸着層
をパターン化した。その後、アクリル系樹脂とビニル系
樹脂を樹脂バインダーとしてカーボンブラック、酸化鉄
からなる着色顔料を用いて、木目柄模様状として柄印刷
層としした。金属蒸着層の膜厚は、Macbeth T
D904の白色光源において光学濃度(OD値)が2.
25となるように設定した。このようにして転写シート
を得た。次に、前記転写シートの柄印刷層側に、アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂からなる膜厚
0.35mmの熱可塑性シートを熱ラミネート法により
形成し、転写シートのポリエステル系樹脂シート(印刷
基材シート)を剥離した。さらに、露出した剥離層上
に、JIS−K5401に定められている表面硬度測定
法での測定値が2Hで膜厚が50×10−3mm(50
マイクロメートル)のアクリルフィルムを熱ラミネート
法により形成した。以上のようにして、アクリルフィル
ム/剥離層/金属蒸着層/柄印刷層/アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン系樹脂シートが順次積層された
積層シートを得た。以上の積層シートを、射出成形用金
型のキャビティー凹部の形状に合致するような立体形状
であってアクリルフィルムが凸表面側にくるように加工
した。加工方法は真空成形法を用いた。真空成形の条件
は、積層シートの表面温度が約170℃となるように、
加熱盤の温度400℃で10秒間加熱して十分に軟化さ
せた。立体形状に加工された積層シートを射出成形用金
型のキャビティ凹部に嵌め込み、型閉めした後、アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂からなり26
0℃に溶融された耐熱性の成形樹脂を、積層シートのア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂シートに
向けて射出した。自動車のダッシュボード製品が得られ
た。製品表面には、木目模様の抽象柄と金属意匠とが組
み合わさったノッケ意匠が形成された。
【0028】
【発明の効果】この発明は以上のような構成を採るの
で、以下のような効果を奏する。この発明に係る積層シ
ートは、パターン状の金属層と柄印刷層とからなる意匠
層が少なくとも2枚以上の熱可塑性シートの間に挟まれ
た立体形状に加工可能な積層シートであって、金属層
が、膜厚0.02〜0.07×10−3mmの金属蒸着層
からなる金属蒸着層が少なくとも2枚以上の熱可塑性シ
ートの間に挟まれているので、基材シートの熱収縮によ
りシートに皺が発生しても、金属蒸着層が破れたりクラ
ックが入ったりすることがない。また、膜厚0.02〜
0.07×10 −3mmの金属蒸着層を用いているた
め、立体形状に加工しても、金属蒸着層に破れやクラッ
クが入ることなく、金属光沢の強い意匠を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の積層シートの製造工程を示す断面
図である。
【図2】 この発明の積層シートの製造工程を示す断面
図である。
【図3】 この発明の積層シートの一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 印刷基材シート 2 剥離層 3 アンカー層 4 金属蒸着層 5 アンカー層 6 柄印刷層 7 接着層 8 第1の熱可塑性シート 9 第2の熱可塑性シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB00A AB10A AB12A AB13A AB16A AB17A AB24A AB25A AB31A AK01C AK01D AK25C AK26C AK27C AK74C BA04 BA05 BA07 BA10C BA10D EC04B EH23C EH23D EH66A GB32 HB31B JB16C JB16D JK03 JK08 JK12C JN24 YY00A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターン状の金属層と柄印刷層とからな
    る意匠層が少なくとも2枚以上の熱可塑性シートの間に
    挟まれた立体形状に加工可能な積層シートであって、金
    属層が、膜厚0.02〜0.07×10−3mmの金属蒸
    着層からなることを特徴とする積層シート。
  2. 【請求項2】 柄印刷層が、抽象柄印刷層である請求項
    1に記載の積層シート。
  3. 【請求項3】 金属蒸着層の膜厚が、Macbeth
    TD904の白色光源における光学濃度(OD値)1.
    0〜4.0となるように設定されたものである請求項1
    または2に記載の積層シート。
  4. 【請求項4】 意匠層が、転写により形成された請求項
    1〜3のいずれかに記載の積層シート。
  5. 【請求項5】 金属蒸着層の材質が、アルミニウム、ク
    ロム、インジウム、錫、ニツケル、金、銀、銅、プラチ
    ナの単体あるいはこれらの混合物、または合金からなる
    請求項1〜4のいずれかに記載の積層シート。
  6. 【請求項6】 2枚以上の熱可塑性シートのうち、立体
    形状に加工されたとき凸表面側にくる熱可塑性シートが
    JIS−K5401に定められる測定法にて硬度H以上
    のアクリル系樹脂からなるものである請求項1〜5のい
    ずれかに記載の積層シート。 【詰求項7】 積層シートがラミネート法により貼り合
    わされたものである請求項l〜6のいずれかに記載の積
    層シート。
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