JP2006185623A - 放電灯始動装置、放電灯点灯装置、車両用前照灯器具、および車両 - Google Patents

放電灯始動装置、放電灯点灯装置、車両用前照灯器具、および車両 Download PDF

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Abstract

【課題】 二次巻線の端部から周囲の金属部品に対して発生する部分放電を抑制した放電灯始動装置、放電灯点灯装置、車両用前照灯器具、および車両を提供する。
【解決手段】 棒状の磁気コア5と、磁気コア5に巻回された二次巻線16と、磁気コアと二次巻線とを樹脂で封止した封止部8と、封止部8の外周に巻回した一次巻線15と、一次巻線15に接続されたコンデンサ及び放電ギャップと、二次巻線16の両端部のうち高電位が発生する高圧側端部16aが接続される高圧端子6とを備え、高圧端子6に接続される二次巻線16の高圧側端部16aの端面は、端面の略中央から両側に向かう斜面20,21が成す頂角θ1が略120度である三角形状にカットされて、斜面20,21が二次巻線16の側面と成す角度θ2,θ3も略120度になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、放電灯始動装置、放電灯点灯装置、車両用前照灯器具、および車両に関するものである。
近年、車両用前照灯器具に用いるランプとしてHIDランプが一般化され、さらにエンジンルーム拡大による前照灯の小型化にともない、HIDランプ点灯システムの小型化要求が非常に厳しくなってきた。
図15は車両用前照灯器具Cの側面断面図を示し、図16は車両用前照灯器具Cのシステム構成を示す。車両用前照灯器具Cは、車体に固定される灯体ハウジング100の内部に放電灯始動装置Aと反射板101とHIDランプ等の放電灯Laとを収納したものであり、灯体ハウジング100の前面に設けた開口部にはレンズ102が取り付けられている。また灯体ハウジング100の後部には放電灯Laを交換するための開口部104が設けられており、この開口部104にはキャップ105が被着されている。また灯体ハウジング100の下側部にはバッテリBATから直流電源(DC12V)の供給を受けて動作するインバータINVが取着されており、このインバータINVからの電線103が放電灯始動装置Aに接続されており、インバータINVは放電灯始動装置Aを介して放電灯Laに電力を供給して、放電灯Laを点灯させる。なお図中の106はバッテリBATからの給電線を接続する接続コネクタであり、107は光軸調整ねじである。
また上述のインバータINVおよび放電灯始動装置Aで放電灯点灯装置Bを構成している。
図17は放電灯始動装置Aの回路構成を示し、イグナイタ110は、放電灯Laを始動するために放電灯Laに高圧パルスを印加するものであり、入力端子t11と出力端子t21との間に接続された充電コンデンサC1と、この充電コンデンサC1に並列に接続されたパルストランスPの一次巻線15と放電ギャップSGとの直列回路と、入力端子t10と出力端子t20との間に接続されたフィルタ用のチョークコイルL2とパルストランスPの二次巻線16との直列回路と、入力端子t12と出力端子t22との間に接続されたフィルタ用のチョークコイルL1と、チョークコイルL1,L2の出力端間に接続されたフィルタ用のコンデンサC3,C4の直列回路と、コンデンサC3,C4の直列回路に並列接続されたコンデンサC2とから構成され、コンデンサC3,C4の接続中点は接地されている。出力端子t20,t21,t22はソケット111の入力端子t30,t31,t32に各々接続し、入力端子t31,t32は放電灯Laの一端に接続し、入力端子t30は放電灯Laの他端に接続する。
そして、放電灯Laが点灯していない状態で,インバータINVから入力端子t10,t11,t12に電圧が供給されると(ここで、入力端子t10は0V、入力端子t11は600V、入力端子t12は−380Vが各々印加される)、入力端子t12→チョークコイルL1→出力端子t22→入力端子t32→入力端子t31→出力端子t21→コンデンサC1→入力端子t11を介してコンデンサC1が充電される。コンデンサC1の電圧が所定電圧を超えると放電ギャップSGがオンし、コンデンサC1の充電電荷は放電ギャップSGを介してパルストランスPの一次巻線15に流れて、パルストランスPの二次巻線16に高電圧のパルス電圧が発生する。この高電圧パルスが出力端子t21、t20、入力端子t31,t30を介して放電灯Laの両端に印加され、放電灯Laを絶縁破壊に至らしめて始動させるものである。また、入力端子t31−t32間は放電灯Laがソケット111に装着されない限り導通しないため、放電灯Laを装着していない状態で高電圧が発生することを防止する安全機能として働く。
上記従来例では放電灯始動装置Aのイグナイタ110とソケット111とを別体に構成しているが、一体化した放電灯始動装置Aも提供されており、その回路構成は図17と同様である。しかし、放電灯Laの中心電極と外周電極間に印加される電圧も30kV近辺に達し、イグナイタを大型化させすに、パルストランスPの高圧端子周辺部の金属部品の絶縁を確保しながら各部品を配置することが困難だった。
そこで、図18に示すように、磁気コア120の外周に二次巻線16を巻回し、さらに二次巻線16上に10kV以上の耐電圧性を有する被覆を備えた一次巻線15を直接巻回し、次に図19に示すように、一次巻線15の両端に接続端子121,122を、二次巻線16の両端に接続端子123,124をそれぞれ電気的に接続した後、その巻線ブロック全体を熱硬化性樹脂で封止してトランスブロック125を形成し、このトランスブロック125をさらに図20に示すように熱可塑性樹脂127で封止することによって、2回成形によって放電灯始動装置Aを構成したものが提供された。図20において、樹脂127には、放電ギャップ、コンデンサ、チョークコイル等の部品128が実装されるとともにソケット129が形成されている。(例えば、特許文献1参照)
また、二次巻線16を巻回した磁気コア120を熱可塑性樹脂で封止して1回成形を行なって小型化を図り、一次巻線15を巻回したコイル枠を樹脂に装着してパルストランスPを構成したものも提供された。(例えば、特許文献2参照)
特開2002−217050号公報 特開2004−319617号公報
二次巻線16は、放電灯始動時には高圧パルスがその両端間に発生する。しかし、図21に示すように、平角線から成る二次巻線16の端面は、その縁辺部に角度θ4,θ5=略90度のエッジ31,32が存在したため、特に二次巻線16両端部のうち高電位が発生する一方の端部16aから、周囲の金属部品、例えば金属シールドカバー等の外郭に対して、電界分布による部分放電が発生して、パルスエネルギーのロスが発生し、放電灯始動時に放電灯へのパルスエネルギーの供給不足によって点灯遅れ等が発生していた。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、二次巻線の端部から周囲の金属部品に対して発生する部分放電を抑制した放電灯始動装置、放電灯点灯装置、車両用前照灯器具、および車両を提供することにある。
請求項1の発明は、棒状の磁気コアと、磁気コアに巻回された二次巻線と、磁気コアと二次巻線とを封止する樹脂と、樹脂の外周に巻回した一次巻線と、一次巻線に接続されたコンデンサ及び放電ギャップと、二次巻線の両端部のうち高電位が発生する一方の端部が接続される高圧端子とを備え、高圧端子に接続される二次巻線の一方の端部の端面は、互いに略120度の角度を成す2つの斜面で形成されることを特徴とする。
この発明によれば、高電位が発生する二次巻線の一方の端部に発生する電界集中が分散されるので、高電位が発生する二次巻線の一方の端部における電界集中が抑制されて、周囲の金属部品に対する部分放電が抑制され、パルスエネルギーのロスが低減する。すなわち、放電灯始動時に放電灯へのパルスエネルギーの供給不足による点灯遅れが抑制されて、始動性が向上する。
請求項2の発明は、棒状の磁気コアと、磁気コアに巻回された二次巻線と、磁気コアと二次巻線とを封止する樹脂と、樹脂の外周に巻回した一次巻線と、一次巻線に接続されたコンデンサ及び放電ギャップと、二次巻線の両端部のうち高電位が発生する一方の端部が接続される高圧端子とを備え、高圧端子に接続される二次巻線の一方の端部の端面は、その縁辺部が曲面で形成されることを特徴とする。
この発明によれば、高電位が発生する二次巻線の一方の端部にエッジが存在せず、端部における電界集中が抑制されて、周囲の金属部品に対する部分放電が抑制され、パルスエネルギーのロスが低減する。すなわち、放電灯始動時に放電灯へのパルスエネルギーの供給不足による点灯遅れが抑制されて、始動性が向上する。
請求項3の発明は、請求項1または2において、本装置を収納する外郭を備えて、前記二次巻線の一方の端部は前記高圧端子の一端に接続され、高圧端子の一端は外郭から離れる方向に曲折されることを特徴とする。
この発明によれば、高電位が発生する二次巻線の一方の端部と外郭との間の距離が大きくなって、端部における電界集中がさらに抑制されて、周囲の金属部品に対する部分放電がさらに抑制されている。すなわち、放電灯始動時に放電灯へのパルスエネルギーの供給不足による点灯遅れがさらに抑制されて、始動性がさらに向上する。
請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかの放電灯始動装置を介して放電灯を点灯させる手段を備えることを特徴とする。
この発明によれば、請求項1乃至3いずれかの放電灯始動装置と同様の効果を奏することができる。
請求項5の発明は、請求項4の放電灯点灯装置を備えることを特徴とする。
この発明によれば、請求項4の放電灯点灯装置と同様の効果を奏することができる。
請求項6の発明は、請求項5の車両用前照灯器具を備えることを特徴とする。
この発明によれば、請求項5の車両用前照灯器具と同様の効果を奏することができる。
以上説明したように、本発明では、高電位が発生する二次巻線の一方の端部における電界集中が抑制されて、周囲の金属部品に対する部分放電が抑制され、パルスエネルギーのロスが低減して、放電灯始動時に放電灯へのパルスエネルギーの供給不足による点灯遅れが抑制されて、始動性が向上するという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1〜図7に基づいて説明する。本実施形態の放電灯始動装置Aは、HIDランプのような放電灯Laを始動するために放電灯Laに高圧パルスを印加するものであり、高圧ブロック1と、低圧回路ブロック2と、ケースボデー3と、シールドカバー4とを主要な構成として有する。なお、本実施形態の放電灯始動装置Aは従来技術で説明した図17と同じ回路構成を有する。なお、図9,図10に放電灯LaとしてHIDランプの外観図を示す。
図4は高圧ブロック1と低圧回路ブロック2とを組み合わせた外観斜視図であり、高圧ブロック1は、図5に示すような、棒状の磁気コア5と、この磁気コア5の外周に平角線を1層にエッジワイズ巻きにして成る二次巻線16と、二次巻線16を巻回した磁気コア5を組み付けられたホルダー17と、ホルダー17に組み付けられた高圧端子6、低圧端子7とを絶縁性を有する合成樹脂の射出成形により樹脂封止して封止部8を形成している(図6参照)。
ホルダー17は、図5に示すように、断面コの字状の略矩形の中央片17aの長手方向両端に側壁17b,17bを立設し、各側壁17bの両側から挟持片17c,17cを立設している。二次巻線16を巻回した磁気コア5は、その両端部の外周面が挟持片17c先端に形成された係止片17eに当接して挟持片17cを両側に広げながら中央片17a上に載置され、磁気コア5の両端部の外周面は各側壁17bの端面に設けた凹部17d上に載置されるとともに係止片17eが係止して、二次巻線16を巻回した磁気コア5を凹部17dと係止片17eとで固定している。また、磁気コア5に巻回された二次巻線16の両端面は側壁17bの内側面に当接して、二次巻線16を巻回した磁気コア5の両端方向の動きを固定している。
そして、ホルダー17の中央片17aの一端側には磁気コア5の載置面の裏側の面に突部17fが形成され、突部17fにはバルブ接続用の高圧端子6が組み付けられ、突部17fの一面には2つの内側電極6a,6aが突出し、他面側には内側電極6a,6aから延設された略L字状の延設片6bが設けられ、延設片6bの端部には高圧側接続部6cが設けられて、高圧側接続部6cには高電位が発生する二次巻線16の高圧側端部16aが、中央片17aに形成した切欠き部17gを介してかしめによって接続される。
また、ホルダー17の他端側の側壁17bには低圧端子7が組み付けられ、低圧端子7は、略U字状の低圧側端子部7aと、低圧側端子部7aの一端に設けられた低圧側接続部7bとから構成され、低圧側接続部7bには二次巻線16の低圧側端部16bが、中央片17aに形成した切欠き部17hを介してかしめによって接続される。
そして、封止部8の表面に二次巻線16の外周に配置されるように一次巻線15を巻回し、一次、二次巻線15,16と磁気コア5とで高圧パルスを発生するパルストランスPを構成する。ここで、封止部8を樹脂成形する際には、放電灯Laの口金50が装着されるソケット口9aを有するソケット部9が封止部8とともに成型樹脂により形成されている。
ソケット口9aは口金50の外周面と嵌合する円筒状の外筒部11の内側に、口金50の底面に設けた環状の溝53と嵌合する円筒状の内筒部12が形成され、これら2つの筒部11,12が同心に配置されている。そして、内筒部12の底部には二次巻線16の高圧側端部16aに電気的に接続した2つの内側電極6a,6aが露出しており、内側電極6a,6aは先端が互いに近付く向きに突出して、放電灯Laの中心電極51に電気的に接続される。
また、低圧端子7の低圧側端子部7aは外筒部11の外側に設けた2つの外側電極18に電気的に接続されており、二次巻線16の低圧側端部16bは低圧端子7を介して外側電極18に電気的に接続されている。外側電極18は、外筒部11の開口縁に設けた切欠11aから内側に突出して放電灯Laの外周電極52に弾接する弾接ばね部18aを2個ずつ備え、外筒部11に設けた圧入孔(図示せず)に上面側から圧入片18bを圧入することによってソケット口9aに固定されている。
一方、低圧回路ブロック2は、図4に示すように、基板2aに充電コンデンサC1、コンデンサC2〜C4、放電ギャップSG、チョークコイルL1,L2、コネクタCNなどの回路部品を実装して形成され、一次巻線15の両端部が接続されている。そして、一次巻線15に通電することで二次巻線16に始動パルスを発生させるイグナイタが構成される。
ケースボデー3は、図7に示すように下面が開口した直方体状に形成され、ソケット口9aの外周に配置される絶縁円筒3aが上面に形成されるとともに、コネクタCNを挿通させるための切欠が一側面の開口縁を矩形状に凹没させることで形成されている。そして、絶縁円筒3aには一端部が上側に開放された複数のガイド溝3bが周方向に沿って形成されており、これらガイド溝3bに放電灯Laの口金50の周面に設けたガイドピン54が係入されるようになっている。またシールドカバー4は、上面が開口した直方体状の金属で形成されている。
而して、放電灯始動装置Aを組み立てるにあたっては、先ず高圧ブロック1に低圧回路ブロック2を組み付け、一次巻線15の両端部を低圧回路ブロック2に電気的に接続した後、ケースボデー3およびシールドカバー4を上下両側から被せることで、放電灯始動装置Aの組立が完了する。このとき、図8中の実線に示すように高圧端子6の高圧側接続部6cの長手方向がシールドカバー4の底面に対して略垂直に位置し、高圧側接続部6cの先端はシールドカバー4の底面に対向している。
次に、本実施形態の二次巻線16の高圧側端部16aの形状について説明する、図1は高圧端子6の高圧側接続部6cと二次巻線16の高圧側端部16aとの接続箇所近傍を示し、図2は高圧側接続部6cと高圧側端部16aとの接続箇所の拡大図を示す。
まず、略L字状の延設片6bは、内側電極6aに接続した第1の片6dと、第1の片6dからシールドカバー4の底面に向かって略直角に曲成して高圧側接続部6cを設けた第2の片6eとからなり、高圧側端部16aは、断面コの字状に形成された高圧側接続部6cにかしめられることで、高圧側接続部6cに電気的に接続している。そして、二次巻線16は平角線であり、高圧側端部16aの端面は、図3に示すように端面の略中央から両側に向かう斜面20,21が成す角度θ1が略120度の頂角となる三角形状にカットされて、斜面20,21が二次巻線16の側面と成す角度θ2,θ3も略120度になる。
ここで、図21に示す従来の二次巻線16の高圧側端部16aでは、端面30の縁辺部に角度θ4,θ5が略90度のエッジ31,32が存在し、各エッジ31,32からシールドカバー4に向かって電界集中が発生していた。対して本実施形態の高圧側端部16aの端面は、120度の角度を有する3つのエッジ22,23,24が存在しており、電界集中が3方向に分割され、且つ各エッジには略等電圧がかかるので、図21の従来例に比べて1つのエッジに発生する電界集中が低減する。そして、図3の本実施形態の高圧側端部16aと図21の従来の高圧側端部16aとで高電圧パルス耐久印加試験を行ない、各高圧側端部16aに30kVを繰り返し印加した結果は、本実施形態の高圧側端部16aは30kVを100万回印加しても異常がなかったが、従来の高圧側端部16aは30kVを30万回印加した時点で焼損が発生した。
このように、本実施形態では、高圧側端部16aにおける電界集中が抑制されて、シールドカバー4等の金属部品に対する部分放電が抑制され、パルスエネルギーのロスが低減する。すなわち、放電灯始動時に放電灯へのパルスエネルギーの供給不足による点灯遅れが抑制されて、始動性が向上するのである。
また、図8中の破線に示すように、延設片6bの第2の片6eを二次巻線16の巻回方向に曲成して、二次巻線16の高圧側端部16aとシールドカバー4底面との間の距離を大きくすることによっても高圧側端部16aにおける電界集中が抑制されるが、高圧側接続部6cをシールドカバー4から遠ざけると放電灯始動装置Aの小型化を阻害するため、高圧側端部16aとシールドカバー4との距離を大きくするだけでは小型化と部分放電の抑制とを両立させることができない。したがって、小型化と部分放電の抑制とを両立させるためには、上記本実施形態の高圧側端部16aの形状を備えることが必要となる。
(実施形態2)
本実施形態の放電灯始動装置Aは、実施形態1の二次巻線16の高圧側端部16aの形状が異なるもので、同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
以下、本実施形態の二次巻線16の高圧側端部16aの形状について説明する。図11は高圧端子6の高圧側接続部6cと二次巻線16の高圧側端部16aとの接続箇所近傍を示し、図12は高圧側接続部6cと高圧側端部16aとの接続箇所の拡大図を示す。
二次巻線16の高圧側端部16aは、断面コの字状に形成された高圧側接続部6cにかしめられることで、高圧側接続部6cに電気的に接続している。そして、二次巻線16は平角線であり、高圧側端部16aの端面25は、その長手方向の縁辺部を円弧状に加工して曲面26に形成している。
したがって、本実施形態では、高電位が発生する端面25に鋭いエッジが存在せず、高圧側端部16aにおける電界集中が抑制されて、シールドカバー4等の金属部品に対する部分放電が抑制され、パルスエネルギーのロスが低減する。すなわち、放電灯始動時に放電灯へのパルスエネルギーの供給不足による点灯遅れが抑制されて、始動性が向上するのである。
なお、本実施形態では、図8中の破線と同様に延設片6bをシールドカバー4から遠ざける方向に曲成することで、二次巻線16の高圧側端部16aとシールドカバー4との間の距離を大きくして、端面20における電界集中をさらに抑制しており、シールドカバー4等の金属部品に対する部分放電をさらに抑制している。
(実施形態3)
本実施形態の放電灯始動装置Aは、実施形態1の高圧端子6の延設片6bの形状が異なるもので、同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
以下、本実施形態の高圧端子6の延設片6bの形状およびシールドカバー4との位置関係について図13(但し、高圧側接続部6c、高圧側端部16aは省略している)を用いて説明する。実施形態1では、略L字状の延設片6bは、内側電極6aに接続した第1の片6dと、第1の片6dからシールドカバー4の底面に向かって略直角に曲成されて高圧側接続部6cを設けた第2の片6eとからなっていた。しかし本実施形態では、この第2の片6eを磁気コア5の軸方向に曲折したもので、第2の片6eはシールドカバー4の底面に対して略平行になっている。
したがって、延設片6bをシールドカバー4から遠ざける方向に曲折することで、二次巻線16の高圧側端部16aとシールドカバー4との間の距離を大きくして、端面20における電界集中をさらに抑制しており、シールドカバー4等の金属部品に対する部分放電をさらに抑制している。
(実施形態4)
実施形態1乃至3いずれかの放電灯始動装置Aを介して図16のインバータINVを放電灯Laに接続することで、従来例と同様にインバータINVから放電灯始動装置Aを介して放電灯Laに電力を供給して、放電灯Laを点灯させる放電灯点灯装置Bを構成することができ、実施形態1乃至3いずれかと同様の効果を奏し得る。
(実施形態5)
図15,図16に示す車両用前照灯器具Cにおいて、実施形態1乃至3いずれかの放電灯始動装置Aを搭載すれば、実施形態4の放電灯点灯装置Bを搭載した車両用前照灯器具Cを構成でき、実施形態1乃至3いずれかと同様の効果を奏し得る。
(実施形態6)
図14は実施形態5の車両用前照灯器具Cを備えた車両Dの一実施形態を示し、車体の前面の左右両側には車両用前照灯器具Cが1台ずつ取り付けられている。本実施形態においても実施形態1乃至3いずれかと同様の効果を奏し得る。
本発明の実施形態1の放電灯始動装置の高圧端子の端部近傍を示す斜視図である。 同上の高圧端子の端部近傍を示す拡大図である。 同上の二次巻線の端部を示す平面図である。 本発明の実施形態1の放電灯始動装置の構成を示す斜視図である。 同上の磁気コアをホルダーに組み付けた状態を示す斜視図である。 同上の封止部の構成を示す透視図である。 同上のケースを装着した放電灯始動装置の構成を示す斜視図である。 同上の高圧端子の端部近傍を示す平面図である。 HIDランプの構成を示す平面図である。 HIDランプの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態2の放電灯始動装置の高圧端子の端部近傍を示す斜視図である。 同上の高圧端子の端部近傍を示す拡大図である。 本発明の実施形態2の放電灯始動装置の高圧端子の端部近傍を示す斜視図である。 本発明の実施形態6の車両の一部の構成を示す斜視図である。 車両用前照灯器具を示す断面図である。 車両用前照灯器具のシステム構成を示す図である。 放電灯始動装置の回路構成を示す図である。 従来のパルストランスを示す斜視図である。 従来のトランスブロックを示す斜視図である。 従来の放電灯始動装置を示す斜視図である。 従来の二次巻線の端部を示す平面図である。
符号の説明
1 高圧ブロック
2 低圧回路ブロック
3 ケースボデー
4 シールドカバー
5 磁気コア
6 高圧端子
6c 高圧側接続部
7 低圧端子
8 封止部
15 一次巻線
16 二次巻線
16a 高圧側端部
20,21 斜面
22,23,24 エッジ

Claims (6)

  1. 棒状の磁気コアと、
    磁気コアに巻回された二次巻線と、
    磁気コアと二次巻線とを封止する樹脂と、
    樹脂の外周に巻回した一次巻線と、
    一次巻線に接続されたコンデンサ及び放電ギャップと、
    二次巻線の両端部のうち高電位が発生する一方の端部が接続される高圧端子とを備え、
    高圧端子に接続される二次巻線の一方の端部の端面は、互いに略120度の角度を成す2つの斜面で形成されることを特徴とする放電灯始動装置。
  2. 棒状の磁気コアと、
    磁気コアに巻回された二次巻線と、
    磁気コアと二次巻線とを封止する樹脂と、
    樹脂の外周に巻回した一次巻線と、
    一次巻線に接続されたコンデンサ及び放電ギャップと、
    二次巻線の両端部のうち高電位が発生する一方の端部が接続される高圧端子とを備え、
    高圧端子に接続される二次巻線の一方の端部の端面は、その縁辺部が曲面で形成されることを特徴とする放電灯始動装置。
  3. 本装置を収納する外郭を備えて、前記二次巻線の一方の端部は前記高圧端子の一端に接続され、高圧端子の一端は外郭から離れる方向に曲折されることを特徴とする請求項1または2記載の放電灯始動装置。
  4. 請求項1乃至3いずれかの放電灯始動装置を介して放電灯を点灯させる手段を備えることを特徴とする放電灯点灯装置。
  5. 請求項4の放電灯点灯装置を備えることを特徴とする車両用前照灯器具。
  6. 請求項5の車両用前照灯器具を備えることを特徴とする車両。
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