JP4281596B2 - ソケット、放電灯点灯装置、車両用前照灯器具並びに車両 - Google Patents

ソケット、放電灯点灯装置、車両用前照灯器具並びに車両 Download PDF

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Description

本発明は、放電灯の始動回路を内蔵したソケット、そのソケットを備える放電灯点灯装置、その放電灯点灯装置を備える車両用前照灯器具、並びにその車両用前照灯器具を備える車両に関するものである。
近年、自動車の前照灯にメタルハライドランプなどの高輝度放電灯が使用されるようになり、このような前照灯器具では器具の収納スペースが限られるため、放電灯Laを装着するソケットの内部に、放電灯Laに高圧パルスを印加する始動回路を内蔵したものが従来より提案されている(例えば特許文献1参照)。
図22はこのようなソケットの外観図であり、上カバー50aと下カバー50bとでハウジング50が構成され、上カバー50aに設けた絶縁円筒50cから、内部に収納した高圧パルス発生部54のソケット部51に設けたソケット口51aが露出している。またハウジング50には、後述するインバータ部INVからの電線(入力線)を接続するためのコネクタ52が設けられており、コネクタ52には後述する入力端子t11〜t13を構成する3本の接続端子53が配置されている。
始動回路Aは図23に示すような回路構成を有している。この始動回路Aは、入力端子t11,t13間に接続された充電コンデンサC1と、この充電コンデンサC1に並列に接続されたパルストランスPTの1次巻線n1と放電ギャップSGとの直列回路と、入力端子t11と出力端子t21との間に接続されたパルストランスPTの2次巻線n2とを備えている。そして、入力端子t11〜t13には点灯回路Bの出力端が接続され、出力端子t21,t22間に放電灯Laが接続されている。また、入力端子t13と出力端子t22との間は短絡されている。
ここで、放電灯Laの始動時にインバータ部INVから入力端子t11,t13を介して充電コンデンサC1に充電電流が供給されて、充電コンデンサC1の両端電圧が所定の電圧に達すると、放電ギャップSGが放電してパルストランスPTの1次巻線n1に電流が流れて、2次巻線n2に高圧パルスが発生し、出力端子t21,t22間に接続された放電灯Laに高圧パルスを印加して放電灯Laを始動させるのである。
図24(c)はハウジング50内に収納される高圧パルス発生部54の外観を示しており、上カバー50aの絶縁円筒50cに臨む位置にソケット部51が設けられるとともに、パルストランスPT、放電ギャップSG、および充電コンデンサC1などの回路部品が実装されて始動回路Aが形成されている。ソケット部51には、放電灯Laの円柱状の口金70が嵌合する円筒状の外側筒部63と、口金70底面を円形に凹没させた凹所と係合する円筒状の内側筒部64とが同心に形成されており、外側筒部63の内部がソケット口51aとなる。また内側筒部64の内部には口金70底面の凹所内に配置された中心電極(図示せず)と電気的に接続するための内側電極65が配置され、外側筒部63には口金70周面の上側部に設けられた外周電極71と電気的に接続するための外側電極66が配置されている。そして組立状態において外側筒部63の外周には上カバー50aの絶縁円筒50cが配置されており、絶縁円筒50cが外側電極66の外側に配置されて、絶縁を確保している。
この高圧パルス発生部54は以下の手順で組み立てられる。すなわち、断面形状が長円形状の棒状のフェライトコア55の外周に平角線よりなる2次巻線n2および1次巻線n1をエッジワイズ巻きし(図24(a)参照)、1次巻線n1の両端67a,67bに接続端子56,57を、二次巻線n2の両端68a,68bに接続端子58,59をそれぞれ電気的に接続した後、合成樹脂で樹脂封止してトランスブロック60を形成する(図24(b)参照)。その後トランスブロック60を別の樹脂で封止して、ソケット部51を一体に備える本体部61を形成し、放電ギャップSGや充電コンデンサC1などの始動回路Aを構成する回路部品を取り付けて、高圧パルス発生部54の組立を完了する。
特開2002−217050号公報
上記構成のソケットでは、高電圧を発生するパルストランスPTを樹脂封止してトランスブロック60を形成した後、このトランスブロック60を別の樹脂で封止してソケット本体61を形成しており、高圧部を2重に封止して絶縁しているため、パルストランスPTを封止する樹脂と、ソケット本体61を形成する樹脂の間に界面ができ、この界面を伝って2次側の接続端子58と1次側の接続端子57との間で高電圧が漏洩する可能性があった。そのため、両端子57,58間の沿面距離を確保するために、トランスブロック60の表面に複数の凹溝62を形成して、凹凸形状を設ける必要があり、このような凹凸形状を形成すると、トランスブロック60を封止する樹脂の厚みを厚くしなければならず、小型化を阻害してしまうという問題があった。
また、パルストランスPTの2次巻線n2の一端に設けた接続端子58は、放電灯Laの口金部の底面中央に設けられた中心電極に接続され、パルストランスPTにより発生される高圧パルスを放電灯Laの中心電極に印加するのであるが、口金部の周面に設けられた外周電極との間の絶縁距離を確保するために、接続端子58と外周電極との間には円筒状の内側筒部64および外側筒部63が二重に設けられている。ここで、ソケット部51に設けた内側筒部64は口金70底面の凹部に嵌合して、沿面距離を確保しているが、口金70底面の凹部と嵌合させるために内側筒部64の高さをある程度高くする必要があり、しかもソケット部51とトランスブロック60とは放電灯Laの装着方向と直交する平面内で一部が重なるように配置されているので、放電灯Laの装着方向においてハウジング50の厚み寸法が大きくなり、薄型化の要求を満たせないという問題があった。
また、パルストランスPTはフェライトコア55の断面形状を長円形状として薄型化を図っていたが、平角線をエッジワイズ巻きする際に、フェライトコア55の断面で曲率半径が最も小さくなる角部で、平角線の絶縁樹脂の伸び率が大きくなったり、絶縁皮膜が破れたりして、絶縁性の確保が困難になるため、フェライトコア55の薄型化には限界があり、ハウジング50の薄型化の制約となっていた。
一方、上記従来例では始動回路Aを構成する回路部品がソケット部51と同一面に実装されているため、放電灯Laの装着方向からの平面視における大きさが大きくなっていた。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、絶縁性能を向上させるとともに小型化を可能としたソケット、放電灯点灯装置、車両用前照灯器具並びに車両を提供することにある。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、放電灯の円柱状の口金と嵌合するソケット口を有し、前記口金の底面に設けた中心電極と電気的に接続するための内側電極が前記ソケット口の底部に配置された合成樹脂成形品からなるソケット部と、第1の巻線が巻回されて、前記放電灯の装着方向と略直交する平面内で前記ソケット部の外周近傍に配置される磁気コアと、前記第1の巻線の一端と前記内側電極を電気的に接続する導電部と、前記ソケット部と一体に形成されて前記磁気コアと前記第1の巻線と前記導電部とを樹脂封止する封止部と、該封止部において前記第1の巻線を封止する部位の外面に巻回され前記第1の巻線とともに前記放電灯に始動パルスを与えるパルストランスを構成する第2の巻線と、前記パルストランスとともに放電灯を始動する始動回路を構成する回路部品が配線板に実装されてなる始動回路ブロックと、前記ソケット口を外部に露出する形で前記ソケット部、封止部、始動回路ブロックを収納するハウジングとを備え、前記始動回路ブロックは、前記ハウジング内において放電灯の装着方向から見て前記ソケット部の背面に配置され、前記配線板は、一端部に前記回路部品が実装され、他端部に入力線との接続部が設けられるとともに前記一端部と他端部の間に前記封止部が配置されてなることを特徴とする。
この発明によれば、2種類の樹脂の界面を伝って漏電が発生するのを防止でき、したがって従来のように封止樹脂の表面に凹凸形状を設ける必要がないから、封止部を小型にでき、絶縁性を向上させた小型のソケットが提供できる。また磁気コアは、放電灯の装着方向と略直交する平面内でソケット部の外周近傍に配置されているので、放電灯の装着方向において磁気コアとソケット部とを一部重ね合わせて配置することができ、放電灯の装着方向における厚み寸法を小さくできる。しかも、始動回路ブロックがハウジング内において放電灯の装着方向から見てソケット部の背面に配置されているので、ソケット部と同一面に実装される場合に比較して放電灯の装着方向からの平面視における大きさを小さくして小型化が図れる。また、ソケット部をハウジングの端部に配置することができる。
請求項2の発明は、上記目的を達成するために、放電灯の円柱状の口金と嵌合するソケット口を有し、前記口金の底面に設けた中心電極と電気的に接続するための内側電極が前記ソケット口の底部に配置された合成樹脂成形品からなるソケット部と、第1の巻線が巻回されて、前記放電灯の装着方向と略直交する平面内で前記ソケット部の外周近傍に配置される磁気コアと、前記第1の巻線の一端と前記内側電極を電気的に接続する導電部と、前記ソケット部と一体に形成されて前記磁気コアと前記第1の巻線と前記導電部とを樹脂封止する封止部と、該封止部において前記第1の巻線を封止する部位の外面に巻回され前記第1の巻線とともに前記放電灯に始動パルスを与えるパルストランスを構成する第2の巻線と、前記パルストランスとともに放電灯を始動する始動回路を構成する回路部品が配線板に実装されてなる始動回路ブロックと、前記ソケット口を外部に露出する形で前記ソケット部、封止部、始動回路ブロックを収納するハウジングとを備え、前記始動回路ブロックは、前記ハウジング内において放電灯の装着方向から見て前記ソケット部の背面に配置され、前記配線板は、平板状の金属部材で形成された導電路を合成樹脂製の絶縁基板にインサート成形してなり、前記導電路には前記回路部品を電気的に接続するための矩形平板状のリードが接続されるリード接続部が設けられ、該リード接続部は、前記金属部材を切り起こして形成され前記リードの両側面に当接する一対の切り起こし片からなることを特徴とする。
この発明によれば、2種類の樹脂の界面を伝って漏電が発生するのを防止でき、したがって従来のように封止樹脂の表面に凹凸形状を設ける必要がないから、封止部を小型にでき、絶縁性を向上させた小型のソケットが提供できる。また磁気コアは、放電灯の装着方向と略直交する平面内でソケット部の外周近傍に配置されているので、放電灯の装着方向において磁気コアとソケット部とを一部重ね合わせて配置することができ、放電灯の装着方向における厚み寸法を小さくできる。しかも、始動回路ブロックがハウジング内において放電灯の装着方向から見てソケット部の背面に配置されているので、ソケット部と同一面に実装される場合に比較して放電灯の装着方向からの平面視における大きさを小さくして小型化が図れる。また、回路部品のリードを挿通孔に挿通し一対の切り起こし片をかしめてリードに密着させた状態でリードとリード接続部を溶接することによってリードをリード接続部に接合することができ、プリント配線板への回路部品実装と同様にして安価に製造できる。
請求項3の発明は、請求項の発明において、前記配線板は、平板状の金属部材で形成された導電路を合成樹脂製の絶縁基板にインサート成形してなり、前記導電路には前記回路部品のリードが接続されるリード接続部が設けられ、該リード接続部は、中央に前記リードが挿通される挿通孔を有して前記配線板の一面側に突出する筒状に形成されたことを特徴とする。
この発明によれば、回路部品のリードを挿通孔に挿通してリード接続部と溶接することによってリードをリード接続部に接合することができ、プリント配線板への回路部品実装と同様にして安価に製造できる。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記リード接続部における挿通孔の内周面に、前記リードの挿通方向に沿って前記挿通孔の径を縮径し且つ前記配線板の表面となす角が45度以上90度未満となる傾斜面が形成されたことを特徴とする。
この発明によれば、傾斜面により回路部品のリードを挿通孔に誘い込むことができて挿通ミスを軽減することができる。
請求項5の発明は、請求項3又は4の発明において、前記リード接続部の断面積を前記リードにおける該リード接続部との接続部位の断面積に略一致させたことを特徴とする。
この発明によれば、リードとリード接続部の溶融する体積がほぼ同一になるから、リードとリード接続部の何れか一方が溶融し過ぎることがなく、リードの細り等の溶接不良が削減できる。
請求項6の発明は、請求項3又は4又は5の発明において、前記配線板の前記リード接続部が突出する側の面において該リード接続部の周囲を囲む部位に前記導電路を露出する窓部が形成されたことを特徴とする。
この発明によれば、挿通孔から突出したリードの切除作業が容易に行える。
請求項7の発明は、請求項の発明において、前記配線板は、平板状の金属部材で形成された導電路を合成樹脂製の絶縁基板にインサート成形してなり、前記導電路には前記回路部品を電気的に接続するための矩形平板状のリードが接続されるリード接続部が設けられ、該リード接続部は、前記金属部材を切り起こして形成され前記リードの両側面に当接する一対の切り起こし片からなることを特徴とする。
この発明によれば、回路部品のリードを挿通孔に挿通し一対の切り起こし片をかしめてリードに密着させた状態でリードとリード接続部を溶接することによってリードをリード接続部に接合することができ、プリント配線板への回路部品実装と同様にして安価に製造できる。
請求項8の発明は、請求項2又は7の発明において、前記リード接続部は、前記一対の切り起こし片と、前記金属部材を切り起こして形成され前記リードの少なくとも何れか一方の端面に当接する第2の切り起こし片とからなることを特徴とする。
この発明によれば、回路部品の実装時にリード接続部に対するリードの位置ずれが第2の切り起こし片で矯正でき、リードとリード接続部の溶接ミスを防ぐことができる。
請求項9の発明は、請求項3〜6の何れかの発明において、撚り線からなる前記入力線の芯線をアーク放電により溶融して束ねた状態で前記リード接続部に接続することを特徴とする。
この発明によれば、芯線が撚り線からなる入力線であってもリード接続部に直接接続することが可能であり、接続端子のような部材を使用する場合に比較してコストダウンが図れる。
請求項10の発明は、請求項2又は7又は8の発明において、前記回路部品のリードに一端部が溶接されるとともに他端部が前記リード接続部に接続される金属製の端子板を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、リードと端子板の溶接部分の検査が容易に行える。
請求項11の発明は、上記目的を達成するために、請求項1〜10の何れか1つのソケットと、外部の直流電源から放電灯に供給される電力を調整する電力調整回路と、電力調整回路で調整された電力を低周波の矩形波電圧・電流に変換する直流/矩形波変換回路とを備えたことを特徴とする。
請求項12の発明は、上記目的を達成するために、請求項11の放電灯点灯装置を用いた車両用前照灯器具であって、前記ソケットを保持して車両に取り付けられる器具本体と、前記電力調整回路並びに前記直流/矩形波変換回路を収納して前記器具本体に固定されるケースとを備えたことを特徴とする。
請求項13の発明は、上記目的を達成するために、請求項12の車両用前照灯器具を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、2種類の樹脂の界面を伝って漏電が発生するのを防止でき、したがって従来のように封止樹脂の表面に凹凸形状を設ける必要がないから、封止部を小型にでき、また磁気コアは、放電灯の装着方向と略直交する平面内でソケット部の外周近傍に配置されているので、放電灯の装着方向において磁気コアとソケット部とを一部重ね合わせて配置することができ、放電灯の装着方向における厚み寸法を小さくでき、しかも、始動回路ブロックがハウジング内において放電灯の装着方向から見てソケット部の背面に配置されているので、ソケット部と同一面に実装される場合に比較して放電灯の装着方向からの平面視における大きさを小さくでき、また、ソケット部をハウジングの端部に配置することができ、絶縁性を向上させた小型のソケットと、それを用いた放電灯点灯装置、車両用前照灯器具並びに車両が提供できるという効果がある。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1〜図8に基づいて説明する。本実施形態のソケットは、従来例と同様に放電灯Laを始動する始動回路Aを内蔵するものであって、高圧ブロック1と、始動回路ブロック2と、上面カバー3および下面カバー4からなるハウジングと、上面シールドカバー5および下面シールドカバー6からなるシールドケースとを主要な構成として有する。尚、本実施形態のソケットに内蔵する始動回路Aは図23に示した従来例のものとほぼ同じ回路構成を有しており、本実施形態では、図23の回路においてパルス発生時のバイパスループを形成するバイパスコンデンサC2を入力端子t11,t12間に接続してある。
図2は高圧ブロック1の製造工程を示しており、高圧ブロック1は、103Ωm以上の固有抵抗を有する棒状のロッド型のフェライトコア7と、このフェライトコア7の側面に、絶縁部材としてのボビンを使用しないで平角線を1層にエッジワイズ巻きにして成る第1の巻線8(2次巻線n2)と、磁性材料により矩形板状に形成された高圧ヨーク40と、フェライトコア7および高圧ヨーク40を保持する樹脂成型品からなるコアホルダ10と、コアホルダ10に取り付けられて第1の巻線8の両端にそれぞれ電気的に接続される2つの端子11,12とを備える。なお本実施形態ではフェライトコア7に直接第1の巻線8を巻回しているが、ボビンを用いて第1の巻線8を巻回するようにしても良い。
コアホルダ10は、フェライトコア7の長手方向において対向配置され、図中上側に開放された保持溝13aを有する一対の側壁13,13と、フェライトコア7の長手方向に沿うように配置されて両側壁13の下端部の間をそれぞれ連結する一対の連結片14と、一対の連結片14の間を橋絡する橋絡部15と、一方の側壁13と一体的に形成され、上面およびフェライトコア7の長手方向における両側面が開放された略箱状のヨーク収納部16とを備える。
端子11は、第1の巻線8の低圧側の端部8aが挿入されるコ字状の挟持片11aを有し、この挟持片11aと連続一体に形成された圧入片11bを、端部8a近傍に配置されるコアホルダ10の部位(側壁13)に設けた圧入孔17に圧入することによってコアホルダ10に固定される。また端子12は、第1の巻線8の高圧側の端部8bが挿入されるコ字状の挟持片12aを有し、この挟持片12aと連続一体に形成された圧入片12bを、端部8b近傍に配置されるコアホルダ10の部位(ヨーク収納部16)に設けた圧入孔18に圧入することによってコアホルダ10に固定される。
上述のような高圧ブロック1を組み立てるに当たっては、先ずコアホルダ10の圧入孔17,18に端子11,12の圧入片11b,12bを圧入して、端子11,12を保持させるとともに、ヨーク収納部16内に上側から高圧ヨーク40を挿入してコアホルダ10に収納保持させた後、各側壁13に設けた保持溝13a内に上側からフェライトコア7の端部をそれぞれ挿入して、フェライトコア7をコアホルダ10に保持させる。このとき各保持溝13aの開口縁に設けた爪13bがフェライトコア7の端部に係止することで、フェライトコア7の抜け止めが行われる。またフェライトコア7の長手方向における一方の端面に対向して高圧ヨーク40が配置されている。
そして、コアホルダ10にフェライトコア7および高圧ヨーク40を保持させた後、絶縁性を有する合成樹脂により樹脂封止して封止部19を形成し、封止部19の表面に第1の巻線8の外周に配置されるように第2の巻線9(1次巻線n1)を巻回し(図4(c)参照)、第1および第2の巻線8,9とフェライトコア7とで高圧パルスを発生するパルストランスPTを構成する。ここで、封止部19を樹脂成形する際には、放電灯Laの口金70が装着されるソケット部20が封止部19と一体に形成されており、封止部19とソケット部20とで高圧ブロック1の本体部21が構成されている。
ソケット部20は口金70の外周面と嵌合する円筒状の外筒部22の内側に、口金70の底面に設けた環状の溝と嵌合する円筒状の内筒部23が形成され、これら2つの筒部22,23が同心に配置されている。すなわち、外筒部22の内部がソケット口20aとなる。そして、図1(b)に示すように内筒部23の底部には端子12に設けた接続片(図示せず)の先端が露出しており、先端が互いに近付く向きに突出する一対の弾接ばね片24aを具備した内側電極24が接続片と機械的および電気的に接続されている。つまり、放電灯Laの中心電極に電気的に接続される内側電極24は端子12を介して第1の巻線8の高圧側の端部8bと電気的に接続されている。
また低圧側の端部8bと電気的に接続された端子11の圧入片11bの先端部は、封止部19の表面から外側に突出しており、外側に突出した圧入片11bの先端部が接続端子11cとなる。また外筒部22の外側には、口金70の周面に設けた外周電極に電気的に接続される一対の外側電極25が配置されている。各外側電極25は、外筒部22の開口縁に設けた切欠22aから内側に突出して外周電極に弾接する弾接ばね部25aを2個ずつ備え、外筒部22に設けた圧入孔(図示せず)に上面側から圧入片25bを圧入することによってソケット部20に固定されている。なお圧入片25bの先端部は圧入孔を貫通してソケット部20の下面側に突出しており、外側に突出する先部が始動回路ブロック2に電気的に接続するための端子片となっている。
一方、始動回路ブロック2は、図3(a)(b)に示すように平板状の金属部材(例えば、リードフレーム)で形成された導電路を合成樹脂製の絶縁基板にインサート成形してなる配線板36に充電コンデンサC1、バイパスコンデンサC2、放電ギャップSG、コネクタCNなどの回路部品を実装して構成されている。
上面カバー3は、図4に示すように絶縁性を有する合成樹脂により下面が開口した直方体状に形成され、ソケット部20の外周に配置される絶縁円筒26が上面に形成されるとともに、コネクタCNを挿通させるための切欠27が一側面の開口縁を矩形状に凹没させることで形成されている。そして、絶縁円筒26には一端部が上側に開放された複数のガイド溝28が周方向に沿って形成されており、これらガイド溝28に放電灯Laの口金70の周面に設けたガイドピン(図示せず)が係入されるようになっている。また下面カバー4は絶縁性を有する合成樹脂により形成され、矩形板状の主部29の周縁部から上側に向かって周壁30が突出している。
一方、上面シールドカバー5は、図5(a)に示すように導電材料により下面が開口した直方体状に形成され、上面には上面カバー3の絶縁円筒26の周りを囲む円筒状の筒部31が形成されている。また下面シールドカバー6は導電材料により形成され、矩形板状の主部32の周縁部から上側に向かって側部33が突出されている。そして上面シールドカバー5および下面シールドカバー6の接合部位にはそれぞれコネクタCNを挿通させるための矩形状に凹んだ切欠が形成され、これらの切欠の周縁から側方に向かってコネクタCNの上下両面をそれぞれ覆うカバー部34,35が延出している。
而して、本実施形態のソケットを組み立てるにあたっては、先ず図4に示すように始動回路ブロック2の上側に高圧ブロック1を載置し、第2の巻線9の両端部を始動回路ブロック2に設けた端子板37に電気的に接続して、第2の巻線9の両端を放電ギャップSGの一端と充電コンデンサC1の一端とにそれぞれ接続して高圧ブロック1と始動回路ブロック2を結合した後、図5(a)に示すように上面カバー3および下面カバー4を上下両側から高圧ブロック1並びに始動回路ブロック2に被せてハウジングを組み立て、ハウジングの内部空間にシリコンのような絶縁樹脂を充填して高圧ブロック1および始動回路ブロック2を絶縁し、さらに図5(a)(b)に示すように上面シールドカバー5および下面シールドカバー6を上下両側から被せてハウジングをシールドケース内に収納することで、ソケットの組立が完了する。ここで、図1(a)(b)に示すように始動回路ブロック2は、ハウジング内において放電灯Laの装着方向(図1(a)における左右方向)から見てソケット部20の背面に配置されている。
以上説明したように本実施形態では、フェライトコア7に巻回された第1の巻線8と、第1の巻線8の高圧側の端部8bと内側電極24との間を電気的に接続する端子12とを樹脂封止して封止部19を形成し、この封止部19の表面に第1の巻線8の外周に配置されるように第2の巻線9を巻回してパルストランスPTを形成しており、2種類の樹脂で封止した従来例のように2種類の樹脂の界面を伝って漏電が発生することがないから、絶縁性能を向上させることができる。また、従来例では絶縁性能を高めるために封止樹脂の表面に凹凸形状を設けて沿面距離を確保しているが、本実施形態では第1の巻線8と端子12とを1種類の封止樹脂で形成しているので、2種類の樹脂で封止した場合のように樹脂の界面が存在しないから、従来例のように封止樹脂の表面に凹凸形状を形成する必要が無く、絶縁性を向上させた小型のソケットを実現できる。またフェライトコア7および第1の巻線8からなる高圧部とソケット部20とは、放電灯Laの装着方向と略直交する平面内において高圧部がソケット部20の外周近傍に、高圧部とソケット部20とが重ならないようにして配置され、且つ、放電灯Laの装着方向において高圧部とソケット部20とを一部重ね合わせて配置しているので、放電灯Laの装着方向におけるハウジングの厚み寸法を小さくして、全体の小型化を図ることができる。しかも、始動回路ブロック2がハウジング内において放電灯Laの装着方向から見てソケット部20の背面に配置されているので、従来例のようにソケット部20と同一面に実装される場合に比較して、放電灯Laの装着方向からの平面視における大きさ(図1(b)における上下左右の長さ寸法)を小さくできるという利点がある。
本実施形態のソケットを用いた放電灯点灯装置の回路ブロック図を図6に示す。この放電灯点灯装置は自動車のような車両の前照灯を点灯するものであって、自動車に搭載されたバッテリ(直流電源)Eの直流電力を低周波で交番する矩形波電力に変換して放電灯Laに供給するインバータ部INVと、始動回路Aとで構成される。図示は省略するが、インバータ部INVは、直流電源Eから放電灯Laに供給される電力を調整する電力調整回路と、電力調整回路で調整された電力を低周波の矩形波電圧・電流に変換する直流/矩形波変換回路と、電力調整回路並びに直流/矩形波変換回路を制御する制御回路部とを具備する。電力調整回路は従来から周知であるフライバックタイプのDC/DCコンバータからなり、制御回路部によりスイッチング素子を数十kHz〜数百kHzでスイッチングするとともにPWM制御することで電力調整が行われる。直流/矩形波変換回路は2つのスイッチング素子の直列回路と2つのスイッチング素子の直列回路を互いに並列接続したブリッジ回路からなり、制御回路部により対角辺に位置する一方の2つのスイッチング素子をオンする期間と他方の2つのスイッチング素子をオンする期間を数百Hzの周期で交互に切り換えることにより各々の直列回路の中点(出力端)から低周波の矩形波電圧・電流を出力する。なお、このような電力調整回路、直流/矩形波変換回路並びに制御回路部の回路構成並びに動作は従来周知であるから図示および詳細な動作説明は省略する。
また、本実施形態の放電灯点灯装置を用いた車両用(自動車用)前照灯器具の一実施形態を図7に示す。この前照灯器具Bは、車体に固定される器具本体100の内部に本実施形態のソケットSと反射板101とを収納したものであり、器具本体100の前面に設けた開口部にはレンズ102が取り付けられている。また器具本体100の後部には放電灯Laを交換するための開口部104が設けられており、この開口部104にはキャップ105が被着されている。ソケットSに内蔵された始動回路Aとともに本実施形態の放電灯点灯装置を構成するインバータ部INVは、例えば、アルミダイカスト製のケース107に収納されて器具本体100の外側下部に固定されている。なお、ケース107の後方端部にはバッテリからの給電線(図示せず)を接続するためのコネクタ106が設けられている。
さらに、図8は本実施形態の車両用前照灯器具Bを備えた車両(自動車)Cの一実施形態を示している。車両Cの車体110の前面における左右両側に車両用前照灯器具Bが1台ずつ取り付けられている。
(実施形態2)
本実施形態のソケットSは始動回路ブロック2の構成に特徴があり、他の構成については実施形態1と共通である。
本実施形態における始動回路ブロック2は、図9(a)に示すように配線板36の一端部にコンデンサC1,C2や放電ギャップSG等の回路部品が実装され、配線板36の他端部にインバータ部INVからの入力線41が直接接続されるとともに、図9(b)に示すように配線板36の一端部と他端部の間に封止部19が配置されている。但し、入力線41を直接接続する代わりに、実施形態1と同様にコネクタを実装しても構わない。
而して、始動回路ブロック2を上述のように構成したことにより、図10に示すようにソケット部20をハウジング(上面カバー3)の端部に配置することができる。すなわち、自動車用の前照灯器具Bにおいては、放電灯Laの近傍に配置された遮光部材を前後方向に移動させることでハイビームとロービームの切り換えを行うものがあり、このような場合には前記遮光部材を駆動するソレノイドなどから構成される駆動部Dを放電灯Laの近傍に配置しなければならず、実施形態1のようにハウジングの中央にソケット部20が配置される構造のソケットでは対応できないことになる。これに対して本実施形態のソケットSではソケット部20をハウジングの端部に配置することができるので、駆動部Dの近くに放電灯Laを配置することが可能になる。
(実施形態3)
本実施形態のソケットは始動回路ブロック2の構成に特徴があり、他の構成については実施形態1と共通である。
本実施形態においては、図11に示すように配線板36の導電路を形成する金属部材42にコンデンサC1,C2や放電ギャップSGなどの回路部品のリード43が接続されるリード接続部44が設けられている。このリード接続部44は、中央にリード43が挿通される挿通孔44aを有して配線板36の一面側(図11における上面側)に突出する筒状に形成されている。なお、図11においては金属部材(導電路)42がインサート成形されている絶縁基板については図示を省略している。
而して、金属部材42の他面側(図11における下面側)からリード接続部44の挿通孔44aに回路部品のリード43を挿通した状態で、金属部材42の上面側からレーザ光の照射若しくはアーク放電によりリード43とリード接続部44を溶融させて両者が接合される。ここで、金属部材42が厚さ0.2〜0.5mmの銅合金(例えば、錫:0.5at%、銅:99.5at%)であり、リード接続部44が高さ約4mm、挿通孔44aの内径約0.7mmに形成され、回路部品のリード43が直径0.6mmの錫メッキ銅線からなるとき、レーザ溶接の場合には、例えばYAGレーザのレーザ光(ピークパワー:2〜3kW、スポット径:0.1〜0.3mm)を10〜20m秒の照射時間で照射すればよく、アーク溶接の場合には、例えばピーク値25〜35アンペアの電流を70〜90m秒間通電すればよい。
本実施形態では、回路部品のリード43を挿通孔44aに挿通してリード接続部44と溶接することによってリード43をリード接続部44に接合することができ、プリント配線板への回路部品実装と同様にして始動回路ブロック2が安価に製造できるという利点がある。
ここで、図12に示すようにリード接続部44における挿通孔44aの内周面に、リード43の挿通方向(図12における上向き)に沿って挿通孔44aの径を縮径し且つ配線板(金属部材42)の表面となす角αが45度以上90度未満(例えば、50度〜80度)となる傾斜面44bを形成すれば、この傾斜面44bにより回路部品のリード43を挿通孔44aに誘い込むことができて挿通ミスを軽減することができる。この場合、挿通孔44aの上面側に突出する寸法xを所定値とした状態でリード接続部44をかしめてリード43の外周面にリード接続部44を全周に渡って接触させれば(図13参照)、溶接を行う際にリード43とリード接続部44が溶融して混合する量が増えるから、両者の接合強度を向上し且つ安定させることができる。
また、図14に示すようにリード接続部44を円筒形状に形成することでその断面積をリード43におけるリード接続部44との接続部位の断面積に略一致させるようにすれば、リード43とリード接続部44の溶融する体積がほぼ同一になる。つまり、リード43とリード接続部44を溶融する際に必要なエネルギ量がほぼ同一となるため、リード43とリード接続部44の何れか一方が溶融し過ぎることがなく、リード43の細り等の溶接不良が削減できることになる。
ところで、リード43の先端が挿通孔44aの上面側に突出する寸法xを一定とするために、挿通孔44aにリード43を挿通した後で上面側に突出する余分なリード43を切除している。このとき、リード接続部44の周囲を覆っている絶縁基板によってリード43の切除作業が困難になる虞がある。そこで、図15に示すように配線板36のリード接続部44が突出する側の面(図15における上面)において、リード接続部44の周囲を囲む部位に導電路(金属部材42)を露出する窓部45を形成すれば、挿通孔44aから突出したリード43の切除作業が容易に行える。なお、窓部45は、例えば縦3mm以上、横10mm以上でリード接続部44がほぼ中心に位置するような矩形状とすればよい。
また、実施形態2のように入力線41を配線板36に直接接続する場合、入力線41の芯線が単線であれば、そのままリード接続部44の挿通孔44aに挿通し溶接して接合することができるが、芯線が撚り線であると通常は圧着端子のような接続端子を使用しなければならない。そこで、図16に示すように撚り線からなる入力線41’の芯線41a’をアーク放電(ピーク電流25〜35アンペア、通電時間:70〜90m秒)により溶融して束ねた状態でリード接続部44に接続すれば、芯線41a’が撚り線からなる入力線41’であってもリード接続部44に直接接続することが可能となり、しかも、接続端子のような部材を使用する場合に比較してコストダウンが図れる。
(実施形態4)
本実施形態は、図17および図18に示すように配線板36の導電路(金属部材42)を切り起こして形成される一対の切り起こし片44cによりリード接続部44が構成されている点に特徴がある。
すなわち、回路部品のリード43’が矩形平板状である場合には、実施形態3のような円形の挿通孔44aに挿通してもリード43’との接合面積が十分に取れないが、上述のように一対の切り起こし片44cでリード接続部44を構成すれば、回路部品のリード43’を挿通孔(切り起こし片44cの先端間に生じる隙間)に挿通し、一対の切り起こし片44cをかしめてリード43’に密着させることができる。そして、この密着状態でリード43’とリード接続部44を溶接することによってリード43’をリード接続部44に接合することができる。ここで、金属部材42が厚さ0.2〜0.5mmの銅合金(例えば、錫:0.5at%、銅:99.5at%)であり、リード接続部44が高さ約4mm、挿通孔44aの内径約0.7mmに形成され、回路部品のリード43’が幅約0.5mm、厚さ約0.4mmの銅合金からなるとき、レーザ溶接の場合には、例えばYAGレーザのレーザ光(ピークパワー:1.5〜2.5kW、スポット径:0.1〜0.3mm)を10〜20m秒の照射時間で照射すればよく、アーク溶接の場合には、例えばピーク値25〜35アンペアの電流を70〜90m秒間通電すればよい。
本実施形態によれば、回路部品のリード43’が矩形平板状のものであってもリード43’をリード接続部44に確実に接合することができる。なお、挿通孔の径、つまり、一対の切り起こし片44cの先端間の隙間の寸法yは、図19に示すようにリード43’の厚み(例えば、約0.4mm)に対して若干大きい値(例えば、約0.5mm)に設定してリード43’を挿通し易くすることが望ましい。
また、図20に示すように、一対の切り起こし片44cと直交する方向で金属部材42を切り起こして形成され、リード43’の一方の端面に当接する第2の切り起こし片44dをリード接続部44に設ければ、回路部品の実装時にリード接続部44に対するリード43’の位置ずれが第2の切り起こし片44dで矯正でき、リード43’とリード接続部44の溶接ミスを防ぐことができる。但し、第2の切り起こし片44dを2つ設けてリード43’の両側端面に当接させるようにしても構わない。
ところで、リード43と金属部材42の材質が異なる場合、例えば、リード43がCP線(銅覆鋼線)からなり金属部材42が銅板からなる場合、両者の融点の差が大きいために溶融・凝固する際に体積収縮に差が生じ、接合部位に微小なクラックが発生する虞がある。このような微小なクラックは、通常、X線検査によって検出可能であるが、回路部品の実装密度が高くなると他の回路部品に邪魔されて目的の接合部位の検査ができないことがある。
そこで、図21に示すように回路部品のリード43に一端部が溶接されるとともに他端部がリード接続部44に接続される金属製の端子板46を介してリード43とリード接続部44を間接的に接続する構成とすることが望ましい。端子板46は配線板36の金属部材42と同じ材料(銅板)により矩形平板状に形成され、一端部にはリード43が挿通されるU字状の溝46aが設けられている。この溝46aの寸法は、リード43の直径が約0.6mmのとき、幅約0.7mm、深さ約1mm、底部の曲率半径約0.35mmに設定される。リード43を溝46aに挿入した状態で端子板46の溝46aを挟んだ両脚部を内側に塑性変形させ、リード43と端子板46を密着させた後、アーク溶接(ピーク電流:25〜35アンペア、通電時間:40〜60m秒)によってリード43と端子板46を溶接接合する。而して、端子板46の他端部を配線板36(金属部材42)のリード接続部44に溶接接合する前にリード43と端子板46の接合部EのX線検査が他の回路部品に邪魔されることなく実施できる。
実施形態1のソケットを示し、(a)はハウジングおよびシールドケースを取り外した状態の側面図、(b)はハウジングおよびシールドケースを取り外した状態の正面図である。 同上における高圧ブロックの組立手順を説明する説明図である。 (a)は同上における始動回路ブロックの分解斜視図、(b)は始動回路ブロックの外観斜視図である。 同上におけるシールドケースを除いた分解斜視図である。 (a)は同上の分解斜視図、(b)は外観斜視図である。 同上を用いた放電灯点灯装置の回路ブロック図である。 同上を用いた車両用前照灯器具の断面図である。 同上を用いた車両の一部省略せる外観斜視図である。 (a)は実施形態2における始動回路ブロックの斜視図、(b)は始動回路ブロック並びに高圧ブロックの背面側から見た一部省略せる斜視図である。 同上の正面図である。 実施形態3における回路部品のリードとリード接続部を示し、(a)は挿入前の斜視図、(b)は挿入した状態の斜視図、(c)は挿入した状態の断面図である。 同上のリードとリード接続部の断面図である。 同上のリード接続部をかしめた後の断面図である。 同上のリードとリード接続部の断面図である。 同上のリード接続部を含む始動回路ブロックの要部斜視図である。 同上における入力線とリード接続部の斜視図である。 実施形態4における回路部品のリードをリード接続部に接続した状態の斜視図である。 同上の断面図である。 同上の断面図である。 同上の他の構成のリード接続部を示す斜視図である。 同上におけるリードと端子板を示し、(a)は接続前の斜視図、(b)は端子板を配線板に接続した状態の斜視図である。 従来のソケットを示す斜視図である。 同上を用いた従来の放電灯点灯装置の回路ブロック図である。 同上を示し、(a)はパルストランスの外観斜視図、(b)はトランスブロックの外観斜視図、(c)は高圧パルス発生部の外観斜視図である。
符号の説明
2 始動回路ブロック
7 フェライトコア
8 第1の巻線
8b 端部
12 端子片
19 封止部
20 ソケット部
21 本体部
24 内側電極

Claims (13)

  1. 放電灯の円柱状の口金と嵌合するソケット口を有し、前記口金の底面に設けた中心電極と電気的に接続するための内側電極が前記ソケット口の底部に配置された合成樹脂成形品からなるソケット部と、第1の巻線が巻回されて、前記放電灯の装着方向と略直交する平面内で前記ソケット部の外周近傍に配置される磁気コアと、前記第1の巻線の一端と前記内側電極を電気的に接続する導電部と、前記ソケット部と一体に形成されて前記磁気コアと前記第1の巻線と前記導電部とを樹脂封止する封止部と、該封止部において前記第1の巻線を封止する部位の外面に巻回され前記第1の巻線とともに前記放電灯に始動パルスを与えるパルストランスを構成する第2の巻線と、前記パルストランスとともに放電灯を始動する始動回路を構成する回路部品が配線板に実装されてなる始動回路ブロックと、前記ソケット口を外部に露出する形で前記ソケット部、封止部、始動回路ブロックを収納するハウジングとを備え、前記始動回路ブロックは、前記ハウジング内において放電灯の装着方向から見て前記ソケット部の背面に配置され、前記配線板は、一端部に前記回路部品が実装され、他端部に入力線との接続部が設けられるとともに前記一端部と他端部の間に前記封止部が配置されてなることを特徴とするソケット。
  2. 放電灯の円柱状の口金と嵌合するソケット口を有し、前記口金の底面に設けた中心電極と電気的に接続するための内側電極が前記ソケット口の底部に配置された合成樹脂成形品からなるソケット部と、第1の巻線が巻回されて、前記放電灯の装着方向と略直交する平面内で前記ソケット部の外周近傍に配置される磁気コアと、前記第1の巻線の一端と前記内側電極を電気的に接続する導電部と、前記ソケット部と一体に形成されて前記磁気コアと前記第1の巻線と前記導電部とを樹脂封止する封止部と、該封止部において前記第1の巻線を封止する部位の外面に巻回され前記第1の巻線とともに前記放電灯に始動パルスを与えるパルストランスを構成する第2の巻線と、前記パルストランスとともに放電灯を始動する始動回路を構成する回路部品が配線板に実装されてなる始動回路ブロックと、前記ソケット口を外部に露出する形で前記ソケット部、封止部、始動回路ブロックを収納するハウジングとを備え、前記始動回路ブロックは、前記ハウジング内において放電灯の装着方向から見て前記ソケット部の背面に配置され、前記配線板は、平板状の金属部材で形成された導電路を合成樹脂製の絶縁基板にインサート成形してなり、前記導電路には前記回路部品を電気的に接続するための矩形平板状のリードが接続されるリード接続部が設けられ、該リード接続部は、前記金属部材を切り起こして形成され前記リードの両側面に当接する一対の切り起こし片からなることを特徴とするソケット。
  3. 前記配線板は、平板状の金属部材で形成された導電路を合成樹脂製の絶縁基板にインサート成形してなり、前記導電路には前記回路部品のリードが接続されるリード接続部が設けられ、該リード接続部は、中央に前記リードが挿通される挿通孔を有して前記配線板の一面側に突出する筒状に形成されたことを特徴とする請求項記載のソケット。
  4. 前記リード接続部における挿通孔の内周面に、前記リードの挿通方向に沿って前記挿通孔の径を縮径し且つ前記配線板の表面となす角が45度以上90度未満となる傾斜面が形成されたことを特徴とする請求項3記載のソケット。
  5. 前記リード接続部の断面積を前記リードにおける該リード接続部との接続部位の断面積に略一致させたことを特徴とする請求項3又は4記載のソケット。
  6. 前記配線板の前記リード接続部が突出する側の面において該リード接続部の周囲を囲む部位に前記導電路を露出する窓部が形成されたことを特徴とする請求項3又は4又は5記載のソケット。
  7. 前記配線板は、平板状の金属部材で形成された導電路を合成樹脂製の絶縁基板にインサート成形してなり、前記導電路には前記回路部品を電気的に接続するための矩形平板状のリードが接続されるリード接続部が設けられ、該リード接続部は、前記金属部材を切り起こして形成され前記リードの両側面に当接する一対の切り起こし片からなることを特徴とする請求項記載のソケット。
  8. 前記リード接続部は、前記一対の切り起こし片と、前記金属部材を切り起こして形成され前記リードの少なくとも何れか一方の端面に当接する第2の切り起こし片とからなることを特徴とする請求項2又は7記載のソケット。
  9. 撚り線からなる前記入力線の芯線をアーク放電により溶融して束ねた状態で前記リード接続部に接続することを特徴とする請求項3〜6の何れかに記載のソケット。
  10. 前記回路部品のリードに一端部が溶接されるとともに他端部が前記リード接続部に接続される金属製の端子板を備えたことを特徴とする請求項2又は7又は8記載のソケット。
  11. 請求項1〜10の何れか1つのソケットと、外部の直流電源から放電灯に供給される電力を調整する電力調整回路と、電力調整回路で調整された電力を低周波の矩形波電圧・電流に変換する直流/矩形波変換回路とを備えたことを特徴とする放電灯点灯装置。
  12. 請求項11の放電灯点灯装置を用いた車両用前照灯器具であって、前記ソケットを保持して車両に取り付けられる器具本体と、前記電力調整回路並びに前記直流/矩形波変換回路を収納して前記器具本体に固定されるケースとを備えたことを特徴とする車両用前照灯器具。
  13. 請求項12の車両用前照灯器具を備えたことを特徴とする車両。
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