JP2006183827A - 締結構造およびネジユニット並びに物品の組立て方法 - Google Patents

締結構造およびネジユニット並びに物品の組立て方法 Download PDF

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Abstract

【課題】締結部品のリユース、および基材と被締結部材のリサイクルを容易にすることを課題とする。
【解決手段】被締結部材3と基材5とを雄ネジ1で締結する締結構造であって、雌ネジ部材4の少なくとも基材と係合する係合部41が形状記憶材料製であり、前記係合部41は形状回復温度に加熱すると前記基材との締結を解除するように形状記憶された部材からなる。
そして、かかる締結構造を備えた製品を加熱することによって、被締結部材3と基材5の締結を解除することが可能であるとともに、雄ネジ1や雌ネジ部材4などの締結部材一式を一度に基材および被締結部材から引き抜くことが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、様々な分野で広く使用されているネジを用いた締結構造に関し、特にテレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン等のリサイクル適用製品への適用に好適な締結構造およびネジユニット並びに物品の組立て方法に関する。
従来、例えば電化製品などの部品の締結にはネジを使用するのが一般的である。しかし、環境保護が叫ばれる昨今、家電製品等のリサイクルが義務付けられるに伴い、製品の解体を容易にする技術が必要とされている。そして、このようにネジを用いた部品の解体を容易にするために、以下のような締結構造が提案されている。
かかる締結構造は、ネジ軸部を被締結部材に形成されたネジ挿通穴に挿通させ、雄ネジの頭部をワッシャーを介して被締結部材に圧接するように、ネジ軸部を基材にねじ込むことによって被締結部材と基材を締結する。前記ワッシャーは、形状回復温度に加熱すると形状回復して、その内径が上記雄ネジの頭部の径よりも大きくなるように形状記憶された形状記憶材料からなり、一方、上記ネジ挿通穴は、雄ネジの頭部の径よりも大きく形成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−316781号公報
しかし、上記のような締結構造の場合、解体後、ネジ軸部が基材に残ってしまうという問題があった。一般に家電製品等に使用されるネジは鉄系の材料から成る物が多い。一方、解体された部品はリサイクルしやすいように破砕される。このため、ネジ軸部が残ったままの部品(基材)を破砕機に投入すると、破砕機の刃が損傷するなどの問題が発生する。また、一般に形状記憶材料は高価であり、解体性を向上させる為のみに形状記憶材料製の締結部品を使用するのは、コスト的に見てメリットが小さいという問題もあった。
本発明は以上の問題を鑑みてなされたものであり、従来技術に比べて、基材から雄ネジを取り外すことが可能で、後の破砕工程で破砕機の刃にダメージを与えることがなく、リユースが容易で、さらに、製品組み立てもより容易に行えるようにすることを課題とする。
本発明は、上記課題を達成するために、なされたもので、本発明の締結構造は、雄ネジを被締結部材に形成されたネジ挿通穴に挿通させ、前記雄ネジの頭部を前記被締結部材に圧接するように前記雄ネジの軸部を基材に係合された雌ネジ部材にねじ込むことによって、前記被締結部材と前記基材とを締結する締結構造であって、前記雌ネジ部材には係合部が形成されるとともに、前記基材には前記係合部と係合し雌ネジ部材を固定する係止部が形成され、少なくとも前記係合部が形状記憶材料製であり、前記係合部は、形状回復温度に加熱すると前記基材の係止部との締結を解除するように形状記憶されていることにある。
かかる本発明の締結構造は、加熱することによって容易に被締結部材と基材の締結を解除することが可能であると同時に、雄ネジや雌ネジ部材などの締結部材一式を一度に基材および被締結部材から引き抜くことが可能となり、結果として、締結部品のリユースおよび、基材、被締結部材のリサイクルを容易にするという効果を奏する。
また、本は発明の締結構造は、前記基材には、内周面に溝が形成された雌ネジ部材固定穴が形成され、該雌ネジ部材固定穴には前記雌ネジ部材が挿入されており、該雌ネジ部材の外周の前記溝と対応する部分には、溝が形成され、しかも、前記両溝間には、形状記憶材料製のCリング状部材が嵌合されており、該Cリング状部材は、形状回復前の外径が前記雌ネジ部材固定穴の径よりも大きく、且つ、形状回復後の外径が前記雌ネジ部材の外径よりも小さくなり、しかも、前記ネジ挿通穴の径は前記雌ネジ部材の外径よりも大きいことにある。
以上のような締結構造によると、加熱することによって容易に被締結部材と基材の締結を解除することが可能であると同時に、雄ネジや雌ネジ部材などの締結部材一式を一度に基材および被締結部材から引き抜くことが可能となり、結果として、締結部材のリユースおよび、基材、被締結部材のリサイクルを容易にするという効果を奏する。また、形状記憶材料製の部品はCリング状部材のみであるため、使用する形状記憶材料の量が少なく、締結部材の製造コストを低く抑えることが可能である。
本発明の締結構造は、前記形状記憶材料製Cリング状部材の形状回復後の内径をd1、形状回復後の外径をD2、前記雌ネジ部材に形成された溝の径をd3、前記雌ネジ部材の外径をD4とした場合において、(d1−d3)<(D4−D2)の関係を満たすことにある。
以上のような構造によると、加熱後、形状回復したCリング状部材が雌ネジ部材に嵌合された状態で水平方向にズレ動いたとしても、前記Cリング状部材は雌ネジ部材固定穴に干渉することがないので、確実に基材から雌ネジ部材を抜き取ることが可能となる。
本発明の締結構造は、前記Cリング状部材の少なくとも前記基材側のエッジ部には最小径が前記雌ネジ部材固定穴の径よりも小さくなるような傾斜部(面取り)が形成されている。以上の様な構造によると、雌ネジ部材を雌ネジ部材固定穴に容易に押込むことが可能となり、結果として本発明の締結構造を有する物品の組み立てが容易になるという効果を奏する。
本発明の締結構造は、前記基材および前記雌ネジ部材間には、前記雌ネジ部材の空回りを防止するための手段が設けられている。以上の様な構造によると、雄ネジを回す際の雌ネジ部材の空回りを防止することが可能となり、締結構造を有する物品の組み立てが容易になる。
本発明の締結構造は、前記雄ネジの頭部は前記ネジ挿通穴より大きい径を有するワッシャーを介して被締結部材に圧接される。以上のような構造によると、雌ネジ部材の外径を雄ネジの頭部の径よりも小さくする必要が無いので、雌ネジ部材の設計の自由度が上がるという効果を奏する。
前記ワッシャーは、形状回復温度に加熱すると外径が前記ネジ挿通穴よりも小さくなるように形状記憶されている形状記憶材料製ワッシャーである場合には、加熱するとネジの締結力が緩和されるため、Cリング状部材の形状回復が容易となるという効果を奏する。
前記形状記憶材料製ワッシャーの被締結部材に接する側のエッジ部に、最小径が前記ネジ挿通穴の径よりも小さくなるような傾斜部が形成されている場合には、前記形状記憶材料製ワッシャーはネジの締結力を緩和する方向に形状回復するため、容易に形状回復することが可能となる。
前記ワッシャーがバネワッシャーである場合には、物品の組立て方法において、ネジユニット部品を基材に押込むという動作だけで基材と被締結部材の締結を完了することが可能となる。
前記ワッシャーは形状回復温度に加熱すると座面が平坦になるように形状記憶されている形状記憶材料製バネワッシャーである。こ場合には、物品の組立て方法において、ネジユニットを基材に押込むという動作だけで基材と被締結部材の締結を完了することが可能となると同時に、加熱するとネジの締結力が緩和されるため、Cリング状部材の形状回復が容易となるという効果を奏する。
本発明の物品の組立て方法は、予め雌ネジ部材に雄ネジをねじ込んでなるネジユニットを製作し、この製作時の前記雄ネジの頭部から前記雌ネジ部材までの長さをL1とし、且つ締結時の前記基材に固定された前記雌ネジ部材から前記被締結部材側の雄ネジの頭部当接面側までの長さをL2とした場合に、L1>L2の関係を満たし、前記基材に形成された雌ネジ部材固定穴と前記被締結部材に形成されたネジ挿通穴の位置が合致するように組み合わせ、前記ネジユニットの前記雌ネジ部材を、前記被締結部材の挿通穴に挿通し、前記基材に形成された雌ネジ部材固定部に係合させることにある。
かかる本発明の物品の組立て方法によれば、前記ネジユニットを一方向に押込むという動作だけで基材と被締結部材の締結をほぼ完了することが可能となる。
前記ネジユニットは、かかる物品の組み立て方法に使用することにより、製品の組み立てを簡略化することが可能となる。
また、本発明の物品の組立て方法は、ネジユニットの製作時の前記雄ネジの頭部から前記雌ネジ部材までの長さをL1とし、締結時の前記基材に固定された前記雌ネジ部材から前記被締結部材のワッシャー当接面までの長さをL2aとし、ワッシャーの厚みをt2とした場合、L1>(L2a+t2)の関係を満たすことにある。
かかる本発明の物品の組立て方法によれば、前記ネジユニットを一方向に押込むという動作だけで基材と被締結部材の締結を完了することが可能となる。
前記ネジユニットは、かかる物品の組み立て方法に使用することにより、製品の組み立てを簡略化することが可能となる。
また、本発明の物品の組立て方法は、ネジユニットの製作時の前記雄ネジの頭部から前記雌ネジ部材までの長さをL1とし、締結時の前記基材に固定された前記雌ネジ部材から前記被締結部材のワッシャー座面までの長さをL2aとし、平坦につぶされる前のバネワッシャーの厚み(最上面と最下面の寸法)をt3、平坦につぶされた時のバネワッシャーの厚みをt3aとした場合、(L2a+t3a)<L1<(L2a+t3)の関係を満たしていることにある。
かかる本発明の物品の組立て方法は、前記ネジユニットを一方向に押込むという動作だけで基材と被締結部材の締結を完了することが可能となる。
また、前記ネジユニットは、かかる物品の組み立て方法に使用することにより、製品の組み立てを簡略化することが可能となる。
前記雄ネジと雌ネジ部材が、接着剤などで仮止めされているネジユニットは、運搬中などに生じる振動の影響等により雄ネジのねじ込み具合が変化することが無いので、組み立て時に雄ネジのねじ込み具合を調整するなどの無駄な作業を省くことが可能となる。
本発明は、基材から雄ネジを容易に取り外すことが可能で、後の破砕工程で破砕機の刃にダメージを与えることがなく、リユースが容易である。
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1〜図3は本発明の実施の形態1を示す。図1に示すように、本実施の形態1の締結構造は、雄ネジとしてのタッピンネジ1、ワッシャー2、被締結部材3、雌ネジ部材4および基材5の5つの要素から構成されている。
被締結部材3には、ネジ挿通穴31と、ボス32と、ワッシャー2を位置決めする為のボス33とが形成されている。なお、前記ネジ挿通穴31の径は、前記雌ネジ部材4の外径よりも大きく且つ前記ワッシャー2の外径よりも小さい。
雌ネジ部材4は形状記憶樹脂製であり、その下端部には形状回復温度に加熱すると内側に折れ曲がるように形状記憶された係合部としての係止ヅメ41が複数形成されている。また、雌ネジ部材4の軸心部には、上面が開口するネジ穴42が形成されている。
基材5には前記ボス32に嵌合するボス51が形成されており、該ボス51には雌ネジ部材固定穴52が形成されている。この雌ネジ部材固定穴52の下部には雌ネジ部材4のストッパーの役目を果たす段付き部52aが形成されており、さらに、下端部側面には前記雌ネジ部材4に形成された係止ヅメ41と係合し、雌ネジ部材4が抜けるのを規制するる係止部としての係止溝52bが形成されている。なお、前記係止ヅメ41が前記係止溝52bに係合することにより、前記雌ネジ部材4の空回りを防止する手段も構成されている。
図2(a)に示すように、雌ネジ部材4を係止ヅメ41の側から前記基材5に形成された雌ネジ部材固定穴52に挿入する。前記雌ネジ部材4を下方に押込むと、前記係止ヅメ41は、その先端部に設けられた傾斜部41aが段付き部52aの周縁を摺動するため、内側に曲げられるように弾性変形する。
前記雌ネジ部材4を更に下方に押込み、係止ヅメ41の先端部が前記係止溝52bに到達すると、係止ヅメ41の弾性変形が開放され係止ヅメ41の先端部と係止溝52bが係合する。ただし、前記係止ヅメ41と係止溝52bの位置が雌ネジ部材4の周方向にずれている場合は、雌ネジ部材4を回転させる。
次に、図2(b)に示すように前記被締結部材3のボス32に基材5に形成されたボス51を挿入する。続いて、図2(c)に示すようにワッシャー2に挿通されたタッピンネジ1を前記ネジ穴42にねじ込み、締結完了となる。
次に、図3(a)に示すような締結状態にある前記締結構造を有する物品Aを、形状回復温度に加熱すると、図3(b)に示すように前記雌ネジ部材4に形成された係止ヅメ41は内側に折れ曲がるように形状回復し前記係止溝52bから外れて係合が解除され、雌ネジ部材4と基材5の締結が解除される。なお、係止ヅメ41の先端部の径d41は、前記段付き部52aの径d52(図1参照)よりも小さくなるように形状記憶されている。この状態でタッピンネジ1の頭部を上方へ引っ張れば、基材5からタッピンネジ1、ワッシャー2、雌ネジ部材4の全てが一度に取り外される。以上のようにして基材5と被締結部材3の締結は解除される。
本実施の形態1においては、雌ネジ部材4の全体が形状記憶樹脂製であるが、係止ヅメ部41のみが形状記憶樹脂あるいは形状記憶合金であっても良い。また、雌ネジ部材4の全体が形状記憶合金製であっても良い。また、係止ヅメ41の形状は本実施の形態1に示したような形態に限るものではない。
また、本実施の形態1においては、基材5に雌ネジ部材4を固定するためのボス(雌ネジ部材固定穴52)51を設けたが、強度上問題が無ければ、かかるボス51を省略し、係止ヅメ41と係合する係止部だけを設けた構造としても良い。また、本実施の形態1においては雄ネジとしてタッピンネジを用いたが、メートル並目ネジなどのネジを用いても良い。ただし、この場合は雌ネジ部材に雌ネジを形成しておく必要がある。さらに、雄ネジ、あるいはワッシャーの素材は特に限定されるものではなく、通常良く使用される鉄系の材料やその他の金属、強度上問題が無ければ樹脂材料であっても良い。
以上のような締結構造によると、従来のネジ締結構造と同等の締結力を有しつつ、製品の解体が容易となり、さらに、製品の解体後に形状記憶材料製の締結部材を効率よく回収し、容易にリユースすることが可能となる。さらに、解体後の基材5からタッピンネジ1など破砕機の刃を破損させる恐れのある物品を容易に取り除くことが可能であるので、マテリアルリサイクルを効率よく行うことも可能となる。
(実施の形態2)
図4〜図7は、本発明の実施の形態2を示す。図4に示すように、本実施の形態2の締結構造は、大別するとネジ部材6、被締結部材7および基材8の三つの要素から構成されており、ネジ部材6を被締結部材7を介して基材8に形成されたネジ部材固定穴82に挿入し、固定する構造となっている。
ネジ部材6は、雌ネジ部材62、雄ネジ63およびワッシャー64とから予め製作されたネジユニットである。雌ネジ部材62はABS樹脂製で、その外周部には溝62aが二箇所形成されており、各溝62aには、外径が前記雌ネジ部材62の外径よりも大きく、加熱すると外径が前記雌ネジ部材62の外径より小さくなるように形状記憶された形状記憶合金製のCリング状部材61がそれぞれ嵌合されている。なお、該Cリング状部材61の基材8に挿入される側のエッジには最小径が雌ネジ部材固定穴82の径よりも小さい傾斜部61aが形成されている。
また、雌ネジ部材62に形成されたネジ穴62bには雌ネジが形成されており、ワッシャー64に挿通された雄ネジ63の軸部がねじ込まれ、雄ネジ部材63と雌ネジ部材62とは、緩まないように接着剤で仮止めされている。なお、雄ネジ63は完全にねじ込まれた状態ではなく、雄ネジ63の頭部下面から雌ネジ部材62の上面までの長さをL63(L1)、被締結部材7の厚みをt7、ワッシャー64の厚みをt64とした場合、(t7+t64)<L63の関係を満たすような状態まで雄ネジ63がねじ込まれている。さらに、雌ネジ部材62の底部には凹部62cが形成されている。なお、ここで、被締結部材7の厚み(t7)は、図6(a)に示すように、締結時の前記基材8に固定された前記雌ネジ部材62の上面から前記被締結部材7のワッシャー座面までの長さ(L2a)と等しくなっている。
被締結部材7には、ネジ挿通穴71、ボス72および、ワッシャー64を位置決めする為のボス73が形成されている。なお、前記ネジ挿通穴71の径は前記雌ネジ部材62の外径よりも大きく前記ワッシャー64の外径よりも小さい。
基材8には前記ボス72に嵌合するボス81が形成されており、該ボス81には前記ネジ部材6を挿入し固定する雌ネジ部材固定穴82が形成されている。この雌ネジ部材固定穴82内壁の前記雌ネジ部材62に嵌合されたCリング状部材61に対応する部分には、Cリング状部材61が嵌合する係止溝82aが形成されている。さらに、前記雌ネジ部材固定穴82の底面には前記凹部62cに嵌合する四角柱状の凸部82bが形成されている。なお、凹部62cおよび凸部82bにより、前記雌ネジ部材62の空回りを防止するための手段が構成されている。
図5(a)に示すように、前記被締結部材7のボス72に前記基材8のボス81が嵌入された状態で、ネジ部材6を雌ネジ部材62の側から前記ネジ挿通穴71を介して前記雌ネジ部材固定穴81に挿入する。前記ネジ部材6を下方に押込むと、前記Cリング状部材61は径が縮小するように弾性変形する。次に、雌ネジ部材62の底部に形成された凹部62cに雌ネジ部材固定穴82の底面に形成された凸部82bが嵌合するようにネジ部材6を回転させ、更に下方へ押込む(ただし、挿入した時点で前記凸部と凹部の向きが合っていれば回転させる必要は無い)。前記凹部62cと凸部82bが嵌合することで、雄ネジ63を回した際に雌ネジ部材62が空回りするのを防止することが可能となる。そして、前記ネジ部材6を更に下方に押込むと、前期Cリング状部材61が前記係止溝82aに到達し、Cリング状部材61の弾性変形が開放され、Cリング状部材61の外端部と係止溝82aが係合する。
図5(b)に示すように、ネジ部材6を雌ネジ部材挿入穴82に押込んだだけの状態では雄ネジ63の頭部と被締結部材7(ワッシャー64)との間には隙間L1があるので、図5(c)に示すようにドライバーDで雄ネジ63を締め込んで前記隙間L1を無くし、締結完了となる。
図6は、図5により説明した締結構造の締結が解除されるときの状態を示す説明図である。図6(a)に示すような締結状態にある前記締結構造を有する物品Aを、形状回復温度に加熱すると、図6(b)に示すように前記雌ネジ部材62に形成された溝62aに嵌合しているCリング状部材61は、外径が雌ネジ部材62の外径よりも小さく縮小するように、形状回復し前記係止溝81aから外れ、雌ネジ部材62と基材8の固定が解除される。
このとき、図7に示すように、前記形状記憶材料製Cリング状部材61の形状回復後の内径をd61(d1)、形状回復後の外径をD61(D2)、前記雌ネジ部材62に形成された溝62aの径をd62a(d3)、前記雌ネジ部材62の外径をD62(D4)とした場合、(d61−d62a)<(D62−D61)の関係を満たしている。このような構造によると、加熱後、形状回復したCリング状部材61が、雌ネジ部材62に嵌合された状態で水平方向にズレ動いたとしても、前記Cリング状部材61は雌ネジ部材固定穴82に干渉することがないので、基材8から雌ネジ部材62を確実に抜き取ることが可能となる。
この状態で雄ネジ63の頭部を上方へ引っ張れば、基材8からネジ部材6、すなわち、Cリング状部材61、雌ネジ部材62、雄ネジ63およびワッシャー64の全てが一度に取り外される。以上のようにして基材8と被締結部材7の締結は解除される。
なお、本実施の形態2においては雌ネジ部材62の素材がABS樹脂であるが、他の樹脂材料や金属材料であっても良い。また、ここでは雄ネジ63、およびワッシャー64の素材を特に記載していないが、実施の形態1と同様に限定されるものではない。また、Cリング状部材61は形状記憶樹脂製であっても良い。また、Cリング状部材61の断面は台形状を例示したが、雌ネジ部材固定穴82へ挿入する側のエッジに形状回復前における最小径が雌ネジ部材固定穴82の径よりも小さくなるような傾斜部がある形状であれば、これに限られるものではない。また、本実施の形態2においては2つのCリング状部材61により雌ネジ部材62を雌ネジ部材固定穴82に固定する構造を取っているが、Cリング状部材61の数を限定するものではない。
さらに、本実施の形態2においては、雌ネジ部材固定穴82の底部に四角柱状の凸部82bを設け、該雌ネジ部材固定穴82に挿入される雌ネジ部材62の底部に前記凸部82bと嵌合するような凹部62cを設けることで、雌ネジ部材62の空回りを防止する構造を採用したが、前記凸部82の形状は四角柱に限るものではなく、回転を防止できるような形状、例えば、その他の角柱状、角錐状、楕円柱、惰円錐等の形状を有していても良い。ただし、その場合、雌ネジ部材62の凹部62cは、嵌合する凸部82bに対応した形状である必要がある。また、雌ネジ部材62の空回りを防止するための凸部、あるいは凹部を設ける部位は、雌ネジ部材固定穴82、あるいは雌ネジ部材62の底部に限られるものではなく、雌ネジ部材62の側面側など他の部分であっても良い。
なお、前記実施の形態例1および2に示した締結構造においては、雄ネジ63と雌ネジ部材62の間にワッシャー64を取り付ける構造をとっているが、雌ネジ部材62の径および被締結部材7のネジ挿通穴71の径が、前記雄ネジ63の頭部の径よりも小さい場合には、必ずしもワッシャー64は必要ではない。このようにワッシャー64を使用しない場合には、締結時の前記基材8に固定された前記雌ネジ部材62から前記被締結部材7の上面の雄ネジの頭部当接面までの長さをL2とした場合に、L1>L2の関係を満たしている。
以上のような締結構造によると、従来のネジ締結構造を有しつつ、製品の組立て・解体が容易となり、さらに、製品の解体後に形状記憶材料製の締結部材を効率よく回収し、容易にリユースすることが可能となる。さらに、解体後の基材から雄ネジ63など破砕機の刃を破損させる恐れのある物品を容易に取り除くことが可能であるので、マテリアルリサイクルを効率よく行うことも可能となる。
(実施の形態3)
図8〜図12は、本発明の締結構造の実施の形態3を示す。図8に示すように、本実施の形態3の締結構造は、大別するとネジユニットとしてのネジ部材9、被締結部材10、基材11の三つの要素から構成されており、ネジ部材9を被締結部材10を介して基材11に形成されたネジ部材固定穴112に挿入し、固定する構造となっている。ネジ部材9は雌ネジ部材92、雄ネジ93およびワッシャー94から構成されている。雌ネジ部材92はABS樹脂製で、その外周部には溝92aが二箇所形成されており、該溝92aには外径が前記雌ネジ部材92の外径よりも大きく、加熱すると外径が前記雌ネジ部材92の外径より小さくなるように形状記憶された形状記憶合金製のCリング状部材91が、それぞれ嵌合されている。
該Cリング状部材91の基材11に挿入される側のエッジには最小径が雌ネジ部材固定穴112の径よりも小さい傾斜部91aが形成されている。また、雌ネジ部材92に形成されたネジ穴92bには雌ネジが形成されており、バネワッシャー94に挿通された雄ネジ93がねじ込まれ、雄ネジ部材93と雌ネジ部材92は緩まないように接着剤で仮止めされている。
雄ネジ93は完全にねじ込まれた状態ではなく、雄ネジ93の頭部から雌ネジ部材92の上面までの長さをL93(L1)、被締結部材10の厚みをt10、平坦につぶされる前のワッシャー94の厚み(最上面と最下面の寸法)をt94(t3)、平坦につぶされた時のバネワッシャー94の厚みをt94a(t3a)(図10(a)、(b)参照)とした場合、(t10+t94a)<L93<(t10+t94)の関係を満たすような状態まで、雄ネジ93がねじ込まれている。
なお、ここで、被締結部材10の厚み(t10)は、図11(a)に示すように、締結時の前記基材11に固定された前記雌ネジ部材92の上面から前記被締結部材10のワッシャー座面までの長さ(L2a)と等しくなっている。前記バネワッシャー94は形状記憶合金製であり、形状回復温度に加熱すると座面が平坦になるように形状記憶されている。また、雌ネジ部材92の底部には凹部92cが形成されている。
被締結部材10にはネジ挿通穴101とボス102、バネワッシャー94を位置決めする為のボス103が形成されている。なお、前記ネジ挿通穴101の径は前記雌ネジ部材92の外径よりも大きく、前記バネワッシャー94の外径よりも小さい。
基材11には前記ボス102に嵌り合うボス111が形成されており、該ボス111には前記ネジ部材9を挿入し固定する雌ネジ部材固定穴112が形成されている。前記雌ネジ部材固定穴112内壁の前記雌ネジ部材92に嵌合されたCリング状部材91に対応する部分には、前記Cリング状部材91が嵌合するように係止溝112aが形成されている。さらに、前記雌ネジ部材固定穴112の底面には前記溝92bに嵌合する四角柱状の凸部112bが形成されている。
図9(a)に示すように、前記被締結部材10のボス102に前記基材11のボス111が嵌入された状態で、ネジ部材9を雌ネジ部材92の側から前記挿通穴101を介して前記雌ネジ部材固定穴112に挿入する。前記ネジ部材9を下方に押込むと、前記Cリング状部材91は径が縮小するように弾性変形する。
次に、雌ネジ部材92の底部に形成された凹部92cに雌ネジ部材挿入穴112の底面に形成された凸部112bが嵌合するようにネジ部材9を回転させ、更に下方へ押込む(ただし、挿入した時点で前記凸部と凹部の向きが合っていれば回転させる必要は無い)。凹部92cと凸部112bが嵌合することで、雄ネジ93を回した際に雌ネジ部材92が空回りするのを防止することが可能となる。前記ネジ部材9を更に下方に押込むと、雄ネジ93の頭部によりバネワッシャー94が押しつぶされる。
更にバネワッシャー94を押しつぶしネジ部材9を押込むと、図9(b)に示すように前記Cリング状部材91が前記係止溝112aに到達し、Cリング状部材91の弾性変形が開放され、Cリング状部材91の外端部と係止溝112aが係合する。以上で、被締結部材10と基材11の締結は完了する。ただし、この状態においては、バネワッシャー94のバネ力により締結力を得ている状態である。
図11は、図8〜図10により説明した締結構造の締結が解除されるときの状態を示す説明図である。図11(a)に示すような締結状態にある前記締結構造を有する物品Aを形状回復温度に加熱すると、図11(b)に示すようにバネワッシャー94が平坦になるように形状回復すると同時に、前記雌ネジ部材92に形成された溝92aに嵌合しているCリング状部材91の径が雌ネジ部材92の外径よりも小さく縮小するように形状回復し、前記係止溝112aから外れ、雌ネジ部材92と基材11の固定が解除される。
図11(a)に示すような締結状態では、Cリング状部材91には図12(a)に示すように上方へ押し付けられる力が働いているため、形状回復温度に加熱されても所望の形状に形状回復できない場合があると予想される。しかし、本実施の形態の場合においては図12(b)に示すように、バネワッシャー94が平坦になるように形状回復することにより前記上方へ押し付けられる力が取り除かれるので、Cリング状部材91は容易に形状回復することが可能である。
なお、本実施の形態3においては、加熱すると平坦に形状回復するバネワッシャー94を採用しているが、バネワッシャー94以外に、図13(a)、(b)に示すような形状回復前の外径がネジ挿通穴101の径よりも大きく、加熱すると外径がネジ挿通穴101よりも小さくなるように形状記憶された形状記憶合金製ワッシャー94を用いても良い。この形状記憶合金製ワッシャー94の場合、図13(a)、(b)に示すように、ワッシャー94外周の被締結部材10に接する側のエッジに最小径がネジ挿通穴101よりも小さくなるような傾斜部94aが形成されおり、ワッシャー94自体の形状回復は締結力を緩和する方向となるので、より効果的である。
なお、前記形状記憶材料製Cリング状部材91の形状回復後の内径をd91、形状回復後の外径をD91、前記雌ネジ部材92に形成された溝92aの径をd92a、前記雌ネジ部材の外径をD92とした場合、(d91−d92a)<(D92−D91)の関係が満たされているのは、前記実施の形態2と同様である。従って、前記実施の形態2と同様に加熱後に形状回復したCリング状部材91が支障となることなく、確実に基材11から雌ネジ部材92を抜き取ることが可能となる。
かかる状態で雄ネジ93の頭部を上方へ引っ張れば、基材11からネジ部材9、すなわち、Cリング状部材91、雌ネジ部材92、雄ネジ93、ワッシャー94の全てが一度に取り外される。以上のようにして基材11と被締結部材10の締結は解除される。
なお、本実施の形態3においても、実施の形態2と同様に雌ネジ部材の素材は、他の樹脂材料や金属材料であっても良く、また、雄ネジ93の素材は特に限定されるものではなく、通常良く使用される鉄系の材料やその他の金属、強度上問題が無ければ樹脂材料であっても良い。また、Cリング状部材は形状記憶樹脂製であっても良く、特に限定されるものではない。また、Cリング状部材91の断面形状も台形状以外の任意の形状が可能である。また、ワッシャーは形状記憶樹脂製であっても良い。
また、本実施の形態3においては2つのCリング状部材91により、雌ネジ部材92を基材11に固定する構造を取っているが、その数を限定するものではない。さらに、ネジ部材固定穴の凸部と、雌ネジ部材の底部に凹部を設けることで雌ネジ部材の空回りを防止する手段を構成したが、凸部と凹部とが相対回転しない限り、任意の形状を採用することが可能である。しかも、凸部、あるいは凹部を設ける部位は、前記実施の形態2と同様に特に限定されるものではない。
以上のような締結構造によると、従来のネジ締結構造と同等の締結力を有しつつ、製品の組み立て、および解体が容易となる。また、製品の解体後に形状記憶材料製の締結部材を効率よく回収し、容易にリユースすることが可能となる。さらに、解体後の基材11から雄ネジ93など破砕機の刃を破損させる恐れのある物品を容易に取り除くことが可能であるので、マテリアルリサイクルを効率よく行うことも可能となる。
以上の各実施の形態に示したような締結構造を有する製品Aは、例えば図14に示すような解体システムにより効率よく解体し、締結部材を容易に回収することが可能である(但し、ネジ部材の雄ネジやワッシャーなどが磁性材料からなる場合)。具体的には、コンベアDで製品Aを搬送し、その搬送途中において加熱炉Cで製品Aを加熱する。このとき、例えば、実施の形態1の場合には、前記雌ネジ部材4に形成された係止ヅメ41は内側に折れ曲がるように形状回復し前記係止溝52bから外れ、雌ネジ部材4と基材5の締結が解除される。また、実施の形態1の場合には、雌ネジ部材62に形成された溝62aに嵌合しているCリング状部材61は、外径が雌ネジ部材62の外径よりも小さく縮小するように、形状回復し前記係止溝81aから外れ、雌ネジ部材62と基材8の固定が解除される。
その後に、ネジ部材回収装置Dにもうけられた電磁石により、タッピンネジ1が上方へ吸着され、基材5からタッピンネジ1、ワッシャー2、雌ネジ部材4の全て(ネジ部材6)が一度に取り外され回収される。
本発明の実施の形態1に係る締結構造を示す分解断面図である。 (a)〜(c)は、図1の締結構造の締結を行う際の状態をそれぞれ示す断面図である。 (a)〜(c)は、図1の締結構造の締結を解除する際の状態をそれぞれ示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る締結構造を示す分解断面図である。 (a)〜(c)は、図4の締結構造の締結を行う際の状態をそれぞれ示す断面図である。 (a)〜(c)は、図4の締結構造の締結を解除する際の状態をそれぞれ示す断面図である。 図4の締結構造の要部を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る締結構造を示す分解断面図である。 (a)および(b)は、図8の締結構造の締結を行う際の状態をそれぞれ示す断面図である。 図8の締結構造に使用されるバネワッシャーを示し、(a)は形状回復前を示す断面図、(b)は形状回復後を示す断面図である。 (a)〜(c)は、図8の締結構造の締結を解除する際の状態をそれぞれ示す断面図である。 (a)および(b)は、図8の締結構造の要部をそれぞれ示す断面図である。 (a)および(b)は、図8の締結構造の変形例の要部をそれぞれ示す断面図である。 本発明の締結構造を有する物品の解体システムの一例を示す斜視図である。
符号の説明
1 タッピンネジ
2 ワッシャー
3 被締結部材
31 ネジ挿通穴
4 雌ネジ部材
41 係止ヅメ
5 基材
52 ネジ部材固定穴
52b 係止溝(溝)
6 ネジ部材
61 Cリング状部材
62 雌ネジ部材
62a 溝
62c 凹部
63 雄ネジ
64 ワッシャー
7 被締結部材
71 ネジ挿通穴
8 基材
82 ネジ挿通穴
82a 係止溝(溝)
82b 凸部
9 ネジ部材
91 Cリング状部材
92 雌ネジ部材
92a 溝
92b 凹部
93 雄ネジ
94 バネワッシャー
10 被締結部材
101 ネジ挿通穴
11 基材
112 ネジ挿通穴
112a 係止溝(溝)
112b 凸部

Claims (18)

  1. 雄ネジを被締結部材に形成されたネジ挿通穴に挿通させ、前記雄ネジの頭部を前記被締結部材側に圧接するように前記雄ネジの軸部を基材に係合された雌ネジ部材にねじ込むことによって、前記被締結部材と前記基材とを締結する締結構造であって、
    前記雌ネジ部材には係合部が形成されるとともに、前記基材には前記係合部と係合し前記雌ネジ部材を固定する係止部が形成され、少なくとも前記係合部が形状記憶材料製であり、前記係合部は、形状回復温度に加熱すると前記基材の係止部との係合を解除するように形状記憶されており、且つ、前記ネジ挿通穴の径は前記雌ネジ部材の外径よりも大きいことを特徴とする締結構造。
  2. 雄ネジを被締結部材に形成されたネジ挿通穴に挿通させ、前記雄ネジの頭部を前記被締結部材側に圧接するように前記雄ネジの軸部を基材に係合された雌ネジ部材にねじ込むことによって、前記被締結部材と前記基材とを締結する締結構造であって、
    前記基材には、内周面に溝が形成された雌ネジ部材固定穴が形成され、該雌ネジ部材固定穴には前記雌ネジ部材が挿入され、該雌ネジ部材の外周の前記溝と対応する部分には、溝が形成され、しかも、前記両溝間には、形状記憶材料製のCリング状部材が嵌合されており、該Cリング状部材は、形状回復前の外径が前記雌ネジ部材固定穴の径よりも大きく、且つ、形状回復後の外径が前記雌ネジ部材の外径よりも小さくなり、しかも、前記ネジ挿通穴の径は前記雌ネジ部材の外径よりも大きいことを特徴とする締結構造。
  3. 前記Cリング状部材の形状回復後の内径をd1、形状回復後の外径をD2、前記雌ネジ部材に形成された溝の径をd3、前記雌ネジ部材の外径をD4とした場合において、
    (d1−d3)<(D4−D2)
    の関係を満たすことを特徴とする請求項2に記載の締結構造。
  4. 前記Cリング状部材の少なくとも前記基材側のエッジ部には最小径が前記雌ネジ部材固定穴の径よりも小さくなるような傾斜部が形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の締結構造。
  5. 前記基材および前記雌ネジ部材間には、前記雌ネジ部材の空回りを防止するための手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の締結構造。
  6. 前記雄ネジの頭部は前記ネジ挿通穴より大きい径を有するワッシャーを介して被締結部材に圧接されることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の締結構造。
  7. 前記ワッシャーは、形状回復温度に加熱すると外径が前記ネジ挿通穴よりも小さくなるように形状記憶されている形状記憶材料製ワッシャーであることを特徴とする請求項6に記載の締結構造。
  8. 前記形状記憶材料製ワッシャーの被締結部材に接する側のエッジ部に、最小径が前記ネジ挿通穴の径よりも小さくなるような傾斜部が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の締結構造。
  9. 前記ワッシャーはバネワッシャーであることを特徴とする請求項6に記載の締結構造。
  10. 前記ワッシャーは形状回復温度に加熱すると座面が平坦になるように形状記憶されている形状記憶材料製バネワッシャーであることを特徴とする請求項6に記載の締結構造。
  11. 請求項1乃至5記載の締結構造を有する物品の組立て方法であって、
    予め雌ネジ部材に雄ネジをねじ込んでなるネジユニットを製作し、この製作時の前記雄ネジの頭部から前記雌ネジ部材までの長さをL1とし、且つ締結時の前記基材に固定された前記雌ネジ部材から前記被締結部材側の雄ネジの頭部当接面側までの長さをL2とした場合に、
    L1>L2
    の関係を満たし、
    前記基材に形成された雌ネジ部材固定穴と前記被締結部材に形成されたネジ挿通穴の位置が合致するように組み合わせ、前記ネジユニットの前記雌ネジ部材を、前記被締結部材の挿通穴に挿通し、前記基材に形成された雌ネジ部材固定部に係合させることを特徴とする物品の組立て方法。
  12. 請求項11に記載のネジユニット。
  13. 請求項6〜8の何れかに記載の締結構造を有する物品の組立て方法であって、
    予め雌ネジ部材にネジ軸部が請求項6〜8の何れかに記載のワッシャーに挿通された雄ネジをねじ込んでなるネジユニットを製作し、この製作時の前記雄ネジの頭部から前記雌ネジ部材までの長さをL1とし、締結時の前記基材に固定された前記雌ネジ部材から前記被締結部材のワッシャー当接面までの長さをL2aとし、ワッシャーの厚みをt2とした場合、
    L1>(L2a+t2)
    の関係を満たし、
    前記基材に形成された雌ネジ部材固定穴と前記被締結部材に形成されたネジ挿通穴の位置が合致するように組み合わせ、前記ネジユニットの前記雌ネジ部材を、前記被締結部材の挿通穴に挿通し、前記基材に形成された雌ネジ部材固定部に係合させることを特徴とする物品の組立て方法。
  14. 請求項13に記載のネジユニット。
  15. 請求項9〜10の何れかに記載の締結構造を有する物品の組立て方法であって、
    予め雌ネジ部材にネジ軸部が請求項9〜10の何れかに記載のワッシャーに挿通された雄ネジをねじ込んでなるネジユニットを製作し、この製作時の前記雄ネジの頭部から前記雌ネジ部材までの長さをL1とし、締結時の前記基材に固定された前記雌ネジ部材から前記被締結部材のワッシャー座面までの長さをL2aとし、平坦につぶされる前のバネワッシャーの厚みをt3、平坦につぶされた時のバネワッシャーの厚みをt3aとした場合、
    (L2a+t3a)<L1<(L2a+t3)
    の関係を満たし、
    前記基材に形成された雌ネジ部材固定穴と前記被締結部材に形成されたネジ挿通穴の位置が合致するように組み合わせ、前記ネジユニットの雌ネジ部材を、前記被締結部材の挿通穴に挿通し、基材に形成された雌ネジ部材固定部に係合させることを特徴とする物品の組立て方法。
  16. 請求項15記載のネジユニット。
  17. 前記雄ネジと前記雌ネジ部材が、接着剤などで仮止めされていることを特徴とする請求項12、14又は16に記載のネジユニット。
  18. 前記雄ネジと前記雌ネジ部材が、接着剤などで仮止めされていることを特徴とする請求項11、13又は15に記載の物品の組立て方法。
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