JP2005351284A - 易解体締結部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 締結時に変形して外れることがない、易解体締結部品を提供する。
【解決手段】 筐体1の締結部分に、ねじ4と締結する、形状記憶効果を有する円筒状の変形部材3を備え、この変形部材3は、常温域で高い剛性を有し、その変態温度を超える温度域では軟化してごく低い剛性しか有しない性質を持つ形状記憶材から構成され、常温での使用時にはその締結機能を維持し、加熱により変形部材3の変態温度を超える温度域になると変形し締結機能を喪失して被締結物2から解体容易となる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、部材と部材とを締結するために使用する易解体締結部品に関するもので、特に、家電製品のリサイクルのために有効であり、一般的なねじと用いて部材を締結するのに好適な易解体用筐体に関するものである。
近年、家電製品においては、環境保護の観点から、使用済み後の廃棄が問題になっており、資源の有効利用を目的として、廃棄された家電製品を分解する等して再利用することが行われている。そのため、廃棄された家電製品を分解する際、部材と部材間の分解を容易にするような種々の締結部品が提案されている。
複数部材を締結保持する解体容易な締結部品として、一部または全部が形状記憶材からなるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。これらの部品は、加熱により形状記憶材の変態温度を超える温度域になると形状記憶材の部分が変形し、締結機能を喪失して解体容易となるように構成されている。
例えば、図2(a)に示すように、形状記憶合金からなるねじ20は、長さ方向にスリット25が設けられたパイプ状のねじシャフト11と、このねじシャフト11の一端に設けられたねじ機構22にねじ込まれる周方向に開閉可能なナット13と、ねじシャフト11の他端のくびれ部分に装着される周方向に開閉可能なヘッダ12とを備えており、使用時には、穴を開けた板材16と、おねじを有する板材17を締結し、図2(b)に示すように、解体時には、締結した板材16、17を所定温度に加熱すると、ねじ20は、自発形状変化によりねじシャフト11の径が縮小し、へッダ12の径は拡大することで、ねじの保持機能が喪失して、容易に分解することができるという構成となっている。
しかしながら、特許文献1に開示された締結部品では、スリットを設けた構造のため、その締結時に径方向に変形して外れやすいという問題があった。
そこで、本発明の技術的課題は、締結時に変形して外れることがない、易解体締結部品を提供することにある。
本発明によれば、複数部材を締結保持するときに使用する易解体締結部品において、筐体の締結部分に、ねじと締結する、形状記憶効果を有する円筒状の変形部材を備え、前記変形部材は、常温域で高い剛性を有し、その変態温度を超える温度域では軟化してごく低い剛性しか有しない性質を持つ材料から構成され、常温での使用時にはその締結機能を維持し、加熱により前記変形部材の変態温度を超える温度域になると変形し締結機能を喪失して解体容易となるように構成されていることを特徴とする易解体締結部品が得られる。
また、本発明によれば、複数部材を締結保持するときに使用する易解体締結部品において、筐体の締結部分に、ねじと締結する円筒状の変形部材を備え、前記変形部材は、特定気体の雰囲気中で脆くなる性質を持つ材料から構成され、常温での使用時にはその締結機能を維持し、部品全体を加熱すると共に特定気体の雰囲気中に置くことで、前記変形部材が変形して締結機能を喪失して解体容易となるように構成されていることを特徴とする易解体締結部品が得られる。
また、本発明によれば、上記の易解体締結部品において、前記変形部材は、内径部分の少なくとも一部にねじ山が設けられていることを特徴とする易解体締結部品が得られる。
また、本発明によれば、上記の易解体締結部品において、前記変形部材は、形状記憶合金から構成されていることを特徴とする易解体締結部品が得られる。形状記憶合金としては、Ti−Ni材、Fe−Mn−Si材等を用いることができる。
また、本発明によれば、上記の易解体締結部品において、前記変形部材は、形状記憶樹脂から構成されていることを特徴とする易解体締結部品が得られる。形状記憶樹脂としては、ポリエステル、ポリウレタン、スチレン・ブタジエン共重合体、ポリノルボルネン、トランスポリイソプレン等を用いることができる。
また、本発明によれば、上記の易解体締結部品において、前記変形部材は、熱可塑性樹脂から構成されていることを特徴とする易解体締結部品が得られる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、フッ素樹脂等を用いることができる。
また、本発明によれば、上記の易解体締結部品において、前記変形部材は、水素吸蔵合金から構成されていることを特徴とする易解体締結部品が得られる。水素吸蔵合金として、LaNi系合金、MgNi系合金、TiMn系合金等を用いることができる。
また、本発明によれば、上記の易解体締結部品において、前記変形部材は、Cu−Zn材から構成されていることを特徴とする易解体締結部品が得られる。
また、本発明によれば、上記の易解体締結部品において、加熱により容易に解体可能であるという表示手段を有することを特徴とする易解体締結部品が得られる。
このように、本発明によれば、締結時に外れることがない、易解体締結部品を提供することができる。また、本発明によれば、締結用に一般的なねじを使用でき、かつ加熱によって容易に解体できる易解体締結部品を提供することが可能となる。
以下に図面を参照しながら、本発明の一実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による易解体締結部品に関して、その断面を示した図で、図1(a)は締結使用時の状態、図1(b)は形状回復時の状態である。
図1(a)及び図1(b)に示す例では、締結部品として、本発明の筐体1と変形部材3とを用い、一般的なねじ4とを組み合わせ、被締結物2を締結するよう構成されている。図1(a)に示すように、側面にめねじのねじ山を設けている筐体1の内部に、内径部分にめねじのねじ山と、外径部分におねじのねじ山を設けている円筒状(パイプ状)の変形部材3が挿入され、変形部材3と被締結物2とを一般的なねじ4で締結して、筐体1に対して動かないような構造となっている。この例では、変形部材3には外径にもねじ山を設けたが、内径に少なくとも設けられていればよい。また、ここでは、変形部材3を筐体1に対して固定する方法として、ねじ山を使用しているが、その固定方法については特に限定されるものではない。ここで、変形部材3は、常温域では高い剛性を有するが、変態温度を超える温度域では、軟化してごく低い剛性しか有さない性質を持つ材料で構成され、例えば、ナイロン等の熱可塑性樹脂または形状記憶樹脂、またはCu−Zn材や水素吸蔵合金などのように特定気体の雰囲気中で脆くなる性質をもつ材料等が用いられる。
図1(b)は、図1(a)に示すような系を、変形部材3の変態温度を超える温度域まで加熱した状態を表している。このとき変形部材3は軟化してごく低い剛性しか有しなくなり、一般的なねじ4を図1(b)の上方向へ引抜くことを妨げられない。したがって、図1(b)においては、各々の部材を容易に解体することができる。ただし、変形部材3の材質としてCu−Zn材や水素吸蔵合金等の特定気体雰囲気中で脆くなる性質をもつ材料を用いた場合には、この系を加熱すると同時に、材料に応じて亜硫酸ガスまたは水素等の雰囲気中に置くという処理が必要になる。
なお、図示はしないが、マーキング等により当該筐体が加熱によって容易に解体可能であることを予め表示しておくことが、実際に家電製品等を解体する作業の能率向上の点で有益である。
1 筐体
2 被締結物
3 変形部材
4,20 ねじ
11 ねじシャフト
12 ヘッダ
13 ナット
16,17 板材
22 ねじ機構
25 スリット
2 被締結物
3 変形部材
4,20 ねじ
11 ねじシャフト
12 ヘッダ
13 ナット
16,17 板材
22 ねじ機構
25 スリット
Claims (9)
- 複数部材を締結保持するときに使用する易解体締結部品において、筐体の締結部分に、ねじと締結する、形状記憶効果を有する円筒状の変形部材を備え、前記変形部材は、常温域で高い剛性を有し、その変態温度を超える温度域では軟化してごく低い剛性しか有しない性質を持つ材料から構成され、常温での使用時にはその締結機能を維持し、加熱により前記変形部材の変態温度を超える温度域になると変形し締結機能を喪失して解体容易となるように構成されていることを特徴とする易解体締結部品。
- 複数部材を締結保持するときに使用する易解体締結部品において、筐体の締結部分に、ねじと締結する円筒状の変形部材を備え、前記変形部材は、特定気体の雰囲気中で脆くなる性質を持つ材料から構成され、常温での使用時にはその締結機能を維持し、部品全体を加熱すると共に特定気体の雰囲気中に置くことで、前記変形部材が変形して締結機能を喪失して解体容易となるように構成されていることを特徴とする易解体締結部品。
- 請求項1または2記載の易解体締結部品において、前記変形部材は、内径部分の少なくとも一部にねじ山が設けられていることを特徴とする易解体締結部品。
- 請求項1または3記載の易解体締結部品において、前記変形部材は、形状記憶合金から構成されていることを特徴とする易解体締結部品。
- 請求項1または3記載の易解体締結部品において、前記変形部材は、形状記憶樹脂から構成されていることを特徴とする易解体締結部品。
- 請求項1または3記載の易解体締結部品において、前記変形部材は、熱可塑性樹脂から構成されていることを特徴とする易解体締結部品。
- 請求項2または3記載の易解体締結部品において、前記変形部材は、水素吸蔵合金から構成されていることを特徴とする易解体締結部品。
- 請求項2または3記載の易解体締結部品において、前記変形部材は、Cu−Zn材から構成されていることを特徴とする易解体締結部品。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の易解体締結部品において、加熱により容易に解体可能であるという表示手段を有することを特徴とする易解体締結部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004169492A JP2005351284A (ja) | 2004-06-08 | 2004-06-08 | 易解体締結部品 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004169492A JP2005351284A (ja) | 2004-06-08 | 2004-06-08 | 易解体締結部品 |
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JP2005351284A true JP2005351284A (ja) | 2005-12-22 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005351284A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009133334A (ja) * | 2007-11-28 | 2009-06-18 | Meira Corp | 形状記憶性樹脂製雌形締結体およびその製造方法 |
CN104033466A (zh) * | 2014-05-27 | 2014-09-10 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种螺纹连接组件 |
CN112065837A (zh) * | 2020-07-13 | 2020-12-11 | 苏州国嘉记忆合金有限公司 | 一种记忆合金防松螺栓组件及防松方法 |
-
2004
- 2004-06-08 JP JP2004169492A patent/JP2005351284A/ja active Pending
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