JP4929518B2 - 締結体構造 - Google Patents
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Description
すわなち、従来のネジは、締結部品を締結する目的で雌ネジ部あるいは設置面に直接、捩じ込まれた場合、その頭部に皿ネジ形状が加工してあると、ネジの頭部がワッシャ内径に入り込むように回転して捩じ込まれることになる。そうすると、ネジが回転して捩じ込まれることにより、ワッシャ内径がネジの頭部外径よりも大きくなる方向に、ワッシャ腕部が拡がってしまい、締結目的を達成することが困難になってしまう。
また、この締結体構造は、ネジをドライバ等により捩じ込むと、ネジの頭部と当接するリング体のネジ当接面に傾斜面があることで、ネジの頭部とリング体の当接する当接部分が小さくなり、ネジの頭部とリング体とが空回りし易くなると共に、ネジの頭部から加わる力が集中してリング体から形状記憶合金製ワッシャ側に伝達して押圧する。また、締結体構造を解体する場合、リング体とネジの頭部との接触面積が小さいため、ネジとリング体との分離も容易となる。
図1は、締結体構造の全体を模式的に示す分解斜視図、図2(a)、(b)は締結体構造を示す断面図および解体状態を示す断面図、図3(a)、(b)は、締結体構造に使用するリング体に形成された凹凸部を模式的に示す底面図および側面図、図4(a)〜(g)は、締結体構造の締結手順および分解手順を、一部を切り欠いて示す斜視図および側面図である。
また、設置部20に形成された雌ネジ部21は、ネジ2の雄ネジ部2dが螺合自在になるように形成されている。なお、図2(b)に示すように、形状記憶合金製ワッシャ3は、マルテンサイト変態温度以上に加熱されると、ワッシャ内径がリング体6の直径D1より大きくなるように予め記憶させてある。
雌ネジ部21は、筒部材の内側にネジが形成されている構成や、あるいは、設置部20の部材に雌ネジ部が直接形成されている構成である。この雌ネジ部21は、図2では、ネジ2の雄ネジ部2dの長さ寸法より長く形成されているが、その長さ寸法は雄ネジ部2dより短い場合や、あるいは、同等であっても構わない。なお、タッピングネジを使用する場合には、設置部20には雌ネジ部21を設けない構成となる。
はじめに、図4(a)に示すように、設置部20の雌ネジ部21に合わせて、締結部品10のネジ用孔11を連通する配置状態にする。
そして、図4(b)に示すように、ネジ2にリング体6を挿入して形状記憶合金製ワッシャ3がリング体6に係合しているネジ部材4を用いて設置部20に締結部品10をネジ止めする。ネジ止めするときに、リング体6の段部6Bに形状記憶合金製ワッシャ3が係合されている状態であると締結時の作業性が良好になる。
そして、図4(g)に示すように、設置箇所全部の形状記憶合金製ワッシャ3(図では一つのみ記載)が抜け出ることで、締結部品10が設置部20より外れる状態となり、設置部20に対して締結部品10が分離した状態となる。
あとは、ネジ2を設置部20からドライバDr等により回転させて取り外すことで、ネジ2、形状記憶合金製ワッシャ3、締結部品10および設置部20がそれぞれ分解状態となる。あるいは、設置部20が合成樹脂製の場合には、ネジ2が付いたままの設置部20を機械粉砕した後に、ネジ2およびリング体6を粉砕物の中から回収してもよい。
図5に示すように、締結体構造1Aのネジ部材4Aは、ネジ2Aと、リング体16と、形状記憶合金製ワッシャ3とから構成されている。そしてネジ2Aは、頭部2aと雄ネジ部2dの間に、頭部2aの外径よりも小さく、雄ネジ2dの外径よりも大きな径を持つ円柱形状で段状に形成したネジ段部2Cを設けた構成としている。このネジ段部2Cの長さ寸法は、リング体16および形状記憶合金製ワッシャ3の合計厚みよりも長くなるように形成されている。また、リング体16は、頭部2aとほぼ同じ外径を有した環状に構成されている。さらに、リング体16には、貫通孔(挿通孔)16Bが形成されており、すでに説明したように、ネジ当接面16aと、ワッシャ当接面16bとを備えている。そして、形状記憶合金製ワッシャ3は、リング体6より下の位置で、ネジ段部2Cの外周に挿入され、仮取付けと位置決めがなされている。
すなわち、図7(a)に示すように、台形状の凸部5cおよび凹部5dがリング周方向に連続する構成とすることや、図7(b)に示すように、三角形の頂点を垂直より所定角度斜めに立ち上げた形状となる鋸目状の凸部5eおよびその凸部5eの間となる凹部5fがリング周方向に連続する構成であってもよい。このように、凸部5c,5eには、エッジ(角部分)が形成されるような形状であれば構わない。さらに、凸部5eと凹部5fが異なる形状(例えば、凹部が平坦部)となっていても良い。
さらに、ネジ当接面6aおよびワッシャ当接面6bは、その全面を傾斜面として傾斜させる構成として説明したが、一部が傾斜する構成であっても構わない。また、ネジ2はその先端を先尖りとして説明したが、先端の形状は平坦あるいは曲面等の形状であってもよく、特に限定されるものではない。そして、ネジ2にはシャンク2cを介して雄ネジ部2dを形成しているが、シャンク2dがなく雄ネジ部2dのみの構成でも構わない。
また、リング体6(16)は、その直径をネジ2の頭部2aより大きくしても構わず、形状記憶合金製ワッシャ3および締結部品10のネジ用孔11との関係が成り立てばよい。なお、経済面を考慮するならば、頭部2aより小さく形成されることが望ましい。
さらに、リング体6(16)は、その表面をバフ研磨等による研磨手段で磨いて滑りやすく形成しても構わない。
ではない。
ネジ2は、頭部2a外径が7mmで、ネジ径4mm、ネジ長さが20mmの鋼製なべネジ(M4)を使用した。また、リング体6は、傾斜角度αが10度のネジ当接面6aを有し、かつ、ワッシャ当接面6bが傾斜角度θ20度、25度、30度にそれぞれ形成した3種類を使用した。また、リング体6には段部が形成されており、その段部の径は5mmで、その段部の長さは2mmであった。
リング体6および形状記憶合金製ワッシャ3を嵌め込んだネジ2の3種類を各10個ずつ用意し、電動ドライバにより次の条件で順次締付け作業を行った。
2 ネジ
2a 頭部
2b 傾斜面
2c シャンク
2d 雄ネジ部
3 形状記憶合金製ワッシャ
4 ネジ部材
5 凹凸部
5a 凸部
5b 凹部
6 リング体
6A リング部
6B 段部
6C 貫通孔
6a ネジ当接面
6b ワッシャ当接面
10 締結部品
11 ネジ用孔
12 孔周面
20 設置部
21 雌ネジ部
Claims (4)
- 雄ネジ部の一端側に頭部を有するネジと、このネジに対応した寸法で形状記憶合金により環状の一部が切り離された形状に形成された形状記憶合金製ワッシャと、この形状記憶合金製ワッシャと前記ネジの頭部との間で前記雄ネジ部に挿通して配置される環状のリング体と、を備えるネジ部材を使用して、設置部に締結部品を締結する締結体構造であって、
前記形状記憶合金製ワッシャは、その材料の形状復元温度以上では内径が前記ネジの頭部の外径よりも大きな復元形状となるように形成されており、
前記締結部品は、ネジ用孔を有し、前記ネジ用孔が前記ネジの頭部および前記リング体より大きな直径で、かつ、前記形状記憶合金製ワッシャのワッシャ外径より小さな直径に形成され、
前記リング体は、その一方の面に前記形状記憶合金製ワッシャに当接するワッシャ当接面を有すると共に、その他方の面に前記ネジの頭部下面と当接するネジ当接面を有し、
前記ネジ当接面が、直径方向においてリング周縁に向かうにしたがって、前記ワッシャ当接面に近づく方向に傾斜する傾斜面を備え、
前記ワッシャ当接面が、直径方向においてリング周縁に向かうにしたがって、前記ネジ当接面に近づく方向に傾斜する傾斜面を備えていることを特徴とする締結体構造。 - 前記リング体は、前記ワッシャ当接面および前記ネジ当接面を有するリング部と、このリング部のワッシャ当接面側に連続して円筒形状に形成した段部とを備え、
前記段部は、前記リング部より小径に形成され、かつ、前記雄ネジ部の直径より大径に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の締結体構造。 - 前記ネジは、頭部と雄ネジ部との間に、前記頭部より直径が小さく、かつ、前記雄ネジ部より直径が大きな円柱状のネジ段部を備え、
前記リング体は、前記ネジ当接面および前記形状記憶合金製ワッシャに当接するワッシャ当接面を有すると共に、前記ネジのネジ段部に挿通可能な挿通孔を備え、
前記ネジ段部が、前記リング体および前記形状記憶合金製ワッシャの合計厚みと同等以上の長さ寸法に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の締結体構造。 - 前記リング体のワッシャ当接面、または、前記形状記憶合金製ワッシャのリング当接面の一方に凹凸部を設け、前記凹凸部は、前記リング体の内径側から外形側に向かって、または、前記形状記憶合金製ワッシャの内径側から外形側に向かって、その凸部および凹部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の締結体構造。
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