JP2006174638A - 回転電機のステータ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 樹脂モールド成形の加熱状態において、樹脂成形圧力によるコアズレ現象の発生を確実に防止することができる回転電機のステータ構造を提供すること。
【解決手段】 積層鋼鈑によるステータコア5の両端に第1カラー20,21と第2カラー22を配置し、両カラー20,21,22をボルト23,24及びナット25,26により軸方向に締結し、その締結力により前記ステータコア5を固定したステータ骨格体をステータ成形型に入れ、該ステータ成形型に加熱溶融樹脂を流し込む樹脂モールド成形により樹脂モールド部27を形成した回転電機のステータ構造において、前記ステータコア5の線膨張係数αcを、前記ボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きな値に設定した。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ハイブリッド車や電気自動車等の動力源として適用される回転電機のステータ構造に関するものである。
ハイブリッド駆動ユニットに適用される回転電機としては、例えば、複合電流によって駆動され、アウターロータと、インナーロータと、アウターロータとインナーロータとの間に挟まれた一つのステータと、からなる回転電機が知られている。この回転電機のステータ構造は、積層鋼鈑によるステータコアの両端に第1カラーと第2カラーを配置し、両カラーを軸方向力付与部材により軸方向に締結し、周方向に配列される複数のステータコア間の空間部を、冷却水路を除き樹脂モールド部により埋めるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−34153号公報。
しかしながら、従来の回転電機のステータ構造にあっては、積層鋼鈑によるステータコアの両端に第1カラーと第2カラーを配置し、両カラーを軸方向力付与部材により軸方向に締結し、その締結力により前記ステータコアを固定した骨格体をステータ成形型に入れ、該ステータ成形型に加熱溶融樹脂を流し込む樹脂モールド成形により樹脂モールド部を形成していた。この場合のステータコアは、鋼板打ち抜き時のバリやダレによって微小な空隙を有しており、無垢材料に対して軸方向の線膨張係数が定性的に小さくなる。従って、樹脂モールド成形する際の加熱工程において、軸方向力付与部材の熱膨張量が大きく、軸力抜けが発生してステータコアの締結力が減少するため、樹脂成形圧力によりステータコアが押し流され、コアズレ現象が生じる可能性がある、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、樹脂モールド成形の加熱状態において、樹脂成形圧力によるコアズレ現象の発生を確実に防止することができる回転電機のステータ構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の回転電機のステータ構造では、積層鋼鈑によるステータコアの両端に第1カラーと第2カラーを配置し、両カラーを軸方向力付与部材により軸方向に締結し、その締結力により前記ステータコアを固定したステータ骨格体をステータ成形型に入れ、該ステータ成形型に加熱溶融樹脂を流し込む樹脂モールド成形により樹脂モールド部を形成した回転電機のステータ構造において、
前記ステータコアの線膨張係数を、前記軸方向力付与部材の線膨張係数よりも大きな値に設定したことを特徴とする。
よって、本発明の回転電機のステータ構造にあっては、ステータコアの線膨張係数が、軸方向力付与部材の線膨張係数よりも大きな値に設定されているため、樹脂モールド成形する際の加熱工程において、ステータコアの熱膨張量が軸方向力付与部材の熱膨張量よりも大きく、軸方向力付与部材による軸力抜けが防止され、ステータコアの締結力が確保される。この結果、樹脂モールド成形の加熱状態において、樹脂成形圧力によるコアズレ現象の発生を確実に防止することができる。
以下、本発明の回転電機のステータ構造を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例5に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は本発明のステータ構造が適用された複軸多層モータM(回転電機)を示す断面図、図2は実施例1の複軸多層モータMの1/3モデルを示す縦断正面図、図3は実施例1の複軸多層モータMのステータコイルに印加する複合電流の一例を示す図である。
前記複軸多層モータMは、外観的には1つのモータであるが2つのモータジェネレータ機能を有する。この複軸多層モータMは、モータケース1に固定され、コイルを巻いた固定電機子としてのステータSと、前記ステータSの内側に配置し、永久磁石を埋設したインナーロータIRと、前記ステータSの外側に配置し、永久磁石を埋設したアウターロータORと、を同軸上に三層配置することで構成されている。
前記インナーロータIRは、その内筒面が第1モータ中空軸2の段差軸端部に対して圧入(或いは、焼きばめ)により固定されている。このインナーロータIRには、図2に示すように、積層された電磁鋼鈑による積層コア3に対し磁束形成を考慮した配置によるインナーロータマグネット4が軸方向に12本埋設されている。また、インナーロータIRは、コギングトルク低減対策として、軸方向で2分割し、インナーロータマグネット4の配置を周方向にずらし、例えば、10度のスキュー角度を設定している。ここで、「コギングトルク」とは、ステータSとインナーロータIRとの間に発生する軸吸引力に基づくトルクの回転角に対する変化、いわゆる、トルクムラのことをいう。但し、W字配置による4本のインナーロータマグネット4が1極対を構成し、全周で3極対としてある。
前記ステータSは、モータケース1に固定された静止部材であり、電磁鋼鈑を積層してなる複数のステータコア5と、各ステータコア5に巻き付けたコイル6(巻き線)と、を有している。前記コイル付きステータコア5は、6相コイルを3回繰り返しながら円周上に18個配置され、該6相コイルに対しては、図外のインバータから軸方向積層したバスバー7を介して複合電流が印加される。この複合電流は、図3に示すように、インナーロータIRを駆動させるための第1の交流電流と、アウターロータORを駆動させるための第2の交流電流とを複合させたものである。
前記アウターロータORは、その外筒面がアウターロータケース8に対してロー付け、或いは、接着により固定されている。そして、アウターロータケース8の正面側には正面側連結ケース9が固定され、背面側には背面側連結ケース10が固定されている。そして、この背面側連結ケース10に第2モータ軸11がスプライン結合されている。このアウターロータORには、図2に示すように、積層された電磁鋼鈑による積層コア12に対し磁束形成を考慮した配置によるアウターロータマグネット13が、両端位置に空間を介して軸方向に12本埋設されている。このアウターロータマグネット13は、インナーロータマグネット4と異なり、2本のアウターロータマグネット13,13が1極対を構成し、全周で6極対としてある。
図4は実施例1のステータ骨格体を示す一部平面図であり、積層鋼鈑による前記18個のコイル付きステータコア5の両端に第1カラー20,21と第2カラー22を配置し、両カラー20,21,22を軸方向に締結固定するボルト23,24及びナット25,26(軸方向力付与部材)により軸方向に締結し、その締結力により前記コイル付きステータコア5を固定することで、ステータ骨格体を構成している。
そして、前記ステータ骨格体をステータ成形型に入れ、該ステータ成形型に加熱溶融樹脂を流し込む樹脂モールド成形により樹脂モールド部27を形成している。なお、前記樹脂モールド部27には、ステータSを冷却する冷却媒体を通す冷却媒体通路28が周方向に隣接するステータコア5,5間の位置に形成されている。
図5はコイル付きステータコア5を示す図であり、前記ステータコア5の線膨張係数αc、前記ボルト23,24の線膨張係数αb、前記コイル6の線膨張係数をαm、としたとき、前記ステータコア5の線膨張係数αcを、前記ボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きな値に設定すると共に、前記ステータコア5の線膨張係数αcと前記コイル6の線膨張係数αmとを同等に設定している。
図6は実施例1〜3でのステータコア5を示す図であり、実施例1のステータコア5は、図6(b)に示すように、表面に接着剤を兼ねた絶縁皮膜5aを有する薄板の電磁鋼板5bを積層して構成し、且つ、前記電磁鋼板5bと前記絶縁皮膜5aを合わせたコア全体での等価線膨張係数(=ステータコア5の線膨張係数αc)が、前記ボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きくなるように、絶縁皮膜5aの種類を選定している。ここで、絶縁皮膜5aとしては、等価線膨張係数がボルト23,24の線膨張係数αbに対し、大きな線膨張係数を持った材料が選択される。
次に、作用を説明する。
従来は、薄板の電磁鋼鈑を積層し、かしめや溶接等によりステータコアを形成し、且つ、そのステータコアをボルト・ナット等による軸方向力付与部材で締結することで、ステータコアを固定していた。この場合のステータコアは、鋼板打ち抜き時のバリやダレによって微小な空隙を有しており、無垢材料に対して軸方向の線膨張係数が定性的に小さくなる。従って、樹脂モールド成形する際の加熱工程において、軸方向力付与部材の熱膨張量が大きく、軸力抜けが発生してステータコアの締結力が減少するため、樹脂成形圧力によりステータコアが押し流され、コアズレ現象が生じる可能性があった。
これに対し、実施例1のステータ構造では、ステータSを製造するにあたり、コイル付きステータコア5の両端に第1カラー20,21と第2カラー22を配置し、両カラー20,21,22を軸方向に締結固定するボルト23,24及びナット25,26により軸方向に締結し、その締結力により前記コイル付きステータコア5を固定することで、ステータ骨格体を構成する(図4参照)。
そして、冷却媒体通路28となる位置に抜き型を配置したステータ骨格体を円筒上の空間を有するステータ成形型に入れ、且つ、該ステータ成形型に加熱溶融樹脂を流し込む樹脂モールド成形により樹脂モールド部27を形成する。
この樹脂モールド成形をする際の加熱工程において、ステータコア5の線膨張係数αcが、ボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きな値に設定されているため、ステータコア5の熱膨張量がボルト23,24の熱膨張量よりも大きくなり、ボルト23,24による上記軸力抜けが防止され、ステータコア5の締結力が確保される。この結果、樹脂モールド成形の加熱状態において、樹脂成形圧力によるコアズレ現象の発生が確実に防止される。そして、複数のステータコア5が周方向の位置ズレを生じたままで樹脂により固定されてしまい、例えば、所望の出力性能が出ないとか、トルクむらを生じるというような不具合を解消することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の回転電機のステータ構造にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 積層鋼鈑によるステータコア5の両端に第1カラー20,21と第2カラー22を配置し、両カラー20,21,22をボルト23,24及びナット25,26により軸方向に締結し、その締結力により前記ステータコア5を固定したステータ骨格体をステータ成形型に入れ、該ステータ成形型に加熱溶融樹脂を流し込む樹脂モールド成形により樹脂モールド部27を形成した回転電機のステータ構造において、前記ステータコア5の線膨張係数αcを、前記ボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きな値に設定したため、樹脂モールド成形の加熱状態において、樹脂成形圧力によるコアズレ現象の発生を確実に防止することができる。
(2) 前記回転電機は、円筒状のステータSの内外に、それぞれ独立に制御可能なアウタロータOR及びインナロータIRを配置した複軸多層モータMであるため、ステータSに対しアウタロータORとインナロータIRとの間にて位相管理やエアギャップ管理が要求される複軸多層モータMにおいて、要求に応える高いステータSのコア位置精度や形状精度を確保することができる。
(3) 前記ステータコア5は、表面に接着剤を兼ねた絶縁皮膜5aを有する薄板の電磁鋼板5bを積層して構成し、且つ、前記電磁鋼板5bと前記絶縁皮膜5aを合わせたコア全体での等価線膨張係数が、前記ボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きくなるように、絶縁皮膜5aの種類を選定したため、電磁鋼板5bを積層する際の接着剤を兼ねた絶縁皮膜5aを利用し、容易にステータコア5の線膨張係数αcをボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きな値に設定することができる。加えて、絶縁皮膜5aの線膨張係数を調整することでコア部全体の等価線膨張係数を調整するので、電磁鋼板5bと絶縁皮膜5aの厚さの比率を変える必要がなく、積層方向の占積率が変わらない。
実施例2は、絶縁コーティング厚さの調整によりコア部全体の等価線膨張係数を調整するようにした例である。
すなわち、実施例2のステータ構造では、図6(c)に示すように、前記ステータコア5は、表面に接着材を兼ねた絶縁皮膜5aを有する薄板の電磁鋼板5bを積層して構成し、且つ、前記絶縁皮膜5aのコーティング厚さtaと前記電磁鋼板5bの厚さtbの比率によって線膨張係数を、交互に配置された電磁鋼板5bと絶縁皮膜5aを含めた等価線膨張係数が、ボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きな値になるように調整している。なお、他の構成は実施例1と同様であり、作用についても実施例1と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例2の回転電機のステータ構造にあっては、実施例1の(1),(2)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(4) 前記ステータコア5は、表面に接着材を兼ねた絶縁皮膜5aを有する薄板の電磁鋼板5bを積層して構成し、且つ、前記絶縁皮膜5aのコーティング厚さtaと前記電磁鋼板5bの厚さtbの比率によって線膨張係数を調整したため、絶縁皮膜5aの材料を変えることなく、容易にステータコア5の線膨張係数αcをボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きな値に設定することができる。
実施例3のステータコアは、磁性材料をバインダーにて混成して圧縮成形した圧粉材料にて構成し、バインダーの種類により線膨張係数を調整するようにした例である。
すなわち、実施例3のステータ構造では、図6(d)に示すように、前記ステータコア5は、磁性材料5cをバインダー5dにて混成して圧縮成形した圧粉材料にて構成し、且つ、該ステータコア5の線膨張係数αcが前記ボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きくなるように、バインダー5dの種類を選定している。なお、他の構成は実施例1と同様であり、作用についても実施例1と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例3の回転電機のステータ構造にあっては、実施例1の(1),(2)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(5) 前記ステータコア5は、磁性材料5cをバインダー5dにて混成して圧縮成形した圧粉材料にて構成し、且つ、該ステータコア5の線膨張係数αcが前記ボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きくなるように、バインダー5dの種類を選定したため、磁性材料5cとバインダー5dの成分比率を変更する必要がなく、ステータコア5の磁束密度に影響を与えることなく、ステータコア5の線膨張係数αcをボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きな値に設定することができる。
実施例4は、ステータコア5の両端面とコイル6との間に中間調整部材14を介在させ、ステータコア5の等価線膨張係数を調整するようにした例である。
すなわち、実施例4のステータ構造では、図7に示すように、前記ステータコア5の両端面とコイル6(巻き線)との間に中間調整部材14を介在させ、且つ、該中間調整部材14は、ステータコア5と組み合わせた状態での等価線膨張係数が、前記ボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きくなる線膨張係数の材料を選定する。ここで、ステータコア5と中間調整部材14を組み合わせた状態での等価線膨張係数の微調整は、中間調整部材14の板厚を調整することで行う。また、前記中間調整部材14とコイル6間には、両者5,6間の絶縁確保のために用いるインシュレータ部材15が介装されている。なお、他の構成は実施例1と同様であり、作用についても実施例1と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例4の回転電機のステータ構造にあっては、実施例1の(1),(2)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(6) 前記ステータコア5の両端面とコイル6(巻き線)との間に中間調整部材14を介在させ、且つ、該中間調整部材14は、ステータコア5と組み合わせた状態での等価線膨張係数が、前記ボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きくなる材料を選定したため、電磁鋼板5bや絶縁皮膜5aなどコア自体の線膨張係数調整が不要であり、且つ、コア材料以外の中間調整部材14にて、コア部全体の線膨張係数を調整するので、磁気性能への影響を考慮する必要がなく、ステータコア5の線膨張係数αcをボルト23,24の線膨張係数αbよりも大きな値に設定することができる。
実施例5は、実施例4において、中間調整部材をインシュレータ部材と兼用させた例である。
すなわち、実施例5のステータ構造では、図8に示すように、前記ステータコア5の両端面とコイル6との間に、前記中間調整部材14と、ステータコア5とコイル6間の絶縁確保のために用いるインシュレータ部材15と、を兼ねた絶縁調整部材16を介在させた構成としている。なお、他の構成は実施例4と同様であり、作用についても実施例4と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例5の回転電機のステータ構造にあっては、実施例4の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(7) 前記ステータコア5の両端面とコイル6との間に、前記中間調整部材14と、ステータコア5とコイル6間の絶縁確保のために用いるインシュレータ部材15と、を兼ねた絶縁調整部材16を介在させたため、実施例4に比べ部品点数が減少すると共に、絶縁調整部材16はコイル6の巻き付けによりステータコア5に固定されるので、別途の固定手段が不要である。
以上、本発明の回転電機のステータ構造を実施例1〜実施例5に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1〜5では、ステータコア側の線膨張係数を調整する例を示したが、ステータコア側の線膨張係数の調整手法としては、これら以外の手法によるものや、実施例1〜5の組み合わせ手法によるものであっても良い。さらに、ステータコア側の線膨張係数はそのままで、軸方向力付与部材の線膨張係数を材料の選定等により調整するようにしても良い。要するに、ステータコアの線膨張係数を、軸方向力付与部材の線膨張係数よりも大きな値に設定したものであれば本発明に含まれる。
実施例1〜5では、回転電機として、2ロータ・1ステータによる複軸多層モータへの適用例を示したが、本発明の回転電機のステータ構造は、1ロータ・1ステータのモータ等、少なくとも一つのステータを有する回転電機であれば、他の回転電機にも適用できる。
実施例1のステータ構造が適用された複軸多層モータ(回転電機)を示す断面図である。 実施例1の複軸多層モータMの1/3モデルを示す縦断正面図である。 実施例1の複軸多層モータMのステータコイルに印加する複合電流の一例を示す図である。 実施例1の複軸多層モータMのステータ骨格体を示す一部平面図である。 実施例1の複軸多層モータMのコイル付きステータコアを示す図である。 実施例1,2,3の複軸多層モータMのステータ構造を示すステータコア図(a)及びステータコアのA部拡大断面図(b),(c),(d)である。 実施例4の複軸多層モータMのステータ構造を示す図である。 実施例5の複軸多層モータMのステータ構造を示す図である。
符号の説明
M 複軸多層モータ(回転電機)
S ステータ
IR インナーロータ
OR アウターロータ
1 モータケース
2 第1モータ中空軸
3 積層コア
4 インナーロータマグネット
5 ステータコア
5a 絶縁皮膜
5b 電磁鋼板
5c 磁性材料
5d バインダー
6 コイル(巻き線)
7 バスバー
8 アウターロータケース
9 正面側連結ケース
10 背面側連結ケース
11 第2モータ軸
12 積層コア
13 アウターロータマグネット
14 中間調整部材
15 インシュレータ部材
16 絶縁調整部材
20,21 第1カラー
22 第2カラー
23,24ボルト(軸方向力付与部材)
25,26 ナット(軸方向力付与部材)
27 樹脂モールド部
28 冷却媒体通路
αc ステータコア5の線膨張係数
αb ボルト23,24の線膨張係数
αm コイル6の線膨張係数

Claims (7)

  1. 積層鋼鈑によるステータコアの両端に第1カラーと第2カラーを配置し、両カラーを軸方向力付与部材により軸方向に締結し、その締結力により前記ステータコアを固定したステータ骨格体をステータ成形型に入れ、該ステータ成形型に加熱溶融樹脂を流し込む樹脂モールド成形により樹脂モールド部を形成した回転電機のステータ構造において、
    前記ステータコアの線膨張係数を、前記軸方向力付与部材の線膨張係数よりも大きな値に設定したことを特徴とする回転電機のステータ構造。
  2. 請求項1に記載された回転電機のステータ構造において、
    前記回転電機は、円筒状のステータの内外に、それぞれ独立に制御可能なアウタロータ及びインナロータを配置した複軸多層モータであることを特徴とする回転電機のステータ構造。
  3. 請求項1または2に記載された回転電機のステータ構造において、
    前記ステータコアは、表面に接着剤を兼ねた絶縁皮膜を有する薄板の電磁鋼板を積層して構成し、且つ、前記電磁鋼板と前記絶縁皮膜を合わせたコア全体での等価線膨張係数が、前記軸方向力付与部材の線膨張係数よりも大きくなるように、絶縁皮膜の種類を選定したことを特徴とする回転電機のステータ構造。
  4. 請求項1または2に記載された回転電機のステータ構造において、
    前記ステータコアは、表面に接着材を兼ねた絶縁皮膜を有する薄板の電磁鋼板を積層して構成し、且つ、前記絶縁皮膜のコーティング厚さと前記電磁鋼板の厚さの比率によって線膨張係数を調整したことを特徴とする回転電機のステータ構造。
  5. 請求項1または2に記載された回転電機のステータ構造において、
    前記ステータコアは、磁性材料をバインダーにて混成して圧縮成形した圧粉材料にて構成し、且つ、該ステータコアの線膨張係数が前記軸方向力付与部材の線膨張係数よりも大きくなるように、バインダーの種類を選定したことを特徴とする回転電機のステータ構造。
  6. 請求項1または2に記載された回転電機のステータ構造において、
    前記ステータコアの両端面と巻き線との間に中間調整部材を介在させ、且つ、該中間調整部材は、ステータコアと組み合わせた状態での等価線膨張係数が、前記軸方向力付与部材の線膨張係数よりも大きくなる材料を選定したことを特徴とする回転電機のステータ構造。
  7. 請求項6に記載された回転電機のステータ構造において、
    前記ステータコアの両端面と巻き線との間に、前記中間調整部材と、ステータコアと巻き線間の絶縁確保のために用いるインシュレータ部材と、を兼ねた絶縁調整部材を介在させことを特徴とする回転電機のステータ構造。
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