JP2006174637A - 回転電機のステータ製造方法 - Google Patents
回転電機のステータ製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006174637A JP2006174637A JP2004365620A JP2004365620A JP2006174637A JP 2006174637 A JP2006174637 A JP 2006174637A JP 2004365620 A JP2004365620 A JP 2004365620A JP 2004365620 A JP2004365620 A JP 2004365620A JP 2006174637 A JP2006174637 A JP 2006174637A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stator
- stator core
- manufacturing
- resin
- core
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K1/00—Details of the magnetic circuit
- H02K1/06—Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
- H02K1/12—Stationary parts of the magnetic circuit
- H02K1/20—Stationary parts of the magnetic circuit with channels or ducts for flow of cooling medium
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K5/00—Casings; Enclosures; Supports
- H02K5/04—Casings or enclosures characterised by the shape, form or construction thereof
- H02K5/20—Casings or enclosures characterised by the shape, form or construction thereof with channels or ducts for flow of cooling medium
- H02K5/203—Casings or enclosures characterised by the shape, form or construction thereof with channels or ducts for flow of cooling medium specially adapted for liquids, e.g. cooling jackets
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
- Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
Abstract
【課題】 樹脂モールド成形時、樹脂成形圧力によるステータコアの正規位置からのズレを確実に防止することができる回転電機のステータ製造方法を提供すること。
【解決手段】 ステータコア5の外周にコイル6を巻き付けたコイル6付きステータコア5をステータ成形容器30に入れ、該ステータ成形容器30に加熱溶融樹脂を射出して一体化する樹脂モールド成形を行う回転電機のステータ製造方法において、前記ステータコア5の表面に凸部5a,5bを設け、該凸部5a,5bが嵌め合わされる凹部30a,30bをステータ成形容器30に設け、前記ステータコア5をステータ成形容器30内に入れる際、ステータコア5を容器内で凹凸位置決めした状態で樹脂を射出し、樹脂が硬化した後、ステータコア5の表面に設けた凸部5a,5bを除去するようにした。
【選択図】 図8
【解決手段】 ステータコア5の外周にコイル6を巻き付けたコイル6付きステータコア5をステータ成形容器30に入れ、該ステータ成形容器30に加熱溶融樹脂を射出して一体化する樹脂モールド成形を行う回転電機のステータ製造方法において、前記ステータコア5の表面に凸部5a,5bを設け、該凸部5a,5bが嵌め合わされる凹部30a,30bをステータ成形容器30に設け、前記ステータコア5をステータ成形容器30内に入れる際、ステータコア5を容器内で凹凸位置決めした状態で樹脂を射出し、樹脂が硬化した後、ステータコア5の表面に設けた凸部5a,5bを除去するようにした。
【選択図】 図8
Description
本発明は、ハイブリッド車や電気自動車等の動力源として適用される回転電機のステータ製造方法に関するものである。
ハイブリッド駆動ユニットに適用される回転電機としては、例えば、複合電流によって駆動され、アウターロータと、インナーロータと、アウターロータとインナーロータとの間に挟まれた一つのステータと、からなるラジアル2ロータ型回転電機が知られている。このラジアル2ロータ型回転電機のステータは、コイル付きステータコアの両端面に一対のギャラリープレートを配置し、該一対のギャラリープレートをボルト・ナットにより軸方向に締結してステータ骨格体を構成し、該ステータ骨格体をステータ成形容器に入れ、該ステータ成形容器に加熱溶融樹脂を射出して一体化する樹脂モールド成形を行うことで製造される(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−34153号公報。
しかしながら、従来の回転電機のステータ製造方法にあっては、樹脂一体のステータを製造する際、ステータコアを所定の位置に固定する一対のギャラリープレートとボルト・ナットによる軸方向締結力が樹脂の成形圧力に耐えられず、ステータコアが所定の位置からずれてしまう、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、樹脂モールド成形時、樹脂成形圧力によるステータコアの正規位置からのズレを確実に防止することができる回転電機のステータ製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の回転電機のステータ製造方法では、ステータコアの外周にコイルを巻き付けたコイル付きステータコアをステータ成形容器に入れ、該ステータ成形容器に加熱溶融樹脂を射出して一体化する樹脂モールド成形を行う回転電機のステータ製造方法において、
前記ステータコアの表面に凸部を設け、該凸部が嵌め合わされる凹部をステータ成形容器に設け、
前記ステータコアをステータ成形容器内に入れる際、ステータコアを容器内で凹凸位置決めした状態で樹脂を射出し、樹脂が硬化した後、ステータコアの表面に設けた凸部を除去することを特徴とする。
前記ステータコアの表面に凸部を設け、該凸部が嵌め合わされる凹部をステータ成形容器に設け、
前記ステータコアをステータ成形容器内に入れる際、ステータコアを容器内で凹凸位置決めした状態で樹脂を射出し、樹脂が硬化した後、ステータコアの表面に設けた凸部を除去することを特徴とする。
よって、本発明の回転電機のステータ製造方法にあっては、ステータコアをステータ成形容器内に入れる際、ステータコアを容器内で凹凸位置決めした状態で樹脂を射出し、樹脂が硬化した後、ステータコアの表面に設けた凸部を除去するため、樹脂モールド成形時に大きな樹脂成形圧力が加わっても、ステータコアとステータ成形容器との凹凸位置決めにより、ステータコアが正規位置からズレることを確実に防止することができる。
以下、本発明の回転電機のステータ製造方法を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
まず、複軸多層モータの構成を説明する。
図1は本発明のステータ製造方法が適用された複軸多層モータM(回転電機)を示す断面図、図2は実施例1の複軸多層モータMの1/3モデルを示す縦断正面図、図3は実施例1の複軸多層モータMのステータコイルに印加する複合電流の一例を示す図である。
図1は本発明のステータ製造方法が適用された複軸多層モータM(回転電機)を示す断面図、図2は実施例1の複軸多層モータMの1/3モデルを示す縦断正面図、図3は実施例1の複軸多層モータMのステータコイルに印加する複合電流の一例を示す図である。
前記複軸多層モータMは、外観的には1つのモータであるが2つのモータジェネレータ機能を有する。この複軸多層モータMは、モータケース1に固定され、コイルを巻いた固定電機子としてのステータSと、前記ステータSの内側に配置し、永久磁石を埋設したインナーロータIRと、前記ステータSの外側に配置し、永久磁石を埋設したアウターロータORと、を同軸上に三層配置することで構成されている。
前記インナーロータIRは、その内筒面が第1モータ中空軸2の段差軸端部に対して圧入(或いは、焼きばめ)により固定されている。このインナーロータIRには、図2に示すように、積層された電磁鋼鈑による積層コア3に対し磁束形成を考慮した配置によるインナーロータマグネット4が軸方向に12本埋設されている。また、インナーロータIRは、コギングトルク低減対策として、軸方向で2分割し、インナーロータマグネット4の配置を周方向にずらし、例えば、10度のスキュー角度を設定している。ここで、「コギングトルク」とは、ステータSとインナーロータIRとの間に発生する軸吸引力に基づくトルクの回転角に対する変化、いわゆる、トルクムラのことをいう。但し、W字配置による4本のインナーロータマグネット4が1極対を構成し、全周で3極対としてある。
前記ステータSは、モータケース1に固定された静止部材であり、電磁鋼鈑を積層してなる複数のステータコア5と、各ステータコア5に巻き付けたコイル6と、を有している。前記コイル6付きステータコア5は、6相コイルを3回繰り返しながら円周上に18個配置され、該6相コイルに対しては、図外のインバータから軸方向積層したバスバー7を介して複合電流が印加される。この複合電流は、図3に示すように、インナーロータIRを駆動させるための第1の交流電流と、アウターロータORを駆動させるための第2の交流電流とを複合させたものである。
前記アウターロータORは、その外筒面がアウターロータケース8に対してロー付け、或いは、接着により固定されている。そして、アウターロータケース8の正面側には正面側連結ケース9が固定され、背面側には背面側連結ケース10が固定されている。そして、この背面側連結ケース10に第2モータ軸11がスプライン結合されている。このアウターロータORには、図2に示すように、積層された電磁鋼鈑による積層コア12に対し磁束形成を考慮した配置によるアウターロータマグネット13が、両端位置に空間を介して軸方向に12本埋設されている。このアウターロータマグネット13は、インナーロータマグネット4と異なり、2本のアウターロータマグネット13,13が1極対を構成し、全周で6極対としてある。
次に、実施例1の複軸多層モータMのステータ製造方法について説明する。
図4は実施例1のコイル6付きステータコア5を示す図である。前記コイル6付きステータコア5は、インナーロータIR及びアウターロータORとの対向面、すなわち内外ティース面に、軸方向に沿った凸部5a,5bを有するステータコア5と、該ステータコア5に巻き回されたコイル6と、前記ステータコア5と前記コイル6間に介装された絶縁確保のためのインシュレータ部材14,14と、を備えている。ここで、ステータコア5は、電磁鋼板を凸部5a,5bに沿った方向に積層して作成し、且つ、ステータコア5を形成する電磁鋼板は凸部5a,5bにおいて、溶接により一体化されており、ステータコア5自身の剛性を高めてある。
図4は実施例1のコイル6付きステータコア5を示す図である。前記コイル6付きステータコア5は、インナーロータIR及びアウターロータORとの対向面、すなわち内外ティース面に、軸方向に沿った凸部5a,5bを有するステータコア5と、該ステータコア5に巻き回されたコイル6と、前記ステータコア5と前記コイル6間に介装された絶縁確保のためのインシュレータ部材14,14と、を備えている。ここで、ステータコア5は、電磁鋼板を凸部5a,5bに沿った方向に積層して作成し、且つ、ステータコア5を形成する電磁鋼板は凸部5a,5bにおいて、溶接により一体化されており、ステータコア5自身の剛性を高めてある。
図5は実施例1のステータ骨格体構造を示す図である。前記ステータ骨格体構造は、図4に示すコイル6付きステータコア5を、軸方向両端から別部材である一対のギャラリープレート21,22で挟み込み、図示しないボルト23,24及びナット25,26(図1及び図2参照)で固定することで構成される。すなわち、一対のギャラリープレート21,22とボルト23,24及びナット25,26は、コイル6付きステータコア5(=ステータティースST)を取り囲むような配置になっており、一対のギャラリープレート21,22とボルト23,24及びナット25,26が金属などの電気伝導性の材料で製造されている場合、それらの間の電気的な絶縁を確保しておかないと、ステータティースSTを通過する磁束によってループ電流が流れ、大きな損失を生じる。そのため、ボルト23,24の座金に樹脂やセラミックを使用するなどの絶縁対策を施してある。
なお、図5において、21a,21bはギャラリープレート21に形成されたボルト23,24の挿通穴、22a,22bはギャラリープレート22に形成されたボルト23,24の挿通穴である。なお、図1において、20は前記ギャラリープレート21と一体にボルト固定されるエンドプレートである。
なお、図5において、21a,21bはギャラリープレート21に形成されたボルト23,24の挿通穴、22a,22bはギャラリープレート22に形成されたボルト23,24の挿通穴である。なお、図1において、20は前記ギャラリープレート21と一体にボルト固定されるエンドプレートである。
図6は前記ステータ骨格体をステータ成形容器に挿入する前の樹脂成形容器挿入準備工程を示す図である。前記ステータ成形容器30のインナーロータ成形型30’には、前記ステータコア5のインナーロータ側ティース面に設けられた凸部5aと嵌め合う凹部30aが紙面垂直方向に設けられている。前記ステータ成形容器30のアウターロータ成形型30"には、前記ステータコア5のアウターロータ側ティース面に設けられた凸部5bと嵌め合う凹部30bが紙面垂直方向に設けられている。この凹部30a,30bは、ステータコア5の凸部5a,5bと緩み勝手に嵌め合わされるように寸法的に余裕を持って作られている。
図7は前記ステータ骨格体をステータ成形容器30に凹凸位置決め状態にて挿入した樹脂成形容器挿入工程を示す図である。この樹脂成形容器挿入工程では、ステータコア5に設けられた凸部5a,5bが、ステータ成形容器30に設けられた凹部30a,30bに嵌めあって固定される。すなわち、後述する樹脂モールド工程において、ステータコア5が規定の位置からずれることがないように、ステータコア5の凸部5a,5bとステータ成形容器30の凹部30a,30bが嵌め合わされる。
図8はステータ成形容器30とステータ骨格体との間に形成される空間に樹脂を射出により充填する樹脂モールド工程を示す図である。この樹脂モールド工程では、樹脂が紙面垂直方向から射出され、ステータ成形容器30とステータ骨格体との間に形成される空間に充填される。このとき、ステータコア5の凸部5a,5bとステータ成形容器30の凹部30a,30bが嵌め合わされているので、ステータコア5が規定の位置からずれることなしに、樹脂を充填することができる。この樹脂モールド工程により、樹脂モールド部27が形成されるが、樹脂モールド工程において、図1及び図2に示すように、ステータSを冷却する冷却媒体を通す冷却媒体通路28を周方向に隣接するステータコア5,5間の位置に形成するようにしても良い。
図9及び図10はステータ成形容器30の型から樹脂モールド成形品を外した樹脂モールド成形工程を示す図である。この樹脂モールド成形工程では、樹脂が硬化した後、ステータ成形容器30のインナーロータ成形型30’とアウターロータ成形型30"を外すことで、樹脂モールド部27によりステータ骨格体を覆った樹脂モールド成形品を得る。この樹脂モールド成形品は、図9及び図10に示すように、ステータコア5のティース表面に設けた凸部5a,5bが残った状態である。
図11は機械加工によってステータコア5の凸部5a,5bを除去するコア凸部除去工程を示す図である。このコア凸部除去工程は、樹脂成形後、インナーロータIRとアウターロータORとの両エアギャップ面の精度確保のため、機械加工が実施されるが、この機械加工時にステータコア5の凸部5a,5bを除去することができる。よって、ステータコア5の凸部5a,5bを除去するためのみの工程追加を要さず、エアギャップ面の精度を確保するための機械加工を利用してステータコア5の凸部5a,5bが除去されることになる。
図12及び図13はステータコア5の凸部5a,5bを除去した後のステータ製造完了工程を示す図である。このステータ製造完了工程では、ステータコア5の凸部5a,5bが除去されているばかりでなく、上記機械加工により、インナーロータIRとアウターロータORとの両エアギャップ面の面精度も確保されたステータSが得られる。
次に、本発明の解決課題について説明する。
内外二つのロータ間にステータが配置された、複合電流で駆動されるラジアル2ロータ型回転電機は、通常の電動機と異なり、ステータコア同士がヨークを介して機械的に結合していない。そのため、複数のステータコアを、軸方向両端から円環状の別部材で挟み、この別部材をボルトなどで締結することにより所定位置に固定する必要があった。しかしながら、上記別部材とボルトは、ステータコアの周りに閉回路を作らないように電気的に絶縁する必要があり、ステータコアを所定の位置に固定する締結力が不十分になることがあった。そのため、ステータコアを別部材で挟み込んで固定した骨格体構造に樹脂材料を射出して、樹脂一体構造とすることにより、十分な強度を得ていた。
このような樹脂一体ラジアル2ロータ型電動機を作製する際、ステータコアを所定の位置に固定する概別部材とボルトによる締結力が樹脂の成形圧力に耐えられず、ステータコアが所定の位置からずれてしまうという問題点があった。
内外二つのロータ間にステータが配置された、複合電流で駆動されるラジアル2ロータ型回転電機は、通常の電動機と異なり、ステータコア同士がヨークを介して機械的に結合していない。そのため、複数のステータコアを、軸方向両端から円環状の別部材で挟み、この別部材をボルトなどで締結することにより所定位置に固定する必要があった。しかしながら、上記別部材とボルトは、ステータコアの周りに閉回路を作らないように電気的に絶縁する必要があり、ステータコアを所定の位置に固定する締結力が不十分になることがあった。そのため、ステータコアを別部材で挟み込んで固定した骨格体構造に樹脂材料を射出して、樹脂一体構造とすることにより、十分な強度を得ていた。
このような樹脂一体ラジアル2ロータ型電動機を作製する際、ステータコアを所定の位置に固定する概別部材とボルトによる締結力が樹脂の成形圧力に耐えられず、ステータコアが所定の位置からずれてしまうという問題点があった。
次に、実施例1のステータ製造方法について説明する。
実施例1のステータ製造方法によれば、インナーロータIRとアウターロータORとの二つのロータ間にステータSが配置され、複合電流で駆動される複軸多層モータMのステータ製造方法において、コイル6を巻回したステータコア5をステータ成形容器30に入れ、樹脂を射出して一体化する際、ステータコア5の表面に凸部5a,5bを設け、該凸部5a,5bが嵌め合わされる凹部30a,30bをステータ成形容器30に設け、該ステータコア5をステータ成形容器30内に入れる際、ステータコア5を容器内で凹凸位置決めした状態で樹脂を射出し、樹脂が硬化した後、凸部5a,5bを除去するようにしたので、ステータコア5を確実に規定の位置に固定することが可能となる。
実施例1のステータ製造方法によれば、インナーロータIRとアウターロータORとの二つのロータ間にステータSが配置され、複合電流で駆動される複軸多層モータMのステータ製造方法において、コイル6を巻回したステータコア5をステータ成形容器30に入れ、樹脂を射出して一体化する際、ステータコア5の表面に凸部5a,5bを設け、該凸部5a,5bが嵌め合わされる凹部30a,30bをステータ成形容器30に設け、該ステータコア5をステータ成形容器30内に入れる際、ステータコア5を容器内で凹凸位置決めした状態で樹脂を射出し、樹脂が硬化した後、凸部5a,5bを除去するようにしたので、ステータコア5を確実に規定の位置に固定することが可能となる。
また、ステータコア5の表面に設ける凸部5a,5bを両ロータTR,ORに対向するティース面に設けたため、樹脂成形後のエアギャップ面の精度確保のための機械加工時に、前記凸部5a,5bを除去することができるので、機械加工工程を増やすことがなく、コスト高を招くことがない。
さらに、ステータコア5の両ロータTR,ORに対向するティース面に設けられた凸部5a,5bが、ステータコア5を成形容器に挿入する方向に沿った線状にあるため、ステータコア5のステータ成形容器30への挿入がスムーズに行えるとともに、樹脂成形の際に問題となる円周方向のステータコア5のずれを確実に防ぐことができる。
加えて、ステータコア5の両ロータTR,ORに対向するティース面に設けられた凸部5a,5bで、ステータコア5内に積層された電磁鋼板が溶接され、一体化されているため、ステータコア5そのものの剛性を高くすることができ、ステータ骨格体の強度を高くすることができる。また、コイル6(エナメル線)を巻回する際のハンドリング(作業性)が良く、更に、樹脂一体化後、凸部5a,5bを機械加工によって除去してしまうため、ループ電流による損失増加を招くこともない。
次に、効果を説明する。
実施例1の回転電機のステータ製造方法にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
実施例1の回転電機のステータ製造方法にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) ステータコア5の外周にコイル6を巻き付けたコイル6付きステータコア5をステータ成形容器30に入れ、該ステータ成形容器30に加熱溶融樹脂を射出して一体化する樹脂モールド成形を行う回転電機のステータ製造方法において、前記ステータコア5の表面に凸部5a,5bを設け、該凸部5a,5bが嵌め合わされる凹部30a,30bをステータ成形容器30に設け、前記ステータコア5をステータ成形容器30内に入れる際、ステータコア5を容器内で凹凸位置決めした状態で樹脂を射出し、樹脂が硬化した後、ステータコア5の表面に設けた凸部5a,5bを除去するため、樹脂モールド成形時、樹脂成形圧力によるステータコア5の正規位置からのズレを確実に防止することができる。
(2) 前記回転電機は、円筒状のステータSの内外に、それぞれ独立に制御可能なアウタロータOR及びインナロータIRを配置した複軸多層モータMであるため、ステータSに対しアウタロータORとインナロータIRとの間にて位相管理やエアギャップ管理が要求される複軸多層モータMにおいて、要求に応える高いステータSのステータコア位置精度や形状精度を確保することができる。
(3) 前記ステータコア5の表面に設けられた凸部5a,5bは、前記アウタロータOR及びインナロータIRに対向するティース面にそれぞれ設けられているため、樹脂成形後のエアギャップ面の精度確保のための機械加工時に凸部5a,5bを除去することで、機械加工工程を増やすことがなく、コスト高を招くことがない。
(4) 前記ステータコア5のアウタロータOR及びインナロータIRに対向するティース面に設けられた凸部5a,5bは、ステータコア5をステータ成形容器30に挿入する方向に沿った線状にあるため、ステータコア5のステータ成形容器30への挿入作業がスムーズに行えると共に、円周方向のステータコア5のずれを確実に防止することができる。
(5) 前記ステータコア5のアウタロータOR及びインナロータIRに対向するティース面に設けられた凸部5a,5bで、ステータコア5内に積層された電磁鋼板が溶接され、一体化されているため、ステータコア5そのものの剛性もステータ骨格体の強度も高くすることができると共に、コイル6を巻回する際のハンドリングを良好にすることができる。
実施例2は、ステータ骨格体を構成するギャラリープレート及びボルト・ナットを省略した低コストな樹脂一体構造のステータを得るようにした例である。
すなわち、実施例2のステータ製造方法では、図14に示すように、前記ステータ成形容器30に設けられた凹部30a,30bは、ステータコア5を挿入する方向に、ステータコア5が所定の位置に保持される深さで途切れている。
このように、ステータ成形容器30に設けられた凹部30a,30bは、ステータコア5の挿入方向のある深さで途切れており、それ以上の深さにステータコア5が入らないようになっている。このようなステータ成形容器30を用いた場合、ステータコア5を、実施例1のように、一対のギャラリープレート21,22で予めステータコア5を挟み込んで固定しておく必要は無く、ステータ成形容器30に直接、ステータコア5を挿入するだけで、規定の位置にステータコア5を保持することができる。そのため、別部材であるギャラリープレート21,22やボルト23,24及びナット25,26の無い、低コストな樹脂一体構造によるステータSを得ることができる。なお、他の構成や製造方法については、実施例1と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例2の回転電機のステータ製造方法にあっては、実施例1の(1)〜(5)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
実施例2の回転電機のステータ製造方法にあっては、実施例1の(1)〜(5)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(6) 前記ステータ成形容器30に設けられた凹部30a,30bは、ステータコア5を挿入する方向に、ステータコア5が所定の位置に保持される深さで途切れているため、ステータコア5を直接、ステータ成形容器30に挿入して規定位置に保持することができ、予め複数のステータコア5同士を別部材で締結しておく必要が無く、低コストな樹脂一体構造によるステータSを製造することができる。
以上、本発明の回転電機のステータ製造方法を実施例1及び実施例2に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1,2では、ステータコアの表面に方形状の凸部を設け、ステータ成形容器に方形状の凹部を設ける例を示したが、凹凸嵌合により位置決めを行うなうことが出きる形状であれば、例えば、台形状の凹凸部や三角形状の凹凸部等、他の形状による凹凸部であっても本発明に含まれる。
実施例1,2では、回転電機として、2ロータ・1ステータによる複軸多層モータへの適用例を示したが、本発明の回転電機のステータ製造方法は、1ロータ・1ステータのモータ等、少なくとも一つのステータを有する回転電機であれば、他の回転電機にも適用できる。
M 複軸多層モータ(回転電機)
S ステータ
IR インナーロータ
OR アウターロータ
1 モータケース
2 第1モータ中空軸
3 積層コア
4 インナーロータマグネット
5 ステータコア
5a,5b 凸部
6 コイル
7 バスバー
8 アウターロータケース
9 正面側連結ケース
10 背面側連結ケース
11 第2モータ軸
12 積層コア
13 アウターロータマグネット
14 インシュレータ部材
20 エンドプレート
21,22 ギャラリープレート
23,24ボルト
25,26 ナット
27 樹脂モールド部
28 冷却媒体通路
30 ステータ成形容器
30’ インナーロータ成形型
30" アウターロータ成形型
30a,30b 凹部
S ステータ
IR インナーロータ
OR アウターロータ
1 モータケース
2 第1モータ中空軸
3 積層コア
4 インナーロータマグネット
5 ステータコア
5a,5b 凸部
6 コイル
7 バスバー
8 アウターロータケース
9 正面側連結ケース
10 背面側連結ケース
11 第2モータ軸
12 積層コア
13 アウターロータマグネット
14 インシュレータ部材
20 エンドプレート
21,22 ギャラリープレート
23,24ボルト
25,26 ナット
27 樹脂モールド部
28 冷却媒体通路
30 ステータ成形容器
30’ インナーロータ成形型
30" アウターロータ成形型
30a,30b 凹部
Claims (6)
- ステータコアの外周にコイルを巻き付けたコイル付きステータコアをステータ成形容器に入れ、該ステータ成形容器に加熱溶融樹脂を射出して一体化する樹脂モールド成形を行う回転電機のステータ製造方法において、
前記ステータコアの表面に凸部を設け、該凸部が嵌め合わされる凹部をステータ成形容器に設け、
前記ステータコアをステータ成形容器内に入れる際、ステータコアを容器内で凹凸位置決めした状態で樹脂を射出し、樹脂が硬化した後、ステータコアの表面に設けた凸部を除去することを特徴とする回転電機のステータ製造方法。 - 請求項1に記載された回転電機のステータ製造方法において、
前記回転電機は、円筒状のステータの内外に、それぞれ独立に制御可能なアウタロータ及びインナロータを配置した複軸多層モータであることを特徴とする回転電機のステータ製造方法。 - 請求項2に記載された回転電機のステータ製造方法において、
前記ステータコアの表面に設けられた凸部は、前記アウタロータ及びインナロータに対向するティース面にそれぞれ設けられていることを特徴とする回転電機のステータ製造方法。 - 請求項3に記載された回転電機のステータ製造方法において、
前記ステータコアのアウタロータ及びインナロータに対向するティース面に設けられた凸部は、ステータコアをステータ成形容器に挿入する方向に沿った線状にあることを特徴とする回転電機のステータ製造方法。 - 請求項3または4に記載された回転電機のステータ製造方法において、
前記ステータコアのアウタロータ及びインナロータに対向するティース面に設けられた凸部で、ステータコア内に積層された電磁鋼板が溶接され、一体化されていることを特徴とする回転電機のステータ製造方法。 - 請求項1乃至5の何れか1項に記載された回転電機のステータ製造方法において、
前記ステータ成形容器に設けられた凹部は、ステータコアを挿入する方向に、ステータコアが所定の位置に保持される深さで途切れていることを特徴とする回転電機のステータ製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004365620A JP2006174637A (ja) | 2004-12-17 | 2004-12-17 | 回転電機のステータ製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004365620A JP2006174637A (ja) | 2004-12-17 | 2004-12-17 | 回転電機のステータ製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006174637A true JP2006174637A (ja) | 2006-06-29 |
Family
ID=36674767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004365620A Withdrawn JP2006174637A (ja) | 2004-12-17 | 2004-12-17 | 回転電機のステータ製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006174637A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010119519A1 (ja) | 2009-04-15 | 2010-10-21 | トヨタ自動車株式会社 | ステータおよびその製造方法 |
JP2011120402A (ja) * | 2009-12-04 | 2011-06-16 | Hitachi Ltd | 回転電機 |
CN104578628A (zh) * | 2014-12-25 | 2015-04-29 | 贾志祥 | 新型双磁场回旋发电机及其发电系统 |
KR20170012016A (ko) | 2015-07-21 | 2017-02-02 | 삼성전자주식회사 | 세탁기용 모터, 및 이를 구비한 세탁기 |
WO2019183657A1 (de) * | 2018-03-27 | 2019-10-03 | Miba Aktiengesellschaft | Stator |
KR20200056747A (ko) * | 2018-11-15 | 2020-05-25 | 한국전기연구원 | 자기기어용 폴피스유닛의 제조방법, 자기기어용 폴피스유닛 및 이를 구비한 자기기어 |
US10753031B2 (en) | 2015-07-21 | 2020-08-25 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Washing machine motor and washing machine having same |
CN111869059A (zh) * | 2018-03-27 | 2020-10-30 | 米巴电动汽车有限公司 | 定子 |
CN113812063A (zh) * | 2019-05-22 | 2021-12-17 | 三菱电机株式会社 | 同步电动机 |
US20230163669A1 (en) * | 2020-05-29 | 2023-05-25 | Mitsubishi Electric Corporation | Rotary electric machine and aircraft using rotary electric machine |
CN118040928A (zh) * | 2024-04-12 | 2024-05-14 | 山西观复智能科技有限公司 | 一种无人机用双永磁体同步励磁电机 |
-
2004
- 2004-12-17 JP JP2004365620A patent/JP2006174637A/ja not_active Withdrawn
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8973251B2 (en) | 2009-04-15 | 2015-03-10 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method for manufacturing stator |
WO2010119519A1 (ja) | 2009-04-15 | 2010-10-21 | トヨタ自動車株式会社 | ステータおよびその製造方法 |
JP2011120402A (ja) * | 2009-12-04 | 2011-06-16 | Hitachi Ltd | 回転電機 |
CN104578628A (zh) * | 2014-12-25 | 2015-04-29 | 贾志祥 | 新型双磁场回旋发电机及其发电系统 |
US10753031B2 (en) | 2015-07-21 | 2020-08-25 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Washing machine motor and washing machine having same |
KR20170012016A (ko) | 2015-07-21 | 2017-02-02 | 삼성전자주식회사 | 세탁기용 모터, 및 이를 구비한 세탁기 |
US20200412193A1 (en) * | 2018-03-27 | 2020-12-31 | Miba Emobility Gmbh | Stator |
CN111869059A (zh) * | 2018-03-27 | 2020-10-30 | 米巴电动汽车有限公司 | 定子 |
WO2019183657A1 (de) * | 2018-03-27 | 2019-10-03 | Miba Aktiengesellschaft | Stator |
KR20200056747A (ko) * | 2018-11-15 | 2020-05-25 | 한국전기연구원 | 자기기어용 폴피스유닛의 제조방법, 자기기어용 폴피스유닛 및 이를 구비한 자기기어 |
KR102472646B1 (ko) * | 2018-11-15 | 2022-11-29 | 한국전기연구원 | 자기기어용 폴피스유닛의 제조방법, 자기기어용 폴피스유닛 및 이를 구비한 자기기어 |
CN113812063A (zh) * | 2019-05-22 | 2021-12-17 | 三菱电机株式会社 | 同步电动机 |
CN113812063B (zh) * | 2019-05-22 | 2024-01-12 | 三菱电机株式会社 | 同步电动机 |
US20230163669A1 (en) * | 2020-05-29 | 2023-05-25 | Mitsubishi Electric Corporation | Rotary electric machine and aircraft using rotary electric machine |
CN118040928A (zh) * | 2024-04-12 | 2024-05-14 | 山西观复智能科技有限公司 | 一种无人机用双永磁体同步励磁电机 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9287755B2 (en) | Electric machine—over-moulding construction | |
US9257874B2 (en) | Rotor unit, rotating electrical machine, and method of manufacturing rotor unit | |
US9634533B2 (en) | Motor with a stator having four separate corner bobbins/insulators and molded resin insulation around tooth completely enclosing the coil and manufacturing method thereof | |
JP6510195B2 (ja) | モータ及びその製造方法 | |
CN1874114B (zh) | 旋转电机、定子线圈的制造方法及电动助力转向用电动机 | |
US10186916B2 (en) | Rotary machine and electric vehicle | |
JP6060257B2 (ja) | 回転機 | |
US10069385B2 (en) | Pole-piece bonding | |
JP6796449B2 (ja) | 同期リラクタンス型回転電機 | |
US9698639B2 (en) | Rotating electrical machine and method for manufacturing rotating electrical machine | |
JP2009195088A (ja) | 回転電機及びその製造方法 | |
WO2014049847A1 (ja) | コイル、回転電機、及びリニアモータ | |
JP2006174637A (ja) | 回転電機のステータ製造方法 | |
JP2011182552A (ja) | ロータコアおよび回転電機用コア | |
JP2013176210A (ja) | 回転電機用ロータ及びその製造方法 | |
JP2004015998A (ja) | 軸方向に分割された三相固定子巻線を有する永久磁石型回転機 | |
US20030234593A1 (en) | Electric machine | |
JP2021535715A (ja) | モータ | |
JP5918392B2 (ja) | 回転機及びステータの製造方法 | |
JP2008312288A (ja) | ステータおよびその製造方法ならびに回転電機 | |
JP2006174638A (ja) | 回転電機のステータ構造 | |
JP6615708B2 (ja) | 回転電機の製造方法 | |
JP2014138495A (ja) | アキシャルギャップ型回転電機の固定子、その製造方法、アキシャルギャップ型回転電機および車輪 | |
JP6001447B2 (ja) | 結線構造、回転機、電動車両及び結線方法 | |
JP2006174639A (ja) | 回転電機のステータ構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070528 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090825 |