JP2006172964A - 固体電解質型燃料電池のスタック構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガスシールが容易になり、ガスのクロスリークが生じる可能性がほとんどない固体電解質型燃料電池のスタック構造体を提供する。
【解決手段】セル基板を兼ねる電解質層5と、この電解質層5を挟む一対の電極層3,4を具備したセル7を備えた固体電解質型燃料電池1を所定間隔で複数積層して成り、セル7の電解質層5には、この電解質層5上に位置する一対の電極層3,4のうちのいずれか一方の電極層4の両側でそれぞれ接合してセル7を支持する電気導伝性を有し且つセル基板を兼ねる電解質層5よりも変形し易く形成したセル配置用金属薄板8I,8Oを設け、これらのセル配置用金属薄板8I,8Oに跨って設けたセパレータ9で一方の電極層4を覆った。
【選択図】図1
【解決手段】セル基板を兼ねる電解質層5と、この電解質層5を挟む一対の電極層3,4を具備したセル7を備えた固体電解質型燃料電池1を所定間隔で複数積層して成り、セル7の電解質層5には、この電解質層5上に位置する一対の電極層3,4のうちのいずれか一方の電極層4の両側でそれぞれ接合してセル7を支持する電気導伝性を有し且つセル基板を兼ねる電解質層5よりも変形し易く形成したセル配置用金属薄板8I,8Oを設け、これらのセル配置用金属薄板8I,8Oに跨って設けたセパレータ9で一方の電極層4を覆った。
【選択図】図1
Description
本発明は、一対の電極で固体電解質を挟持する構成を電池要素として有する固体電解質型燃料電池を所定間隔で複数積層して成る固体電解質型燃料電池のスタック構造体に関するものである。
従来の固体電解質型燃料電池のスタック構造体において、固体電解質型燃料電池には、例えば、多孔質体から成るセル基板及び一対の電極層間に電解質層を挟み込んで形成した電池要素を具備してこの電池要素をセル基板上に積層して成るセルを備えたものが用いられる。
この固体電解質型燃料電池では、電池要素の電解質層にこの電解質層と同じ熱膨張係数のセル保持薄板を接合し、このセル保持薄板とセパレータとを接合するようになすことで、電解質層とセパレータとの熱膨張差に起因する応力を吸収するようにしている。
特開2000−331692号公報
ところが、例えば、セルがドーナツ状を成す場合、電解質層の内周縁部及び外周縁部にセル保持薄板をそれぞれ接合して、これらのセル保持薄板とセパレータとを接合するようになすと、熱が加わった状態において、セル保持薄板は、電解質層の内周縁部の変位量よりも大きく外周縁部側へ伸びてしまう。つまり、セル保持薄板と電解質層の内周縁部との接合部に生じる熱ストレスにより、接合部分が劣化して破損し、ガスがクロスリークする恐れがあり、その結果、性能の低下を招き兼ねないという問題があり、この問題を解決することが従来の課題となっていた。
本発明は、上記した従来の課題に着目してなされたものであり、ガスシールが容易になり、ガスのクロスリークが生じる可能性がほとんどない固体電解質型燃料電池のスタック構造体を提供することを目的としている。
本発明は、セル基板を兼ねる電解質層と、この電解質層を挟む一対の電極層を具備したセルを備えた固体電解質型燃料電池を所定間隔で複数積層して成り、上記セルの電解質層には、この電解質層上に位置する一対の電極層のうちのいずれか一方の電極層の両側でそれぞれ接合してセルを支持する電気導伝性を有し且つセル基板を兼ねる電解質層よりも変形し易く形成したセル配置用金属薄板を設け、これらのセル配置用金属薄板に跨って設けたセパレータで一方の電極層を覆った構成としたことを特徴としており、この固体電解質型燃料電池のスタック構造体の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
また、本発明は、セル基板を兼ねる電解質層と、この電解質層を挟む一対の電極層を具備したドーナツ状のセルを備えた固体電解質型燃料電池を所定間隔で複数積層して成り、上記ドーナツ状を成すセルの電解質層には、この電解質層上に位置する一対の電極層のうちのいずれか一方の電極層の内周側及び外周側でそれぞれ接合してセルを支持する電気導伝性を有する内周側セル配置用金属薄板及び外周側セル配置用金属薄板を設け、これらのセル配置用金属薄板に跨って設けたセパレータで一方の電極層を覆うと共に、上記内周側セル配置用金属薄板に、ガス供給流路用貫通孔及びガス排出流路用貫通孔を設けた構成としたことを特徴としており、この固体電解質型燃料電池のスタック構造体の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
さらに、本発明は、ガス透過孔を有する金属製セル基板及び一対の電極層間に固体電解質層を挟み込んで形成した電池要素を具備し、上記金属製セル基板のガス透過孔上に位置させた電池要素の電極層を電解質層で覆って成るドーナツ状のセルを備えた固体電解質型燃料電池を所定間隔で複数積層して成り、上記ドーナツ状を成すセルの金属製セル基板のガス不透過部分には、その内周側縁部及び外周側縁部でそれぞれ接合してセルを支持する電気導伝性を有する内周側セル配置用金属薄板及び外周側セル配置用金属薄板を設け、上記内周側セル配置用金属薄板に、ガス供給流路用貫通孔及びガス排出流路用貫通孔を設けた構成としたことを特徴としており、この固体電解質型燃料電池のスタック構造体の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
本発明の固体電解質型燃料電池のスタック構造体によれば、上記した構成としているので、ガスのクロスリークが生じる懸念を払拭することが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
図1に示すように、本発明の一実施態様としての固体電解質型燃料電池のスタック構造体に採用される固体電解質型燃料電池1は、セル基板を兼ねる電解質層5と、この電解質層5を挟む一対の電極層(燃料極層3及び空気極層4)を具備したドーナツ状のセル7を備えており、このドーナツ状を成すセル7の電解質層5には、この電解質層5上に位置する一対の電極層3,4のうちのいずれか一方の電極層(図示例では空気極層4)の内周側及び外周側でそれぞれ接合してセル7を支持する電気導伝性を有する内周側セル配置用金属薄板8I及び外周側セル配置用金属薄板8Oが設けてある。
この場合、内周側セル配置用金属薄板8Iには、その中心に位置するガス供給流路用貫通孔8aが設けてあると共に、このガス供給流路用貫通孔8aの周囲の4箇所に位置するガス排出流路用貫通孔8bが設けてあり、セル7及びこれらのセル配置用金属薄板8I,8Oの空気極層4側の面は、セル配置用金属薄板8I,8Oに跨って接合されるドーナツ状のセパレータ9で覆ってある。
このドーナツ状のセパレータ9にも、その中心に位置するガス供給流路用貫通孔9aが設けてあると共に、このガス供給流路用貫通孔9aの周囲の4箇所に位置するガス排出流路用貫通孔9bが設けてあり、図2に示すように、上記構成の固体電解質型燃料電池1を所定間隔で複数積層してスタック構造体を形成した状態において、内周側セル配置用金属薄板8I及びセパレータ9の各ガス供給流路用貫通孔8a,9aが重なってガス供給流路Aを形成し、一方、内周側セル配置用金属薄板8I及びセパレータ9の各ガス排出流路用貫通孔8b,9bが重なってガス排出流路Bを形成するようになっている。図3にガスの流れを示す。なお、図3において符号9Aはガス分離壁である。
上記スタック構造体において、ガス供給流路A及びガス排気流路Bをドーナツ状の電解質層5の内周側にあるセル配置用金属薄板8Iに形成してあるため、セル7には、複数の貫通孔を形成する必要がなく、スタックの起動及び停止のサイクルによる熱衝撃耐性が従来よりも向上し、加えて、セル7の製作にあたっても、複雑な貫通孔を形成する必要がない分だけ、歩留まりの向上を実現できる。
また、上記スタック構造体において、中心部に配置される構造部材は、ドーナツ状の電解質層5の内周側にあるセル配置用金属薄板8Iを挟持することから、すなわち、セル7を直接挟持することがないことから、スタック化した際には、電解質層5に直接的に機械的応力が加わることがなく、したがって、電解質層5の破損によるガスリークやスタック構造体そのものの破損といった懸念が払拭され、加えて、多孔質基板を用いたセルもスタックの構成部材として用いることができる。
ここで、上記スタック構造体のように、電解質層5の内周縁部及び外周縁部の双方にセル配置用金属薄板8を設けると、セル配置用金属薄板8は、電解質層5の内周縁部の変位量よりも大きく外周縁部側へ伸びて、電解質層5セルとセル配置用金属薄板8との接合部には、大きな応力が生じることになるが、図1(b)に示すように、セル配置用金属薄板8の接合部分8dの周辺をうねらせてセル基板を兼ねる電解質層5よりも変形し易くすることで、熱に起因する応力を吸収するようにしている。
つまり、セル7とセル配置用薄板8との熱膨張係数の差が小さければ、変位量の差も小さくなるので、熱応力の低減を図るうえで熱膨張係数を考慮することは効果があるが、ドーナツ形状をなしている場合には、熱膨張係数だけを考慮しても十分ではないということである。
図4に示すように、本発明の他の実施態様としての固体電解質型燃料電池のスタック構造体に採用される固体電解質型燃料電池11は、ガス透過孔12aを有する金属製セル基板12及び一対の電極層(燃料極層13及び空気極層14)間に電解質層15を挟み込んで形成した電池要素16を具備して、金属製セル基板12のガス透過孔12a上に位置させた電池要素16の一対の電極層13,14のうちのいずれか一方の電極層(図示例では燃料極層13)を電解質層15で覆って成るドーナツ状のセル17を備えており、ドーナツ状を成すセルの金属製セル基板12のガス不透過部分12bには、その内周側縁部及び外周側縁部(図示左端側縁部及び図示右端側縁部)でそれぞれ接合してセル17を支持する電気導伝性を有する内周側セル配置用金属薄板18I及び外周側セル配置用金属薄板18Oが接合してあり、内周側セル配置用金属薄板18Iには、図示はしないがガス供給流路用貫通孔及びガス排出流路用貫通孔が設けてある。
この際、金属製セル基板12からのガスリークがないため、金属製セル基板12とセル配置用金属薄板18I,18Oとの接合レイアウトの自由度が高く、金属製セル基板12の図示上面でセル配置用金属薄板18と接合することが可能であるほか、図5にも示すように、金属製セル基板12の図示下面でセル配置用金属薄板18と接合することが可能である。
セル配置用金属薄板18の材料としては、Fe,Ni,Cr,Mo,Cu,Alのうちの少なくともいずれか一方の元素を含む金属又は合金が用いられる。合金としては、例えば、インコネルやハステロイ、ステンレスやインバーなどがある。
また、上記したスタック構造体において、セル配置用金属薄板18の金属製セル基板12との接合部分18aの厚みを金属製セル基板12よりも薄くすることが望ましい。このとき、図6に示すように、セル配置用金属薄板18の金属製セル基板12との接合部分18aの厚みをセル配置用金属薄板18の全体の厚みと同じにしたり、図7に示すように、セル配置用金属薄板18の金属製セル基板12との接合部分18aの厚みをセル配置用金属薄板18の全体の厚みよりも薄くしたりすることが可能である。
このように、金属製セル基板12よりも肉厚の薄いセル配置用金属薄板18を用いることにより、金属製セル基板12とセル配置用金属薄板18との接合時にセル配置用金属薄板18が変形することで、接合プロセスによるセル17の破損や、金属製セル基板12の変形を防止することができる。加えて、スタック運転時の熱サイクルによる熱応力に対しても、セル配置用金属薄板18が変形することで、セル17の破損を阻止し得る。
ただし、セル配置用金属薄板18の接合部分18aの厚みが30μm以下であると、セル17又はスタックマニホールドとの接合に際して、セル配置用金属薄板18が大きく変形することで接合されない個所が生じて、ガスリークや接合部分18aの破損の発生が懸念される。
また、セル配置用金属薄板18の全体の厚みが30μm以下であると、各プロセス中のセル配置用金属薄板18の取り扱いが困難となり、ガスシールの形成やマニホールドとの接合において不具合が生じることが懸念される。一方、セル配置用金属薄板18の全体の厚みが0.5mmよりも厚いと、セル配置用金属薄板18の強度が、セル本体と同等ないしそれ以上となるため、接合時にセル配置用金属薄板18が変形する力でセル17が破損したり、又は、残留応力が開放される力などで接合部分18aが破損したりする危険がある。
本発明のスタック構造体において、図1(b)にも示したセル配置用金属薄板8のセル基板を兼ねる電解質層5との接合部分8dや、セル配置用金属薄板18の金属製セル基板12との接合部分18a又はその周辺に応力緩和部を設けることが望ましい。
つまり、セル基板5,12とセル配置用金属薄板8,18との接合時に生じる応力によって、上記応力緩和部を優先的に変形させることで、セル基板5,12の破損及びセル配置用金属薄板8,18の反りなどの不具合を抑制することができ、また、スタック構造体を形成する際のセル配置用金属薄板8,18の積層時には、応力吸収又は応力開放の起点となって、セル基板5,12の破損やセル配置用金属薄板8,18の変形を抑制し、さらに、スタック運転時の熱サイクルによる熱応力に対しても、応力吸収又は応力開放の起点となり、セル基板5,12の破損,セル配置用金属薄板8,18の変形及びこれに伴うスタック構造体の破損を防止することができる。
この場合、セル配置用金属薄板8,18のセル基板5,12との各接合部分8d,18aの厚みをそれ以外の部分よりも薄くして応力緩和部としたり、セル配置用金属薄板8,18のセル基板5,12との各接合部分8d,18aの周辺を局所的に薄くして応力緩和部としたり、セル配置用金属薄板8,18のセル基板5,12との各接合部分8d,18aの周辺をうねらせて応力緩和部としたりすることができるほか、セル配置用金属薄板8,18のセル基板5,12との各接合部分8d,18aの周辺に段差を設けて応力緩和部とすることができる。
ここで、セル配置用金属薄板18のセル基板12との接合部分18aの厚みをそれ以外の部分よりも薄くして応力緩和部とする場合、図7に示すように、それ以外の部分よりも一様に薄くしてもよいし、図8に示すように、接合部分18aの端部に向けて漸次薄くなるようにしてもよい。
また、「セル配置用金属薄板18の金属製セル基板12との接合部分18aの周辺を局所的に薄くする」とは、図9に示すように、接合部分18aの周辺に局所的に接合部分18aよりもさらに薄い薄肉部(応力緩和部)20を設けるということであり、この薄肉部20は、図10及び図11に示すように、複数箇所に配置することが可能である。
さらに、「セル配置用金属薄板18の金属製セル基板12との接合部分18aの周辺をうねらせる」とは、図12に示すように、接合部分18aの周辺に断面U字状の波状部(応力緩和部)20を設けるということであり、この波状部20は、図13に示すように、複数箇所に配置することが可能である(図1(b)参照)。
さらにまた、「セル配置用金属薄板18の金属製セル基板12との接合部分18aの周辺に段差を設ける」とは、図14及び図15に部分的に示すように、接合部分18aの周辺に凹凸部(応力緩和部)20を形成するということである。
さらにまた、ヤング率の小さいものほど、より小さい力で変形する(伸びる)、すなわち、応力に対して容易に変形させることができるので、本発明のスタック構造体の固体電解質型燃料電池1,11において、セル配置用金属薄板8,18のヤング率をセル基板5,12のヤング率よりも小さく設定することが望ましい。これに加えて、上記したように、セル配置用金属薄板8,18の肉厚を薄くしたり、接合部分8d,18aの周辺に薄肉部や波状部などの応力緩和部20を形成すれば、セル配置用金属薄板8,18が変形し易くなって、セル7,17の破損をより一層確実に防ぐことが可能になる。
図4に示すスタック構造体において、金属製セル基板12とセル配置用薄板18とを接合する際には、両者の間にプロセスによる機械的応力や熱的応力が生じるが、セル基板12に圧縮応力が生じるかどうかは、金属製セル基板12及びセル配置用薄板18の各材料の組合せやプロセス方法によって異なる。さらに、スタック化したときの熱応力のかかり方も運転方法などにより異なる。
そこで、セル基板12と内周縁部及び外周縁部の各セル配置用薄板18との接合箇所を、例えば、「内周縁部ではセル配置用薄板18をセル基板12の下側から接合し、外周縁部ではセル配置用薄板18をセル基板12の上側から接合する」というように、セル基板12への応力のかかり方によって選択することで、セル基板12にかかる「ねじれ」や「せん断」の応力を小さくすることができる。
そして、本発明のスタック構造体において、図3に示すように、中央部のガス流路Aに燃料ガスを供給するとき、燃料ガスは、中心部から遠心方向へ流れる。したがって、もっとも燃料ガスの濃度が濃い箇所は中心側にあり、中心側にもっとも電池反応が活発な箇所が配置される。電池反応が活発な箇所は、反応熱により過熱され、外周側よりも高温になる。また、対極の酸化ガスが、外周側から中心側に供給されるとすると、外周側は、酸化ガスによって熱が奪われることも考えられ、ますます内周側と外周側との温度差は広がる(一般的に、燃料電池へのガス供給量において、空気は燃料ガスの倍以上とされていることから、酸化ガスの方が冷却効果が大きい。よって、空気ガス導入部は、温度が下がりやすい)。
このとき、内周縁部及び外周縁部の各セル配置用薄板8,18では、高温の内周側セル配置用薄板8I,18Iの方が変位は大きい。また、セル基板5,12の内周側と外周側との間にも温度差が生じ、発生する応力は、高温の内周側の方が大きい。(セル基板5,12がドーナツ型であるため、その構造的特徴から、内周側は発生する応力は大きいが、変位量は外周側よりも小さいことが考えられる。)
したがって、内周側セル配置用薄板8I,18Iは、高温であっても外周側セル配置用薄板8O,18Oと同等の変位であり、且つ、セル基板5,12の内周縁部の応力によって変形し得ることが好ましい。
また、図3に示したように、上記実施態様では、中央のガス流路Aに燃料ガスが流れ、外周側から求心方向に酸化ガスが流れるという組み合わせを採用し、「内周側が高温、外周側が低温」となる場合を示したが、別のガス供給方法であっても、内周側が外周側よりも高温になる場合には、同じ効果を示す。
上記とは逆に、中央のガス流路Aに空気などの酸化ガスを供給するとき、電池反応は外周側で活発に行われる。また、中央のガス流路Aに酸化ガスが供給されていることから、内周側の冷却効果は高く、内周側は外周側よりも高温になりにくい状況となる。したがって、内周側は外周側よりも温度が低い。このとき、内周縁部及び外周縁部の各セル配置用薄板8,18は、高温である外周縁部の方が変位は大きい。また、セル基板5,12の内周側と外周側との間にも温度差が生じ、発生する応力は、外周側で変位が大きく、内周側の変位は小さい。
以上のように、セル基板5,12の外周側が内周側よりも温度が高くなる場合においても、外周側セル配置用薄板8O,18Oは、内周縁部の内周側セル配置用薄板8I,18Iよりも変位量が大きく、変形しやすいほうが好ましい。ただし、外周側は内周側に比べて高温であるため、変位は大きくなる。よって、内周側と外周側は同じ材料で構成されても構わない。そして、セル基板5,12の内周側は低温で変位量が小さく、外周側は高温で変位量が大きいことを考えると、内周側セル配置用薄板8I,18Iは、セル基板5,12の熱膨張係数よりも小さく、外周側セル配置用薄板8O,18Oはセル基板5,12の膨張係数と同等で、変形しやすいものが好ましい。
内周側セル配置用薄板8I,18Iの熱膨張率を外周側セル配置用薄板O,18Oの熱膨張率よりも小さくすることで、スタック発電時の温度勾配によるセル配置用薄板8,18の変位の内周側と外周側との差異が、セル基板5,12あるいはセル配置用薄板8,18とセル基板5,12との接合部にもたらす応力を軽減し、接合部やセル基板5,12自体の破損を防止する。
さらにまた、本発明のスタック構造体において、セル配置用金属薄板8,18とセル基板5,12とをガラス系シール材を用いて接合したり、拡散接合により接合したりすることが可能である。ここで、『拡散接合』とは、ろう材を用いたろう付けも含むが、ろう材の使用の有無に関わらず、接合部分8d,18aを高温にさらし、接合する部材同士の間に、基材同士又はろう材と基材の合金層(拡散層)を形成して一体化(接合)したものを指す。一般的に、ろう付けを含む拡散接合は、高温プロセスであり、接合する部材を高温にさらして接合を行う。
このとき、各部材の伸び率、熱膨張係数、熱容量、拡散の深さ(セル基板5,12及びセル配置用金属薄板8,18のどちら側に拡散層を形成し易いか)によって、セル基板5,12及びセル配置用金属薄板8,18のいずれかに引張り応力又は圧縮応力が生じる。加えて、セル基板5,12及びセル配置用金属薄板8,18に内在する応力が開放されることによる捩れ応力も生じる。そして、セル配置用金属薄板8,18に応力吸収(又は開放)する起点がなければ、すなわち、応力緩和部20がなければ、セル基板5,12の破損又はセル配置用金属薄板8,18の反りが生じて、上述のようなセル7,17の破損やガスリークの発生が懸念される。
さらにまた、本発明のスタック構造体において、セル配置用金属薄板18と金属製セル基板12とを超音波接合により接合することが可能である。この超音波接合は、上記した拡散接合に比較して、低温での接合が可能である。これは、金属/金属の接合において可能なプロセスであり、従来技術のようなセラミクス/金属の接合には適さない。また、従来技術に示される電解質層と金属薄板の接合に本工法を用いると、電解質層を破損し、破損箇所からのガスリーク及び破損箇所からの接合界面の剥離が生じる危険性がある。
したがって、本発明のスタック構造体では、セル配置用金属薄板18と金属製セル基板12とがいずれも金属部材で構成されているため、セル配置用金属薄板18及び金属製セル基板12を過度の高温にさらすことなく、スタック形成プロセスに移行でき、セル配置用金属薄板8の積層部のガスシール構築が容易になる。
さらにまた、本発明のスタック構造体において、セル配置用金属薄板18と金属製セル基板12とがいずれも金属製であるため、溶接技術を用いてセル配置用金属薄板18と金属製セル基板12とを電気的導通を保ったまま溶接により接合することができる。ここで、溶接とは、レーザビーム溶接、プレシジョン溶接、TIG溶接、アーク溶接、肉盛溶接を含むほか、ガスデポジションやスパークデポジションといった溶接に似た接合方法を用いることも可能である。この場合も、低温での接合が可能であるため、セル配置用金属薄板18及び金属製セル基板12を過度の高温にさらすことなく、スタック形成プロセスに移行でき、セル配置用金属薄板18の積層部のガスシール構築が容易になる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図4に示すように、金属製セル基板12としてφ30mm、厚さ100μmのフェライト系SUSを使用した。
図4に示すように、金属製セル基板12としてφ30mm、厚さ100μmのフェライト系SUSを使用した。
そして、このフェライト系SUSから成る金属製セル基板12上に、エアロゾルデポジッション法を用いて、中心からφ26mmの範囲に8YSZ電解質層15を形成する。このエアロゾルデポジッション法では、平均粒径が0.2μmのYSZ原料粉末を用い、ゾル化室を150rpmで振動させながら、Heガスを8L/minで吹き込んで、成膜チャンバー内のノズルへ搬送する。
次に、YSZ膜を成膜した金属製セル基板12の表裏にエッチングマスク用の光硬化樹脂層を形成し、YSZ成膜裏面には、中心よりφ20mmの範囲に対してφ500μm径300個のパターンを形成したマスク層を形成した。塩化鉄系の公知のエッチャントを用いて、金属製セル基板12をエッチングし、発電可能な多孔部(セル部分)を形成した。
次いで、電解質層15の上面に、エアロゾルデポジッション法を用いてランタン−ガリウム−コバルト酸化物((La0.8 Sr0.2)CoO3 )を空気極層14として成膜した。原料粉平均粒径は0.5μm、ゾル化室の振動159rpm、Heガスの吹き込み量8L/min、チャンバー内真空度は1.5Torrとし、膜厚6μmで成膜した。続いて、金属製セル基板12の裏面の多孔部に公知のスパッタ法を用いて、Ni−YSZサーメット層を燃料極層13として1μm形成して、セル17を得た。
このようにして得たセル17と、外径φ60mm、内径φ25、厚み100μmのドーナツ形状をしたフェライト系SUS製のセル配置用金属薄板18とを接合して、本実施例のスタック構造体に用いる固体電解質型燃料電池11を得た。
この際、フェライト系SUS製のセル配置用金属薄板18の内側周囲に、Ag−Cu系ロウ材ペーストを幅2mm,厚さ30μmで印刷塗布し、このAg−Cu系ロウ材ペースト上に外径φ30mmの上記セル17を乗せて、Arキャリアガス0.8torr中において750℃−2時間の熱処理を施すことにより、セル17とセル配置用金属薄板18とを接合した。
[実施例2]
図5に示すように、金属製セル基板12としてφ30mm、厚さ100μmのインコネル625を使用した。
図5に示すように、金属製セル基板12としてφ30mm、厚さ100μmのインコネル625を使用した。
そして、上記インコネル625製の金属製セル基板12上に、高温スパッタ(基板加熱300℃)により、NiO−YSZ層を燃料極層13として形成した。
次に、上記NiO−YSZ層を完全に覆うように、NiO−YSZ層上に、基板加熱及びバイアス印加スパッタ(基板加熱700℃、印加バイアス25V)によりYSZ膜15を形成する。
次いで、電解質層15としてのYSZ層上に、高温スパッタ(基板加熱300℃)により、サマリウム−ストロンチウム−コバルト酸化物((Sm0.5,Sr0.5)CoO3 )を空気極層14として形成した。
上記電池要素16を金属製セル基板12に形成した後、YSZ成膜裏面に、中心よりφ20mmの範囲に対してφ500μm径300個のパターンを形成したマスク層を形成し、化学的微細孔エッチング手法を用いて、低部に複数の微細孔が形成されたφ500μmの凹部(ガス透過孔)12aを多数形成する。
上記、微細孔エッチングで用いる化学的エッチング処理は、例えば、プリント基板の製造プロセスにおいて、配線と樹脂との密着力を向上させるために配線の表面を粗化する目的で用いられる表面粗化剤(例えば、メックニッケルラフナー1870)を用いることができる。
このようにして得たセル17と、外径φ60mm、内径φ25、厚み100μmのドーナツ形状をしたインコネル625製のセル配置用金属薄板18とを接合して、本実施例のスタック構造体に用いる固体電解質型燃料電池11を得た。
この際、インコネル625製のセル配置用金属薄板18の内側周囲に、Ag−Cu系ロウ材ペーストを幅2mm,厚さ30μmで印刷塗布し、このAg−Cu系ロウ材ペースト上に外径φ30mmの上記セル17を載せて、Arキャリアガス0.8torr中において750℃−2時間の熱処理を施すことにより、セル17とセル配置用金属薄板18とを接合した。
[実施例3]
実施例2で得たセル17と、外径φ60mm、内径φ25、厚み80μmのドーナツ形状をしたフェライト系SUS製のセル配置用金属薄板18とを接合して、本実施例のスタック構造体に用いる固体電解質型燃料電池11を得た。
実施例2で得たセル17と、外径φ60mm、内径φ25、厚み80μmのドーナツ形状をしたフェライト系SUS製のセル配置用金属薄板18とを接合して、本実施例のスタック構造体に用いる固体電解質型燃料電池11を得た。
ここで、接合温度近傍での金属製セル基板12とセル配置用金属薄板18のヤング率(0.2% Yield Strengths)は、フェライト系SUS:約150[MPa/m2 ]、インコネル625:約350[MPa/m2 ]であり、セル配置用金属薄板18の方が、金属製セル基板12よりも変形しやすい。
この際、フェライト系SUS製のセル配置用金属薄板18の内側周囲に、Ag−Cu系ロウ材ペーストを幅2mm,厚さ30μmで印刷塗布し、このAg−Cu系ロウ材ペースト上に外径φ30mmの上記セル17を載せて、Arキャリアガス0.8torr中において750℃−2時間の熱処理を施すことにより、セル17とセル配置用金属薄板18とを接合した。
[実施例4]
図6に示すように、実施例2で得たセル17と、外径φ60mm、内径φ25、厚み100μmのドーナツ形状をしたフェライト系SUS製のセル配置用金属薄板18とを接合して、本実施例のスタック構造体に用いる固体電解質型燃料電池11を得た。
図6に示すように、実施例2で得たセル17と、外径φ60mm、内径φ25、厚み100μmのドーナツ形状をしたフェライト系SUS製のセル配置用金属薄板18とを接合して、本実施例のスタック構造体に用いる固体電解質型燃料電池11を得た。
この際、フェライト系SUS製のセル配置用金属薄板18の内側周囲上に外径φ30mmの上記セル17を載せ、セル配置用金属薄板18とセル17とが重なり合う領域(およそ2.5mm幅)に、およそ20kHzの超音波振動を印加して、超音波シーム接合を施した。
[実施例5]
図7に示すように、φ30mm、厚さ200μmのインコネル625製の金属製セル基板12の内側φ20mmの範囲に、化学的エッチングを用いてφ500μmの貫通穴を500個形成し、金属製セル基板12として用いた。
図7に示すように、φ30mm、厚さ200μmのインコネル625製の金属製セル基板12の内側φ20mmの範囲に、化学的エッチングを用いてφ500μmの貫通穴を500個形成し、金属製セル基板12として用いた。
次いで、上記インコネル625製の金属製セル基板12上のφ25mmの範囲に、Ni+SDCペーストをスクリーン印刷により塗布し、10%水素(Arベース)雰囲気中1100℃で焼成した。このとき、燃料極層13としてのNi+SDC層は、金属製セル基板12の貫通穴が形成されていない箇所で、およそ100μmであった。
次に、インコネル625製の金属製セル基板12のNi+SDC層の上に薄膜電池要素16中の電解質層15として、膜厚8μmのYSZ層を金属製セル基板12の加熱(700℃)及びバイアス印加のスパッタ(印加バイアス25V)により得た。
そして、YSZ膜の上に薄膜電池要素16中の空気極層14として、気孔率30%、膜厚40μmのSSC層を金属製セル基板12の加熱スパッタ(基板温度300℃)により形成し、セル17を得た。
このようにして得たセル17と、外径φ60mm、内径φ25mm、内側部幅5mmの範囲の厚み80μm、その他の部分の厚み200μmの段差つきドーナツ形状をしたフェライト系SUS製のセル配置用金属薄板18とを接合して、本実施例のスタック構造体に用いる固体電解質型燃料電池11を得た。
この際、金属製セル基板12とセル配置用金属薄板18との接合をYAGレーザ溶接により実施した。このYAGレーザ溶接の条件は、パルスエネルギー:2[J]、パルス幅:0.1[ms]のYAGレーザをセル配置用金属薄板8側から直角に照射して、溶接を行った。
[実施例6]
図16に示すように、外径φ125mm、内径φ40mm、厚さ100μmのフェライト系SUS製のドーナツ状薄板に、φ26mmの貫通穴(開口)18bを化学的エッチングにより、8箇所形成し、次いで、φ26mmの貫通穴18bの周囲幅5mmの範囲にプレス加工による段差18cを形成して、セル配置用金属薄板18を得た。
図16に示すように、外径φ125mm、内径φ40mm、厚さ100μmのフェライト系SUS製のドーナツ状薄板に、φ26mmの貫通穴(開口)18bを化学的エッチングにより、8箇所形成し、次いで、φ26mmの貫通穴18bの周囲幅5mmの範囲にプレス加工による段差18cを形成して、セル配置用金属薄板18を得た。
なお、ドーナツ状薄板のφ26mmの貫通穴18bの周囲に形成した段差18cは、全てセル配置用金属薄板18の同じ側に形成するのではなく、隣り合う貫通穴18bに形成される段差18cが互い違いの方向に成るようにして形成してある。また、段差18cの部分は、図7に示すセル配置用金属薄板18と同様にして厚みを100μmから80μmまで薄くしてあり、応力緩和部として機能するようにしてある。
上記セル配置用金属薄板18と図7に示したセル17とを実施例5と同様にYAGレーザを用いて溶接により接合して、本実施例のスタック構造体に用いる固体電解質型燃料電池11を得た。なお、表面側に凸となるように段差18cが形成されている箇所では、図16(d)に示すように、セル配置用金属薄板18の裏面側とセル17の表面側が接合され、裏面側に凸と成るように段差18cが形成されている箇所では、図16(c)に示すように、セル配置用金属薄板18の表面側とセル17の裏面側が接合される。
そして、セパレータ19を介して上記固体電解質型燃料電池11を所定間隔で複数積層して本実施例のスタック構造体25を得た。
本発明では、上述したように、セルとセル配置用金属薄板との接合が金属同士の接合になるため、熱サイクルに強くなるだけでなく、接合方法の選択肢が増えることとなって、接合自体も容易になる。
1,11 固体電解質型燃料電池
2,12 金属製セル基板
3,13 燃料極層(電極層)
4,14 空気極層(電極層)
5,15 電解質層
7,17 セル
8I,18I内周側セル配置用金属薄板
8O,18O外周側セル配置用金属薄板
8a ガス供給流路用貫通孔
8b ガス排出流路用貫通孔
8d,18a接合部分
9 セパレータ
12a ガス透過孔
12b ガス不透過部分
16 電池要素
20 応力緩和部
1 固体電解質型燃料電池のスタック構造体
2,12 金属製セル基板
3,13 燃料極層(電極層)
4,14 空気極層(電極層)
5,15 電解質層
7,17 セル
8I,18I内周側セル配置用金属薄板
8O,18O外周側セル配置用金属薄板
8a ガス供給流路用貫通孔
8b ガス排出流路用貫通孔
8d,18a接合部分
9 セパレータ
12a ガス透過孔
12b ガス不透過部分
16 電池要素
20 応力緩和部
1 固体電解質型燃料電池のスタック構造体
Claims (13)
- セル基板を兼ねる電解質層と、この電解質層を挟む一対の電極層を具備したセルを備えた固体電解質型燃料電池を所定間隔で複数積層して成り、
上記セルの電解質層には、この電解質層上に位置する一対の電極層のうちのいずれか一方の電極層の両側でそれぞれ接合してセルを支持する電気導伝性を有し且つセル基板を兼ねる電解質層よりも変形し易く形成したセル配置用金属薄板を設け、これらのセル配置用金属薄板に跨って設けたセパレータで一方の電極層を覆ったことを特徴とする固体電解質型燃料電池のスタック構造体。 - セル基板を兼ねる電解質層と、この電解質層を挟む一対の電極層を具備したドーナツ状のセルを備えた固体電解質型燃料電池を所定間隔で複数積層して成り、
上記ドーナツ状を成すセルの電解質層には、この電解質層上に位置する一対の電極層のうちのいずれか一方の電極層の内周側及び外周側でそれぞれ接合してセルを支持する電気導伝性を有する内周側セル配置用金属薄板及び外周側セル配置用金属薄板を設け、これらのセル配置用金属薄板に跨って設けたセパレータで一方の電極層を覆うと共に、上記内周側セル配置用金属薄板に、ガス供給流路用貫通孔及びガス排出流路用貫通孔を設けたことを特徴とする固体電解質型燃料電池のスタック構造体。 - ガス透過孔を有する金属製セル基板及び一対の電極層間に固体電解質層を挟み込んで形成した電池要素を具備し、上記金属製セル基板のガス透過孔上に位置させた電池要素の電極層を電解質層で覆って成るドーナツ状のセルを備えた固体電解質型燃料電池を所定間隔で複数積層して成り、
上記ドーナツ状を成すセルの金属製セル基板のガス不透過部分には、その内周側縁部及び外周側縁部でそれぞれ接合してセルを支持する電気導伝性を有する内周側セル配置用金属薄板及び外周側セル配置用金属薄板を設け、上記内周側セル配置用金属薄板に、ガス供給流路用貫通孔及びガス排出流路用貫通孔を設けたことを特徴とする固体電解質型燃料電池のスタック構造体。 - セル配置用金属薄板をセル基板よりも変形し易く形成してある請求項2又は3に記載の固体電解質型燃料電池のスタック構造体。
- セル配置用金属薄板に変形し易い応力緩和部が設けてある請求項1〜3のいずれか一つの項に記載の固体電解質型燃料電池のスタック構造体。
- セル配置用金属薄板のヤング率をセル基板のヤング率よりも小さく設定した請求項1〜3のいずれか一つの項に記載の固体電解質型燃料電池のスタック構造体。
- セル配置用金属薄板の厚みを金属製セル基板よりも薄くしてある請求項3に記載の固体電解質型燃料電池のスタック構造体。
- 内周側セル配置用金属薄板を金属製セル基板のガス不透過部分における一方の面に接合すると共に、外周側セル配置用金属薄板を金属製セル基板のガス不透過部分における他方の面に接合した請求項3〜7のいずれか一つの項に記載の固体電解質型燃料電池のスタック構造体。
- 外周側セル配置用金属薄板を内周側セル配置用金属薄板よりも変形し易く形成してある請求項2〜8のいずれか一つの項に記載の固体電解質型燃料電池のスタック構造体。
- セル配置用金属薄板とセル基板とをガラス系シール材を用いて接合してある請求項1〜9に記載の固体電解質型燃料電池のスタック構造体。
- セル配置用金属薄板とセル基板とを拡散接合により接合してある請求項1〜9に記載の固体電解質型燃料電池のスタック構造体。
- セル配置用金属薄板と金属製セル基板とを超音波接合により接合してある請求項3〜11のいずれか一つの項に記載の固体電解質型燃料電池のスタック構造体。
- セル配置用金属薄板と金属製セル基板とを溶接により接合してある請求項3〜11に記載の固体電解質型燃料電池のスタック構造体。
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- 2004-12-17 JP JP2004365474A patent/JP2006172964A/ja active Pending
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