JP5348416B2 - 燃料電池用セパレータの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、MEA(膜−電極接合体、Membrane Electrode Assembly)と積層されることによって燃料電池を構成する燃料電池用セパレータの製造方法に関するものである。
従来、燃料電池を構成する燃料電池用セパレータとしては特許文献1に記載のものがあった。
これは、第1プレートと、第2プレートと、これら両プレート相互間に挟持されるプレートであって、積層時に電解質層及び電極層と重なる領域の一部に、厚さ方向に貫通し、冷媒が流れる冷媒流路を第1及び第2プレート相互間に形成する冷媒流路形成部を有する第3プレートとを備える。そして、冷媒流路に配置されると共に、燃料電池の発電時におけるセパレータ面内の温度分布において、より温度が高くなる領域ほど冷媒の流速が速くなるように、冷媒流路内における冷媒の流速を調整する流速調整部を備える、というものである。
特開2007−109425号公報
上記従来技術によれば、燃料電池内部に冷媒を流通させる際に、燃料電池の内部温度をセル面内で均等化できるという利点を有するが、次のような課題が残されていた。
すなわち、上記第1〜第3の3つのプレートは、積層後に加熱圧着して相互接合するが、この加熱圧着の際、第3プレートを形成するラミネート樹脂材が溶け出して不定形に広がり、第3プレートにおいて形成される複数のガス供給,排出流路の寸法、特に幅寸法(以下、単に幅と記す)が不均一になった。
このため、第3プレートの各ガス供給,排出流路をガス供給,排出マニホールドに均一な幅で連通させることが難しくなり、上記流路及びマニホールド間におけるガスの供給、排出が安定せず、圧損バラツキ、配流バラツキの発生の原因となった。
本発明は、上記3つのプレートの加熱圧着時における中間プレートのガス供給,排出流路の形成部分における不定形な溶け出し広がりを防止し、ガス供給,排出流路の幅を均一にしてガスの供給,排出を安定化し、圧損バラツキ、配流バラツキの発生を抑止可能な燃料電池用セパレータの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、カソード側プレートとアノード側プレートとによってラミネート樹脂材からなる中間プレートを狭持して流体流路を形成する燃料電池用セパレータの製造方法であって、前記3つのプレートを貫通して設けられたガス排出マニホールド又はガス供給マニホールドに一端が連通し、他端側が前記カソード側プレート又はアノード側プレートに形成されたガス出入口に連通するガス流路を形成するため前記中間プレートに形成されたガス流路形成片部と接合される、前記カソード側プレート及びアノード側プレートの少なくとも一方のガス流路形成片部対向面部分に親水処理を施し、及び/又は、前記カソード側プレート及びアノード側プレートの少なくとも一方のガス流路形成面部分に撥水処理を施す前処理工程と、この前処理工程を経た前記3つのプレートを位置合わせして重ね合せ、加熱圧着する接合工程を含むことを特徴とする。
本発明によれば、加熱圧着時における中間プレートのガス供給,排出流路の形成部分における不定形な溶け出し広がりを防止できる。したがって、上記ガス供給,排出流路の幅が均一になり、ガスの供給,排出を安定化でき、圧損バラツキ、配流バラツキの発生を抑止できる。
本発明による燃料電池用セパレータが適用された燃料電池の一例を示す断面図である。 図1中の燃料電池用セパレータを構成する各プレートの平面図である。 図1中のMEAと一体に設けられたシール部の平面図である。 図1に示す燃料電池の長手方向の断面図である。 本発明の一実施形態による燃料電池用セパレータの要部説明図である。 図5中のVI−VI線断面図である。 同じくVII−VII線断面図である。 本発明の一実施形態における前処理工程の説明図で、(a)はカソード側プレートの要部説明図、(b)は中間プレートの要部説明図、(c)アノード側プレートの要部説明図である。 同じく接合工程の説明図である。 同上接合工程を経た燃料電池用セパレータ(3つのプレート)の要部説明図。 本実施形態により製造された燃料電池用セパレータの説明図である。 本実施形態における前処理を経ないで製造された燃料電池用セパレータの説明図である。 燃料電池用セパレータを構成する各プレートの他の例を概略的に示す平面図である。 図13に示す中間プレート及び冷媒流路を用いた場合の3つのプレートの加熱圧着の概略説明図である。 図13に示す3つのプレート及び冷媒流路を用いてなる燃料電池用セパレータが適用された燃料電池の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、各図間において、同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1は、本発明による燃料電池用セパレータが適用された燃料電池の一例を示す断面図である。
図示するように燃料電池は、セパレータ10と、MEA(膜−電極接合体、Membrane Electrode Assembly)30と、ガス流路形成部40,41とを順次積層した積層体を備えている。
この場合、セパレータ10は、カソード側プレート12、中間プレート13及びアノード側プレート14の3層からなる。MEA30とガス流路形成部40,41とは、発電の単位である単セル60を形成しているが、上記セパレータ10は、各単セル60間に配設されて、内部に冷媒流路18を形成している。
このような単セル60及びセパレータ10からなる構成の単位を繰り返し積層することによって燃料電池が構成される。
図2は、図1中の燃料電池用セパレータ10を構成するカソード側プレート12、中間プレート13、及びアノード側プレート14の平面図で、(a)はカソード側プレート12、(b)は中間プレート13、(c)はアノード側プレート14を、各々示す。なお図1は、平面形状が長方形の燃料電池の短手方向の断面を示しており、その断面位置を代表して図2(a)中にI−I線にて示す。
図2(a)〜(c)に示すように、セパレータ10を構成する各プレート12〜14は、外形状、寸法がほぼ等しい長方形の薄板状部材である。各プレート12〜14は、外周部の互いに対応する位置に、辺に沿って細長く形成される複数の穴部20〜25を有している。これら複数の穴部20〜25は、セパレータ10及び単セル60を積層して燃料電池を組み立てたときに、燃料電池内部を積層方向に貫通し、内部を所定の流体が流れるマニホールドを形成する。
すなわち、各プレート12〜14の対応する所定の一辺の近傍には、この辺に沿って複数個、図示例では6個の穴部20が設けられており、また、各プレート12〜14の上記所定の一辺に対向する辺の近傍には、この辺に沿って複数個、図示例では6個の穴部21が設けられている。この場合、穴部20は、電気化学反応に供される酸化ガスが流れる酸化ガス供給マニホールドを形成し、穴部21は、電気化学反応に供された酸化ガスが流入する酸化ガス排出マニホールドを形成する。
なお酸化ガスは、酸素を含有するガスであり、ここでは空気を用いている。
各プレート12〜14の更に他の一辺の近傍には、この辺に沿って2つの穴部22,23が設けられている。穴部22は穴部20が設けられた辺側に設けられ、穴部23は穴部21が設けられた辺側に設けられている。また、穴部22は、セパレータ10内の冷媒流路18へと分配される冷媒が流れる冷媒供給マニホールドを形成し、穴部23は、電気化学反応に供された燃料ガスが流入する燃料ガス排出マニホールドを形成する。
なお冷媒としては、例えば不凍液や空気が用いられている。また燃料ガスは、水素を含有するガスであり、ここでは水素ガスを用いている。
上記各プレート12〜14の、他の一辺に対向する辺の近傍には、この辺に沿って2つの穴部24,25が設けられている。穴部24は穴部20が設けられた辺側に設けられ、穴部25は穴部21が設けられた辺側に設けられている。また、穴部24は、電気化学反応に供される燃料ガスが流れる燃料ガス供給マニホールドを形成し、穴部25は、セパレータ10内の冷媒流路18から排出された冷媒が流入する冷媒排出マニホールドを形成する。
なお、穴部に付された符号20〜25は、便宜上、各々対応するマニホールドにも付した。
カソード側プレート12は、その外周部に、穴部20〜25に加えて細長い複数の穴部26,27を備えている。この場合、穴部26は、複数の穴部20の各々に対応して各穴部20の近傍に設けられており、穴部20よりも内側において各穴部20に対して平行に形成されている。また穴部27は、複数の穴部21の各々に対応して各穴部21の近傍に設けられており、穴部21よりも内側において各穴部21に対して平行に形成されている。
中間プレート13には、外周部に形成される穴部20〜25に加えて、外周部を除く中央部を貫通する略四角形状の穴部である冷媒流路形成部15が形成されている。この冷媒流路形成部15は、中間プレート13がカソード側プレート12とアノード側プレート14とに挟持されたときに、冷媒流路18となる空間を形成する。また、中間プレート13においては、穴部20,21、23,24は他のプレート12,14とは異なる形状を有しており、各穴部20,21、23,24のプレート中央部側の辺が、プレート中央部側へと突出する複数の突出部を備える形状となっている。
なお、各穴部20,21、23,24が有する上記複数の突出部を、それぞれ連通部70,71,73,74と記す。また、連通部70,71,73,74を形成するための中間プレート13の部分を、それぞれガス流路形成片部80,81,83,84と記す。
また中間プレート13は、穴部22と冷媒流路形成部15とを連通させる複数の貫通孔72を備えている。この複数の貫通孔72は、中間プレート13の長辺方向と平行に、穴部22と冷媒流路形成部15との間を連通させるように、互いに略平行に形成されている。更に中間プレート13は、貫通孔72と同様に、穴部25と冷媒流路形成部15とを連通させる複数の貫通孔75を備えている。
アノード側プレート14は、その外周部に、穴部20〜25に加えて穴部28,29を備えている。穴部28は、穴部23の近傍に設けられ、穴部23よりも内側において穴部23に対して略平行に形成された細長い穴部である。穴部29は、穴部24の近傍に設けられており、穴部24よりも内側において穴部24に対して略平行に形成された細長い穴部である。
なお、カソード側プレート12に設けられた穴部26と、中間プレート13に設けられた連通部70とは、酸化ガス供給マニホールド20を流れる酸化ガスを、セパレータ10内部を通って、ガス流路形成部40が配設されたセパレータ10表面へと導く酸化ガス供給路を形成する。そして、カソード側プレート12に設けられた穴部27と、中間プレート13に設けられた連通部71とは、ガス流路形成部40が配設されたセパレータ10表面から、セパレータ10内部を通って、酸化ガス排出マニホールド21へと酸化ガスを導く酸化ガス排出路を形成する。
また、アノード側プレート14に設けられた穴部29と、中間プレート13に設けられた連通部74とは、燃料ガス供給マニホールド24を流れる燃料ガスを、セパレータ10内部を通って、ガス流路形成部41が配設されたセパレータ10表面へと導く燃料ガス供給路を形成する。そして、アノード側プレート14に設けられた穴部28と、中間プレート13に設けられた連通部73とは、ガス流路形成部41が配設されたセパレータ10表面から、セパレータ10内部を通って、燃料ガス排出マニホールド23へと燃料ガスを導く燃料ガス排出路を形成する。
上記したカソード側プレート12及びアノード側プレート14は、ステンレス鋼あるいはチタン等の導電性金属によって形成された薄板状部材からなる。そして穴部20〜29は、打ち抜き加工によって形成されている。中間プレート13は、ラミネート樹脂材、例えばシール層と耐熱性樹脂層とを備えてなるラミネート樹脂フィルムによって形成されている。
セパレータ10を形成する際には、カソード側プレート12、中間プレート13、アノード側プレート14の順(又はその逆順)に、各穴部20〜25を位置合わせしつつ重ね合わせ、加熱圧着により各プレート12〜14間をシール接合している。
単セル60を構成するMEA30は、電解質層と、電解質層上に形成された触媒電極層とを備えている。図示する燃料電池は、固体高分子型燃料電池であり、電解質層は固体高分子材料からなり、触媒電極層は電気化学反応を促進する触媒からなる。
ガス流路形成部40,41は、導電性及びガス透過性を有する板状部材であり、ガス流路形成部40,41と接するMEA30表面上には、カーボン多孔質体からなる層が配設されている。
このガス流路形成部40,41の内部に形成される空間は、電気化学反応に供されるガスの単セル60内での流路を形成する。すなわち、MEA30とカソード側プレート12との間に配設されるガス流路形成部40は、酸化ガスが流れる単セル内酸化ガス流路を形成する。また、MEA30とアノード側プレート14(図示する単セル60の下方側に積層されている図示しないセパレータ10のアノード側プレート14を指す。)との間に配設されるガス流路形成部41は、燃料ガスが流れる単セル内燃料ガス流路を形成する。
隣り合うセパレータ10間であって、MEA30及びガス流路形成部40,41の外周部には、シリコンゴム等の絶縁性樹脂材によるシール部(ガスケット)42がMEA30と一体に設けられている。
図3は、このようなMEA30と一体に設けられたシール部42の平面図である。
図中のシール部42は、外形状、寸法がセパレータ10とほぼ等しい長方形をなし、セパレータ10と同様に穴部20〜25が形成されている。
この図3において、冷媒供給マニホールドを形成する穴部22は「冷媒入口」、冷媒排出マニホールドを形成する穴部25は「冷媒出口」、燃料ガス供給マニホールドを形成する穴部24は「H2入口」、燃料ガス排出マニホールドを形成する穴部23は「H2出口」となっている。
図1において、セパレータ10及び単セル60が作製されると、カソード側プレート12がガス流路形成部40に接し、アノード側プレート14がガス流路形成部41に接するように、セパレータ10と単セル60とを交互に積層することによって燃料電池が製造される。
上記のような燃料電池において、酸化ガス供給マニホールド20に対して酸化ガスを供給すると、酸化ガスは、各々のセパレータ10における連通部70と穴部26とからなる酸化ガス供給路を通って、ガス流路形成部40が形成する単セル内酸化ガス流路へと分配される。
分配された酸化ガスは、電気化学反応に供されつつ、単セル内酸化ガス流路を、酸化ガス排出マニホールド21側へと流れる。単セル内酸化ガス流路における酸化ガスの流れの向きを、MEA30面に対する向きとして、図3に矢印アで示す。
単セル内酸化ガス流路を通過した酸化ガスは、セパレータ10における穴部27と連通部71とからなる酸化ガス排出路を通って、酸化ガス排出マニホールド21へと排出される。マニホールド近傍における酸化ガスの流出入の様子を、図1中に矢印イで示す。
燃料電池において、冷媒供給マニホールド22に対して冷媒を供給すると、冷媒は、各々のセパレータ10における中間プレート13の複数の貫通孔72を通って、冷媒流路18へと分配される。
図4は、図1に示す燃料電池の長手方向の断面図であり、その断面位置を代表して図2(a)中にIV−IV線にて示す。
図4では、冷媒供給マニホールド22を流れる冷媒が、複数の貫通孔72〔図2(b)参照〕を通って冷媒流路18へと流入する様子を矢印ウで示している。
貫通孔72を通って分配された冷媒は、冷媒流路18を、冷媒排出マニホールド25側へと流れる。
冷媒流路18における冷媒の流れの向きを、MEA30面に対する向きとして、図3に矢印エで示している。冷媒流路18内を流れた冷媒は、図2(b)に示す中間プレート13の貫通孔75を通って、冷媒排出マニホールド25へと排出される。
燃料電池において、燃料ガス供給マニホールド24に対して燃料ガスを供給すると、燃料ガスは、各々のセパレータ10における連通部74と穴部29とからなる燃料ガス供給路を通って、ガス流路形成部41が形成する単セル内燃料ガス流路へと分配される。
燃料ガス供給マニホールド24から単セル内燃料ガス流路へと燃料ガスが流入する様子を、図4に矢印オで示す。
分配された燃料ガスは、電気化学反応に供されつつ、単セル内燃料ガス流路を、燃料ガス排出マニホールド23側へと流れる。単セル内燃料ガス流路における燃料ガスの流れの向きを、MEA30面に対する向きとして、図3に矢印オで示す。
単セル内燃料ガス流路を通過した燃料ガスは、図2に示す穴部28と連通部73とからなる燃料ガス排出路を通って、燃料ガス排出マニホールド23へと排出される。
本発明は、上述した燃料電池(図1,図4)に用いられているように、カソード側プレート12とアノード側プレート14とによってラミネート樹脂材からなる中間プレート13を狭持して流体流路、具体的には冷媒流路18及びガス流路(連通部70,71,73,74)を形成する燃料電池用セパレータ10を、次のような工程を経て製造するものである。
図5は、本発明の一実施形態による燃料電池用セパレータの要部説明図で、図2(b)中の連通部(ガス流路)74及びその周辺部分を示す図、図6は図5中のVI−VI線断面図である。なお、図7は図5中のVII−VII線断面図である。
各図において、燃料ガス供給マニホールド24はカソード側プレート12、中間プレート13及びアノード側プレート14を貫通して設けられた穴である。
連通部74は、燃料ガス供給マニホールド24に一端が連通し、他端側がアノード側プレート14に形成された穴部(ガス出入口)29に連通するガス流路であり、中間プレート13に形成されている。ガス流路形成片部84は、連通部74を形成するための中間プレート13部分である。
本実施形態は、図2(b)に示す中間プレート13のガス流路(ガス供給,排出流路)をなす連通部70,71,73,74(図5〜図7では連通部74のみを示す。)の寸法、特に幅寸法が均一な燃料電池用セパレータを製造しようとするものである。
このため本実施形態では、連通部70,71,73,74の寸法を均一にするための前処理を案出し、この前処理を施す工程(前処理工程)を、燃料電池用セパレータの製造工程中において、上記3つのプレート12〜14を接合する工程(接合工程)に前置させたものである。
具体的には、連通部70,71,73,74を形成するため中間プレート13に形成されたガス流路形成片部80,81,83,84(図5〜図7では連通部74に係るガス流路形成片部84のみを示す。)と接合されるカソード側プレート12及びアノード側プレート14の各部分、つまり、ガス流路形成片部84の対向面部分に前処理を施す。
この前処理を施す工程(前処理工程)について以下に説明する。
図2(b)に示すように、連通部70,71,73,74は、各マニホールド20,21,23,24について複数形成され、したがって、ガス流路形成片部84も各マニホールド20,21,23,24について複数備えている。
図8に示す本実施形態において、前処理は、このようなカソード側プレート12及びアノード側プレート14の斜線を付して示すガス流路形成片部84の対向面部分(ガス流路形成片部対向面部分)92,94の全てについて施す。
前処理は親水処理であって、例えばこの親水処理を施さない部分(中間プレート13が存在しない部分、つまり連通部70〜74部分)をテープ、治具等によってマスキングした状態で、ブラスト処理、イオンスパッタ、UV照射、親水性樹脂塗工等の手法で施される。テープ、治具等によるマスキングは親水処理後に除去される。
マスキング部分を変更し、親水処理回数を変化させる等によれば、親水度に勾配(傾斜)を与えることが可能である。
燃料電池用セパレータは、上記のような前処理工程を経た3つのプレート12〜14を位置合わせして、特に3つのプレート12〜14の各穴部20〜25を位置合わせして重ね合せ、加熱圧着して接合する工程(接合工程)を経て製造される(図9参照)。
接合工程は、例えば次のような条件下で行われる。加熱温度は130〜200℃、加圧力は、初期は15kN程度かけるがその後は治具により定寸で止まるようにして加圧力を調整し、厚みを制御する。
このような加熱及び定寸状態を1〜5分間ホールドした後、同ホールドを解除し、その後冷却へ移行する。冷却は、徐冷(20℃程度で20分間)にて行い、常温まで温度が下がったところで終了し、接合完了となって接合工程を終える。
接合工程を終えた燃料電池用セパレータ(3つのプレート12〜14)の要部を示せば図10の通りである。この図において、矢印オは燃料ガスの流れを示す。
この図から分かるように、中間プレート13における燃料ガス供給マニホールド24及び穴部(ガス出入口)29間を連通する連通部74、つまりガス流路の幅は均一に整列している。
以上説明した実施形態では、カソード側プレート12及びアノード側プレート14のガス流路形成片部対向面部分92,94に親水処理を施す前処理工程を経た後に、3つのプレート12〜14を加熱圧着する接合工程に送るようにした。
これによれば、3つのプレート12〜14の加熱圧着時における中間プレート13を形成するラミネート樹脂材の溶け出しが親水処理を施した領域内、つまりガス流路形成片部対向面部分92,94で納まり、ガス流路(本実施形態では連通部74)側に不定形に広がることを防止できる。したがって、ガス流路の幅を均一にすることができ、ガスの供給,排出を安定化でき、圧損バラツキ、配流バラツキの発生を抑止可能な燃料電池用セパレータを製造できる。
以上の実施形態の効果を図により説明すると次の通りである。
図11及び図12において、(a)は中間プレート13の連通部74及びその周辺部分を示す図、(b)図は(a)図中のB−B線断面図である。
図11は、本実施形態により製造された燃料電池用セパレータにおいて、ガス供給マニホールド24から穴部29に向かう複数の連通部74の幅が均一になっている様子を示す。
図12は、本実施形態における前処理を経ないで製造された燃料電池用セパレータにおいて、ガス供給マニホールド24から穴部29に向かう複数の連通部74の幅が不均一になっている様子を示す。
これら図11、図12を対照して分かるように、本実施形態における前処理を経ないで燃料電池用セパレータを製造した図12に示す場合には、ガス供給マニホールド24から穴部29に向かう複数の連通部74の幅、つまりガス流路幅が不均一になった。
これに対して本実施形態(図11)によれば、上述したように複数の連通部74の幅、つまりガス流路幅が均一になった。つまり、ガスの供給を安定化でき、圧損バラツキ、配流バラツキの発生が抑止可能になった。
なお上述実施形態では、前処理としてカソード側プレート12及びアノード側プレート14の両面、つまり両プレート12,14のガス流路形成片部対向面部分92,94(図8参照)に親水処理を施した例について述べたが、これのみに限定されることはない。例えば、カソード側プレート12及びアノード側プレート14のガス流路形成片部対向面部分92,94のうちのいずれか一方(片面)にのみ親水処理を施こすようにしてもよい。
また前処理として、カソード側プレート12及びアノード側プレート14の少なくとも一方(片面)のガス流路形成面部分102,104(図8参照)に撥水処理を施すようにしてもよい。この撥水処理によっても、3つのプレート12〜14の加熱圧着時において中間プレート13を形成するラミネート樹脂材が溶けてガス流路(連通部70,71,73,74)側に不定形に広がることを防止でき、ガス流路の幅を均一にすることができる。このような撥水処理を上記親水処理に加えて施してもよい。
また、本実施形態では、図2(b)に示す中間プレート13のガス流路(連通部70,71,73,74)中の連通部74におけるガス流路のみについて述べたが、その他のガス流路、例えば連通部70〜73におけるガス流路や、ガス又は液体の流体流路、例えば連通部72,75についても適用できる。
燃料電池用セパレータを構成するプレート形状も図2(a)〜(c)に示す形状に限定されることはなく、例えば、図13(a)〜(c)に示すような形状であってもよい。この図13において、141は燃料ガス供給共通マニホールド、142は燃料ガス排出共通マニホールド、143は酸化ガス供給共通マニホールド、144は酸化ガス排出共通マニホールドである。その他、図2と同一又は相当部分には同一符号を付した。
このようなプレート形状である場合も、3つのプレート12〜14の加熱圧着に先立って、プレート12,14の少なくとも一方のガス流路形成片部対向面部分(図示省略)に親水処理を施し、及び/又は、上記プレート12,14の少なくとも一方のガス流路形成面部分(図示省略)に撥水処理を施せば、図2(a)〜(c)に示すプレート形状の燃料電池用セパレータにおけると同様の効果を奏する。
なお、図13(b)は、冷媒流路18を中間プレート12とは別体に構成した例を示している。
このような冷媒流路18を備える場合には、同冷媒流路18を中間プレート12内方の所定位置に位置決めし、この状態で3つのプレート12〜14を位置合わせして重ね合せ(図14参照)、加熱圧着する。これにより、冷媒流路18が中間プレート12に位置決め保持された燃料電池用セパレータが製造される。
図15は、上記のような中間プレート12とは別体の冷媒流路18を備えてなる燃料電池用セパレータが適用された燃料電池を概略的に示す。この図15において、矢印カは燃料ガス(水素ガス)の流れ、矢印キは酸化ガス(空気)の流れを示す。
10:セパレータ(燃料電池用セパレータ)、12:カソード側プレート、13:中間プレート(ラミネート樹脂材)、14:アノード側プレート、15:冷媒流路形成部、18:冷媒流路、20:穴部(酸化ガス供給マニホールド)、21:穴部(酸化ガス排出マニホールド)、22:穴部(冷媒供給マニホールド)、23:穴部(燃料ガス排出マニホールド)、24:穴部(燃料ガス供給マニホールド)、25:穴部(冷媒排出マニホールド)、26〜29:穴部(ガス出入口)、70,71,73,74:連通部(ガス流路:ガス供給,排出流路)、80〜84:ガス流路形成片部、92,94:ガス流路形成片部対向面部分、102,104:ガス流路形成面部分。

Claims (1)

  1. カソード側プレートとアノード側プレートとによってラミネート樹脂材からなる中間プレートを狭持して流体流路を形成する燃料電池用セパレータの製造方法であって、
    前記3つのプレートを貫通して設けられたガス排出マニホールド又はガス供給マニホールドに一端が連通し、他端側が前記カソード側プレート又はアノード側プレートに形成されたガス出入口に連通するガス流路を形成するため前記中間プレートに形成されたガス流路形成片部と接合される、前記カソード側プレート及びアノード側プレートの少なくとも一方のガス流路形成片部対向面部分に親水処理を施し、及び/又は、前記カソード側プレート及びアノード側プレートの少なくとも一方のガス流路形成面部分に撥水処理を施す前処理工程と、
    この前処理工程を経た前記3つのプレートを位置合わせして重ね合せ、加熱圧着する接合工程を含むことを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
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