JP2006172765A - 電解質膜の連続製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 前駆体含浸シートを2枚の樹脂フィルムで挟んだ際に、当該フィルムの脇からはみ出たポリマー前駆体がラミネート用ローラに付着することを防止し、電解質膜を連続的に効率よく得ることができる電解質膜の連続製造方法の提供。
【解決手段】 下記(1)〜(3)の工程を有することを特徴とする電解質膜の製造方法。(1)多孔質基材を連続的に搬送し、当該基材にイオン交換基を有するモノマーを含有するポリマー前駆体を含浸させる含浸工程、(2)前記多孔質基材にポリマー前駆体が含浸されてなる前駆体含浸シートの両面に樹脂フィルムを連続的に供給して、当該前駆体含浸シートを樹脂フィルムで挟んで、樹脂フィルムからはみ出たポリマー前駆体のラミネート用ローラへの付着を防止しつつロールラミネートする工程、並びに、(3)前記ポリマー前駆体を、重合させてポリマーを生成させる重合工程。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電解質膜の連続製造方法に関する。更に詳しくは、多孔質基材の細孔内に電解質ポリマーが充填された電解質膜を効率よく連続的に得ることができる電解質膜の連続製造方法に関する。
本発明は、燃料電池、レドックスフロー電池等の電池、電気分解等における各種装置、および分離膜等において利用することができる。
イオン交換基またはイオン交換基に変換し得るモノマー(以下「イオン交換能モノマー」と称する。)を重合させてなる電解質ポリマーを多孔質基材に充填させた電解質膜が多くの用途において用いられている。例えば、電気化学装置の1種である燃料電池が知られている。この燃料電池は、近年、電解質膜および触媒技術の改良等により性能が大きく向上し、低公害車両用等として開発が進められている。このような電解質膜は、多孔質基材にイオン交換能モノマー等を含浸させ、その後、このイオン交換能モノマー等を重合させることにより製造されている。
また、この重合時に、多孔質基材の両側を剥離材であるポリエステルフィルムにより被覆し、次いで、窒素加圧下、加熱する方法が知られている(特許文献1)。
しかしこの方法により電解質膜を製造する場合には、電解質ポリマーが多孔質基材の細孔の内部ばかりではなく、多孔質基材表面においても生成し、電解質膜の性能が低下するため余剰のポリマーを除去する必要がある。この余剰ポリマーの除去は、従来から、プラスチックブレード等により掻き取る等の方法により行なわれている。また、多孔質基材の表面のイオン交換樹脂を、過酸化水素、オゾン等の酸化剤等と接触させて除去する方法も開示されている(特許文献2)。
しかし、これら文献には、多孔質基材の細孔内に電解質ポリマーが充填された電解質膜を連続的にかつ効率よく製造する方法は開示されていない。
これに対して、本発明者等は、多孔質基材を連続的に搬送し、当該多孔質基材にイオン交換能モノマーを含有するポリマー前駆体を含浸させる含浸工程、該多孔質基材に該ポリマー前駆体が含浸されてなる前駆体含浸シートの両面に樹脂フィルムを連続的に供給して、該前駆体含浸シートを当該2枚の樹脂フィルムで挟んだ状態で該ポリマー前駆体を重合させてポリマーを生成させる重合工程、当該2枚の樹脂フィルムを剥離するフィルム剥離工程、表面に付着したポリマーを除去するポリマーを除去するボリマー除去工程からなる機能性膜の連続的製造方法を提案した(特願2003−311841号)。
しかしながら、この方法で電解質膜を製造する場合には、前駆体含浸シートの両面に樹脂フィルムを連続的に供給して、該前駆体含浸シートを当該2枚の樹脂フィルムで挟んでロールラミネートする際に、余剰のポリマー前駆体がはみ出してきて、ラミネート用ローラに付着して汚染させるという問題があった。更にローラに付着したポリマー前駆体は、連続的に搬送されてくる樹脂フィルムに再度付着し、重合工程において硬化し、粘着性を有するポリマーとなるため、それ以降の樹脂フィルムの再利用を困難ならしめることとなる。また、ローラ上に付着した乾燥したポリマー前駆体が樹脂フィルム表面に付着するとこれが紫外線を照射して重合させる際の紫外線を遮って部分的に重合不足を発生させる。即ち、ローラに付着したポリマー前駆体は、樹脂フィルムで挟み込む工程および重合工程を阻害することとなり、電解質膜の連続製造を困難にするとの欠点があった。
特開平11−335473号公報 特開平2001−157823号公報
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、前駆体含浸シートを2枚の樹脂フィルムで挟んだ際に、当該フィルムの脇からはみ出たポリマー前駆体がラミネート用ローラに付着することを防止し、電解質膜を連続的に効率よく得ることができる電解質膜の連続製造方法に関するものであり、特に連続的に搬送される多孔質基材を用い、当該電解質膜を連続的かつ効率よく得ることができる連続製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
1.少なくとも下記(1)〜(3)の工程を有することを特徴とする電解質膜の製造方法において、(2)の工程が、樹脂フィルムからはみ出たポリマー前駆体のラミネート用ローラへの付着を防止しつつ行なわれることを特徴とする電解質膜の連続製造方法。
(1)多孔質基材を連続的に搬送し、当該多孔質基材にイオン交換基またはイオン交換基に変換し得る基を有するモノマーを含有するポリマー前駆体を含浸させる含浸工程、
(2)前記多孔質基材にポリマー前駆体が含浸されてなる前駆体含浸シートの両面に樹脂フィルムを連続的に供給して、当該前駆体含浸シートを樹脂フィルムで挟んでロールラミネートする工程、並びに、
(3)前記ポリマー前駆体を、重合させてポリマーを生成させる重合工程、
2.ポリマー前駆体のラミネート用ローラへの付着の防止が、(a)ロールラミネートの上部および下部ローラの幅を、前駆体含浸シートの幅より大きくし、(b)上部および下部の樹脂フィルムの幅を、前駆体含浸シートの幅より大きくし、かつ(c)下部の樹脂フィルムの幅をロールラミネートの下部ローラの幅より大きくすることにより行なわれることを特徴とする1.に記載の電解質膜の連続製造方法。
3.ポリマー前駆体のラミネート用ローラへの付着の防止が、更に(d)上部の樹脂フィルムの幅を下部の樹脂フィルムの幅より大きくすることにより行なわれることを特徴とする2.に記載の電解質膜の連続製造方法。
本発明の電解質膜の連続製造方法によれば、前駆体含浸シートの両面に樹脂フィルムを供給し、前駆体含浸シートを樹脂フィルムにより挟んだ状態でロールラミネートし、ポリマー前駆体を重合させる工程において、フィルムからはみ出たポリマー前駆体が、ラミネート用ローラへの付着を防止しつつ行うもので、これにより、連続工程が途切れることなく、多孔質基材の細孔内に電解質ポリマーが充填された電解質膜を効率よく得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(1)含浸工程
多孔質基材は、それが有する細孔内に電解質ポリマーを形成させて、電解質膜を作成する際に基材となるもので、連続的に搬送される。この場合は、通常、巻芯に捲回された長尺状のシートが用いられ、この長尺状のシートが所定の速度で連続的に搬送される。搬送速度は特に限定されないが、0.01〜100m/分とすることができ、1〜50m/分とすることが好ましい。
多孔質基材としては、ガラスまたはシリカ若しくはアルミナにような無機材料も使用できるが、取り扱い易さおよび価格面から各種の樹脂からなるものの使用が好ましい。多孔質基材の形成に用いられる樹脂は特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−オレフィン共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン)、ポリ(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルエーテル)等のフッ素系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂、芳香族ポリイミド、アラミド、ポリスルホンおよびポリエーテルエーテルケトン等が挙げられる。この中では、機械的強度、化学的安定性、耐薬品性等に優れるポリイミド系樹脂またはポリオレフィン系樹脂が好ましく、更に次の方法で改質されたポリオレフィン系樹脂が好ましい。具体的には、電子線照射、架橋剤による化学架橋等により架橋され、耐熱性等が向上された多孔質基材、または、延伸すること等によって強度が大きくなり、外力による変形が抑えられる多孔質基材が好ましい。更に、架橋と延伸等とを併せて施した多孔質基材がより好ましい。
多孔質基材の空孔率は充填ポリマーの種類、多孔質基材が用いられる製品等にもよるが、5〜95%、更には5〜90%、特に20〜80%であることが好ましい。平均孔径も充填ポリマーの種類、多孔質基材が用いられる製品等により好ましい範囲が異なるが、0.001〜100μm、特に0.01〜1μmであることが好ましい。また、多孔質基材の空孔率が5〜95%、更には5〜90%、特に20〜80%であり、かつ平均孔径が0.001〜100μm、特に0.01〜1μmであることがより好ましい。多孔質基材を、例えば、燃料電池の電解質膜用として使用した場合、空孔率が小さすぎると面積当たりのイオン交換基が過少となって出力が低下する。一方、空孔率が大きすぎると強度が低下し好ましくない。更に、多孔質基材の厚さも充填ポリマーの種類、多孔質基材が用いられる製品等によるが、200μm以下であることが好ましく、1〜150μm、更には5〜100μm、特に5〜50μmであることがより好ましい。多孔質基材が薄すぎると強度が低下し、例えば、燃料電池用電解質膜として用いる場合は、水素やメタノールのクロスオーバー量も増加するため好ましくない。一方、200μmを超えて厚くする必要はなく、例えば、燃料電池の場合、厚すぎると膜抵抗が過大となり出力が低下するため好ましくない。
なお、多孔質基材の厚さのばらつきは、好ましくは±5%以下、より好ましくは±1%以下である。
この多孔質基材の引張弾性率は500〜5000MPa、特に1000〜5000MPaであることが好ましい。また、多孔質基材の引張破断強度は50〜500MPa、特に100〜500MPaであることが好ましい。更に、多孔質基材の引張弾性率が500〜5000MPa、特に1000〜5000MPaであり、かつ引張破断強度が50〜500MPa、特に100〜500MPaであることがより好ましい。多孔質基材の引張弾性率が500〜5000MPaおよび引張破断強度が50〜500MPaのうちの少なくとも一方であれば、適度な剛性を有し、例えば、燃料電池の電解質膜として用いる場合の電極接合時の加圧成形、および電池組立時の締め付け等によって亀裂が生じることがない。なお、燃料電池は運転時に昇温するが、この温度において十分な耐熱性を有し、外力が加わっても容易に変形しない多孔質基材であることが好ましい。
ポリマー前駆体には、イオン交換能モノマー、即ち、イオン交換基またはイオン交換基に変換し得る基を有するモノマーが含有される。イオン交換能モノマーとしては、電解質膜の目的および用途、例えば燃料電池用または電気分解用により各種のものを用いることができる。
燃料電池等の用途の電解質膜に用いられるイオン交換基を有するモノマーとしては、燃料電池用の電解質膜とした際の性能に優れるプロトン酸性基を有するモノマーが好ましい。このプロトン酸性基を有するモノマーは1分子中に重合可能な官能基とプロトン酸とを有する化合物であり、例えば、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、イソプレンスルホン酸、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、ビニルホスホン酸、酸性リン酸基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのイオン交換基を有するモノマーは1種のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。なお、「(メタ)アクリル」は「アクリルおよび/またはメタクリル」を、「(メタ)アリル」は「アリルおよび/またはメタリル」を、「(メタ)アクリレート」は「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を意味する(以下も同様)。
また、イオン交換基に変換し得る基を有するモノマーを用いることもできる。このモノマーとしては、上記の化合物の塩、無水物、エステル等が挙げられる。使用するモノマーの酸残基が塩、無水物、エステル等の誘導体となっている場合は、重合後にプロトン酸型にすることでプロトン伝導性を付与することができる。更に、重合後にイオン交換基を導入可能な部位を有するモノマーを用いることもできる。このモノマーとしては、スチレン、α―メチルスチレン、クロロメチルスチレン、t−ブチルスチレン等のベンゼン環を有するモノマーが挙げられる。これらのモノマーにイオン交換基を導入する方法としては、クロロスルホン酸、濃硫酸、三酸化硫黄等のスルホン化剤によりスルホン化する方法等が挙げられる。これらのモノマーは1種のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
プロトン酸性基を有するモノマーとしては、プロトン伝導性に優れるスルホン酸基を有するビニル化合物またはリン酸基を有するビニル化合物が好ましく、高い重合性を有する2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が特に好ましい。
電気分解等の用途の電解質膜に用いられるイオン交換基を有するモノマーとしては、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、マレイン酸、クロトン酸等のプロトン酸性基を有するモノマー、およびビニルピリジン、p−ビニル−N,N−ジメチルベンジルアミン等の塩基性モノマー等が挙げられる。これらのモノマーは1種のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
ポリマー前駆体は、イオン交換能モノマーのみからなるものでもよく、イオン交換能モノマーと、このモノマーと共重合可能な他のモノマー(以下、「その他のモノマー」と称する。)とを含有していてもよい。更に、ポリマー前駆体は、イオン交換能モノマーと架橋性モノマーとを含有していてもよく、イオン交換能モノマーと、その他のモノマーと、架橋性モノマーとを含有していてもよい。
燃料電池等の用途の電解質膜に用いられるイオン交換能モノマーである場合、上記のその他のモノマーとしてプロトン酸性基を有さないモノマーを含有させることができる。また、このその他のモノマーはイオン交換基を有するモノマーおよび架橋性モノマー等と共重合可能なモノマー等であれば特に限定されず、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、マレイミド類、スチレン類、有機酸ビニル類、アリル化合物およびメタリル化合物等が挙げられる。これらのモノマーは1種のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
更に、電気分解等の用途の電解質膜に用いられるイオン交換能モノマーである場合、その他のモノマーとして、強度向上、親水性の調整等のため、イオン交換基を有さないモノマー、架橋性モノマー等を含有させることができる。これらのモノマーは1種のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
更に、架橋性モノマーとしては、1分子中に重合可能な官能基を2個以上有するモノマーを用いることができる。この架橋性モノマーとしては、例えば、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジビニルベンゼン、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、テトラアリルオキシエタン、トリアリルアミン、ジアリルオキシ酢酸塩等が挙げられる。また、架橋性モノマーは、炭素−炭素二重結合を有するものに限られず、反応速度はやや小さいものの、2官能以上のエポキシ化合物等を使用することもできる。このエポキシ化合物を用いる場合は、ポリマーのカルボキシル基等と反応することにより架橋結合が形成される。架橋性モノマーは1種のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
また、多孔質基材には必要に応じて重合開始剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等のポリマー前駆体以外の各種成分を含浸させることができる。
本発明ではポリマー前駆体等の含浸は、多孔質基材の細孔内にポリマー前駆体等を含浸させることにより行うことができる。この含浸の方法は特に限定されず、ポリマー前駆体等またはポリマー前駆体等を溶媒に溶解若しくは分散させた溶液若しくは分散液等に多孔質基材を浸漬する方法、或いはポリマー前駆体等またはポリマー前駆体等を溶媒に溶解若しくは分散させた溶液若しくは分散液等を多孔質基材に吹き付ける方法等が挙げられる。含浸の方法としては、前者の方が好ましい。この方法であれば、ポリマー前駆体等を多孔質基材により均一に含浸させることができる。なお、ポリマー前駆体等は特に多孔質基材の細孔内に均一に含浸させることが好ましく、そのためには多孔質基材の空孔率および細孔の平均孔径等と、ポリマー前駆体等または溶液等の粘度等とを勘案しながら含浸させる方法を選択し、かつ含浸させる条件等を設定することが好ましい。
ポリマー前駆体等の含浸は、連続的に搬送される長尺の多孔質基材の細孔内にポリマー前駆体等を含浸させることにより行うことができる
含浸の際の温度、時間等は特に限定されないが、温度は0〜120℃、更には5〜80℃、特に5〜50℃とすることが好ましい。時間は0.1秒〜1時間、更には1秒〜10分、特に1秒〜5分とすることが好ましい。また、温度を0〜120℃、更には5〜80℃、特に5〜50℃とし、かつ時間を0.1秒〜1時間、更には1秒〜10分、特に1秒〜5分とすることがより好ましい。
ポリマー前駆体等の各々の成分は、そのもの自体が液体、特に含浸可能な程度の低い粘度を有する液体であればそのまま含浸させることができる。この場合の好ましい粘度は1〜10000mPa・sである。更に、そのままでは含浸させることができない場合は、ポリマー前駆体等の各々の成分を、それぞれ溶媒に溶解または分散させた溶液または分散液を含浸させることもできる。
この溶液または分散液の粘度も1〜10000mPa・sであることが好ましい。
また、重合開始剤等の各種の成分を用いる場合、これらはそれぞれポリマー前駆体とは別個に含浸させることができる。更に、重合開始剤等のうちの少なくとも1種とポリマー前駆体とを混合して同時に含浸させることもできる。また、重合開始剤等のすべてを、ポリマー前駆体等と混合して同時に含浸させることもできる。
更に、溶液または分散液として含浸させる場合、これらはそれぞれポリマー前駆体とは別個の溶液または分散液として含浸させることができる。また、重合開始剤等のうちの少なくとも1種とポリマー前駆体とを含有する溶液または分散液を使用し、各々の成分を同時に含浸させることもできる。更に、重合開始剤等のすべてとポリマー前駆体とを含有する溶液または分散液を使用し、各々の成分を同時に含浸させることもできる。
このように重合開始剤等のうちの少なくとも1種、好ましくは重合開始剤等のすべての成分と、ポリマー前駆体とを同時に含浸させれば、それぞれの成分を多孔質基材の細孔内により均一に含浸させることができる。
(2)ロールラミネート工程
この工程は、ポリマー前駆体が含浸された前駆体含浸シートの両面に第1および第2の樹脂フィルムを供給して接触させて、前駆体含浸シートを2枚の樹脂フィルムで挟み、両樹脂フィルムの外側に位置する2個のローラに挟んで圧をかけてラミネートする工程である。
多孔質基材等を所定の速度で円滑に搬送することにより、この工程は連続的に行われる。含浸されたポリマー前駆体が重合前に脱落することがなければ、表面から内部まで細孔内にポリマーが十分に充填され、欠陥のない電解質膜とすることができる。また、樹脂フィルムと前駆体含浸シートとは、各々の界面に空気等の気体が侵入しないように密着していることが好ましい。このように空気等の侵入が防止されれば、特にラジカル重合性のポリマー前駆体を用いる場合に重合が阻害されず、電解質膜をより効率よく製造することができる。
連続に製造する場合は、第1の樹脂フィルムおよび第2の樹脂フィルムは、それぞれフィルム供給源から連続的に送出し、供給して前駆体含浸シートと接触させることができる。
フィルム供給源としては、通常、巻芯に捲回された長尺のフィルムが使用され、このフィルム供給源から送出され、供給された第1および第2の樹脂フィルムは、それぞれ前駆体含浸シートの一面と他面とに接触し、前駆体含浸シートは2枚の樹脂フィルムに挟持されて搬送される。また、前駆体含浸シート等は水平方向に搬送されているが、この搬送方向は傾斜していてもよく、垂直方向に搬送してもよい。更に、下方から上方へ搬送してもよく、上方から下方へ搬送してもよい。
しかしながら、ロールラミネートの箇所では、細孔内に充填された必要なポリマー前駆体が樹脂フィルム間から溢れ出ることを防止するために、水平方向または弱い傾斜で搬送した方が好ましい。
なお、重合後、第1および第2の樹脂フィルムはそれぞれ前駆体含浸シートから剥離させ、巻芯に捲回して保管することができる。この巻芯に捲回された各々の樹脂フィルムは汚損、皺、伸び等により使用不可となるまで再利用することができる。
第1および第2の樹脂フィルムを形成する樹脂は特に限定されない。更に、第1および第2の樹脂フィルムは同種の樹脂からなるものでもよいし、異なる樹脂からなるものでもよい。また、樹脂は、熱可塑性樹脂でもよく、熱硬化性樹脂でもよいが、強度の大きいフィルムを容易に形成することができる熱可塑性樹脂が好ましい。この熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、セルロース、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂のうちでは、含浸されている化合物等および紫外線や電子線等の活性エネルギー線の照射、熱重合の際の過熱等により変質し難く、かつフィルムが変形し難いポリエステルおよびポリオレフィンが好ましい。また、ポリエステルおよびポリオレフィンからなるフィルムは、活性エネルギー線の照射により重合させる場合に、活性エネルギー線を透過させ易いという点でも好ましい。なお、ポリエステルとしてはポリエチレンテレフタレートが、ポリオレフィンとしてはポリプロピレンがより好ましい。
ここで、同種の樹脂とは、分子を構成する主たる繰り返し単位(例えば、全繰り返し単位を100モル%とした場合に、この主たる繰り返し単位が80モル%以上である。)が同じ単量体からなるものであり、少量の他の単量体からなる繰り返し単位を有していてもよく、分子量、結晶化度等が異なっていてもよい。
また、活性エネルギー線を照射して重合させる場合は、第1樹脂フィルムおよび第2樹脂フィルムとして活性エネルギー線が透過する、即ち、活性エネルギー線に対して透明なフィルムを用いることが好ましい。この活性エネルギー線の透過度[(フィルムを透過した後の線量/フィルムに照射された線量)×100(%)]は5%以上、特に30%以上であることが好ましい。更に、紫外線および可視光線を用いる場合は無色透明であることが好ましく、着色透明であってもよいが、重合開始剤の重合開始機能が発現される波長域においては透明であるか、少なくとも透明性が高いことが好ましい。また、電子線を用いる場合は目視では不透明でもよいが、重合時等にフィルムを通して外観等を確認することができるため透明であるか、少なくとも透明性が高いことが好ましい。
第1および第2の樹脂フィルムの厚さは特に限定されない。また、第1および第2の樹脂フィルムの厚さは同じでもよく、異なっていてもよい。これら第1および第2の樹脂フィルムの厚さは3〜100μm、更には5〜80μm、特に7〜60μmであることが好ましい。各々のフィルムの厚さが3μm未満であると、皺が発生し易く、重合時に前駆体含侵シートを十分に支持することができないこともあり好ましくない。一方、厚さが100μmを超えると、重合に活性エネルギー線を用いる場合に、フィルムに吸収されてしまうため、使用する活性エネルギー線量が多くなり、好ましくない。
更に、重合に活性エネルギー線を用いる場合は、第1および第2の樹脂フィルムの各々の厚さが異なっており、一方が薄く、他方が厚いことが好ましい。このように異なる厚さとし、薄い樹脂フィルムの側から活性エネルギー線を照射することにより、樹脂フィルムに吸収される活性エネルギー線量を低減することができ、少ない活性エネルギー線量で十分に重合させることができる。一方、厚い樹脂フィルムにより前駆体含浸シートを支持することができる。薄い樹脂フィルムの厚さは、厚い樹脂フィルムの厚さの1/10〜1/2、更には1/8〜1/3、特に1/6〜1/4であることが好ましい。また、薄い樹脂フィルムの厚さは3〜30μm、特に5〜20μm、更に7〜15μmであることが好ましい。薄い樹脂フィルムの厚さが3〜30μmであればポリマー前駆体を効率よく重合させることができる。一方、厚い樹脂フィルムの厚さは35〜80μm、更には40〜65μm、特に45〜55μmであることが好ましい。厚い樹脂フィルムの厚さが35〜80μmであれば前駆体含浸シートを確実に支持することができる。
なお、第1および第2の樹脂フィルムの各々の厚さのばらつきは、それぞれ好ましくは±10%以下、より好ましくは±2%以下である。
第1および第2の樹脂フィルムは、ポリマー前駆体の重合後のポリマーを充填させたシートから容易に剥離することができれば、そのまま前駆体含浸シートと接触させてもよいが、少なくとも前駆体含浸シートと接触する面に離型剤を塗布し、処理してもよい。この離型剤としては、シリコン系離型剤、フッ素系離型剤、高級脂肪族系離型剤等の各種のものを用いることができる。このように離型剤により処理することにより、重合後、第1および第2の樹脂フィルムとポリマー充填シートとを速やかに剥離させることができ、前駆体含浸シート等を円滑に搬送することができる。
本願発明では、前駆体含浸シートを樹脂フィルムで挟持すると同時または挟んだ後でローラにより圧力を掛けてラミネートするものである。この時の圧力が余り強いと、両樹脂フィルム間からはみ出るポリマー前駆体の量が増え、ローラを汚染する可能性が高くなるだけでなく、前駆体含浸シートの表面ばかりではなく細孔内に充填されたポリマー前駆体が扱き出され、細孔内の電解質量が減少するため、最終的な電解質膜の性能が低下するおそれがある。一方、圧力が低いとラミネートが不十分となり、前駆体含浸シートと樹脂シートの間に空気が入ったり、ラミネート体の厚みが不均一となり、この後の重合工程、例えば紫外線照射で重合させる際に、重合むらが生じるおそれがある。
本発明は、この工程で、樹脂フィルム間からはみ出たポリマー前駆体のラミネート用ローラへの付着を防止することを特徴とするものであり、この手段としては、次のものが挙げられる。
(i)(a)ロールラミネートの上部および下部ローラの幅を、前駆体含浸シートの幅より大きくし、(b)上部および下部の樹脂フィルムの幅を、前駆体含浸シートの幅より大きくし、かつ(c)下部の樹脂フィルムの幅をロールラミネートの下部ローラの幅より大きくする。
前駆体含浸シートを2枚の樹脂フィルムで上下方向から挟む場合において、下部の樹脂フィルムの幅をロールラミネートの下部ローラの幅より大きくすることにより、前駆体含浸シートから流れ出すポリマー前駆体は、下部の樹脂フィルムの上面を伝って下部のローラより外側の位置で下に流れ落ちることとなり、下部のローラに付着することを防止できる。
なお、ロールラミネートの上部および下部ローラの幅、並びに上部および下部の樹脂フィルムの幅を、前駆体含浸シートの幅より大きくするのは、前駆体含浸シート全面にわたってロールラミネートを可能とするためである。
(ii)(1)に加えて、(d)上部の樹脂フィルムの幅を下部の樹脂フィルムの幅より大きくする。
これにより、上部の樹脂フィルムの下面を伝って前駆体含浸シートから流れ出すポリマー前駆体は、対峙する下部の樹脂フィルムから外れた位置、即ち下部の樹脂フィルムローラより外側の位置で下に流れ落ちることとなり、上部のローラに付着することも防止できる。
がない。
(iii)これ以外に、ローラ圧を調整し、余剰のポリマー前駆体を流れ出させるのではなく、前駆体含浸シートの表面に残存するようにする方法もある。なお、前記表面に残存するポリマー前駆体は後述のポリマー除去工程で除去することができる。
(3)重合工程
前駆体含浸シートに含侵されたポリマー前駆体を重合させる方法は特に限定されず、前記のように、紫外線、電子線、可視光線等の活性エネルギー線の照射による重合、加熱による熱重合等により行うことができる。これらの方法のうちでは活性エネルギー線の照射による重合が好ましく、この方法によれば電解質膜を容易にかつ効率よく連続生産することができる。また、活性エネルギー線としては紫外線および電子線がより好ましい。紫外線を用いる場合は、電子線に比べて装置が簡易であり、照射コストの面でも有利である。一方、電子線を用いた場合、多孔質基材との間に結合が生じ易く好ましい。更に、電子線は多孔質基材に対する透過性に優れ、特に多孔質基材が炭化水素系ポリマーからなるときは、照射条件によってはポリマーに架橋構造を導入することもできる。また、電子線照射による重合はラジカル系光重合開始剤等を必要としないという点でも好ましい。
紫外線を照射してポリマー前駆体を重合させる場合、多孔質基材の細孔の表面に予め紫外線によりラジカルを発生するラジカル系光重合開始剤を付着させておくことが好ましい。ラジカル系光重合開始剤は、この開始剤を含有する溶液または分散液を多孔質基材の細孔内に含侵させ、その後、溶剤を除去することによって付着させることが好ましい。このようにすれば、開始剤を多孔質基材の細孔内に均一に付着させることができる。
ラジカル系光重合開始剤は特に限定されないが、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、チオアクリドン系等の炭素−水素結合から水素を引き抜くことによってラジカルを生成させることができる芳香族ケトン系ラジカル重合開始剤が好ましい。
ベンゾフェノン系開始剤としては、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4‘−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキシ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。また、チオキサントン系開始剤としては、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン等が挙げられる。更に、チオアクリドン系開始剤としては、チオアクリドン等が挙げられる。
ラジカル系光重合開始剤としては、ベンゾイン系開始剤、アセトフェノン系、ベンジル系等の開始剤を用いることもできる。
ベンゾイン系開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。また、アセトフェノン系開始剤としては、アセトフェノン、プロピオフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モンフォリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシジ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等が挙げられる。更に、ベンジル系開始剤としては、ベンジル等が挙げられる。
ラジカル系光重合開始剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
ラジカル系光重合開始剤は、上記のように溶液または分散液として用いることが好ましい。この溶液または分散液における開始剤の濃度は0.01〜10質量%、特に0.1〜5質量%であることが好ましい。この濃度が0.01質量%未満であると十分に重合しないことがある。一方、10質量%を越えると開始剤の結晶が析出して多孔質基材の細孔の一部を塞いでしまうことがある。このように細孔の一部が塞がれてしまうとポリマー前駆体等が十分に充填されないことがある。また、多孔質基材の全体に渡って均等に充填されないこともあり、いずれにしても好ましくない。
電子線を照射してポリマー前駆体を重合させる場合、照射する電子線の加速電圧はポリマー前駆体の種類等にもよるが、150〜500KeV、特に150〜200KeVであることが好ましい。加速電圧が低すぎると電子線が発生し難く、高すぎると多孔質基材が劣化して強度が低下することがある。また、照射量もポリマー前駆体の種類によるが、1〜600Mrad、特に2〜200Mrad、更に2〜100Mradであることが好ましい。照射量が10mJ/cm2未満であると十分に重合させることができず、10000mJ/cm2を越えると多孔質基材が劣化して強度が低下することがあり好ましくない。
電子線を照射して重合させた後、必要に応じて加熱または紫外線の照射等により後硬化させることもできる。そのための重合開始剤を予めポリマー前駆体に配合しておくこともできる。この重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のアゾ化合物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の過酸化物、上記過酸化物と亜硫酸塩、重亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ホルムアミジンスルフィン酸、アスコルビン酸等の還元剤とを組み合わせたレドックス開始剤、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ系ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの重合開始剤は1種のみを用いてもよく、2種類以上を用いてもよい。
後硬化の方法としては、重合反応の制御がし易く、簡便なプロセスで生産性よく所望の機能性膜が得られる紫外線の照射による硬化が好ましい。また、紫外線の照射により後硬化させる場合、ポリマー前駆体を含有する溶液または分散液にラジカル系光重合開始剤を予め溶解または分散させておくことがより好ましい。このラジカル系光重合開始剤としては前記のもの等を使用することができる。更に、このラジカル系光重合開始剤の配合量はポリマー前駆体を100質量%とした場合に、0.001〜1質量%、更には0.001〜0.5質量%、特に0.01〜0.5質量%であることが好ましい。
後硬化の際、第1および第2の樹脂フィルムは、前駆体含浸シートにそのまま接触させておいてもよい。また、ポリマー前駆体が多孔質基材の細孔内に十分に保持される程度に重合が進んでおれば、第1および第2の樹脂フィルムの少なくとも一方が剥離されていてもよい。一方、樹脂フィルムが剥離されることで、多孔質基材の表面に付着していた余剰のポリマー前駆体は空気と接触して重合が抑制され、後工程であるポリマー除去工程においてより容易に除去することができる。
(4)ポリマー除去工程
所望により、ポリマー充填シートの表面に付着したポリマーを、ポリプロピレン等からなるプラスチックブレード等により掻き取る等の方法により除去する工程を追加することができる。また、ポリマー充填シートに、付着ポリマー除去用具を接触させて除去することもできる。この付着ポリマー除去用具は、電解質膜に傷が付かず、かつ変形等の損傷を生じることがなければどのようなものであってもよい。この付着ポリマー除去用具としては、ブラシロール、ゴムブレード等が挙げられる。更に、ポリマー充填シートを、その厚さより僅かに広い狭少な間隙間を通過させることによっても、表面に付着したポリマーを除去することができる。
また、ポリマー充填シートの表面に付着したポリマーを、液体で膨潤させることにより除去することも可能である。上記「液体」は特に限定されず、ポリマーを容易に除去することができる程度に膨潤させることができる膨潤性液体を用いることができる。また、生産性の観点からは短時間の接触、例えば、長尺状の多孔質基材を連続的に供給してポリマー充填シートを作製し、このポリマー充填シートの表面に付着するポリマーと膨潤性液体とを接触させた場合に、ポリマーを十分に膨潤させることができる液体であることが好ましい。
膨潤性液体は、ポリマーの種類によって水または各種の有機溶剤等から選択して用いることができる。親水性ポリマーまたは水溶性ポリマーに架橋構造が導入されたポリマー等の水に膨潤するポリマーである場合、膨潤性液体として水、メタノール、エタノール等の水と相溶性のある有機溶媒またはこれらの有機溶媒と水との混合溶媒を用いることができる。
含浸工程、ラミネート工程、重合工程および所望によるポリマー除去工程は、連続して行われる。この連続製造方法では、長尺状の多孔質基材が連続的に搬送され、ポリマー前駆体等が含浸されて前駆体含浸シートが形成され、その後、この前駆体含浸シートの一面と他面とに第1および第2の樹脂フィルムが連続的に供給されて接触し、このように前駆体含浸シートが第1および第2の樹脂フィルムにより挟まれた状態で、ロールラミネートが行われ、次いでポリマー前駆体の重合がなされ、ポリマー充填シートが形成され、次いで、このポリマー充填シートから第1および第2の樹脂フィルムが剥離され、その後、ポリマー充填シートの表面に付着したポリマーが除去される。このように一連の操作が連続した工程によりなされる。また、得られた長尺状の電解質膜は巻芯に連続的に巻き取る等の方法により製品として保管することができる。
この連続製造方法は、例えば、図1のような工程により行うことができる。即ち、連続的に搬送される長尺の多孔質基材1を、容器に入れられたポリマー前駆体等を含有する溶液または分散液3と接触させ(含浸工程)、その後、このポリマー前駆体等が含浸され、得られた前駆体含浸シート11に、樹脂フィルム供給源211、221から連続的に供給される第1の樹脂フィルム21および第2の樹脂フィルム22を接触させ、前駆体含浸シートが2枚の樹脂フイルムにより挟持された状態で搬送し、ロールラミネートされる(ラミネート工程)。次いで、電磁波の照射源Eから波長300〜400nmの電磁波を照射してポリマー前駆体を重合させ(重合工程)、次いで、第1および第2の樹脂フィルムを、多孔質樹脂シートにポリマーが充填されかつ付着されてなるポリマー充填シートから剥離し、その後、ポリマー充填シート12の表面に付着したポリマーをプラスチックブレード4により掻き取って除去し(ポリマー除去工程)、その後、ノズルNから吹き付けられる水によって掻き取られたポリマーを洗い流し、次いで、必要に応じて乾燥装置Hにより乾燥させ、得られた機能性膜5を巻芯に連続的に巻き取って効率よく製造することができる。更に、製品保護のため、巻き取られる機能性膜の少なくとも片面(図1では両面)に、ポリエステル、ポリオレフィン、フッ素樹脂等からなる保護フィルム6を積層させながら巻き取ることもできる。
なお、含浸工程、ラミネート工程、重合工程およびポリマー除去工程以外のその他の工程としては、ポリマー除去工程の後の乾燥工程、この乾燥工程の後の検査工程、調湿工程等が挙げられる。これらの他の工程も連続した一連の工程として実施される。
本発明の方法により製造される電解質膜は、固体高分子型燃料電池、特に直接メタノール形燃料電池における電解質膜として有用である。このように、燃料電池に電解質膜を用いる際は、電解質膜を、白金等の触媒が付与された2枚の電極間に挟持し、その後、加熱プレス等によって一体化した電解質膜電極接合体を形成し、この接合体を燃料電池セルに組み込んで使用することができる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
比較例1
ポリマー前駆体として2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸450g、N,N’−メチレンビスアクリルアミド50g、ノニオン性界面活性剤5g、紫外線ラジカル重合開始剤(チバスペシャルティーケミカル社製 商品名「ダロキュア1173」)0.5gおよび水500gからなるポリマー前駆体溶液を調製した。
図2に記載のように、架橋ポリエチレン製多孔質基材(厚さ16mm、空孔率40%、平均孔径約0.1μm、基材幅10cm)を上記溶液が入れられた容器中に浸漬させて多孔質基材にポリマー前駆体等を含浸させ、前駆体含浸シートを作製した。次いで、前駆体含浸シートの両面に厚さ50μm、幅20cmのポリエチレンテレフタレートフィルム2枚で、上下ロール幅56cmのラミネート装置にて挟み込み、ポリマー前駆体溶液をしごき出した。次いで、ポリエチレンテレフタレートフィルムの上から、高圧水銀ランプを用いて片面7mW/cm2×60秒づつ両面に紫外線を照射し、ポリマー前駆体を重合させた。その後、両面からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、電解質膜を得た。
しごき出された余剰ポリマー前駆体が両ラミネートロールに付着し、実験開始後直ぐに使用ができなくなった。
実施例1
比較例1と同じポリマー前駆体溶液を用いた。図3のように、架橋ポリエチレン製多孔質基材(厚さ16mm、空孔率40%、平均孔径約0.1μm、基材幅10cm)を上記溶液が入れられた容器中に浸漬させて多孔質基材にポリマー前駆体等を含浸させ、前駆体含浸シートを作製した。次いで、前駆体含浸シートの両面に厚さ50μm、幅20cmおよび15cmのポリエチレンテレフタレートフィルム2枚を重ね、上部ロール幅56cmおよび下部ロール幅13cmのラミネート装置にて挟み込み、ポリマー前駆体溶液をしごき出した。次いで、ポリエチレンテレフタレートフィルムの上から、高圧水銀ランプを用いて片面7mW/cm2×60秒づつ両面に紫外線を照射し、ポリマー前駆体を重合させた。その後、両面からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、電解質膜を得た。
余剰ポリマー前駆体がラミネート用ロールに付着せず、連続して電解質膜を作製することができた。
本発明の電解質膜は、燃料電池のみならず、各種センサー等の電気化学デバイス素子や、電気分解用の分離膜の用途にも適用できる。
電解質膜を製造するための工程の一例を示すフローチャートである。 比較例1において、ロールラミネート工程でしごき出された余剰ポリマー前駆体が両ラミネートローラに付着した状態を示す模式図である。 実施例1において、ロールラミネート工程でしごき出された余剰ポリマー前駆体が両ラミネートローラに付着しない状態を示す模式図である。
符号の説明
1 多孔質基材(ポリエチレン製多孔質基材)
11 前駆体含浸シート
12 ポリマー充填シート
21 第1の樹脂フィルム
22 第2の樹脂フィルム
211、221 フィルム供給源
3 ポリマー前駆体等を含有する溶液または分散液
E 活性エネルギー線の照射源
4 プラスチックブレード
N 水洗のための水を吹き付けるためのノズル
H 乾燥装置
5 機能性膜
6 保護フィルム
7 上部の樹脂フィルム
8 下部の樹脂フィルム
9 上部のラミネートローラ
10 下部のラミネートローラ
13 余剰ポリマー前駆体

Claims (3)

  1. 少なくとも下記(1)〜(3)の工程を有することを特徴とする電解質膜の製造方法において、(2)の工程が、樹脂フィルムからはみ出たポリマー前駆体のラミネート用ローラへの付着を防止しつつ行なわれることを特徴とする電解質膜の連続製造方法。
    (1)多孔質基材を連続的に搬送し、当該多孔質基材にイオン交換基またはイオン交換基に変換し得る基を有するモノマーを含有するポリマー前駆体を含浸させる含浸工程、
    (2)前記多孔質基材にポリマー前駆体が含浸されてなる前駆体含浸シートの両面に樹脂フィルムを連続的に供給して、当該前駆体含浸シートを樹脂フィルムで挟んでロールラミネートする工程、並びに、
    (3)前記ポリマー前駆体を、重合させてポリマーを生成させる重合工程。
  2. ポリマー前駆体のラミネート用ローラへの付着の防止が、(a)ロールラミネートの上部および下部ローラの幅を、前駆体含浸シートの幅より大きくし、(b)上部および下部の樹脂フィルムの幅を、前駆体含浸シートの幅より大きくし、かつ(c)下部の樹脂フィルムの幅をロールラミネートの下部ローラの幅より大きくすることにより行なわれることを特徴とする請求項1に記載の電解質膜の連続製造方法。
  3. ポリマー前駆体のラミネート用ローラへの付着の防止が、更に(d)上部の樹脂フィルムの幅を下部の樹脂フィルムの幅より大きくすることにより行なわれることを特徴とする請求項2に記載の電解質膜の連続製造方法。
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