JP2006171546A - 電子写真式画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】クリーニングブレードの余裕度を高めることに有り、特に球状や小粒径のトナーを用いた場合に良好なクリーニング性を得ることで、低温環境におけるビビリ音の防止と、ブレードの磨耗や欠けに対する耐久性の向上、感光体の磨耗や損傷の軽減、感光体などを駆動するトルクを軽減し装置の耐久性、消費電力の低減を計ること。
【解決手段】電子写真式画像形成方法において、トナーの形状係数であるSF1が105〜130であり、SF2が105〜140であり、かつ前記クリーニング工程がゴム弾性体を板状に成形したクリーニングブレードを用いて行なわれ、前記クリーニングブレードのゴム硬度(JIS A硬度)が70度以上であり、反発弾性が23℃において40%以下であり、10℃における周波数10Hzに対する損失弾性率が30Mpa以下であり、自由長が6mm以上であり、自由長と厚さの比率(自由長/厚さ)が、3.0以上である事を特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真式画像形成方法に関し、特に平均粒径の小さいトナーを使用する電子写真式の画像形成方法における残留トナー除去用クリーニングブレードのクリーニング性向上に関する。
従来、転写型の画像形成装置では、帯電器で一様に帯電した潜像担持体としての例えば感光体上に原稿画像の露光を行って潜像を形成した後、この潜像に現像装置でトナーを付着させてトナー像として可視像化したトナー像を、転写装置で転写紙あるいは中間的な転写媒体に転写した転写後の感光体上に残留したトナーをクリーニング装置によって感光体上から除去し、感光体を継続して繰り返し使用している。
このようなクリーニング装置としては、クリーニングブレードを用いたクリーニング装置、導電性あるいは絶縁性の繊維からなるファーブラシローラを用いたクリーニング装置、研磨能力を有するクリーニングローラを用いたクリーニング装置、潤滑剤物質を自らに内包したクリーニングローラを用いたクリーニング装置、磁性体粉末をローラ表面に配した磁気ブラシローラを用いたクリーニング装置、吸引器を用いたクリーニング装置など、各種方式のものが知られている。
現在最も広く使用されている方式は、クリーニングブレードを用いる方式である。斯かる方式は簡潔な構造であり、かつ、トナー除去性も高い。しかしながら、上記のいずれの方式においても、高画質のために採用が検討されている平均粒径分布が7μm以下であるトナーや球形のトナーに対しては、クリーニング能力の余裕度確保が困難である。
本発明に適用されるトナーにあっては、トナー粒径を小さくする製造方法として製造コスト面から従来の粉砕法ではなく、重合法が有力である。重合法により製造された小粒径トナーは、形状が球形に近く、粒度分布がシャープであることから、細線の再現性やディジタル画像のドット再現性等に優れた良好な画質が得られるという特徴を持っている。
このような上記した小粒径の重合トナーを使用した場合、従来の粉砕法で製造されたトナーに比べ形状が真球に近いこと及び粒径が小さくなっていることでクリーニングすることが難しく、すり抜けや黒ポチ等のクリーニング不良が発生するという欠点を持つ。
特にクリーニングブレードを用いた場合には、ブレードのエッジが繰り返しの使用により摩耗したり欠けたりした場合、クリーニング不良が発生し易くなる。また、使い込みにより、感光体が摩耗し微細な凹凸ができ、表面粗さが大きくなった場合にもクリーニング不良が発生し易くなる。
上記クリーニングブレードの磨耗や欠けを防止するためにブレード表面に滑剤を塗布又は供給する方法が広く用いられている。その一例として、トナーの一定量を意識的にクリーニングブレードに供給し、トナーを滑剤として使用する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、すり抜けの多いトナーでは、滑剤として機能するよりもブレードの研磨剤として機能する場合があり、むしろ、クリーニングブレードの磨耗を促進している。
また、ブレード物性を規定する事で、環境安定性を改善しようとしている方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、小粒径の球形トナーの場合には、必ずしも十分なクリーニング性、耐久性が得られるものではない。
さらに、シロキサン系樹脂を含有した感光体と特定の物性のクリーニングブレードを使用してクリーニング性を確保しようとしている方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この方法は、シロキサン系樹脂による感光体の帯電特性低下、保護層をコートする事によるコストアップを招くという欠点がある。
また、特定の反発弾性のクリーニングブレードを使用する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、単にこのブレードを使用しただけでは良好なクリーニング性は得られず、感光体に対する当接条件の検討が必要という厄介な問題がある。
特開2002−72713号公報 特開平9−050221号公報 特開2003−98925号公報 特開2000−075743号公報
本発明は、上述した問題点を考慮してなされたものであって、本発明の目的は、クリーニングの余裕度を高めることに有り、特に球状や小粒径のトナーを用いた場合に高画質を得られ、かつ、良好なクリーニング性を得ることである。
また、低温環境におけるビビリ音の防止と環境に依存しないクリーニング安定性を得ることを目的とする。
更に、クリーニングブレードの磨耗や欠けに対する耐久性を向上させ、感光体の磨耗や損傷を軽減しかつ、感光体などを駆動するトルクを軽減し装置の耐久性、消費電力の低減を計ることを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、像担持体上にトナー像を形成する工程と、形成されたトナー像を転写する工程と、転写の残トナーを前記像担持体上から除去するクリーニング工程とを有する電子写真式画像形成方法であって、トナーの形状係数であるSF1が105〜130であり、SF2が105〜140であり、かつ前記クリーニング工程がゴム弾性体を板状に成形したクリーニングブレードを用いて行なわれ、前記クリーニングブレードのゴム硬度(JIS A硬度)が70度以上であり、反発弾性が23℃において40%以下であり、10℃における周波数10Hzに対する損失弾性率が30Mpa以下であり、自由長が6mm以上であり、自由長と厚さの比率(自由長/厚さ)が3.0以上である事を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1の画像形成方法であって、クリーニングブレードの反発弾性が10〜40℃の温度範囲において40%以下である事を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電子写真式画像形成方法であって、前記クリーニングブレードの複素弾性率測定周波数が10Hzにおいて測定される損失正接tanδのピーク温度が5℃以下である事を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の電子写真式画像形成方法であって、前記クリーニングブレードの曲げ剛度が200mN以下である事を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の電子写真式画像形成方法であって、前記クリーニングブレードの引っ張り試験機による300%モジュラスが200kgf/cm2(200×9.8N/cm2)以上である事を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の電子写真式画像形成方法であって、前記クリーニングブレードの引き裂き強度が35kgf/cm(35×9.8N/cm)以上である事を特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の電子写真式画像形成方法であって、前記クリーニングブレードと像担持体表面の動摩擦係数が0.25以下である事を特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1〜5に記載の電子写真式画像形成方法であって、前記トナーが、少なくとも樹脂と、顔料とからなるトナーの粉体層を、略均等に加圧、圧縮した後のトナー粉体層の空間率xと、トナーの粉体層中に円錐ロータを回転させながら侵入させた前記円錐ロータの前記粉体層中を回転移動により発生する前記円錐ロータのトルク値y(kg・cm)とが、下記式
y≧-0.05x+0.029
の関係を満たす電子写真用トナーを用いる事を特徴とする。
本発明によれば、像担持体上にトナー像を形成する工程と、形成されたトナー像を転写する工程、転写残トナーを像担持体上から除去するクリーニング工程を有する画像形成方法であって、トナーの形状係数SF1が105〜130、SF2が105〜140であり、かつ、クリーニング工程がゴム弾性体を板状に成形したクリーニングブレードを用いておこなわれ、クリーニングブレードのゴム硬度が70度以上、反発弾性が10℃〜40℃の間で40%以下、10℃における周波数10Hzに対する損失弾性率が30Mpa以下、自由長が6mm以上、自由長と厚さの比率(自由長/厚さ)が、3.0以上である事を特徴とする画像形成方法により、クリーニングブレードの硬度と弾性率に対して、最適な当接条件を見いだすこととなり、略球形トナーに対するクリーニング特性を向上し、ブレード安定性の向上することが可能となる。
また、クリーニングブレードの10Hzに対するtanδのピーク温度が5℃以下になるようにし、クリーニングブレードの曲げ剛度を200mN以下にすることにより、クリーニングブレードの当接安定性を向上することが可能となる。
また、クリーニングブレードの引っ張り試験機による300%モジュラスが200kgf/cm2以上である事、クリーニングブレードの引き裂き強度が35kgf/cm以上である事により、クリーニングブレードの耐磨耗性、欠け性向上が可能となる。
さらに、像担持体表面の動摩擦係数が0.25以下である事により、クリーニング性の向上、耐磨耗性の向上、トルクの低減が可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
ゴム硬度はJIS−K6301のA型硬度計(JIS A硬度)による測定値を用いた。ゴム硬度は高いほどクリーニング性が向上する。より好ましくは78以上である。トナーが像担持体とブレードの間に潜り込むのを防止する。
像担持体に接する部分の形状が安定することによい安定してトナーを像担持体から除去することが出来る。反発弾性率はJIS K6255による測定値を用いた。20%以下が好ましく、さらに17%以下がより好ましい。反発弾性が大きくなると、クリーニングブレードエッジの安定性が悪くなり、クリーニングブレードと像担持体に挟まれたトナーの堆積物の状態が不安定になりやすく、クリーニング不良となりやすい。
クリーニングブレードの端面と感光体のなす角が72〜85度の場合に、上記ブレード特性を有するものと組み合わせることで安定したクリーニング性を得ることが出来る。特に好ましくは上記した角は、74〜83度である。この角度の場合には、クリーニング特性の当接圧依存性が非常に低くなる。理由は明らかではないが、発明者らは、クリーニングブレードがトナーに働く力の方向が像担持体に平行に近くなるために像担持体に垂直な力の必要が少なくなるためと考えている。
反発弾性はJIS K6255に準じてリュプケ型測定機により測定することが出来る。反発弾性の値はある程度低い方がクリーニング性能は安定して得られる。発明者らの検討によると反発弾性が低くなると装置内の歯車やモーターが発生する種々の振動に対する応答が遅くなり、ブレードエッジと感光体の当接状態が安定になりやすいためと考えられる。
損失弾性率はブレード材料の複素弾性率を測定することにより得られる。通常複素弾性率は貯蔵弾性率と損失弾性率からなり、ともに温度が低下すると高くなる傾向がある。特に損失弾性率が高くなるとバネ的な特性が少なくなり、感光体の移動による力をブレードが吸収しきれなくなるために感光体との当接が不安定になり、ビビリ音が発生しやすくなる。損失弾性率は測定周波数10Hzにおいて30Mpa以下であることが好ましく、20Mpa以下であればさらに好ましい。
また、ビビリにはブレードの自由長も影響するため、自由長は6mm以上である事が好ましい。さらに好ましくは7.0mm以上であり、特に9.0mm以上であれば、ビビリ音だけでなく、クリーニング性も安定する。
貯蔵弾性率と損失弾性率の比であるtanδはクリーニングブレードの弾性特性を表す重要な値である。tanδのピーク温度が高いと低温環境でのクリーニング性が低下し、ブレードのビビリも発生しやすくなる。実用的には、tanδのピーク温度は5℃以下であればよい。好ましくは2℃以下であり、より好ましくは−1℃以下である。
自由長が長くなると、ブレードのたわみが大きくなりやすい。たわみすぎると感光体に対する圧力が低下してクリーニング性が低下しやすく、たわまなければ圧力が大きくなりすぎて感光体を傷つけるなどの不具合が生じやすい。このように、たわみは自由長と厚さの比に依存するが、安定したクリーニング性が得られるには、自由長と厚さの比(自由長/厚さ)が、3.0以上が好ましく、さらに好ましくは4.0以上である。
引き裂き強度はJIS K6252クレセント型の値を用いて比較する。引き裂き強度が大きいほどクリーニングブレードの耐久性、特にブレードエッジの欠け性が良くなる。ブレードエッジの欠けは像担持体上の付着物による突起や紛れ込んできたゴミなどの硬い物の衝突に起因すると思われる。
300%モジュラスはJIS K6251による、引っ張り試験による測定値を用いる。モジュラスが大きいほど耐磨耗性が良くなる。クリーニングブレードの曲げ剛度は、全自動デジタルクラーク剛度計(熊谷理機)により測定される。測定は幅20mm長さ50mm厚さ2mmの試験片を用い、曲げ角度5度、支点からの距離5mmでの力を測定した。曲げ剛度が高いとトナークリーニングの余裕度が向上する。感光体にクリーニングブレードを当接する際に、ある程度たわませて当接しているが曲げ剛度が高いと感光体に対するクリーニングブレードの圧力が高くなる。そのため、トナーのすり抜けを防止する効果が高くなると考えられる。
摩擦係数は直径3mmのステンレスボールを定加重で摩擦したときの抵抗から求められる。本発明では、摩擦係数が0.25以下であるとクリーニングブレードの磨耗耐久性が高くなることが分かった。前記した弾性変位の場合と同様に摩擦係数が高い場合には、感光体によって変形させられる力が強くなり、塑性変形、ブレードエッジ磨耗へと変化し耐久性が低くなると考えられる。
本発明で使用されるトナーは、体積平均粒径5.5μm以下のトナーを用いることができる。このようなトナーの使用により、解像度や文字のシャープネスが高い画像を得ることが出来る。また、円形度(真球度)0.95以上のトナーであれば転写性の良い、ハーフトーンムラのない画像を得ることが出来る。
本発明が適用されるトナーの特性としては、少なくとも樹脂、顔料からなるトナーの粉体相を均等に加圧、圧縮した後のトナー粉体層の空間率xと、トナーの粉体層中に円錐ロータを回転させながら侵入させた前記粉体相中の回転移動により発生する前記円錐ロータのトルク値yとが、下記式、
y≧-0.05x+0.029
の関係を満たす事が好ましい。
このような関係にあるとき、像担持体からのクリーニング性が良くなり、クリーニングブレードと像担持体の局所的摩擦熱によるクリーニングブレード先端への固着や像担持体状へのトナー組成物の付着を防止、軽減することが出来た。
感光体の表面摩擦抵抗は0.25以下が好ましい。ブレードエッジの変形は感光体がブレードを引きずって生じるが、感光体の摩擦抵抗が十分に低いと変形が防止される。
クリーニングブレードは従来公知の組成、工法で製造することが出来る。一般的に高弾性の得られやすいウレタンゴムなどを用いることが出来る。ポリウレタンエラストマーは、通常、ポリオール成分として、ポリエチレンアジペートエステルやポリカプロラクトンエステルと、ポリイソシアネート成分として4,4'−ジフエニルメタンジイソシアネートとを用いてプレポリマーを調製し、これに硬化剤及び必要に応じて触媒を加えて、所定の型内で架橋反応を行い、さらに炉内で後架橋させた後に、常温で放置熟成することによって製造されている。
高分子量ポリオールとしては、例えば、アルキレングリコールと脂肪族二塩基酸との縮合体であるポリエステルポリオール、例えば、エチレンアジペートエステルポリオール、ブチレンアジペートエステルポリオール、ヘキシレンアジペートエステルポリオール、エチレンプロピレンアジペートエステルポリオール、エチレンブチレンアジペートエステルポリオール、エチレンネオペンチレンアジペートエステルポリオールようなアルキレングリコールとアジピン酸とのポリエステルポリオール等のポリエステル系ポリオール、カプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトンエステルポリオール等のポリカプロラクトン系ポリオール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテル系ポリオール等が用いられる。
他に低分子量ポリオールとしては、例えば、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキノン−ビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル、3,3'−ジクロロ−4,4'−ジアミノジフエニルメタン、4,4'−ジアミノジフエニルメタン等の二価アルコールや、1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、1,1,1−トリス(ヒドロキシエトキシメチル)プロパン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の三価及びそれ以上の多価アルコールを挙げることができる。
硬化触媒の具体例として、例えば、2−メチルイミダゾールや1,2−ジメチルイミダゾールを挙げることができる。特に、1,2−ジメチルイミダゾールが好ましく用いられる。このような触媒は、通常、主剤100重量部に対して、0.01〜0.5重量部の範囲で、好ましくは0.05〜0.3重量部の範囲で用いられる。
このような本発明が適用される球形状トナーは、例えば、少なくともバインダー用の樹脂材料および/又はそのプレポリマー、着色剤、離型剤を有機溶媒中に含むトナー材料の有機溶媒液を水系媒体中に微細液滴状に分散させた後、該有機溶媒及び水系媒体を除去することにより得られたのもの、及び/又は該分散している間若しくはその後に該液滴中のプレポリマーを架橋反応及び/又は伸長反応させた後、該有機溶媒及び水系媒体を除去することにより製造されるものである。
好適には、少なくとも有機溶媒中に、活性水素を有する化合物及びこれと反応可能な部位を有する重合体、又は、分子内に活性水素及びこれと反応可能な部位を有すると同時に有する自己重合性材料、着色剤、離型剤を、好ましくはこれらを含有した組成物の形で、溶解又は分散させ、該活性水素と反応可能な部位を反応させた後、もしくは反応させながら、該有機溶媒及び水系媒体を除去し、洗浄、乾燥することができる。前記反応時に攪拌強さを調整したり、乾燥後に強強攪拌する事でトナーの円形度を調整しても良い。樹脂材料及び/又はそのプレポリマーとしては、各種の材料を用いることができ、特にポリエステル樹脂及び/又はポリエステルプレポリマーを好ましく用いることができる。
尚、これらは単なる1例であって、本発明が適用される球形状トナーは、このような製法以外の方法で製造しても無論、かまわず、これらの使用も本発明の方法に含まれることは言うまでもない。
本発明が適用されるトナーは従来公知の方法で製造することが出来る。トナーの製造方法は大きく分けて粉砕法と重合法に分けられる。本発明においては、粒度の調整安定性、画像品質の面から重合法による製造が好ましい。
(SF1、SF2)
超高分解能FE−SEM(例えば、(株)日立製作所製S−5200)を用いて、1000倍に拡大したトナー像を100個サンプリングし、その画像を例えばニコレ社製画像解析装置(LuzexIII)に導入して下記式より算出する。ここで、SF1とSF2は、下記式によって求められる。
SF1=[(トナー粒子の絶対最大長)2/トナー粒子の投影面積)]×π/4×100・・・式(1)
SF2=(トナー粒子周長/トナーの投影面積)×(1/4π)×100
・・・式(2)
それぞれの式から算出される値は、SF1はトナー粒子の丸さを意味し、SF2はトナー粒子表面の凹凸を意味する。
トナーには、外添剤として、1種以上の無機、有機微粒子を混合して用いて良い。トナーの流動性や帯電特性の調整を行うことが出来る。本発明で使用される有機微粒子は、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよいが、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。有機微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
ビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmであることが好ましく、特に5〜500nmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。
このような無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%の範囲での使用であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。
このような無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。またフッ素樹脂微粒子を併用してもよい。これらの外添剤によりトナー粉体層の空間率と円錐ロータのトルク値を制御しても良い。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。
ポリウレタン系のクリーニングブレードを試作した。ブレードの特性値を表1に示す。
Figure 2006171546
また、重合法により粒度、円形度の異なるトナーを試作した。トナーの特性を表2に示す。
Figure 2006171546
感光体の特性を表3に示す。
Figure 2006171546
これらの試作品を(株)リコー製IPSIO−COLOR8000のクリーニングブレードおよびトナーと交換してクリーニング特性、クリーニングブレードの磨耗及び画質の評価を行った。評価結果を表4に示す。ランク評価は5を優良とし1を不良とする5段階評価で行った。この結果を表4に示す。
Figure 2006171546
また、試作したクリーニングブレードNo1の感光体とのなす角度とクリーニング性の関係を図1に示した。クリーニング残量はクリーニングブレード通過後の感光体に残留したトナーの単位面積当たりの重量である。
本発明のクリーニングブレードと感光体のなす角度とクリーニング性の関係を示す説明図である。

Claims (8)

  1. 像担持体上にトナー像を形成する工程と、形成されたトナー像を転写する工程と、転写の残トナーを前記像担持体上から除去するクリーニング工程とを有する電子写真式画像形成方法であって、
    トナーの形状係数であるSF1が105〜130であり、SF2が105〜140であり、かつ前記クリーニング工程がゴム弾性体を板状に成形したクリーニングブレードを用いて行なわれ、前記クリーニングブレードのゴム硬度(ショアA硬度)が70度以上であり、反発弾性が23℃において40%以下であり、10℃における周波数10Hzに対する損失弾性率が30Mpa以下であり、自由長が6mm以上であり、自由長と厚さの比率(自由長/厚さ)が、3.0以上である事を特徴とする電子写真式画像形成方法。
  2. 請求項1の画像形成方法であって、クリーニングブレードの反発弾性が10〜40℃の温度範囲において40%以下である事を特徴とする電子写真式画像形成方法。
  3. 請求項1または2に記載の電子写真式画像形成方法であって、前記クリーニングブレードの複素弾性率測定周波数が10Hzにおいて測定される損失正接tanδのピーク温度が5℃以下である事を特徴とする電子写真式画像形成方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の電子写真式画像形成方法であって、前記クリーニングブレードの曲げ剛度が200mN以下である事を特徴とする電子写真式画像形成方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の電子写真式画像形成方法であって、前記クリーニングブレードの引っ張り試験機による300%モジュラスが200kgf/cm2(200×9.8N/cm2)以上である事を特徴とする電子写真式画像形成方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の電子写真式画像形成方法であって、前記クリーニングブレードの引き裂き強度が35kgf/cm(35×9.8N/cm)以上である事を特徴とする電子写真式画像形成方法。
  7. 請求項1に記載の電子写真式画像形成方法であって、前記クリーニングブレードと像担持体表面の動摩擦係数が0.25以下である事を特徴とする電子写真式画像形成方法。
  8. 請求項1〜5に記載の電子写真式画像形成方法であって、前記トナーが、少なくとも樹脂と、顔料とからなるトナーの粉体層を、略均等に加圧、圧縮した後のトナー粉体層の空間率xと、トナーの粉体層中に円錐ロータを回転させながら侵入させた前記円錐ロータの前記粉体層中を回転移動により発生する前記円錐ロータのトルク値y(kg・cm)とが、下記式
    y≧-0.05x+0.029
    の関係を満たす電子写真用トナーを用いる事を特徴とする電子写真式画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10295949B2 (en) 2015-04-28 2019-05-21 Oki Data Corporation Cleaning blade and image forming apparatus

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